コントロール(TCG)

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登録日:2018/07/05 Thu 23:52:46
更新日:2024/02/26 Mon 13:52:35NEW!
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アーキタイプ デッキ tcg用語 tcg トレーディングカードゲーム コントロール コントロールデッキ mtg 遊戯王ocg バトルスピリッツ 所要時間30分以上の項目 除去 バウンス ハンデス パーミッション ロック カウンター 長期戦 妨害 制圧 八十岡翔太 低速





概要

TCG/DCGにおいて使用される用語の1つ。


コントロールという言葉は主に2つの意味を持つ。
1つ目はデッキのアーキタイプやゲーム中の戦い方、
2つ目はカードをプレイする権利のこと。


ここでは1つ目について解説する。
2つ目はこちらを参照のこと。



コントロール(アーキタイプ)


多くのTCGでは「相手プレイヤーの持つライフポイントを先に0にする」という勝利条件が設定されている。
そのためにモンスター/クリーチャーを場に出して相手を攻撃したり、ダメージを与える効果のカードでLPを削っていくことになる。


ただし、お互いがLPの削りあいのみに終始していたのでは、ただの速度勝負になってしまいゲームに面白みがない。
そのため、相手の行動を妨害する要素がTCGには必ず存在する。


ライフを削る早さよりも、この妨害要素を重視したデッキ=相手を束縛し行動をコントロールするという意味でコントロールデッキと呼ばれる。



相手への攻撃を行うこと=ビートダウンとは対立する概念とされているが、これはTCGによってはそうとも言えない。


まず、前提としてTCGの元祖であるMTGでは攻撃行為は全てプレイヤーへ向けられ、防御側のプレイヤーがブロックを行うことでそれを妨害する、というルールである。
即ち攻撃=ビートダウンはライフを削ることが第一義となる。


ところが、遊戯王以降の後発のTCGでは異なった形式で攻撃を行うことが多い。
それは、攻撃を行う際はモンスター/クリーチャー1体ずつで攻撃し、攻撃対象としてモンスター/クリーチャーか相手プレイヤーを選択して攻撃を行うというもの。
そのようなTCGではビートダウン=モンスター/クリーチャーへ攻撃を行うことが相手の数を減らす行為に繋がり、結果的にコントロールと同じ意義を持ってしまう。


そのため、例えばデュエル・マスターズにおいては「シールドへの攻撃を重視するか」「クリーチャーへの殴り返しを重視するか」でビートダウンとコントロールという単語を使い分けている。



遊戯王OCGではそもそも相手フィールドにモンスターがいたらプレイヤーへの直接攻撃ができない、ということもあり、コントロールという概念すらあまり根付いていない。
その気になればどんなデッキにでも入れられる汎用カードで、「除去」や「カウンター」が十分にできることも一因になっている。
ハンデス三種の神器が現役の頃は手軽な「手札破壊」すらも多くのデッキで可能な戦略だった。


このようなTCGではコントロールの対義語はプレイヤーへの攻撃だけをひたすら重視する「速攻」や「1ショットキル」のような極端なものになる。


ただ、MTGでも「ほっといたら致死になる高パワーのクリーチャーはブロックせざるを得ないのでその戦闘でアドを稼ぐ」という概念も存在する。


基本的に環境が煮詰まってくるに従ってデッキの数が減ってくるため、対処法が絞られてくる→コントロールしやすいとなるので、ある程度環境が落ち着いた頃に強いデッキとなる。
とか思ってると高速ビートが復権して殴り殺されるのでいつコントロールを使うのかというのが重要。その辺りはメタゲームの方で。



コントロールの手段

一口に妨害と言ってもその手段は様々。
また、TCGのルールによってもできることとできないことがある。
多くのTCGに共通する要素を以下にまとめる。


また、細かな分類として「能動的コントロール」と「受動的コントロール」という分け方も存在する。


  • 能動的コントロール

能動的コントロールとは相手のリソースを積極的に減らすことで次にとれる選択肢を奪っていくコントロール方法。
例としては相手の手札を奪う「ハンデス」、場に出された相手のカードを排除する「除去」など。


  • 受動的コントロール

受動的コントロールとは相手の行動に合わせてリアクションを取っていきその瞬間の行動そのものに抑制をかけるコントロール方法である。
こちらの例としては、相手のカードの効果を打ち消す「カウンター」が挙げられる。
デュエル・マスターズなど、基本的に相手ターンに効果を発動するシステムのないTCGでは受動的コントロールは成立しない。



除去

相手のフィールドにあるカードを排除する=除去することで相手の戦力を削いでいく。
特に、場に出すためにコストが必要な大型のカードを除去できればその威力は大きくなる。
おそらく最もポピュラーなコントロールタイプ。
排除する方法もTCGによって様々。


墓地送り(破壊)をはじめ、手札やデッキに戻したり(バウンス)、干渉の難しい領域に追放するものもある。


除去カードのうち条件を持たずに何でも除去できるカードは「確定除去」、フィールド全体に除去効果を及ぼすものは「全体除去」「AoE*1」などと言われる。


  • 破壊

モンスター/クリーチャーを捨て札にすること。
破壊されたカードは墓地と呼ばれる領域に送られることが多い。
基本的に直接破壊する効果が用いられるが、
タイトルによっては、防御力を0以下にすることによりルール的に墓地に送ることができる*2


また、攻撃orブロックによって発生する戦闘でも破壊の処理は行われるので、パワーや攻撃力が大きいカードで戦闘を行うことでも破壊は行える。
前述のとおり遊戯王OCGやデュエマではルール上でモンスター/クリーチャー同士の戦闘ができるため特に準備の必要なくこれらをコントロール要素として組み込める。
MTGの「格闘」、バトスピの【激突】などブロック側がブロック対象を選択するようなTCGでも強制的に戦闘を発生させる能力が存在している。



場のカードを手札やデッキへ戻す効果の総称。
同じバウンスでも手札へのバウンスとデッキへのバウンスは用途やアドバンテージへの影響が大きく異なる。
詳細についてはバウンス(TCG)を参照。


