登録日:2020/05/08 Fri 22:41:02
更新日:2024/05/17 Fri 13:08:32NEW!
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デュエル・マスターズ バウンス 水文明 dm dm-01 s・トリガー オーバースペック 呪文 殿堂解除 水文明の呪文 デュエマ コスト2 元殿堂 スパイラル・ゲート スパゲ
そこだ!
《スパイラル・ゲート》とは、TCG『デュエル・マスターズ』の呪文である。
▷目次
概要
スパイラル・ゲート C 水文明 (2) |
呪文 |
S・トリガー |
クリーチャーを1体選び、持ち主の手札に戻す。 |
DM-01で登場した水文明の呪文。略称はスパゲ。スパゲッティとは関係はない。
効果は至極単純明快、クリーチャー(自分か相手は問わない)を1体バウンスする。それだけ。
それだけなのだが、コストが2と同タイプのカードと比べ非常に軽く、かつS・トリガーまでついてくる。
バウンスというのは攻めるときは相手のブロッカーをどかし、縛るときは相手のクリーチャーを戻してキルターンや進化クリーチャーの出陣を遅延し、守るときは相手のクリーチャーをやはり戻してチャンスを作る。
また、メインデッキのクリーチャーではないクリーチャー、すなわち超次元や超GRのクリーチャーたちには実質的な確定除去として機能する。
また、自分のクリーチャーに使うことで、場に出たときの能力の再利用などもできる。
すなわち攻守ともに使いやすいカードであり、周囲のインフレにもかかわらず長い間殿堂解除されなかった理由とも言える。
歴史
こいつが登場したのは2002年。
確かにバウンスは強いといえば強いのだが、軽くてメリットが有るのは主に攻めるデッキであり、
トリガーとしてだけ見れば《アクア・サーファー》のほうがかつては評価が高かった。
しかし【青単】はかつてより速攻デッキとして流行することが多く、それらのデッキでは軽い除去が求められていた。
速攻ならば相手が再度召喚するより前に相手を倒してしまえば問題がないので、《スパイラル・ゲート》は確定除去も同然だったのである。
【第1世代青単】(《アストラル・リーフ》軸)や【第2世代青単】(《パシフィック・チャンピオン》軸)では
リーフやパシフィックと並び、青のビートプランを支え続けてきた。
その後の【サイバー青単】でもやはり採用され、結果として「速攻の理不尽さを強化する」カードとなっていたのである。
また、【サイバー青単】の成立は神化編期。その後の覚醒編ではサイキック・クリーチャーの登場もあり、
実質的な確定除去になる《スパイラル・ゲート》はサイキック・クリーチャーを売り込みたいタカラトミーのビジネスと相性が悪かった。
必然、スパゲは殿堂入りとなる。
だがその後も青単デッキではなんだかんだ採用されることが多かった。
あくまで青単では採用され続けた。
だがぶっちゃけ白青やドロマーでは《魂と記憶の盾》とかのほうが良かったし(向こうも殿堂入りしたが)、
青赤や青緑、シータだったら《ドンドン吸い込むナウ》もある。
それに、防御トリガーとしてしか考えないなら《アクア・サーファー》のほうが殴り手が残るので都合がいい。
その後《唸る鉄腕 ギリガザミ》や《終末の時計 ザ・クロック》も登場しているし、
終いにはツインパクトを推している双極編では以下のようなカードまで出てしまった。
貝獣 ゴマキ C 水文明 (4) |
クリーチャー:ムートピア 3000 |
このクリーチャーはブロックされない。 |
突撃ゴッチン・ヘッド C 水文明 (2) |
呪文 |
クリーチャーを1体選び、持ち主の手札に戻す。 |
龍装者 バタラス UC 水文明 (5) |
クリーチャー:ドラゴンギルド/ムートピア 5000 |
このクリーチャーが攻撃する時、相手のクリーチャーを1体選ぶ。次の自分のターンのはじめまで、そのクリーチャーは攻撃もブロックもできない。 |
ラスト・バースト(このクリーチャーが破壊された時、このカードの呪文側をコストを支払わずに唱えてもよい) |
