シェフィ(カードゲーム)

ページ名:シェフィ_カードゲーム_

登録日:2018/11/05 Mon 11:48:33
更新日:2024/03/26 Tue 11:29:26NEW!
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【これはなあに】

ゲームデザイナーのポーン氏が開発し、2013年に冒険企画局から発売された一人用カードゲーム。
ひつじ1匹からスタートし、イベントカードを使ってひつじ1000匹まで増やすことが目的。
全てのカードは素朴な線画でほのぼのした雰囲気。



【メディア展開】

2016年に買いきり型スマートフォンアプリにもなっており、電車内でもひつじを増やせるようになった。
1000ひつじを出してもゲームが終了せず、最終的なひつじ数がスコアとなるチャレンジモード、
ラウンド制限なしとカードを減らした縮小版の2パターンがあるプラクティスモード
といった追加要素があり、通常ルールはベーシックモードと呼ばれる。
ポストラヴズというストーリーモードも存在し、ステージごとに特殊ルールでプレイできる。
ベーシックモードのみを回数制限付きでプレイ可能な無料版も存在する。
Steam、3DS、Switchにも展開しており、アプリ版と内容の違いはないので好きなプラットフォームでプレイできる。
また、すざ木しんぺい氏により、「楽園のシェフィ」というタイトルでコミカライズ化もされている。



【なにするの】

まず、シェフィにはカードが3種類あるので、それぞれの置き場所を作る。
7種類7枚あるひつじカードをそれぞれ表にして並べ、ひつじ山を作る。
イベントカードはよく切って裏向きにして山札とする。
敵ひつじカードは端の見やすい位置に1を正面にして置く。


次に、ゲームをする上でカードを置いておく所を作る。
ゲームのフィールド(以下、場とする)として7枚のひつじカードを置く場所が必要となる。
ひつじ山の下のスペースをそのまま場とすると分りやすいだろう。
イベントカードも、使った後で捨てる場所を作ってあげる。
イベントカードには手放すと追放の違いがあり、扱いに違いがあるので置き場所は2つにしよう。


ここまで準備が終わると、いよいよゲームを進められる。
場に1ひつじカード1枚を置き、山札からイベントカード5枚引く。
イベントカード1枚ずつ使い、その効果に従ってゲームを進める。
山札と手札双方が尽きたら1ラウンド終了。
敵ひつじカードを回して桁を一つ増やし、手放したカードのみをよく切って再び山札とする。
目的である1000ひつじカードを場に出すことができれば、その時点で勝利となる。
3ラウンド目が終わって、敵ひつじカードが1000になったら敗北となる。
また、マイナスのイベントカードによって、場のひつじカードが1枚もなくなっても敗北。



【カード一覧】

・ひつじカード

1、3、10、30、100、300、1000の7種類が7枚づつ存在する。
1と3のひつじカード以外は直接場に出すことはできず、基本的にそれより下のカードを統率する事で作り出す。
最大のカードである1000ひつじカードを場に出すことがゲームの目的。
むくむくのひつじが次々増えていく様子はとても愛らしい。
しかし、彼らを切り捨てる厳しい選択も時には必要となる。


・敵ひつじカード

四辺に1、10、100、1000と描かれたひつじのカード。
1から始めて1ラウンド終了後に90度回転させ、数字の桁を増やす。
3ラウンド後に1000になったらゲームは終了である。
現在はタイマーの役割しかないが、これはルールが変遷していったため。
詳しくは「シェフィができるまで」参照。


イベントカード

・産めよ

場のひつじと同じ種類のひつじを1枚増やす。山札に3枚入っている。
基本中の基本だが、場のひつじカードが大きくなればなるほど増やせる数が多くなる。
ひつじの種類を指定しないマイナスカードの処理は、できればこのカード以外で行いたい。


・増やせよ

場に3ひつじカードを1枚出す。
1ラウンド目のどこでこのカードを出せるかでそのゲームが決まると言っても過言ではない。
3から始めることで統率を1枚節約できるので、無駄にしないようにしたい。
それ以降も、疫病の処理など決して役に立たないわけではない。


・地に満ちよ

1ひつじカードを場に好きなだけ出す。
三段オチ感がアリアリのネーミングだが、カード効果は強力。
できるだけマイナスカードはこれで生み出される1ひつじで処理したい所。
マイナスカードが少なくなる後半は、無計画に全枠を埋めないように注意。


・統率

指定したひつじカードの数を合計し、ランクアップさせる。山札に2枚入っている。
クリア条件を満たすために必須となるカード。
ひつじを1から1000にするには6回のランクアップが必要であり、統率も3ラウンドで同数の6枚しかないことは覚えておこう
また、必要数以上のひつじを指定すると切り捨てられるので、場のひつじの数の減少にも利用できる。


・繁栄

指定した場のひつじカードより1ランク下のひつじカードを3枚場に出す。
一気にひつじの数と種類を揃えられる強力なカード。
ベーシックでも便利だが、特殊ルールで最重要カードとなる事が多い。


