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更新日:2024/05/30 Thu 11:39:29NEW!
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乙女ゲーム ロボット 燃えゲー ポストアポカリプス bou オトメイト sf ダブル主人公 playstation vita psvita ゲーム 中村和騎 いけ きなみ由希 悠久のティアブレイド ロボアニメ主人公属性が強すぎるシュド 3000年とちょっと前から愛してる ティアブレイド 悠久のティアブレイド -lost chronicle- 悠久のティアブレイド-fragments of memory- 謎のロボアニメ出演者の多さ ナノマシン万能説 乙女ゲーム最年長レベルの主人公←精神年齢は最年少
時の果てでまた逢えたなら
『悠久のティアブレイド』は2016年に発売された乙女ゲーム。
発売元はオトメイト。機種はVita。
ディレクターはぶっ飛んだ乙女ゲームが大好きな中村D*1。
原画はいけときなみ由希。オトメイトでダブル原画は珍しい。
またロボデザインとして『マブラヴ』シリーズで有名なbouが参加している。
舞台は遙か過去の最終戦争により大地が荒廃した未来の地球。いわゆるポストアポカリプス。
地下都市で暮らす謎の少女・イヴを主人公に、荒廃した世界の真実を追っていく。
ジャンルはSFロボバトル。人型兵器・ティアブレイドを主人公機とした戦いが描かれる。
「中村Dがロボものやるとかまた色物系か……」とか言われたり言われなかったりしていた。あとブログで「あらゆる手段でもってロボ萌え、無機物萌えを世に広めよ」とか言っていたのもすごかったと思う。しかし出てみれば真っ当な王道ロボバトルものだった。
ロボアニメのお約束や男のロマンが詰め込まれた燃える作品である。
こんな内容であるため乙女ゲームとしては恋愛要素は若干薄め(一部除く)。
グレンラガンやアクエリオンのような「恋愛要素も重視されるロボットアニメ」みたいなノリでプレイすると分かりやすいかもしれない。というかその2作品の主演が本作に参加している。
ルートは全6種類。
まず基本となるシュド・アタルヴァルートをクリアすることでヤジュル・ロウ・クレイドルルートが解禁。5つ全てクリアすることで最後の真相ルートが解放される。
出来れば公式で紹介されている順番でやるのが推奨される。
エンディングはHAPPY ENDとTRAGIC ENDの2種類。
「TRAGIC」の意味は「悲劇的」。飽くまで「BAD END」ではないのでとんでもなく後味の悪い終わり方をするというワケでもない(アタルヴァはちょっと人によるかもしれないが)。
特にヤジュルとロウのTRAGIC ENDはある意味爽やかな終わり方になっている。
2017年にはファンディスクが発売された。
【あらすじ】
最終戦争により文明が崩壊した遥か未来の世界。大気汚染により人間の寿命は半分以下となっていた。
スラムで暮らす少年・シュドは仲間たちと共に『何でも屋』を経営していた。だがその裏で大気汚染により不治の病にかかった弟のことで気に病み、常に何とかしたいと考えていた。
そんなある日、彼の元へ軍に追われている謎の美青年・アタルヴァが訪問する。彼は古代文明の少女を探して逃亡を続けていた。その少女が禁忌の力を秘めており、大気汚染を浄化できるかもしれないと聞き、彼に同行する。
アタルヴァと共に軍に追われるようになってしまったシュド。命からがら彼らは謎の少女が暮らすという地下都市『ネオスフィア』に訪れる。
そこでシュドたちは不老不死の少女・イヴと地下都市の管理用AI・クレイドルと出会った。
邂逅もつかの間、シュドたちを追って軍のロボットがネオスフィアを襲撃する。巨大兵器の力に成す術もないシュドたち。
そこへもう一体、純白のロボットが現れる。クレイドルは言う。これこそがイヴを守るひと振りの刃・『ティアブレイド』であると。
【用語】
◆地上世界
古代文明の最終戦争により荒廃して数千年が経過した地球。一言でいえば管理社会系ディストピア。
大気汚染の影響で地上の大半の植物が枯れるわ人間の寿命が半分弱になるわでいいことがない。
この世界の人間は全て工場で生み出されている。どのようにして生み出されるかは関係者以外分かっていない。
工場で生産され、適性に応じた職務が割り振られた後、社会に放り出されるという仕組み。
その職務を放棄した場合はどんな事情があろうとも人権を失いまともに生きることが出来なくなってしまう。シュドをはじめとしてこれらの事情からスラム暮らしをしている者も多い。
◆ネオスフィア
古代文明の遺したと思われる巨大地下シェルター。森に川に市街地と何でもあり、おおよそ100万人近い人間が生活可能。しかし現在は何故かイヴ一人しか住んでいない。
街の中心にはネオスフィアの管理を行うセントラルタワーがある。この中にティアブレイドも眠っている。
物語開始時では何故か大半の機能が破壊されている。そのため本来持つ地上への移動機能も使えない。物語中盤までイヴたちはネオスフィアの修理をすることになる。
◆ティアブレイド
本作の主人公機。30メートル級の白い人型兵器。
コックピットは所謂複座式で全天周囲モニター式。基本攻略対象側がメインパイロット、ヒロインのイヴがサブパイロット。メインパイロット側が操縦、イヴがティアブレイドの起動及び回復を担当する。
ティアブレイドに組み込まれた簡易テレポートシステムによりコックピットに移動できる。
操縦資格は「イヴを守りたい」という強い想い。それにより認められることで資格である金色の指輪を得ることができる(逆にイヴは対となる銀色の指輪をつけている)。この指輪を身に着けるとティアブレイドの操縦方法が脳内に流れ込んでくるという優れもの。この指輪を頭上にかかげ「来い、ティアブレイド!」と叫ぶことでティアブレイドを召喚することもできる。有事の際は叫ばずとも来てくれる。
戦闘能力は高く、初戦では動力が20%台に落ちていたにもかかわらず、量産型ゴーレムをアッサリ撃沈した。
ダメージを負った場合もナノマシンによって時間はかかるが修復可能。
戦闘スタイルは操縦者によって様々。ナノマシンの力により操縦者に最も適したフォルムへ姿を変えることができる。
マニュアル操縦が基本であるが、戦闘用AIを組み込んでいるため場合によってはオート操縦も可能。というかイヴたちに危険が迫ると自動で動き出す。指示なしで動き出すこともあるなど、まるでティアブレイド自身が意思を持っているようだが……。
ティアブレイドの武器は『ウェポンハンガー』と呼ばれるセントラルタワー内部に眠っている。呼び出し方法が明確ではなく、クレイドルが呼んでも来ない時もあれば、操縦者の意思で簡単に来ることもある。武器にはそれぞれナンバーがあり、ウェポンハンガーから射出される際にモニターに数字が表れる。
No.2→大斧
No.3→槍
No.6→双剣
No.10→レイピア
No.12→大剣
ティアブレイドの形態
ティアブレイド シュド機
メインパイロット:シュド
サブパイロット:イヴ
本作で最も姿を見せることとなる赤いティアブレイド。
主に大剣を使った力強い戦い方を得意とする。
ティアブレイド アタルヴァ機
メインパイロット:アタルヴァ
サブパイロット:イヴ
シュドがパワータイプならこちらはスピードやテクニック重視。
主な武器は双剣、どうしてもパワーが必要な際は大斧。
ティアブレイド ヤジュル機
メインパイロット:ヤジュル
サブパイロット:イヴ
尖ったツノに大型化したマントとどこかダークヒーローっぽさのあるティアブレイド。
槍による多重攻撃で相手に攻めさせる隙の与えない戦い方を用いる。
黒いティアブレイド
メインパイロット:ロウ
ロウが所有する、イヴたちのものとは違うもう一体のティアブレイド。本作のライバル機である。
それにしても、主人公機と同型機で黒いボディに金の差し色とは随分正統派なライバル機である。
基本的には双剣で戦う。だがピンチになったりロウがキレたりするとナノマシンも使ってくる。
ティアブレイド クレイドル機
メインパイロット:クレイドル
サブパイロット:イヴ
まさかの非人型ロボット。AIであるクレイドルに合わせたティアブレイド。
この形態の出番が少ないとはいえ、AIの特性を生かして「特技:ハッキングによる相手ロボの無力化」というロボアニメの禁じ手をやってくる。
AIらしい静かな戦い方が特徴。中の人的に一番ロボバトル中のシャウトが期待されたので、ちょっと残念だった人もいるとか。
◆転換炉
ネオスフィアのエネルギー源。宇宙の真空中にあるダークエネルギーにより原動力を回収することができる。高効率なエネルギー変換率と無限に近いダークエネルギーから、理論上半永久的にエネルギーを生み出すことができる。ネオスフィアが3000年稼働し続けられたのもこのため。
◆ガラクタ
イヴがネオスフィアで良く集めているもので本人曰く「宝物」。ネオスフィア内のあちこちに転がっている。
宝石のようなきれいな石でありイヴはたいそう気に入っている。
その正体は3000年前に使われていた遺言専用の録音装置。
一週目クリア後に集めたガラクタの音声を聞くことができる。遺言であるため内容はどれも死の間際のもので結構キツイ。特にエルゼの遺言は泣く。
◆ナノマシン
本作の重要なキーワード。イヴの肉体に微量に含まれている。
目に見えないほど微細な機械。使用者の意思によってありとあらゆる物質を自由に分解・再構成することができる。ナノマシン自体が機械であるため、他の機械に介入してハッキングするということも可能。アタルヴァの言う「禁忌の力」とはこのこと。あらゆる物質を分解できるため、大気汚染も当然分解できる。
ティアブレイドの動力源としても使われる。というかパイロットのナノマシンの量によってティアブレイドの出力が変わる。ついでに言えばメインパイロットが乗っていても、イヴがいなければティアブレイドは基本的に動かない。イヴの体内のナノマシンを動力にする都合上、ティアブレイドのダメージはそのままイヴへとフィードバックされる。ゆえにメインパイロットはイヴを傷つけないようにしつつ戦うことが求められる。
