登録日:2020/06/19 Fri 01:36:00
更新日:2024/05/17 Fri 13:38:25NEW!
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オーコ プレインズウォーカー 禁止カード mtg マジック・ザ・ギャザリング magic the gathering マジック:ザ・ギャザリング magic: the gathering 黒歴史 壊れカード なぜ作った もう全部あいつ一人でいいんじゃないかな 神話レア エルドレインの王権 エルドレイン、ぶっ壊れ 全ては鹿 3オコ 奈良公園 六冠泥棒、オーコ 公式「大鹿が多すぎ」
「君の力になるよ。信じてくれ。私は君のただ一人の友達だ」
《王冠泥棒、オーコ/Oko, Thief of Crowns》とは、マジック:ザ・ギャザリングのエキスパンション、エルドレインの王権で登場したプレインズウォーカー・カードである。
レアリティは神話レア。
……そして、登場直後からあらゆるフォーマットで活躍し、あの神を超えたとまで言われた最凶最悪のプレインズウォーカー・カードである。
また『マナバーン2021』では「2010年代のトップ10カード」で第1位に選ばれている
他のオーコであるカードやオーコ自身については後述。
テキスト
王冠泥棒、オーコ / Oko, Thief of Crowns (1)(緑)(青)
伝説のプレインズウォーカー — オーコ(Oko)
[+2]:食物(Food)トークンを1つ生成する。
[+1]:アーティファクト1つかクリーチャー1体を対象とする。それは能力をすべて失い、基本のパワーとタフネスが3/3の緑の大鹿(Elk)クリーチャーになる。
[-5]:あなたがコントロールしているアーティファクト1つかクリーチャー1体と、対戦相手がコントロールしていてパワーが3以下のクリーチャー1体を対象とし、それらのコントロールを交換する。
初期忠誠度4
性能解説
まずは[+2]能力だが、
「(2),(T),このアーティファクトを生け贄に捧げる:あなたは3点のライフを得る。」
という能力*1を持つトークンを生成する、というもの。
《活力回復》*2のようなもので、効率こそよくはないが回復として最低限の性能は備える。
アグロにとってはオーコ本体の処理もしなければならない以上、2、3ターン目に着地してこれを撒かれるだけでも相当きつい。
反面、所詮はライフを生むだけの置物にすぎないため、急いでライフを詰めない遅めのデッキにとってはどうでもいいトークンである。
……そう、これ単体なら。
つまり、この能力は[+1]能力や他のカードとを組み合わせることでその真価を発揮するのである。
例えば
金のガチョウ/Gilded Goose (緑)
クリーチャー — 鳥(Bird)
飛行
金のガチョウが戦場に出たとき、食物(Food)トークンを1つ生成する。(それは「(2),(T),このアーティファクトを生け贄に捧げる:あなたは3点のライフを得る。」を持つアーティファクトである。)
(1)(緑),(T):食物・トークンを1つ生成する。
(T),食物1つを生け贄に捧げる:好きな色1色のマナ1点を加える。
0/2
意地悪な狼/Wicked Wolf (2)(緑)(緑)
クリーチャー — 狼(Wolf)
意地悪な狼が戦場に出たとき、あなたがコントロールしていないクリーチャー最大1体を対象とする。これはそれと格闘を行う。
食物(Food)1つを生け贄に捧げる:意地悪な狼の上に+1/+1カウンターを1個置く。ターン終了時まで、これは破壊不能を得る。これをタップする。
3/3
これらの食物をコストに強力な効果を発動するカードと組み合わせることで、ガチョウは毎ターン安定して任意の色マナを供給し、狼は効果を使う度にサイズが大きくなり破壊不能となる強力なクロックとして運用可能になる。
そしてこの食物トークンはアーティファクトであるため、アーティファクト関連のシナジーもある。
スタンダードではアーティファクト中心のセットが出ていないのであまり関係ないが、アーティファクト関連のカードが当然のように存在する下環境では下へ行く程どんどんパワーを持ち出す。
そして一番の問題は、これを忠誠度を+2しながら行えてしまうこと。
