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更新日:2024/02/15 Thu 13:34:01NEW!
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電脳戦機バーチャロンシリーズに登場する紙飛行機バーチャロイド。
いかにも空が飛べそうな背中の翼、見るからに攻撃性が高そうなトゲトゲしたライン、どう見ても被弾=死の気配を予感せざるを得ないひょろひょろシルエットなど、「軽量高機動!!!」な雰囲気を全身から醸し出す素敵な機体。
OMG(初代)、オラタン、フォースと毎回名前が変わっているが、機体コンセプトが同じであることは一目瞭然。
TRV-06k-H バイパーII
- [ 開発経緯 ] -
「オペレーション・ムーン・ゲート」(初代バーチャロン)より10年ほど前。
DN社が実用化しつつあった戦闘VR群は、予定されるVR一斉解禁キャンペーン「第二次Vプロジェクト」に向け、運用ノウハウの蓄積に励んでいた。
史上初めての人型ロボット兵器であり、月由来のオーバーテクノロジーの塊であるVRは、様々な面で斬新な兵器であったが、特に現用兵器と差があったのはその圧倒的な機動性である。
VRの中核をなすVコンバータは、作動状態になると周囲にゲート・フィールドと呼ばれる「電脳虚数空間(CIS)」へとつながる特異空間を形成する。
これはその空間ごと通常宇宙を移動するVRにとっては、見かけ上慣性緩和装置として作用する。
戦闘VRはこれによって機体構造・搭乗者共に従来兵器のような慣性の束縛から逃れ、出力が許す限りの超高機動が行えるようになったのである。
これは戦闘VR同士の戦闘に絶対的なダイナミズムを与えたが、反面、従来の兵器体系、特にその指揮・統制システムとの協調が難しくなってしまった。
超高速で展開されるVR戦に対して、従来のC4Iシステムではあまりに鈍重すぎたのである。
という訳で新たに提案されたのが、偵察/強襲/統制を任務とするTRV(Tactical Reconnaissance Virtuaroid)、すなわち戦術偵察バーチャロイドだった。
「把握し、蹂躙せよ」のコンセプトの下に生まれたこのVRは「戦場を高所から偵察し、戦況を掌握し、それを元に自ら判断して率先して攻撃の先鋒を担う」という全く新しい機種だった。
従来兵器の概念でいえば「戦闘機と哨戒機の性能を兼ね備えたAWACS機」とでも言うべき存在である。
しかし性質上「偵察性能(跳躍性能)・機動力・打撃力」を兼備していることが要求されたTRVだったが、その開発には最初から困難がつきまとった。
当時のDN社開発管理部は『HBV-05 ライデン』の失敗から開発部への極度な締め付けに出ていたので、予算やスケジュールが非常にタイトなものとなってしまったのだ。
このため全く新しい機種であるにも関わらず、TRVの基礎構造は『SAV-07 ベルグドル』同様に既存VR(この場合は『MBV-04 テムジン』 )のスケルトン(フレーム)を流用せざるを得なかった。
そして結果的に、これが本機の開発における最大の枷となってしまうのである。
苦難の末に一応の完成を見たTRVは、出力系(ジェネレータアンプ)の強化と徹底的な軽量化を施すことで、高い空中機動性能を獲得していた。
装甲防御力こそ低下したものの、最優先とされた機動力と火力が十分だったので許容範囲内とされた。
試作機のテスト結果は関係者を一様に満足させ、『TRV-06 バイパー』の制式名称と共に、早速DNAへの配備が始められた。
しかし配備後まもなくして、はやくも低予算のツケがやってきた。運用テストを行っていた部隊で、稼働中のTRV-06が操縦不能になって自壊する事故が続発したのである。
調査の結果、強引な増強が施された動力系からの出力に軽量化され過ぎた機体構造が耐えられず、機体から制御系へエネルギーが逆流してシステムを破壊してしまっていたことが確認された。
実はこの欠陥自体は開発時にも認識されていたのだが、機体構造上の限界と、何よりスケジュールの都合から、ジェネレータアンプにリミッターを装備するだけでよしとされていたのである。
しかしVRパイロットのVRポジティブ値が機体の出力上昇にもたらす効果は予想以上に大きく、リミッターによる出力制限だけでは到底抑えられないことが判明したのだった。
一気に暗礁に乗り上げたTRV-06だったが、SAV-07のように「実用面では散々だけど、一応仕様書通りにはできてる」失敗作ではなく、「明らかな想定外の不具合がある」欠陥機だったのが逆に幸いする。
DN社上層部が「完成してるベルグドルには改良なんか必要ないけど、欠陥機のバイパーはまあ仕方ないね」という官僚的判断で、改善のための追加予算と追加スケジュールをあっさり認めてくれたのである。
とはいえTRV-06の欠陥はMBVの強引な転用という根本部分に由来するものであり、改修作業は難航。一度など開発スタッフが総入れ替えされる事態にまでなった。
そして最終的には6年間もの悪戦苦闘を経て、ようやく不具合を解決した改良機、『TRV-06k-H バイパーII』が完成したのである。
