チンジャオ(ONE PIECE)

登録日：2018/09/12 (水) 18:46:07
更新日：2024/03/22 Fri 12:57:19
所要時間：約 7 分で読めます

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“錐龍錐釘きりゅうきりくぎ”!!!

「開け～～～　チンジャオ」!!!

チンジャオとは、漫画『ONE PIECE』の登場人物。

●目次

【プロフィール】

本名：チンジャオ
異名："錐のチンジャオ"、"首領ドン・チンジャオ"
所属：八宝水軍・麦わら大船団
役職：元棟梁（隠居人）
年齢：78歳
身長：520cm
懸賞金：5億4200万ベリー(30年前)
悪魔の実：なし
覇気：武装色・見聞色・覇王色
出身地：西の海ウエストブルー・花ノ国
誕生日：12月12日（「12」代目棟梁）
星座：射手座
血液型：F型（現実だとB型）
初登場：単行本71巻・第704話・『ルーシーとキュロスの像』
好物：青椒肉絲
CV：青森伸

【概要】

花ノ国のギャング「八宝水軍」の元棟梁（第12代目）。
現在は孫のサイに位を譲り隠居しているが、実権は彼が握っている。
第13代棟梁であるサイと副棟梁のブーの二人の孫を連れ、ドレスローザにやって来た。
何やらルフィの祖父ガープに一生癒えない"傷"を残されたらしい。
強い恨みを持っており、ルフィと出会うなり償いを求め命を狙う。

大海賊時代が到来する以前から海賊をやっているベテランの海賊で、ロジャーや白ひげとは同世代に当たる。
彼もまた「氷の大陸を頭突きで割った」という伝説を持つ、そんな時代の男である。

若手ながらに台風の目である「最悪の世代」の実力を認めていないが、唯一「黒ひげ」だけは見映えがするとも話した。

一人称は「私」。
口癖は「ひやはや」、笑い声は「ひやホホ」。
名前の由来は「チンジャオロース」にも含まれている「青椒チンジャオ」と思われる。
因みに青椒チンジャオ単体ではピーマンや獅子唐を表す。

【人物】

丸い禿げ頭が特徴。二人の孫やルフィと比べると、非常に大柄で恰幅も良い。
普段は長い白髭と眉毛を垂らし、目元が微笑んでいる好々爺...に見えるが
そこは伝説のギャング。必要とあれば殺人も厭わない冷徹さと驚異的な執念深さも持ち合わす。
しかも一度怒ると髭と眉が逆立ち、目つきも攻撃的になる。怒りが度を超すと今度は逆に泣き始め暴走する。
サイ曰く「ああなったら誰にもじいちゃんを止められねェ…!!」。

当初は表向きはルフィを君付けし、ガープの事も「ガープさん」と呼んで話しかけたが、話しているうちに怒りが込み上げてきたのかその後はずっと粗暴な口調である。

頭領だけあり後継の教育にも抜かりなく手を施し、サイ達の発言から察するにかなり軍隊気質かつスパルタな教育をしていることがうかがえる。

ただし受けた恩は徹底的に返す主義のようで開放された後は一度殺そうとしたルフィに全面的に協力（?）した。
またスパルタ気質ではあるが身内の事を思う心は本物で、自身を打ち破る程成長したサイを見たときは怒るどころか涙を流しながら感動していたあたり、
認めた相手には表情通り寛大に接するようだ。

認めた相手には寛大な一方で、冷徹で執念深く受けた仕打ちと恨みは孫子の代まで許さない、
なんだかんだで我の強く身勝手な、海賊ならぬギャングらしい性格。

【戦闘能力】

衝撃を操り盾や鎧をものともしない拳法「八衝拳」の使い手。
悪魔の実は食していないが、実力は非常に高く、コリーダコロシアムで行われたバトルロイヤルでは、2年間の修行を経て覇気を修得したルフィとも互角に渡り合った。
武装色の覇気だけでなく覇王色の覇気を使う事ができる本物の強者。
本人は「王の資質を持つ者が結集し、その"覇王"たちの中で塞き合った頂点が海賊王」だと語る。

