レトロフリーク

ページ名:レトロフリーク

登録日:2020/04/12 Sun 17:43:01
更新日:2024/05/17 Fri 11:18:51NEW!
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レトロフリークとは、2015年10月31日より、株式会社サイバーガジェット社から発売されている据え置き機である。
価格は20,000円前後だが、2020年4月現在は若干ながらも落ち着いて来ている模様。


◆概要


昔はゲームソフトといえばカセットタイプが主流であり、格闘ゲームやアクションゲーム、シューティングゲーム等のスコアやRPG等の進行状況等は、そのままソフトにセーブされるのが当たり前であった。
言うまでもなくこれは、カセットに内蔵されているバックアップ機能と、その動力源となるボタン電池があってこそである。


しかし、プレイ時間や時代の流れと共に内蔵電池は徐々に劣化していき、ついにはバックアップ機能すら働かなくなってしまった。


「久々にあのゲームをプレイするか」


『ERROR! 電池切れでセーブデータが飛びました。』


「…………orz」


大抵の場合、電池切れなら電池を交換すれば良いだけの話であるが、慣れていないとソフトを壊してしまって完全にプレイする事が出来なくなり、レトロゲーマーにとってはトラウマ必須である。


「電池交換したい・・・でも自信ない;」


そんな悩みを解決するために登場したとも言えるのが、このレトロフリークである。
これさえあれば、内蔵電池がお釈迦になっているゲームでもセーブデータは飛ばない為、安心して遊べる訳である。
一応ゲームデータは本体にセーブされるが、別売のmicroSDカードを使って後述のインストールを使用すれば色々お得である。


◆2020年4月時点で対応しているハード



※ただしこれらはソフトウェアで対応しているという意味で、
インストールするためには別売アダプタが必要な場合がある。後述の◆ハードウェア構成を確認しよう。


◆2020年4月時点で未対応のハード



このうちディスクシステムに関しては、当初は実装する予定であったが、諸事情により断念。
なお、ディスクシステムのアダプターを本体に取り込む機能はそのまま残っているため、ある方法を使えばディスクシステムのゲームもプレイは出来るが、機材を揃えるのにその少なくない出費を厭わない覚悟が必要となる。
また、ディスクカードはかなり繊細である為、下手をすれば磁気データが飛んでしまい、ゲームが出来なくなる。
その為、レトロフリークでディスクシステムのゲームを遊ぶにはかなりの博打となる事を付け加えておこう。



◆機能


【インストール】
所謂ゲームデータの吸い出し。
まず、本体にソフトと別売のmicroSDカードをそれぞれの差し込み口に挿す。
起動したらインストールしてSDカードの中にソフトのデータ等を吸い出し、記録する。
本体にも保存領域が3GB近くあり、レトロゲームなら数千本入るがデータ消失などを考えて本体とSD両方に入れるのをお勧め。


吸い出してインストールできるソフト数に上限はないが、データ数や量が増えるほど処理が重くなり
1000や2000を越える数を入れるとかなり重い。
SDカードに入れたソフトデータはそのままPCに退避させたり戻したりが自在なので
頻繁に遊ばないゲームは移しておくことで対処可能。


一度本体かSDカードに取り込めば、以降はレトロフリーク本体にソフトを挿す必要はなくなる。
つまり、吸い出したデータが入っている本体自体かSDカードさえあれば良いのである。
ただし、吸い出し元のソフトは手放さず、必ず保管しておくように。
SDカードに取り込んで、後は用済みと言わんばかりにソフトを手放す行為は色々ブラックだからである。*1


なお、データを取り込んだSDカードは、吸い出しを行ったレトロフリークでのみ使用可能であり、他のレトロフリークでは使用不可能。
これは「大量のゲームデータを取り込んだSDカードを入手し、自分が所有していないゲームを大量にプレイし放題」という違法行為を防止する為である。


【クイックセーブ】
この機能を使えば、RPGにおけるセーブ地点でない所は元より、格闘ゲームであろうがアクションゲームであろうがスポーツゲームであろうが、どんな場面でもセーブできる。


また、ロードを使えばセーブした地点からやり直しが可能となるため、例えばアクションゲームをやっていて、「ミスして残機を一つ失ってしまった」
となっても、ロードすれば「一機失う前の状態」にまで戻す事ができ、残機を失う事なくリトライする事ができるのである。