- [ 機体構造 ] -
戦闘VR部隊におけるTRVは「最初に発見し、最初に接敵し、最初に攻撃し、最初に離脱する」ことを任務とする。
このためTRV-06k-Hには高い空中機動性と、一撃離脱を可能とする大火力が与えられている。
しかしスケルトンとパワーソースがMBVの流用である以上、空中機動性を大きく引き上げるためには徹底した軽量化しかなく、結果装甲防御力は無いも同然のレベルにまで低下した。
火力面では、主砲として胸部に『BL-c04』を内蔵。これはdeploiux社製の指向性弾芯内包型ビームランチャーで、小型軽量ながらパワーソースに直結したことで高い威力を発揮する。
これ以外の兵装は全てビーム機関砲/ビームソード/ミサイルランチャーを兼ねる手持ち式複合兵装『レブナントVer1.666』に集約されており、軽量化と高火力化を両立している。
そしてTRV-06k-Hの最大の特徴が、余剰エネルギーを紡錘上のフィールドに展開して敵への体当たり攻撃を行う特殊機構「S.L.C.ダイブ」だろう。
これは構造部からあふれる過剰なエネルギーを、動力に直結した背中の大型放熱板を介して機体周囲にフィールドとして放出するという機構である。
原理的に言えばこれは一種の「制御された暴走」であり、実際エネルギー展開中は半ばコントロール不能になってしまうという欠点もあるが、その威力は絶大で、展開中は既存のVRの攻撃程度なら完全に無効化してしまう。
この機能は攻撃手段でもあるが、それ以上に最大の構造的欠陥であるエネルギー逆流現象の対処策としての側面も強い。
SLCという名称も、TRV-06の事故で死亡したパイロットの最後の叫び声" She's Lost Control!! (機体が制御できない!)"に由来するものである。
- [ 活躍 ] -
紆余曲折の末に配備されたTRV-06k-Hは、DNAの各部隊における演習で期待通りの性能を示し、関係者を概ね満足させた。
しかし現場の運用部隊からは
「いくらなんでも紙装甲すぎる」
「大エネルギーを蓄積しているせいでパイロットの精神的負荷が大きく、消耗がはやい」
などの苦情も出ており、やはり基礎部分がMBVの流用であることによる無理は少なからずあった模様。
またこのVRによって確立された「前衛を担うMBV、後衛を担うSAV、偵察・管制を担うTRV」というDNAのVR戦術教義は、後にDNAが独立採算組織となるとすっかり過去のものとなっていた。
RNAとの抗争が勃発した時も、MBVであるテン・エイティ、SAVであるベルグドルなどは大量に配備されていたが、TRV-06k-Hがこれらに混じって配備されている様子はみられない。
これはまず肥大化したDNAという組織全体においてVRの戦術教義が周知徹底されておらず、TRVの重要性を認識していない幹部が多かった、という点が考えられる。
またもう1つ、単純に機体の運用コストが高かった(単価からしてベルグドルの約1.5倍であり、維持・運用コストはさらに高かった)ため、それが営利軍隊であるDNAにとって好ましくなかったという理由も大きいだろう。
反面、技術実証機としては非常に大きな成果を上げている。
特にかのアイザーマン博士(彼についてはスペシネフの記事参照のこと)はこのVRを偏愛していたのか、可変実験機である『YZR-540-SH』系、後のサイファー・マイザーへと繋がる『YZR-730VT/X』など、様々な系列機を開発している。
- [ 活躍 ] -
「紙飛行機」というステキな愛称が、そのままキャラの特徴を全て表している。
開発者曰く「STGの楽しさを味わってもらう機体」であり、一瞬でも油断すると即ピチュってしまう軽量高機動機である。
基本は「近距離ジャンプしてCW・LW・SLCの三択で空中から攻める」タイプ。
機動性自体はフェイに一歩譲るが、ジャンプ性能が圧倒的に高いので、総合的にはトップクラスの回避性能。
そして装甲は期待通りにぶっちぎりの薄さ。
よく「ライデンのレーザーを喰らったら即死」などと言い表されることがあるが、そんな滅多にない事故より「威力が低く、命中率が高い」というタイプの攻撃(ボム・ソード・しゃがみ攻撃全般)の対処がとってもきつい。
普通のVRに対してのジャブが、バイパーにとっては余裕でストレートになるからである。
装甲と言う一点を除けば高性能なのだが、その一点があまりにも壮絶に足を引っ張るため、総合的な安定性は低め。
特に上級者同士の戦いだと相討ち上等で硬直をとられるためいちいち行動に制限が付き、どうしてもダイヤは下がる。
しかしそのあまりに潔い戦い方から偏執的な愛好者も多く、使い手は概して手練れの傾向が強い。
RVR-42(YZR-4200) サイファー
- [ 開発経緯 ] -
OMG後、SM-06(サッチェル・マウス)と名を変えた旧DN社第6プラントは、その開発主任にアイザーマン博士を迎えていた。
当時アイザーマン博士は火星の先住者である「マージナル」とコネクションを持っており、地球圏のSM-06と火星の双方でVRの開発研究を進めていた。
この頃博士が作った新型VRの一つが、次世代可変VR『YZR-2400』で、後のサイファー、マイザーの共通の先祖にあたる機体である。
