登録日:2021/08/12 Thu 21:34:22
更新日:2024/06/03 Mon 13:35:12NEW!
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p.a.works オリジナルアニメ 21年夏アニメ 沖縄県 水族館 お仕事シリーズ 白い砂のアクアトープ u35 南城市
沈む夢、漂う夢、動き出す夢
『白い砂のアクアトープ』とは、日本のオリジナルアニメである。
概要
2021年7月8日より放送。製作はP.A.WORKS、キャラクターデザインはU35氏。連続2クール全24話。
沖縄の小さな水族館を舞台に、違う境遇の2人の主人公と、その周辺人物のどこか儚い日常を描く。
主人公は二人とも女性であり、どこか百合を嗅ぐわせるシーンや雰囲気は少なく無いものの、それよりかは、水族館経営を通した成長や心境の変化が主に描かれている。
ある種王道とも言える話に加え、舞台設定故に力の入った水中やそこに住む生き物達の描写にはかなり力が入れられており、その力が入った背景は非常に神秘的と言える。
あらすじ
沖縄県南城市にある小さな水族館「がまがま水族館」。
施設の老朽化等の理由から廃館が迫る中、館長代理の「海咲野くくる」は、夏休みの間に立て直しを目指そうと奮闘していた。
一方、東京では、夢破れた少女「宮沢風花」が故郷の岩手へ帰ろうとしていた。
悔しさとやりきれなさを抱え、内心帰路への足が重くなる彼女の目に入ったのは、沖縄観光のポスター。
そのまま衝動的に沖縄へ向かった風花は、紆余曲折を経てがまがま水族館に辿り着く。
そして…2人の少女が出会う時、どこか不思議で掛け替えのない日々が幕を開けるのだった。
登場人物
- 海咲野くくる
CV:伊藤美来
本作の主人公その1。
沖縄県在住の女子高生で、祖父のおじいががまがま水族館の館長。
彼女自身も夏休みの間は館長代理として、水族館の引継ぎ先を探す祖父に代わって水族館の事務を仕切っているが、細かい経営などはおじいが行っている。
廃館が迫るがまがまを立て直すべく、高校最後の夏休みを奮闘している。
幼い頃に両親を亡くしており、おじいとおばあと共に暮らしている。
自他ともに認める水族館バカであり、基本的に海の生き物のことしか考えておらず、学校での補修プリントすらまともに解けない始末で、水族館のこと以外は眼中にないので、流行には疎い。
基本的に明るくて人当たりの良い性格だが、水族館の業務には真剣そのものだが、精神的に未成熟な為、熱が入るあまり周りが見えなくなってしまったり、きつい口調になってしまうこともしばしば。
当初は突然転がり込んできた風花のやる気や情熱に疑問を抱いていたが、自分の夢を真剣に後押ししてくれる彼女の姿を認めていき、くくる自身も風花に寄り添うようになっていく。
尚、彼女の家にはくくる自身の他にもう一つ名前の無い母子手帳があり…?
第1クールの最終話に当たる12話にておばあから実は死産だった双子の姉がいたという事実が明かされる。
なお、くくるはがまがまにて両親の幻影と共に自分と瓜二つの女性の幻を見ていたことがある。
台風の日に設備の老朽化を改めて実感したことで現実を受け入れ、閉館日に「アクアリウム・ティンガーラ」の館長から誘いを受けたことでティンガーラへの就職を決意する。
がまがま閉館から半年後が舞台の第2クールでは一人暮らしを始めてティンガーラへ就職する。
入社後は営業部企画広報担当に配属され、仕事においてもがまがまでは当たり前だと思ってきた常識が通じずがまがまとの落差を思い知らされ落ち込んでしまうも、風花との再会で少しずつ立ち直っていく。
- 宮沢風花
CV:逢田梨香子
本作のヒロインにして主人公その2。
実家は岩手県だが、アイドルを目指して中学時代から上京し、アイドルグループ「YONA PRO」のメンバーとして活動していた。
中々日の目を見ない中でも必死にレッスンに打ち込み、遂にセンター候補にまで上り詰めたが、後輩の候補生が祖母の危篤を理由にセンターを懇願する姿を見たことで彼女にその座を譲るも、そのせいで情熱ややる気を疑われてしまい、仕事が激減。
夢破れて実家に帰る直前、一種の現実逃避で沖縄へ飛び、そこで立ち寄ったがまがま水族館で、くくるの家に住み込みで働き始める。
挫折の経験故に半ば自信を失っており、現在はどこか大人しい性格だが、根は真面目な努力家。