なお、当初は取り込んだゲーム一作につき、セーブ制限は10個までであったが、後にバージョンアップし、100個までになった。


【そのまま遊ぶ】
インストールせずとも実物ソフトをアダプタに差し込んでファミコン等レトロゲーム互換機のような使い方もできる。
しかし後述のアダプタの破損しやすさからお勧めしない。
そしてインストールしてデータを抜き取るだけでなく、レトロフリーク本体で進めたセーブを実ソフト側のセーブに上書きできる。


【撮影】
プレイ画面のスクリーンショットを撮影する事が出来る。


【オーバークロック】
ゲームスピードを速くしたり、遅くしたりする事が出来る。


【リージョン】
日本、アメリカ、ヨーロッパの三種類があり、主にリージョンロックが掛かったゲームをプレイしたい時に必須。


【画面フィルター】
HDMIに対応して、確かに画面が綺麗になったけど、昔のボヤッとしたドットの方が良い!という人にオススメ。
設定から画面に加工をかけ、真にレトロなドット絵でプレイ出来る機能。


【その他いろいろ】
公式が内部のデータベースに仕込んでおり、特定のゲームを取り込むと
ファンファーレや画像、ミニゲームなどが解禁される。累計インストール数が100を越えると…?


◆コードフリーク
所謂チートプレイが出来る様になる。
所持金MAX、無敵になれる等、ゲームバランスは確実に崩壊してしまう。
コードを入手するには、


1.サイバーガジェット社の公式サイトからzip圧縮されたファイルをダウンロードし、展開する。
2.展開したらフォルダーをmicroSDカード所定の位置に書き込み、そのSDカードをレトロフリーク本体に読み込ませる


という手順を踏む必要がある。


その為、これを行うためにはインターネットが接続できるだけでなく、SDカードの読み書きやzipファイルを開く事が出来るPCやスマホが必要である。


◆ハードウェア構成


  • レトロフリーク本体

レトロフリークの中枢部、この本体にACアダプタ端子、HDMI出力端子。microSDスロット、USB端子2つがある。
インストール済のゲームを遊ぶ分にはこの本体だけで自由に遊べるが、インストール自体には後述のアダプタが必要。
※電源用コードやHDMIケーブルなども必要。レトロフリークのセット内容によっては付属してないため用意する必要がある


  • カートリッジアダプター

レトロフリーク本体に外付けするパーツで、実機のカセットを差し込んでデータを取り込むために必要。
FC(NESは不可)、SFC、MD、PCE(それぞれの海外版も可)、GB〜GBC〜GBAソフトを差し込むスロットとUSBポートの3つがある。
繰り返すがソフトを取り込んだ後は使わなくてもレトロフリーク本体だけで遊べる構成な上に
熱暴走対策など色んな理由でアダプタはインストールしたい時のみ接続する方が良い。


  • カートリッジアダプター(SFC用)

SFCとSNESソフトのみ取り込める上に実機SFCコントローラを接続できる端子が2つある。
取り込める種類は減少したが単価が下がった廉価版のような扱い。


  • レトロフリーク標準コントローラ

ボタン配置がSFCに近い付属コントローラ

  • レトロフリーク用アーケードスティック。

レトロフリーク用のショートカットキーなどが付いたアーケードスティック。
※ただしレトロフリークのコントローラはUSB接続であり、市販のUSBコンもだいたい使える上に公式がそれを容認している。


  • コントローラアダプタ対応コネクター

[レトロフリーク本体]〜[当該コネクタ]〜[実機コントローラ]の接続順で
実ゲーム機のコントローラを接続して遊ぶことができる。
AV仕様FC、SFC、MD、PCE、FC前面の拡張端子が一つづつの構成。


  • コントローラアダプタ対応コネクター(SFC用)