その設計コンセプトには博士が手掛けた一連のTRV-06k系の改修機のデータが色濃く反映されており、実質的なその子孫といっても過言ではない。
しかしこの時期の博士が注力していたのは、なんといってもVRの中核であるVコンバータの改良である。
Vコンバータはムーンゲート由来のオーバーテクノロジーの塊であり、Vプロジェクトの中核であった0プラントが解散させられた後はほとんど大きな発展が見られない状態にあった。
※(この経緯はこのあたりを参照のこと)
ここにブレイクスルーの可能性を見出した博士は、
- 通常のVコンバータが用いる月由来のクリスタル質(ムーン・クリスタル)
- 博士が火星で発見したVクリスタル質を含有する鉱滓「ブラックベリー」(マーズ・クリスタル)
- TSCドランメン(旧DN社第4プラント)管轄下にある南米遺跡から採取されるVクリスタル質(アース・クリスタル)
の三種のクリスタル質を1枚のディスクに多層化して使い、次世代ハイブリッドコンバータ『YS-99』を作り上げた。
この新型VコンバータはVRのCIS突入能力を飛躍的に高め、定位リバース・コンバート*1すら可能にした。
YS-99の開発にあたり博士がマージナルから得た協力は多大なもので、その恩に報いるため、博士はYZR-2400にYS-99を搭載した『YZR-3900 マイザー39*2』を開発し、これをマージナルに供与した。
しかしアイザーマン博士が研究に熱中している間に、SM-06を取り巻く地球圏の環境は大きく変化していた。
DN社倒産後の混沌からいち早く抜け出したFR-08(旧第8プラント)が、旧DN社系列の企業群の大半を傘下に収め、かつてのDN社のような強大な支配体制を確立したのである。
FR-08は様々な経緯からVRによる限定戦争市場に忌避的であり、SM-06を含めたプラント群にもVRの技術開発に対してほぼ全面禁止に近い制限を課した。
アイザーマン博士はこの禁令を無視して研究開発を続行するが、FR-08を恐れたSM-06上層部はこれを止めさせようと手を尽くした。
しかしアイザーマン博士はこれに従うどころか、逆にDNAの艦隊司令の一人ガキバ・マシュー大佐と組んでクーデターを起こし、SM-06を乗っ取ってしまったのである。
究極のマッドサイエンティストと戦闘狂のタカ派軍人という悪夢のコンビに乗っ取られたSM-06は、FR-08などどこ吹く風、海賊集団とでもいうべきフリーダムなプラントと化した。
しかしアイザーマン博士はマッドではあるが、愚かではない。クレイジーではある
この無茶苦茶な独立劇にFR-08が黙っていないことは明らかであり、博士は自衛のための戦力強化に着手する。それは当然ながら、博士の分野である戦闘VRを主体としていた。
博士はYZR-2400系のVRを元に、現在の状況に対応した新型戦闘VRを急ピッチで作り上げる。これが後に「飛翔する殺意」と称された『YZR-4200 サイファー』である。
- [ 機体構造 ] -
基本的な構造は原型機であるYZR-2400に準ずるが、兄弟機にあたる火星用のYZR-3900と異なり地球圏での運用に特化されている。
機体の中核であるVコンバータはYZR-3900に搭載されているYS-99ではなく、地球圏での運用に最適化された新型Vコンバータを搭載。
あちらのような定位リバース・コンバート機能こそ持たないが、出力に関しては全く引けを取らない。
またYZR-3900は戦闘以外の用途にも使用される汎用民生機であるのに対し、こちらは完全な戦闘興業に特化された機体であり、単純な意味での戦闘性能は上回っている。
「先祖の先祖」にあたるTRV-06k-Hともかなり外観上の共通点があり、細身のシルエットや制御翼を兼ねた放熱板など、明らかにその発展型であることを思わせる部分も多い。
武装面では右手に持った複合兵装「レブナント」をバイパー系から受け継いでいる他、主砲であった胴体のビームランチャーに加え、更に肩の突出部からトレース・ビームを発射する機構が搭載されている。
そしてバイパー系との最大の相違点は、やはりYZR-2400由来の可変機構だろう。これはVRの戦略機動性を高めるための機構で、高速長距離巡行を可能とする航空機形態は「モータースラッシャー形態」と呼ばれる。
TRV-06k-Hに搭載されていたS.L.Cダイブも、本機ではこの形態でエネルギーフィールドを纏い突撃するというスタイルに昇華されている。
ちなみに手持ち武装のレブナントはこの形態における機首にもなるため、突撃時の安全性を考慮してかミサイルランチャーがオミットされている。
- [ 活躍 ] -
SM-06の暴挙に対して、当然ながら宗主FR-08は黙ってはいなかった。
幾度かの交渉が不備に終わると、DNA艦隊を派遣して直接の武力制圧を開始する。
しかしこれに対し、YZR-4200はその性能をいかんなく発揮する。DNAの先遣艦隊に対し、先手を打って可変機構を活かした強襲攻撃を敢行したのである。
宇宙空間での戦闘VRの迫撃など想定もしていなかった先遣艦隊はこれに対抗する装備を持たず、甚大な損害を受けてSM-06に投降してしまった。
