登録日: 2017/11/26 Sun 01:21:46
更新日:2024/02/15 Thu 13:51:57NEW!
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『ロッキー2(原題:ROCKYⅡ)』とは、1979年に公開されたアメリカ映画。
●目次
【概要】
前作、ロッキーの大ヒットで一躍ハリウッドスターとして栄光を掴んだスタローンは
その後、パラダイスアレイで監督としてもデビューを果たしていたが、ロッキー以降の作品はどれもヒットしなかったために本来予定されていなかったロッキーの続編が作られることになった。
本作ではスタローンが主演や脚本だけでなく監督をも務めており、後に多く製作されるスタローン作品で用いられる演出などの原点とも言える要素も含まれている。
制作費も前作より格段にアップしたために若干エンターテイメント性が強くなっている他、前作ではできなかったような演出も可能となり、試合シーンなどで特に活かされている。
1作目が人生のどん底にあった男の奮起をテーマにしていたが、2作目は転落した男の再起がテーマになっており、
奇しくも製作当時のスタローンの境遇と重なっているのが特徴。
前作がアカデミー賞を受賞したほどの名作であっただけに観客からの期待は高かったものの前作の焼き直しの印象が強く、
ヒットはしたものの作品の評価や興行収入も前作には及ばず、佳作な普通の映画という可もなく不可もない作品という結果になった。
しかし、クライマックスにおけるアポロとのリターンマッチはシリーズ全7作中、4のドラゴ戦とタメを張る屈指の迫力であり、
ファイトシーンのBGM「Conquest」は後のシリーズで何度も使用されているほどの名曲で、真の栄光を掴む男の戦いぶりは非常に見所がある。
現在では1作目の雰囲気を引き継いだ良編という再評価も下されている。
【あらすじ】
チャンピオン、アポロ・クリードとの激闘を戦い抜いた無名のボクサー、ロッキー・バルボアはその健闘が称えられて一躍時の人となった。
さらに恋人のエイドリアンとも結婚し、ボクシングから身を引いて新生活を送ろうと意気込む。
しかし、元来不器用なロッキーはファイトマネーを浪費し、新しい仕事だったはずのCM撮影もセリフをまともに読むことができずに失敗してクビになってしまう。
当てにしていたギャラが入らず家計が苦しくなり、就職活動を始めても無学で前科もあるロッキーはどこも雇ってくれない。
親友のポーリーの口聞きで彼が働いていた精肉工場に勤めてもすぐにリストラされてしまう。
家計を支えるためにエイドリアンは身重の身でありながらパートに出ることになり、
ロッキーも師匠のミッキーのボクシングジムで雑用夫として働いて急場を凌ぐことしかできなかった。
一方、辛うじてチャンピオンの座を死守したアポロだったが世間からはロッキーとの戦いぶりが世間から批判されてしまい、
「チャンピオンの負けだ」「前回の試合はドロー」「八百長試合だ」などとバッシングされる始末。
真のチャンピオンであることを証明するためにロッキーとのリターンマッチを決意する。
【登場人物】
●ロッキー・バルボア
フィラデルフィア出身の三流ボクサー。
前作のアポロとの激闘を戦い抜いてゴロツキではないことを証明し、無名から一転して有名人となった。
反面、アポロとの試合で右目を負傷して後遺症が残ってしまい、ボクサー生命は断たれたも同然になる。
本作からは元来の不器用さから調子に乗った結果、失敗してしまうというダメ人間な一面が描かれるようになり、
アポロとのファイトマネーで得た大金もすぐに車やエイドリアンのプレゼント、新居購入などで無駄遣いしてしまうといった無計画さを見せている。
また、妻や家族を得たことでかつてのどん底人生の時のような生活だけはさせたくない、という思いを抱くなど一家の大黒柱としての第一歩も見せ始める。
●エイドリアン・バルボア
ロッキーの恋人。
ロッキーからのプロポーズを受け入れて結婚し、新婚生活を送るようになる。
本作からは妻として夫を支える役目を担うようになり、ロッキーを気遣ってはっきりと意見をしたりするなど積極的になっていく。
ロッキーもエイドリアンに元気づけてもらわないとトレーニングに身が入らないなど、心の支えが重要であることも描かれた。
身重の身でありながら無理に働いたせいで倒れてしまうが、ロッキーの看病のおかげで生まれた子供も遺児にならずに済んだ。
ちなみに微妙に化粧が濃くなっており、前作の地味な印象が薄れている。
●ポーリー・ペニーノ
エイドリアンの兄でロッキーの親友。
ロッキーからヤクザのガッツォの集金屋の仕事を引継ぎ、順風満帆な生活を送るようになる。
義理の弟となり舎弟となったロッキーの面倒も見るようになり、就職難に喘いでいた際には自分が勤めていた精肉工場を紹介してくれた。
ロッキーが資金難に苦しんだ際には購入した車を譲られている。
