遙かなる時空の中で3

ページ名:遙かなる時空の中で3

登録日:2021/01/06 Thue 03:40:11
更新日:2024/05/24 Fri 13:13:20NEW!
所要時間:約 42 分で読めます



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それが運命だとしても、この手で変えてみせる



『遙かなる時空の中で3』はコーエーのルビーパーティーから2004年に発売された乙女ゲーム


舞台は源平合戦が起きている異世界の京。シリーズとしては前作主人公・高倉花梨の戦いからおおよそ100年後の話。源平合戦がテーマのため登場人物も平家物語の人物たちがモチーフになっている。
主人公である春日望美はごく普通の女子高生だったが、ある日不思議な少年に導かれ『京』という異世界に転移してしまう。そして望美は元の世界に戻るため源氏側として源平合戦に参加することになる……というストーリー。
源氏側が主役であり平家は敵役。そのため平清盛がラスボスである。



大まかなゲームシステムは遙かシリーズお馴染みのADVパートとRPGパートを繰り返しながら物語を進めていくというもの。
システムは前作までと比べて大幅に変更されており

  • 戦う白龍の神子
  • 最初から味方である黒龍の神子
  • 史実に基づいたストーリー
  • 物語の個別ルート化
  • 運命上書きシステム

などなど。
特に目玉となるのが運命上書きシステム
そもそもこのゲームは1周目で必ず全滅エンドを迎える。そこで望美は「運命を上書きする力」を手に入れる。
つまり過去に遡って運命を上書きし、変えることができるシステム。これにより選択肢が変化したり、展開が異なるものになったりする。
これを繰り返すことにより本来ならば死亡することになる攻略対象の運命を変えることができるというもの。
言わばタイムリープ物で今でこそ定番であるが、当時としては非常に斬新で結構話題になった。
後に似たようなシナリオ展開を繰り広げる無双OROCHI2が同社から発売され、この作品を彷彿とさせたファンも多い。


ルートは八葉+朔+白龍+共通で11個。
これら全てを見ることで大団円ルートが解禁される。


あと今作ではアニメパートもある。物語のクライマックスなど重要なところで30秒~1分程度のアニメが入る。ただ容量多めの遙か3にわざわざアニメを入れたためか作画が絶望的に不安定であり、ファンからは半ばギャグパート扱いされている。容量の関係か残しても仕方がないと思ったのかVita移植版ではオミットされ新規スチルになっていた。
とあるムービーでの将臣の髪の毛がかの不動遊星を彷彿させるハネっぷりであったことから『カニメ』とも評される。*1


前2作のノウハウを得てひとつの完成系となったゲーム性に、次回作以降本作のシステムが下敷きになったこと、本作からシリーズの知名度がぶわっと上がったことなどを考えると扱いとしてはジョジョ3部に近い。


実際シリーズ内でも高い人気を誇り、いくつもの派生作品が発売されている。
特に主人公・春日望美はあまりにも男前すぎる生き様からシリーズの顔と言っても過言ではないだけの人気を誇る。
望美様』という愛称がファンの間でほぼデフォになっている。


ただあんまり優遇されすぎていることに思うことがある人もそこそこいるのでそこについてはまあ注意。
実際Vita移植版である『Ultimate』の発売が初代と3だけで2は出なかったという分かりやすい格差はちょっとツッコまれた。
まあ2の項目立てずに3の項目立てた建て主が言えることでもないが。


どの作品もかけがえのない作品でありファンがいるということを忘れないようにしよう。




【あらすじ】


ごく普通の女子高生であった主人公・春日望美はある日不思議な少年・白龍との出会いによって『白龍の神子』に選ばれる。
望美と巻き込まれた友人たちは、少年に導かれ源氏と平家が戦を繰り広げる異世界にたどり着いてしまう。
元の世界に帰ろうにも、望美を導いた白龍は力を失ってしまっている。力を蘇らせるためには平家が作り出す淀んだ気を払わなければならないため、望美は自らも剣を持ち戦うことを決意する。


そうして源平合戦に参加するも、史実では源氏が勝つはずにもかかわらず、怨霊の存在や参謀である還内府により徐々に追い詰められていく。
そして一の谷の戦いでは勝利の決め手となるはずの逆落しも何故か見破られており敗北を喫してしまう。
そうして平家に京へと攻め入られ、望美を除く仲間たちは全滅してしまう


そんな時望美は白龍から『逆鱗』を授かる。
この逆鱗は時を遡る力を持つが、白龍の命そのものと言えるものだった。
白龍は自分の命を引き換えにしてでも彼女に生きてほしかったのである。
こうして望美は現代に帰還した。
だがこれで終わっていいはずがない。そう考えた望美は逆鱗の力を使いもう一度過去に向かい、悲劇の運命を変えることを決意する。



【システム】


◇ADVパート


◆絆の関
恋愛フラグが立つイベントのこと。絆の関を満たした状態で共通ルートを終えると個別ルートが解放される。
基本的にマップでイベントを起こし、うまく会話を成功させたり条件を満たしたりすることによって成功する。成功条件は大半が絆を一定値以上上げることだが、一部特定イベントを見たりキャラに特技を覚えさせたりとたまに分かりにくいものが入る。頑張ろう。
失敗したら? ……時空を越えてやり直そう。



◆絆
本作における好感度のこと。これが上がらないと絆の関が失敗しやすくなるので出来る限り上げておくことにしよう。
上げる方法は会話か戦闘。会話で特定の選択肢を選べば上がるし、戦闘時に前衛にいれた状態で勝利すること。戦闘時にも上がることによって攻略したいキャラを必然的に前衛に配置することになる。
チマチマ戦闘で絆を上げるのは時間がかかるので出来るだけ会話で上げていきたいところ。……まあそれが出来ないキャラもいるんだが。お前のことだよ知盛。



◆運命上書きシステム
本作の目玉。2周目から使用可能。
望美の特技「時空跳躍」を使うことによって、望美が記憶を引き継いだ状態で特定の章から始めなおすことができる。章をやりなおすことによって1度目では分からなかった事実が判明したり、手遅れになっている事象も過去に遡りやり直したりできる。
ゲームシステム的には選択肢が増えたり、展開が変わったりする。絆の関はこのシステムを使わなければすべて集められない仕組みになっており、まさに時空を越え運命を変えることで仲間を救うことになる。
ゲーム的に整合性を取るのが難しかったんだろうからツッコむのも野暮だが、上書きすると上書き前の絆やステータスも何故か継続される



◇RPGパート


和風RPGなのでステータス名が変わっており
HP→気力
攻撃力→攻撃力
防御力→耐久力
MP→集中力
特攻→霊力
スキル→特技
になっている。


◆円陣システム
戦闘中、仲間は主人公を中心とした円、「円陣」に配置される。円陣には配置箇所が8つあり、そのうち前にいる3人が前衛として戦闘に参加する(望美は必ず前衛)。
そして円陣を回すことによって前衛の仲間を入れ替えることができる。回して前衛を変えるだけであり、円陣の順番を変えることはできない。



◆五行属性
本作における属性相性。金→木→土→水→火→金というようになっている。
とにかくこのゲームは属性相性が重視されており、得意属性相手ならダメージは2倍近くになるが、同属性・苦手属性なら半減してしまう。しかも中盤以上の敵は同属性吸収スキルを持つ
効率的に戦闘をするためにも円陣をしっかりと考えて組もう。



◆仲間との絆
主人公と仲間ではなく仲間同士の絆のこと。円陣で隣接された仲間同士だとこれが上がりやすくなる。
戦闘時仲間が仲間をかばうことがあるがこの絆を上げておくと発生率が上がる。
あと絆が低いとかばった時に「別にこんなことしなくていいんだけど!」→「守られたくせに何言ってんの!?」みたいな険悪な会話になるが、上げていくと「守ってくれてありがとう!」→「いえいえ、気にしなくていいよ!」みたいな仲良し会話になる。
まあ上げておくとやっていて楽しい。