1.手札へのバウンス
単にバウンスといった場合は大抵こちらを指す。
手札へ戻すという行為は基本的に時間稼ぎだが、カードを出し直すためのコストを余分に支払わせることができる。
また、フィールドからは排除できているため出し直される前に決着をつけようという場合や、
場に出しなおす際に後述のカウンターカードで打ち消してしまうというパターンもある。


2.山札へのバウンス
手札だけでなく、山札に戻すこともバウンスと呼ばれる。手札へのバウンスと区別するためにデッキバウンス等と呼ばれることが多い。
こちらも時間稼ぎにしかならないような印象を受けるが、実のところ手札に戻すよりも大きな威力が期待できる。
デッキバウンスは主に「デッキトップへのバウンス」「デッキにバウンスし、その後シャッフル」「デッキボトムへのバウンス」に大別される。


「デッキトップへのバウンス」は、単に場からカードを排除するだけでなく、山札の上を固定させることからドローロックの要素も加わる。
もし、現在の状況で役に立たないカードを山札の上に送ることができれば、相手の逆転の可能性を1ターン潰すことができるだろう。


「デッキにバウンスし、その後シャッフル」「デッキボトムへのバウンス」は、下記の除外/追放系に並ぶ最強クラスの除去である。
山札に戻されたカードは再び引ける可能性があるが、ゲーム中は基本的に山札が数十枚残っているものであり、確率は低い。
つまり、サーチカードを使わなければデッキにバウンスされたカードを再び使用することは難しいのである。
また、多くのTCG山札が無くなると敗北するルールが採用されており、山札の下へのバウンスは特に再利用が難しいといえる。


遊戯王OCGの場合、デッキバウンスが破壊よりも強い除去とされることも多い。
このゲームは墓地から特殊召喚する手段が多いが、バウンスされたカードは正規の手段で出し直さなくてはならないため。
シンクロモンスターなど、EXデッキから特殊召喚するモンスターは手札ではなくEXデッキに戻るが、この場合も再び正規の手段で出す必要がある。
またEXデッキのモンスターはルール上手札バウンスでもデッキバウンスと同様に扱われるため、汎用性の高い手札バウンスが破壊耐性をすり抜ける除去として刺さる場合も多い。
ただし、EXデッキに戻すということは、そこから再び特殊召喚することができるため、破壊の方が好まれる場合もある。


  • 除外/追放

再利用できないor非常にしにくい領域へと直接送るカード効果による除去。
上記に加え「ルール上『破壊』とは別扱いなので『破壊されない』系能力持ちにも効く」などといったメリットを持つこともある。
単に破壊する除去に比べるとメリットが大きいからか、コストが重かったり使用条件や対象の縛りがキツかったりするものが多い。
普通の相手に普通に使うだけではただの重い除去になってしまうため、再利用を狙う相手・通常の破壊が効かない相手対策などでサイドデッキに投入されたりメタゲームを読んで使われることが多い。


  • コントロール奪取

モンスター/クリーチャーのコントロール(カードの使用権)を(永続的に)奪うもの。
敵の除去と味方の増強を同時に行えるためアドバンテージ面のメリットが非常に大きいが、強力故にコストや使用条件は除外/追放以上に厳しく設定されているものが多い。
コントロールデッキでは使えるまでの時間を十分稼げる、フィニッシャー枠と除去カード枠を1枚に収められるなどといった理由から戦略に合致することが多く、他アーキタイプより採用されやすい。


試合が終わった後は相手にカードを返却するのを忘れないように。


  • 変身

相手のモンスターやクリーチャーを別のモンスターやクリーチャーに変更するもの。主に戦闘面で無力なカードへ変更させるパターンが多い。
フィールドの枚数こそ変化しないものの、強力なカードが戦力として数えられなくなるため事実上の除去として扱われることがほとんど。
一般的なTCGでは変更されたカード対する目印が必要なためあまりメジャーではないが、コンピュータ処理のDCGではよく採用されている。


  • その他の除去手段
    TCGごとにそのTCGのルールを用いた除去手段が存在する。
    • 各種召喚法の素材にする(遊戯王OCG)
    • 装備魔法エクシーズ素材に取り込む(遊戯王OCG)
    • マナ送り*3(デュエルマスターズ)
    • シールド送り(デュエルマスターズ)
    • パワー低下(デュエルマスターズ)
    • 消滅、コア除去(バトルスピリッツ)
    • 生け贄に捧げさせる効果(布告除去)(MtG、遊戯王OCG)
    • リアガード強制上書きコール(ヴァンガード)


ハンデス/手札破壊

相手の手札を減らし行動を制限することでコントロールする。
手札が少なくなればその分行動の選択肢も減ってしまう。
詳細についてはハンデス/手札破壊(TCG)を参照。



ランデス/土地破壊

MTGやデュエルマスターズでは「マナ」を支払うことでカードが使用できる。
このマナを生み出す土地カード/マナゾーンを直接除去することでコストを支払えなくしてしまおうという意図のコントロール。


マナが足りなければそのカードは手札で腐ってしまうし、カードを出すためのターンも余計にかかる。そのためランデスもコントロールの重要な手段とされている。


ただし、相手が脅威を出してしまった後にマナ基盤を崩しても既に手遅れだし、その脅威に対応していたら後続を出されてしまう…ということもありうる。
基本的に相手の出鼻を挫く手段であり、時間を稼げたら速やかにゲームセットまで持ち込みたい。


うまく回った場合は相手は一切の行動を取れずに負けていくが、回らなかった場合はこちらが全く何も出来ないまま負けていく。相手よりも自分と戦うタイプのデッキとも言える。


Magic the Gatheringの有名なプレイヤーであり、ゲームデザイナーの中村聡氏が「見事に回った土地破壊デッキは相手の目論見を無にかえす。」と言ったのに対し、
鶴田慶之氏が「見事に回らなかった土地破壊デッキは己の目論見を無にかえす。」と応えたのがわかりやすいかもしれない。


バトルスピリッツはフィールドにあるカードのシンボルを参照してコストが軽減されるルールである。
つまり通常の除去を行うだけでコストが減らなくなりランデスに近い成果を得られる。