こちらはSFC実機コントローラ端子が5つある。マルチプレイにおすすめ。


  • 追加カートリッジコンバーター

カートリッジアダプターの上に挿すことでさらに他機種のソフトを取り込める。2020年現在では以下の2種。

  • ギアコンバーター:ゲームギア、セガマーク3、SG-1000用
  • NESカートリッジコンバーター:NES(海外ファミコン用

2020年時点でこれだけのハードや付属品になっている。
レトロフリークは多種多様な組み合わせで売られているため必要な付属品があることを見極めて購入すること。


◆注意点


  • SFCのカセットの扱い方

SFCのカセットが上手く抜けない場合がある。
こうなってしまったら無理矢理引っぱって抜こうとはせず、右斜の方向にゆっくりと動かしながら抜こう。
というよりも昔のクソガキがファミコンを扱う感覚でカセットを乱暴に抜き差しすると
その一回で1万円越えのアダプタが壊れることもある。いやマジで。繊細に扱おう。
また、レトロゲーム復活剤を使うよりも無水エタノールを使えば良い場合もある。


  • 途中でフリーズ&電源が落ちる時がある。

言うまでもなくこれは、長時間のプレイによって熱暴走した事が原因である。
まさに、「ゲームは一日一時間!」
とはいえ、短時間しか経っていないのにこうなってしまった場合は、公式へ修理に出した方が良いだろう。


  • 一部遊べないソフトがある。

詳しくは公式サイト等で確認してみよう。
「えっ・・・このゲーム好きだったのに、遊べないなんて…orz」
トラウマ必須である…。


とはいえ大体のゲームに対応してるから大丈夫…ほら、起動した。


なんて人もご注意を。起動やセーブが出来ても画面が正しく表示されなかったり、BGMが流れなかったり、カートリッジへのセーブデータの書き出しが出来なかったりするので、一度は見たほうが身の為だろう。
リストに載ってないのに異常が出る場合もあるが、ソフトの数が膨大なので漏れがあっても仕方ないと言えば仕方ない。


本ゲーム機はAndroid(Linux)をベースにエミュレータを動作させているものである。
株式会社サイバーガジェット社の公式サイトにて公開されたソースコードには


◯VBA-M (ゲームボーイ系統)
◯Genesis Plus GX (メガドライブ系統)
◯FCEU (ファミリーコンピュータ系統)
◯SNES9x (スーパーファミコン系統)
◯Mednafen (マルチプラットフォームエミュレータ。この場合は主にPCエンジン系統)


これらが使用されていることが明記されており、インターネット上の様々なレトロゲームデータベースとここからの情報を照らし合わせることで、具体的な動作の差異をある程度予測することも出来る。




※ 最初に、あくまで簡潔なまとめであって編集者も専門家ではありませんので詳細は各自検索して下さい。


  • ファミコン等のカートリッジタイプのハードは特許が20年で切れるため問題無い。

当然だがレトロフリークに限らず、各種レトロハード互換機もこれに則ったもの。
ちなみにプレイステーションやセガサターン等のCD-ROMを読み込むハードは、
BIOS*2を組み込んであり、そちらは著作権で50年間守られているため、
基本的に発売から50年以上経たないとコピー商品は出回らないことになる。
上述のようにファミコンのディスクシステムや、メガCD等のディスク媒体をソフトにしているレトロハード互換機が出ないのはこのBIOSの問題によるもの。


じゃあ、公式サポートしてないとはいえディスクシステムのゲームが出来るのは問題無いの?と思われるかもしれないが、
BIOSもある種のソフトであり、自前で所持しているディスクシステム本体からBIOSを吸い出して利用する分には、
後述のように私的利用の範囲のコピーとみなされ、問題無いということになっている。


  • ソフトのコピーは私的利用の範囲内なので問題無い。

最近ではその機会自体がめっきり減少してしまったが、
昔で言えばCDを購入してカセットテープやMDにコピーする。
今時なら好きなアーティストの楽曲を購入して、ウォークマンやipod等に入れるのと同等の行為。
要は、あくまでも実物のソフトを所持している事を前提のコピーであれば問題無い。
この辺は記事中にもあるが、ソフトの吸い出しを行ったレトロフリーク本体でしか遊べないという点にも表れている。*3


基本的には上記2点の解釈によって、現状では違法とはされていないが、
この手のアイテムは歴史的にも、何かの出来事をきっかけに販売停止になるかもしれない、という可能性が無くはないので、
恐怖心に駆られて、在庫があるうちに買おうという意識が働いて価格高騰に繋がったりもした。(冒頭にある通り現在は落ち着いている。)



