わるい王様とりっぱな勇者

ページ名:わるい王様とりっぱな勇者

登録日:2021/08/19 Thu 17:36:01
更新日:2024/06/03 Mon 13:41:47NEW!
所要時間:約 5 分で読めます



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これは、いつか君に倒される物語。




『わるい王様とりっぱな勇者』とは、2021年6月24日に発売された日本一ソフトウェア開発のゲームソフト。
対応機種はPlayStation4Nintendo Switchの2機種。



【概要】

ホタルノニッキ』から続くフリーゲームみたいなノリの作品の一つにして、
嘘つき姫と盲目王子』に続く「ビデオゲームで遊びながら読む絵本」第2弾。今回はアクションではなくRPG
スタッフは軒並み続投しており、相変わらず芸術作品としての完成度は非常に高い。
同社におけるこの手の作品としては初となるCERO:Aであり、グロ、リョナ描写は鳴りを潜めている。「主人公が大怪我を負って死にかける」など皆無ではない。


ボリュームに関しては大幅に改善されており、「ゆうのひとだすけ」にて、年老いた美食家ネイサンとそのお世話役のハリー、オレッ娘羊ヤマネコ、
蜜ハチ族のアイドルであるハニー三姉妹、顔も名前も知らない相手と文通で仲良くなろうとする門番クエス、
天才発明家イデア等々、魅力的なキャラクターと交流を繰り広げていくため、世界観にどっぷりと浸れるようになっている。


ちなみに、『嘘つき姫と盲目王子』との関わりはほとんど無く、再登場キャラクターは雑魚敵たぬきしかいない*1



【あらすじ】

魔物たちが住む地域で暮らしている人間の少女『ゆう』。
彼女は今は亡き勇者の娘であり、王様ドラゴンに育てられていました。
毎晩寝る前に王様ドラゴンから語られる勇者の物語に憧れ、りっぱな勇者になろうと修行の日々を過ごしています。


けれども、ゆうは知りませんでした。
王様ドラゴンこそが、かつて勇者に退治された魔王だということを。



【登場キャラクター】

  • ゆう

主人公。もっさりとした短髪に八重歯と少年みたいな見た目だが、れっきとした女子。
兜の代わりに鍋をかぶり、の代わりに木の棒を振るう。会話はできるが文字は読めない。
「ヒーローに憧れる純粋な子供」そのまんまであり、父親のようなりっぱな勇者になるべく修行に励む。
勇者のことは「パパ」、王様ドラゴンのことは「おとうさん」と呼び分けている。


  • 王様ドラゴン

ゆうの保護者である巨大なドラゴン。修行に出たゆうの後をこっそりつけて、それとなく助け船を出すと若干親バカ気味。
かつては人間たちを恐怖のどん底に叩き落とした正真正銘の魔王だったが、現在はすっかり丸くなって人間と魔物の距離を少しでも縮めようと考えている。
ゆうの「りっぱな勇者になる」という願いを叶えるべく、自ら魔王として彼女の前に立ちはだかることを選び……。


  • コンコ

ゆうの仲間その1。きつね族の子供で「コンコン」としか喋れないが、他のキャラクターとはしっかり意志疎通ができる。
コンコは雪ぎつねという分類であり、本来は白い体毛のはずなのだがなぜか彼は黄色い。
父親がある魔物に殺されるわ、家族が熱病で全滅しかけるわで悲惨。
マップでは穴を掘って埋まったアイテムを掘り出したり、別のマップに移動したりできる。


  • サカサ

ゆうの仲間その2。一つ目のコウモリのような魔物でジャグリングと投げナイフが得意。子供のように喜怒哀楽が激しい。
王様ドラゴンの家来の一人であり、昔のような偉大な王様に戻ってもらいたいという考えから一騒動起こすが、ゆうに許してもらったことで改心した。
マップでは投擲で吊るされたものを落下させることができる。


  • フローラ

ゆうの仲間その3。人間の国のお姫様。ゆうよりも頭半分ほど背が高い。武器は
「勇者に退治されたはずの魔王がまだ生きている」という噂が国に広まり、
父親である国王が心労で体調を崩したため、何かできることはないかと魔物の村までやってきた。
マップでは傘を使って上昇気流に乗って空を飛ぶことができる。
スカート?鉄壁に決まってるだろ!


上記の通り仲間は3人いるのだが、実は連れて行けるのは1人だけ。
ただし自由に入れ替えができるようになるのは最終盤であり、途中からはほぼフローラと2人っきりになる。



  • 泉の精霊

読んで字の如く。ヌオーラランテスを混ぜたような外見。
唐突に登場していきなりゆうを祝福し、願いを叶えようとした。
彼女はあくまで案内人であり、泉自体が独自の意思を持っているという。
最後の最後でまさかの正体が仄めかされる。


  • 勇者

ゆうの本来の父親。不殺主義者であり、人々を助けるべく魔物を退治することはあっても殺すことはなかったという。
ある日、瀕死の重傷を負った状態で王様ドラゴンの前に現れ、当時赤ん坊であったゆうを彼に託してそのまま息を引き取った。
シルエットがアルマースに酷似しているが、おそらく他人の空似だろう。


  • ケラ

王様ドラゴンの家来の一人。3つ目の蜘蛛
人間の子供よりも小柄であり、王様ドラゴンの指示に従って色々と準備を進めている。

その実態は、本作の世界観における負の側面を凝縮したかのような存在。
その小柄さと虫のような外見から人間に虐げられてきた過去を持ち、その人間を脅かす魔王はケラにとってまさに救世主であった。
しかし、魔王が勇者に敗れ、今までの経験から「人間と魔物が仲良くなれるはずがない」と、
また人間に虐げられることを恐れたケラは、王様ドラゴンを魔王に戻すべく暗躍を開始。勇者が切断した魔王の角を密かに回収していた。
更にエンディングにて、ゆうの両親に致命傷を与えたのがこのケラであることが仄めかされている。


ゆうと魔王の戦いがゆうの勝利で終わり、ケラはひっそりと姿を消した。
弱い自分を守るため、許されない悪事に手を染めた哀れな蜘蛛に訪れた結末は、なんと……。




「わたしね、パパみたいな、りっぱな追記・修正する!」


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  • 日本一ソフトウェアお得意の子供いじめ炸裂 -- 名無しさん (2021-08-20 15:16:54)
  • ケラの存在が潔いな。ドラゴンはもう昔のような魔王に戻るつもりはないが、それを知ったうえで自分の為に魔王に戻って欲しいと。大体の奴はここでそれが正しいと大義名分を盾にしてくるが、自分が再び虐げられない為に人間を脅かす魔王に戻って欲しいのだと。本人の意思を無視した自分の都合であることを認めている。 -- 名無しさん (2022-03-05 01:41:41)
  • コンセプトは素晴らしいし魅力的な箇所は本当に魅力的なんだけど、ゲームシステムやらボリュームやらダメな部分がとことんダメで佳作程度の評価に落ち着いてしまういつもの日本一 -- 名無しさん (2022-09-14 21:10:18)

#comment(striction)

*1 ラァという少女が「魔女の弟子になって自分も魔女になる」という願いを語っているが、この魔女が『嘘つき姫と盲目王子』の魔女かは不明。

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