登録日:2018/09/21 (金) 00:35:15
更新日:2024/03/25 Mon 13:26:20NEW!
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金色のガッシュ!! 優しい王様 バトルロイヤル 魔界の王を決める戦い 儀式 蠱毒 神の試練 戦わなければ生き残れない バトルロワイアル
私は、優しい王様になるのだ!
漫画『金色のガッシュ!!』のメインテーマとなる戦い、あるいは儀式。
アニメにおいては様々な面で原作との矛盾が存在するため、各項でそれに付いても解説する。
◆概要
『魔界』と呼ばれる異世界に暮らす魔物の子供たち百人が、千年に一度、
魔界の王=魔王を決めるために魔物の本とともに人間界に送り込まれ、最後の一人となるまで争い合うバトルロイヤルである。
与えられた自身の『本』を守りつつ、他の本を燃やして相手を魔界に強制送還していくのが基本的なルールとなる(例外あり)。
◆百人の魔物の子
この戦いに参加した百人の魔物の子供たち。
「子」とは言うものの人間換算で17歳ほどの者も複数参加しており、「未成年」と言った方が的確であろうか。
なお作中において基本魔物は「~体」と数えられているが、ここでのみ「~人」「~名」が使われている。
普通の子供のようなヒト型の魔物が多いが、動物型、獣人型、竜、悪魔、ロボットなど、種族?差は大きい。
魔物同士はある程度人間と魔物の区別がつくが、勘の良し悪しがあるのか見分けられない者もいる。
後述する本で発動する「術」は、もともと子供達が持っていた能力であり、魔界では幼い頃から学校で術の訓練が行われている。
「術」は魔界であれば魔物本人の意思で操れるが、例外として魔界の王に与えられる「王杖(ワンド)」から半径50m以内では持っている魔物を除き術は発動できない。
そのほか、「術」とは別に魔物の子によっては種族固有の「能力」、個体固有の「才能」などを持つものも少なくない。
変身の「術」を使わず人間そっくりに化けて生活するものもいる。
なお、この戦いへの参加は本人の意思とは関係なく選ばれ、選ばれたものは棄権することはできない。
自身の本が存在している限り、魔物の子同士はたとえ地球の裏側に居ようといつか必ず出会うよう運命付けられている。
そのため本を燃やされない限り、戦いからは決して逃れられないし、魔界に帰ることすらできない。
事実、魔物の気配を察知して他の魔物と遭遇しないようにしていたモモンでさえ、偶然にも清麿たちと出会ってしまい、戦いに巻き込まれている。
参加者の選定がどのように行われているのかは定かではないが、
ゼオンの側近であるラジン中将は「さまざまな魔物の声を基に」選ばれていると語っており、アースやリオウが「一族の代表」を名乗っている事から、一種族につき一人の代表を送り込むのが通例とも取れる。
とは言え、魔物側が参加者を選んでいると考えると下記のような不可解な点も多いため、考察の余地も多い。
- チェリッシュやテッドの様な浮浪児、ゴームの様な天涯孤独の者、クリア・ノートの様な危険思想の持ち主が参加している点。
- ガッシュとゼオン、アシュロンとエルザドルのように同じ一族から複数名の参加者が出ている点。
- 王がガッシュにバオウ・ザケルガを継がせたのはバオウを覚醒させない為であるにもかかわらず、覚醒の可能性が飛躍的に上がるこの戦いにガッシュが参加している点*1。
劇場版では魔物側によって選ばれている事が明言されており、魔界第七小学校の校長が最終的な決定権を持っている。
◆本の持ち主(パートナー)
魔物の本に書かれた呪文を読んで術を起こして魔物の助けとなる人間の総称。
「本を読む素養を持つ」人間ではなく「魔物一体・本1冊に対応した」人間であり、本を読めるのは本の波調と心の波調があった者のみである。
「対応した本に触れながら感情を込めて呪文を音読する」ことで、術を発動することが可能。その性質上、文盲であっても全く問題はないと思われる*2。