◆術攻撃
戦闘に参加している2人以上の人物で繰り出す全体攻撃のこと。発動するたびに集中力(=MP)が削られる。
どの技が使えるかは望美との絆や仲間同士の五行属性によって変わる。
個別ルートに入ると攻略対象と望美がふたりで繰り出す『神子との術』が解禁される。ぶっちゃけロマン技だがかっこいいので一見の価値あり。
また、特定の仲間同士との絆が一定まで上げると特殊な術も使えるようになる。(例として譲、ヒノエ、敦盛の十代トリオ等)



◆特技
本作におけるスキルのこと。
戦闘中に自動発動するもの、戦闘中に特殊行動として発動するもの、戦闘以外で発動するものなど多くの種類がある。こっちも使うと集中力が下がる。


【用語】


◆京
本作の舞台となる異世界。現実の歴史とよく似ているが、龍神をはじめとしてオカルト要素が根強く存在している飽くまで『異世界』。
主人公である望美たちは白龍の導きでこの世界に転移することになった。
源平合戦が起きている時代であり、作中では大体宇治川の戦いから壇ノ浦の戦いまでが描かれる。
本来はご存じの通り源氏側が勝つはずの戦であるが、平家が怨霊を使っていることや還内府の存在により源氏側が追い込まれている



◆龍神
『京』を守る守護神。動を司る白龍と静を司る黒龍がいる。その二つが合体することによって黄金の応龍となる。
本作ではとある事情から力を失い人間の、それも子供の姿になっている。
白龍は存在しているが、黒龍は現在唐突に消えたため行方不明である。
龍神に選ばれ力を代行することができる『龍神の神子』が存在し、白龍と黒龍それぞれに選ばれる白龍の神子と黒龍の神子がいる。



◆白龍の神子
白龍に選ばれた龍神の神子。本作では主人公である春日望美
陽の気を持つ白龍に選ばれただけあり正常な気の力を持ち、本作では怨霊を封印することができる数少ない存在となっている。その反面清い気の力を使うため、気のよどみにより弱体化する可能性もある。
怨霊を封印するときの呪文はシリーズお馴染み「巡れ、天の声 響け、地の声 かのものを封ぜよ」。ひとりでも出来るが黒龍の神子と協力することで威力を増す。
彼女を守るために八葉という守護者が選ばれる。



◆黒龍の神子
白龍の神子の対となる存在。本作ではもう一人のヒロインである梶原朔。いつもなら敵対しているキャラだが遙か3では初めて物語開始時から味方となる。
白龍の神子とは対照的に陰の力を持つため怨霊を呼び寄せ、操る力を持つ。……まあ朔は結局やらなかったが。



◆八葉
龍神によって選ばれ、白龍の神子に仕え守る8人の男性たち。要するにシリーズにおける攻略対象。遙か3では白龍の神子を守るどころか守られている?知らんなあ?
八葉の証として体のどこかに龍神の宝玉が埋め込まれている。
四神により天と地で2人ずつ選ばれる。その合計で8人というワケ。それぞれ「天の青龍」や「地の朱雀」など「(天地)の(四神名)」という呼ばれ方をする。神子の力を借りることで特殊な力を使うことができる。


因みに、遙か3の八葉は離脱するキャラが多い、或いは離脱している期間が長い将臣お前のことだよ反面、シリーズの八葉同士や神子との仲を比べるともっとも仲が良い。前作が劣悪だったとも言う。


ついでに本作は戦時中である上に、現代組も何故か人間離れした強さを持つため、歴代トップクラスに武闘派な八葉とされている。




◆怨霊
平家によって生み出される怪物であり平家の主戦力。どれもガイコツが鎧兜を被っているというゾンビのようなスタイルをしている。
源平合戦における戦死者の嘆きや苦しみを糧に作られており、それらに黒龍の逆鱗によって陰の力を与えることによって怨霊化させる。どれも人間を越えた力を持っており、名立ての武士や戦士でなければ太刀打ちできないだけの実力を持つ。
どれも自我を失っているが、維盛や常正など正気を保っている個体もいる。だが少しずつ心に憎しみや嘆きを募らせていき、最終的には自我の無い怪物になるらしい。



◆逆鱗
龍神の核となるものでありこれがなければ龍神は姿を保つことができない。白龍と黒龍のもので計2枚存在する。
白龍の逆鱗は時空を転移するタイムスリップ能力を持つ。
対して黒龍の逆鱗は陰気により怨霊を生み出す力を持つ。



◆還内府
平清盛の長男である平重盛のこと。物語開始時にはとっくの昔に死んでいるはずだが、何故か存在しており源氏側では怨霊であると考えられている。
戦略にたけておりトリッキーながらも合理的な戦い方で源氏を追い詰めており怨霊と同じかそれ以上に警戒されている。
そのため彼の打破が源氏側の最終目標になっている。



◆熊野水軍
熊野(今でいう三重県)にある水軍。
全国でも屈指の強大な水軍であり、源氏たちは中盤で協力を申し出ることになる。
最近頭領が変わったようだが……。



◆星の一族
前二作で龍神の神子をサポートしていた一族。
本作ではなんと、力を使える者がいなくなり没落している。その代わり一族の末裔と言える者たちが八葉入りした。
色々心配されていたが遙か7にて再興していることが判明した。藤姫たちも喜んでいるだろう。



【登場人物】

◇メインキャラクター


◆春日望美
CV.川上とも子
三代目主人公である白龍の神子の少女。シリーズ初となる戦う白龍の神子。
ごく普通の少女(公式談)だったが白龍の手によって『京』に転移することになる。1周目に時空跳躍の力を手に入れ、仲間たちが死ぬ運命を変えるため戦うことになる。
イケメン過ぎるキャラクター性からシリーズ屈指の人気を誇るキャラ




◆有川将臣
CV.三木眞一郎
天の青龍。本作のメインヒーローその1。
元は望美の幼なじみでクラスメイトだったが、彼女の転移に巻き込まれ弟の譲ともども京に降り立つことになった。しかし譲と違い望美とは合流できず、行方不明状態になっている。


色々あった末に4章(条件を満たせば2章)でようやく望美たちの前に現れる。時空移動時に一人だけ逸れて3年半前に飛ばされてしまい、再会した彼は21歳になっていた。そこそこの時間こちらの世界で暮らしていたためか結構修羅場をくぐってきたようであり、戦闘能力はそれなりに高い。
またこちらの世界ではとある一族に世話になっているらしく、そこで恩を返すために様々な仕事をしているらしい。その一族に対する恩は非常に深く、望美たちと合流した後も「まだやることがある」として次いつ会えるかわからないにもかかわらず、普通にパーティから離脱した。それ故に育成に悩まされたプレイヤーは数知れず……。しかもスタッフ曰くこれでも出番を増やした方らしい。


性格はおおらかかつマイペース。そのマイペースさは弟が彼がワガママを言い出しても「どうせこっちが折れるしかない」とあきれてしまうほど。また春先のクラスメイトの自己紹介を聞くのは苦手らしく結局周囲の名前を覚えないタイプ。
だがおおらかなためか応用力と柔軟性に長けている。まあ実際どこかわからぬ世界で3年半も自立して暮らせるほどだし。また持ち前の柔軟さから八葉の中でも合流が遅く、加入期間も最も短いにもかかわらず仲間たちとは良好な関係性を築いている。あと常識にとらわれない思考から推理力も意外と高い。
そのマイペースからは想像しにくいが案外義理堅い性格でもある。良くも悪くも一度かかわった人間は何が何でも守ろうとし、抱え込んでしまう悪癖を持つ。恩になった一族から離れようとしないのもそういう彼の性格ゆえであるらしい。


