マグナガード

ページ名:マグナガード

登録日:2019/03/28 Thu 14:45:00
更新日:2024/04/04 Thu 11:36:11NEW!
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「ええい殺せ! 切り刻んでやれ!」



マグナガードとは、スターウォーズシリーズに登場するロボット兵器「バトル・ドロイド」の一種。
マグナシリーズとは関係ない。


●目次


【開発までの経緯】

自立型ロボット兵器バトルドロイドは、人間型のB1・B2バトルドロイド、昆虫型のドロイディカを中心として多くのタイプが存在する。


しかし共和国を二分する「クローン大戦」が始まると、独立星系連合の軍事司令官グリーヴァス将軍は、既存のバトルドロイドの性能に不満を抱いた。
まず、基本となるBシリーズ・バトルドロイドは極めて高い生産性・整備性と汎用性は持っていたが、個々の戦闘能力は非常に低く、戦力として問題があった。
もう一つの主力・ドロイディカは優れた戦闘能力を誇ったが、その汎用性の低さは問題であり、使いどころが限られていた。


グリーヴァス将軍は前線の司令官として大軍を統率する立場にある。その意味ではB1・B2バトルドロイドの「兵士」としての優秀さは認めてはいたものの、超常的な戦闘力を持つジェダイ相手に、Bシリーズ・バトルドロイドは非力すぎる。
ドロイディカはそのジェダイをも圧倒できる戦力であるが、いかんせん使いにくい。
グリーヴァス自身やアサージ・ヴェントレスソーラ・バルクダージ、そして独立星系連合の指導者ドゥークー伯爵といったトップ層は充分ジェダイ並の戦力ではあったが、たった数人ではどうにもならないし、そもそも自分が命令できる相手ではない。
そこでグリーヴァス将軍は「単独でもジェダイと渡り合え、かつ人間に準ずるほどの汎用性も持つ」超高性能バトルドロイドを求めた。*1


それが、マグナガードである。



【機体特性】

基本的な外見は人間型。しかし、同じく人間型ながらもほっそりしすぎて貧弱なB1タイプ、マッシブ過ぎて鈍重なB2タイプとは異なり、非常に人間的な、均衡のとれたスタイルをしている。
手足は太さと長さを両立していて、がっしりとしていながらもしなやかで、いかにも「強そう」な印象を与えている。
メインコンピューターは胴体にあり、頭部や腕の一本ぐらいが破壊されても戦闘を続行できる。


実際、運動性能はドロイド全般で見てもトップクラス。
グリーヴァス将軍の直属として要望されただけあって、グリーヴァス将軍に使われたサイボーグ技術がフィードバックされており、手首を高速回転させたり、高度な武術を再現したりといった、高度な「格闘術」を使用できる。
頑丈に作られているので防御力も高く、人間が素手で破壊することは不可能。
知能に付いては「学習機能がある」という程度でハッキリした描写が見られないが、少なくともBシリーズのようなトンチキっぷりは見せない。


こうした基本ポテンシャルから繰り出される近接戦闘能力は破格で、グリーヴァス将軍やドゥークー伯爵の眼鏡にも叶い、直属の精鋭部隊に抜擢された。
ドロイドでありながらその戦闘能力は二流のジェダイぐらいには匹敵し、複数機でかかれば一流のジェダイでも圧倒できる。



マニピュレーターは人間に近い。
基本的にどんな武器でも運用できるが、劇中では特にエレクトロスタッフを用いた棒術を得意とする。
このエレクトロスタッフというのは、柄の左右から紫のエネルギー電流を放出する、一種の電磁棒であり、触れた相手に強烈な電撃を流して苦悶させることができる。
槍やライトセーバーのような貫通力こそないものの、相手をダウンさせて生け捕りにするのには向いている。もちろん、強烈な電撃を浴びせ続ければ相手を殺害することも可能。
なにより特筆するべきは、エレクトロスタッフはライトセイバーの光刃ともまともに切り結ぶことができたということである。両端の電磁領域だけでなく、柄の部分でもライトセイバーを止められた。
近接戦闘では無敵のライトセイバーを防ぐことができたというのは大きなアドバンテージであり、対ジェダイ戦には積極的に運用された。




ただ、どれだけポテンシャルが高かろうともあくまでドロイドであり、二流のジェダイならまだしも、一流のジェダイを討ち取るのは厳しかった。
グリーヴァス将軍も、マグナガードでは疲弊させるのが精一杯、自分の支援はできても代わりにはなりえないと考えていたようである。
四機がアナキンを圧倒したこともあるが、それはドゥークー伯爵がアナキンのライトセイバーを弾き飛ばしてくれたからだった。