作中に登場した魔物で、自身のパートナーと出会う前に本を燃やされた者は一人も存在していない。
もっとも作中に登場しなかっただけなのか、あるいはガッシュ達の戦いでは発生しなかっただけなのかは不明。
作中や単行本の扉絵などで描かれているパートナーとの出会いを見ると、運命的なものでパートナーとの出会いが結び付けられている可能性もある。*3
誰がパートナーになるかは本を読めるかどうかで判断できるが、一部の子達は本を提示する以前からパートナーである事を把握している。*4
本の持ち主の中には王を決める戦いに消極的・否定的・無関心な者も当然ながら存在する。
しかしそういった人たちも皆何かしらの理由で戦うことを決意している為、そちらに対しても運命的な要素が絡んでいる可能性はある。
選出・ペアの組み合わせの基準は全く以て不明。主催者と並び本作で最も謎の多い部分となっており、様々な人種より選ばれる。
傾向などの規則性もなく、中学生から世捨て人の老人、財閥の御曹司から無職、果ては超能力者や赤ん坊までもがパートナーとして選ばれていた*5。
また、事故や戦いでパートナーを失った場合もどうなるかは不明。
ちなみにゾフィスは石板魔物を使役するにあたって当時のパートナーの子孫を探し出し、心の波長を微調整した上で千年前の魔物のパートナーとして当てていた。
これを受けてか清麿は「魔物のパートナーが死んでも本さえ残っていればまた新たなパートナーが現れるはず」という仮説を立てている。
「まるかじりブック2」にて作者に対して質問が寄せられた事はあるが、「ナイショです。」と伏せている。
参考までに作中に登場したパートナー56人の国籍の内訳(千年前の魔物・アニメオリジナルを除く)は、
日本:8人
イタリア:2人
ドイツ:2人
フランス:2人
中国:1人
アメリカ:2人
フィンランド:2人
モンゴル:2人
オランダ:1人
イギリス:3人
ブラジル:1人
リビア:1人
スイス:1人
ウガンダ:1人
スペイン:1人
ロシア:1人
オーストラリア:1人
マダガスカル:1人
不明:23人*6
……と、かなり日本(とヨーロッパ)に偏っている。
実際は地球上の陸地面積比で日本の割合は0.3%ほどしかないその辺をリアルにするとガッシュ&清麿が国内で他の魔物と出会えなくなるが*7
まぁそこは日本の作品、ツッコむのも野暮というものである。
一応人口比が高く、公共交通機関が発達して移動しやすく出会いやすいという理由も考慮されて多めに振り分けられたのかもしれないが。
もしくは治安の悪い国では本を奪われ燃やされたり、人間の少女型の魔物の子が危ない目に遭う可能性があるからかもしれない。
アニメにおいては魔物・人間問わず、心の形は球が割れたような形で一人一人違っており、パートナーとは「魔物と心の形がぴったり合い、完全な球形になる者」と語られている。
◆魔本
魔物の子供達が一冊ずつ持たされる魔界の道具。この儀式の運営の要でありキーアイテム。
一冊ごとに色が異なり、これが燃やされた場合、持ち主の魔物は王になる権利を剥奪され魔界へ強制送還される。
逆に、戦いが終わった後も本を所有している事こそが王の証とも言える。
謎の文字が書かれているがこれは一般的な魔界の文字ではなく、考古学教授の清太郎や天才児の清麿、博学な魔物であるアースにすら解読不能。
清麿曰く「一定の文法法則すら見つからない」とのことで謎の模様の羅列だが、本に対応するパートナーであれば色が変わっている部分のみ読むことが出来る。
これを感情を込めながら正確に音読する事で、魔物の子は「術」と呼ばれる様々な異能を引き起こすことが出来る。
対応するパートナー以外に解読する事は出来ず、仮に呪文を知って感情を込めて唱えたとしても発動する事は出来ない。
またパートナーであっても感情を込めなければ基本的に発動しない*8が、戦う意思のない子を強制的に戦わせる為の術発動の場合は例外的に発動する。