「ラッキー」や「オッケー」など横文字を使いたがる癖がある。


戦闘時は大太刀を使用する。RPG的にはどの能力も高くオールマイティ。貴重な木属性なので効率よく使おう。加入期間は短いが十分戦力として使うことができる。特技は特出したものは無いが、言い換えれば汎用性が高いキャラであると言える。
神子との術は狂風双嵐。風による攻撃で相手を一網打尽にする。


源氏を苦しめる還内府とは彼のこと。「世話になっている一族」とは平家。
3年半前京にたどり着いた将臣は、あてもなくさまよっている中でまだ人間だった清盛と出会い、「死んだ重盛に似ている」と気に入られ客人同然の扱いを受けていた。


そんな中清盛はとある事情で怨霊となり、記憶にバグが生じて将臣を本物の重盛と考えるようになった。


義理堅い性格のために平家を見捨てることができず還内府として彼らに協力を申し出た。
還内府による作戦で源氏を追い詰められたのは、彼が現代人として合理的な戦略を知っていてそして史実を知っていたから。


なお将臣自身、望美たちが源氏側であることを知らない。感づきかける描写もあったが、源義経が「九郎」と呼ばれていることをはじめとして異世界と史実の微妙な差異から気が付けずにいた。
敦盛のみ全てを知っていたが、九郎と将臣が互いを知ることによって和解の可能性が生まれるかもしれないと考え黙っていた。
実際平泉ルートでふたりは和解しており、九郎も将臣はじめとする平家側が生き延びられたことについて「よかった」と言っている。


将臣ルート終盤で望美も将臣もお互いの正体を知ってしまう。
それでも守りたいもののため望美は源氏として、将臣は平家として刃を交えることになる。



◆源九郎義経
CV.関智一
地の青龍である22歳。メインヒーローその2。
ご存じ牛若丸であり源頼朝の異母兄弟。周囲からは「九郎」と呼ばれる。源氏の軍の大将として源平合戦についてを一任されている。


頑固者だがまっすぐで生真面目な青年。
直情的で頑固なため自分の考えを曲げず、同じく気の強い望美とは口喧嘩になることが多い。特に敦盛加入時にはお互いの考えの違いからひと悶着あった。またぶっきらぼうな面があるため知らず知らずのうちに人を傷つけてしまうことも。
しかし本質的にはまっすぐ。自分が間違っていると気がついた時や失言をしてしまった時には素直に謝ることができる。筋の通っていない者に対しては怒りをぶつけ、泣く者に対しては手を差し伸べる優しさを持ち合わせる。本当に生真面目過ぎて不器用なだけの人。
あと戦いだけに生きてきたため女性の扱いが苦手で、赤面グラが妙に多い。
まっすぐすぎるためか微妙にアホの子が入っており、熊野に密偵として入った時には近くに平家がいるかもしれないのに堂々と本名を名乗ろうとした。
口は悪いが周囲も彼のことはわかっており、愚直ながらもまっすぐな生き様からなんだかんだで彼を慕う部下は多い。そういう意味では総大将としてふさわしい男であると言える。
この人の笑顔グラの守りたいこの笑顔感は異常。


極度のブラコンであり兄の頼朝を誰よりも敬愛している。彼のつくる国が良いものになると心の底から信じており、源氏の総大将として戦うのもそのため。兄について不信感を持つ者には誰が相手でもキレる。
でも史実から考えればわかるようにその兄弟愛が報われるかといえばまあ……。
ただ兄のために戦い続けただけに、戦いが終わった後について不安になることもあるらしい。


乙女ゲームではよくあることだが、十六夜紀で追加された私服が異様にダサいことで有名。
フリルがついているとしか思えない和服であることから「エプロン」とか言われる。一応あのエプロンの様な和服は実在したりする・・・。


戦闘時は太刀を使用する。総大将を任されるだけあり戦闘能力は高く、望美に初めて「花断ち」と披露した。なお彼の剣術の基本はリズ先生に習ったものであるらしい。
将臣と同じく木属性のためどう差別化するかがポイントであるが、オールマイティな将臣に対して九郎の場合は攻撃関係の特技が多いのが特徴。両方万能型だが基礎ステータスの高い将臣と特技の豊富な九郎という感じ。剣舞と花断ちを覚えているため二回攻撃をしつつクリティカルを決めるというロマン技も可能。
神子との術は雷による衝天雷光。木属性とは一体……?





◆ヒノエ
CV.高橋直純
天の朱雀である17歳。熊野の水軍に属している。
水軍の一員であるためしがらみが多く八葉とは顔見知りでありながらも明確には仲間入りしていなかったが、4章で色々あった末にヒノエ個人として源氏軍に加入する。
弁慶の甥であり、九郎とは母方のいとこにあたる。


明るくプレイボーイな少年。望美とは出会ったときから口説き続けていた。攻略対象の中では本当に数少ない望美をヒロイン扱いできるキャラ。てか初スチルが彼女の手の甲にキスをするというもの。


陽気な性格だが同時にリアリストであり時折皮肉な言動が入る。京で雨乞いの舞が行われていると知った際には「そんなことで雨が降るとは思えないが民衆を落ち着かせるためには有効」とコメントした。そんな現実的な考え方から誇りを重視する九郎とは対立することが多い。
水軍に属しているためか頭もよく、ルートでは水軍ならではの戦い方を生かして平家から軍船をかっぱらっていった。そんな先を見通す性格から誰よりも早く源氏軍の不利を見抜いていた。


お調子者ではあるが熊野水軍にかける気持ちは本物。平家にも源氏にもどちらにもつかない中立的な言動が多いが、それはどちらかと敵対することによって熊野の平和が脅かされるかもしれないという危険性を考えてのことである。(熊野水軍は過去に平家に惨敗している)


水軍としてスパイまがいのことをよくやっており案外顔が広い。実は京にもいくつかアジトがあるのだとか。


戦闘時はカタール(北インドのナイフ)を使って戦う。五行属性は火。
本人の性格通りトリッキーな特技が多く主人公の逃走率を上げる『雲隠れ』はレベルを上げておくと便利。
ただ耐久力が低めなのでそこは気を付けよう。耐久力が低いキャラ全般に言えるが状態異常耐性を上げておくと戦闘が楽になる。麻痺を防ぐ束縛耐性で縄抜け出来るとか分かるわけないだろ!
神子との術は火翼焼尽。炎の翼で敵を焼き尽くすという名前通りの技。まごうことなき火属性である。


実は他の攻略キャラのルートと比べると、攻略ルートは非常に簡単で鬱展開はほぼ無く、遙か3の重要な謎にあまり関わっていないことからファンの間では、仲間になるのがもっとも遅いのに最初に攻略することを推奨されている。


彼こそが姿を現さない熊野水軍の首領であり熊野別当。本名は藤原湛増。
父は元首領だったが平家に敗北したことで隠居し、息子に頭首の座を譲った。
軽薄だが熊野水軍に対しては本気であるのは、彼自身が部下を任される身であるから。





◆武蔵坊弁慶
CV.宮田幸季
地の朱雀である25歳。ご存じ武蔵坊弁慶……であるが、こっちの世界では柔和な優男になっている
九郎の親友として源氏の軍師兼薬師として戦っている。ただし友人として協力しているだけで史実と違い部下ではない。