当初は現実逃避が目的であり、水族館業務にも身が入っていなかったが、夢に向かって一直線なくくるの心の惹かれていき、「彼女の夢を応援したい」という思いに目覚める。
それ以降は元来の努力家ぶりを活かして水族館業務にも真摯に向き合い、くくるとも距離を縮めていく。
第1クール終盤でアイドル時代の後輩から映画主演の誘いを受け、くくるからも背中を押されるが、気持ちに整理を付けて映画の話を断ることを決め、実家へと戻った。
第2クールのキービジュアルに描かれていなかったことから登場が危ぶまれていたが、実はおじいの紹介でティンガーラに就職しており、住居もくくるが住むアパートの隣の部屋を内緒で契約し、入社後の日々に苦悩するくくると海岸で再会する。
飛行機が欠航になった関係で入社が2日遅れになり、飼育部ペンギンチームに配属され、部署は異なるがくくるの良き相談相手となる。
がまがま水族館
- 仲村櫂
CV:土屋神葉
くくるの幼馴染みで彼女と月美の同級生。
父親は漁師で、その仕事を手伝って手に入った魚をがまがまに届けることもある。
くくるにとっては良き理解者兼ツッコミ役であるが、くくるに対して密かに思いを寄せている。
夏休みの間のみ、アルバイトとしてがまがまを手伝うことになり、おじいの紹介もあり、条件も良かったからとティンガーラに魚類担当の飼育員として就職する。
- 屋嘉間志空也
CV:阿座上洋平
がまがまの飼育員。
金髪でどこか気だるげ且つチャラい雰囲気の持ち主だが、仕事自体は真面目に取り組んでおり、飼育動物や魚介類等の知識は豊富。
というか、考え方自体は現実主義的で、どこか夢に妄信気味なくくるに厳しい物言いをすることもしばしば。
高校時代に女子グループから理不尽ないじめを受けて退学した過去を持ち、それが原因で女子が苦手となり、その分数少ない男子である櫂にはかなりべったり。そのため視聴者からホモ疑惑がかけられている。
がまがまの閉館後は轟介と共にティンガーラに転職し、第2クールでは魚類担当の飼育員として働いている。
家族構成は不明だが足の悪い祖母と暮らしており、祖母を一人にできないという理由からティンガーラには実家のある南城市から通っている。
おばあお手製の梅酒が好物。
- 具殿轟介
CV:櫛田泰道
がまがまのベテラン飼育員で、通称「海やん」。
がまがまの飼育員や小さい子供達にも人気な気のいいおじさんだが、腰痛持ちで4話まで休暇を取っていた。
がまがまの閉館後は空也と共にティンガーラに転職し、第2クールでは魚類担当の飼育員として働いている。
焼酎入りアイスが好物で常に冷蔵庫に常備しているが、ティンガーラに転職後もいつもの癖で私物のアイスを冷蔵庫に入れていたため、薫から叱責されている。
実はかなりのドルオタで、酒が入ると推しの話を延々とするらしい。
既婚者だが、くくる達がその事実を聞いた際にはかなり驚かれていた(月美曰く「宇宙の神秘」)。
離島にいるトゥジ(妻)から時々土産が送られてくるらしい。
アクアリウム・ティンガーラ
- 星野晃
CV:てらそままさき
「アクアリウム・ティンガーラ」の館長。ハワイ帰りのハーフで陽気な性格。
おじいとは旧知の仲で、その縁からがまがまの生き物達を引き取り、くくるもスタッフとして勧誘する。
- 諏訪哲司
CV:日野聡
「アクアリウム・ティンガーラ」の副館長で所属は営業部。営業部企画広報担当となったくくるの上司。
寡黙な性格で、仕事に対しても非常に厳格であり、「世界一の水族館を目指している」と公言しているが、営業第一主義で飼育部など他部門の意見を理想論と切って捨てて聞く耳を持たず、パワハラとも捉えられる言動が目立つ。
ただし言い方はキツいものの発言自体は正論が多く、全職員参加型のコスプレイベントにも参加するなど仕事自体はきちんと取り組んでいる。
- 雅藍洞凡人
CV:阪口周平
「アクアリウム・ティンガーラ」の飼育部長。ギャランドゥ
知夢の上司で彼女におじいの「伝説の飼育員」のエピソードを教えた人物。
温和な性格だが、時には手を抜くようなこともする。それ故に厳格で融通の利かない副館長とは折り合いが悪い。
- 南風原知夢
CV:石川由依
「アクアリウム・ティンガーラ」の飼育員。
人当たりもよく海の生き物の知識も豊富だが、求職者の人数に対し飼育員の募集が少ないという状況下で苦労して現在の職を手に入れた経験から非常にストイックで現実的な面がある。