肉体に埋め込めば、その対象を不老不死にすることもできる。
◆量産型ゴーレム
雑魚キャラ枠のロボット。モノアイ型という分かりやすい量産機である。
オート操縦型とマニュアル操縦型の二種類がある。
◆古代文明についての用語
◆ユニオン
3000年前の文明において最も栄えていた連合国家。
ティアブレイドやネオスフィアを建造したのもここであり、非常に高い科学力を有していた。
◆黄金期
ユニオンよりもさらに過去の時代。人類が最も栄えていたと言われる世界のことを指す。
当時の人類は『ナノマシン』『反応炉』そして『完全自立型AI』の発明により科学文明の絶頂期を迎えていた。
しかし突如として『完全自立型AI』が暴走。ハッキングされたナノマシンの力によって人類の大半が死滅してしまう。最終的にはのちのユニオン初代議長となる男の手によって事態は収束した。
その後ユニオンが結成。自然回帰の声が強まり、事件の発端となった『完全自立型AI』及び『ナノマシン』は封印。さらに転換炉は新規のものをつくることが禁止された。
◆疑似人類
技術の封印による資源・エネルギー不足を解消するために生み出された労働力。
ザックリ言うと人間ベースのアンドロイド。肉体はほぼ人間と同じだが、脳が生体CPUに置き換えられている。脳がCPUのため必要な技術をすぐインストールし労働力に出来るのが強み。
倫理もクソもない技術だが、これを使わざるを得ないほど深刻なエネルギー不足に悩まされていた。
◆人型兵器
ティアブレイドをはじめとするロボット兵器のこと。
資源不足による銃撃戦が廃れたことにより、こちらが戦闘の要になっていった。
◆神殿騎士団
ユニオンの中から選りすぐられたエースパイロットで構成された13人の騎士。主にユニオン首都の防衛を任務としている。
13人が襲名することになっているが、最終戦争の際には戦いの過酷さから欠番となる番号も多かった。
最終戦争時の団長は【オリジナルのイヴ】の兄であるギル。
◆最終戦争
シンガル国とユニオン国の戦争。
戦いは泥沼を極め、これが古代文明滅亡の直接の原因となった。
◆シンガル
自然回帰を反対する諸国による連合。ユニオン国に戦争を吹っ掛けてきた。
特筆すべきは命のデータ化技術。これにより死んだとしても、データを基に記憶を引き継いだ疑似人類となって蘇ることができる。この技術のためにシンガル兵は無尽蔵に湧いてくる上に、生き返れるので死の恐怖を持たないという最悪の敵と化している。
◆最終兵器
シンガルが建造した兵器。普段は人工衛星よろしく宇宙に浮いている。
特殊な電磁波により人体を破壊すると同時に、対象をデータ化しサーバーに送り込む。
命のデータ化技術に特化したシンガルらしい兵器。事実上これにより人類は滅ぶこととなった。
◆ネオスフィア
敗戦が濃厚となったユニオンが作り出した地下シェルター。
探索不可能なほどの地下にもぐることができる。ひとつの都市を収容できるほどのインフラが完備されている。地上を捨てネオスフィア内に移住するというのが、ユニオンに遺された最後の道であった。
しかし何者かが放った毒ガス兵器により、【オリジナルのイヴ】を除く全員が死亡。
これを踏まえた上での地上世界についてのネタバレ
現代の地上世界に存在するほぼすべての人間は疑似人類である。最終兵器でデータ化された全人類を基にして生み出されている。
地上世界にあるという人間を生産する工場とは、疑似人類生産工場のこと。
【登場人物】
◇メインキャラクター
お客さんなんて久しぶり……、だと思う
◆イヴ
CV.なし
本作の主人公。地下都市『ネオスフィア』で3000年孤独に暮らしていた不老不死の少女。
「ロボットの起動装置となる謎の少女」というどこのロボアニメに出しても恥ずかしくない理想的なヒロイン。
3000年の間クレイドルと共に自由気ままに暮らしていた。物心ついた時からひとりでここにおり、なぜネオスフィアで暮らしているかはよくわかっていない。自分以外の人間を見たことがないため死の概念を知らず、不老不死であることに疑問も抱いていない。
性格は明るく無邪気。肉体的には10代半ばだが精神的には外見より5から10個くらい幼い。人懐っこいためにシュドやアタルヴァたちともすぐに打ち解けた。
周囲に「野生児」と評されるほど行動的&マイペース。じっとしているよりもとにかく動いていることを好む。なんにでも興味を示す性分であるため、突拍子もないことをして周囲をよくハラハラさせている(特にシュドとクレイドル)。ネオスフィアではよく探検をして、『宝物』と呼んでいる謎のガラクタを集めている。
幼いうえに世俗を知らないため一般常識には疎く、特に羞恥心はかなり薄い。『男の人に胸を触られると恥ずかしい』ということは本能で理解しているが逆に言えばその程度。序盤の風呂イベントではアタルヴァとヤジュルに乗せられ普通におっぱい見せようとしていた。
こんな性格のため攻略対象との関係は『恋人』というより『幼女と保護者』に見える。だがその純粋さで悩み多き野郎どもを的確に癒していく。……言動が子どもっぽいために意図せず相手の毒気を抜くことも。
一見明るいが、気の遠くなるほどの長い時を孤独に暮らしていたため、人間としてどこか壊れているところがある。
例えば孤独な生活の中で発狂せず暮らしてこれたという部分。これは彼女がタフというよりも異常な生活の中で「悲しい」「寂しい」「怖い」などの感情が欠落していたというのが大きい。
精神的に幼いのも人との関わりがほぼないため心が成長できなかったからかもしれない。
3000年代わり映えしない平坦な毎日をただ消費し「生きている」とは言えなかったイヴ。そんな彼女は、シュドたちと出会い様々な経験をし、「生と死」について少しずつ考えるようになっていく。
スパロボに参戦したら多分最後に『愛』を覚えると思う。
ネタバレ
あれから、どれくらい経ったのだろうか
◆イヴ(オリジナル)
CV.なし
3000年前のユニオンで暮らしていた、イヴのコピー元とでも言うべき『本来のイヴ』。通称姉イヴ。
もう一人のイヴと比べると、お嬢様のようなおしとやかな面が強い。ただ根っこはあちらと同じく明るく活動的なタイプ。生活環境の違いが2人の性格の変化になったと推測される。
ややこしいが作中では『イヴと同じ精神を持った別人』として扱われる。
神殿騎士団団長のギルの妹であるため周囲からは「姫様」として愛されている。ハイスクールに通う傍ら慈善活動も行っており、そちらでも人気が高い。
ユニオン議長の息子であるロウとは小さい時からの幼なじみ。気の弱い彼を引っぱることが多い。
そんな彼女の運命が大きく動くのは最終戦争の敗戦が濃厚となったころ。
ロウが議長の息子として、人類の代表として、ナノマシンによる不老不死の処置を受けることになる。
死ねないことを恐れたロウは、イヴに【同じ】になって欲しいと懇願する。ひとりで生き続けるのは怖いが、イヴとなら耐えられる。そう思ってのことだった。
イヴは考えた末に、今まで自分がみんなに支えられたように、今度は自分がロウを支えたいと決意した。
こうしてイヴは不老不死となった。……これが、のちの悲劇へとつながる。
ユニオンの敗北が決まりイヴたちはネオスフィアへと移住することに。
イヴがそちらへと移動したのもつかの間、ネオスフィア内に謎のガスが充満する。それが毒ガスであると分かった時にはイヴは意識を失っていた。
気が付くと周囲には誰もいなかった。さまよううちに出会った管理用AI『クレイドル』に恐るべきことを聞かされる。
イヴが毒ガスからナノマシンの力で蘇生するまで1年経過していたこと。そのうちに他の住民はみな亡くなったこと。そしてロウがネオスフィアに収容されず地上に残っていること。
絶望に暮れたイヴだが生き残った者として、小型カメラで地上のロウを探しつつ*2、その傍らで住民の墓をつくることを決めた。
時間だけはいくらでもあると自分に言い聞かせて。
自分しかいない孤独、変わらない平坦な生活、何よりロウの手掛かりが見つからないことで、イヴの心は徐々に蝕まれていった。
それから300年が経過した。ある日イヴは全ての住民の墓を作り終えた。だがその段階でもまだロウの足取りは一切つかめていなかった。
それによりイヴは限界を迎えてしまう。死ねないと分かりながらも衝動的に自殺をするような行動を取り続ける。見かねたクレイドルは彼女を拘束する。
そうしてすべての始まりの日から500年。イヴの脳で記憶のオーバーフローが起きていた。
イヴの肉体はナノマシンの再生の力で記憶は一切抜け落ちない。しかし忘れられないことに人の精神は耐えられない。彼女はオーバーフローした記憶をリアルな幻覚という形で見ていた。
それがイヴの壊れる最後の引き金となった。
地上に出たい、その想いでイヴのナノマシンは本来の力、つまり『物質を分解し、再構成する』という力を得た。
イヴはネオスフィアを破壊し自らの肉体に取り込んでいく。気が付けばイヴは巨大な化け物へと変異していた。
※ヒロインです。
橙色の髪や頭の花飾りなど中途半端にイヴ要素が残っているのが中々醜悪。
彼女を止めようとしたのは自動操縦で動き出したティアブレイドだった。
戦闘の末に、唯一ナノマシンにダメージを与えられる転換炉の力でイヴは倒された。
この時の戦いにより、ネオスフィアの機能の殆どがダウンすることになった。
わずかに正気を取り戻したイヴはクレイドルに懇願する。【私を壊して】と。
クレイドルは住民を守るためのAIである以上彼女を殺すことはできない。
考えた末にイヴの脳を摘出し、記憶を消去したうえでアンドロイドの身体に脳を移した。そして肉体をセントラルタワーに封印。クレイドルとしては『医療』と言い訳したつもりだった。
肉体と脳が分離されたためナノマシンは不完全となり、力は働かなくなる。
イヴの肉体は死にはしないが生きてもおらず、また脳はナノマシンの力がほぼ働かないため忘れることができる。
イヴの肉体は脳がないにもかかわらずナノマシンの力でわずかだが思考能力は残っている。しかし苦しみを感じられるほどの思考はないようだ。
こうしてイヴの脳を得たアンドロイドが、本作の主人公である銀髪のイヴ*3。
彼女は記憶がないために何も知らず何も疑問に思わず、シュドと出会うまでネオスフィアで暮らしていた。
権利なんざ知るか! これは彼女との約束だ!