冷静かつ穏やかな性格であり、個性の強い八葉たちのまとめ役となっている。特に九郎は直情的で口が悪く誤解されやすいため彼のフォロー役に回っている。本編以降は望美と九郎の口喧嘩が絶えないためそんな機会が増えた。
また京に住む浮浪者たちに「自分がやらなければならないこと」として世話をしている。
あと甥に似たのかプレイボーイまではいかないが望美に対して口説くような言葉が多い。平気な顔をして甘いセリフを口にするためタチが悪い。
こんな弁慶だが、京で暴れているところを五条大橋で源義経と戦うことになったという過去はこっちの世界にもあるらしい。つまりは元ヤン。比叡山で勉学を学ばされていたが、そのうっぷん晴らしで徒党を組んで暴れていた。


穏やかではあるが同時に軍師として非情な決断を迫られることも多い。というか九郎がわりかし甘く義理人情に厚い性格であるため、そのような役目になっている(史実で景時に言われている通り源義経は大将の器じゃないので……)。というかやや腹黒説がある。
三草山の戦いでは仕方がなかったとはいえ、山火事に巻き込まれた仲間を見捨てるという決断を下していた。
一応部下たちの手前、表向きは感情を隠すようにはしているが、仕方がないとはいえ自分の決断に思うところがあるらしい。


戦闘時は史実通り薙刀を使う。五行属性は岩。
薬師だけあってヒーラーとしてのスキルが多い。本作の回復スキル持ちは彼と朔しかいないので大切に使おう(一応譲と白龍もだが)。
『全体回復』と『復活』は朔は使えず彼のみの特技なので貴重。
神子との術は地久滅砕。大地による攻撃である。





◆有川譲
CV.中原茂
天の白虎である16歳。現代組であり将臣の弟。望美とも幼なじみ。兄と同じく望美の転移に巻き込まれ『京』に来ることになった。将臣と違い望美とすぐに合流できた。元の世界に帰るため彼も戦うことになる。


心配性だが礼儀正しくしっかりもの。将臣と望美がおてんばであるためふたりをなんとかしようとするうちにこうなった。そのためやや口うるさいところも……。


眼鏡をかけているが、視力が極度に悪いということはなく、裸眼でも0.6ほどはある。ハッキリと見えないと落ち着かないからかけているらしい。とあるイベントでは眼鏡を外した顔が見れる。



実は幼いころから望美に片思いしている。しかし奥手なために今の関係を崩すのが怖く言い出せずにいる。なお望美は本当にただの友人としか見ていない。
そのためヘタに望美に近づこうとする者にはそれとなく怒りを見せる。若干ヤンデレっぽい人。九郎ルートで、方便とはいえ彼が望美を許嫁扱いしたときには「許嫁ってどういうことですか!」とキレた。
望美には口うるさいのも事実だが同時にものすごく甘く、言動を注目してみると実は殆ど全肯定している。マイペース気味な将臣すら一回苦言を呈した。


特技は料理。望美が料理下手であるためそのフォローでやるようになり上手くなったらしい。とあるイベントで彼が朝食をつくることになった時は何でもリクエストに応えてくれる。なんと場合によってはドリアやプリンだって作ってくれる。平安時代だぞ……? 大好きな望美のために頑張ったんだろう。まあ頼む方も頼む方だが。


将臣にも言えることだが実は星の一族の末裔。祖母の菫は元々こちらの世界出身であることが示唆されている。祖母の形見として宝玉を持ち歩いていたが、実は八葉を選出する龍神の宝玉であることがこっちで明かされている。
予知夢を見るという形で星の一族の力が顕現しており、歴代の星の一族と同じく庭いじりが趣味。


弓道経験者であり弓を使って戦う。五行属性は金。
弓で戦うため後衛にも攻撃できる。兄に似たのか、後列攻撃が出来る以外の特徴は少なくシンプルに強いタイプ。現代人なのに何故か基礎ステータスが高めであり、特に耐久力が高い。仲間の攻撃を全て受けきる特技『盾』との相性は最高。
神子との術は陽光による攻撃の天輪蓮華。技の発動時に何故か頬を染める。


望美と兄貴が人間辞めているため忘れられやすいが、彼も十分人外
いくら経験者とはいえ心眼で見えない敵を射抜いたり、那須与一の代わりにピンヒット成功させたりする。仲間も信頼しているらしくもし譲が失敗すれば根幹から崩れる作戦も当たり前のように作中でやることになったりする。





◆梶原景時
CV.井上和彦
地の白虎である27歳。源頼朝の腹心の部下であり戦奉行。また陰陽術にもたけている。あと黒龍の神子である朔の兄。
家は裕福で鎌倉と京の両方に家がある。鎌倉の方が実家でありそちらでは年老いた母が暮らしている。


やや軽薄でお調子者ではあるがのんびりした青年。一応戦奉行であるのだが本人としては家でのんびりと洗濯をしている方が好きらしい。
根は結構ヘタレであり、楽しそうに洗濯しているのを望美に見られた時には「噂にされて士気が落ちると困るから黙っていてほしい」とそれとなく言っていた。いつものおどけた態度は小心者であることがバレないようにするため。ただし朔には思い切りバレておりよくお小言を食らう。妹の方は兄と対照的に腹が決まった性格であるのがまた……。
こんな性格の割に中間管理職ポジであるため上と下に挟まれ胃を痛めることが多い。


戦奉行としての実力は高く、部下からの評価は高い。妹からは「ミエ張ってるだけ」と言われたが。頼朝からの評価は高く忠実な部下としてかなり信頼されているようだ。
なお八葉かつ九郎と組んで戦う身であるが、景時の主君は飽くまで頼朝。彼のルートや十六夜紀ではそれが尾を引くことになる。


また発明が好きでありなんと銃を持って戦う。とんだオーパーツである。慌てやすくその場で術を組むのが苦手なため、銃弾に術を込めて戦うという方式を取っているとか。
景時ルートでは術式を魔改造して花火をつくっていた。とんだ(ry
陰陽術もそれなりに上手い。ただし式神はサンショウウオ。


このように取り柄は多いが、どれも極められていない。何かを極めることが出来ないゆえに移ろいやすくどれも「そこそこ」になってしまうものであると本人は自嘲している。


戦闘時は銃を使うため後列攻撃が可能であり、金属性であるため譲とは共通点が多い。
陰陽師だけあり特技が多いのでそっちを強調した使い方をすると便利。というか基本ステータスが低い。攻撃力に至っては銃持っているくせに妹と並び最下位。
味方を敵に狙われにくくする「まじない」や敵の攻撃を完全無効化する「幻影」など敵を惑わすものが多い。ルートに入ると一定確率で敵を気絶させる「魔弾」を覚えるが「レベルが上がると命中率が上がる」と書かれている通り、笑えないレベルで当たらないことで有名。最大レベルでも当たらない。
神子との術は星を降らせる尊星王招請。ギリギリ金属性なのか……?


史実通り本来は平家側の人間。石橋山の戦いで敗走する中頼朝と出会い部下になった。
人間を信じない頼朝が彼を「腹心の部下」とするのは、景時を脅しているから。
鎌倉の実家に住む母と、尼僧として鎌倉の管理下にある妹の朔は事実上頼朝に人質に捕られている状況。しかも本人たちは気が付いていない。
そのため家族を守るため暗殺をはじめとして後ろめたい任務を任されており、命令があれば九郎や望美を撃つこともある。
長年そんな任務を任されていることもあり、心は壊れかけている。





◆平敦盛
CV.保志総一朗
天の玄武である18歳の少年。
清盛の弟・経盛の子。本作唯一の平家陣営の八葉。三草山の戦いの際に気絶しているところを望美に見つけられ捕虜となる。その後望美の怨霊を封印する力を目にして、怨霊に安らかな眠りを与えるため源氏側につき平家を止めようとする。


物静かで自己否定の強い少年。いつも静かな場所でのんびりすることを好む。
人との接触を極端に怖がり、出来るだけ喋ろうとしない。
自己否定が強いどころか「自分は穢れている」と何度も言っており、敦盛自身が神聖な人物だと考えている望美に触れることをまるで罪であるかのように恐れている。
口数は少ないがぶっきらぼうというわけではなく本当に人との関わりが怖いだけである。