第1クールでは研修のため「がまがま水族館」に派遣されたが、ほぼ家業を手伝っているだけの状態で理想を追い求めるくくると対立し、がまがまでは得る物は無いと早々に見切りを付け、2日で別の研修先に移っていった。
第2クールではティンガーラで飼育員の仕事をこなしているが、大半がおじいの紹介による転職・入社である元がまがま組を当初はよく思っていなく、特にくくるとは衝突が絶えず犬猿の仲だった。
実は保育園に通う息子・雫(CV:塙真奈美)を育てているシングルマザーで、飼育部長など一部の人間以外にはそれを秘密にしていた。
高校卒業後に飼育員となり、それから直ぐに結婚・出産するも、当時は若かったこともあり育児と仕事の両立がうまくいかず、結果当時働いていた水族館を解雇され、私生活でもうまくいかず離婚。
実家のある沖縄に帰郷した際にティンガーラの求職情報を知って猛勉強の末に今の居場所を得たため、自身の事情を同僚にも明かさずにいたが、それを知ったくくるや風花、マリナ達から労られ、多少なりともくくるとの関係も改善する。
- 島袋薫
CV:小松未可子
「アクアリウム・ティンガーラ」の魚類担当の飼育員。ボーイッシュな見た目のボクっ子。
水族館は地球を守るためにあり、多くの人に生き物の素晴らしさを知ってもらうことが目的だという自論から、自身の仕事に対しても高い意識と理想を持っている。
それ故に、ウミウシの展示に際して、独善的な理想論を持っているくくるに苦言を呈していたが、最終的には生き物のことを考えるのは好きだと、くくるに歩み寄って展示に協力した。
知夢とは仲が良いが、元がまがま組の轟介達のマイペース過ぎる言動に呆れている。
見た目がボーイッシュなので空也に男と間違われていた。
- 真栄田朱里
CV:安野希世乃
「アクアリウム・ティンガーラ」のアルバイト事務員で、女子大生。
ティンガーラ職員の中では比較的早くくくると打ち解けている。
頬フェチのようで、くくるのプニプニの頬をよく突いている。
- 米倉マリナ
CV:東山奈央
「アクアリウム・ティンガーラ」のペンギン担当の飼育員。
誰とでも気さくに接する性格。
- 比嘉瑛士
CV:永野由祐
「アクアリウム・ティンガーラ」の魚類担当の新人飼育員。くくるや櫂とは同期。
冷淡そうに見えるが、場の空気は読める方で、意外とパーティー的なノリにも合わせられる性格。
大学院卒で人間よりも魚の方が好きだと述べ、物事を魚に例える癖がある。
職場の人間関係の悪さを察する中、櫂とは同じ釣り好きということもあって、比較的すぐ打ち解ける。また、普段は気だるそうに仕事をしている空也のことはやや白い目でみていたが、家族思いなところや自分と同じ魚に詳しいことを知って空也のことを見直し、よき仲間同士の関係になっている。
ゼミの先輩(関西出身)から教わった事もあり、タコ焼き作りが得意。
登場人物の関係者
- 照屋月美
CV:和氣あず未
くくるの小学校からの同級生で、行きつけの「ごはんや カメ―」の看板娘。
明るく面倒見のいい性格で、周囲の人物から慕われている。
母親は時折商店街で怪しい占い師も兼業しており、沖縄に来たばかりの風花を占ったこともある。
第2クールではティンガーラ近くのレストランでアルバイトをしながら料理の勉強を続けている。
名前に書けて愛称は「うどんちゃん」。
- 久高夏凛
CV:Lynn
くくるやその仲間達の少し年上の友達で、職業は沖縄観光協会で働く公務員。
がまがまとはそれなりに贔屓にしており、沖縄に来たばかりで脱水症状を起こし倒れていた風花を助け、ついでにがまがまへの案内もした。
その他にも、いざという時に助けてくれる頼れるお姉さんでもある。
実は水族館スタッフに憧れていた過去があり、第2クールではその夢を叶えてティンガーラに転職する。
- おじい
- おばあ
CV:家中宏(おじい)、定岡小百合(おばあ)
くくるの祖父母。
おじいは潰れかけだったがまがまを引き取って現館長を務めている。
2人とも心優しい性格で、風花を快く受け入れた他、がまがまの飼育員たちにも慕われている。
おじいはかつて様々な水族館を渡り歩いて数々の実績を残してきたことから業界関係者から「伝説の飼育員」と呼ばれていた。
その他
- キジムナー
CV:儀武ゆう子
沖縄に古くから伝わる精霊。赤毛の少年のような姿で描かれている。
普段は道端に祀られており、お供え物と祈りを捧げる事で実体化、がまがまの観光客に死別した家族の幻を見せたりと不思議な力を発揮する。
第2クールに入ってからはめっきり姿を見せなくなるが……?