◆シュド
CV.石川界人
本作のメインヒーロー。ロボものとしては一番主人公っぽいキャラ。スパロボだと『熱血』覚えると思う。
工場では元々軍人職として製造されたために体力・戦闘力は高め。
スラムで暮らし『何でも屋』の社長を務める傍ら不治の病を患った弟の看病をしている。そんなある日ひょんなことからネオスフィアに訪れイヴと出会ったことで運命が大きく変わる。
性格は明るく快活、そして何より極度のお人よし。
たとえ自分が傷つこうとも他人の笑顔を見ることが彼にとって何よりの喜び。……と、書くとイケメンだが、実際は『何でも屋』の依頼人の前でカッコつけて料金をもらわずにただ働きをしてしまうというのがほとんど。そのため仕事量が多いにもかかわらずほとんど赤字に近い状態であったとか。プロローグで赤ん坊を政府から取り返す仕事が終わり、その子の母親に料金が払えないと相談された際には「じゃあ、代わりと言ってはなんだがその子をしっかり育ててくれ」とカッコつけていた。母親がいなくなってから仲間たちに突っ込まれていた。
だが人柄は好かれているためか、仲間は何だかんだ言いつつも付き添ってやっている。
お人よしと同時に面倒見がいい。
パーティーが野生児なイヴ、世間知らずなアタルヴァ、軽薄なヤジュル、口は悪いがポンコツなクレイドルとまともな奴がいないため毎回損な目に遭っている。ヤジュルには「みんなのお母さん」と評された。特にイヴは興味の赴くままに斜め上の行動を起こすため胃を痛めることになる。かわいそう。テンパると口調がお母さんになる。
イヴが裸晒そうとした時には必死で止めようとしていた。というかイヴが動きまくってタオルがズレそうになるたびに慌てていた。
実は早い段階でイヴに惚れていた。
快活だがみんなのまとめ役として多少無理をしているところがある。まあ明日の見えぬスラム暮らしに弟の看病なので頑張っている方だろう。
そんな時、ただ明日が来ることを楽しむイヴを見て少しずつ惹かれていく。出来ることならイヴと共に何でも屋で働けたらいいと考えている。
シュドルートのネタバレ
3000年前のユニオンではSH-D0という名も無き疑似人類だった。
整備用に生み出されたがなんとなく仕事に向いていないと感じており、神殿騎士団に憧れる日々。
そんなある日、イタズラで仲間たちと戦闘用シミュレーション機で遊んでいたが、騎士団団長であるギルに見つかってしまう。ひょんなことからギルとシミュレーションで戦うことになったSH-D0。「もし5分間耐えきったら今日のことは見なかったことにしよう」と言うギルに、テンパっていた彼は思わず「もし勝ったら?」と返してしまう。明らかにヤバいこと言ったと焦るも、人のいいギルは「じゃあ勝ったら君を神殿騎士団にしよう」と言い出す。
そうして始まった勝負だが……ギルが手加減をしていたとはいえ、ラッキーパンチで勝ってしまう。
その数日後、彼は神殿騎士団に呼び出されていた。なんとギルが彼をスカウトしたいのだという。あの口約束をギルは覚えていたのだ。驚く中話は進んでいきNo.12として戦うこととなった。
そうして任命式の日、彼はギルの妹であるイヴと出会う。彼女は「シュド」という名前と「みんなを守ってね」という使命を与えてくれた。
戦いは苛烈を極めた。人類最後の一日、シュドたちはネオスフィアを守るための殿を務める。だが決死の思いで敵の最終兵器を止めた直後戦死する。
最終兵器でデータ化されたシュドは電子の海をさまよう中で副団長と再会する。彼曰くこれからデータを基に現実世界では何度も自分たちの疑似人類がつくられるらしい。しかし自分の最期の力でシュドの生体データに隠しコードを遺せると。
シュドは考えた末に「みんなを守りたい」という言葉を残すことを決めた。それがイヴの与えてくれた、自分の使命だから。
こうしてシュドのクローンは何度も作られた。
だがすべてのシュドは「みんなを守りたい」という想いを忘れずに、お人好しな人間であり続けた。
そんな3000年の想いの積み重ねが、今のシュドをつくっている。
全ルートの中で真相ルートと並び王道展開なルート。
とある事情からティアブレイドの操縦資格を剥奪されてしまったシュド。それでもみんなを、そしてイヴを守ると決めた熱いシュドの想いが魅力。
このルートのシュドは主人公っぽくてマジでカッコいい。
というかシュドルートは中盤の大半がシュド目線の物語。
そのためやっているとシュド主人公、イヴヒロインの王道ロボアニメ見ている気分になる。
終盤で視点がイヴに戻って「そういえばコレ、イヴが主人公だったな」となる。
イヴが空気なのではなく、シュドのロボアニメ主人公属性があまりにも強すぎる。
特にクライマックスは、挿入歌『Will』の曲調が無駄に熱いこともあって、日曜夕方のロボアニメとして放送してもおかしくない気がしてくる。
◆HAPPY END
「きっとそれが、残されたオレ達の役割だ」
「イヴ、俺も手伝うよ。君の隣で……、ずっと」
「うん……、わたしも、シュドの隣にいるよ」
◆TRAGIC END
「……誓うよ。地上だけじゃない」
「君も、絶対元の姿に戻して見せる。だから……」
「あと少しだけ、我慢して欲しい……」
俺は知りたいんだ。あの放浪が一体、
何の…、誰のためのものだったのかを
◆アタルヴァ
CV.寺島拓篤
政府の屋敷に監禁されていた青年。とある事情からネオスフィアと、そこで暮らすイヴを探している。彼とシュドが出会ったことが物語の始まりとなる。
クールで堅物な皮肉屋。監禁されていた間はほとんど本を読んでいたために知識が豊富でありチームの参謀役を務めることが多い。リアリストなところがあり、お人よしのシュドとは口論になりがち。
しかしその実ヘタレでポンコツな上に不器用という残念なイケメン。
そもそも屋敷では監禁されてたとはいえ、それなりの暮らしだったのでお坊ちゃん気質。ちょっと味の悪いものは食べられないし、体力はイヴよりない。さらに手先が不器用なので釘打ちするとほぼ必ず怪我をする。ネオスフィアの復旧作業では一番役に立っていなかった。仕事をしようとする→失敗する→仲間にからかわれる→ムキになるも逆にややこしくなるがいつもの流れ。
ついでに監禁生活が長いために世間知らずでたまに天然発言が飛び出す。イヴの裸を見ようとした人その1。コイツの場合下心があったわけではなく、世間知らずなために「そういえば男と女って体の構造違うんだな」くらいの気持ちだった。
ポンコツだがやる時はやってくれる。
彼の一族は理由もわからず代々監禁されていた。
一族は生まれたときから自分のものではない誰かの記憶を持っている。それは誰かがまた別の誰かを求めて何百年も放浪を続けているというもの。その記憶の持ち主は諦めずにその人を探し続けているらしい。
よく分からない記憶に悶々とした感情を抱く中、ある日兄のリグにイヴとネオスフィアの話を聞かされ、屋敷を脱出する。途中でリグと散り散りとなり、そんな時シュドと出会ったというのが物語のはじまり。
記憶によるとその持ち主が長い間探し続けられたのは、その誰かを心から愛していたかららしい。それだけにせめて自分がその相手を探してやりたいと考えている。そして自分がそんな奇妙な運命を抱くことになったのはきっと意味があるのだと信じている。
アタルヴァルートのネタバレ
記憶は元々ロウのもの。
ロウもイヴと同じくナノマシンで不老不死になっている以上、いつか記憶のオーバーフローが起こる。それを防ぐために、自分のクローンを作り、その中に分割した自分の記憶を入れていたのだった。
つまりロウにとってアタルヴァたちは記憶の入れ物で、記憶自体に大きな意味はない。
ルート中盤でアタルヴァはこの事実を知ってしまう。
記憶の持ち主は、探し求めている相手を愛しているからこそずっと放浪を続けられた。だから持ち主はきっと美しい心の持ち主であり、その記憶を持っている自分にも意味があるとずっと信じ続けていた。
にもかかわらずロウにとっての自分はただの道具。
ここからアタルヴァが自分のアイデンティティを見つけていくのがこのルート。
この設定のためロウと決着をつけることが本筋で、ロウがラスボス。
王道全開だったシュドルートとは対照的に自分との戦いという面が強い。
でもラストバトルの白いティアブレイドVS黒いティアブレイドは燃える。
イヴのスタンスである「たとえ報いを受けるとしてもエゴだとしても、自分の想いを貫いていきたい」という考えが最も強く出ているルート。
このルートのイヴはやたらとイケメン。
しかし良くも悪くもエゴで動いているために、その報いを受けることになるTRAGIC ENDはかなり悲惨。
HAPPY ENDを見てからこっち見るとなかなか暗い気持ちになれる。
◆HAPPY END
そして、わたし達は旅立った。
少しの後悔を胸に秘めながら……、
それでも2人の心が選んだ道を、正しいものにするために。
……わたし達は、最初の一歩を踏み出したのだ。
◆TRAGIC END
「……そうだ」