ちなみに本作では他のシリーズと比べると体つきがかなりすっきりしており、他のシリーズと印象がずいぶん異なる。
●ミッキー・ゴールドミル
ロッキーの師匠。
耳がさらに悪くなってしまい、補聴器を付けるようになった。
ロッキーの現役復帰には目の後遺症もあって反対していたが、アポロに挑発されると逆にロッキーと共に再戦を受け入れる。
サウスポー(左利き)を矯正した上で終盤戦で本領を発揮できるサウスポーに戻すという戦略を立てたが、
ノベライズだとアポロがオーバーワーク状態であったことを見越しての作戦であると明かされた。
ちなみに本作で実施したニワトリを利用したトレーニングは後にロッキーがクリードにて実施している。
(一応、動体視力を鍛えたり不規則な動きからのフェイントに対応するといった効果はあり)
●アポロ・クリード
世界ヘビー級チャンピオンのボクサー。
前作では「リターンマッチはしないぞ」と言っていたが、マスコミからのリングインタビューで何か気に障ることでも言われたのか
一転して「再戦しろ」とロッキーを挑発してくるようになった。
ロッキーとの試合が八百長だったのではないかとファンから批判され、子供達も学校で苛められるようになってしまったために
自らのプライドと子供達を守るためにもロッキーとのリターンマッチを計画する。
そのためかインタビューではかなりカリカリしておりトレーニングでもスパーリング相手を容赦なくぶちのめすなど
前作では半ば失っていたチャンピオンとしてのハングリー精神を取り戻しており、ロッキーとのリターンマッチでもチャンピオンに相応しいファイトぶりを見せた。
この時のアポロがシリーズの全盛期だったとも言われる。
●トニー・デューク・エヴァーズ
アポロのトレーナー。
ロッキーのタフな戦いぶりを評価すると共に危険視しており、最初はリターンマッチに反対していたがアポロの意思を汲んで協力する。
リターンマッチの本番でもロッキーに決して油断せずにアポロにアドバイスを授けた。
●カーマイン神父
フィラデルフィアの教会に勤める神父。
ロッキーとエイドリアンのささやかな結婚式を祝福し、アポロとの試合前にもロッキーに祝福の言葉をかけてくれた。
●メアリー・アン・クリード
アポロの妻。
夫が世間からのバッシングに苛立っている時にはチャンピオンの妻としてファンからの批判に耐えるよう告げた。
ロッキーとのリターンマッチでも夫を応援している。
●バッカス
ロッキーの飼い犬のブルマスティフ犬。
ファイトマネーが手に入ったロッキーから首輪や服をプレゼントされている。
ミッキーからは「宇宙から来た怪物かよ」と言われた。
ちなみに中の人ならぬ犬は次作、ロッキー3までの間に虹の橋を渡っていったようで3作出演は叶わなかった。
●トニー・ガッツォ
かつてのロッキーの高利貸しの仕事の雇い主だったヤクザ。
ロッキーとエイドリアンの結婚式で二人を祝福し、ロッキーに今後の生活のためにファイトマネーを使って
マンション投資をすすめてみたり、ロッキーが仕事を失ってしまった時にはまた自分の元に戻ってくるよう声をかけてくれた。
●グロリア
エイドリアンが働いていたペットショップのオーナー。
ロッキーとエイドリアンの結婚式で二人を祝福し、ロッキーがバッカスの首輪を買う際にはロッキーが使う腕輪として小さな首輪も見繕った。
●レオナード
ロッキーとCM撮影の契約を交わしたエージェント。
有名人になったロッキーのネームバリューで稼ごうとしたが、無学だったロッキーに何も配慮しなかったのが祟ってしまい、
不器用なロッキーがセリフを噛んでばかりで撮影に失敗して監督とも揉めてしまったために契約は取り消しになってしまう。
●ミート・フォアマン
ポーリーが働いていたシャムロック精肉工場の社長。
ポーリーからの紹介でロッキーを臨時で雇い入れるものの、不況のためにすぐに人員整理のためにロッキーをリストラせざるを得なくなる。
ちなみにロッキーは一週間毎の契約というかなり不安定な雇用だった模様。
【余談】
●本作のランニングシーンでは大勢の子供達と一緒に走るシーンがあるが、元々このシーンは1作目で予定されていた演出。
前作が低予算であったために実現しなかったが、本作は制作費がアップしたためにこの演出が使えるようになった。
●アポロとのリターンマッチでは妻のエイドリアンも同伴する予定だったが、演者のスケジュールが合わなかったために自宅のテレビで観戦するという設定に変更された。
ちなみに一部のスチール写真ではチャンピオンになったロッキーにエイドリアンが抱きかかえられているシーンが存在している。
●ロッキーのモデルとなったボクサー、チャック・ウェプナーが特別ゲストでスパーリング相手として出演する予定だったが、
撮影当日のウェプナーは完全に酔っぱらっていた上に女付きという状態であったために出演が取り消しになってしまった。
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