カウンター

カードの発動自体を無効にしてしまい、相手の行動そのものをなかったことにする、受動的コントロールの代表。
詳細はカウンター(カードゲーム用語)を参照。
カウンターを重視するコントロールデッキは俗にパーミッションと呼ばれる。
MTGでコントロールといえばパーミッションを思い浮かべる人も多い。


ロック

攻撃やドローなど、相手プレイヤーの行動自体を制限すること。


モンスター/クリーチャーの最大の役割は相手を攻撃または相手のモンスター/クリーチャーをブロックすることにある。
なんらかの効果によって攻撃やブロックをできない状況にすれば除去せずともそのカードは役目を果たせなくなってしまう。


タップ状態にする、裏側表示にする等のカードの位相(表示形式)を変更して役割を奪う効果もこの範疇にある。
単体のカードに対して永続的に行動不能にするような効果は除去と同等とみなされることもある。
この他、手札からフィールドに出すこと自体に制限をかける効果も存在する。



山札からカードを引けなくさせる=ドローをロックすることも非常に強力。
カードを補充できなくなるというのは逆転の可能性を断たれるに等しい。
どのタイトルでも手軽にドローロックを行えるカードは規制されやすい。



強いロック効果を持つカードは基本的に自分からの攻撃も出来なくなることが多いので、勝ち手段は他の方法に頼ることが多い*4


タイム・デストラクション

相手のターンや行動権の消費をさせるコントロール。
概念的にはかなり曖昧ではあるが、「前のターンと同じ状況に戻す」ことによるロックの一種である。


例えば相手のクリーチャー/モンスターをデッキの上に戻した場合

  • 相手はドロー1枚は既知のカードであり、結果的に手札の内容は前のターンと同じになる
  • そのカードをフィールドに出しなおすコストを再度支払う/召喚権を消費する必要があるため、前のターンに支払ったコスト/召喚権が無意味になる

という2つの点で前のターンと同じ行動が強要されることとなる。


基本的にはバウンス、ドローロックなどの効果の組み合わせで起こす複合的なコントロールである。
この他、マナのアンタップなどで戻ってくるコストを戻ってこないように阻害する、場に出せるカードの一時的な制限などがこれに該当する。


究極的なタイム・デストラクションは「相手のターンのスキップ」や「追加ターン」になるがここまでやるとコントロールとはみなされないことも多い。



コントロールデッキの種類

メガ・パーミッション/ボードコントロール

序盤は防御カードで時間を稼ぎながら、通してはいけないカード(マストカウンター)や生き残らせてはいけないカードはカウンターや除去などで確実に潰して相手の行動を阻害していく。
この間に隙を見てドロー・手札交換などのカードを使いリソースに差をつけていく。
中盤はこれに加えて稼いだ時間で得たリソースを用いて大型除去カードなどを使い相手のリソースを徹底的に潰す。
こうしていくとどんなデッキでもいずれは息切れするのでその隙を見計らってフィニッシャーを出し、何もできない相手を殴り倒すというデッキ。
いわゆる「コントロールデッキ」というとこのようなデッキのことを指すことが多い。
概して低速デッキなので中速系デッキに非常に強いが、高速なデッキに非常に弱い。
また上述の「確実に潰すべき相手カード」の把握が重要なため、カードプールの知識が非常に大事。
そのせいで何を排除すべきか見極め難い、初見殺しに特化したようなデッキ(所謂地雷デッキ)はある意味で非常に苦手とする。


クロック・パーミッション/ビート・コントロール

序盤に防御カードではなくアタッカーを出し、除去カードなどで相手の行動を邪魔しながらアタッカーで殴り倒すというデッキ。
パーミッションに比べると妨害カードの数が少なく、その枠はアタッカーに割かれる。と言ってもアタッカーは基本的にコストが低い代わりに性能も低めなのでビートダウンのアタッカーには敵わない。妨害カードもコストの低さが優先されやすい。
攻撃力、妨害、速度を兼ね備えたデッキなので理論上は苦手なデッキは少ないが、逆にパワーカードは少ないので明確に得意なデッキも少ない。良く言えば万能、悪く言えば器用貧乏。
加えてカードの切り方やマストカウンターの見極めなどプレイングスキルが非常に問われるデッキとなっている。
なお少数のアタッカーを相手の妨害から徹底的に守るという性質上、受動的コントロール系のカードがある作品でないと成立しづらい。


ロック

相手の動きに対し除去やカウンターのように出されてから1枚1枚対処するのではなく、先んじて行動を制限するためにロックカードやランデスをメインと据えたデッキタイプ。
一口にロックデッキといっても「徹底的に封じ込めて何もさせない」タイプと「時間稼ぎ目的に軽いロックをかける」タイプがあり、前者で複数枚のカードによる強固なロック成立を目指すような場合はコンボデッキ(TCG)要素も併せ持つ。
極端なロックデッキになると「相手に何もさせなければそのうち勝てる」という理由から明確なフィニッシャーがないデッキも存在する。
時間稼ぎ目的のロックでも刺さる相手には非常に刺さり、1枚のカードで相手のデッキを機能不全に陥らせることも少なくない。
一方で刺さらない相手には刺さらない・サイドボードなどによって対策されやすい・下手にロックカードを出すと自分の首を絞めかねない・何もさせないので相手から嫌われやすいといった特有の欠点も持つため
メタゲームの把握、相手のロック対策を潜り抜けるデッキ構築センス、ロックデッキとの対戦に付き合ってくれる友人の存在が重要なデッキである。


各TCGごとのコントロールデッキ事情

MTG

コントロールデッキという概念を築いたTCGの元祖。
とはいえコントロールデッキという定義は実は結構曖昧だったりする。


基本的にどの色でも組まれるが、強力なコントロールデッキには受動的コントロールの得意なが絡むことが多い。必要なカードを集めるためにドロー・ライブラリー操作が必要という理由もある。