そもそも1マナのマナクリーチャー*3を絡めれば最速2ターン目に出て来れる3マナなのに実質初期忠誠度6なんてスタンダードではほぼ対処不可能。スタンダードでは絶対数が限られる一部の確定除去カードでない限り処理することすらできない。
この手のカードへの火力による対策であったはずの、直前の基本セット2020で登場した《丸焼き》*4がこの実質初期忠誠度6を1枚で処理出来ないとして一瞬でその評価を落としたと言えばその脅威性はいくらか想像できるはず。
そして、一度討ち漏らせば自身の能力でもりもり忠誠度を回復するためシンプルに耐久性と場持ちが高い。
後述するがオーコを下手に生かすと、なんとか処理しても手遅れになりやすい一面を考えるとかなりえげつない。
もう1度繰り返すが、これが[+2]能力である。
[+1]能力は範囲が狭くなった《内にいる獣》*5亜種。
だが元ネタと決定的に違う点は除去せずにそのカード自体をバニラの3/3にすること。こうなったクリーチャーは大鹿だが俗に『鹿』と呼ばれる
例え除去しても簡単に場に戻ってくるような厄介なクリーチャーやアーティファクトも無力化してしまうだけでなく、これを忠誠度をプラスしながら使えてしまう。
よっとオーコが蔓延する環境においては、「出たターン中にアドバンテージを稼がず、呪禁などもない中型以上のクリーチャー」に人権はないと言っても差し支えない。
また、除去しないので「破壊不能」であっても問答無用で鹿に変えてしまう。たとえ相手が神(ジェイスじゃなくてテーロスの連中)であっても、問答無用で鹿と化す。
さらに自軍のカード、つまり[+2]で生成した食物トークンも対象とすることも可能なため、2ターンごとに3/3のトークンを生成する能力としても扱える。
3マナのプレインズウォーカーが生成するクロックとしてはサイズ、忠誠度消費共に破格。消費どころか増えてるし。
3/3バニラを+1能力で出すという時点でも、最低ラインは(2)(緑)(緑)(緑)だった。いくら単独では2ターンに1体しか出せないとはいえ、3マナPWに持たせる能力では無い。
挙句に《金のガチョウ》を始めとする、自身以外でクリーチャー化するための適当な供給源さえ維持できるのであれば毎ターン3/3を生み出し始める。
これには苦花*6も苦笑い。
もちろん必要に応じて適当な非戦闘カードをクリーチャー化して頭数を揃えたり、仕事を終えたシステムクリーチャーなどの小粒クリーチャーの疑似的なパンプアップとしても使える。
とはいえ相手に使う場合にはバニラといえども3/3の結構大きいクリーチャーを残してしまう無視できないデメリットがある……はずなのだが、効果の都合上、オーコ単独でも2ターンごとに自陣にも鹿を同等数用意可能、どころか余裕で同等以上の鹿が奈良公園の鹿の如く増えてる場合がほとんど。
なので3/3を与えるデメリットがもはや大した問題にならない。わかりやすい例では
唱えて戦場に出る。相手のクリーチャーを鹿化(忠誠度5)
↓
返しに鹿に殴られる(忠誠度2)
↓
食物トークンを出す(忠誠度4)
↓
殴られる(忠誠度1)
↓
食物トークンを鹿化。これで相手の鹿をブロック可能(忠誠度2)
と、忠誠度を残したまま1体なら相手の厄介なクリーチャーを無力化しつつ相打ちブロックも可能な状況に持っていくことが出来る。
当然この間も土地は起きてるし手札もあるためその他の手段で対処することも可能だ。
これらの要因によりクリーチャーの攻撃だけでオーコを処理することは困難である。当然だが火力を絡めてもまだまだ困難。
仮にオーコ本体が除去されても食物トークンや鹿化の結果は残るため最低限のアドバンテージは稼ぐことが可能。
この点が神を始めとする多くのプレインズウォーカーの弱点である「除去されればアドバンテージ稼ぎはそれまで」と一線を画す点でもある。
これらの要素により戦場へ出られたが最後、クリーチャーやアーティファクトが出てきたそばから鹿となり、ダメージによる除去は困難を極め、
かといって数ターン時間をかけてからなんとか除去してもお腹いっぱいの食物やら鹿化されまくりで手遅れ。
当然その間相手はマナも手札も使い放題。こちらは処理するのに消耗してるのに……。
一体どうしろと。後「能力を失わせる」のでジャッジも召喚しやすいのも地味にめんどくさい。
というかなぜ鹿化が相手のクリーチャーやアーティファクトも選べる上にプラス能力なのか。なぜ食物トークン生成能力が+2なのか。なぜそのうえ初期忠誠度が4もあるのか。そもそも3マナでこんなのを出すな。
