登録日:2018/02/14 Wed 01:53:31
更新日:2024/02/19 Mon 11:30:19NEW!
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【概要】
2009年に公開されたホラー映画。
1981年のカナダ映画『血のバレンタイン』のリメイクであり、タイトル通りに3D映画として公開された。
日本では2009年2月14日のバレンタインデーに日本語吹き替えの3D版のみで公開された。
日本版のイメージソングは「鏡の国のアリア」であり、アニメ版『鋼の錬金術師』のED曲「消せない罪」で有名な北出菜奈がボーカルを担当。
ロック調ながらもどこかダークな雰囲気が特徴で、歌詞の一部が何気に本作の核心をついている。
また、ボーカルを担当した北出菜奈は本作の日本語吹き替えとして声優に初挑戦していた。彼女曰く「殺害される金髪の女性役」
【あらすじ】
アメリカの小さな炭鉱町ハーモニー。
10年ぶりに帰郷したトムは、かつて自身の不注意が原因で起きた炭鉱事故の唯一の生存者、ハリー・ウォーデンがバレンタインデーに住民22人を惨殺した事件の罪悪感に未だに苦しんでいた。
元恋人のサラを訪れたトムだったが、ある夜、まるでトムの帰りを歓迎するかのように、ガスマスクを付け、ツルハシを持った殺人鬼が再び姿を現した!
見えざる恐怖が忍び寄る中、果たしてトムと町の人々の運命は――。
【登場人物】
- トム・ハニガー(演:ジェンセン・アクレス/吹替:東地宏樹)
主人公。
ハニガー炭鉱の跡取り息子である新人炭鉱作業員であったが、炭鉱内の作業ミスで爆発事故を起こして6人が生き埋めとなり、その内の5人が命を落としてしまった。
その1年後のバレンタインデーに爆発事故の生存者であるハリー・ウォーデンに殺されかけた末に町を去ってしまった。
それから10年後ぶりに町に戻ったが、爆発事故の件に加え、父親の死で相続した炭鉱の売却を決意したため、現在では町の住人から忌み嫌われ、挙句に友人や恋人からも見放されてしまう。
要約すると、オリジナル版における主人公T.J.とハリー・ウォーデンの同僚を1つにまとめたような立ち位置と言える。
一度は周囲の反対を押し切って売却の手続きを行おうとしたが、炭鉱内でウォーデンらしきガスマスクの殺人鬼に遭遇したのをキッカケに一転して売却を取り止め、過去の償いのために町に残る事に…
- サラ・パーマー(演:ジェイミー・キング/吹替:宮島依里)
ヒロイン。
トムに想いを寄せていたが、バレンタインデーの惨劇をキッカケに彼とは疎遠となり、現在はアクセルと結婚して1児の母となっている。
10年ぶりにトムと再会した際には逃げる形で町を去った事を責めていたものの、その一方では彼に対する未練が残っている等、ある意味オリジナル版のサラとは対照的な人物として描かれている。
- アクセル・パーマー(演:カー・スミス/吹替:草尾毅)
トムの友人。
10年前は別の女性と付き合っていたが、現在はサラと結婚して保安官となっている等、オリジナル版のアクセルとは異なった設定となっている。
炭鉱の爆発事故以降はトムに対しては良い感情を持っておらず、10年ぶりに町に戻ってきたトムがサラと再会した事を知った時には露骨に嫌悪感を露わにしていた。
10年前のバレンタインパーティーに参加した当時はリア充な若者であったが、現在は真面目で血の気が多い性格になっており、事件の重要参考人となったトムの取り調べをするシーンでは、サラとの結婚の話題を持ち出したトムにブチキレて殴り飛ばしていた。これはぶっちゃけトムが悪い。
しかし、その一方ではサラの店で働いているミーガンと密かに不倫していた。サラからは薄々不倫に気づかれていたようであるが、彼女も彼女でトムに未練タラタラなため、どっこいどっこいである。
- バーク(演:トム・アトキンス/吹替:内海賢二)
町の保安官。
10年前のバレンタインデーでハリー・ウォーデンに襲われたトムを救った。
なお、爆発事故が起きた当時はトムを庇っていたものの、酒場で住人達が10年ぶりに町に戻ってきたトムに絡んできた際には喧嘩を仲裁しつつもトムを厄介者扱いして町から去るよう忠告していた。
本編後半でガスマスクの殺人鬼に襲われて顎をツルハシで下から突き刺され、直後にそのまま下顎を引きちぎられて死亡。
- マーティン(演:エディ・ガテギ/吹替:星野貴紀)
アクセルの部下である黒人男性。
- フェリス(演:カレン・バウム/吹替:不明)