思わぬ敗北に衝撃を受けたFR-08とDNAだったが、それは逆に彼らの意思を固めさせることにもなった。
本気でSM-06制圧を決意したDNAは、先遣艦隊のような轍を踏まぬよう、完全装備で対空装備も充実させた大規模主力艦隊を増派したのである。
おまけにFR-08お得意の情報・経済攻勢によって、SM-06の運営機能を絶え間なく侵蝕させるという側面攻撃もかかさなかった。
FR-08の圧倒的な力に追い詰められたかに見えたSM-06だったが、しかしアイザーマン博士はここで奥の手を使う。
FR-08の敵対陣営の宗主TSCドランメンを介して、DNA最大の敵手であるRNAの力を借りたのである。見返りはRNAへの全面協力、特に新型VRであるYZR-4200の優先供給だった。
RNAはこれを受諾し、SM-06へ大規模な部隊を派遣してDNAへのけん制に当てた。
それでもDNA戦闘艦隊の全力をもってすれば、数に劣るRNA艦隊を力押しにすりつぶしてSM-06を葬り去ることは不可能ではなかったかもしれない。
しかし艦隊戦は莫大なコストを要する割に、視聴率も到底それに見合うものではない。FR-08は渋々ながらもSM-06制圧が「割に合わない」ことを認め、その独立を容れざるを得なかった。
この一連の戦いにおいてSM-06がDNAと互角に戦えたのは、YZR-4200の高い機動性と優れた戦闘力のおかげと言っても過言ではなく、その地球圏における評価は決定的なものとなった。
またその有用性は戦闘性能だけにとどまらず、限定戦争の視聴者へのアピール度と言う点でも抜群だった。
限定戦争におけるVR戦の視聴者は、重厚で地味なむせる戦闘を好むタイプより、スタイリッシュで派手な戦闘を好むタイプの方が圧倒的に多数である。
YZR-4200の鋭角的で流麗なシルエット、一撃離脱を旨とするド派手な高速戦闘スタイル、ロマンにあふれた戦闘機形態などは、まさしくこの需要に合致していたのである。
そして約束通りYZR-4200はRNAに優先供給され、『RVR-42 サイファー』の名を与えられた。
DNAに比べ遥かに先進的なVR戦闘教義を有していたRNAは、RVR-42を偵察・遊撃機として存分に活躍させ、視聴者から大いに人気を集める。
だがこのRVR-42の圧倒的大人気は、RNA内部に若干の問題をも生じさせた。
当時RNAの主力を占めていたのは、TV-02が開発したアファームド系列のVR群であり、また兵士達も頑丈で故障が少ないアファームドを大いに信頼していた。
しかし視聴率的なことを考えた場合、多少強引にでもRVR-42を画面に映すことには大きな意義があった。
それはしばしば作戦において幹部と現場兵士の間で摩擦を産み、さらには両機の供給元であるTV-02とSM-06の対立へとつながっていったのである。
- [ ゲーム内性能 ] -
サイファー特有の強化点として新たに空中ダッシュ2段攻撃(LW→CW等、RW→RWのように同武器2段は不可)を習得。やっぱり全機体中最高クラスの機動性を誇る…ただし空中のみ。
地上での移動性能はスペとかフェイに負けるようになった。
素の装甲は多少上昇しているが、Vアーマーが全然仕事をしないので結局紙装甲に変わりはない。
攻撃面ではバイパーIIの武装を発展強化させた印象の武器が多く、バルカンを連射するRW(ターボショットではレーザーを発射)、撃ち方によって4WAYのホーミングレーザーに変化するようになったCWなどが目を引くが、中でもLWが硬直が少ないビームダガーを投げる攻撃になったことが一番大きく、ばらまきながら逃げる能力が大きく上昇した。
火力そのものも全体的に上がっている。
SLCダイブは見た目は変形して強そうになったが、判定が弱くなり、かつ相対的にスピードも下がったため実際にはそれほど強くなったとも言い難い。SLCじゃない普通の変形は……うん、あれだ、かっこいいよね。
そもそもLost Contralしてるはずの攻撃なのに自分で操作出来るっていいんだろうか。
総じて言えば、「空中から襲う」バイパーIIと違い、どちらかというと「空中へ逃げる」タイプとなっている。
着地をごまかす技術こそ必須だが、それさえ覚えればあとは意外にハードルの低い機体。
相手によらず自分の動きを徹底するだけで勝ち筋に繋がるので、(対空が鬼すぎるライデンを除けば)極端な相性の良し悪しがないのもいいところ。
ただし逆に言うと「撒きつつ逃げる」というセオリー通りの戦い方に偏りがちな為、一端リードされてしまうと自分から取り返しに行くのが非常につらい。
攻める能力もないわけではないのだが、正面切った殴り合いになると火力と装甲のせいでどうしても不利になりがち。
つまり最終的には回避技術=強さとなる機体と言っても過言ではない。
戦法自体がオラタンの「削り逃げゲー」としての特徴にマッチングしており、稼働初期から最後まで安定して強キャラの地位にあった。
ただし煮詰めていくと戦法が(言ってみれば)ガン逃げチキンスタイルに帰結してしまうので相手の不興を買いやすく、場合によってはリアル近接のトリガーとなることもあったという因果な機体。
YZR-8000 マイザーΔ(デルタ)