[-5]能力は変則的なコントロール奪取で、主に[+2]能力やガチョウで生成した食物トークンを相手のシステムクリーチャーと交換することになる。
パワー3以下の制限があるためフィニッシャーを奪ったりはできず、正直効果の割に忠誠度消費がちょっと割高。
なにぶんプラス能力だけでも勝てることが多いし、奪える対象ならまず鹿にもできるので3/3を与えていい局面なら代えがきく。
忠誠度を激減させたところに火力を当てられてオーコが死亡したらその方が痛手、ということもあるだろう。
このように2つのプラス能力に比べるとかなり見劣りはするが、プラス能力が強すぎるだけで全く使えないわけではなく、その能力に加えて選択肢の1つに存在することは強み。
ミラー戦以外では食物トークンはそこまで相手の得にはならないので、相手は理不尽な交換を押し付けられること請け合い。
忠誠度コストの高さも、オーコに関しては特段意識せずとも勝手に貯まって忠誠度がダダ余ることがしばしばあるがゆえ適当に支払っても普通に場に残ってる場合がある。
そんな適当に支払った結果で部族デッキのロード*7や便利なシステムクリーチャーをかすめ取られて逆に決定的な優位を築けられては相手はたまったものではなく、この能力も地味に相手へのプレッシャーとして働く。
もしくは2枚目のオーコが手札で腐って暇がある時に使い、残った忠誠度を削ってやっと処理したと思った相手を絶望させるのもよい。
総括
総合すると、カード単体で完結した能力を持つプレインズウォーカーながら、
- ライフ回復
- クリーチャーやアーティファクトの実質除去
- 3/3クリーチャーの安定生成
- アーティファクトの安定生産
- 相手のシステムクリーチャーの強奪
を一人でこなせるくせに初期忠誠度の高さから来るとんでもない場持ちの良さが相まって、刺さらないデッキがほぼ存在しない。
万が一刺さらずともアド乱造機としての運用が可能なためすさまじく多くの仕事が可能なその柔軟性の高さは計り知れない。
……これが5マナ以上の重いプレインズウォーカーだったならまだ頷ける支配力であろうが、事実上の下限*8である3マナなのである。
さらにシナジーも多彩で対処困難。
おまけに当時は1マナインスタントで条件付き1ドローと呪文の打ち消し対策をこなす《夏の帳》に、同時期に収録され安易な条件で0マナで撃てるインスタントの《むかしむかし》もいたため手札へのサーチすら手軽であった。
夏の帳/Veil of Summer(緑)
インスタント
このターンに対戦相手が青か黒の呪文を唱えていたなら、カードを1枚引く。このターン、あなたがコントロールしている呪文は打ち消されない。ターン終了時まで、あなたとあなたがコントロールしているパーマネントは青からと黒からの呪禁を得る。(それらは、対戦相手がコントロールしている青や黒の呪文や能力の対象にならない。)
むかしむかし/Once Upon a Time (1)(緑)
インスタント
この呪文があなたがこのゲームで唱えた最初の呪文であるなら、あなたはこれを、これのマナ・コストを支払うことなく唱えてもよい。
あなたのライブラリーの一番上からカードを5枚見る。あなたはその中からクリーチャーか土地であるカード1枚を公開してあなたの手札に加えてもよい。残りをあなたのライブラリーの一番下に無作為の順番で置く。
よって青や緑が入るデッキならよほどのことがない限り色を足してでも採用する価値があるプレインズウォーカー。
というか、そのどちらも使わないデッキが青と緑にタッチしてまで使っていた。
またパッと見だけならブッ壊れな凶悪なカードに見え辛い分かりづらさも地味にタチが悪い。
環境において
スタンダード
登場直後からこのカードと食物シナジーを中心とした緑青の食物デッキ*9が作られ、環境を染め上げ……きりはしなかった。
確かにトップメタでこそあったが、《死者の原野》*10と《不屈の巡礼者、ゴロス》を利用した【ゴロス・ランプ】が長期戦においてこちらよりも強く、環境は食物デッキ1強ではなかった。
それでも2位に付けてアグロデッキを3位に抑制していたが*11。
しかし、その後の禁止改定で《死者の原野》は禁止された。
……ところで、環境を支配する程には目立った活躍はしていなかった《暴れ回るフェロキドン》が禁止になった理由は覚えているだろうか?