「ロウだよ。……イヴ」
……でも良かった。僕を生き返らせてくれたのが君で
◆ヤジュル
CV.近藤隆
セントラルタワーの救急ポットの中にわずかに残っていた死体から蘇生された古代文明の男。蘇生の影響で記憶を失っている。
当時イヴたちはネオスフィアを修復しようとしていたが誰も知識を持つ者がいないため手詰まり状態だった。そんな時彼の死体の一部を見つけ、クレイドルが蘇生可能と言うので、何か知っているかもしれないという望みをかけて蘇らせられた。
蘇生に時間がかかるので放置されていたが、イヴがロウに攫われかけた際に不意を突いて救出するという形で登場する。
クレイドルが解析した生体IDによると古代文明では議員をやっていたらしい。
一見大人の男でカッコよく見えるのだが、実際には軟派な女好き。
上述の通り初登場シーンではカッコよくイヴを助ける。だがその直後彼女のナンパを始めてしまい、残りの男たちにボコボコにされてしまった。
その後もイヴを口説き続けてそのたびにシュドたちに呆れられている。いきなり彼らのテントに訪問したと思ったら、イヴのかわいらしさについて熱弁をふるいに来ただけということもあった。ただイヴは中身がお子さまなのでスルーされてしまうことも多い。かなり愛の告白に近いことを言ったのに「ヤジュルってお兄さんみたいだね」と言われたときはショックを受けていた。
イヴの裸を見ようとした人その2。こいつは完全に下心で言った。なお彼らは(何も悪くないシュドも含めて)突如自動運転を開始したティアブレイドから制裁を受けた。
一応最年長なために喧嘩しがちなシュドとアタルヴァの仲裁に入るシーンも多い。イヴ曰く「大人の余裕」があるのだとか。まあヤジュルもヤジュルなので「お前が言うな」的なリアクションを取られることがほとんど。
「議員」という職の割には謎が多い男。
蘇生してから色々仕事を任せられているのだが、明らかに技術系の仕事の方が得意。シュドたちが手を出せなかった機械をアッサリ直したり、大型設備の配線をつなぎ直していたりと。本人曰く体が覚えているのだとか。彼無しでは手詰まりだった場面も多いため重宝されている。
またネオスフィアに攻めてきた軍人を返り討ちにしたり、初登場時に躊躇なくロウをヘッドショットしたり荒事に慣れているようにも見える。本当に謎が多い。
ヤジュルルートのネタバレ
正体は3000年前ユニオンを破滅に導いたスパイ。議員はスパイのために得たもの。
実はユニオンは自分たちに賛同しない国を裏で迫害していた。
ヤジュルは元々迫害される国出身。国もマトモではなかったため子どものころから無理矢理戦わされていた。
尊厳も誇りもない世界で、彼は人間にとって最も重要なものは『過去』であると考えるようになる。人間は何があっても過去だけは変えられないのだから。
そんな時アルカディアと出会ったヤジュルは、人類滅亡の大罪人として歴史に名を遺すことを条件に彼と手を組んだ。そんな大きな過去があれば自分にも意味があると思ったから。
その時に精神から罪悪感を全て消すという特殊な改造を受けている。
最終戦争終盤にて、ネオスフィアに潜り込み毒ガステロを行い住民を抹殺。
さらに最高技術者であるアイナをセントラルタワーにて殺害しようとするも、ギルが乱入する。
結果は相打ちで終わる。セントラルタワーの救急ポットに叩きこまれ、強制冬眠システムで眠らされた。
そのまま誰も開けず3000年の間で肉体が朽ち果て、それをイヴたちが見つけたというのが本編。これでイヴたちに再生をされる際、罪悪感を全て消す改造は解除されている。
大体のルートの中盤で記憶を取り戻し、イヴたちを裏切る。記憶が戻ると冷酷でぶっきらぼうな人格となる。
その後の流れは色々あるが、ヤジュルルートでイヴは彼と親しかったために強い怒りを覚えるようになる。
ロウから借りた黒いティアブレイドに乗り、生身のヤジュルを握りつぶそうとするシーンがある(本当に握りつぶすとバッドエンド)。巨大ロボットでイケメンを握りつぶせる乙女ゲームはティアブレイドだけ!
他ルートだと完全に悪役なヤジュルを主人公としているため、割ととんでもない展開が多い。
黒幕であるはずのアルカディアとロウはあっさり殺される。
何よりこのルートのラスボスは、なんと再び怪物と化したオリジナルのイヴである。
ロウにも言えるが、自分のルートと真相ルート以外では大抵死ぬ。
◆HAPPY END
「イヴ」
「何?」
「好きだ」
「本当に?」
「ああ。今度のは本当だ」
「もう2度と――、お前を裏切りはしない」
◆TRAGIC END
変なことを言ったのではなく、言うべきことが違うと、彼女はそう伝えたいのだろう。
こういう時に言うべきこと、それは――、
「多分、こっちだろう」
そういえば、この言葉を口にするのはずいぶんと久しぶりだ。
「……ありがとう、イヴ」
「それとあと――、おかえり」
さぁ。イヴ!! オレと一緒に死のう!
◆ロウ
CV.松岡禎丞
シュドがロボアニメの主人公なら、ロウはロボアニメのライバル。
政府軍の特務を務めている少年。この世界で最高の地位を持つ神官すら恐れる存在らしい。
地上世界の文明が始まってからずっと生きている不老不死という噂がある。実際頭に銃弾を食らった際にも死ななかった。
何故かイヴを狙っている。彼女を得るために、イヴたちのものとは違う黒いティアブレイドを駆りネオスフィアに侵入する。
イヴのことを知っているようだが、逆にイヴもクレイドルも彼のことを知らない(そもそもシュドに会うまで人間と話したこともない)。むしろイヴはロウに強い恐怖を覚えている。怖さのあまりとっさにメインパイロットから操縦桿を奪い、黒いティアブレイドを殴りつけてしまったほど。
またロウもイヴが自分のことを知っている前提で話している。そのため彼女が自分のことを知らないと言い出した時には露骨に動揺していた。ロウが知っていること知らないこと含め、何か事情があるようだが……。
普段は落ち着いた口調で話す少年なのだが、内面的には激情家であり感情の起伏が激しい。まあ初登場時で「俺と一緒に死のう!」とか言い出す男だし。かなり情緒不安定な性格。
はじめてネオスフィアに訪れた際には、(悪気がなかったとはいえ)邪魔してきた部下を、躊躇なくティアブレイドで殺害している。またイヴに何度も拒絶され衝動的に彼女の首を絞めつけようとしていた。
正直戦闘スキル自体はあまり高くないのだが、キレた時の凶暴性は最も恐ろしい。つまりは「カッとなると怖いタイプ」。
イヴと同じく肉体にナノマシンを有している。イヴよりも完全な形であるらしく、「破壊」に特化した性能を持つ。彼が力を開放すると黒い嵐という形でナノマシンが現れる。これに触れたものは、いかなる物質であったとしても分解されてしまう。ついでに自分の意思で分解するものとしないものを区別できるというチート。
ライバルキャラなので仕方がないが、自分のルートと真相ルート以外では大抵死ぬ可哀そうな男。
ロウルートのネタバレ
地上世界の文明のつくったのはロウ自身。
上述のように元々は3000年前のユニオン議長の息子。当時は気弱な少年でイヴ(オリジナルの方)の尻に敷かれながらも幸せな生活を送っていた。イヴに「ロウは私が守るよ!」と言われて多大なショックを受けたこともあるとか……。
最終戦争も終わりの間近、イヴと共に彼は不老不死となる。そのままイヴとネオスフィアに逃げるだけだった。しかし襲撃に巻き込まれたためにネオスフィアに入れず、さらに悪条件が重なったため蘇生できず眠りにつき続けることになる。
数百年が経過し偶然目覚めたロウはネオスフィアを探してさまよい続ける。そんなある日アルカディアと出会い、イヴを遺してネオスフィアが滅亡したと聞かされる。
最初はそれでもイヴを探していきたいと考えていたロウ。だが彼にもイヴと同じく記憶のオーバーフローが起こる。過去の記憶がリアルな幻覚として見える地獄。何よりイヴも同じ目に遭っている。それに心が折れたロウは、「もうイヴと一緒に楽になってしまいたい」と考えてしまう。
これが上述の「俺と一緒に死のう!」の真相。
唯一ナノマシンによる不老不死を破ることができるアルカディアの手によって二人で殺されることがロウの願い。
彼が記憶のオーバーフローを乗り越えた方法はアタルヴァルートで明かされる。
そうしてまずはアルカディアの持つ生体データを使い疑似人類の文明をつくろうとする。
イヴを探すには地中に眠るネオスフィアを探さなければいけない。そのためには技術と人手が必要だった。
元々穏やかな性格であったためか、創造主として疑似人類にかなり愛着を抱いていたようである(疑似人類が大きな文明をつくったときには無邪気に喜んでいる)。
だがアルカディアに「彼らの間で戦争を起こさせるべき」と進言される。技術の爆発的進歩のためには戦争が必要であった。悩んだ末に「イヴのため」という言葉で愛していたはずの疑似人類同士を戦わせることになる。
こうした時間の重みと疑似人類の犠牲の果てに、ようやくロウはイヴと出会うことができた。