このようなもの静かさのためか彼のルートの望美はイケメン過ぎることで知られる。上述のように敦盛は望美に触れることを恐れているが、その状況でニッコリと手をつかみに行くのが望美という女性
「守ります」と乙女ゲーなんだから逆では? と言いたくなることを連呼してくれるし、十六夜記ではついに幸せにしますとまで言った。


源氏側についた動機からもわかるように怨霊に対しては哀れみを抱いており、何とかしてやりたいと考えている。


史実通り音楽が好きであり「青葉」という横笛を大切にしている。
兄である経正と共に演奏することが楽しみであったらしい。


幼少期は熊野に住んでいた。そのため熊野出身のヒノエとは幼馴染で比較的仲がいい。子供の時は彼に引っ張られてクジラ狩りとかやらされたらしい。
また弁慶とも縁がある。


戦闘時には杖を使う。五行属性は水。
役割としては紙耐久アタッカー。華奢な外見からは想像もつかないが攻撃力が高く、リズ先生に次ぐ第2位。その反面耐久力は堂々の最下位。ヒロインふたりより低い。
とにかく捨て身で殴ることが前提のキャラであり、耐久力を下げる代わりに大攻撃を食らわせる「秘めた力」に気力が少ないほど攻撃力が上がる「不屈」など自分を犠牲にして戦う特技が多い。このふたつの特技を組み合わせるとラスボスですら一撃でライフ半分削れる。そのためボスキラーとして非常に優秀。
神子との協力技は四海流撃。水による全体攻撃。水で全体攻撃したいなら霊力高い同属性の朔に任せればいいし、対ボス戦なら望美の攻撃+秘めた力の方が合計ダメージ多いので微妙に不遇な技。


彼も怨霊であり既に亡くなっている
熱病で亡くなったことに清盛が悲しみ、三種の神器を用いて平家が作った最初の怨霊。


自身を穢れていると表現し望美が近づくことを嫌うのはそのため。自分自身が怨霊であることに負い目を感じているのである。


本来の姿は水虎という醜い怨霊。
1周目で水虎と戦い、その後気絶した敦盛が見つかったのもそういう事情。
また外見に反して攻撃力が高いのも怨霊としての秘めた力を発揮しているからである。





◆リズヴァーン
CV.石田彰
地の玄武である34歳。前作までの敵キャラである「」の末裔。そのため瞬間移動など異能の力を使える。鬼が八葉になったと知ったらあかねやアクラムはどんな反応を示すことやら……。
戦いの実力者であり九郎に剣を教えた張本人。その後望美にも教えることになった。そのため2人からは「先生」と呼ばれており、他の八葉からもそう呼ばれる。教えられるだけありやたらと強い。
元々俗世を好まず山奥でひっそりと暮らしていたが、八葉に選ばれたため源氏側について戦うことになる。


寡黙で厳めしい口調を使う非常にミステリアスな人物。またまるで未来を知っているかのように先を読んだことを言い出すこともある。よく考えればわかるが、考えないとわからない言い回しから望美をたまに困惑させる。
そんな寡黙さから一見冷たい印象を受けるが実際は温厚で仲間想い。特に望美に対して優しく、いつでも彼女の稽古に付き合ってやり、「強くなるために自分をいくらでも利用していい」とまで言っている。
八葉の仲間たちにも優しく彼らの成長を温かく見守っている。敦盛が親しかった忠度と戦うことに苦悩したときには「手を汚すのは自分だけでいい」とひとりで戦おうとした(敦盛の覚悟を聞いてやめたが)。
というか自己犠牲精神が妙に強く、一周目では殿を務め最初に犠牲になった。
年長者として八葉たちの実質的なリーダー役。熊野に行くことになった際に「荷物は最低限の方がいいが、夏なので着替えは多めに持っていくように(意訳)」とみんなに言う姿は本当にただの先生である。


なおこんな男だが特技は釣りだったりする。


このような頼もしさから仲間たちからは本当に先生のように慕われており仲は良好。
特に九郎と仲が良く、九郎はリズ先生のために強くなろうとするし、リズ先生は九郎の成長に喜ぶ。戦闘時九郎がリズ先生をかばうとちょっとテンションが上がる先生を見ることができます。
あと同じ玄武としてか敦盛とも仲が良く、結構な頻度で話している。


いつも口元を布で覆っているが、地肌にはやけどのような跡が残っており……。


また望美の成長を喜ぶ反面、彼女に必要以上に近づくことを拒むようだが……。


戦闘時にはシャムシールを使用。五行属性は岩。
初心者向けの使いやすいキャラで将臣と九郎を足して2で割った性能。つまりステータスが高く特技も便利。攻撃力は仲間中1位。味方の回避率を上げる「隠形」や敵攻撃を全て自分に集中させる「盾」など仲間を生かすスキルが多いのもうれしい。
神子との術は黒洞閃影。敵を異空間の闇に飲み込む。岩属性ってなんなんだよ……。


実は彼も白龍の逆鱗を持っており、時空跳躍をしている


源平合戦の時代では本来幼い少年であり、鬼の隠れ里で暮らしていた。
ある日怨霊たちに見つかり村を襲われ、自分以外の仲間は全滅してしまう。その時火事になりやけどした跡がいつも布で隠している部分。
そんな時彼を助けたのは望美だった。だが望美は自分をかばいながら戦ったため、怨霊に討たれてしまう。わけのわからぬ間に彼女の白龍の逆鱗を手に入れ30数年前に転移してしまった。
……これが本来の歴史。


自分を助けてくれた少女を救いたいと考えた彼は、白龍の逆鱗の力を知り何度も時空を越えながら自身も鍛え、望美を救う準備をしていった。
九郎に剣を教えたのも彼がのちに望美とかかわることになるから。


そうして力を手に入れたリズヴァーンは、「あの時」に戻り望美を救うことに成功する。
だがいくつもの時間を見る中で彼はあることに気が付く。
それは望美がリズヴァーンと共に戦う道(つまりリズヴァーンルート)を選んだ場合、戦いの中で必ず死ぬということだった。
彼女が必要以上に近づくのを拒むのはそのためであり、万が一の場合は自身が犠牲になる覚悟もしている。





◆梶原朔
CV.桑島法子
景時の妹。そして本作における黒龍の神子。望美が『京』で初めて出会う少女。
シリーズでは初となる物語開始時から味方である黒龍の神子。彼女以降は頼れる親友やガチレズ一歩手前のお姉さんなど主人公の対になる神子は友好的なキャラになっていった。


彼女を神子に選んだ黒龍とは恋人関係であったがある日突然消滅してしまい、それが原因となって出家し若い身でありながら尼僧となる。


温厚で優しい性格。同時に芯が強い。
お嬢様のように大人びて凛とした性格から望美にとってはひとつの憧れになっている。
その反面、芯が強いためか怒らせると結構怖い。まあ滅多に怒らないが。


温厚だが家族ということでいろいろ話しやすいのか景時にだけは手厳しい。というかキツイ。彼が八葉と判明したときには「不出来な兄が八葉でごめんなさい」まで言っちゃった。しかも本人の前で。また朔と白龍による恋愛相談イベントが定期的にあるが、景時との仲について相談しようとすると本気で驚かれる。
あとヒノエとかお調子者に対しては結構厳しい。


対して同じ龍神の神子ということもあってか、望美のことは大好きで彼女にはかなり甘い。多分譲と並んで絆が上がりやすいキャラ。喋るだけで勝手に上がるし、下げる方が難しい。
望美がややおてんばなこともあり、彼女にとっての親友でありお姉さん的な役割。


戦闘時は扇を使い舞を混ぜて戦う。五行属性は水。
弁慶と同じく回復スキルを持つ。「全体回復」や「復活」を使える弁慶に比べると回復以外の補助スキルが状態異常を治す「浄化」だけとヒーラーとしては一歩劣るが彼女の真価は戦闘面も強いこと。「回避」と自動回復スキルである「黒龍の加護」を持つため意外と場持ちがよく、攻撃面についても二回攻撃できる「舞」にデバフをかける「鎮魂」とやれることが多い。殴りつつ仲間がピンチになったら回復という使い方が出来るのが強み。あと霊力が全キャラ1位なので術攻撃もバンバン繰り出そう。
神子との術は氷で相手を拘束する月影氷刃。1章のチュートリアルで使いまくった人も多い。


戦いの中でタフになったらしく、序盤は怨霊にいいようにやられていたが、終盤では大の男をあっさり気絶させる程度に強くなった。





◆白龍
CV.大谷育江
主人公を召喚した龍神。元々は龍の姿をしているが、力を失い子供の姿になった。
長髪な上CV大谷育江のため間違えられやすいが性別はれっきとした男である。まあかわいいからいっか!