青白コントロールはパーマネント除去の、呪文カウンターの青が互いを補う形で非常に相性が良く、コントロールデッキの代表とされる。置物に触れない代わりに、手札に干渉出来てクリーチャーに強く出れる青黒もメジャーであり、青白黒のいわゆるエスパーカラーはコントロールの色として有名である。


除去系コントロールの場合はとにかく除去が強いがメイン。単体除去に優れる黒か赤と全体除去に優れる白か置物(と土地)に対応できる緑の組み合わせが基本。主に白黒、次いで黒緑が見られる。
時代によってはアーティファクトに頼ることもある。


はクリーチャーに対する除去手段が少ないため単色ではコントロールデッキとしては成立しにくい。
緑が絡む場合は、他の色で脅威を弾きつつ、緑ならではの強力クリーチャーでライフを詰めるクロックパーミッション型か、他の色がメインのタッチ緑としてロックの補助やエンチャント・アーティファクトの除去に使うパターンとなる。


  • The Deck

最古のコントロールデッキと呼ばれる、カードアドバンテージを稼ぐことを最重要視したグッドスタッフ。
当時や現在の制限・禁止カードが山盛り。


MTG史上最も嫌われているだろうといわれている低速コントロールデッキ。青白コントロールの代表選手。
1マッチ3時間以上かかった記録も存在する。


赤黒緑の3色のグッドスタッフであり中速のコントロールビート。
赤の火力と黒のハンデスで自分への脅威を弾き、緑のクリーチャーで相手のライフをゴリゴリ削っていくミッドレンジ型ビートダウンと捉える場合も多い。
《タルモゴイフ》《死の影》《グルマグのアンコウ》などクリーチャーの選択肢も非常に幅広い。
現在の主戦場はモダンとレガシーで《致命的な一押し》登場以降は黒寄りの構築が目立つ。


ただ3色にパワーカードがバラける関係で、マナベースが非常にシビア。
2色地形を大量に使うため、下手するとタップアウトでターンを返した瞬間の《血染めの月》で即握手となりかねないのが弱点*5


手札、土地、クリーチャーすべてに干渉するハンデス除去コン。
黒コントロールの代表格。


  • ポンザ/レギオンランドロス

赤単、緑単のランデスコントロール。時期的に《リシャーダの港》が併用できたポンザはかなり凶悪で、多色デッキ冬の時代を作り上げた元凶。


  • ステューピッドグリーン

珍しい緑単コントロール。《暴走するヌー》の毎ターンアップキープに場のクリーチャー1体を手札に戻すデメリットでCip持ちや回数性効果を持つクリーチャーを何度も再利用してアドバンテージを得る。
《スパイクの織り手》とヌーが並ぶとビートダウンはもうお手上げ状態になる。


相手の全てをコントロールするコントロールの究極の体現。
コントロールと名がついているがロックデッキと言ったほうが正しい。


白の除去カードでひたすらコントロールを行い、石臼でゆっくりとデッキ破壊をして勝つ。
ドローとカウンターのために青白で組まれる。


  • 激動サイカ

サイカトグ》を中心とした、序盤はカウンターで時間を稼ぎつつ、《激動》で戦場をリセット→次のターンに《サイカトグ》を全力で強化して殴り倒すというコンボ寄りの除去コントロールデッキ。青黒コントロールの代表選手。
サイカトグ自体が強いため他にも色々なタイプのサイカデッキが組まれた。《激動》抜きタイプではサイカの能力で《日を浴びるルートワラ》などのマッドネス呪文を捨てて低コストで唱える【マッドサイカ】が有名(これはコントロールでなくビートデッキだが)。


  • カナディアン・スレッショルド

《不毛の大地/Wasteland》で土地を破壊し、《もみ消し》でフェッチの起動を咎めることで、双方低マナ域勝負に持ち込みつつ、軽量カウンターで足止め。
相手が早いターンに動けない所を《秘密を掘り下げる者》、《敏捷なマングース》、《タルモゴイフ》といった低マナ良質クリーチャーで殴り倒すクロック・パーミッション系の代表格。
初速を低下させている間にライフを詰めて選択肢を削るのがメインなので、コントロールデッキという感じは薄いかもしれない。


《師範の占い独楽》と《相殺》によるソフトロックデッキが奇跡呪文によって強化され、数年に渡ってレガシーで一時代を築いた代表的な青白コントロールデッキ。
序盤はカウンターで時間を稼ぎ、隙を見て独楽と相殺を設置。相手の動きを制限した上で止めきれないものはカウンターと除去で凌ぐ。
最後はデッキに詰め込まれたインスタント呪文と相性のいい《僧院の導師》や奇跡で大量の天使を呼び出せる《天使への願い》で殴り倒したり、
《精神を刻む者、ジェイス》で相手の精神を刻む。
これもどちらかというと「独楽相殺によるロックデッキ」に近いと言える。
しかしトップメタに長く居すぎた&独楽が遅延量産機だったために禁止指定されて弱体化してしまった。
それでもその後も《先触れ》や《予報》などで補強したものがトップメタに残り続けている。
「コントロールデッキ」としては独楽禁止以前よりも正しい姿になったとも言える。


《機知の戦い》の「ライブラリー枚数が残り200枚でアップキープを迎えると勝利」を有効活用するため、240枚で組まれるのが特徴なコントロールデッキ。
通常の60枚デッキ換算で1枚刺しとなる《機知の戦い》をサーチで持ってくる手段、5マナの《機知の戦い》を唱えるまでの時間稼ぎの2つを並行しようとなるとどうしても多色(主に青黒)コントロールの形になる。
とか思ってると自分に《心の傷跡》→墓地から100枚追放して51/52の《サイカトグ》で撲殺なんてパターンもある。


  • クイックントースト

5色デッキの癖に色拘束の強いパワーカードもふんだんに詰め込まれたコントロールデッキ。
そのようなカードを活かすためデッキ内にはこれでもかと5色地形が詰め込まれている。
マナ基盤の都合、重めの対策カードを投入しやすく、メタが固まることで出来上がるコントロールデッキと言える。