その理由は『当時の環境トップのデッキが禁止されたとき、このデッキに抑えつけられていた赤単が1強になることを防ぐため』である。
たしかに【ゴロス・ランプ】はトップメタでかつ戦略を狭めていたため、禁止は妥当だった。
だが、この改定ではオーコどころか、食物デッキにすら一切の規制がかからなかった。
この時点でもオーコなどという露骨すぎるぶっ壊れを挙げるまでもなく、食物デッキ自体のパワフルぶりはすでに多くのプレイヤーに知れ渡っていた*12のだからウィザーズも気付いてた筈だが、
エルドレインの王権発売からほとんど経っておらず、エキスパンションの目玉、ましてプレインズウォーカーというMtGの看板そのものを禁止にしたくなかった、もしくはしたくてもできなかったのだろう。
その結果、多くのプレイヤーの予想通りオーコの秋が到来してしまった。
その後の詳しい結果はリンク先に譲るが、オーコ対策に色対策がメインから採用され、オーコ側も対策の対策にさらなる色対策をメイン投入。
というか「オーコ対策をしたデッキ」の大半が「ミラー対策をしたオーコデッキ」という時点でお察しである。
メタゲームに変化こそあれど、オーコ非採用のデッキが公式大会で「オーコを使いたくなかった者達」と公式記事に掲載される程、オーコを使ったデッキが環境に溢れるという惨状に。
結果、2019年11月22日付で禁止カードへ《むかしむかし》、《夏の帳》と共に指定され、49日の短いスタンダードライフを終えた。
パイオニア
こちらでもシミック入り食物デッキとして安定して高い勝率を記録し、かつ環境の他のデッキでも採用されていたため、2019年12月16日付で禁止カードへ指定された。
こちらの環境では忠誠度を搭乗コストにできる《キランの真意号》やカラデシュのアーティファクトシナジー、《難題の予見者》*13と組んで暴れていた。が、下環境での過去のカードとのシナジーとしてはまだ序の口。むしろかわいい。
モダン
ここから食物トークン自体の凶悪さが目立ち始める。
例に漏れず多くのデッキで採用され、《虚空の杯》などのスタン以上に凶悪なアーティファクトやクリーチャー群をたった1枚で無力化してきた。
特に【ウルザフード】では《最高工匠卿、ウルザ》に青マナの供給源となるアーティファクトを生産し、《湖に潜む者、エムリー》のコスト軽減にも貢献するなど強力なシナジーを発揮する。
オーコが生み出した回復するだけの食物を《Mox Sapphire》だと言い張り、あまつさえ本当にマナを生み出してしまうウルザは(色んな意味で)まさに狂人であった。
さらに《精力の護符》やバウンスランド、《原始のタイタン》を使う【アミュレット・タイタン】に新たな勝ち筋を提供させTier1にするなど大活躍。
特にバーンなんかは《稲妻》2枚使って落としたとしても9点吸われたことになるので敗北濃厚*14。
挙句の果てには「赤タッチ白が基本のバーンへ青と緑もタッチしてオーコをねじ込んだコンセプトがもはや意味不明の赤t緑白青」が5-0したりとカオス過ぎる事態まで起こした。
そのため2020年1月14日付けで、メタゲームの多様性とプレイパターンの多様性を奪っているとして、《オパールのモックス》*15を巻き込んで禁止カードとなった。
エターナル
やはり様々なデッキで採用され、メインから強力なアーティファクトや装備品、クリーチャーを無効化する手段として重宝されている。
環境特有の青であることの真っ先に言われる利点である《意思の力》や《否定の力》のピッチコストにもできるので腐ることがない。
レガシーでは《氷牙のコアトル》や《自然の怒りのタイタン、ウーロ》といった同じく強力な緑青のカードに、多色化を容易とする《アーカムの天測儀》を組み合わせた氷雪系多色デッキの【Snowko】や、比較的パーツが似通っている【バント奇跡】、【ゼニスオーコ】が環境で暴れていた。
更には氷雪メカニズムを使わない【ティムールデルバー】や【続唱ティボルト】にも採用されており、これらのデッキもまたメタゲームの一角を占めていた。
使用率ではあの神ジェイスや3テフェを上回って全プレインズウォーカー中1位であった。
《虚空の杯》や《罠の橋》、《三なる宝球》などの強烈な妨害アーティファクトもこのカードの前では鹿の元に過ぎない。
結局、2021年2月15日付でレガシーでも禁止。
氷雪系デッキのキーカードである《アーカムの天測儀》や、【ティムールデルバー】でともに活躍した《戦慄衆の秘儀術師》共々レガシーから追放となった。
空前絶後のスタンダード、ブロール、ヒストリック、パイオニア、モダン、レガシーの禁止六冠王達成である。まだ収録されたエルドレインの王権がスタン落ちしていない内に、主要なフォーマットから軒並み出禁という快挙(怪挙?)を成し遂げてしまったのであった。