アクセルの部下である女性保安官。
- ベン・フォーリー(演:ケヴィン・タイ/吹替:川久保潔)
ベテランの炭鉱夫。
オーナーであったトムの父親とは古くからの付き合いであり、彼が亡くなった後もハニガー炭鉱で働いている。
他の住人と違ってトムを敵視してはいないものの、父親の葬儀にも出ずに一度町から去った挙句に町の都合を無視して炭鉱を売ろうとする行為に関しては流石に憤慨していた。
もっとも、トムが戻ってくる前から炭鉱は廃業寸前で町の景気も悪くなっており、毎年バレンタインデーが近づく度にハリー・ウォーデンの事件ばかりが報道で取り沙汰される等、どのみち詰んでる状態であった。
最期は床に置かれたツルハシの先端に目を突っ込まされて死亡。
- ミーガン(演:メーガン・ブーン/吹替:甲斐田裕子)
サラが経営しているスーパーマーケットの店員。
上記にある通り、アクセルと不倫している。おまけに既に妊娠の状態であったが、当のアクセルは気まずそうにしていた。
本編後半でサラ共々ガスマスクの殺人鬼に襲われ、店の窓から逃げようとしたところを先回りしていた彼に捕まった挙句、最期は心臓を抉り取られて死亡。
- アイリーン(演:ベッツィ・リュー/吹替:不明)
アクセルの元カノである金髪美女。本作のエロ要員
10年前はアクセルと付き合っていたが、現在はセフレのフランクと付き合っている。
モーテルでフランクとセックスしていたが、彼が隠しカメラでその時の情事を盗撮した事に気づいて激怒。
フランクが外に出た際にはカメラを奪おうとわざわざ全裸姿の状態でモーテルを飛び出したところ、ガスマスクの殺人鬼が現れてフランクを殺害、モーテルに逃げ込んだ末にツルハシで腹を裂かれて死亡。
なお、上記のヌード姿を披露するシーンではアソコを含む全身を丸々映している等、もはや洋ポルノと言ってもいいレベルの際どいエロ描写であるせいか、レンタル版ではモーテルでのシーンがほぼ丸ごとカットされている。
彼女の裸体を拝みたい方は完全版か動画サイトを観るしかない。裸体が見たいだけなら外国語でググれば普通にヌード姿のキャプ画が出てくるけどな
- フランク(演:トッド・ファーマー/吹替:不明)
アイリーンのセフレであるスキンヘッドのトラック運転手。
モーテル内でアイリーンとセックスする傍らであらかじめ部屋に設置したカメラで彼女の裸を盗撮する等、ホラー映画のお約束とも言えるロクデナシである。
そして、盗撮に激怒したアイリーンに対して意に介すことなくトラックで逃げようとしたところを運転席で待ち伏せしていたガスマスクの殺人鬼にツルハシで脳天を叩きこまれて死亡。ざまあwww
- ノア・パーマー(演:アンドリュー・ラーソン/吹替:不明)
サラとアクセルの息子。
中盤でガスマスクの殺人鬼に家を襲撃されたが、保安官に保護されるまでずっと隠れていたため無事であった。
- ローザ(演:ジョイ・デ・ラ・パズ/吹替:不明)
パーマー家の家政婦。
中盤で家に侵入してきたガスマスクの殺人鬼につるはしで殺害された。
その後、オリジナル版で登場したメイベルと同じように乾燥機で加熱された。
- セレーネ(演:セレーネ・ルナ/吹替:不明)
モーテルの管理人。
子供並みに身長が低い女性であり、彼女も例外なくガスマスクの殺人鬼に殺害された。
- ハリー・ウォーデン(演:リチャード・ジョン・ウォルターズ/吹替:不明)
ガスマスクの殺人鬼。
元は炭鉱夫で他の作業員のミスで生き埋めになった末に1人だけ生き残った点はオリジナル版と同様であるが、本作では意識不明の状態で救助された後に警察の捜査で「ウォーデンが生き残るための酸素を確保するために他の5人をツルハシで全員殺害した」という疑惑が浮上していた。
病院に搬送された後は意識が回復することなく昏睡状態のまま眠り続けていたが、その1年後に突然意識を取り戻して職員と患者を皆殺しにして病院から逃亡。
その後、バレンタインパーティーが開催されている炭鉱へと向かい、そこでパーティーで楽しんでいた若者達をも無差別に惨殺。そして、爆発事故の元凶であるトムに復讐しようとしたところを駆けつけた保安官に数発撃たれた末にトンネルの奥へと姿を消した。
それから10年後、一晩で22人を殺害して保安官の銃弾を受けても平然と走って逃げたウォーデンはハーモニーの忌まわしい伝説と化している。
終盤におけるネタバレ ※クリックで展開
- トム・ハニガー
ガスマスクの殺人鬼の正体。
10年前のバレンタインパーティーに現れた殺人鬼こそハリー・ウォーデン本人であったが、銃弾を浴びて逃亡する最中にアクセルの父とバーク、ベンによって秘密裏に抹殺されていた。