追記・修正は思い入れのあるゲームを取り込んでからお願いします。


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  • 子供の頃欲しかった、もう遊ばないと思ってファミコンソフトをたくさん処分したわあと嘆く友人がいたな -- 名無しさん (2020-04-12 17:59:48)
  • お世話になってる身としては、熱暴走対策としてサーキュレーターとの併用を薦めたい -- 名無しさん (2020-04-12 18:26:18)
  • 100本ゲームをインストールするとエンディング(?)メッセージが流れる -- 名無しさん (2020-04-12 22:06:44)
  • これのステートセーブ機能のおかげで子供の頃にラスダンで挫折したFF3をやっとクリアーできたわw -- 名無しさん (2020-04-13 01:49:18)
  • 法的にも大丈夫なのか? -- 名無しさん (2020-04-13 10:33:40)
  • ↑ハードの方の権利は大体なくなってる上に、ソフトはあくまで保持してる分のバックアップだから… -- 名無しさん (2020-04-13 16:54:35)
  • ↑ただし著作権法では「バックアップ自体は違法ではないが、オリジナルを所持している事が条件」と定められているから、microSDカードにバックアップを取った後にオリジナルを売ったり捨てたりするのは止めておいた方がいい。 -- 名無しさん (2020-04-13 23:27:06)
  • N64って相当変な仕様だったらしいけど互換機って作れるのかな…?もう一度やりたい64ゲームは沢山あるけど… -- 名無しさん (2020-04-14 06:36:36)
  • ↑2 CD買ってきて聞く媒体に移した後売るとかも普通にされてるし、気にするほどの事じゃないけどね。厳密にいうとアウトってだけで、一度自分で所持して移す処理が必要ならそんな言わんでもって思う。 -- 名無しさん (2020-04-14 10:19:03)
  • さすがに、PSやセガサターンは対応してないのね^^; -- 名無しさん (2020-04-14 12:19:09)
  • プレステやサターンは次世代機だから…… -- おっさん (2020-04-14 18:06:54)
  • 結局はよその著作物なわけだし、違法ではないというか違法にならないように抜け穴をみつけて作ったみたいな印象で、改造機器出してるメーカーなこともあって好意的には見れないなあと -- 名無しさん (2020-04-15 00:31:47)
  • ↑ ハードをよその会社が作ること自体はVサターンとかだってあったわけだし、その一種と思えばいいだけじゃないかな。 -- 名無しさん (2020-04-15 14:19:52)
  • Vサターンはちゃんと権利を取って作ってる。レトロフリークや各種レトロ互換機はその権利が失効してから作ってる。どちらも権利上の問題はクリアしてるが別物 -- 名無しさん (2020-04-15 14:28:48)
  • ↑ 何にしろ著作権上問題の内容に作られてる(問題になりうる行為はやめてくれとも書いてある)以上は、問題のある改造機とかとは別物に見るべきだよ。 いや、まぁ、作者が嫌いになったら著作物全部嫌いになったとかって人もいるし、繋がってる部分を切り離して考えられない人がいるのも分かるんだけどね。 -- 名無しさん (2020-04-15 14:44:14)
  • ×問題の内容に 〇問題のないように    意味が逆になるわ、この誤字 -- 名無しさん (2020-04-15 14:44:47)
  • これ使ってフリーゲームのFC版ロックマン7とかFF風ドラクエ2入れられないかなあ -- 名無しさん (2022-06-08 18:11:33)
  • N64はバッテリーバックアップのソフトが割とあるから対応してほしかった。 -- 名無しさん (2024-01-03 08:49:17)

#comment(striction)

*1 著作権法では「データのバックアップ」は合法とされており、バックアップの要件を満たすにはオリジナルを所持している必要がある。「ソフトそのものは所有してるけど実物ソフトの損壊を防ぐためにその中のデータだけを別手段で遊んでいます」ということ。
*2 Windows等のOSよりも更に機械に近い部分で動くソフトウェア。PSで言えばCDの読み込みやメモリーカードの読み書きをしている部分のソフト。
*3 つまり私的利用の範囲を超えない(吸い出したファイルをネット上でやり取りができない)ように、あえてプロテクトを掛けている。

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