このことから、一部では六冠泥棒という愛称(?)でも呼ばれる。
案の定、狂ったアーティファクトが溢れるヴィンテージでも絶賛大活躍中。
いかんせん環境が環境なので、ヴィンテージの猛者からすれば単なるアド稼ぎや単なる除去しか持っていない(?)オーコ単体ではインパクトにこそ欠けるものの、それでも環境での需要が特別高い相手を拘束するプレインズウォーカーたちの次ぐらいに採用されているあたりは流石と言うべきか。
面白い使い方としては、ヴィンテージの《ドルイドの誓い》デッキ*16での採用実績。
もともと対抗策としてクリーチャーの展開を抑えて時間稼ぎをするなどの方法があったが、これをオーコは環境に山程存在する相手のマナアーティファクトを鹿にするというオーコならではの方法で駄目にしている。
他にも《墓掘りの檻》や《封じ込める僧侶》といった天敵カードを鹿にさせて条件を満たすなど八面六臂の活躍をしている。
なおこんな彼であるが一時期採用率が下がっていたことがある。
それは彼以上のカードパワーを誇りながら、3マナという低コストを持ってすら噛み合わない、というか論じるに値しない、パワー9を超えたカードが登場したためであった。
詳しくは相棒にて。
その他
ブロールでは統率者として使えてしまったため、相手のクリーチャー統率者を鹿に変えるという最悪の形で無力化していた*17。
こんな状況じゃクリーチャー統率者なんてやってられない、ということで2019年11月5日付でMTGアリーナで禁止指定され、後日テーブルトップでも禁止処置となった。
ヒストリックでは2019年12月10日付でスタンと同様の理由で一時停止*18となり、その後2020年3月10日に正式に禁止指定された。
関連カード
トリックスター、オーコ / Oko, the Trickster (4)(緑)(青)
伝説のプレインズウォーカー — オーコ(Oko)
[+1]:あなたがコントロールしているクリーチャー最大1体を対象とし、それの上に+1/+1カウンターを2個置く。
[0]:あなたがコントロールしているクリーチャー1体を対象とする。ターン終了時まで、トリックスター、オーコはそれのコピーになる。このターン、これに与えられるダメージをすべて軽減する。
[-7]:ターン終了時まで、あなたがコントロールしている各クリーチャーはそれぞれ、基本のパワーとタフネスが10/10になりトランプルを得る。
4
エルドレインの王権のPWデッキでのオーコ。例によって実用性は低いが、スタンダード~レガシーで唯一使用可能なオーコである。
やっぱりというか、「王冠泥棒とマナコスト逆じゃないか?」などと言われた。一部では合法オーコの愛称で呼ばれる。
首謀者、オーコ / Oko, the Ringleader (2)(緑)(青)
伝説のプレインズウォーカー — オーコ(Oko)
あなたのターンの戦闘の開始時に、あなたがコントロールしているクリーチャー最大1体を対象とする。ターン終了時まで、首謀者、オーコは呪禁を持つことを除きそれのコピーになる。
[+1]:カード2枚を引く。あなたがこのターンに悪事を働いていたなら、カード1枚を捨てる。そうでないなら、カード2枚を捨てる。
[-1]:緑の3/3の大鹿(Elk)クリーチャー・トークン1体を生成する。
[-5]:あなたがコントロールしていて土地でもこれでもない各パーマネントにつきそれぞれ、そのパーマネントのコピーであるトークン1つを生成する。
3
「サンダージャンクションの無法者」で再登場したオーコ。
呪禁持ちのアタッカーとして運用できる常在型能力を持ち、条件付きドローといつもの大鹿、打てば勝負を決められる奥義を持つ。
オーコ×西部劇の無法者という派手悪党のフレーバーらしからぬ、意外と堅実なプレインズウォーカー。
人物像
体格は人間とさほど変わらず、灰白色の肌で顔の上半分や手が青く、耳が尖っているフェイ/Fey*19のプレインズウォーカー。
虚栄心が強く、ミステリアスだがずる賢い。そして自惚れるほどのカリスマ性を持っている。
彼はフェイが治める次元の出身であり、その次元ではフェイの悪戯好きな性分は抑制すべき、悪しき性質とされてきた。
しかしシェイプシフター*20である彼にとって、そうして作り上げられた世界は馬鹿げたものであった。
オーコの行動をよく思わなかった権力者たちは力を抑制しようと処置を行ったが、
皮肉にもそれが、オーコのプレインズウォーカーの灯を点らせる結果となった。
それ以来、彼は他人を、特に権力者を信用していない。
彼はしばしば「悪戯」を行うが、それが「悪戯」であるかは彼の基準に依るものに過ぎず、当事者にとっては残酷な結果をもたらすことも多い。
余談
