バイラリナ(MS)

ページ名:バイラリナ_MS_

登録日:2019-11-06 00:59:53 (Wed)
更新日:2024/05/13 Mon 10:49:57NEW!
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モビルスーツ 木星共和国 サウザンド・カスタム 踊り子 木星クオリティ フェイスオープン ヴェスバー クロスボーン・ガンダム ニードル・ヴェスバー バイラリナ コーシャ




バイラリナ機動戦士クロスボーン・ガンダム ゴーストに登場するモビルスーツ。
クロスボーン・ガンダムDUSTに登場する、バイラリナの派生機であるバイラリナ・マスクレインについても解説する。


バイラリナ


Bailarina
EMS-TC03
所属:木星特殊部隊「サーカス」
製造:木星共和国
頭長高:不明
重量:不明
パイロット:
コーシャ


概要


木星共和国特殊部隊サーカスが運用するサウザンド・カスタムの1機。
コンセプトは同僚のデスフィズと対照的な長距離射撃機


見た目は女性的な細く丸みを帯びたデザインだが、竹馬のように細長すぎる脚部が特徴的。
作者ホームページに載せられているラフデザインによると、モチーフは踊り子だという。名前もスペイン語で踊り子を意味する。
同僚達と同じくフェイスオープンする事で木星特有のモノアイが露出するが、デスフィズやラロほどの不気味さではない。


この機体の代名詞とも言えるのが、脚部から発射されるニードル・ヴェスバーである。
ヴェスバーと言えば、宇宙世紀120年以降における最強の射撃兵装として0150年代でも猛威を振るい続けている武装だが、木星へと渡ったヴェスバーは独自の進化を遂げた。
ニードル・ヴェスバーはビームの絞り込みに特化しており、絞り込まれたビームは名前に違わぬ針の様な鋭さで敵機を貫く。
また、絞り込む事で1発当たりの消費エネルギー量が減っており、高威力射撃兵装としては常識外れの連射も可能となった。ただ、短時間に連射しすぎると砲身が耐えきれず溶解してしまうので、基本は1発ずつ丁寧に当てていく。
射程距離も伸びており、作中では大気圏内から大気圏外へニードル・ヴェスバーを放ち正確に命中させていた*1
作中では披露されなかったが、最大収束時はスペースコロニーを反対側まで貫通し、またファントムのIフィールドですら防ぎきれない威力を発揮するという。
※コーシャは元々自陣営のMSであるファントムのスペックを把握しているはずなのではったりではないと思われる
ビームサーベルとしての使用も可能で、作中ではある理由から爆散させてはいけないモビルスーツの腕部や脚部を正確に切り落として無力化していた。


変形も可能だが、一般的な可変機の変形コンセプトである高速巡航形態というよりは、長距離精密射撃のための姿勢安定用としての趣が強い。
変形機構は同僚の変態的過ぎるものとは違い、前屈姿勢になり脚部の接地部をスライドさせた(砲口を露出させた)だけという、極めてシンプルなもの。
ガラケーみたいな変形である。


ニードル・ヴェスバー以外の武装は、前腕部から発生するビーム・サーベル(とそれを応用したビームシールド)のみ。手持ち武装も無い。
サウザンド・カスタム自体がそれぞれ特定の方向に能力を特化させた機体群なので同僚達も似たような具合だが、何かを彷彿とさせる潔さである。


ニードル・ヴェスバーを脚部から発射するのは、大半の木星MSが脚部にジェネレーターを持っており、エネルギー伝道機構を効率化するためである。
また、長い脚はビーム収束を安定させるためであり、ニードル・ヴェスバーを採用した故の細長さと言えるか。
ただ、その細長さのせいで歩行はまともにできず、当然ながら重力下での格闘戦はほぼ不可能とされている。
……しかし、パイロットであるコーシャが手練れであるため、作中では複数機を相手に地上戦で大立ち回りを繰り広げていた。
Vガンダムに乗ったローズマリーでようやく互角に戦えていたあたり、コーシャの異様な操縦技術が垣間見えた一幕である。


派生機であるバイラリナ・マスやクレインも含めて、何かとファントムと因縁があり対峙する場面が少なくない。絵になるからだろうか。



バイラリナ・マス


宇宙世紀170年前後において、量産化されたバイラリナ。
ザンスカール戦争時の活躍から、他のサウザンド・カスタムより有用性が認められ優先して量産ラインに乗せられた。
顔のデザインが変わっているものの、性能には関係しない。首切り王の配下である事を表すためのものと思われる。


性能的にはバイラリナの75%ほどだが、全体的にモビルスーツの性能が劣化したこの時代においては十分すぎる性能と言えるだろう。
オリジナルとの違いとして、サイコミュ機器が搭載されているため、場合によっては無人機としての運用も可能となった。
もっとも、扱いの難しい本機を無人機として運用したところで、どこまで活躍できるかは疑問符の付くところだが。



クレイン


Crane
所属:レム→未所属→ムーン・ムーン
製造:レム
頭長高:不明
重量:不明
パイロット:
カグヤ・シラトリ


概要


ザンスカール戦争後にサーカスが放出したバイラリナのフレームをサイド2のザンスカール系コロニー国家「レム」が買い取り、肉付けをしたミキシングビルド。
なのでオリジナルのバイラリナとは姉妹機と言えなくもない。