ネプタラン・ウェイブ UC 水文明 (2) |
呪文 |
クリーチャーを1体選び、持ち主の手札に戻す。 |
そう、スパゲと手打ちコストの同じ《突撃ゴッチン・ヘッド》《ネプタラン・ウェイブ》である。
今やサイキックもドラグハートもめちゃくちゃ使われているわけでもないし、
使うデッキはそもそもスパゲの挟まる要素も少なくなった。もう流石に殿堂解除されるだろうか。
と思いきや、こんどは超GRにGRクリーチャーを導入、こちらもサイキックやドラグハート同様、バウンスが確定除去になるため、
スパゲの解除余地はなくなってしまったのであった。
スパゲの何が殿堂解除を阻むのか
スパゲはなんどもいうが、あくまで青単ビートダウン(速攻、アグロ~ミッドレンジ)では採用率90%超えというだけである。
もっと言えばそれ以外のデッキにはほぼ入らない。
白を入れるならエタガや《スーパー・エターナル・スパーク》、黒を入れるならデーモン・ハンド》、
赤や緑を入れるなら《ドンドン吸い込むナウ》がある。
最近は《ドンドン吹雪くナウ》という吸い込むのパロディカードまで登場した。
では、それでも殿堂解除されない理由をみていきたい。
まず、手打ちできる2マナバウンス呪文は《突撃ゴッチン・ヘッド》《ネプタラン・ウェイブ》を待たずとも、
実はすでにスパゲのあとにも登場している。
ザ・ストロング・スパイラル C 水文明 (2) |
呪文 |
バトルゾーンにあるクリーチャーを1体選び、持ち主の手札に戻す。 |
バトルゾーンに自分のパワー6000以上のクリーチャーがあれば、カードを1枚引いてもよい。 |
呪文として見るなら、《突撃ゴッチン・ヘッド》《ネプタラン・ウェイブ》よりも普通に強いし、
【青単ムートピア】でもなければこちらが優先されるだろう。
他にも、手打ちできるバウンスクリーチャーに、こんなのがいる。
一角魚 R 水文明 (4) |
クリーチャー:フィッシュ 1000 |
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、バトルゾーンにあるクリーチャーを1体選び、持ち主の手札に戻してもよい。 |
実際に攻めに打って出るのなら、《ザ・ストロング・スパイラル》や《一角魚》を採用することになるだろう。
いっぽうで、防御としてバウンスを見るなら、《ザ・ストロング・スパイラル》や《一角魚》では解決できない場面もある。
相手が進化速攻やスピードアタッカーを繰り出してきたら、いくら盤面を遅延してもどうにもならない。
そういうときは逆にこういうカードたちを採用することになるだろう*1。
アクア・サーファー 水文明 (6) |
クリーチャー:リキッド・ピープル 2000 |
S・トリガー |
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、バトルゾーンにあるクリーチャーを1体選び、持ち主の手札に戻してもよい。 |
唸る鉄腕 ギリガザミ R 水文明 (8) |
クリーチャー:ムートピア 2000 |
スーパー・S・トリガー(このクリーチャーを自分のシールドゾーンから手札に加える時、コストを支払わずにすぐ召喚してもよい。その時自分のシールドが1つもなければ、このクリーチャーにS能力を与える) |
このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、カードを1枚引く。その後、相手のクリーチャーを1体選び、持ち主の手札に戻す。 |
S−このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、コスト9以下の呪文を1枚、コストを支払わずに自分の手札から唱えてもよい。 |
*/弐幻ニャミバウン/* UC 水文明 (6) |
オレガ・オーラ:トリックス/デリートロン +2000 |
S・トリガー(このオーラをシールドゾーンから手札に加える時、コストを支払わずにすぐ使ってもよい) |
これをクリーチャーに付けた時、クリーチャーを1体選び、持ち主の手札に戻してもよい。 |