- [ 開発経緯 ] -
地球圏全土を巻き込んだ大規模限定戦争興業「オラトリオ・タングラム戦役」が空前の盛況を呈する一方で、「アダックス」社主導で火星圏に構築された「火星戦線」も急成長を続けていた。
地球圏での限定戦争市場は最終的に最大手FR-08の一人勝ちに近い気配がほの見えており、挽回を期した各プラントはこぞって火星戦線に軸足を移し始めていたのである。
しかしそこには大きな問題があった。限定戦争の主力商品である第二世代VRが、火星圏の環境では満足に稼働できなかったのだ。
これは火星に存在する大型Vクリスタル「マーズ・クリスタル」から発せられる攻性侵蝕波が、VRの中核であるVコンバータに致命的な動作不良をもたらしていたためだった。
そのため各プラントは火星の環境下で稼働できる新世代VRの開発を躍起になって進めることになるのだが、唯一SM-06だけはその必要がなかった。
なぜならかつてアイザーマン博士が開発したYZR-3900は火星の先住者であるマージナル向けに開発されたVRであり、当然ながら火星の環境に対応する機能を持っていたからである。
即ちYZR-3900は「第二世代型VRより前に開発されていた第三世代型VR」であったため、開発元であるSM-06にとっては第三世代型への移行にまったく苦労はなかったのだった。
とはいえYZR-3900が開発されたのは、オラトリオ・タングラムより前のことである。
また限定戦争用ではなく民間での幅広い用途を想定した特殊なVRであったため、限定戦争で使用するためには各部のアップデート、及び火星戦線のレギュレーションに対応するための仕様変更が必要となった。
これらの改修を経て最初に実用化されたのが『YZR-5000 マイザー』だが、第三世代VRでも初期の機体ということもあり、性能を向上させた後続のアップデートモデルが非常に多い。
地球圏輸出用の『YZR-6000』系列、超長距離定位リバース・コンバートに対応したハイスペックモデル『YZR-7000』、それをマシュー艦隊専用に調整した『YZR-7700』などが知られている。
そして最終的には、木星圏で活動する対アジム打撃艦隊「フォース」向け艦載機として、Vコンバータを新型の『YS-101』に換装し、各部に微調整を施した『YZR-8000』がリリースされる。
マイザー系の集大成とも呼べる汎用性の高いモデルで、最終的にはこの系統が主流となった。これらの機体は原型機のそれを踏襲し、すべて「マイザー」の名で呼ばれている。
- [ 機体構造 ] -
基本的な構造は原型機のYZR-3900に準ずるが、技術更新とYZR-4200系の運用データの反映によって、全体的に性能が向上している。
またサイファー同様、汎用機だったYZR-3900と異なり戦闘用として特化されているため、総合的な戦闘性能ではかなりの差がある。
しかし最大の相違点はハードウェアではなく、むしろ両者のソフトウェアにあるだろう。
一般的なVRは、その制御OSとしてMind Shift Battle-System、即ち『M.S.B.S』系のシステムを使用している。
これはVR開発の原点であるXMU計画から、Vプロジェクト、さらには限定戦争でのVR運用を経て錬成されてきた歴史の長いインターフェイスで、YZR-8000も当然ながらこのOS(Ver7.x系)を採用している。
これに対して、マージナル仕様のYZR-3900は『テレプシコーラ』と呼ばれる火星独自の制御OSによって稼働している。
火星の過酷な環境に耐えてきたマージナルは、独自の生体システムを自らの体に組み込むことが標準化しており、テレプシコーラはこの生体システムを前提として作られた専用OSなのである。
人間の精神で機械を直接制御するという基本は変わらないが、両者のOSは全く別系統のシステムなのだ。
同じYZR-2400を親とする兄弟機にあたるサイファー系の機体とも共通点が多いが、第三世代機の常として、運動性やVアーマーの有無といった単純なパフォーマンスではYZR-8000の方がやや劣る。
反面、サイファー系で廃された単独での定位リバース・コンバート機能が復活しているため、戦略機動性においては比較にならないほどに勝っている。
「強攻型」と呼ばれるΔ型は、YZR-4200のコンセプトを直接継承したタイプだが、より攻撃的な方向性に進化している。
最大の特徴はスケルトン構造の強化で、これによって機体の剛性が著しく向上、様々な状態からのモータースラッシャー形態への変形が可能となっており、SLCダイブのバリエーションが大きく増加している。
この多様なSLCダイブによる突撃強襲こそがΔの神髄であり、異名である「颯々たる殺意」の所以ともなっている。
- [ 活躍 ] -
最も早く実用化された第三世代VRであり、また政治情勢の変化に伴う勢力の細分化も手伝って、従来の系列機よりも配備数を大幅に伸ばした。
YZR-4200をそのまま更新したRNAは勿論、同火星分遣隊のmRNA、逆にその敵であるDNA、SM-06のマシュー艦隊を含む自社部隊、打撃艦隊フォース、マージナル軍閥など、大勢力はことごとくマイザー系を編成に組み込んでいる。