子供の姿を取ったためか性格も無邪気で言葉もまだうまくしゃべれない。というか元が神であるため、人の言葉を上手く使えない。
何より望美のことを慕っており、かわいらしい笑顔で彼女にくっついている姿は見ていてなごむ。一緒にいないと不安ということで、望美とは同じ部屋で寝ている。望美を守りたいという気持ちはだれよりも強い。













戻して(切実)




4章にて、望美を守ろうとする気持ちで力の一部を取り戻し大人の姿に変化した。力の一部を取り戻しているため基礎ステータスも上がり戦闘でも使いやすくなる。


……うん、もう一度言おう。戻してください……
主人公のことが大好きな少年が、彼女のために力を取り戻すのはいい。だが、たどたどしくてかわいいショタがなんでおっさんにならなきゃならんのだ……。成長するにしてももうちょい若い姿でもよかったんじゃないのか……? 腰のドラゴンベルトがいい味出している。
この事実に絶望し、成長する運命を変えるため奔走するショタコン神子が幾人も現れたが最終的にはどうあがいても成長する。意地が悪くも白龍の成長イベントを飛ばす選択肢も出るが結局成長する。
一応白龍エンディングでは選択肢によって少年の姿に戻す事は可能。


性格は成長したためかやや大人びたものになった。簡単にではあるが戦況を見極めるくらいは出来る。
ただ本質的には変わらず純粋で望美のことが大好き。望美がケガをしたとき、血を止めるためとはいえ、この外見で頬をなめようとした。


大人時の声優は置鮎龍太郎だが、彼は前作まで鬼の首領であるアクラム役を務めていたのでリズ先生とは違った意味で鬼が仲間入りしたことになる。


老け顔であるためあまり知られていないが設定年齢は24歳。景時の3つ下だしリズ先生の10個下。なんなら九郎の2つ上である。



◇源氏


◆源頼朝
CV.石井康嗣
源氏の棟梁にして九郎の異母兄弟。いわゆる鎌倉様。
口数の少なく威圧感のある口調で話すとっつきにくい人物。
野心が強く自ら新しい幕府を開くという野望のためであればいかなるものも利用し手段は選ばないという冷血漢。
一族への愛情も無いに等しく、自身を慕っている九郎も道具としてしか見ていない。その上九郎がほんの少しでも忠義に背くようなことをすれば容赦なく処刑しようとする。というか史実同様、戦が終わり次第九郎を片付けようとしている。弟を擁立して謀反を起こす奴が出てきても面倒なので。
こんな彼であるが妻である政子のことだけは心から愛している。「島流しされたのもお前に会うためだと思えば悪くなかった」と言い出すほどのバカップル。政子だけは唯一心を許せる存在であり共犯者である。
全てを見通したり、時を止めたりなど異能の力を持っているようだが……。



◆北条政子
CV.川村万梨阿
頼朝の妻であり、彼を支える女性。
夫とは対照的にいつも笑顔を絶やさずにこにことほほ笑んでいるかわいらしい女性。しかしその実自分の考えを決して曲げず、しかも笑顔のままで言うため妙な怖さがある。
かなり腹黒な人物であり、福原事変の際には和議を申し出ておいて最初からやる気がなくだまし討ちを仕掛けるつもりだったというクズっぷりを見せつけた。
こんな彼女だが行動原理は頼朝のため。彼とは深い愛情で結ばれており、全ては彼が繁栄するためのものである。


茶吉尼天ダキニテン」という異国の神と同化している。
茶吉尼天は本来ヒンドゥー教やインド仏教に伝わる女鬼の神。
こっちでは大陸で討ち払われ、日本に逃げてきたという設定。
怨霊だろうが人間だろうが食べることで自分の力にすることができる。


オカルト何でもありの本作において本物の神というトンデモ存在であり、最強クラスの異能の力を持つ。
上述の頼朝の異能の力は茶吉尼天によるもの。
そして頼朝は政子に茶吉尼天がついていると知ったうえで彼女を愛し、唯一心を許せる存在として支えあっている。


将臣、九郎、景時、そして大団円ルートのラスボスとして登場する。


なお政子が頼朝と共に居るのは彼の孤独さを知っているから。
頼朝は伊豆に島流しをされてから共に戦った父にも見捨てられ逆賊の血を持つものとして忌み嫌われ続けてきた。
政子も望美たちに「頼朝には貴方たちと違って駆けつけてくれる仲間もいない」と言っている。
それでも自身の野望のために折れず戦い続ける頼朝を見て、外国から討たれた異国の神としてシンパシーを感じ支えあうようになっていった。


◇平家


◆平清盛
CV.浅川悠
平家の総大将。数年前にとある事情で殺されており現在は怨霊として蘇っている。蘇る際にいくつかのバグが生じた結果、何故か少年の姿で蘇っており記憶にも混乱が生じている。つまりショタジジイ。
豪快かつ感情豊かな少年。自身が認めた者には寛容な姿を見せる。特に妻である二位ノ尼をはじめとした平家たちには非常に優しい。
その反面源氏たちのことは憎んでおり感情豊かなこともありかんしゃくを起こす。自分に逆らうものには疑い深い老獪な一面を持つ。
平家を愛し、平家の繁栄のためであれば手段を選ばない。……平家の大体の武将を倒した時の彼の動揺っぷりは見ていて悲しい。
怨霊として蘇ったためか超常的な力を持っておりその実力は計り知れない。
大体のルートでラスボスとして登場。鬼を彷彿とさせる巨大な怨霊の姿となり源氏軍に襲い掛かる。



◆平知盛
CV.浜田賢二
平家の将のひとり。怨霊ではなく生身の人間。
普段はだらだらとして退廃的な雰囲気の男。だが同時に戦いを愛し、強敵と剣を交えて命のやり取りをすることを何よりも好むという根っからの戦い好き。明らかにヤバい人だがその強さからなんだかんだで慕う部下は多いらしい。
一見戦闘狂であるが、平家の一門だけあり実は教養深く舞や歌をたしなんでいる都人としての面もある。実は皇族に仕えていた過去があるらしい。まあ本人曰く「戦っている方が楽しい」とあまり好んでいなかったようである。
歩く死亡フラグでありとにかく死ぬ男。生き残るのは話が一番丸く収まる大団円ルートくらい。
基本的に源氏と平家の最終決戦にて望美たちに戦いを仕掛ける。その中で敗北し、平家の没落を確信し入水自殺する。乱暴な言葉であるが平家の女子供を逃がすため、本人なりに殿を務めるつもりだったらしい。

実は十六夜紀にて隠しシナリオで知盛ルートがある。銀ルートをクリアした状態で全クリした前作のデータを読み込むというめんどくさい方法でルートが解禁する。しかもそこからの道順もすごいややこしく、攻略本なしで気が付いたら誇っていいレベル。
知盛攻略失敗した状態でクリアしたデータからさらに大団円ルートをクリアしてさらにそのデータを使ってようやくルートには入れるとか分かるわけないだろ!