・黄金の蹄

場にいるひつじの中で最大のランク以外のものを好きな枚数ランクアップさせる。
統率以外で唯一ひつじをランクアップさせる事が出来るカードで、コストなし、枚数制限無しと非常に強力。
上の繁栄とのコンボは必修レベル。


・対策ひつじ

手札のカードを1枚追放する。
追放されたカードは残りのラウンドで出てこなくなる。
シェフィオンはぜひ1ラウンド目で追放しておきたい。
また最初に使うほど恩恵が大きいので、1ラウンド目は万能ひつじを使うのもいい。


・牧羊犬

手札のカードを1枚手放す。
対策ひつじと異なり、手放したカードは次のラウンドにも出現する。
出し惜しんだ結果、最後に残る事が割と多いので積極的に切った方が良い。


・万能ひつじ

手札のカード1枚をコピーし、同じ効果を発揮する。
どんなカードにもなれる非常に強力なカード。
このカードと使いたいカードが手札に必要なので、引くタイミングが非常に重要。
手札を圧迫してしまい、泣く泣く別のカードに使うケースも少なくない。
統率を無駄遣いした結果、このカードを統率にするパターンはできれば避けたい所。


・霊感

山札から1枚カードを選んで手札に加える。山札はよく切って戻す。
ランダム要素な手札に泣かされるこのゲームで唯一山札操作ができるカード。
その場ですぐ消費できるカードを選ぶのがお勧め。
最後の5枚に残ってしまうと完全な役立たずとなってしまう。


・落石

ひつじカード1枚を手放す。
特にコメントもない典型的マイナスカード。
処理に困ることもほぼないはず。


・嵐

ひつじカード2枚を手放す。
1枚増えただけだが、状況によっては厳しいこともある。
手放したり追放することも考えよう。


・メテオ

ひつじカード3枚を手放し、このカードを追放する。
地に満ちよで対応したいひつじ大量消失カード。
1ラウンド目で対処してしまえば、それ以降見ることはなくなる。
追放は使用時のみで、牧羊犬で手放すと次ラウンドに出てくるので注意。


・シェフィオン

ひつじカード7枚を手放す。
使うと即ゲームオーバーとなる凶悪カード。
性質上使用機会が全くなく、追放安定という悲しいカード。
カード絵に巨人のようなものが描かれており、初期案では巨神兵という名前だった。


・疫病

場にある同種のひつじカード全てを手放す。
普通に手を進めていると対策が難しいカードで、特に序盤の対処が難しい。
2ラウンド以降は増やせよや1ひつじの余りで処理したい。


・過密

場にあるひつじカードが2枚以下になるまで手放す。
場のひつじカードが2枚以下なら空振りになる。
リスクなく処理できるよう、統率直後やマイナスカード使用後に使いたいカード。
山札の1番下にこのカードが残っていても対応できるようにしておきたい。


・暴落

場のひつじカードを半分手放す。
小数点以下切捨てなので、場のカードが3枚なら1枚、1枚なら0枚で処理できる。
過密と似たようなカードだが、2枚だと1枚捨てなければならないので注意


・落雷

場にある最大数のひつじカード1枚を手放す。
産めよと交換する等、どうしても数増やしを足止めされる効果。
個人的には、シェフィオンに次ぐ追放候補。


・狼

場にある最大数のひつじカード1枚をランクダウンさせる。
落雷のマイルド効果版。
最大のカードが1ひつじの場合、空振りではなく手放す必要がある。
繁栄+黄金の蹄コンボの時、一枚をランクダウンさせられても統率に問題はないので、
このタイミングを狙って使っていきたい。



【ポストラヴズ】

ストーリーとともに進行する特別ルール。
ストーリーはかなりシリアスで哲学的。
特に記述がなければ、ベーシックと同様3ラウンド制で1000ひつじを出した時点でクリアとなる。


・1話 暗黒時代

「対策ひつじ」「落石」「嵐」「メテオ」を山札から取り除き、残りのマイナスカード全てを「疫病」として扱う。
疫病だけ対策すればいいので、ベーシックより簡単なルール。
対策ひつじが無いのは痛いが、牧羊犬はいるので万能ひつじで増やして使おう。
後は増やせよを使ったり、黄金の蹄で余りカードを作って疫病を消化していく。


・2話 魔界

プレイ前にイベントカードを選びデッキを構築できるルール。
ただしプラス効果のカードを入れた分、2枚少ない数のマイナス効果のカードを入れなくてはならない。
プラスカードはマイナスカードより4枚多いので、どうデッキを作ってもベーシックよりプラスカードが少ない状態でのプレイになる。
マイナスはシェフィオンだけ抜き、プラスは霊感、増やせよ、牧羊犬抜きがおススメか。