中でも有名なのは、マシュー艦隊所属の第713/4戦闘攻撃隊だろう。
YZR-7700系を装備した彼らは、孤立無援の戦いを続けていた打撃艦隊「フォース」の救援要請に応え、火星近郊から超長距離定位リバース・コンバートを敢行。
木星圏までの距離を一瞬にして跳躍し、攻性結晶構造体アジムのトラップによって絶体絶命の危機にあったフォース主力艦隊を救援した。
これ以降、フォースはマイザー系の驚異的な行動半径に着目して導入を積極的に推し進めるとともに、救援を派遣してくれたSM-06との関わりを深めていくことになった。
またYZR-8000系の各機種には、『Type R』と称される特殊なモデルが存在している。
一般には「指揮官用小改修モデル」とみなされており、実際流通している商用型Type Rは実際その程度の機体なのだが、SM-06が自社部隊向けに配備している『Type R(ブロック388/1)』はその実まったくの別物。
これは特捜機動部隊MARZの総帥リリン・プラジナーに個人的な敵愾心を燃やすアイザーマン博士が火星圏からMARZを駆逐するための戦力として製造した機体であり、商用機とは一線を画す圧倒的なスペックを秘めている。
このスペックは普段は隠されていたが、リリンがダイモン討伐のためにMARZ主力を率いて地球へ向かった時、SM-06は全機能を解放したこのType R系マイザーを使ってMARZを襲撃。
主力が出払っていたとはいえ、チート的スペックを誇るMARZの専用VR部隊と互角に渡り合い、ついにはこれを火星の衛星軌道上まで撤退させるという戦果を上げた。
- [ ゲーム内性能 ] -
初期機体のΔは、バルカン、ダガー、ホーミングビームとオラタンのサイファーの武装を特に色濃く引き継いでいる。
しかし「削りながら逃げる」ことに特化したキャラ性はそのままだが、環境の変化で立ち位置が大きく変わっている。
まずサイファー固有の空中二段ダッシュ攻撃が削除され、着地硬直も他の軽量級と同レベルにまで落ちたため、「空中戦に強い」という特徴が殆ど無くなっている。
逆にその分装甲は上がっているので、つまりはシリーズの中でも最も中量級に近い機体になったと言える。
武装面でもCWが単発ビームのみに戻ったため、使い勝手が大分変わった。
またRW、LWの火力自体も少し低下している。これは純粋な数値的には「多少下がった」程度なのだが、ゲーム全体として敵味方共に硬直が増えて攻撃が当たりやすくなったため、体感的にはさらに下がって感じられる。
なによりつらいのは、2on2というルールがΔの特徴にまったくマッチしていないこと。
とにかく一撃が軽いので放っておいても脅威になりづらく、かといって追うと逃げ回られるということで、簡単に放置されて相方の被ダブルアタックを呼んでしまうのである。
今作ではルールの変化に伴って軽量級が全体的に地位を下げているが、サイファー直系の削り逃げ特化なΔは正直その中でも筆頭クラス。系列機のΗやΓが、より環境にマッチした武装を持っているのも痛い。
あえてΔを使っていくのなら、放置されない動きを常に心がけることに加え、長所である多様なSLCダイブを何としても使いこなしたい所。
これまでのシリーズでは発動条件が「全武器ゲージ100%」だったが、今作では「CWが100%」になっていればいつでもダイブを放てるようになっており、Δは3種類のSLCダイブを使用可能。
PhaseE:空中前ダッシュから変形して突撃する。重量級の硬直や、機体全体を判定として置いておく使い方が出来る。
PhaseV:その場で直下に落ちた後にロックオンした相手の方向へ自動で突撃する。
ジャンプ直後に即出し出来る硬直取りが出来るダイブ。
敵が背面側に居ても追尾してくれる為、敵機の前ビを避けた機動から繰り出してぶつけることが可能。
近距離且つタイミングさえ合えばテムAの前ビ硬直も余裕で捉える他、
近距離の敵機を背面に置いて即出しすることで敵機周囲を回る「真SLC」なんて技も。
PhaseG:地上で発動するSLCダイブ。壁に対して斜めに突撃させることで自機を壁沿いに滑らせることが出来る。奇襲用途。
SLCはΔの生命線であるCWとゲージを共有しているし、隙も大きいので有効に使うのは難しい…というより中級者以下なら封印安定レベルなのだが、これをプレッシャーとして機能させてこそのΔであり、精進あるのみ。
放置されない攻撃をひたすら繰り出して存在感をアピールさせていこう。
余談だが、系列中このΔのみ空中ダッシュで高度が落ちる特徴がある。
- [ 系列機 ] -
『YZR-8000Η マイザーΗ(イータ)』
先述したフォース救援の際にマシュー艦隊が使用していた7700Ηを元にした重攻撃タイプ。
主砲であるブレストランチャーはより打撃力を重視した高火力モデルへと換装され、手持ち武器のレブナントも大型・高出力化され、バイパー系以来のミサイルランチャー機能も搭載している。
また本機専用の装備として、VRとしては珍しい対物爆雷の運用機構が内蔵されており、モータースラッシャー形態ではこれを用いた爆撃が可能になっている。