しかも公式でのアナウンスもなく、スチルモードにもいないという正真正銘の隠しシナリオだった。ヒントはせいぜい絆が上がるモーションが知盛にもあるというくらい。しかも銀ルートの存在そのものにより、それ自体をミスリードと捉えるプレイヤーもいたため本当にややこしくなった。
ルートがあると明かされたのは十六夜紀の攻略本にて。


なおこのルートの望美はなんかヤンデレっぽい



◆平経正
CV. 花輪英司
平家の将であり敦盛の兄。彼も怨霊。
怨霊にしては珍しく温厚で人と争うことを嫌う性格。無用な戦いで人々が傷つくことを嫌っており作中人物で誰よりも強く源氏と平家が和解できることを願っている。
弟同様彼も音楽好き。「青山」という琵琶を大切にしている。
敦盛の無事を願う気持ちが具現化して怨霊として蘇ってしまった。維盛とは対照的に怨霊化した現在も穏やかな性格のままである。だがそれでも最近は憎しみや嘆きにとらわれてしまうことが多く苦悩している。



◆平維盛
CV.松田佑貴
貴族的な姿の将であり何度も戦わせられるメイン敵。彼も怨霊。
冷酷で人を小ばかにしたような性格。同時に残忍であり他人に呪いをかけたり怨霊化させたりすることにためらいを感じない。
こんな彼だが怨霊化する前は誰よりも優しく、芸術を楽しむ文化人だった。「虫も生きているんですよ」と虫すら殺せない温厚な青年だった。怨霊化して憎しみにとらわれ人格が変わってしまった。
度々戦うことになるが6章にて決着をつけることになる。源氏を呪いで疲弊させようとするが望美たちに見つかり直接対決に。戦闘時にダメージを食らうと「ヌオウッ!」と面白い声を上げる。倒された後も封印から抵抗するが、怨霊化の限界が生じて人格を失いかけ、源氏たちに哀れまれ浄化された。



◆平忠度
CV. 内田直哉
清盛の弟。彼は怨霊ではないため54歳のおじさん。
厳格かつ正々堂々とした戦い方を好む本作で一番武士らしい人物。戦闘では日本刀を使って戦う。



◆二位ノ尼
CV.野沢由香里
清盛の妻。出家しているため尼御前とも呼ばれる。
戦を憂い、いつの日か戦いが終わることを願っている。



◆安徳天皇
CV.遠藤綾
2歳で帝位を継いだ少年。知盛や還内府に憧れておりいつか彼らのようになりたいと考えている。
なおこの時代の天皇は後鳥羽天皇だが、平家は平家で彼を天皇と仰いでいた。



◇平泉


◆銀(しろがね)
CV.浜田賢二
十六夜紀からの新規攻略対象。
数か月前からの記憶をなくし、奥州平泉で藤原泰衡の下に仕えている青年。何故か知盛と瓜二つである。泰衡の命で平泉に訪れた望美たちの世話役となる。
口調はどこか平坦であるがどこか気品を感じさせる青年。……というか戦闘アニメーションが完全に執事。平坦かつ上品ではあるが、変なところでストレートな人であり、飾らない言葉で望美をドキドキさせていた。
声と顔立ちが知盛瓜二つであり、「数か月前から記憶をなくした」ということだが同時期に知盛が行方不明になっているため「記憶喪失になった知盛なのではないか?」と望美(とプレイヤー)を悩ませた。
戦闘時は方天戟を使用する。五行属性は金。
平泉の戦士であるため京とはまた違った系統の戦い方をする。……初めて彼の戦闘アニメーションを見て笑いそうになるのはよくあること。特殊スキルとして「薙ぎ払い」を持っており一定確率で二回攻撃となり、さらに全体攻撃になるというもの。かなり便利なので鍛えておくと楽。というか銀ルートのクライマックスのことを考えると「薙ぎ払い」だけでいいからレベルを上げた方がいい。あと束縛耐性。

正体は知盛の弟である平重衡。瓜二つなのはそういうワケ。
こちらの世界では源氏の捕虜になった際に、政子に五行の気を歪める呪詛の種を埋め込まれ、記憶を失って知らず知らずのうちに平泉侵略の道具にされていた。



◆藤原泰衡
CV.鳥海浩輔
秀衡の息子で、奥州藤原氏の総領。九郎とは昔馴染み。
常に眉間にしわを寄せたぶっきらぼうな青年であり、理想を切り捨てる合理的な判断を好む。たまに笑うが大体は人を馬鹿にしたときの笑いである。望美に対しても物腰こそ丁寧であるがどこか小ばかにしたような態度で接する。
ただ最低限人の心は残っているようで、彼が(事件の犯人だったとはいえ)人をいきなり斬った際にプレイヤーが褒める選択肢を選ぶと露骨に驚いた顔をされる。
源氏との戦争が近いにもかかわらず何故か大社をつくっているようだが……。
非攻略対象の割にはやたらと人気が高いキャラであり(人気投票4位)、その癖最終的にはどうあがいても死ぬという悲劇のキャラクター性から救済ルートを求める人がかなり多かった。『運命の迷宮』でも登場はしたが攻略出来ず長らく攻略出来なかったが、リメイク版で待望の攻略キャラとなった。DLCだけどね!!
余談だが、3無印が発売した同年に発売された『三國無双4』に初登場した曹丕に似ており、両作品のユーザーから度々ネタにされる。と言うか、スタッフ曰く曹丕をモデルにキャラクターデザインしたとのこと。 




◆藤原秀衡
CV.室園丈裕
奥州藤原氏の当主。泰衡の父。過去には九郎を平泉にかくまっていた。
一見強面で怖そうな外見の男。だが実際は懐が広く涙もろい男。なし崩しで望美たちが平泉に訪れ事情を話した時には、源氏たちの不法に怒り望美たちの状況に涙を見せ、彼女たちに全面協力を申し出た。
そのため九郎からもかなり信頼されている。



【作品一覧】


◆遙かなる時空の中で3(PS2:2004年12月22日発売)
本編。すべてはここから始まった。



◆遙かなる時空の中で3 十六夜記(PS2:2005年9月22日発売)
ファンディスクその1。十六夜とは満月からひとつ欠けた月のこと。
ファンディスクではあるが最近の乙女ゲーと違い後日談の話ではなく、本編の中で前作とは別の経緯で攻略対象と結ばれる物語を描く。「蜜月」というイベントフラグを立てていくことで「十六夜エンド」にたどり着くことができる。
唐突なモンゴルエンドは笑いどころではない。一応源義経がモンゴルに逃亡し生き延びたという伝説を基にしている。


十六夜エンドの特徴は恋愛要素を重視していること。乙女ゲーで何言ってるんだ、と思われるかもしれないが前作は共に戦う中で絆を上げていくというもので恋愛ゲームとしてはかなり糖度が低い方だった。みんな戦争で忙しくて恋愛をしている暇がなかったとも言う。恋愛重視のため朔と白龍は無し。
物語ではリズ先生なら鬼、ヒノエなら熊野水軍であることなど前作ではあまり触れられなかったところがピックアップされる。


さらに新ルートとして平泉ルートが登場。とある条件を満たすことによって、九郎たちが頼朝に反逆者として追われ平泉まで逃げる新展開が解禁される。
そこでは新規攻略対象として「銀」が登場。何故か平知盛とは瓜二つの外見をしているようだが……。


