僕のライディーン

ページ名:僕のライディーン

登録日:2020/07/17 Fri 14:30:10
更新日:2024/05/20 Mon 11:27:50NEW!
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『僕のライディーン』とは、1975年に放送されたテレビアニメ『勇者ライディーン』の外伝漫画作品。
作者は後に『金魚屋古書店』などの作品で知られることとなる芳崎せいむ。
1989年から1992年にかけて『ポニータ』(秋田書店)誌、並びに作者の個人誌媒体にて展開された。
単行本は吉祥寺企画より全2巻で刊行、後に芳文社の花音コミックスより全1巻で新装版が販売されている。
2020年現在は「マンガ図書館Z」にて花音コミックス版を底本にした電子書籍が配信されているため、無料で読むことが可能。


内容は、一言で言うならば『勇者ライディーン』の主役ロボット・ライディーンを青年男性の姿を取った人間型アンドロイドとして擬人化し、
両親を亡くした少年・ひびき洸とのボーイズラブを描いたラブロマンスものという体裁を取っている。
主役2人以外にも、桜野マリ、神宮寺力、プリンス・シャーキンといったテレビアニメのメインキャラと同名の人物たちも多数登場し、物語に彩を与えている。
なお、ライディーンはあくまで作中で砂場重工が開発した新型アンドロイドのテストベッドという設定にされるなど、
世界観やキャラクターの設定自体はテレビアニメとはパラレルであり、映像作品と地続きという訳ではない……と、当初は思われていた。


発表当初こそ、既に番組の展開終了から10年以上も経って久しい『勇者ライディーン』をわざわざ引っ張り出す事に意味があるのか、という批判も多く、
男性ファンからは「子供の頃の思い出を汚された」と受け取る意見があり、女性ファンからも「流石にこれは露骨すぎるのでは」と、往年のファンからも懐疑的な意見が多かった。
しかし、いざ連載が開始すると、単なるボーイズラブの枠に留まらない重厚な「愛」をテーマにしたドラマ、
当時流行りのトレンディドラマ路線とは真逆と言えるひびき洸とライディーンの関係をプラトニックに描いた爽やかな作劇は、性別問わず多くの読者を魅了。
特に、終盤近くで『僕のライディーン』の世界が「『勇者ライディーン』の世界の“来世”に相当するパラレルワールド」であることが判明し、
砂場重工の会長こそがかつての妖魔帝国の支配者・バラオの記憶を持った転生者であり、
同じく前世の「ライディーンの魂」を持ったライディーンを我が物にして世界を掌握せんとする野望が発覚してからの、
創造主と愛する相手との狭間で苦悩するライディーンと、彼を必死で支える洸、
そしてバラオの悪辣ぶりに離反した砂場金吾=プリンス・シャーキンの転生者が、洸と共同戦線を組むというシナリオは多くの読者の共感を呼び、
当時断絶状態に陥っていた男性アニメファンと女性アニメファンが、お互いの分野の作品に興味を持ち、交流する事となる「かすがい」の役目も果たした。
これらのエッセンスは、後年発表された長谷川裕一の漫画『ゴッドバード』への影響を指摘する声も存在する。


作品自体は惜しまれながらもコミックス2巻分で完結したものの、本作の後には良くも悪くも「既存アニメ・マンガの擬人化モノ」が
男性向け・女性向け問わず流行ることとなり、そういう意味では日本マンガ史に大きな爪痕を残した作品と言えるだろう。


漫画の展開終了から10年以上経った2007年には、PS2ゲーム『第4次スーパーロボット大戦α~新たなる闘い~』にてまさかのスパロボ参戦を果たした。
既に『クロスボーン・ガンダム』という非映像媒体の先例があったとはいえ、アニメ媒体以外からの参戦、
しかも巨大ロボットの登場しないボーイズラブ漫画を出典とした作品の登場というチョイスは多くのプレイヤーの度肝を抜いた。
設定自体はテレビアニメ『勇者ライディーン』に準拠しながらも、ライディーンのブラックボックスに眠っていた人格データをサルベージし、
アンドロイドのボディに転写するという展開で「人間型アンドロイド・ライディーン」が登場することとなった。
残念ながらアニメ化されなかった作品という事でライディーンのボイス収録こそ無かったものの、インターミッションでは出番が多く、
特にシナリオ中盤でキラアスランとの三角関係に悩む鉄也に対して「本当の愛とは、選ばなければ成しえないものなのですか」という
原作で桜場マリに投げかけられた台詞をライディーン自身が口にするシーンはファンの間でも特に評価が高い。
そして終盤、妖魔帝国の残党によって地獄からゾンビとして蘇ったパトリック・ザラとの決着戦に際し、
「貴方の愛は独りよがりのもの、だから死後にレノアの元へ行けなかったのだ」と啖呵を吐く戦闘前会話は、
原作ではあまり描かれなかったライディーンの「怒り」の側面を描いたシーンであり、往年のファンを驚かせた。