正確に音読することも条件なので、言い間違いや発声に不備がある場合も発動しない。
さらにパートナーの「心の力」をエネルギーにするため、心の力が残っていない場合も発動しない。逆に同じ術でも込める心の力次第で威力も上がる。
裏を返せば一部の例外を除き「心の力を込めて正確に発音する」以外これといって発動に条件は無い。
そのためレアケースではあるが暴発の危険がある(劇中では怒りを込めて「ふざけるな!」と叫んだ結果、ザケルが暴発している)
その他、心の力とは別の力の“溜め”が必要なもの、金属が近くにあるなど特定の条件が揃わないと発動しないもの、段階を追ってしか発動しないものなどもある。
術は最初は第一の術と呼ばれる基本の術のみ。魔物の肉体的・精神的成長に応じて増えていき、後の物ほど強力になっていく。
他にも詳しいことはわかっていないが、術の読める部分の色が変わっている所が増えると術の威力や効果が増幅される模様。
ほとんどの魔物は第一の術が攻撃方法だが、一部の魔物の子は攻撃の術を使えないため、かなりのハンデとなる。
さらに非常にレアなケースではあるが、文字の色が変わっても読めなくて、後に魔物の子自身が条件を満たして初めて読めるようになる場合もある。
また、自分の本を魔物やパートナー自身の手で燃やすことは出来ない。
ゾフィス編解決後のレイラや瀕死の重傷を負ったゴームは、清麿たちに頼み本を燃やしてもらい魔界に帰っていった。
本自体は普通の紙製の本と同様、ライターなどで直接着火する形でも燃やす事ができる。
また、丸太をすりつぶすほどの重力でつぶされても、取り込んだファウードの細胞に身体を破壊されても、身体の大部分を失っても、本が燃やされないかぎりは魔物が完全に消滅することはない。
ただしアニメではバリーに敗北したドンポッチョの本がひとりでに燃え出すような描写があり、魔物が瀕死の重傷を負うとセーフティが働くようである*9。
一方で本自体が切断されるなど『本』としての形状そのものが損なわれると、火の気がなくてもその部分から燃え出してしまう。
そのため引火する電撃や火炎などの術の魔物が必ずしも有利というわけではない。
ただし超重力で本をペラペラにされても燃える事はなく、どういうダメージで燃え始めるのかは詳細不明。
本が燃え出してから完全に消滅するまでの時間はどのような形で燃えたかによってまちまち。
本の端に相手の術が掠った程度ならある程度の猶予があるが、一発で本そのものが消滅するような形で直撃すると瞬く間に魔界に送られてしまう。
一度燃え出したが最後、物理現象の影響を無視して燃え続け、水の中に沈めようと凍らせようと鎮火できない。
逆に燃える炎自体は通常の火と同じように影響し、触れれば火傷をしたりする。
なお、本が燃えれば魔界へ強制送還されるわけだが、本が燃えずに戦いから脱落した場合は魔界に帰る機能が働かない。
また簡易的な運営の役割も担っており、魔物の子の数が30体減るごとに告知を行ってくれる。
そして残りの魔物が10体になった時には……。
ちなみに、アニメでは「魔本」が正式な名前とされ、表紙に魔物の名前が書かれているとされるシュナイダー「メルッ!?」。
以下ネタバレ注意
◆王の特権
この戦いの優勝者、即ち次期魔王に与えられる特権。
残りの魔物が10体となった時点で残った魔物の子とパートナーに告知される*10。
その内容を端的に言えば『魔界全ての魔物の生殺与奪を握る権利』である。
残りの魔物が10体となる前後に、魔界の全住人は肉体を奪われ魂だけの存在となる。
これまでの戦いで脱落し送還された90体の魔物の子も同様で、残り10体まで残った者も今後敗退すれば同じように肉体を失う*11。
そして最後の一体……魔王となった者のみが、それら魂だけとなった哀れな魔物たちに再び肉体を与えることが出来る。