オレガ・オーラ:これを自分のGRクリーチャー1体に付けるか、1体GR召喚してそれに付ける。そのクリーチャーがバトルゾーンを離れたら、これも同じゾーンに行き、その後、そのGRクリーチャーは自分の超GRの一番下に戻る。 |
これらのカードは、逆に手打ちはほぼ現実的ではない。というか、コスト的に手打ちしてまで使いたいカードではない。
ということは当然、防御としてしか機能しないも同然のカードである。
そうなのだ。《スパイラル・ゲート》の問題点は、軽すぎるのにS・トリガーを持つため、
「攻守ともに活躍できてしまう」のが問題なのである。
おまけにサイキックもドラグハートもGRも、すべてバウンスが確定除去になる。
メインデッキのクリーチャー以上にバウンスが脅威になってしまうのである。
どっちかだけが強いカードならば、別にいくらでもあっても構わない。それらを大量に積もうが、もう片方の場面では役立たずと化すだけである。
しかし《スパイラル・ゲート》は4枚入れられると、攻守ともに大暴れするのである。
これではいくら【青単】くらいにしか居場所がなかろうが大問題だ。
青単はカードパワーの少なさを手札アドバンテージとスピードで補う構成であり、故に
攻めの起点にも逆転の要因にも転がり得るカードパワーは渡してはいけないのである。
顛末
しかし、実際のところ【青単】は《パラダイス・アロマ》とこのカードが消えてから10年以上メタゲームから遠ざかっている。
また、別にこのカード自体が【青単】のデッキパワーを支えていたわけでもないため4枚使えることで【青単】が環境を席巻するようになる可能性は皆無な上、サイキック環境はとうの昔に終わっており、ドラグハートやGRメタとしてこのカードが盛んに採用されたような事実もなかった。
結局、2022年7月に殿堂解除が発表され、このカードも晴れて4枚投入が可能になった。冤罪気味であった以上、遅すぎた解除と言えるだろう。
余談
- このカードの影響か、デュエマのバウンス呪文は大概「スパイラル」と名前がついている。
- 『デュエル・マスターズ プレイス』では調整版の《スパイラル・スライダー》が収録され、こちらは未収録となっている。
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▷ コメント欄
- 何故か基本S・トリガーに仲間入りされないカード -- 名無しさん (2020-05-08 23:02:30)
- 漫画 デュエマでれく太が繰り出したスパイラル・ゲートとゴースト・タッチ( 等の手札除去系効果 )のコンボ....。 -- 名無しさん (2020-05-08 23:20:40)
- アニメだと何故かマナゾーンに置かれていることが多かったりもする -- 名無しさん (2020-05-08 23:59:41)
- バウンスの3にSトリガーの1で4コストが妥当なのに2コストではオーバースペックすぎる -- 名無しさん (2020-05-09 01:42:25)
- 数ある殿堂カードと並べると地味なスペックなんだけど、いざ使われると腐る場面がほぼ無いという取り回しの良さに舌を巻く。まさにいぶし銀 -- 名無しさん (2020-05-09 01:48:22)
- カリヤドネで墓地から唱えてカリヤドネを戻してまた出す、まさに外道 -- 名無しさん (2020-05-09 03:14:26)
- コイツ味方も戻せるから強力なcipクリーチャーの使い回しコンボも狙えるんだよね。無印時代はラルバ・ギアを使い回してた -- 名無しさん (2020-05-09 12:46:33)
- 黄昏ミミが黒城の切り札( 原作:オルゲイト アニメ:バロム( だったような? ) )に対して使用しましたね。 -- 名無しさん (2020-05-09 16:19:45)
- アニメで三国が使ってたカードだ -- 名無しさん (2020-05-10 20:49:14)
- 殿堂解除です。何なりとお使い下さい。 -- 名無しさん (2022-06-29 23:02:48)
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