追記・修正は、貴方にとってのライディーンと共にお願いします。



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   *   *  *   + うそです   n ∧_∧ n + (ヨ(*´∀`)E)   Y   Y  *

『僕のライディーン』とは、後に『金魚屋古書店』などの作品で知られることとなる芳崎せいむの漫画で、デビュー後3作目の作品。
1989年から1992年にかけて『ポニータ』(秋田書店)誌、並びに作者の個人誌媒体にて展開された。
単行本は吉祥寺企画より全2巻で刊行、後に芳文社の花音コミックスより全1巻で新装版が販売されている。
2020年現在は「マンガ図書館Z」にて花音コミックス版を底本にした電子書籍が配信されているため、無料で読むことが可能。


タイトルと主役ロボットの名前こそ同じだが、1975年に放送されたテレビアニメ『[[勇者ライディーン>勇者ライディーン]]』とは一切合切関係ない
……とはいえ、そちらも女性人気の高かった作品ではあるため、ネーミングに何らかの影響を与えた可能性は否定できないかもしれない。


内容は天才科学者の主人公と、彼が創造した人間型ロボットとのピュアなボーイズラブ、といった感じのもの。
作者によると、友人がディスコパーティの打ち合わせをする際に一緒についていった折、
打ち合わせに参加するでもないのにただ突っ立っている自分が「ボディガードのようだ」と思ったことで作品の着想を得たとのこと。


ちなみに、メインとなる本編は全4話構成となっているのだが、花音コミックス版では尺の都合か最終話が収録されておらず
同時期に刊行された同作者の『永田町一丁目七番地』新装版第5巻に併録される形での収録となっている。
花音コミックス版を底本にした都合上、「マンガ図書館Z」でも同様の構成となっているため注意。
とはいえ『永田町一丁目七番地』も同サイトで無料配信されているため、『僕のライディーン』の物語を全編読むことは容易だろう。



ストーリー

16年前の交通事故の後遺症で天才的な頭脳を持つこととなった天才科学者・芹沢敏記。
大人になってからも、事故で両親を喪った心の穴を埋めることができないまま研究に没頭する日々を送ってきた彼であったが、
ある日、海野コーポレーションのオーナーの孫娘・海野雅のボディーガード用ロボットの開発依頼を受け、2年の歳月をかけてロボット「ライディーン」を開発する。
しかし、完成したライディーンを引き渡そうという時に、前々から芹沢の頭脳を兵器産業に利用しようと目論んでいた西グループの刺客が襲来。
危機的状況の中、ふとしたことでライディーンはインプリンティングを創造主の芹沢に定めてしまい、「彼だけを守る存在」として起動してしまう……



登場人物

  • 芹沢 敏記(せりざわ としき)

本作の主人公。6歳の頃に両親を喪った交通事故の後遺症で天才的な頭脳を持つ事となった、齢22歳の天才科学者。
17歳でマサチューセッツ工科大を首席で卒業し、次期ノーベル賞最有力候補とまで言われ、研究に没頭する日々を過ごしながらも、
それでもなお未だに両親を目の前で喪った心の傷を埋められずにおり、その経験故に親しい間柄を築いた相手の喪失を何よりも恐れている節がある。
海野コーポレーションの令嬢・海野雅を守るためのボディーガードロボットの製作依頼を受けてライディーンを創り上げたが、
前々からその頭脳を兵器産業に利用しようと企んでいた西グループの襲撃を受けた際に、ふとした偶然で「ライディーンの守護対象」となってしまう。
その後は雅にボディーガードロボットが必要なくなったこともあり、彼女の好意で自ら創ったライディーンを譲り受けて彼と新婚生活ともに過ごすことに。