その強さは何よりも頑丈な頭蓋に起因する。
頭突きを主体とした独自の戦闘スタイルを持つ。
錐頭を失った身でも非常に高い戦闘力を誇るが、本人は「牙をもがれた」と語っていた。
腕や足も使わない事はないが、本気時や突発的に放つ技はいずれも頭突きである。

やや固太りな体格であるが、ジャン・アンゴが投げつけた無数の武器を腹に受けてもさしてダメージを受けず、
「フン!」と気合を入れただけで全部抜き出ししかもすぐに出血が収まっていた。本作ではよくあること。

TVSP『エピソードオブサボ』ではサボ（まだルーシーがルフィだと気付いていない）からも「Cブロック優勝はチンジャオで決まりだろう」と言われていたほど。

技

• 武頭(ブトウ)

飛び上がって真上から放つ頭突き。
チンジャオの頭の硬さにより、キャベンディッシュの刺突"青い鳥ブルーバード"相手に平然とかち合った。

• 錐龍錐釘きりゅうきりくぎ

八衝拳奥義。
対象物のただ一点に凄まじき力を込め、武装硬化した一撃を放つ。チンジャオの場合はその錐頭を使う。
「宝玉氷床」を唯一割る事のできる手段であり、「鍵」。
八宝水軍の棟梁の家系では、先代の「錐龍錐釘」を打ち破る事が完全な代替わりの条件となっている。

• 無錐龍無錐釘(むきりゅうむきりくぎ)

錐の頭を失ったチンジャオによる頭突き。
一応八衝拳奥義だが、錐龍錐釘の本来の威力を発揮する事はできない。

【来歴】

過去

今から30年前までは海賊として暴れ回り、名だたる強豪たちと張り合っていた。
ルフィがレイリーの名を語った際には「まだ生きとったか」と呟いている。
"拳骨ゲンコツ"で知られる海軍中将モンキー・D・ガープも彼のライバルだった。

今でこそ丸い禿げ頭だが、当時は錐のように尖った頭を持っていた。
本人の武装色の覇気の強さも相まり、「私の頭より硬いものはない」と自負していた。
八宝水軍が数百年に渡り財宝を貯め続けていた「宝玉氷床」なる氷の大陸を割る事ができる唯一の存在でもある。

ある日もガープと戦い、拳骨VS錐頭の撃ち合いを繰り広げた。

おいチンジャオ　今日こそ貴様の頭をカチ割ろうと
サンドバッグ代わりに山を８つばかり粉々にし鍛えてきた

ひやホホ!! 何をしようと無駄な事!!　この世に私の頭より硬い物はない!!!

拮抗し鬩ぎ合う中で、ついにガープのゲンコツが錐頭を押し負かし、錐頭がなんと陥没。
平べったくなってしまった頭は貫通力を失い、錐龍錐釘が使えなくなってしまった。いくら頭で叩いても宝玉氷床は割れず、二度と目の前の大宝に手を伸ばすことが出来なくなった。チンジャオは先祖からの巨万の富、そして力、青春の思い出を丸ごと失ってしまった。
またこの事件の影響で「錐のチンジャオ」と呼ばれる事もなくなった。*1

ハァ… ハァ…!!　開かぬ…!!!

…どうすればいい… 私の宝だぞ…!!!　ハァ…

そこに見えているんだぞ!!!　私の人生の全てが!!　巨万の富がァ～～!!!

おのれガープ!!! 許すまじ

孫子の代まで許すまじガープ!!!　貴様を呪い続けるぞォ～～～～～!!!

以降は海賊をやめ、ガープを孫子の代まで恨む事に決めた。
これはガープにも「失う悲しみ」を味わわせようとしたためである。

ドレスローザ編

花ノ国の王から「敵国に武器を流しているドンキホーテファミリーを叩き潰せ」との命を受け、孫たちと共にドレスローザへ来訪。
コリーダコロシアムで行われたメラメラの実争奪バトルロイヤルにも参加する。Cブロック。

元々はサイを決勝戦に進める手はずだったが、ガープの孫であるルフィを発見した事で行動が大きく変わる。
変装しルーシーと名乗っていたルフィの正体をあっさりと看破し、試合前にもかかわらず強襲する。
同じくルフィを狙うキャベンディッシュとも対立したが、サイとブーに止められ、一旦攻撃を中止。
試合開始後もルフィを狙い続け、ついでに追剥のジャンやイデオを薙ぎ倒しながら勝ち上がる。
ジャンの投げた剣や斧が腹に突き刺さっていたが、力んで抜いた後は全く傷にならなかった。
ルフィとの覇王色の覇気のぶつかり合いによって他の参加者が気絶し、Cブロック最後の二人となった。