テーブルトップでの発売から49日でスタンダードにて禁止されたこのカードだが、歴代でも極めて早い禁止だったこと、短期間で複数の禁止カードを出したことからプレイ・デザイン・チームが反省文こと『プレイデザインの教訓』という記事を出すに至った。概ねオーコは強くし過ぎた、ということが書いてある
追記・修整はアーティファクト(SoLoMoxen)からクリーチャー(統率者)まで鹿にする悪戯が趣味の人がお願いします。
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▷ コメント欄
- +1-2-5なら適正だったかのう -- 名無しさん (2020-06-19 09:19:19)
- 追記しました -- 名無しさん (2020-06-19 10:52:54)
- 忠誠度はPWのやる気ゲージみたいなものだから、いたずら大好きなオーコが鹿化ではしゃぐのはフレーバー的には正しいのはわかる。だけど環境が歪むほどのフレーバー特化はやりすぎだよ! -- 名無しさん (2020-06-19 11:12:57)
- ギャザ初心者なんすけど忠誠度回復しながら相手無力化ってそれだけでやばくない…? -- 名無しさん (2020-06-19 11:14:00)
- Feyはオーコの種族か民族としてしか出てないからどんなものかあまり分かってなかったはず 妖精のフェイはFaeだし -- 名無しさん (2020-06-19 11:27:47)
- オーコと害悪な掌握の話はメチャ面白い オーコメタでみんな積んでるのかと思いきやオーコで作りすぎた鹿を処分するのにも使うっていうね -- 名無しさん (2020-06-19 11:33:24)
- 工場見学に来た子供が忠誠度コストに落書きして、運悪く誰にも気づかれずに発売された説を否定できないバグ -- 名無しさん (2020-06-19 11:55:24)
- スタン出禁になって修羅の国に放り込まれたけど、そっちでも元気過ぎてモダン出禁された話好き -- 名無しさん (2020-06-19 13:06:19)
- エターナルでルールスが元気だった頃はその条件から使用率落ちたこともあるけど、禁止されたあとはまあ再上昇した -- 名無しさん (2020-06-19 13:36:24)
- 全ては鹿/All is Deer、なんて全ては塵のパロディAAもあったが現実化すると酷いことに -- 名無しさん (2020-06-19 14:04:33)
- なんかBlackLotusが鹿になってたのを見た時はビビったね -- 名無しさん (2020-06-19 14:16:37)
- シカでした(マジギレ) -- 名無しさん (2020-06-19 17:07:13)
- オーコの隆盛を一時的に止めたのはカードパワーじゃなく相棒条件だったのか -- 名無しさん (2020-06-19 18:50:16)
- 一時期大量のオーコ量産型が出来たからMTGAでも殺伐としてたなあ -- 名無しさん (2020-06-19 18:52:34)
- そもそも3マナPWが3マナの呪文をプラス能力として内包してるのがどう考えてもおかしいでしょ -- 名無しさん (2020-06-19 18:58:38)
- いっそ清々しい強さだったわ -- 名無しさん (2020-06-19 23:42:20)
- トリコのココのパロディイラストすき 「(自分が禁止制限受けてないフォーマットは)あと3つかな 君は?ジェイス」ってやつ -- 名無しさん (2020-06-20 01:28:59)
- 存命だからまたカード化する可能性はあるがどうなることやら -- 名無しさん (2020-06-20 14:56:12)
- レガシーでは適正だからって怪文書に書いてあったけど、そりゃこいつに勝てることが前提だからねえ -- 名無しさん (2020-07-15 09:56:32)
- オーコvs相棒ってキャッキャしてたのに結局環境にはオーコヨーリオンが残ったの草 -- 名無しさん (2020-07-19 22:32:01)
- レガシーはオーコを前提とした多様性にシフトすることにしたのか まあすでにスタンダード、パイオニア、モダン、ヒストリック、ブロールで5冠達成したし下手に規制できないわな -- 名無しさん (2020-09-16 18:16:57)
- 気がついたらレガシー環境も支配しつつあるやんけ… -- 名無しさん (2020-10-23 18:13:39)
- 青緑とは思えん奴だったわ。悪戯野郎だし、赤とかじゃないのか。まあ能力は青っぽいが・・・ -- 名無しさん (2020-11-23 02:03:10)
- 「ウルザが食物をMoxsapphireって言い張る」の部分、今だとフラフラのウルザがピザ食いながら「こいつは《Moxsapphire》だァ~!!」ってヤバい顔して言う絵面が浮かぶ(く○○がらピザ) -- 名無しさん (2021-02-07 16:34:36)