ライディーンとの生活の中で、いつしか互いを無くてはならない掛け替えのない存在として認識するようになるが、
アルメンドロス博士の論文発表でライディーンのインプリンティングを「人間の傲慢で召使にしている」と指摘されてしまい、
直後に西グループの襲撃でライディーンが傷ついた事もあり、葛藤の末にインプリンティングを解く。
しかし、それでもなお「自らの意思」で自分と共に居る事を選んだライディーンにその身を守られ、最終的には紆余曲折を経てライディーンと共に在ることを選んだ。


研究に没頭しがちだったりと人間的にはインドア派だが、雅がホテル火災に巻き込まれた際にはライディーンを伴って身一つで救助に乗り込んだりとアグレッシブな一面を見せることも。
趣味は家の近辺の雑木林の散策。


ちなみに姓は『ゴジラ』の天才科学者と同じだが、作者曰く偶然とのこと。


  • ライディーン

芹沢が2年の歳月をかけて作り上げた超高性能ボディーガードロボット。
見た目は完全に人間そのもので、グレーに近い青の瞳を持った20代の青年といった風貌をしている。
本来は海野雅のボディーガード用に創られたが、西グループの襲撃を受けた際、事故によって芹沢をインプリンティングの対象としてしまう。
以後、雅の独断によって芹沢の元に預けられ、「彼を守るために」傍に居ることとなった。


西グループやアルメンドロスの策略の中、芹沢の判断でインプリンティングを解かれるが、
再び刺客に襲われた芹沢の危機に際して「ライディーン自らの意思」で彼を守ることを選択し、再び彼の傍に身を寄せる。
その後、アルメンドロスによって拘禁された芹沢を救う際には、西はじめを脅してその居場所を聞き出す「怒り」の側面も見せており、
再び芹沢の傍に帰った際には、自身の感情に「心」が芽生えたかのような自覚を見せ、再び彼と共に歩むことを選んだ。


能力は非常に高く、火災や濃塩酸にも耐える堅牢なボディーを有するほか、拳一つで壁を壊してしまうほどのパワーも持ち合わせている。
知性も極めて高く、簡単なお世辞ならサラッと言えるほどの会話機能を持ち、書籍から人間の生活を学習するほどの意欲も旺盛。
毒味機能という事で食事することも可能で、食べたものは全てエネルギーの動力源として消費される。


  • 海野 雅(うみの みやび)

大手財閥・海野コーポレーションのオーナーの孫娘で、父親は同企業の会長である社長令嬢。
お嬢様とは思えない気さくかつ剛胆な性格の持ち主で、芹沢のことを「天才さん」と呼ぶ。


当初はアライシュ公国皇太子のお妃候補という身であり、彼女のボディーガードとしてライディーンを芹沢が開発したのが物語の発端である。
西グループとつるんだ反王室派テロリストによってホテル火災で暗殺されそうになるも、芹沢とライディーンと共に救助される。
その際、新聞写真で「お転婆」な素の面を世間にバラしてしまった事でお妃候補は資格を失ってしまったものの、元より本人は乗り気ではなかったため気にしていなかった。
火災の折、芹沢「のみ」を守る対象とするライディーンが無関係の雅をも自らの意思で助けた事に対し、疑問に思っていた芹沢に対して
ライディーンはあなたの身体だけじゃなく、心も傷つけないように守ってくれるのでは」と、ライディーンの「心」に対するヒントとも言える言葉を残している。
その後、自分ではなく芹沢を主人として選んだライディーンを彼に託した。


その後は企業の後継者修行のためにフランスに留学したが、以降もちょくちょく一時帰国して芹沢とライディーンの様子を見に来ており、
ライディーンが刺客に襲われて故障した際には、海野コーポレーションの総力を挙げてIBMと三菱重工を通じてライディーンの修復に力を貸した。
ぶっちゃけるとライディーン×芹沢推しの筆頭である。


  • イザベラ・ロイド

科学者クリストファー・ロイドの娘である研究助手。
西グループに父親の研究費用を捻出すると唆され、ライディーンの設計図を手に入れるために来日。
しかしその中で芹沢とライディーンの深い関係を感銘を受けたこと、そして西グループの本性を知ったことで思い直し、芹沢達の事を助ける。
その後、芹沢の紹介で海野財閥からの資金援助を受けられることとなった。
そっち系統の属性があるのか、芹沢とライディーンの夫婦さながらなやり取りを見て赤面することもしばしば。


