登録日:2017/09/14 Thu 18:32:40
更新日:2024/02/09 Fri 13:50:28NEW!
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この街の笑顔のために、ERGAを
いすゞ自動車が2000年から販売している大型バス。
従来いすゞが販売する大型バスはキュービックがあり、大きな1枚ガラスで構成されたフロントガラス、左右に配置された三角形の固定窓を持ち、角ばった車体とヨーロピアンスタイルが人気を博した。しかしキュービックは平成6年排ガス規制にまでしか適合せず、1999年施行の平成11年排出ガス規制*1には適合せず、これをきっかけにフルモデルチェンジをすることとなった。
車名はラテン語で「~に向かって」という意味を持っており、新たな時代に向かって走り始めた路線バスをイメージしたことに由来。外観は前年にジャーニーKよりフルモデルチェンジした中型バスのエルガミオを一回り二回り大きくしたようなもの。
床形状はノンステップ・ワンステップ・ツーステップの3種類を設定。ノンステップは前ドアから中ドアまでノンステップのtype-Aと後部までノンステップエリアを確保したtype-Bを用意し、ホイールベースは4.8m(L尺)・5.3m(N尺)・5.8m(Q尺)の3種類を用意した。ただしノンステ車のQ尺は存在しない。サスペンションはエアサスが標準で、リーフサスはオプション扱いとした。
2002年にはCNGノンステップ車も追加され、自動車学校向けに教習車も製造されていた。
初代エルガ
KL-LV280/380系
2000年8月発売。エルガの最初期モデルで、路線系と共に自家用も製造された。
搭載エンジンは路線バスとしては非常に珍しいV8の8PE1型で、出力は240馬力・285馬力の2種類。エアサスが標準で、リーフサスはオプション。型式はサスの種類で変わり、エアサスが280系、リーフサスが380系。
ホイールベースは冒頭で記載の通り、3種類が用意された。一番長いQ尺は数えられるほどの事業者にしか納車されていない。
2002年1月よりCNGノンステップ車が追加された。タンクは屋根上のカバー内に5本設置され、航続距離はおよそ200km。搭載エンジンはやはりV8の8PE1で、出力は240馬力。
2004年8月より日野自動車へノンステップ車のみOEM供給されるようになり、日野からはブルーリボンⅡとして発売された。外観は全く同じなので見分けるのは非常に難しい。
KL-LV834系
KL-LV280系と同時に発売されたフルノンステップバスのtype-B。最後部にエンジンを垂直横置き、後輪車軸をドロップアクスルにし、変速機をトルコンATにすることでパワートレーンをコンパクトに纏め、最後部までノンステを実現した。
エンジンはV8ではなく、直6の6HK1-TCC型を搭載。
あまり売れなかったので2005年8月に製造を終えた。
PJ-LV234系
2004年12月発売。新短期規制適合車で、エンジンが大きく変化した。
KL-LV系がV8エンジンを搭載していたのに対し、PJ-LV系からは中型車と同じエンジンにターボを取り付けたものに変わり、5速MT車がOD付から直結に変わった。5速MTに加えて6速MT、5速ATも追加されている。5速ATは米国・アリソン製を搭載。
日野へは引き続きブルーリボンⅡとして供給。外観はやはり同じ。
PKG-/PDG-LV234系
2007年2月発売。新長期規制適合車だが、同年8月まではPJ-LV系も併売されていたので、納車が多くなったのは同月以降となる。
エンジンは先代と同じだが、VGSターボの採用によってトルクが強化されている。
日野へもブルーリボンⅡとして引き続き供給。ヘッドライトが片側1灯に変更されたので見分けがつきやすくなった。
LKG-/LDG-LV234系
2010年8月発売。排ガス浄化装置の改良と尿素SCRの採用によってポスト新長期規制をクリア。更にトランスミッションはMT・AT共に6速に一本化され、ABSも標準化された。
運転席にはマルチインフォメーションディスプレイが標準装備され、燃費、尿素水残量などが表示される。
QPG-/QKG-/QDG-LV234系
2012年6月発売。LKG-/LDG-代のマイナーチェンジ車で、燃費性能向上、新ワンマンバス構造要件適合などが行われた。
2015年9月以降、ツーステップバスのみの販売となり、ポスト・ポスト新長期規制全面適用開始とともにひっそりと姿を消した。
2代目エルガ
2015年8月、登場以来初めてのフルモデルチェンジを実施。車体こそ先代からのマイナーチェンジといえる部分が多いが、フロント・リアは印象が大きく変更された。
エンジンのダウンサイジングが更に進み、2ステージターボ付き直4エンジンに変更され、トランスミッションも従来のMTを廃止しAMT*2とATを用意。
更にホイールベースも整理され、5.3m(N尺)・6.0m(Q尺)の2種類のみとなり4.8m(L尺)が廃止された。ただし車体長は従来のL尺・N尺と同レベルにされ、小回りも同等になっている。
更にノンステップ車のみとなり、ワンステ・ツーステ車も廃止された。
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*1 通称:長期規制、排気ガス規制記号:KL-*2 クラッチ操作を自動化し、ATと同等の運転操作性能を確保しつつ燃費性能はMTと同レベルを確保したもの。
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