スター・ウォーズ クローン大戦

ページ名:スター_ウォーズ クローン大戦

登録日:2019/09/28 Sat 00:24:16
更新日:2024/05/09 Thu 13:51:58NEW!
所要時間:約 6 分で読めます



タグ一覧
スター・ウォーズ クローン大戦 ジョージ・ルーカス ジェダイ シス star_wars アニメ カートゥーン レジェンズ 良作 メイス百烈拳 ゲンディ・タルタコフスキー メイスの拳




STAR


WARS



CLONE WARS




スター・ウォーズ クローン大戦/Star Wars Clone Wars』は2003年から2005年にかけて放映された、アニメーション作品である。




●目次


概要

映画本編以外では数少ない、ジョージ・ルーカスが関与しているスター・ウォーズシリーズの一つである。
ルーカスフィルムとカートゥーンネットワークの協力で作られており、監督は「デクスターズラボ」や「サムライジャック」で監督を務めたゲンディ・タルタコフスキー。
元々はシーズン2までの予定だったが、好評を博したのでシーズン3まで制作された。


エピソードⅡ』と『エピソードⅢ』の間に起こった出来事を描いており、映画本編ではあまり描かれなかった、ジェダイと共和国軍による様々な星での戦いが描かれる。
また、エピソード3で何の前触れも無く描写されていたいくつかの点に関しても、本作内で補完されている。
以下はその一例

  • アナキンがナイトへ昇格する儀式
  • C-3POが金ぴかになった理由
  • アナキンの義手のデザインが変わった原因
  • コルサントの戦いが始まるまでの経過

キャラクターデザインはやや癖が強く、無機物的なドロイドやトルーパーはともかく、人物に関してはかなりアニメタッチなデザインとなっている。
その分、線が少なく動かしやすいためか非常にヌルヌル動く。これで2Dアニメなのだから驚きである*1
演出面も素晴らしく、短めの尺も相まって非常にテンポ良く話が進んでいく。その出来の良さから04年と05年のエミー賞アニメ部門で金賞を獲得している。


また、作中におけるフォースの描写は実写映画では技術的問題からできなかった、ジョージ・ルーカスが考える本来のフォースの強さが描かれており、笑えるくらい強いジェダイ(とシス)を楽しむことが出来る。
ジェダイ以外にもグリーヴァス将軍ARCトルーパーの活躍は特に目立っており、どちらも登場回数こそ少ないものの、登場したエピソードでは大活躍を見せている。
中世の戦場さながらのスピーダーランス突撃や、艦隊戦の最中で行われる宇宙白兵戦など、シュールで古臭い描写もある意味スターウォーズらしさと言えるだろう。


ちなみに、シーズン2までの製作時は情報漏洩を恐れて、エピソードⅢに関する情報は最低限しか教えられていなかったが、
シーズン3制作時はその出来の良さを認められてエピソードⅢの冒頭部分をガッツリ教えてもらえた。
そのため、シーズン3はそれまで以上に濃い内容となっており、ラストもエピソードⅢへとそのまま繋がるようになっている。



主な登場人物

主要人物

  • [[アナキン・スカイウォーカーダース・ヴェイダー>ダース・ヴェイダー]]

ご存知スターウォーズの顔役。途中でパダワンからナイトに昇格する。
相変わらず師匠の命令を無視するが、キチンと成果を上げてしまうのがアナキンらしいと言うべきか。
ライトセーバー捌きはもちろん、フォースを使った攻撃や、スターファイターの操縦もピカ一。ジェダイとして一番強かった時期なのではないだろうか。
本作でもやはり、ダークサイドへと近づいている。終盤では初のフォース・チョークも見せてくれる。


  • [[オビ=ワン・ケノービ>オビ=ワン・ケノービ]]

スカイウォーカー親子の師であるジェダイ・マスター。
どちらかといえばアナキンの師匠として一歩引いた立場だが、それでもキチンと戦果は上げている。
作中におけるアナキンのある行動には、文字通り苦虫を噛み潰したかのような顔を見せていた。


銀河共和国

  • パドメ・アミダラ

アナキンの嫁。
娘にも受け継がれた勇ましい一面を見せるが、キャラデザのせいでナタポの美貌が台無し。そこは娘に似なくていいから


  • アルファ77 フォード―

赤い塗装と二丁拳銃がトレードマークのARCトルーパー
トルーパーとガンシップを率いて困難なミッションを成功させるイケメン(顔は見えないが)。
シーズン3ではフェイズⅡアーマーに変わっているが、特徴的な赤い塗装は相変わらず。


ジェダイ

  • [[ヨーダ>ヨーダ]]

緑爺。
登場シーンは少ないが、戦い始めたら「全部アイツ一人で良いんじゃないかな」。比喩ではなく本当に言われた。
「進めー! 右サイドに圧力を掛けろ!」
「隊長! 左はどうします?」
「左にはジェダイがいる!」


  • [[メイス・ウィンドゥ>メイス・ウィンドゥ]]