  • 残酷コントロール

《残酷な根本原理》をフィニッシャーにしたボードコントロール型デッキ。元々は上記【クイックントースト】の発展系で、【壁トースト】という別名もある。
メタゲームが【青黒フェアリー】と【白赤ヒバリ】というクロック・パーミッションとウィニーでタイプこそ違うが、最終的に面展開して数で殴り倒すという点に注目。軽量防衛タフ3以上のクリーチャーで壁を築き、2点全体火力で相手のみ焼け野原にし、根本原理でトドメというこのデッキを作り上げ、プロツアー京都09を制している。メタゲームの優位性を語るにプロツアー東京01と並んで語られるデッキ。
決勝はメタ外の【白黒トークン】との対決だったが、やはり面展開故全体除去が刺さった。
そしてこの影でいかにクソデッキはクソなのかを証明したもう一つの戦いがあったのは密に。


  • 八十岡翔太

対戦相手をコントロールして勝つとまで言われるコントロールマスター。どんな状況でも表情が変わらない鉄仮面マスターでもある
青黒軸のオリジナルコントロールデッキ【ヤソコン】が有名ではあるが、実は【ジャンドミッドレンジ】や【フェアリー】を使わせても強い。
元々は【ボロスバーン】系の速攻デッキ使いであり、「ワールドマジックカップ17」では【赤単アグロ】を持ち込んで名だたる選手をなぎ倒した。ナベ曰く「コントロール使ってるヤソは上手いけど、アグロを使わせた方がもっと上手い」。
冒頭の対戦相手を~はこの大会の中で囁かれた物、ヤソ曰く「普段コントロール使う側だから、対コントロール戦は何をしたいのかとか手札が全部透けて見える」だとか。


デッキを一晩で構築するという謎の癖がある。下手すると大会の当日朝まで決まってなかった事もある*6
これは直前まで情報を収集したいという意図があるのだが、やっぱり何かがおかしい。


この徹底した情報収集のおかげか、メタが固まった後に強いはずのコントロールで、メタが固まる前の環境ですら上位進出する離れ業を何度も演じている。
おかげで「あいつは人生2周目で、普通にやったら常勝で飽きるから、何時でもコントロールを使う縛りプレーを楽しんでる」だとか言われる始末。
そら禁止カード候補になりますわな。
あと寿司ドラフトで構築した光物単タッチ野菜も伝説。


遊戯王OCG

コントロールという概念にあまり馴染みがないという点は先述のとおり。


遊戯王OCGは最初期から除去の手段が多く、第2期では強力な手札破壊効果を持つ魔法が多数登場していた。
そのため、シリーズ開始からほとんどのデッキで除去や手札破壊を組み込むことができていた。


第5期終盤で《剣闘獣ガイザレス》、《裁きの龍》、《ダーク・アームド・ドラゴン》といった簡単に複数除去のできるモンスターの登場とともに1対1交換によるアド取りゲーが終焉しゲーム性が一変する。


そして第6期シンクロ召喚が導入されるとほとんどのデッキで除去を手軽に取り入れられるようになった。



第5期以前は「モンスターの攻撃を除去手段とせず、カード効果の除去を重視する」というデッキがコントロールに分類されていた。


だが、第6期以降は能動的コントロールはできて当たり前のゲーム性となったため、コントロールの概念は受動的コントロールを中心としたものへと移っていくことになる。


以下の解説は5期以前の1対1交換が重視されていた時期の分類を引きずっている点には注意されたい。


  • 【トマハン】

第2期第3期にかけて見られたハンデスデッキ。
「キラー・トマト」でリクルートした「首領・ザルーグ」や「魂を削る死霊」でハンデスを行う。


制限カードにとどまっていたハンデス三種の神器をフル活用し、最終的には「八汰烏」でロックして勝利する。



  • 【ミーネ・ウィルス】

第3期に見られた除去コントロール。
使い回しが容易な「黒蠍-茨のミーネ 」を媒体に「死デッキ」を発動させるデッキ。
攻撃力1500以上のモンスターを根こそぎ破壊することを目的とする。


環境にも影響を与えたが、「死デッキ」がすぐに規制されたので消滅した。


2018年現在、エラッタを経て禁止カードから復帰した「死デッキ」が3枚フルに使える状態になっている。
だが、そのエラッタによって「ミーネ」との相性が悪くなったため、構築する意義は乏しい。



  • 【帝コントロール】

帝モンスターアドバンス召喚(当時は生け贄召喚)することで毎ターン除去を行うデッキ。


このようなデッキをコントロールに分類するのは第10期現在では違和感があると思われるが、安定して効果による除去を行えるという性質は第4期までは貴重な存在だった。



専用フィールド魔法「王家の眠る谷-ネクロバレー」を使うデッキ。
これが互いの墓地利用を抑制する効果を持つため、自然と相手にメタを張ることができる。
第3期に登場して以来、根強い使用者が見られる。


互いのモンスターをまとめてハンデスする「王家の生け贄」はこのデッキの切り札。



  • 【除去ガジェット】

第4期から見られるようになったデッキ。
ガジェットモンスターで絶え間なく戦線を維持し、相手のモンスターは毎ターン除去魔法や罠カードで排除するデッキ。


ガジェットは殴りあいをするほどの攻撃力はないため、ダメージを与えるためのクロックと相手からのダメージを軽減する壁の役割に徹底させるというMTGにも通じる考え方が根底にある。


まあ《収縮》などで返り討ちにして実質除去、みたいなこともしていたのだが。



ヴェルズ・サンダーバードやゼンマイラビットといった場持ちの良いモンスターをダメージ源とし、相手モンスターは除去魔法や罠で徹底排除するデッキ。
除去ガジェットに根幹は似ているが、こちらは1度召喚したモンスターは除外領域に逃がすことで一定のクロックを保つという性質を持つ。
そのため、自分フィールドを巻き込んでしまう除去カードを使用できるのも強みであった。
詳細は項目参照。



  • 【エンジェル・パーミッション】、【宣告者パーミッション】

遊戯王OCGにおける受動的コントロール、およびカウンターデッキの代表格。


前者はカウンター罠を駆使して相手の行動を制御するデッキ。
第4期の末期に、カウンター罠と相性のいい天使族がいくつか登場したことで組まれるようになった。
第10期にはリメイク版のストラクが発売されたことでさらに強化されている。