新装版書下ろしでは雅と初対面、彼女とそこそこ女同士の良い関係を築くこととなった。


  • 西 はじめ(にし -)

本作の悪役その1。
兵器産業を主としている西グループの社長であり、芹沢の天才的頭脳とライディーンの技術を軍需に利用しようと企み、度々彼のもとに刺客を送る。
海外の反王室派テロリストとも通じ、芹沢や周辺人物に危害を加えたりと作中で悪辣の限りを見せたが、
最終話ではアルメンドロスに拘禁された芹沢の居場所を自室の壁をブッ壊されて脅されて吐く羽目に陥った。


  • ネストール・アルメンドロス

本作の悪役その2。
兵器ロボット・マックスHD-10Dを開発した海外の科学者で、芹沢の開発したインプリンティング機能を解除する手段を発見した人物。
これを利用し、西グループとつるんで芹沢からライディーンを奪おうとするも、
インプリンティングを解かれたライディーンがなおも芹沢の傍にいることを選んだ事で失敗。
その後は西とは別の思惑で、芹沢の頭脳を自らのものにすべく彼を拘禁するも、西からアジトの場所を吐かせたライディーンに乗り込まれ、ボコられた模様。


  • マックスHD-10D

アルメンドロスの開発した兵器ロボットで、人間の衣服を着ているものの、見た目は無機質なバイザー状の目をした機械的な外見。
バイザー状の目から強力なレーザー光線を放つ機能を有している。
作中では3機登場、アルメンドロスの指示で芹沢を襲撃するも、1体はライディーンに破壊され、残り2体も再襲撃の際にライディーンに捕縛されて
芹沢の手により園芸用ロボットに改造された(新装版書下ろしイラストでマックスが園芸作業を行っている姿が描かれている)。
破壊された1体は後にアルメンドロスに修復され、芹沢の命を脅かしたが、最終的にはライディーンにアルメンドロス共々コテンパンにされた様子。



追記・修正は、本作のタイトルを見て『勇者ライディーン』の外伝作品かなんかだと勘違いした方がお願いします。


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  • マジでライディーンのスピンオフかと思ってました -- 名無しさん (2020-07-17 15:42:59)
  • 超者ライディーンとの関係は? -- 名無しさん (2020-07-17 19:27:51)
  • 正直スパロボの話に入るまで騙されてしまった笑 -- 名無しさん (2020-07-17 21:18:46)
  • 上同じくスパロボの話が出るまで信じちまったw -- 名無しさん (2020-07-17 21:20:41)
  • イタリア映画の「皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ」みたいなやつかと -- 名無しさん (2020-07-17 21:52:33)
  • オレも見事に第4次スーパーロボット大戦αの記述見るまで騙された -- 名無しさん (2020-07-17 21:57:22)
  • 前半の嘘ネタって必要? -- 名無しさん (2020-07-18 09:11:50)
  • 前半めちゃくちゃよくできてる上スパロボで匂わせるあたり秀逸 -- 名無しさん (2020-07-18 13:34:06)
  • 嘘ネタの復活したパトリックザラが最近のスパロボであり得なくもないのがなんとも -- 名無しさん (2020-07-18 13:51:56)
  • 嘘ネタ真面目に読んで馬鹿を見た感じになったので短くした方が良い気がする -- 名無しさん (2020-07-18 13:55:50)
  • よく見たら鉄也さんのホモネタあって笑う 懐かしいな -- 名無しさん (2020-07-19 19:37:43)
  • ↑2と似た感じだが、(記事ができた直後にタイトルに釣られた自分のように、何も知らない人を釣るにしても)えらく大掛かりでたちの悪い「う そ で す」を見たような。 -- 名無しさん (2020-07-20 23:40:59)
  • 嘘記事めっちゃ良く出来てて草 -- 名無しさん (2022-05-10 08:54:27)
  • ムカつくぐらい良く出来たフェイク。こういう無駄な有意義を無くしてはいけない。 -- 名無しさん (2023-10-09 15:03:43)

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