本来の7700HはSM-06が対アジム用に独自に開発した「GFT爆雷」を搭載していたが、これは社外秘指定されていたため、商用の8000Ηでは通常のGMD爆雷で代用されている。
- [ ゲーム内性能 ] -
RWがテムジンのようなビーム弾を放つ攻撃になった(テムジンのそれと比較すると判定、射程、威力など何かしらが劣っている)他、LWはバイパーII依頼となるミサイル、CWは電気を纏ったエフェクトの大型ホーミングを搭載した火力強化型のマイザー。
ACで例えるなら「重量過多寸前の軽量二脚」という感じで、Δに比べ火力が激増した代わりに、機動性が大きく低下している。
特に空中横ダッシュは操作をミスったかと思うほどに遅い。
おまけに攻撃面でも威力こそ上がっているものの、弾速や相殺性能などは心もとなく、近接性能に至ってはソードを振る速度がもはや全機体中で最下位が争えるほどに。
が、それらを代償に得た射撃火力はもはや軽量級に許されるそれを逸脱しており、他の軽量級どころか、ヘビー級のE系ライデンやテツオに匹敵するレベル。町田特攻は漢のロマン。
装甲は軽量級、機動性は中量級、火力は重量級という非常にピーキーな機体であり、その長所だけをしっかりと活かしていくには熟練の技巧を要する。
マイザーで主戦機型の戦い方が有る程度出来るようになった、とも言えるがやはりその装甲の薄さはしっかりとマイザー系。
またその独特な性能傾向から、相方よりもむしろ相手を選ぶ傾向が非常に強い。
Ηはこちらより鈍い相手からすれば「高めの機動性に火力を詰め込んだ高機動高火力キャラ」なのだが、こちらより早い軽量機からすると「攻撃は大ぶりのテレフォンパンチのみ、動きも鈍い上に装甲まで脆い貧弱なボーヤ」となってしまう。
よってE系ライデンやアファT、VOXに対してはオラオラでガン攻めできるが、テムや景清あたりにかかってこられると常時迎撃を余儀なくされてしまう。
この独特の不安定さのため、弱機体とは言えないが強機体とも言えない中堅クラスの機体と言える。
硬直取りに使い易い前ビ、多段ヒットが無視できないダメージとなるダッシュLW、一瞬の援護で威力を発揮するCW等、Δには無い放置しづらい武装を多く持つ他、歩きLWを近接でキャンセルすることでミサイルを撃ちながら斬りかかる通称「ミサイル近接」を始めとした小技を織り交ぜることでその火力を活かしていける玄人好みの機体。
また、近接も出こそ遅いが判定は大きいので「決まらずとも当てて逃げる」「リバーサルを狙う」他、マイザー系列特有のアッパー近接での硬直取りが優秀な点は同様なので、「付き合えないが凌ぐことは出来る」と言う割り切った使い方で逃げる
箱版では調整の恩恵を顕著に受け、実用火力が大幅に増大。特に主砲であるCWの脅威度向上が著しく、速度に勝る軽量級でさえ決して油断できぬ強機体と化した。
ただし誘導が上がったのは敵も同じなので、防御面での貧弱さもより増しているのだが……
あと系列機の中で唯一SLCダイブを持っていない。
代わりに「GMDチャージ」と呼ばれる特殊技を持ち、ΔのSLCダイブPhaseVと同じ操作で同様に変形して突撃、通った後に火柱を上げる空爆を行う。
この火柱には当たり判定が有るのだが、「相手が動かないとヒットダメージにならない」と言う謎の特性を持つ。
なんでやねん…。
『YZR-8000Γ マイザーΓ(ガンマ)』
高機動と大火力を両立した強行偵察タイプで、コンセプト的には第一世代TRVであるTRV-06k-Hの直系とも呼べる機体。
ブレストランチャーを主砲とするΔやΗと異なり、サイファー系と同じくトレース・ビームを発射するショルダー・スパインを主武装とする。
しかしこの機体の最大の特徴は、手持ち武器であるレブナント37こと『マジック・ランチャー』の特異な性能にある。
これは従来のVR用マルチウェポンの様にガン/ソードに切り替え可能なだけではなくシールドとしても機能する異色の兵装で、本機の高い戦闘性能はこのランチャーの優秀さに起因するところが大きい。
実はこのランチャーはSM-06が独自開発したものではなく、マージナル軍閥の一つ「独立戦闘旅団KKKK」が所有していたものだった。
KKKKは通称「ガンマ(Γ)」と呼ばれる1人の天才パイロットを擁しており、彼の為にKKKKが開発したマイザー39の改良機『YZR-3900/300』こそが8000Γの基となったVRなのである。
彼は既に旧式化していたマイザー39を用いて、最新鋭装備で身を固めた対マージナル精鋭部隊「PK」のVR部隊8機を、しかも単独で、おまけに接近戦で全滅させてしまうほどの圧倒的パイロットだった。
その愛機は本来接近戦が苦手なはずのマイザー39だったが、彼はシールドを兼ねた専用ランチャー『K4/K4』を巧みに使いこなし、接近戦を得意とするアファームド系VRをもたやすく撃破してのけたのだった。
こうしたガンマの無双っぷりに業を煮やしたPKは大規模な掃討作戦を計画するが、その為の部隊が集合しつつあったまさにその時、当の3900/300が単機防空網を切り裂いて、その中枢へと突っ込んできたのである。
ガンマの愛機3900/300はPK司令部の正面に降り立つと、優雅かつ大仰な一礼をして、そのまま停止する。