後者は儀式モンスターである「神光の宣告者(パーフェクト・デクレアラー)」を主軸とし、
凶悪なカウンター効果でやはり相手のカードを徹底的に無効化するデッキ。
このギミックは「ドライトロン」にも取り入れられ、【ドライトロン宣告者】が環境でも活躍した。



戦闘を行った後に、フィールドとデッキのモンスターを入れ替えることでアドバンテージを稼ぐデッキ。
「ガイザレス」の除去効果を連打し、クロック・パーミッションを行うことがメインの戦い方。



ロック要素を複合するテーマデッキ。



パーミッション以外での受動的コントロール要素が多いテーマデッキ。



  • 【メタビート】

相手を妨害するカードを満載し、それらで相手を拘束しながら殴るデッキ。
「メタビート」という名前ではあるが、ダメージレースは重視しておらず、
モンスターでビートダウンするよりも相手をコントロールし続けることを主眼にしている。


特に決まった定型は無く、様々な型が存在する。


主に使われるのは以下


  • サーチを防ぐ「ライオウ
  • モンスター効果を制限する「インスペクト・ボーダー」
  • 特殊召喚を封じる「フォッシル・ダイナ パキケファロ」「結界像」「虚無魔神」「虚無空間」
  • 自身をリリースすることで相手の行動を潰せる岩石族コアキメイル、「死霊騎士デスカリバー・ナイト」
  • フィールドのモンスターの効果を無効にする「スキルドレイン
  • 墓地に送られるカードを除外する「マクロコスモス」「次元の裂け目」
  • ペンデュラム召喚のメタとなる「魔封じの芳香」
  • 対応範囲の広いカウンター罠である「神の宣告」「神の警告」「神の通告」
  • 攻撃力を底上げし、戦闘破壊されにくくする「オレイカルコスの結界
  • 汎用手札交換およびドローソースである「強欲で謙虚な壺」「強欲で貪欲な壺」や「命削りの宝札」

各種メタカードの影響が自分にも及ぶのを避けるため、基本的にコンボは度外視し、
引いたカードをそのまま使っていくようなプレイスタイルとなる。
徹底的にメタを張りつつ殴るというのは、かつての【スタンダード】が、高速化した環境に順応するために生まれた形とも言える。



最上級の戦士族である「バスター・ブレイダー」と、
および、その融合体と専用のサポートカードで戦うデッキ。


相手のドラゴン族をすべて守備表示にし、効果の発動も封じる融合体「竜破壊の剣士-バスター・ブレイダー」と、
相手モンスターをすべてドラゴン族に変更する「破戒蛮竜-バスター・ドラゴン」を揃えることで、相手モンスターを完封することができる。


バスター・ブレイダー」自体は闇遊戯が使っていたモンスターではあるが、新たに設定された融合体、サポートカード、背景ストーリーはOCGオリジナルであり、魔改造の産物とも呼べる代物となっている。



相手モンスターをリリースして特殊召喚できる「壊獣」を活用するデッキ。
いずれも最上級モンスターであり、相手のフィールドに「壊獣」が存在すれば自分のフィールドにも「壊獣」を特殊召喚できる。


手軽に相手のモンスターを除去できるのがメリット。
相手のフィールドに出した「壊獣」を手札に戻して何度も除去したり、所有権を正しい持ち主に戻すカードで「壊獣」を呼び戻すことで戦っていく。



メインモンスターゾーンにカードが無いときしか発動できない魔法カード「閃刀」と攻撃力1500で統一された下級モンスターとリンク1〜2のリンクモンスター「閃刀姫」で戦うデッキ。
場に出るモンスターは基本的に攻撃力1500しかなくあまりにも非力。一方で「閃刀」魔法カードは上述の縛りを持つ代わりに墓地に魔法カードが3枚ある時という緩い条件で効果が強化され、強化後の各魔法カードは当たり前のように1:2交換を行えて非常に強力。しかも昨今のカードでは当たり前の同名カードのターン1発動制限が殆どないので連発してどんどんアドバンテージを稼げる。


「閃刀機-ウィドウアンカー」と手札誘発カードで相手の行動を的確に弾きながら「閃刀術式-アフターバーナー」「閃刀術式-ジャミングウェーブ」で除去しモンスターで殴り切る、と戦い方はクロック・パーミッション。
サーチと追加効果でドローが行える「閃刀起動-エンゲージ」に加え色々なドローソースを投入することが多いので汎用手札誘発カードや強力な除去等を引き込みやすいのが長所。


環境デッキだったこととデッキ圧縮性能の高さから出張性能も高かったことから一部カードが規制され、現在は「閃刀機-ホーネットビット」と「閃刀姫-カガリ」が制限になっており現在は少し弱体化している。


前述の通り、多くのデッキがフィールドのカードに対する効果除去手段を持っており、
カードを複数並べても、1ターンで戦闘・効果合わせてフィールドが全て除去されてしまうことも少なくない。
例え効果への完全耐性のあるカードでも、壊獣に変換されたりもする。


ただフィールドにカードを並べただけでは、展開力に長けるデッキを相手にした場合、次に自分のターンが回る頃には更地になっているのを覚悟しなければならない。


しかし、これは相手の行動を全て許し、相手の除去効果・戦闘を止められなかった場合の話。
相手が効果を使う前に逆に除去や効果無効にしたり、展開に際して制約をかけられるカードを用意しておけば、その分動きを鈍らせられる。


この相手ターンにおいて相手の行動を阻害するカードを、コントロール要素とみなすことができる。
これらのコントロール要素のうち永続効果でない単発のものは「妨害」という単位で呼ばれ、展開しつつ幾つ妨害を立てられるか、逆に相手の妨害を幾つ乗り越えて展開が出来るか、という点が重要となりつつある。
遊戯王において先攻ターンプレイヤーは、相手に妨害されることが少なく自分が展開でき、逆に後攻では相手の妨害を受けながら突破する必要があるため、先攻有利とされることが多い。