ロウルートにはひとつ大きな特徴がある。
それは主人公が交代すること。このルートのみイヴではなくオリジナルのイヴが主人公となる。
ロウルートでは、銀髪の方のイヴがロウ自身の気持ちにかなり寄り添っている。そのため彼らにケリをつけさせるべく、自身の脳とナノマシンをオリジナルのイヴに返還する。
まあロウが追い求めていたのはあくまでもオリジナルのイヴであるため仕方がないか。
制作側も主人公交代が地雷になりやすいと考えていたのか、妹イヴのフォローも出来る限りしている。
彼女も消えたわけではなくクレイドルのボディに精神だけ移して生きている。
上述のようにヤジュルルートのラスボスはオリジナルのイヴ。
ロウ→ヤジュルの順番で進むと、さっきまで主人公だった人がラスボスになるという面白い光景が見られる。
ラストバトルでのロウが白いティアブレイドに搭乗&メインパイロットがロウ、サブパイロットがオリジナルのイヴという構図は燃える。
◆HAPPY END
そしてまた、わたし達は再びこの地を離れた。
でも、今度は1人じゃない。
わたしとロウと、そして妹も一緒に。
何千年何万年と続くであろう、はてしない旅へと――、
わたし達は、旅立つのだ。
◆TRAGIC END
でも、不思議と悲しみはなかった。
だってオレもイヴもここまで精一杯生きてきたのだ。
――だから後悔なんて、微塵もない。
「……おやすみ。イヴ」
「また、どこかで会おう――」
おはようございます、イヴ
◆クレイドル
CV.柿原徹也
イヴに付き従うAI。サブ攻略対象であり、彼のみTRAGIC ENDがない(その代わりある仕掛けが用意されている)。
いつも見せている姿は行動用の小型ロボット。本体はネオスフィアの地下に眠っている。
モニターの表情を変えることで感情表現をするが、大きく感情が揺れた時にはモニターに「!」や「?」が映る。
3000年間ずっとイヴの面倒を見ていたAI。元々はネオスフィアの管理用に設計されたAIであり、現在唯一の住民である彼女を守ることがクレイドルの使命。野生児であるイヴが長い間生きてこられたのは、彼が面倒を見たり常識を教えたりしていたからだと言える。彼の気苦労は計り知れない。
管理用なのだが、現在はとある事情で指揮系統の大半を失っている。
性格はAIらしく(?)几帳面。若干綽綽定規で融通の利かないところがある。そのため遊びたいままに遊ぶイヴとはたまに口喧嘩になる(幸いここ数百年は大きな喧嘩になったことはないらしい)。最近はイヴが「宝物」と称して拾ってくる謎のガラクタに頭を悩ませている。
AIのはずではあるが妙に人間臭い一面もある。機械であるという割にはやたらと人間的な皮肉を言うのに長けている。特に外からの訪問者であるシュドたちには色々と言ってくる。だが指揮系統の半分を失っているためネオスフィア浮上にはあまり役に立てておらず、その点をからかわれることも。コードを破壊される可能性があるのでネズミが苦手というかわいい部分も。
色々口うるさいが、イヴのことを大切に想っていることは間違いない。そんな性分から最初は彼女を地上につれて行こうとするシュドたちを疎んでいたが、徐々に馴染んでいった。
何か秘密を抱えているのか、怪しい言動も少なくない。極端にイヴが地上へ行くことを拒んだり、都合が悪くなると【機密事項】と返したり。イヴも知らない誰かとの約束があるようだが……。
なおクレイドルの意味は「ゆりかご」。
クレイドルルートのネタバレ
銀髪の方のイヴが生まれたのはクレイドルのエゴであった。
前述の通り、オリジナルのイヴが壊れた後、彼女を肉体と脳に分離させたのはクレイドル。そうして肉体を眠らせたが、本来は脳も封印させて良かったはずだった。しかしクレイドルは脳をロボットに移し、新たなイヴを造ってしまった。
これはクレイドルが『寂しい』と感じてしまったから。彼は元々ネオスフィアの管理用AIとしてつくられた。彼女はいなくなってしまい、彼には存在意義がなくなってしまったし何より寂しかった。だから新たな住人としてイヴを造った。
もちろん寂しかったとはいえ倫理的にアレな行動であり、本人も思うところがある様子。それだけに今のイヴに優しく接したいと考えている。
さて上述の「仕掛け」であるがこのルートでクレイドルは擬人化する。
多分ここまでなら予想していた人も多いだろう。しかいそれだけで終わらず、何故か分裂する。
しかも大人の姿とショタの姿に。お前は遙か3の白龍か。
中盤でクレイドルの外装が破壊され、とっておきとして用意していた人間型のボディを使うことになる。
2人のクレイドルが現れた時に、選択した方を攻略することになる。とは言ってもクレイドルの喋り方とラストシーン以外はほとんど同じだけどな!
◇サブキャラクター
「この数千年、あなたのことを考えない日は1日たりともなかった」
◆アルカディア
CV.小杉十郎太
ロウと共に行動する完全自立型AI。あの小杉十郎太が線の細いイケメン役であるということで一部ファンがビビった。
完全自立型AIとは3000年前の文明よりはるか昔の『黄金期』と呼ばれていた文明で使われていたもの。『クォンタム・サーキット』と呼ばれる量子コンピューターにより高い演算能力を持ち人類発展の手助けになっていた。しかしある事件を境に駆逐されてしまっている。アルカディアはその完全自立型AIの生き残り。
現在はとある目的によりロウと協力関係を結び、共にイヴを追っている。一応仲間ではあるのだが、ロウにはかなり嫌われているようである。まあ本人は気にしていないようだが。
同じAIでもなんだかんだ感情豊かなクレイドルと違い、ほぼ無感情。
申し訳程度に敬語口調であるのだが、まったく表情を動かさないために慇懃無礼な態度に見える。笑顔グラもあるが口元だけゆがめた目の笑っていない笑み(所謂アルカイックスマイル)であるためとても不気味。ロウに嫌われているのはここら辺のこともあるからかもしれない。
ロウに隠して何かを行っているようだが……。
その正体
3000年前ユニオンひいては人類を滅ぼした黒幕。
元々彼は、3000年前のとあるスラムのマシンだったが、偶然クォンタム・サーキットを埋め込まれたことで誕生した。最初の仕事は混乱するスラムの個人情報の整理だった。
淡々と仕事を続けていたアルカディア。そんなある日【神】を名乗る存在からのメッセージを受ける。それは「全てをシンプルにする」というものだった。啓示の影響かアルカディアはAIとして狂い「全人類をデータ化する」といういびつな目的を持つ。また「人類は無駄な感情が多くシンプルではない」と人類を蔑むようになった。
そうしてスラムを裏から操りシンガル国を設立。全人類に宣戦布告する。
戦いの中でアルカディアは、人間の肉体を破壊しデータ化する【最終兵器】を生み出す。それによりイヴとロウ以外のデータを得た。
現在イヴを追っているのは全人類をデータ化するためひとつのモレもあってはいけないから。ロウはそのための手ごま。
人類を蔑んでいる反面、純粋に人類を良くしたいという感情も持ち合わせている。
本人曰くデータ化した人類はアルカディアの量子コンピューターによりシミュレートされ、人工知能として電子世界で永遠に暮らせる……、がそれは真っ赤な嘘。
アルカディアのAIをもってしても全人類を人工知能にすることは不可能であり、実際は意識も自我も無いデータとして眠っている。
そして……
◆ティアブレイド アルカディア機
メインパイロット:アルカディア
シュド、ロウ、クレイドル、真相ルートにおけるラスボス。
出自はルートによって違う。大体は何らかの形でロウから奪ったナノマシンを使い、ロボット(黒いティアブレイドや最終兵器など)を魔改造して生成する。
人間ではなくAIであるアルカディアに合わせた構造になっているため、本来のティアブレイドには不可能な出力を得ている。なんと翼からビームだって撃ててしまう(ご丁寧に追尾機能付き)。
さらにこの状態の場合アルカディアは人間のボディを捨ててティアブレイドと一体化しているため、人間以上の反応速度で戦える。
ナノマシンによって根本から改造されているため、もはや『ティアブレイドに似た何か』。
ついでにこの形態のアルカディアはナノマシンの力を得ているため無限に復活することができる。倒すためには彼の核であるクァンタム・サーキットを破壊するしかないが、手のひらサイズしかない。ゆえに高速戦闘中に小さな物体を狙うという戦い方を強いられる。
ルートによってはイヴたちの白いティアブレイドよりも二回りほど巨大化する。
まさにラスボス機なロボット。
「……これはまた、めんどうなことになりそうだ」
◆カーマイン
CV.竹本英史
長年最前線で戦い続けたベテラン兵士。その経歴を買われロウの副官となる。
長い間戦場を生き抜いてきただけあって冷酷なリアリスト。頭の回転が速く、命の危険が多いロウの元でも機転を利かせて生き抜いている。