・3話 トリアージ

1000ひつじ1枚からプレイを開始し、2ラウンド以内に1ひつじ1枚にする逆行ルール。
「増やせよ」「地に満ちよ」「統率」「黄金の蹄」は山札から除く。
繁栄と狼を使い、ひつじをグレードダウンさせていくこととなる。
6回ダウンさせる必要があるので、万能ひつじはほぼ繁栄に使うことになるだろう。
ひつじを増やすカードが大幅に少ないので、マイナスカードの処理に注意が必要。


・4話 The One

最初の1ひつじを保ったまま1000ひつじを場に出すルール。
序盤のマイナスカード処理で詰まなければ特に難しいルールではない。
疫病を1ひつじで処理できないことだけは注意しよう。


・5話 理解

イベントカードを全て手札として所持し、1000ひつじを出したまま2ラウンドを終了するルール。
ランダム性のない純粋なパズルになるので、手順をうまく考えてやってみてほしい。
統率が4回しか使えないので、1枚分は万能ひつじで補うことになる。
また、1000ひつじを出した時ではなくカードを使い切った時に終了になる点に注意。


・6話 サクリファイス

「疫病」カードが「ジンギスカン」カードとなる。
対象は変わらないが、効果が「手放す」ではなく「追放する」となっている。
3ラウンド終了時にひつじカードを13枚追放し、1000ひつじを場に出していればクリアとなるルール。
カード追放が条件になるほか、終了も3ラウンド終了時というかなりの高難易度。
ジンギスカンは3枚なので、万能ひつじを使わなければ1回につき平均4枚以上追放しなければならない。


・7話 虹

第3ラウンド終了時に、1から1000のひつじカード全種類が場に出ている状態だとクリアとなるルール。
6話を上回る文句なしの最高難易度。
最終ラウンドの理想的な場の状況とカードの切り順を予測してから挑むことをおススメする。
ポイントとしては、狼を追放しないことと、最終ラウンドでの黄金の蹄の使い方。
また、マイナスカードの枚数は必ず記録しておいたほうがいい。



【シェフィができるまで】

ポーン氏のHP、ステッパーズ・ストップからの内容を要約して紹介する。
前身の作品やプロト版の詳細が知りたければHPを参照。


シェフィの原型を考え付く際、影響を受けたのはVorpalsというカードゲームの「ベヒモス」というカードだった。
「ベヒモス」=かわいい動物=ひつじという思考の流れで、ひつじを増やすゲームを作ろうと計画。
手作りカードでできたこのゲームは「The race of thousand sheep」、略称「Trots(トロッツ)」と名付けられた。
この段階でポーン氏はルールとデータ化されたカードをHPにアップし、今でも見ることができる。


この段階で、イベントカードを山札から一枚ずつ引いて使い、1000ひつじを目指すという大本のルールは完成している。
シェフィとトロッツの大きな違いは、敵ひつじの存在とイベントカードのリシャッフル条件である。
イベントカードに敵ひつじカードを増やすカードが存在し、敵が先に1000になったら敗北とされていた。
さらに山札と手札が尽きた段階で1000ひつじを出せていなければ敗北であり、リシャッフルのためにはそのためのイベントカードを使う必要があった。


このトロットが完成から一年後のアナログゲーム会に持ち込まれ、
参加していた冒険企画局のメンバー(作家の宮澤伊織氏)の目に留まり、商品化の運びとなった。
商品化にあたってイベントカードを大幅に増やし、そこからデッキを作成してゲームを進めるという案が出された。
しかし、デッキに入れるカードをランダムにすれば必須カードが抜けるとゲームが成り立たず、
カードを種類わけしてそれぞれ選ぶのは面倒くさいという問題が発生。
イベントカードを減らすために敵とリシャッフルの概念が排除され、ここで3ラウンド制となった。
その後もテストが繰り返され、黄金の蹄が2枚から1枚積みになったり、狼の効果がひつじのランダム排除から今の効果に変わっている。
現在のデッキの形となったシェフィがカードゲームとして発売され、その後の他メディア展開へと繋がっている。



追記、修正はチャレンジモードで7000ひつじまで増やした人にお願いします。



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  • 大好きなゲームだが未だに虹だけクリアできない -- 名無しさん (2018-11-05 12:54:12)
  • メテオと狼は使用して処理することを覚えてから本番 -- 名無しさん (2018-11-05 16:37:49)
  • ゴリティアの記事もよろしく -- 名無しさん (2018-11-05 16:51:08)
  • 「産めよ」のイラストは背中が割れて中からもう一頭が出現している様子を描いたもの(公式見解)なので猥褻は一切無い。 -- 名無しさん (2018-11-05 19:42:32)
  • なにこれ面白そう -- 名無しさん (2018-11-06 07:17:16)
  • > 乱数種撹拌式事象平面群生成器(S.H.E.P.H.Y.) < -- 名無しさん (2018-11-07 17:18:44)
  • どこでミスしたのかすぐにわかるから次こそは!ってついついやり込む良ゲー -- 名無しさん (2020-07-05 21:17:34)

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