ところが飛び上がったルフィの「ゴムゴムの雷将象銃トールエレファントガン」を「無錐龍無錐釘」で迎え撃った事で状況が一変。
ルフィの脳天へのパンチの衝撃により凹んでいた錐頭が復活。
気を失ったまま頭からフィールドに激突してしまうが、フィールドは氷山よろしく真っ二つに割れ、錐頭の健在な事が示された。
一転して一族の思いごと救われてしまった彼は、感謝の意を込め八宝水軍を麦わらの一味の傘下に入れようと考えた。

その後治療と称して地下に落とされ、シュガーによってオモチャに変えられてしまう。
なおサイがオモチャに変えられた時には記憶が改竄され「後継ぎがいないので隠居人ながら船を率いてきた」という事になっていた。

ゴッド・ウソップの活躍によって解放された後は、

• 元々ドンキホーテファミリーと戦うつもりだった
• オモチャ化によりドフラミンゴに私怨ができた
• 麦わらの一味にはいろいろと恩ができた

といった理由でドフラミンゴを標的に定める。
しかしルフィとの一戦後は持病が悪化し、ディアマンテ軍幹部・ラオGに苦戦を強いられる。
拳法ジジイ同士の対決でありながら、老いるほど切れ味を増す「地翁拳」の使い手だけあって相性は最悪。

戦いの途中、何故かサイとベビー5の縁談が湧いたり、サイがベビー5に情けをかけたりしたため、
サイに本気で「錐龍錐釘」をぶつけたが、サイが「武脚跟ブジャオゲン」で受けた事でなんと錐頭が右へポッキリ曲がってしまった。
しかしチンジャオは怒るどころか「錐龍錐釘」が完全に継承された事を喜び、"首領ドン"の称号と「錐龍錐釘」の技名をサイに正式に譲渡した。
その直後自身はラオGの不意打ちによる"Ｇの刻印"で敗れたが、サイがベビー5を嫁に取ると宣言した上でラオＧを撃破した。

隠居人でありながら何かと目立っていたチンジャオだったが、これ以降は一線から退いてサイを見守っている事が多い。
ピーカの攻撃で挟まったサイを救出しようとしたり、ドフラミンゴの鳥カゴを押す時には、直角に曲がった錐頭をバリアにぶつけて参加したりと活躍。
ドフラミンゴ逮捕後、麦わら大船団の宴に参加し、帰国後の二宝水軍との一悶着後はサイの結婚式の場でも祝福している。

【余談】

• 懸賞金

懸賞金は、「全盛期で5億越え」と評されたが、現在はチンジャオが所属する八宝水軍が西の海ウエストブルー・花ノ国の護衛役として世界会議(レヴェリー)に同行している。
そのため、世界政府加盟国の花ノ国の指揮下に入ることで、王下七武海のように恩赦を与えられて懸賞金は解除されている様子。
ただし、孫のサイは、この護衛役で義理は果たしたとして、花ノ国を抜けて麦わら大船団の一員として行動を開始する予定。
チンジャオもサイが錐龍錐釘きりゅうきりくぎを継承してくれたこと・チンジャオ自身も大船団旗揚げの宴に参加していたことなどから了承済みな様子。

サイやブーがおもちゃにされたとき、「八方水軍も跡目がいなくてな、孫でも生まれれば良かったが」とリク王に言っていたり、チンジャオが12代目でサイが13代目な訳だが、彼の息子でサイの父親が完全に抹消されていることになるがどういうことか不明