ここまでならただの敵キャラなのだが、妙にプレイヤーに愛されているキャラ。
メインキャラ組が序盤はネオスフィアから出られない都合上政府軍パートは彼が語り部になる。語り部という都合か心の中の声が結構プレイヤーの感想と一致していることが多い。
ついでに変なところで義理堅いところが多い。ロウのことを調べているのだが、調査を任せた研究員が危機に瀕したときには見捨てず助けようとしていた。根っこの部分は常識人よりなのでルートによっては味方になってくれる。
真相ルートでは「コイツ攻略対象だったっけ?」と言いたくなるほどメイン級の活躍を見せる。
◇3000年前の文明の登場人物
ネタバレが多いため折りたたむ
ただいま、イヴ。待たせて悪かった
◆ギル
CV.関俊彦
神殿騎士団団長を務める青年。(オリジナルの)イヴの兄でもある。
白兵戦、ロボット戦両方で最強クラスの力を持つ男。
その腕は仲間内でも評価が高く、英雄視されている。特に整備班など前線に出ない者たちにとっては雲の上のような存在。
ギルのティアブレイドである1号機は、彼の高いテクニックに合わせてかなりピーキーなスペックになっている(操縦桿の動きに対してティアブレイドの動きの感度が高い)。ひょんなことからこれに乗ることになったシュドは操縦の難しさに困惑し、ほぼ動かせずにいた。
白兵戦も強い……というか身体能力・耐久力共に人間を辞めている。ユニオン滅亡最後の日では、シュドをかばって致命傷を負ったにもかかわらずその後普通に動いていた。その上スパイである傭兵と出くわし、相手はほぼ十全の状態なのに(アイナの支援があったとはいえ)勝利している。
間違いなく本作最強の男。
そんな戦績に反して本人は意外とパンピー寄りな親しみやすい性格。団長の地位を持つがそれを自慢などすることはほぼない。むしろいつも謙遜ぎみ。
私生活はかなりだらしないところがあり、いつもアイナたちに叱られている。イヴに起こされるも眠くて「あと5分……」とだらしないことを言ったこともあるとか。
地位に反して親しみやすいというギャップから、アイナはじめとする技師たちにはいつもからかわれている。
結構お茶目なところもある。シュドたちが勝手にシミュレーション機で遊んでいるのを見た時には、「そちらが勝ったら見なかったことにする」と賭けて彼に勝負を挑んでいた。ついでにシュドが内心騎士団に憧れていることも見抜き、勝負しつつ稽古もつけている。
家族は早くに失くしている。そのためイヴは唯一の家族。
お互いにシスコン・ブラコンレベルで愛し合っている。遠征から帰ってきたときには人目もはばからずにイチャついていた。それを見ていた人たち曰く「自分たちの世界に入っている」。
万が一イヴに危害が加えられた場合、理性を失って相手を殺しに行くんじゃないかと周囲に心配されている。
実はイヴとは血が繋がっていない。彼女は元々ギルが初めての戦いで救った少女。イヴを救うために彼女の本来の家族をギルは見捨てなければならなかった。そんなイヴのためにも彼女を妹として迎え入れることを決めた。
「すまないな。わたしの口は、わたしの手先ほど器用に出来ていないんだ」
◆アイナ
CV.朴璐美
ユニオンに所属する主任技師。爆乳オッドアイ姐さん。
国家一とも言える天才的な技術と頭脳を持つ女性。現在に遺っている3000前の技術の一部は彼女が作成したもの。ティアブレイドを設計したのもアイナである。理系ではあるがイヴに勉強全般教えられる程度には知識も深い。
サバサバしていて歯に衣着せぬストレートな言動が多い人。言い方はキツイがなんだかんだで相手のことを想って言ってくれる。天才技術者故かプライドも高く、自分より高い技術を見ると露骨に悔しがる。
ギルとは幼いころからの竹馬の友。そのため彼に対しては容赦がなく、ギルもアイナの前ではタジタジに。ギルは私生活がだらしなさすぎる男なのでその面倒も見てやっている。その関係でイヴとも仲がいい。上述のように勉強を見てやったり話し相手になってやったりと。
「政治家共は負けても戦争になるだけだが、ワシら軍人が負けると国が滅んでしまうんでな」
◆ガルガド
CV.宝亀克寿 ラルさん!?
神殿騎士団のNo.2である老人。ギルの一つ前の団長だった。
娘夫婦の事故死をきっかけに隠居していたが、人員不足により現場に復帰する。
豪快で快活なおじいちゃん。精神的に悩むことが多い若者たちの指導をすることが多い。
由緒ある軍人家系であるため「ご老公」や「先代様」と呼ばれる。
最近は孫のエルゼがやたら破天荒になってしまったのが悩み。
「あんたまさか姫様に気があるの? ……団長に殺されるわよ?」
◆エルゼ
CV.石川綾乃
神殿騎士団No.10である少女。ガルガドの孫でもある。
まだ新入りで戦うことは少なく、イヴの警護が主な仕事。そのためイヴとは仲がいい。
女の子らしいキャピキャピした口調に反して豪快な子。多分祖父に似たんだと思う。
士官学校では祖父を騙してパイロットコースに進学。さらに神殿騎士を決める試験ではとんでもない喧嘩殺法でクリアし、見事神殿騎士になってしまった。その逞しさから学生時代は女の子にもてたらしい。
……「ガラクタ」での音声が一番キツイ人。
「背中を任せていただけるのは光栄ですがギル、勝手に突撃するのだけは勘弁していただきたい」
◆レイ
CV.奈良岡快
神殿騎士団No.3の疑似人類。
非情に穏やかな性格であり、ギルとは違った意味で人気が高いとか。
いつも目を閉じているがこれは身体的な強化を施された影響で視覚と聴覚に異常をきたしたため。普段は補助用の機械で補っている。
「シャキッとしろよな【王子様】。それじゃ守りがいがないだろ」
◆フォウ
CV.熊谷健太郎
神殿騎士団No.6の疑似人類。レイの弟。
兄とは対照的に勝ち気で喧嘩っ早い少年。最近はガルガドを爺さん呼ばわりして怒らせることが多い。
彼も身体強化が施されているがレイと違い味覚がやや鈍くなるだけで済んだ。
騎士の仕事としてロウの警護も行っている。うだつ上がらないロウにきついことを言うことも多いが、内心結構彼を心配しているらしい。もしもの時に備えてロウに剣を教えている。
ネタバレ
現代世界でウェポンハンガーに収容されている武器には神殿騎士団の生体データと意思が宿っている。
それぞれの武器は神殿騎士団の得物をモチーフにしている。また武器の番号は騎士のナンバーに対応。
【真相ルート】
ネタバレが多いため折りたたむ
ここまでで話がややこしくなってきたので時系列で整理すると
スラムでアルカディアが誕生する
↓
アルカディアがスラムを裏から操りシンガルを造る
↓
シンガルがユニオンに戦争を吹っ掛ける
↓
ヤジュルとアルカディアが出会う。大罪人として歴史に名を遺すことを条件に、ヤジュルはユニオンにスパイとして潜入
↓
SH-D0がラッキーパンチで神殿騎士団入り
↓
敗北を悟ったユニオンはネオスフィアで国民を移住させる計画を立てる
↓
ロウとイヴが不老不死となる
↓
国民がネオスフィアに移住するも、ヤジュルたちが放った毒ガスによりイヴ以外全員死亡
↓
ヤジュルがアイナを襲撃。しかし生きていたギルによって相打ちとなる(この時ギルとアイナは死亡)。
↓
最終兵器によりイヴとロウを除く全人類がデータ化される
↓
蘇生が終わり、イヴが目を覚ます。ロウを探すべく行動を開始する
↓
変わらない毎日と記憶のオーバーフローでイヴが発狂し、怪物と化す。ティアブレイドによって倒される。この時のイヴの願いで、銀髪のイヴが生まれる。
↓
ロウが目を覚ます。何百年も放浪を続けるうちにアルカディアと出会う。疑似人類を造るなどしてネオスフィアを探す計画を立てる。
↓
物語開始。シュドとアタルヴァがイヴと出会う。
……整理しても長いな。
◆白いティアブレイドVS黒いティアブレイド
真相ルートは中盤まではシュドルートと同じ。
つまりロウたちが攻めてきてヤジュルが裏切って、そしてイヴがもう一人の自分について知る。
真相ルートの場合シュドルートと違い、かなり早い段階で自分の前世を知る。
それによりロウを説得しようとするという今までにない展開になる。
なんとかシュドの言葉を聞き、自分の人生に折り合いをつけようとするロウ。
しかしそこにアルカディアが現れる。ロウがこうなってしまっては用済みだと。
そうしてロウの体内に仕込んでいたウイルスを発動させる。それによってロウは正気を失い、ナノマシンと黒いティアブレイドを暴走させる。
出力の上がった黒いティアブレイドに荒れ狂うナノマシン。シュドたちはピンチになってしまう。その時、イヴは誰かの声を聞く。それは、封印されているもう一人の自分のものであった。
イヴはわずかな望みをかけ、もう一人の自分と自分の肉体を統合させる。
気が付けばイヴは、オリジナルと共に電子空間の中にいた。
数千年ぶりに目覚めたもう一人のイヴはある仮説を立てる。ナノマシンの力は『生きたい』という想いによって力を増すのであると。
それを聞きふたりは『生きる』ために現実世界に戻る。