- レガシー出禁です -- 名無しさん (2021-02-16 00:34:41)
- ついに六冠王になったな… -- 名無しさん (2021-02-16 01:43:02)
- そらそうだ。むしろ遅すぎる。 -- 名無しさん (2021-02-16 03:02:07)
- エクテンやブロック構築生きてれば間違いなく禁止だったろうしもうだめ -- 名無しさん (2021-02-16 13:15:11)
- パワーカードを作りたかったにしても二つ目の効果が+能力なのは流石におかしいと誰か言わなかったのだろうか -- 名無しさん (2021-02-16 13:33:33)
- +1がクリーチャーしか対象にできなかったり、相手のパーマネントしか鹿に出来なかったなら、めっちゃ硬いけどフィニッシャーにはならない程度のカードに収まってたのでは……やっぱ自前でクリーチャートークン出せるPWは常に壊れと隣合わせなんだよなぁ -- 名無しさん (2021-02-16 19:22:06)
- +1はマジで「敵に撃ったら鹿に殴り返されるから実質-2以上、ヨシ!」と考えた案件な気がする、初期忠誠度が1低かったら成立したかもね -- 名無しさん (2021-02-17 20:47:59)
- ご主人様と慕ってた全世界一千万の忠犬たちは当然ヴィンテに移行するんだよね? -- 名無しさん (2021-02-17 21:16:03)
- と言うか4マナの遍歴ペスとかがプラスで1/1生むこと考えると、3マナPWが2Tに1回プラスだけで3/3トークン作れる時点でなんかおかしいんだよな…… -- 名無しさん (2021-02-18 06:23:40)
- 鹿化は0だったらレガシーを出禁にならずに済んだだろうに -- 名無しさん (2021-02-18 17:13:36)
- 逆にこれでヴィンテージ制限にならない辺りがヴィンテージの魔境ぶり(とルールスのおかしさ)を知らしめる結果になってるとは思う -- 名無しさん (2021-02-18 20:02:32)
- 高コストのクリーチャーを鹿に変えられてはたまらんという意味では、嘗てのハルマゲドンに通ずるものがある -- 名無しさん (2021-03-16 09:45:16)
- 「そういうのはさ、お前のためだとか何か目に見えない利益のためだとか言うけれど、実のところ規則を作るのはその相手を従わせるためなんだよ」 これが禁止制度で六冠王のオーコのセリフなのが一番の皮肉 -- 名無しさん (2021-03-22 18:42:26)
- アカデミーが史上最悪の土地ならこれは史上最悪のPW、これを超えるPWは刷られない・・・はずだけどねえ -- 名無しさん (2021-04-14 17:28:52)
- このことがあったからか、テーロス、イコリア、ゼンディカーの夜明け、カルドハイムのPWはかなり慎重にデザインされてる。ストリクスヘイヴンのオニキス教授はちょっと話題になったがやはりそこまで使われていない。今のスタンでPWはかなり大人しい方だよ。ルーカはちょっと暴れたけど。 -- 名無しさん (2021-05-24 13:54:59)
- MTGAのイベント特殊ルールとして調整版が出た、+1-2-5効果は同じ -- 名無しさん (2021-08-02 00:50:07)
- 一応EDHでも禁止はされていない、流石に3人からボコられたら速攻落ちるし。後、魔王認定される程ヘイトが上がりかねない -- 名無しさん (2021-12-03 16:44:08)
- 灯狩人のマスティコアは、3/4としかトークンに勝てる肉体・プロテクション(PW)、1マナでPWに1点とオーコを意識したようなデザイン。でもアーティファクトって緑は対処しやすいんだよなぁ・・・ -- 名無しさん (2022-04-28 16:34:59)
- 色によっては詰みかねないパワーを持つカードはやはり許されない -- 名無しさん (2022-04-28 16:57:27)
- 鹿に出来なくても適当な除去一発で沈むから大して役に立たんっていう。ドヤ顔対策カードがクソザコって呪詛の寄生虫で見た話だぞ -- 名無しさん (2022-04-28 17:02:42)
- 同時収録の《探索する獣》も明らかなPWメタカードだったけど、鹿がパワー3あるせいでオーコに限っては全くの無力だった -- 名無しさん (2022-04-28 19:19:09)
- ヴィンテージの評価が個人的には気になる。古今の魑魅魍魎跋扈するフォーマットではどんな評価なんだろう -- 名無しさん (2022-06-01 11:53:08)
- ヴィンテでも普通に強い -- 名無しさん (2022-06-29 02:39:36)