本作で1.2を争うヤバい奴。
ライトセーバーが無くても、フォースとメイス百裂拳でドロイドをなぎ倒す。
終盤では敵のスターファイターを乗っ取ったり、禁断のヨーダとの共闘によりもはや手が付けられない。


  • [[キット・フィストー>キット・フィストー]]

水棲系エイリアンのジェダイ・マスター。笑顔がまぶしいイケメン。
必殺技は元気玉。


  • [[シャアク・ティ>シャアク・ティ]]

外伝で人気が高い女ジェダイ・マスター。
実力に間違いはないのだが、本作ではグリーヴァス将軍と2度も相まみえるという不運っぷり。
エピソードⅢの没シーンにおける扱い*2やフォース・アンリーシュドでの扱い*3といい、不幸が似合うキャラクターという認識なのだろうか。



独立星系連合

不死身の肉体を持つ賞金稼ぎ。
彼の種族『ジェンダイ』は繁殖力も低い代わりに高い生命力と寿命を持っており、ダージも2000年くらい生きている。一方、通常のジェンダイはその寿命に見合った精神力を持たないため心が摩耗しないように争いを避けて細々と暮らす傾向にあるものの、ダージは好戦的な気性の持ち主という例外であり、長い戦いの中でその精神のタガも外れている。
ダージはかつてマンダロリアンとの戦いで重傷を負い、休眠から覚めた後はマンダロリアンことジャンゴ・フェットの系譜を継ぐクローントルーパーを宿敵と定め、利害の一致によりドゥークー伯爵に雇われた。
ライトセーバーによる切断をものともしない高い再生力を持つ筋繊維と触手状の体を、数多の武装を詰め込んだ装甲服で覆っている。
戦闘においては、その不死の肉体により敵の攻撃にも怯まず、ブラスター・火炎放射器・分銅鎖・ニードル弾・ライトセーバーも弾く小型エネルギーシールド・ジェットパックなど様々な武器や装備、そして己の肉体を次々と繰り出し敵を屠るジェダイキラー。
作中では、スピーダー部隊を率いてクローントルーパーの戦車部隊を壊滅に追い込んだり、オビ=ワンを苦戦させた相当のやり手。


  • [[アサージ・ヴェントレス>アサージ・ヴェントレス]]

本作が初登場の女ダーク・ジェダイ。昨今ではあまり珍しくなくなった二刀流だが、当時では珍しい方だった。
人気が出すぎたので別の作品にも出張している。
I am a Sith(傲慢)


メイスと並ぶヤベーやつ。こちらも本作が初出となる。
映画本編では撮影の都合により早々に弱体化していたが、その制約が無い本作では大暴れ。
「ジオノーシスにも居たけど出会ったジェダイが皆殺しにされたから未知の存在だった」という裏設定も、本作の暴れっぷりを見れば頷けるだろう。
事情を知らなかったとはいえ、パルパティーンに対してめっちゃ無礼。


グリーヴァス直属の高性能ドロイド。やはり本作初登場。
映画本編ではほとんど描かれなかった運動性能をフルに発揮。さすがに一流のジェダイには勝てないものの、十分強い。
ちなみに、映画本編でマグナガード以上の強さを誇った 鋼鉄のダンゴムシ ドロイディカは大量に出てくるやられ役。相手が悪かったとはいえ悲惨……
B2バトルドロイドは安定のザコ。B1バトルドロイドは萌えキャラ。


[[シス>シス(STAR WARS)]]

  • [[ドゥークー伯爵/ダース・ティラナス>ドゥークー伯爵]]

アサージを分からせたり、グリーヴァス将軍に手解きをしたりと裏方役。
それでも屈指の実力者たちを育てているその腕に間違いはない。この後待ち受ける運命は露知らず。


  • [[パルパティーン最高議長/ダース・シディアス>ダース・シディアス]]

グリーヴァスを目の前にしても非常にのんきなお爺ちゃん。グリーヴァス「じじい」
連れ去られるピーチ姫枠。
まぁ実際は全部こいつのせいなんですけどね。



主な登場惑星

コルサント

お馴染み銀河の大都会。
終盤ではコルサントの戦いが勃発する。映画では宇宙戦だけだったが、本作では地上戦も描かれる。


ムーニリンスト

銀行グループの拠点がある惑星。
フォードーが率いるトルーパー部隊が敵地に潜入する一方で、オビ=ワンが地上戦を、アナキンが宇宙戦を担当している。


ヤヴィンⅣ

後に反乱同盟軍の基地が築かれる、惑星ヤヴィンの緑に覆われた第四衛星。
強大な古代シス卿を封じた神殿の上で、赤の光刃が交差する。


ハイポリ

ジオノーシスの近くにある資源豊富な惑星。
この惑星での戦いで、グリーヴァス将軍の存在が初めて共和国に知れ渡った。


ネルヴァン

終わらない冬の原始的な惑星。だが元々はもっと温暖な惑星だった。
アナキンとオビ=ワンが任務で赴くが、原住民であるネルヴァニアンの男達が失踪しており、
アナキンはネルヴァニアンのシャーマンの導きでその解決を任される。
その最中でアナキンが見たものは……