  • 相手ターンに発動できる除去・効果無効

フィールドに召喚されたモンスターの効果や通常魔法・永続魔法などの効果は、その多くは「自分のターンのメインフェイズに、相手が優先権を放棄している」状態でないと発動できない。


よって、召喚直後の段階で除去効果によって退場させて効果発動を許さない、効果発動に対して無効効果でカウンターする、といった方法で相手を妨害できる。


破壊を始めとして、除去効果自体は遊戯王ではありふれているが、この性質上、相手ターンでも発動できる効果は強力だとみなされる。


こうした相手ターンでの除去による妨害は、本来は罠カードが主体であり、
フリーチェーンで発動できる破壊輪や強制脱出装置、召喚反応の落とし穴シリーズや、召喚無効・効果無効の神の宣告シリーズ、などが揃っているが、
罠カードは引いたばかりの自分ターンでは使えない、汎用カードは使い切りで自分の消費を回復できない、そもそも発動する前に除去されてしまうなど、その信用性は低い傾向にある。


よって、自分が後攻であっても相手1ターン目に発動できる、手札誘発系カードが現在は主流。



ちなみに手札誘発カードのうち増殖するGは、相手の行動は直接妨害はしないが、発動すると相手が特殊召喚するたびに自分がドローでき、莫大なアドバンテージを得るか相手の特殊召喚を制限するかを迫れるので、評価が高い。


自分のターンに展開さえできれば、あとはカテゴリ所属でサーチできるカードやエクストラデッキのカードなど、損失を少なく妨害できる布陣にアクセスできるので、
それをもって相手ターンの動きを迎え撃つ、という流れになる。


  • 相手の行動を制限する永続効果

あるいは、永続効果を始めとして、相手の行動そのものを制限するカードも有用。


原則1ターンに1度の通常召喚以外は、モンスターの展開はほとんどが特殊召喚であり、これを封じられるとほとんどのデッキがをろくに動けなくなる。
大天使クリスティア、虚無空間、エルシャドール・ミドラーシュなどが特殊召喚封じの代表格。


墓地のカードを利用するデッキも多いが、墓地に送られるカードを片っ端から除外されると、これもデッキが機能停止に陥る。
こちらはマクロコスモス、閃光の追放者など。


カテゴリデッキの場合、大抵のデッキがメインデッキから手札にカードをサーチして展開に繋げるが、
それを防ぐことで手札補充を妨害し、動きを止めることが可能。
ライオウ、手違いなど。


他、さまざまな種類の制限をかける永続カードが存在する。


これらの効果は、相手プレイヤーにだけでなく自分にも両方制約がかかるものも多く、場合によっては自分の首を絞めることにもなりかねないが、


自分のデッキに影響の少ないものを採用する、自分が展開し終わってこれ以上動く必要のないタイミングで出す、などで影響を軽減できる。


中にはM・HERO ダーク・ロウや、実質ノーコストで1ターンに1度制限のないナチュル・ビーストのような、相手の動きだけ一方的に縛るカードもあるのだが。


また、これらのカードは相手のデッキによって、全く刺さらないデッキもあれば、1枚で何もできなくなるデッキもあり、
マッチ戦では(あるいは環境の仮想敵によっては最初から)メタカードとして採用されることもある。


バトルスピリッツ

MTGの系譜に連なる「防御プレイヤーがブロックするスピリットを選択する」方式のTCG。
そのため自然とコントロールの概念がMTGに近いものとなっている。
ただ、強力な除去効果は『このスピリットのアタック時』の効果となっていることが多く、結局ビートダウンを混ぜないとコントロールがうまくいかないようにデザインされている。
かつては緑は除去能力を持たないためコントロールデッキという概念はなかったが、烈火伝以降は緑もバウンス系の除去効果が増え、全色でコントロールデッキが組めるようになっている。


  • 赤コントロール

赤はバトスピを代表するコントロールの色であり、あらゆるカードを効果で破壊できる。
ただしスピリット/アルティメットへの除去はBPで破壊上限が決められており、大きすぎるものは破壊できない。


  • ブゲイシャ―コントロール

赤コンの派生。
魂皆伝ブゲイシャー・ドラゴンはコア回収とネクサス破壊、スピリットへのBP破壊を持っており、非常にコントロール能力が高い。
場に維持し続ければ継続的にアドバンテージをもたらしてくれることもあり、比較的低速なコントロールデッキとなっている。


赤コンの派生。シン・ゴジラ(第4形態)は赤が得意とするスピリット破壊効果が山盛りでこのスピリットを中心としたデッキ。
ただし発揮タイミングが少々特殊で、相手スピリットがアタックしてきたときにスピリットを破壊する。
そのためコントロールというよりはロックに近い状況を生み出し、更に能動的な除去効果とある程度の耐性も備えているため制圧力は抜群。


  • ノヴァ速攻

赤コンの派生の皮を被ったナニカ。
超神星龍ジークヴルム・ノヴァ(リバイバル版)を高速で召喚し、相手の手札、手元全てを捨てさせることで行動すべてを封じる凶悪なデッキ。
おまけにライフを初期値まで回復し、後続のコアを確保し、フィールドのスピリットまで焼ける。
自身もダブルシンボルの高打点であることからコントロールだけでなく速攻ビートもできてしまうバケモノ。


  • コア除去コントロール

紫の得意分野。「スピリットは維持するコアが乗っていないと消滅する」というバトスピのルールに基づくコントロールデッキ。
このスピリット上のコアを取り除く「コア除去効果」でスピリットを消滅させる。
幻龍シェイロンと魔界七将デスペラードを組み合わせた全体コア除去デッキ【シェイロンデス】が初期から存在する。


  • トワイライトゴシック

詩姫のコントロールデッキ担当チーム。
[学園の四魔女]フラム・サンドリアによるドローロックや[戦国の女神]ディアナ・フルールによる複数除去、【呪歌】による継続的なバウンスコントロールなど除去能力に特化している。


  • バラガンオライオン

ミブロック・バラガンによるバウンス効果で巨人港のロック維持と勝ち筋である巨人猟兵オライオンの再利用を同時にこなすコンボ型ロックデッキ。
その凶悪なシナジーにより巨人港は早々に禁止カードとなった。