- いちヴィンテージ民の意見としてはちょうど良い強さ。オースやMUDが上位の時はすさまじく強かったけど、今はラガバンやサーガ、ドレッジ系みたいなオーコで対処しづらい高速デッキが上位にいるしコンボ相手にも強くない。修繕先クリーチャーが鋼の風のスフィンクスがメインの風潮なのも逆風だし無理に緑をタッチしてまでという程では無いかも。ただ色が合うフェアデッキ(4C、スゥルタイ、バントetc)ならほぼ入ってるし放置は出来ない強カードなのは間違いない。強PWの位置は確立してると思う。 -- 名無しさん (2022-09-25 13:30:08)
- 実は「『エルドレインの王権』は初期段階ではブロックとしてデザインされる予定であり、前編でアルジェナス崇王失踪事件と父を探すケンリスの双子の冒険が起こった後エルドレイン次元の住民に“魔女”と呼ばれる謎の人物として見覚えのある姿が描かれ、後編でアルジェナス崇王誘拐の真犯人である“魔女”がカード化されエルドレイン次元に辿り着いたシェオルドレッドだったと判明する」物語を予定していたらしい。……その案の場合オーコはどうなっていたのだろうか…… -- 名無しさん (2022-11-16 05:56:25)
- 特に紙だとトークンの扱いとか面倒だが鹿になってもテキストは残る仕様だったら…仮にそれでも軽くて頑丈だからまだ強いんだよな -- 名無しさん (2022-12-02 16:35:47)
- 他の悪党連中(ヴラスカはともかく)とつるんでひと仕事しようとしたら息子と出会ってしまって狼狽したでござる -- 名無しさん (2024-03-17 09:01:00)
- 4マナの初期忠誠度3で鹿生成は-1能力という新オーコのメチャクチャ反省しました感。なお状況次第ではあるが今度はオーコ自身が鹿になって殴りかかったりもする模様 -- 名無しさん (2024-04-17 08:15:06)
- 今のリミテで使えるのでバグレベル過ぎて笑う -- 名無しさん (2024-04-22 00:11:57)
- ???(こんなんで皆採用するから禁止って随分と悠長なゲームだな) -- 名無しさん (2024-05-01 20:58:37)
#comment(striction)
*2 (1)(白)で、3点回復と1ドローするインスタント。
*3 上述の《金のガチョウ》はその内の1体
*4 「この呪文は打ち消されない。青か白であるクリーチャー1体かプレインズウォーカー1体に5点のダメージを与える。」という効果の(1)(赤)のインスタント。これでもプラスから入った神や3テフェ、5テフェを1枚で処理出来る事から話題となったのだが……。
*5 (2)(緑)でパーマネント1つを破壊できるが、代わりに3/3のビースト・トークンを与えるインスタント。
*6 (1)(黒)で毎ターン、ライフ1失う代わりに1/1の飛行を持ったクリーチャーを生み出す、フェアリーの冬の元凶であるエンチャント。
*7 吸血鬼やエルフ、エレメンタルといった特定部族を全体強化するカード。
*8 2マナのPWは片手で数えられるほどしか存在しない。
*9 色は主にシミックやそこにもう1色、たまにジャンドか青黒赤緑
*10 土地が戦場に出た時に、土地を7種類(≠7枚)以上コントロールしていたらゾンビ・トークンを生成する土地。
*11 当時のメタゲームは長期戦で圧倒的有利な【ゴロス・ランプ】>中期戦で強力な【シミック系フード】>爆発力に長ける《エンバレスの宝剣》が軸の【赤系アグロ】>【ゴロス・ランプ】……、といった三つ巴。使用率は順にランプ>フード>アグロだった。
*12 具体的意見として「フードデッキがアグロを抑制しているからランプデッキが隆盛している」というものが多かった。
*13 これが戦場を離れた時のドローが[+1]能力の対象とすることで無くなる。
*14 忠誠度6点と食物の3点。
*15 と別軸で暴れていた《マイコシンスの格子》。
*16 相手の方がクリーチャーを多くコントロールしているとき、デッキからクリーチャーをノーコストで出す、というカードを主軸にしたデッキ。クリーチャーは、このカードを当てにした制圧力の高いファッティのみ採用されていることが多い。
*17 戦場から離れていないため、なんとかして鹿にされた統率者を別手段で場から離さないと唱え直すことすらできない。
*18 いったん使えなくするが、環境などを見て解除するか禁止にするか判断するための枠。
*19 妖精の英名の一つであるフェイは『Fae』。そちらはローウィンやエルドレインのフェアリーに使われている。
*20 変身能力を持つ者の通称。
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