それにいくら運動性能が高くても、対ジェダイ戦を除けば戦闘では射撃が優位なのは事実。
もちろんマグナガードもブラスターなどの射撃兵器は使えるのだが、砲撃能力では強力な連装ブラスターを二基搭載し、かつシールドも展開できて攻防に優れたドロイディカにはとても及ばなかった。
ドロイディカと違って場所を選ばずに運用できるというメリットはあったが、直接戦闘能力では一歩譲る。


当然生産コストも高いため*2、満足な数は揃えられず、要所要所でピンポイントな運用に留まっている。
もちろん、船のクルーや荷物の輸送などに贅沢に使うわけにはいかない。



【劇中の活躍】

◆映画本編

EP3 シスの復讐」にのみ登場。
初登場は独立星系連合の旗艦「インヴィジブル・ハンド」の司令室にて、グリーヴァス将軍の直属として二機が登場。
オビ=ワン・ケノービアナキン・スカイウォーカーが攻撃を開始すると、エレクトロスタッフを用いて迎撃。
まともに渡り合い、一方的に斬られるだけだったB1・B2ドロイドとは格の違うところを見せた。
しかし当時最強クラスのジェダイとなっていた二人にはどうしようもなく、アナキンにはストレート負け。
オビ=ワンと戦っていた機体は、頭をはねとばされても攻撃を続けたことで驚かせたが、「たかがメインカメラをやられただけだ!」とはいかず、二機とも哀れスクラップに。*3


その後、惑星ウータパウの本部でオビ=ワンを倒すべく四機のマグナガードが前進するが、オビ=ワンがいきなりフォースでクレーンを落としたため、あっさり潰された。
かろうじて足だけが潰れた一機がヤバイヤバイと叫んでいたのが印象深い。


映画本編の活躍はこれだけで、そこそこ強いがドロイディカほど戦果は挙げられず、微妙な立ち位置だった。


◆アニメシリーズ

しかしカートゥーンアニメ「クローン大戦」およびCGアニメ「クローンウォーズ」では、映画本編とは打って変わって活躍。


カートゥーン「大戦」ではコルサント奇襲・パルパティーン最高議長の誘拐作戦に投入される。
うち四機がグリーヴァス将軍と行動をともにし、ジェダイ評議員の一角シャアク・ティを含む三人のジェダイと交戦。
他のドロイドでは真似できない、飛んだり跳ねたりといった運動性で大立ち回りを演じ、彼女らと互角の激戦を演じた。
しかしこの四機はやがてシャアク・ティらの猛反撃で全滅。
その後、別に十数機のマグナガードが、殿軍に残ったシャアク・ティを攻撃。何機か撃破されながらも押していた。
しかしこれは囮であり、そのあいだに別行動をとったグリーヴァスがジェダイ二人を殺してパルパティーンを確保したので撤収している。



CG版「クローンウォーズ」でも要所要所で登場。
さすがに「大戦」ほどではないが高いポテンシャルを発揮している。
しかし三機がかりでパダワンのアソーカ・タノに返り討ちにあったり、四機がオビ=ワンに真っ向勝負で撃破されたりと、強いことは強いが最後まで押し切れないところがある。
ドゥークー伯爵が率いた四機がアナキンを圧倒したときもあった。このとき、ドゥークーは剣を収めてのんびり歩いている場面が多く、あまり手助けしていない。
もっとも、最後はアナキンがフォースで吹っ飛ばしていたので、彼らだけでは勝てなかっただろう。アナキンを直後に倒したのもドゥークーだった。



【余談】

グリーヴァスはマグナガードに対して自らの種族であるカリーシュの戦士文化を教え込み、
・武功を立てた個体には伝統的なマントを授ける
・せっかく連合が用意したジェダイの戦闘データを「戦場で学ばせるのだ!」と言って消させる
・訓練や実践などでつけられた傷やパーツの欠損を「名誉の負傷だ!」と言って修理させない


など、効率を重視するドロイド軍らしからぬ振る舞いをさせていた。しかしこれは結果として「ライトセーバー傷のあるマグナガードはジェダイと対峙して生き残った」「性能には個体差があり、マントがある個体はとりわけ強力である」など、随所に威圧感を与え敵を牽制する効果があったようである。