追記・修正は孫子の代までお願いします。

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▷ コメント欄

• ガープ一族憎んでた理由が判明した時は小物の風潮が出てたがルフィにとっての麦藁帽子、マムにとってのマザー・カルメルの写真を破壊に等しい行為と考えればあの怒りもある程度は納得できる気がする。ルフィにとってはとばっちりもいいところだけどね -- 名無しさん (2018-09-12 20:17:48)
• 試合後のルフィへの評価はどうだろうか？ -- 名無しさん (2018-09-12 20:42:36)
• ということは、錐のチンジャオと呼ばれていた全盛期は、花ノ国はまだ非加盟国だったんだね。30年の間に加盟したから、懸賞金が免除されて元5億になったわけね、なるほど。 -- 名無しさん (2018-09-12 21:24:00)
• ドレスローザ編終了後はルフィへの評価も少しは上がったかな -- 名無しさん (2018-09-13 07:57:37)
• 元々ルフィへの殺意もガープに自分と同じ失う悲しみを知らしめるためで元よりルフィ本人への恨みはそこまででもなくて失った錐頭を取り戻したことが遥かにでかいからオモチャ化前でも恩人レベルで評価が高そう -- 名無しさん (2018-09-13 17:01:04)
• 孫も年取ったらこの人くらい大柄になるのかな？ -- 名無しさん (2018-09-13 17:56:54)
• ↑２ルフィが海賊王になれるどうかについては -- 名無しさん (2018-09-13 20:20:53)
• ガープに修行(山を複数サンドバッグ)して鍛えなければ勝てない、と思わせたと言うとチンジャオも強く感じる(当時もロジャーは暴れてたろうし) -- 名無しさん (2018-09-14 16:53:51)
• チンジャオも持病に悩まされてるから全盛期の強さ読めんな　今でも傘下最強だとは思うけど -- 名無しさん (2018-10-04 20:05:14)
• ロックス海賊団の王直って八宝水軍の11代目とかかな？ -- 名無しさん (2019-10-02 03:37:14)
• ノーガードで腹に刃物がブスブス刺さってたのに痛いわで済ませる描写はワンピースでもあまりないと思う。 -- 名無しさん (2019-11-07 22:18:46)
• ロックスの一件で、このジーさんもヤバい強さの海賊だったことに。あのガープが入念な準備運動を必要とする相手って相当だろ -- 名無しさん (2019-12-24 19:31:53)
• この人の現役時代の懸賞金って、安過ぎる気がする…… -- 名無しさん (2019-12-24 19:48:23)
• 津波起こすレベルの地震連発するやつ、ウォームアップで山破壊するやつ、天候に命与えて操るやつ、島をいくつも浮かせて操るやつ、龍、仏、大陸を頭突きで割るやつ、そいつらより格上の海賊王とかいうやつ。こんな奴らが跳梁跋扈するってもう神話の世界だからな。そら超新星()じゃ超えられんわ。地震とブラックホール持ってる黒ひげくらいしか張り合えそうなのがいないという気持ちも分かる。 -- 名無しさん (2020-01-26 00:47:21)
• こいつもロックス海賊団のメンバーだったのかな？ -- 名無しさん (2020-01-26 06:01:16)
• ガープの伝説が明らかになるたびに彼に山粉砕トレーニングをさせた全盛期チンジャオの株が上がっている？ -- 名無しさん (2020-04-06 13:39:24)
• こいつの「未熟者うんぬん」の言葉は印象残る -- 名無しさん (2020-07-15 23:51:24)
• 全盛期でもそんなに高くない懸賞金は多分、花ノ国のギャングと言いつつ実体は軍属に近い存在だったからなのではと個人的に思う　ドレスローザでも国許からの命令で動いてるっぽい話してたし花ノ国近海の取締をして一部(半ば黙認状態で)着服する形で財を成した一族とかかなぁと -- 名無しさん (2020-07-16 00:13:50)
• 八宝水軍も西の五大マフィアの一角なんですかねえ。 -- 名無しさん (2023-02-27 10:15:29)
• ついに株の上がり具合がストップ高　これでも当初から対戦相手のガープが「山を8つほど砕いてウォーミングアップしてきた」といってるのでむしろ設定通りという -- 名無しさん (2023-04-13 09:03:41)
• チンジャオが12代目でサイが13代目なのは単純にサイの親父(チンジャオの息子)が早死にしたからだと思う。 -- 名無しさん (2023-07-07 23:04:43)
• 孫子の代と言った辺りドラゴンとも私怨込みで何度か交戦したことあったのかな -- 名無しさん (2023-11-27 23:39:20)

#comment

*1 偶然にも「富・名声・力」に似た要素を失った事になる