当然、気に入らない魔物には肉体を与えずにそのまま死を与えることも可能。更に全ての魔物が完全データベース化されており、任意で王の脳に提供することで時間こそかかるが個別に選ぶことが可能。
オマケに与える肉体そのものも魔王がある程度自由に調整可能と言う凄まじい特権である。*12
もしも共通の私怨や一時的な利害程度の半端な信頼関係で協力しているだけの魔物同士だった場合、この王の特権を聞いて「自分が消えてもこいつが王になったら魔界で蘇生して…くれるのか?」と疑心暗鬼に陥り、仲間割れを起こして自滅する可能性もある。
クリアはこれを「様々な能力や思想を持つ魔物という種族が滅ばないための1つの手段」であると考えていた。
後述の真の目的を考えると、戦後に内乱などを起こしていてはどうしようもないのでそういう自分に反抗する戦力を統率するにも必要な面も多分にあると考えられる。
◆戦いの主催者の正体
一切不明。
当初、作中では魔界の王を中心とした魔物の有力者が戦いを主催・運営しているかのような描写がなされ、
清麿を初めとしたパートナー達の多くもそのように考えていたが、作中終盤にクリア・ノートの口から、
「千年に一度、何処からともなく百冊の本が現れ、これらを使って魔界の王を決めるようにお告げが下される」と言う衝撃の事実が語られた*13。
この事から、この儀式は『神の試練』という別称でも呼ばれる。
実際、主催者は「現段階では人間界・魔界共に不可能な両世界を繋ぐ道を作る*14」「魔界の全住人から肉体を奪う」、
「戦いが終わるや否や人間界が受けた損害を即座に修復する」と言った神の御業としか言いようのない力を行使している。
完全版最終巻のガッシュカフェでは前王であるガッシュの父と魔本(!)との対談が掲載されており、この魔本の姿を取っている存在が運営しているものと考えられる。
恐らく魔物の数が減った時や、優勝した時に語りかけてきた存在と同一の存在、ないし同一の勢力なのだろう。
ガッシュの父は今回の戦いの結果を祝福しつつも必ずしもその全てに納得していない様を見せており、一時は堪えきれんばかりの怒りさえ見せていた。
彼が目上として扱うような接し方をしていた事からしても、魔界の王すらよりも上位の存在であることが匂わされている。
しかしそんな「魔本」にとってすら、そもそも王を決める戦いにおいて人間界と魔界を繋げた事が禁忌に触れかねない行為であったことが語られている。
なおアニメでは劇場版で登場した鎮圧用の「白い魔本」の存在や異世界が流刑地として使用されている事などから、普通に魔物たちによって運営されているものと思われる。
◆事後処理
戦いの決着が付き次期魔王が決定すると、この戦いで傷ついた人間界の人・物・地形の修復が行われる。
そして王となった魔物とそのパートナーへ本越しに祝福の言葉が告げられ、
最後の選択としてパートナーに「この戦いの事をすべて忘れ、自身が望むだけの財産を得る」か、「何も得られない代わりに、これまでの事を覚えているか」の二択を与える*15。
そしてパートナーがどちらかを選択すると魔物は魔界に送還される。
それからおよそ1ヶ月が経過すると、戦いに参加した魔物たちに何処からともなく元パートナーに一度だけ送ることが可能なメッセージカードが与えられる*16。
◆備考
この儀式が何時頃から行われているのかは不明だが、少なくとも千年前にも一度行われている事は確定している。
考察するなら、人間界に文字や文明が出現したとされる4~5千年前辺りからであろうか。
また、作中で使われたような形態の本である「冊子本」が登場したのが6世紀前後であることから、
それ以前の戦いでは巻物型などの巻子本、あるいは木版や石板を使っていた……と考えてみるのも面白いかもしれない。
ガッシュ達の戦いは数年で決着がついたが、1000年前に開催された戦いでは飛行機や車と言った便利な移動手段が存在しない為に魔物同士が出会って戦いが始まるまでにかなりの時間を要し、戦いそのものが長引いたと作者が裏話で語っている。