十重二十重に取り囲んだPK部隊がそのコクピットを開けた時、その中は無人*3で、メインコンソールに「本機を進呈する」という表示が踊っていた。
これを説明すると、まず過酷な火星で西部劇的な生き方をしていたマージナルには、「戦いは常にフェアでなければならない」という掟があった。
この為自身が圧倒的に優勢な場合、相手に対して自らが持つ最も強力な武器をハンデとして与えるのが伝統とされていた。
つまりガンマはその掟を忠実に履行し、「一方的な戦いはルールに反するので、貴方達はこれを使って強くなってくださいね」と愛機を進呈、PKを華麗に嘲弄してのけたのだった。
PKは激怒するが、それはそれとして強力な武装であるK4/K4が手に入ったのは僥倖であり、これを解析、コピーして自部隊に配備しようと試みた。
しかし前述の通りマージナル仕様のVRは彼ら専用のOSであるテレプシコーラで稼働しており、PKやその背後のアダックスの技術体系とは異質過ぎてコピーが不可能であることが判明する。
このため3900/300はそのまま死蔵されかけたが、SM-06がこれに興味を持ち、コンセプトを継承しつつその特徴を新型機に反映させた。これが一般に流通している8000Γである。
8000Γはフォースやマージナル軍閥に向けて販売されて好評を博し、大いにセールスを伸ばした。
特にマージナル軍閥はこの機体を気に入り、かつてガンマがやってみせた「優雅な一礼」のモーションデータの提供にも応じている(ゲーム中のパーフェクト勝ちポーズがそれ)。
- [ ゲーム内性能 ] -
元々高機動なマイザー系の中でも、さらに最軽量な高機動型。
最大の特徴はなんといってもCWのフォースビームで、四つに分かれて飛んでいく光線は一見サイファーのそれだが、光線があまり収束せずに敵機を包み込むような軌道を取る。
これがうかつな移動をした敵の進路をふさぎ、気持ちいいほどにぶっ刺さる(逆に相手が動かないと当たらない)
その上威力も高め、かつダウン値まで抜群と、全機体中屈指の強力な援護武装となっている。
このフォースビームのおかげで、軽量級の一般的な弱点である「放置されやすさ」を克服しているのが最大の特徴。
ΔとΗのいいとこどりといった削り向きのRW、痺れ効果があり牽制に極めて有効なスリケン…LWなど、CW以外の武装も非常に優秀。
削り重視なので重い一発がないのが弱点……かと思いきや、LWでしびれさせてからのTRWという鬼威力のロマン技まで持っている。
そしてここまで射撃性能に恵まれているんだし、バイパー系らしく近接戦には穴が……あるどころか、なんとこの点でも全機体中最強クラスという反則ぶり。
特にTLWの通称「邪心突き」は発生速度・判定・威力のすべてが強烈で、激烈な近接耐性と相まってアファや景清のような近接特化機体ですら近接戦を断念するレベル。
高いタイマン性能、放置を許さない強烈なCW、ダブルアタックをさばける高機動力と、フォースにおける「強機体の条件」を網羅しており、対応できる戦術・相方の幅が抜群に広い。
テムジン747A、voxJaneとならんで「三強」と称されるほどの強キャラだが、テムAの前ビのように全面依存できる万能武装を持たず、Janeのような打たれ強さもないため、他の2機に比べるとプレイヤーの要求技量がかなり高い。
箱版でもその強さは基本的に変わっていないが、全体的な誘導性の強化によって回避技量の要求水準がさらに高まってしまったため、どうにも「理論上最強」になりかけてる感が否めない。
「……ぼくはこれでせかいをかえてしまうの」
震えていたかもしれない。建て主のあとを追い、アニヲタ達は追記:修正する。
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▷ コメント欄
- 毒蛇三姉妹は30分に収まりきれなかったからまたいずれそちらの項目で作りたいと思うし!でも誰か作ってくれてもいいのよ? -- 名無しさん (2017-10-14 17:44:37)
- ↑ 頑張れ、頑張るのだ。君が全てのバーチャロン項目を立てるのだ! -- 名無しさん (2017-10-14 21:19:45)
- これ系列の曲は滅茶苦茶かっこいいよな、オラタンの最後の大会サイファーが優勝したんだよな -- 名無しさん (2017-10-14 23:11:43)
- マーズでのΔの遅さは驚愕でしたね… -- 名無しさん (2017-10-15 02:33:03)
- タモリはタル先生がボンボンの紹介記事で「S.L.C.ダイブのSLCとはShe Lost Control の頭文字……するとバイパーIIって女性設定なのか?」と突っ込んでたな -- 名無しさん (2017-10-15 09:23:26)
- ↑戦艦や戦闘機は女性扱いだから、その流れかと -- 名無しさん (2019-01-26 21:33:17)
#comment
*2 博士の開発を示すYZRに、マージナルを表すMを冠してMYZR
*3 最初から遠隔操作されていたという説が有力だが、有人機でパイロットの脱出まで許してしまったという説も存在する
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