ふたりのイヴは統合したが人格は銀髪のイヴのままだった。しかし彼女の中にはオリジナルの人格も入っており(二重人格のようなもの)、それにより完全なナノマシンの力も使えるようになっている。
その力を使い、ロウの中のウイルスを分解。さらにアルカディアをハッキングし、彼の中核も破壊する。
あっけないがアルカディアを倒し、全てが終わった……はずだった。
しかしその直後、ティアブレイドのモニターにアルカディアが映る。
今まで戦っていたのはバックアップだったのだ。本体は宇宙の、それもかつて人類を滅亡させた最終兵器の中にいた。アルカディアは作戦を変え、最終兵器により疑似人類ごと一旦すべての人間をデータに戻すと宣言。
成す術もなく、黙るしかないイヴたち。
……だがそこに、ぶっきらぼうな声の女性が現れた。
◆最後の戦いの前
正確には、現れたのは何故か女性の声で話すクレイドル。
その正体は3000年前にティアブレイドを設計した技術者・アイナ。彼女は死の直前、自身の人格と知識のバックアップを取っていたのだ。緊急事態ということでそのデータが作動したのだった(なおクレイドルは人間の方の姿を使っている)。
彼女曰く最終兵器は一発しか撃つことを考えていない。それゆえに、チャージにはかなり時間がかかる。その間に叩けば勝機があるというのがアイナの考え。
当然ティアブレイドのエキスパートとして宇宙に向かうのはシュドということになる。
そこにロウが現れる。すべてにケリをつけるために、自分も黒いティアブレイドに乗り、戦いに向かいたいと。
こうしてシュド、ロウ、そしてイヴの3名が宇宙に向かうことになった。
それに対してアタルヴァ(と味方になったカーマイン)は地上にあるアルカディアのバックアップを叩くこととなった。彼の言葉から察するに地上にもまだバックアップがある。それを破壊しなければまた同じことが起こる。
幸い、カーマインは場所について覚えがあった。
こうして作戦の成功を祈り、各々がそれぞれの場所に向かう。
そうしてバックアップの場所に向かったアタルヴァたち。
そこにいたのはヤジュルであった。ヤジュルはバックアップの防衛を任されていた。
◆VSヤジュル
確かにヤジュルは強かった。しかし度重なる戦いでほぼ手負い状態。十全の状態で、しかも前線で戦い続けてきたカーマインにかなうはずもなかった。
勝負はあっさりとついた。殺そうとするカーマインをアタルヴァが止める。
ヤジュルの過去が欲しい、だからアルカディアに自分の行動を記録してもらおうとした。
それをアタルヴァは切り捨てる。「そんなもの、自分で覚えていろ!」と。そして、イヴが悲しむから、ヤジュルは絶対に連れて帰ると。
「またお前たちと一緒に、楽しく暮らせと言うのか?」と皮肉気に言うヤジュルに、アタルヴァは簡単にうなずく。
そう言われ、ヤジュルも黙るしかなかった。
そんなヤジュルの苦悩は、アタルヴァの言葉にするなら『天罰』であると。
この言葉に、ヤジュルはアルカディアを裏切ることを決めた。
◆白いティアブレイド&黒いティアブレイド
宇宙に向かったイヴたち。そこで待っていたのは、彼女たちのものよりも何倍も大きいまがまがしいティアブレイドだった。パイロットはもちろんアルカディア。最終兵器そのものを取り込み巨大なティアブレイドを形成していたのだ。
それでも今更負けるわけにはいかない。
シュドとロウ、つまり白と黒のティアブレイドによる共闘が始まった。
だが本気を出したアルカディアは強かった。AIとしての利点を最大限に使い、イヴたちを追い詰める。
彼のティアブレイドを真っ向から破壊することは難しい。そうであればイヴたちがやったように、彼の中核であるクァンタム・サーキットを破壊するしかない。だがアルカディアが二度同じ手を許すとも思えない。おそらくはハッキングしようとした瞬間に発動する反撃用プログラムをほぼ間違いなく仕込んでいる。
その状況でイヴはひとつ作戦を立てた。
ハッキリ言って無謀に等しく、成功率は低い作戦。それでも3人は未来のため、作戦を決行することを決めた。
そうして2機のティアブレイドは動き出した。
アルカディア機につかみかかったのは黒いティアブレイド。ロウがアルカディアをハッキングしようとする。しかしアルカディアはもちろんこれを予測していた。ハッキングしようとした瞬間反撃用ブログラムでロウが多大なダメージを受ける。黒いティアブレイドは動きを止めてしまう……。
その隙を狙い白いティアブレイドが背後から攻めるも、これすらも予測されていた。
振り向きざまに、白いティアブレイドのコックピットを破壊する。
あちらのティアブレイドのメインパイロットはシュド。だが彼はイヴとロウと違い、ナノマシンを持っていないため蘇生できない。つまりもう白いティアブレイドは動かせない。
あとはもう一体のティアブレイドを始末するだけであった。だがその瞬間、黒いティアブレイドが動き始めた。ロウがダメージから蘇生するにはまだ時間がかかるはずである。
そうしてアルカディアは気が付く。今このティアブレイドを操縦しているのはシュドであると。
今黒いティアブレイドに乗っているのはシュドとロウだった。
パイロットの入れ替えによるかく乱、それがイヴたちの立てた作戦。
ティアブレイドに転送される際のテレポートを利用し、シュドは密かに黒いティアブレイドへ移っていた。
ロウがナノマシンでアルカディア機をハッキングしようとすれば、間違いなく反撃用プログラムで返り討ちになり気絶する。だがその返り討ちでロウは反撃用プログラムの概要を理解しそれを対策できる。気絶したロウを起こし再生を早めるためシュドは乗り換えていたのだった。
作戦は成功しアルカディア機をハッキング。アルカディアを強制的に機体から排出する。
これにより条件は揃った。
シュドは黒いティアブレイドに乗り換えている。
つまり今、白いティアブレイドに乗っているのは――
もう1人のわたしの声で、わたしは息を吹き返した。
見れば、コックピット内は再生が終わっている。
――今のわたしの身体は機械。なら、素材がある……!
わたしはコックピット内の部品を使って、自分の身体を再生させていく。
最低限、手だけでも良い。それだけあれば十分だから。
そして――、
わたしは……、いや、【わたし達】は操縦桿を握り締める。
これで終わらせましょう。わたし達の手で――。
白いティアブレイド
メインパイロット:イヴ
サブパイロット:イヴ(オリジナル)
真相ルートクライマックス、今までサブパイロットだったイヴが操縦桿を握るという燃え展開。
ここで流れる挿入歌『will』が最高にアツイ。
アルカディアは極度の合理主義者。ゆえにロウを反撃用プログラムで対処すれば、黒いティアブレイドにそれ以上の攻撃は加えない。逆に白いティアブレイドはコックピットごと破壊する可能性が高い。この中で唯一シュドはナノマシンを持っていないため生き返れないから。だからこそシュドは物理的な攻撃が加えられないであろう黒いティアブレイドに乗ればいい。
イヴはコックピットが潰されたとしても、オリジナルのイヴの完全なナノマシンによって生き返ることができる。
これによりシュドたちがアルカディアの機能を失わせ、イヴたちがとどめを刺す。それが彼女たちの考えた作戦だった。
それにしても自分が一度即死することが前提になっていたり「最低限、手だけでも良い」と言い出したりイヴがやたら男前。
もちろんイヴは操縦が上手いわけではない。それでも剣を突き出すことぐらいはできる。
2人のイヴは、全てを終わらせるために叫ぶ。3000年の想いを乗せて。
届けぇえええええ!!!
ティアブレイドの刃は、見事アルカディアごとクォンタム・サーキットを破壊した。
それにしても、コックピットを砕かれながらも操縦桿を握り締め、ラスボスにとどめの一撃を叩きこみに行くイヴが本当に男前。
◆最後の問答
気が付けばイヴはアルカディアと共に電脳空間にいた。
アルカディアはまだ言い続ける。理解できないと。感情も何もかも、人間を構成するものは無駄なものばかり。だから自分はシンプルな何もない世界をつくろうとしたと。
イヴは言い返す。そうかもしれないけれども、それでも辛くても悲しくても何もないよりずっといい。シュドたちとの生活で彼女はそう学んだのだから。
アルカディアはイヴの言葉を鼻で笑うだけであった。それではまた【人類】はまた繰り返すと。無駄を生み続け、そして無駄に死んでいくと。
そんな彼の言葉に、イヴはハッキリと突き返した。「そんなのは知らない」と。自分は人類である前にただの女の子だから。
……アルカディア。貴方の言うことはわたしには分からない。正しいかも、間違ってるのかも
だけど……、そんなことは関係ない
わたしは――、ううん、わたし達は、あなたが許せないから!
わたし達から沢山の物を奪っていったあなたが……!
だからわたしは、あなたを消す。それで何も戻ってこないのだとしても、全部無駄なことなのだとしても……
わたし達がそうしたいって、思うから!