余談

本作のその後

本作の好評を受けて、リブート作品とも言える3Dアニメ「スター・ウォーズ クローン・ウォーズ」が2008年から展開され始めた。
展開が駆け足気味だった本作に対し、こちらはクローン戦争の詳細を丁寧に描いているのが特徴である。
だからってなんで同じようなタイトルつけた


その後しばらくは、本作と「クローン・ウォーズ」が併存する状況が続いていたが、2012年に本作にとっての(そして全SWファンにとっての)転機が訪れる。


ディズニーによるルーカス・フィルム買収、及びそれに伴う作品整理によって、スター・ウォーズの名を冠した作品は「カノン(正史)」と「レジェンズ(非正史)」の二つに分類されることとなった。
ジョージ・ルーカスが直接関わった作品群全てがカノンに分類されたわけではなく、「クローン・ウォーズ」がカノンに分類された影響もあり、本作はレジェンズに分類されたのであった。
なお、同じくルーカスが関わった「イウォークアドベンチャー」なども本作同様にレジェンズ行きとなっている。


これにより、顕著な例では、エピソード3でのグリーヴァスの咳き込みの理由や、賞金稼ぎダージの存在が非正史扱いとなった。
ディズニーによる「カノン」と「レジェンズ」の仕分け自体がSWファンによる凄まじいブーイングを受けていることや、本作の純粋な出来の良さに対する評価、今のディズニーが嫌い等の理由から、本作を支持する声は未だに絶えない。



一方で、グリーヴァスが初めて認知された「惑星ハイポリ」は、のちにカノン作品の中に登場している
しかも「独立星系連合のドロイド工場があった。クローン大戦中、攻め込んだ共和国軍のアクラメイター級が墜落し、参戦していたジェダイが船内で敵の奇襲を受けた」と説明されており、本作におけるグリーヴァスの奇襲を限りなく連想させる描写がなされている。


また、本作でシャアク・ティとともにパルパティーンを護衛したジェダイ「ロロン・コロブ」の設定や、本作のワンシーンである「地下壕でエレクトロスタッフとライトセイバーを構えて立ちはばかるシャアク・ティ」のイラストが、カノン分類の設定集に本作そのままの設定で登場している


もともとはスピンオフ設定だった「アサージ・ヴェントレスは最初、ジェダイ崩れのカイ・ナレックに師事した」という設定が、CGアニメ『クローン・ウォーズ』を通じてカノンに組み込まれた経緯や、
レジェンズ作品と堂々規定されている小説『ダース・プレイガス』の設定が、同じ作者によるカノン小説『ターキン』にて一部採用されている例(シディアスが少年時代に恩師と出会った過去や、プレイガスの保有していた多目的ドロイド11-4Dの存在など)もある。


今はレジェンズとされている設定も、いつか何かのはずみでカノン作品にスライドされる日が来るかもしれない。





追記・修正は、ダージの復活を祈りつつダンゴムシとミミズを食べながらお願いします。


[#include(name=テンプレ2)]

この項目が面白かったなら……\ポチッと/
#vote3(time=600,4)

[#include(name=テンプレ3)]


  • 乙です。3D版のS7でIGBの設定が変わってムーニリンストが本拠って設定が無くなっちゃってるんだよね -- 名無しさん (2019-09-28 01:13:17)
  • 終盤グリーヴァスが強くてしつこ過ぎて笑った記憶、 -- 名無しさん (2019-09-28 03:29:11)
  • ランサードロイドのデザインが好き。後三刀流のグリーヴァス将軍 -- 名無しさん (2019-09-28 13:43:59)
  • ダージ好きだったのに、無かったことにされた・・ -- 名無しさん (2019-09-28 23:28:59)
  • 確かEP3出た後に発売された完全版仕様のサーガのDVD-BOXにこれも上下巻で付いてたよね -- 名無しさん (2019-10-02 23:20:06)
  • 海外のディズニー+では配信決定 -- 名無しさん (2021-03-25 00:03:29)

#comment

*1 部分的にトゥーンレンダリングされた3Dが使用されている
*2 グリーヴァスに捕らわれており、アナキンとオビ=ワンの目の前でグリーヴァスに殺されるというシーンが撮影されていたが最終的にはカットされ、シャク・ティが捕らわれている設定自体が無くなった。その後、オーダー66で殺されるという設定だったが、これもなくなった。
*3 オーダー66の後、フェルーシアに潜伏していたが、ヴェイダーの命を受けたスターキラー(主人公)に見つかり殺される

シェアボタン: このページをSNSに投稿するのに便利です。

コメント

返信元返信をやめる

※ 悪質なユーザーの書き込みは制限します。

最新を表示する

NG表示方式

NGID一覧