なお、ドゥークー伯爵直属の個体にはマントや傷はなかった。*4




マグナガードの形式番号は「IG-100」
これは、EP5でハン・ソロ追撃のため招集された賞金稼ぎの一体「IG-88」と同系列の機体IGシリーズ・バトルドロイドであることを示している。
他のIGシリーズには、カートゥーン版「大戦」にて不死身の賞金稼ぎダージに率いられてバイクに乗り突撃槍を装備した「IGランサー・ドロイド」(形式番号不明)、
CG版「ウォーズ」にてズィロ・ザ・ハットなどが暗殺用に運用していた「IG-86」などがある。


なお、IGシリーズのうち「ランサー」「86」「88」は顔のパーツや細い腕などが酷似しているが、「100」マグナガードだけはデザインがかなり異なる。
帝国期に作られたIG-88よりも古いマグナガードの形式番号が100なのは、88が86以前の機種の発展型であるのに対して、マグナガードは完全新規設計だからと思われる。





追記・修正にはこちらのエレクトロスタッフをどうぞ。



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  • ひとつ前の項目に触発されて先行投下。ドゥークー伯爵とアサージ、サヴァージは四月中には投稿できるかと思われます。 -- 作成者 (2019-03-28 14:48:50)
  • 完全にグラブルの項目だと思ったわ -- 名無しさん (2019-03-28 14:52:47)
  • カートゥーン版だと手がロケットハンドみたいにすげえ伸びたり、CG版だとライトセーバーでスタッフを輪切りにされたり -- 名無しさん (2019-03-28 15:23:06)
  • 正直マグナガードよりドロイディカのほうが好き、というか脅威を感じる(アニメ未視聴勢)。どっちも強いのはわかってるんだけどアナキンやオビワン達がこいつらと出会ったときのリアクションの差が… -- 名無しさん (2019-03-28 17:28:53)
  • EP5のやつのほうが型番が古いのは何故なんだぜ?昔に作られたやつが長く運用されてるのかな。 -- 名無しさん (2019-03-28 21:39:02)
  • PS2で出たEP3のゲームだと中ボスのコイツらがやたら強い上に、一部のモードではプレイアブルキャラという優遇っぷりだった -- 名無しさん (2019-03-28 22:30:44)
  • カートゥーン版だと、学習機能があるから、シャアク・ティのセイバーに対応できて、スタッフ使われたら未学習で負けたんだっけ? -- 名無しさん (2019-03-29 09:43:50)
  • IG-88とどっちが高性能なんだろうか?あっちの方が後継機だけど単純な戦闘力だけならこっちに軍配が上がるかな? -- 名無しさん (2019-03-29 10:56:26)
  • もしこいつらがライトセイバー扱えてたらどれくらい脅威になってたんだろ -- 名無しさん (2019-03-30 17:01:18)
  • たしかエレクトロ「ン」スタッフじゃなくエレクトロスタッフだった気がする -- 名無しさん (2019-03-30 18:32:48)
  • ↑直したよ -- 名無しさん (2019-03-31 08:59:00)
  • ドゥークゥーがep3で側近にこいつじゃなくてB2スーパーバトルドロイドを使っていたのには何か訳があるのかな。 -- 名無しさん (2020-02-23 22:22:35)
  • クローンウォーズでは普通にマグナガードも側近として採用してるし。深い意味はないんじゃない? -- 名無しさん (2020-02-23 22:37:33)
  • あの頃はカノン扱いだったアニメだと議長誘拐に多数投入されて全滅してるし艦に残ってるのがあんまいなかったんじゃないかな -- 名無しさん (2020-07-14 21:50:09)
  • 小説版だと斬り合いで形成不利になった時に、後方に控えさせたスーパーバトルドロイドに援護射撃させてるし、プラスターの有無で選んだのかもしれない -- 名無しさん (2020-12-24 12:06:18)

#comment

*1 最初は故郷の惑星カリーからカリーシュの戦士たちを傭兵として呼び寄せようと考えたが、雇い主のインターギャラクティック銀行グループがそれを許可しなかったらしい。
*2 比較されていないが、おそらくドロイディカよりも高価だろう。
*3 このとき戦ったマグナガードはグリーヴァス自身が「訓練」した個体で、オビ=ワンと戦ったほうが「IG-101」、アナキンと戦ったほうが「IG-102」という個体だったとされる
*4 もう一つの大きな違いとして、グリーヴァスが所有する個体のエレクトロスタッフは紫色だったが、CG版「クローン・ウォーズ」で登場したドゥークー直属の個体が持つエレクトロスタッフは黄色である。

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