1000年前では大陸間の移動は極めて困難だが、決して不可能なわけではなかった上*17、ワープや飛行と言った移動手段を持つ魔物も存在しているので、そのあたりはどうにかなったと思われる。
度々「仮にも魔界全てを統べる王を決めるのに、この様な暴力的な手段を用いるのは適当なのか」といった意見も出るが、
考察してみると統治者を決める戦いとしては案外合理的である事が分かる。
まずこの戦いで勝ち抜くにはパートナーの存在が必須であり、その為にはパートナーを説得あるいは懐柔し協力を取り付ける必要がある。
つまりどんな形であれ、目的を遂げるために最低一人の見ず知らずの人間を味方に付ける必要があり、この時点で知恵や人徳、交渉力が試される。
実際、これを怠ったがためにパートナーと仲違いを起こし、エリートでありながら早々に敗退してしまったエシュロスの様な魔物もいる。
またマルスは「この戦いはどれだけ多くの仲間を蹴落とせるかなんだぜ!!」とティオに宣告しており、
他の多くの参加者も同様の考えを持っていたようだが、このテの形式の戦いに於いては余程強大な力の持ち主でもない限りはガッシュ達の様に仲間を見つけて組んだ方があらゆる点で有利である。
これは単純に戦力の増強だけでなく、同じ目的意識を持った者が生き残る確率が上がるため、自分にとって不都合な者が王となる確率を減らせ、パートナーとの関係も良好であれば、魔物の敗退後も彼らの協力を取り付けることもできる。
ガッシュや清麿も、財閥御曹司であるアポロや博学なナゾナゾ博士の支援、かつての宿敵のパートナーであった能力者デュフォーの指導を受けられた事は大きな助けとなった。
更に、そういった集団が仲間内で優先的に生き残らせようとするのは当然ながらリーダーシップやカリスマ性を持つ者であり、自然と指導者の資質を持つ者が勝ち上がっていく事となる。
以上のことから当初こそ落ちこぼれであったものの、天性のカリスマ性と人心掌握力を持ったガッシュが勝ち残り王となったのは半ば必然であったとも言えるだろう*18。
ガッシュも当初こそ「悲しい戦い」と否定していたが、最終的にはこれらの点に気づき「悲しくもあるが様々な事を教えてくれる必要な戦い」と述べている。
以上のことを総括するとこの戦いによって齎されるのは
「圧倒的な力を持つ魔物が、力にだけ頼る存在へと堕ちないように、信頼出来る者達と共に乗り越える試練」
という意味があると考えられるだろう。
実際、本作のラスボスであるクリアは次の千年帝国を治める者が乗り越えるべき存在として、何者かが意図的にデザインした事が示唆されており、この考察の信憑性を高めている。
また、完全版に収録されているガッシュカフェによれば、
魔物の寿命は種族によって大幅に異なるのだがこの戦いの勝者である『王』だけは次の戦いまで必ず生きる…1000年以上の寿命が齎され、かつ魔界に対しては定期的に別次元から侵略者がやってくることも明かされている。
つまり、この戦いは王にふさわしい者が乗り越える試練であると共に、
新たな魔界の守護者を決め、魔界に迫る脅威に立ち向かうための戦力を育てるための戦いでもあるということである。
一見戦いに向かない優しい魔物も含め選ばれるのはそこら辺の事情も多分に含まれていると解釈でき*19、
そして逆に言えばバオウの危険性があるガッシュや、クリア・ノートの様な危険思想の持ち主も参加することが許容されるのも、
その脅威を迎え撃てない王など不要とも言うべき、「守護者を選定しなければならない戦い」としての側面を併せ持つが故だと考えられる。
そして、続編では
実際にその魔界ではない謎の侵略者により魔界が窮地に立たされる事となり……。
本作開始前に侵略者達により魔物から術を奪われた上に、魔物が窮地に陥った時に助力をする危険性がある魔本は二度と復活できない炎により焼き尽くされて消失してしまった。