オリジナルと比べると、大腿部に集中していたスラスターが全身に散らばるなど、木星特有の変態っぷりはだいぶ抜けている。独特なシルエットである事に変わりはないが。
頭部はガンダム顔だがこの時代の例に漏れずこれはマスクであり、蛾の触角の様に大きく横へ突き出したアンテナの根元にある、ザンスカール系のキツネ目カメラアイが本当の目である。


完全な形でバイラリナを買い取った訳ではなくフレームのみであったため、
レムの技術者たちが自分達の技術と想像力で補ってモビルスーツとして完成させた結果、バイラリナが有していた変形機構は逆に背中側へ二つ折りになっており、
また、エネルギー伝道の問題でニードル・ヴェスバーの発射が変形状態でなければできなくなってしまった。おまけにビームの収束率もオリジナルの70%ほどに低下してしまっている。
とはいえ、腕部のビーム兵器は健在であり、元々のスペックの高さもあるので、宇宙世紀170年前後における最高クラスのモビルスーツの1機と言えよう。


バイラリナに限った事ではないが、サーカス部隊はサウザンド・カスタムを予備も含めて最低でも3機分のパーツを用意していた。
それでもフレームのみの売却となったのは、売却時点でバイラリナが非常に消耗しており、元の形に組み上げる事が出来なかった為だという。
実際に作中での破損描写からバイラリナの消耗が確認でき、主に脚部を中心に予備パーツが消耗、不足していたと思われる。


また、これもクレインに限った話ではないが、木星製モビルスーツは整備性に優れており、一見全く違うようなモビルスーツでも同じ木星製ならパーツの転用が容易だという。
残骸からでもそれなりにパーツ取りが可能で、大型の作業用(大嘘)モビルスーツであるウォズモからならクレイン3機分の整備パーツが取れるのだとか。
地球圏には木星帝国の侵略時に結構な数の木星メカが持ち込まれていたため、意外と転用元にも困らなさそうである。


クレインはデザイン段階で「女性的なデザイン」「変形する」という前提があり、そこに丁度良くバイラリナのフレームを使うという設定を落とし込んだのだとか。



作中での活躍

まずバイラリナが宇宙世紀153年の、ザンスカール戦争の裏で行われたエンジェル・コール争奪戦に投入される。
他のサーカス機がやられていく中でも、その分かりやすい強さとパイロットの技量が相まって終盤まで活躍し続けた。
特に、マリア・シティの戦いでは前述の通り地上での格闘戦で複数機を相手にし、また宇宙から狙い撃ってくるザンネックに対してニードル・ヴェスバーを打ち返して爆散させた。
しかし、宇宙での決戦ではミダスのミダス・タッチ・フラッシュによって動きを止められ、カオスレルのビットによってコントロールを奪われ傀儡となってしまい、X-Oと戦わされるが特に見せ場も無くX-Oに討ち取られ爆散した。


その後、宇宙世紀160年代にクレインが有名になる。
パイロットのカグヤが傭兵として名を馳せたため、この機体も自然と多くの人の目に触れたのだろう。
ただ、カグヤがレムから本機を持ち去って10年以上が経過しており、その間にロクなメンテナンスを受けていなかったため、戦闘中に急停止するという事故も。
それでも10年以上、何とか稼働出来ていたのは前述の整備性の良さが発揮された結果である。
後にカグヤが故郷のムーン・ムーンへと帰還し、キチンとチューニングされた結果、非変形状態でもニードル・ヴェスバーを放てるようなり出力も向上した。
が、賛美歌の国での戦いでは、同じくサウザンド・カスタムをルーツに持つバロックとの戦闘でウォズモと纏めてのされてしまった。
一応、ニードル・ヴェスバーは警戒されていたが、あまりにも普通のモビルスーツとかけ離れたバロックには初見では流石に敵わなかったか。
後のDUST計画ではX-13改と共に防衛ライン形成&計画の仕上げを担った。


バイラリナ・マスは首切り王に附いたサーカス残党によって運用され、サイド1のネオ1バンチ襲撃に3機が投入されるも、戦闘経験豊富な手練れのアッシュ&アンカーV2と、バイラリナへの対抗策を練りあげていたフォント&ファントムV2に敗れる。
宇宙世紀における最強クラスのパイロット2人が相手は流石に分が悪かったか。





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  • 凄いのは機体の性能じゃなくて宇宙に居るザンネックを狙撃したコーシャのサイキック能力のような気もする VSにミダス参戦したらアシストで出てほしい -- 名無しさん (2019-11-06 23:12:34)
  • 木星の合理主義だとヴェスバー運用の小型MAにしそうな気もするが元が一騎当千目指した機体だからMSなのかなぁ -- 名無しさん (2020-09-16 22:14:51)
  • 元々が作るんなら最低でもこれこれこういう性能を持った超凄いMSを作れ(失敗前提)→できらぁ!!で産まれた機体だからな。MA開発の許可は降りなかったんだろう。 -- 名無しさん (2020-11-24 04:27:10)
  • メルトリリスとか作れそう -- 名無しさん (2023-11-01 13:39:27)

#comment

*1 相手がザンネックという大きな的だったのもあるが

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コメント

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