  • 毒刃

紫のキーワード能力【毒刃】は相手スピリットに毒に見立てて裏側表示のカードを置く。
この能力で毒を置かれたスピリットに様々な制約を課すことで場をコントロールする中~低速のデッキ。
毒刃そのものをデッキ破壊の勝ち筋に転用するタイプもある。



相手の場のwiki民1人を破壊し、その後相手は手札を1枚捨てる。
これにより破壊されたwiki民に追記・修正をさせる。


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  • やっぱ単純な完成度だけならMTG異常だわ -- 名無しさん (2018-07-06 00:11:07)
  • Z/Xだと意外な事に今までコントロール奪取はないんだよなー -- 名無しさん (2018-07-06 00:26:54)
  • 遊戯王はメタビが近い感じ? -- 名無しさん (2018-07-06 01:08:31)
  • 今の遊戯王だと、展開して確定で構えられるカテゴリカードを用意して、相手ターンに除去や無効を撃てるカード・行動制限させるカードで、相手に何もさせずに封殺させる盤面を作るのが、環境デッキの大前提。昔の除去ガジェみたいな汎用罠でちまちま相手を妨害するのを、展開すればカードの引きに関わらず構えられる -- 名無しさん (2018-07-06 01:17:49)
  • デュエマにコントロール奪取は無い、と思ったら相手の呪文を自分の呪文として唱えるカード達は、ある意味奪取効果なんだな -- 名無しさん (2018-07-06 01:45:39)
  • 防御側のプレイヤーが攻撃を受けるユニットを選択できると言うコントロールデッキの成立に重要な要素はMtGが初出なのかね?それ以前のボードゲームにも存在する気がする -- 名無しさん (2018-07-06 08:22:18)
  • こういう攻守の手段の多彩さっていうのは他のボードゲームにない、カードゲーム独自の面白さだと思うのよね -- 名無しさん (2018-07-06 09:07:56)
  • 編集します -- 名無しさん (2018-07-06 10:09:48)
  • 遊戯王でコントロールという言葉が廃れてしまった理由がようやく理解できた。そもそものゲームシステムに原因があったのか。 -- 名無しさん (2018-07-06 10:17:00)
  • 追記しました。編集するってコメントしてるのだからその間コメントするのはやめてほしいですね。競合してしまいます -- 名無しさん (2018-07-06 10:43:09)
  • 編集ミスってる様に見えるけどこれであってるの? -- 名無しさん (2018-07-06 11:48:32)
  • ああ、確認してなかった。競合したんでまとめてコピペしたんだけどミスっていたようですね。直します -- 名無しさん (2018-07-06 11:53:59)
  • 修正完了しました。こういう事になりうるので編集競合にならないようにしてくださいね -- 名無しさん (2018-07-06 12:13:15)
  • MTGにはそのものずばりな「コン・トロール」ってデッキがあるぞ(あったぞ) -- 名無しさん (2018-07-06 12:24:31)
  • バトスピのところを充実させたいけど最近のはあまり知らないなあ、【ロロコン】とか【颶風ガルード】とか【尖塔グロリア】とかなら書けるけど -- 名無しさん (2018-07-06 13:56:16)
  • 最近ではないが青緑連鎖はコントロールだった、最終的にメタ張りながら大量展開して押しつぶす親和エルフみたいなデッキになったが -- 名無しさん (2018-07-06 18:00:18)
  • アーキタイプの解説、デュエマとかZ/Xとかヴァンガには詳しくないのでどなたか追記できる人いないかな? -- 名無しさん (2018-07-06 21:58:01)
  • とにもかくにも殴らないと始まらないVGにコントロールの区分があるのかは謎、あえて言うならリンクジョーカーとかがそれか。コントロール奪取でいうならぬばたまがやってるな -- 名無しさん (2018-07-06 22:32:48)
  • デュエマは5cコントロールが今では有名かな、デ・スザークやドロマーダンテ、ハンデス等もコントロールデッキに入ると思う -- 名無しさん (2018-07-07 19:42:26)
  • 盤面除去から追加のアドを生み出していくかげろうは……コントロールに近いビートダウンか 悠長なコントロール出来るような防御力じゃないし -- 名無しさん (2018-07-07 20:04:53)
  • デュエマでコントロール奪取がないのは低年齢層への配慮なのかな? -- 名無しさん (2019-10-05 11:47:11)
  • ↑相手カードへの直接の干渉を避けてトラブル発生を未然に防いでるんだと思う -- 名無しさん (2020-01-20 11:36:04)
  • MTGだと忘却撒きによる土地奪取とかはよく返し忘れがあった(スリーブが同じケース) -- 名無しさん (2020-03-27 10:28:37)
  • ポケカだとかつて人気だったのはグッズを封じるガマゲロゲEXやオーロット、特性を封じるダストダス辺りかな。今の剣盾だとクワガノンV辺りがグッズロックできるカードか。 -- 名無しさん (2022-07-21 15:22:45)

#comment

*1 Area of Effectの略。主にDCG系で使われる
*2 MtGの場合ダメージや破壊効果による破壊と、タフネスを0にして状況起因処理で墓地送りする際の挙動が異なるため、両者を区別する必要がある。
*3 フィールドのカード枚数自体の変動はないため、ロックに分類する場合もある
*4 継続的に仕えるバーンカードでライフを削り切る、くり返し仕えるデッキ破壊手段や自分のデッキを修復する方法を採用して相手を先にライブラリーアウトさせる等
*5 一応タップアウトでなければ血染めスタック中に黒マナと緑マナを出しておく、タップアウトしていたら血染め着地後に森と沼をなんとか探し当て《突然の衰微》で即死は回避可能、ただ森も沼もデッキに1~2枚しか入らないので、血染めが出る前にフェッチで持ってこないと素引きはほぼ不可と言っていい。
*6 当時はデッキリストの提出期限が当日のラウンド1前だったため。今は前日夕方に変更になったため、「デッキ構築の時間が減って辛い」とこぼした事も。

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