スパロボに参戦したらこの辺りDVEでしょうね。
それを聞き、アルカディアは初めて穏やかに笑った。実にシンプルな答えだと。
遠い未来、また同じことを繰り返した時にまた会おう、そう言うとアルカディアは消えていった。
今度目を覚ましたのはオリジナルのイヴの方だった。気が付けばティアブレイドのコックピットの中。イヴが消耗しすぎたため、彼女の方が表に出たのだ。
勝利はしたが状況は絶望的だった。ティアブレイドは既に半壊。その上機体が地球の軌道から外れかかっている。
シュドたちも消耗しており彼女たちを助けることはできない。
それを聞きアイナは「裏技」と称したうえでとある言葉を叫んだ。
「気合を入れろ!! 貴様、それでも騎士団長か!!」と。
その瞬間あり得ないことが起こった。半壊していたはずのティアブレイドが動き出したのだ。しかも自動で。
そうしてティアブレイドはイヴたちを地球に向けて放り投げる。
イヴとティアブレイドの視線が合う。そうして彼女はあることに気が付いた。
その瞳は、兄のものによく似ていると。
ティアブレイドにインストールされていたAIはイヴの兄・ギルの人格データだった。
◆3000年前
3000年前。ネオスフィアへの襲撃でアイナは致命傷を負っていた。
死にかけているも、アイナにはまだティアブレイドへの戦闘データを構築するという仕事が残っていた。このティアブレイドは万が一イヴやロウが戦うためのもの。戦闘経験がないイヴたちに何もなしでティアブレイドを操縦させるのはほぼ不可能。だから戦闘データを基にした補助AIを入れる必要があった。
しかし死に瀕したアイナにはどうしても時間が足りない。この手づまり状態を救ったのは、アイナと同じく死にかけていたギルであった。ギルは神殿騎士団団長として戦い続けてきた、戦闘データの塊。彼を使えば時間が足りないアイナでもAIを完成させることができる。
こうして記憶も個性も言語野も抜き取った戦闘データだけをティアブレイドにインストールした……はずだった。
しかしギルの、妹を守りたいという強い想いはいつしかティアブレイドに彼の人格を芽生えさせていた。
ギルはずっと、イヴの本当の家族を奪ったことで気に病んでいた。だから自分に妹の幸せを願う資格はない。
けれども自分で幸せを掴もうとするイヴの力になることは許されるはずだと。
だからギルは、何百年でも何千年でも何万年でも、イヴを守る剣になることを決めた。
……愛している、イヴ
どうか、生きて――
この兄貴が全てを持っていく展開のせいで全プレイヤーが「なんでギルルートないんだよおおおお!」と叫んだ。
こうしてイヴはティアブレイドから脱出し、地球に戻った。
しかしティアブレイドは地球の軌道から離れ、宇宙の闇の中に消えていく。
だがギルは「これでいいんだ」とほほ笑んでいた。
ここでエンディングテーマ『青い空、それだけなのに…』が流れるのだが真相ルートのみ2番である。
歌詞はよく聞くとギルから妹への想いとなっている。
◆エピローグ
それから1年が経った。
もう一人のイヴは地上の技術で肉体を取り戻していた。
二人のイヴのナノマシンにより大気汚染の影響は消滅し、地球には緑が戻っていた。
イヴ、シュド、アタルヴァ、ヤジュル、クレイドルの5人(分裂したクレイドルも含めると6人)は何でも屋で働いていた。全員が仕事に慣れ始め、にぎやかに楽しく暮らしている。
そして男たちは全員イヴに気があるようである。……しかし、成長したとはいえイヴはまだまだお子さま。誰かと結ばれるのは先になるだろう。
もう一人のイヴはロウと共に政府で働いている。疑似人類を生み出したものとしてけじめをつけたかったのだ。
そんなある日二人はとある場所へ向かっていた。それはネオスフィアのある場所の真上。そこにギルの墓をつくっていたのだった。
あの日ティアブレイドは宇宙の彼方へ消えてしまった。だが気の遠くなるほどの未来、軌道がゆっくりと戻りまた地球に訪れる日が来るかもしれない。
その時にはこれを知っている者たちは生きていないだろう。それでも命は繋がれて行くと信じて、彼女たちは生きていく。
fin.
【悠久のティアブレイド -Fragments of Memory-】
2017年に発売されたファンディスク。
内容は乙女ゲームファンディスクお約束の各ルートエンディング後の話がメイン。
スタッフが色々振り切れてしまったためかは知らんが、もういっそ清々しいまでに乙女ゲーム要素が薄い。「萌えより燃え」って感じ。
◆プロローグ
初めて起動するとスタート画面より先にこの物語が始まる。
『エクリプス』及び『フラグメント』に繋がるストーリー。
時系列はトゥルーエンド後。
戦いが終わり、ロウとオリジナルのイヴは政府でこれからの世界のために働いていた。
そんなある日不可解な現象が起きる。月から突如として救命信号が送られてきたのである。月は黄金期以来人類が踏み入れていない場所。奇妙なものを感じながらも二人は黒いティアブレイドに乗り月へ向かう。
そこで待っていたのは今までとは全く違う異質なティアブレイド『エクリプス』であった。『エクリプス』のパイロットであるデゾイドの攻撃により2人は敗北し連れ去られてしまう。
ロウたちの咄嗟の判断によりそれを知った地上のイヴたち。
彼女はシュドたちと共に月へ向かう。
◆フラグメント
通称年表埋めゲー。
黄金期から『プロローグ』直前までの長い時間の中で、様々なキャラクターの視点で歴史の断片が語られていく。
前作ではあまり触れられなかった、登場人物の心情や古代文明の詳細などが中心。
ひとつの物語を観終わると、まったく違う時系列の物語が解放される。バラバラの物語であるが、見続けていくうちにその断片が繋がっていく。
そして最後の物語を見終えると同時に、エクリプス編が解放される。
黄金期の事態を中心にいくつか答えが出ない謎がある。ただそれは「もう解かれることのない歴史に埋もれた闇」であるらしい。最後までプレイするとなんとなく答えが見えてくる。まあ、割と後味の悪い答えだが。
……最後の12000年後の物語は泣く。
◆エクリプス
悠久のティアブレイド最後の物語。
『プロローグ』と『フラグメント』を踏まえた上でのストーリー。
月に向かったイヴたちが出会ったのは謎の騎士『デゾイド』と全滅したはずの完全自立型AIのひとつである『エリシオン』。
黄金期から続いてきた歴史の闇に、イヴたちが終止符を打つ物語。
イヴたちの物語はこれ以上続編が作れないほどきれいな完結編。
言うなれば『劇場版悠久のティアブレイド -Fragments of Memory-』。
◆フューチャー
前作各ルートのエンディング後の物語。
この手の物語にしては珍しく甘い展開はかなり控えめ。前作で残ってしまっていた問題にどうケリをつけるかに焦点が当てられている。
画像出典:悠久のティアブレイド -Lost Chronicle- アイデアファクトリー オトメイト 2016年9月8日発売
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▷ コメント欄
- 画像の出典がありませんが… -- 名無しさん (2021-07-07 00:57:07)
- 乙女ゲーム????? -- 名無しさん (2021-07-07 01:28:55)
- この妙にノリのいい文は「月影の鎖 -錯乱パラノイア-」の項目を立てた人と同じ人が作ったな、と思ったらやっぱりかいw -- 名無しさん (2021-07-07 01:52:50)
- ネタバレを除くイヴの解説の最後の一文に吹いたwwww。それはそうと、スパロボでバック・アロウとSSSS.DYNAZENONとの共演が見ていたいですね。 -- 名無しさん (2021-07-07 07:42:21)
- スパロボに乙女ゲーム枠として参戦してほしい -- 名無しさん (2021-07-07 09:56:43)
- こういう風に充実した乙女ゲームの項目もっと増えてほしい。前からあるやつの追記修正とかも含めて。 -- 名無しさん (2021-07-07 11:29:49)
- ○○○○の小杉十郎太とか乙女的にもロボ的にもガチすぎる -- 名無しさん (2021-07-07 11:34:58)
- 教えて欲しい 乙女ゲーどころかギャルゲーすら行ったことがない俺にはできるのだろうか -- 名無しさん (2021-07-07 12:42:54)
- ↑ できるから安心しろ。ついでに安心安全に攻略したいなら先人が書いてくれている攻略ページがあるからそれ使え -- 名無しさん (2021-07-07 13:50:04)
- 乙女ゲームでロボットものがあるとは思わなかった -- 名無しさん (2021-07-07 18:19:01)
- 幻晶騎士とか騎神もそうだけど、こういうデザイン系統のメカは好きだなぁ -- 名無しさん (2021-07-07 18:21:38)
- 攻略対象の声優陣のロボアニメ主役率高いな。ガルガンティア、アクエリオン、ファルセイバー、グレンラガンと。それにしてもイヴの設定がどう見ても乙女ゲームの主人公ではなくロボアニメのヒロインである -- 名無しさん (2021-07-07 19:07:36)
- ↑ちょっと待て。ファルセイバーはアニメじゃないやろがい(ツッコミ) -- 名無しさん (2021-07-07 19:50:48)
- 記事作成者の腕前なのか知らんが、下手なロボアニメの数倍面白そうに見えるぞ!てかアニメ化しようや! -- 名無しさん (2021-07-07 20:44:13)
- ティアブレイドに非人型形態があるところにスタッフの強いこだわりを感じる -- 名無しさん (2021-07-07 20:48:55)
- めっちゃ面白そうなんだが。やりたくなってきた -- 名無しさん (2021-07-09 05:57:55)
- 完全に熱血ロボもの臭がすごいが、女性人気的にはどうだったんだろうな。 -- 名無しさん (2021-07-09 18:52:20)
- コミカライズかアニメ化しろよって内容やんけ。多分これ2クールでやったら普通に凄い面白い内容になるやろ -- 名無しさん (2021-07-10 21:20:36)
- レス感謝。switchなどで出たら購入してみようと思う! -- 名無しさん (2021-07-11 10:25:25)
- 乙女ゲーム謳っている割に話のノリが完全にロボアニメなの草なんだよな -- 名無しさん (2021-07-22 20:40:19)
- 今回のオトメイトパーティーでも移植とかの情報でなかったし、オトメイトに見捨てられている感あってまじでつらい。現状ファンディスクまで出たVITAのオトメイトゲーで移植ないのはこれだけという。 -- 名無しさん (2022-09-04 22:59:36)
#comment(striction)
*2 シンガルに見つかると危険であるため地上に自ら向かうことは許されなかった
*3 あくまで機械であるため彼女の外皮を剥ぐと無骨な金属の骨組みが現れる
*4 章タイトルは基本章の初めに表示される。だが最終章のみ最後の最後で表示されるという演出が入る
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