一方、ウォーデンに襲われたトムは殺されかけたショックから7年間も精神病院に入院していた事が判明。
10年ぶりに町に戻った後も事件のトラウマに悩まされ、炭鉱の近くでウォーデンの遺品であるガスマスクを見つけた事をキッカケに精神が完全に破綻して二重人格となってしまった末にハリー・ウォーデンになりきって殺人を繰り返したのが真相であった。
中盤でトムの目の前に現れたウォーデンらしき殺人鬼はトムにしか見えない幻覚であり、錠剤を服用するシーンで真犯人の伏線が張られていたものの、オリジナル版における真犯人がアクセルだった事も相まって、その時点で「殺人鬼の正体が主人公」とは誰も思わなかったであろう。
そのあまりの忌々しさ故に殺人の記憶を無意識に自ら封印した為、自分が犯人である事を自覚しないままウォーデンの生存を信じ続け、炭鉱内でアクセルと対峙した際には彼を犯人扱いしていたが、その時に口走った不用意な発言がキッカケでようやく全てを思い出してしまう。
正体を暴かれた後は心のタガが外れてアクセルとサラに襲いかかったが、サラが撃った銃弾が腹部を貫通した上に背後のガスタンクに引火、追い打ちをかけるかのごとく爆発に巻き込まれてしまう。
ラストでは奇しくもかつて自身が起こした爆発事故に巻き込まれたウォーデンと同じく生き埋めの状態になりながらもしぶとく生き延びており、ちょうど救助に駆けつけた捜索隊員の1人をいきなりツルハシで殺害、防護服を奪って隊員になりすましてどこかへと去って行った。*1
- アクセル・パーマー
上記の通り、事件の真犯人ではなく、事実上オリジナル版とは立場が逆転した人物であった。
ハリー・ウォーデンの模倣犯を捜査する過程で真相に辿り着き、クライマックスで正体を現したトムと対峙して重傷を負いながらもサラと共に生還した。
また、ミーガンが死亡した後はサラに対する罪悪感から、一度は破局を覚悟していたものの、その頃には不倫どころではない状況であった事に加え、トムの本性がサラの未練を消し去ってしまったため、最終的によりを戻して一層絆が深まる結果となった。
- サラ・パーマー
アクセルとの関係とトムへの想いの間で揺れていたが、終盤でトムの正体を知った事によって彼に対する未練が吹っ切れて結果的にアクセルとは本当の意味で結ばれる事となった。
余談
日本での公開日の前日(2009年2月13日)に試写会が開催され、北出菜奈が血まみれの花嫁姿で会場に訪れていた。
ちなみにその日は13日の金曜日であり、奇しくもリメイク版13日の金曜日が公開された日でもあった。
追記・修正はハリー・ウォーデンのコスプレをしてからお願いします。
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▷ コメント欄
- これ去年も同じことやったよな…w -- 名無しさん (2018-02-14 01:57:57)
- リメイクホラーとしては結構良さそうな出来なの? -- 名無しさん (2018-02-14 09:22:26)
- 正直アクセルの不快さが異様だった。自分がトムを見捨てた末にトムがああなったのに、その責任すらも自覚せずに彼を追求してんだから。女房共々無様に死ねよと思った -- 名無しさん (2018-02-14 17:40:49)
- ↑ アメリカホラーはこれに限らず元凶が最後まで生き残るオチが結構ある。一番有名なところでラストサマーとか?ちなみにアクセル役のカー・スミスはファイナルデスティネーションで最初生き残る予定だったけどテスト試写で嫌われたから死ぬオチに差し替えられてる。 -- 名無しさん (2018-02-15 21:17:22)
- ↑そんなエピソードがあったんだ。ということはこの映画の試写会や、あっちの方の観客からは全然嫌われる声が上がらなかったということか。あの糞警官が最後まで生き残るのが凄いモヤモヤした。別エンディングでトムに惨殺されりゃ御の字だったのにさ -- 名無しさん (2018-02-17 22:33:59)
- トムを演じたのはディーン役を演じた人なのか。 -- 名無しさん (2018-02-17 23:27:11)
- そして余談にあるリメイク版13日の金曜日の主人公はサムである。 -- 名無しさん (2020-04-05 20:05:30)
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