中の人は月美の母親との二役で、本作の方言指導も担当している。
用語
- がまがま水族館
沖縄にある水族館で第1クールの舞台。
沖縄が日本に返還された翌年の1973年に開館し、現在の来館客数は年間15万人程だが、設備の老朽化と資金不足にも陥っているため、夏の終わりに閉館が予定されている。
館内で幻を見るといった不思議な体験をした者が多数いるが、その現象の理由は不明。
第1クール終盤で閉館日を迎えた。
- アクアリウム・ティンガーラ
沖縄中部に建設された水族館で第2クールの舞台。
館長とおじいが旧知であることから、がまがまで飼育されていた多くの生き物達を引き取っている。
館内には巨大な大水槽を持つほか、飼育チーム、設備チーム、営業チームの3つの部署があるが、開館して間もないため人手が足りておらず、各部署との連携もイマイチ取れていない部分もある。
追記・修正は、水族館を立て直してからお願いします。
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▷ コメント欄
- どういう方向性のアニメなのか少しわかりづらいので、3話位をまとめて視聴することをお勧めします -- 名無しさん (2021-08-12 21:58:58)
- 白い砂のアクアトープはお仕事シリーズ(花咲くいろは 、SHIROBAKO、サクラクエスト)に入るのですか? 理由も教えて下さい。 -- 名無しさん (2021-08-13 02:45:54)
- 百合力が上昇していく…止まらない…! -- 名無しさん (2021-08-13 22:39:08)
- がまがま継続目指しながらも老朽化、客の不入り、近々できるアクアリウムティンガーラの存在と難題抱えるくくるだがアニメの原作名が『projectティンガーラ』となっているあたりメタ的な意味でも追い詰められてる -- 名無しさん (2021-10-01 08:31:08)
- ティンガーラの新キャラの殆どがキツいってコメントをちらほら見るけど、仕事量に対して人数足りないとこうなっちゃう典型だよな。副館長はロクに指導せずに仕事振るのはどうかと思うけど人手不足のとこなら実際そんな感じだし、言ってることもプランクトンのくだり以外はそれ程間違ってないんだよな。知夢も言い方はともかく飼育員になるまでの努力は本物だけど、研修時にくくるが子供じみた対抗心からパワハラ紛いの行為をしたせいでイメージ最悪なんだよな。 -- 名無しさん (2021-10-08 11:54:38)
- ↑副館長は部署の責任者としてはどうかと思う仕事のぶん投げ方だからなあ……。最初のバックヤードツアーのやつだって、手が足りてないからって新人に初日に投げていい仕事じゃないぞ。各部署との調整役なんてコネクションが強いやつかそれこそ責任取れるやつがやらんと混乱の元になるんだから -- 名無しさん (2021-10-25 20:29:43)
- 夏凛さんは中の人がぼく勉の真冬先生やわたてんの松本と同じ人だから最初は何か濃いキャラなんじゃないかって思ってたけどそんなことなかったな。 -- 名無しさん (2021-10-27 12:02:40)
- ↑3自分は副館長以外はそこまでキツいとは思わんかったな。知夢はくくるの自業自得だし -- 名無しさん (2021-10-27 21:35:04)
- 最新話はほのぼの回だったけど、知夢さんすっかり丸くなったよな。 -- 名無しさん (2021-10-29 11:21:43)
- ろくに飼育員経験のない知夢さんよりがまがま組の方が圧倒的にベテランなのに、チーフってそんな簡単になれるものなの? -- 名無しさん (2021-11-16 12:14:15)
- ↑ティンガーラのプロジェクトはがまがま組(空也や海やん)が来る前から動いてて、知夢はそれのスタートスタッフの一人だったからな。がまがまに来たのもそれ用の研修の一環 -- 名無しさん (2021-11-16 21:33:21)
- ↑大学で勉強してたわけでも飼育員として長い経験があるわけでもないのにスタートスタッフに採用されるもんなんだな。ついでに研修やってないじゃん -- 名無しさん (2021-12-22 22:45:50)
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