どうやら、侵略者達は過去にも魔界に侵略し、その際も魔本が魔物達を助けた結果侵略者に失敗したようで、彼らからは特に警戒されていた模様(この状況は前述のガッシュカフェでの対談で、ダウワンが語った魔界の外の敵との戦いと合致している)。
だが、魔本側も侵略者達の動きをあらかじめ察知していたのか対策を打っており、自身のうちの1ページ(赤い本のザケルのページ)のみをいつの間にかガッシュの机に忍び込ませ、これを見たガッシュは過去の文献等も照らし合わせて戦争の準備を進めることとなった。
また、この時ガッシュに渡ったページはそのまま清麿宛の手紙に使われ、その用途を理解した清麿の手により結局数十冊の本が復活。世界中に散る魔物のパートナー達の手へと渡っていった。
本作の魔本は状況が状況だからか、これまでのように有事の際に光るだけでなく、唱えるべきページを開いた上でパートナーの元に現れる、大きな音を出す、勝手に浮遊したかと思えば即座に状況を察しない清麿に襲いかかる等中々に主張が強い。
侵略者側もこの戦いで生き残った最後の10人に対しては特に警戒心を強め、パートナーと魔物は複数の勢力を投入して念入りに始末しにかかったが、逆にそれが功を喫したのかバリーのような実力者までは認識できず返り討ちに遭ってしまう出来事もあった。
追記・修正は優しい王様になってからお願いします。
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*2 作中ではナゾナゾ博士が「ミコルオ・マ・ゼガルガ」を新呪文にもかかわらず本を読まずに発動している
*3 川に落ちた先で恵に拾われたティオや、北極の施設が爆破された直後のデュフォーにあったゼオンなど。
*4 ブラゴやゼオン、アースなど
*5 魔物の出現地域に住む者が選ばれるかと言うとそうでもなく、清麿はガッシュが降り立ったイギリスの反対である日本在住である。
*6 多くがファウード編以降に登場したキャラ。
*7 ガッシュが魔物と遭遇する事については、キャンチョメとフォルゴレが初登場したエピソードで「落ちこぼれで、確実に勝てるガッシュと最初に戦いたい」という一応の理由付けがされていた
*8 パートナーと魔物でどの術を使うか相談したりする際に術の名前を呼称しても問題はない
*9 ただしゴームは身体の大半を削られ即死でもおかしくない瀕死の状態でも燃えず、本を燃やしてもらいにわざわざワープして来ている
*10 ただし、一部のエリート魔物は事前にこの特権を知っていた。
*11 この措置によって戦いで致命傷を負っても魔界に送還されれば魂だけになるので延命と蘇生が可能になる。
*12 パティの髪やバリーの角が最終回後も戻っていないのは本人達の思いをガッシュが汲んだため。
*13 これを聞いたガッシュ(既に魔界の記憶を取り戻している)が驚いた様子を見せていることから、「王の特権」同様に一部の魔物しか知らないトップシークレットであったと思われる。
*14 ファウードに搭載された世界を行き来する装置はこの道を利用したもの。本の表紙の模様があしらわれているのも恐らくそのためであろう。
*15 前者を選んだ場合はその性質上、他の99人のパートナーや関わった人々の記憶もまとめて消される可能性が高い。
*16 当然パートナーが記憶を消す選択をしたり、魔物が王の特権によって消されてしまった場合は配布されないと思われる。
*17 実際、ビクトリームは船で日本からヨーロッパに向かったことがあると明言されている
*18 事実、前王であるガッシュの父も千年前の戦いでパーティーを組んでいたことが明言されている。
*19 コルルが使用した戦闘向けに心を変化させる術は他の魔物が「禁呪」として使用しているレベル。つまり彼女はそれを初期術で使用している時点で闘いの才能を神に見込まれた可能性が高い
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