また今となっては懐かしいMIXJOYシステムを採用している。前作のディスクデータを読み込むことによって十六夜紀で恋愛エンドを見れるというもの。
しかし起動ごとに前作のディスクを持ってこなければいけないため地味に面倒くさい。
しかもMIXJOYしなければ隠しルートにたどり着けないというアコギな商売。



◆遙かなる時空の中で3 運命の迷宮(2006年3月23日発売)
ファンディスクその2。ということになっているが実際は続編であり最終作。
本編の大団円ルートの続きであり、ラスボスである茶吉尼天を倒すことと引き換えに現代の鎌倉に残ることになってしまった望美たちの物語。
平安生まれたちの現代生活なのでみんな混乱するかと思いきや結構順応しています。ヒノエに至ってはヘリをチャーターしていた。ただし九郎だけは想像通りの反応を見せてくれる。あと乙女ゲーで今更言うのも野暮だがみなさんファッションセンスがない。
物語は鎌倉での生活を楽しむ鎌倉パートと、突如現れたダンジョン「迷宮」を探検し敵を倒していく迷宮パートに分けられる。
実質的な最終作だけあってラストが……。



◆遙かなる時空の中で3 with 十六夜記 愛蔵版(PSP:2009年3月19日発売)
名前が長いが要するに本編と十六夜紀をひとつにまとめて新規イベントを追加した移植版。
MIXJOYしなくていいのでハッキリ言って十六夜紀の上位互換である。
そして何より、書き下ろされたパッケージイラストの望美が男前すぎることで有名。



◆遙かなる時空の中で3 運命の迷宮 愛蔵版(PSP:2009年10月22日発売)
運命の迷宮のPSP移植版にいくつか新規イベントを加えたもの。



◆遙かなる時空の中で3 Ultimate(Vita:2017年2月23日発売)
遙か3と十六夜紀をまとめてフルボイスでリメイクした作品。遙かシリーズは5までパートボイスだったのである。
スチルも新規のものが大幅に増やされ、既存のスチルもやや今風に描きなおされた。ついに白龍(幼)のスチルが追加されたのである!
さらにDLCによる追加イベントもかなり増えた。目玉は平泉ルートで結構人気が高かった藤原泰衡の新規ルートが追加されたこと。前作までだとどうあがいても死ぬ男だったので、本作でようやく救われたことになる。
なお限定版として発売された『その手で運命を変えるBOX』が色々な意味ですごい内容であることで有名。ぼったくりと見るか値段相応と見るかはあなた次第。



◆舞台「遙かなる時空の中で3」(2018年)
1→2→5→6という順番であり3はハブられていたが18年にてようやく舞台化が決定した。4も舞台化してください……。
2時間という枠で未プレイ者にも分かりやすく要点をまとめており評価はいい。
ただ周回という要素を分かりやすくするためか、2周目の望美が明らかに2周目どころの強さではない強さになっている。こんなところでも望美様が発揮されてしまうのか……。



◆戦場に咲く沙羅双樹(2020年)
『遙か二十周年イベント』のメインドラマ。別名平家の神子ルート
全盛期に二次創作で散々書かれた『もしも望美が将臣と3年半前の世界で合流し平家側として戦っていたら?』というIF展開を公式でやったもの。
IF展開とはいえ今まで共に死線を潜り抜けてきた望美と源氏軍が対立するということであり、多くのファンが各所で阿鼻叫喚となった。


こんなの拷問だ!と譲がただでさえ望美との歳の差を気にしていたのにさらに広がることを嘆く者、
「そんなのってないわ」と望美と朔が前二作のように龍神の神子同士で対立することを絶望する者、
なぜその運命を選んだ……とリズ先生がどちら側になるのか気になる者、
様々な嘆きや苦しみがファンを襲った。


あと遙かシリーズの大ファンを公言している小野田紀美参議院議員(岡山選挙区)がツイッターで叫んでいた。



【アニメ版】


2007年と2010年に両方テレビスペシャル枠で公開された。


◆遙かなる時空の中で3 紅の月(2007年)
アニメ版その1。
1周目をベースにしており熊野→間章→福原敗北→一周目全滅→二周目開始までをやっている。これだけの内容を30分弱でやっているために話がカットされ意味不明な状態であり、作画もややカニメっているため評価としては微妙な感じ。
だがようやく川上とも子さんのボイスが入った望美は必見。特に朔との封印の呪文のシーン。
原作では望美にボイスがないため協力しているのに朔の声しか聞こえないという残念な状態だったが、アニメ版ではちゃんとハモるようになった。
『終わりなき運命』でもわざわざ封印の呪文のシーンがあったことを考えるに、アニメスタッフもよっぽどやりたかったらしい。気持ちはわかる。


シナリオ的には一応将臣ルートであり、シナリオもそこが準拠になっている。
ただそうなると『終わりなき運命』と矛盾が……。


特筆すべきがオープニング映像。何を思ったのか、オープニングに出てくるキャラクターは全員全裸である。通称『裸なる時空の中で』。誰が上手いことを言えと……。
本当に全員脱いでおり、誰一人として服を着ていない。八葉どころか平家陣営すら脱いでいるのはもう笑うしかない。望美も脱いでいるが自身のロングヘアを効率的に使い大事なところを隠している。なお朔と白龍はオープニングに登場しないので脱がずに済んだ。
何故脱いでいるかは現在に至るまで不明。和服なので作画コストがかかるとか、スタッフがSEEDにハマったとか様々な理由がささやかれているがどの説も信憑性はない。



◆遙かなる時空の中で3 終わりなき運命(2010年)
アニメ版その2。こちらは1時間枠。
PVでは何故か「最後のアニメ化」ということを強調していた。川上とも子さんが亡くなられたことを考えると本当に最後のアニメとなった。
こっちでは2周目以降の壇ノ浦の戦いを中心に描かれている。
回想シーンに『紅い月』を使っている。だが前作は将臣ルート中心だったが、今回は九郎ルートが核となっている。いいのか……。
なおやっぱり1時間という枠ではまとめきれなかったのか、『俺たちの戦いはこれからだ!』エンドである。
そして重要なことだが、今回のオープニングはまとも。誰も脱がない




出典:遙かなる時空の中で3 Ultimate コーエー 2017年2月23日発売


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  • 雷は木気っていうのは我が家のお稲荷さん辺りで読んだ記憶がある。リズ先生の土気→闇? 知らん -- 名無しさん (2021-01-06 10:22:30)
  • この作品に触れたことは無いけど、この作品を物凄く愛してるファンが気合い入れて作った記事だというのはわかる。お疲れさまでした -- 名無しさん (2021-01-06 10:29:23)
  • この作品がヒットして以降戦うヒロインのものがチラホラ出たが、戦える「だけ」ではアカンのよな。乙女ゲーが望美様みたいな男前ヒロインばかりになっても困るが。 -- 名無しさん (2021-01-07 23:11:48)
  • 4作目まではキャラクターの声優を同じにする決まりがあって、2が1の焼き直しと言われたのがつらかったな。だからこそ性格シャッフルとRPG路線への軌道変更をした3には驚いたし、これまで敵だった黒神子を攻略できるのが一番嬉しかった。どのキャラも1~2までとのギャップが激しいけど、美少女みたいな天真爛漫なショタがでかい男になって1~2のラスボスの声で喋りだした(言動は子供のまま)のは衝撃だった -- 名無しさん (2021-05-05 01:42:15)
  • 鎌倉殿の13人の影響でリメイク版を再プレイしているけど、やっぱり面白い。 -- 名無しさん (2022-11-08 00:38:05)

#comment(striction)

*1 因みにイベントのアニメーションや下記のOVA作品では遊☆戯☆王デュエルモンスターズの制作に関わっていた、ゆめ太カンパニーが制作に関わっている。

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