ソラノカケラ/SHATTERED SKIES(エースコンバット04)

ページ名:ソラノカケラ_SHATTERED SKIES_エースコンバット04_

登録日:2016/05/02 (月) 18:51:33
更新日:2024/01/23 Tue 12:33:41NEW!
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エースコンバット エスコンミッション項目 エースコンバット04 シャッタードスカイ ソラノカケラ 2004年 黄色中隊 12月31日 コモナ諸島 星を目指す光



' S H A T T E R E D S K I E S '


1335hrs. 31 December 2004


MISSION 08

"「ソラノカケラ」/2004年12月31日1335時"




DATE> 1335 / 1231 / 2004
AREA> Comona Is.
OPERATION> COUNTDOWN

大陸での作戦を支援する偵察衛星を、コモナ諸島のロケット発射基地より打ち上げる。
それを察知したエルジア軍が、打ち上げを阻止するため多数の制空戦闘機を送り込んできた。
大規模な空戦になることが予想される。この空の戦いに打ち勝ち、制空権を守り抜く。
打ち上げのチャンスは今しかない。1機でも多くの戦闘機を撃墜し、ロケット発射基地を防衛せよ。





ソラノカケラ/SHATTERED SKIES」は、フライトシューティングゲーム『ACE COMBAT 04 shattered skies』に登場するミッション(ゲームステージ)の1つ。
ミッションナンバーは08。


3』以降お馴染みとなった「サブタイトルを名に冠するミッション」の一つにして、現在をもってなお評価の高い一大空戦面。
シチュエーション、シナリオ上の役割、ゲーム内容、音楽、ストーリーと、あらゆる面においてプレイヤーを魅了した「エスコン史に残る」と言っても過言ではないミッションである。



前史

エルジア軍の中立国サンサルバシオン侵攻から始まったユージア大陸戦争。
敗退の果てに大陸を追い出され、北東のノースポイント諸島への撤退を余儀なくされたISAF(独立国家連合軍)にとって、2004年9月以降の3か月は薄氷上の決死行に他ならなかった。
こそこそと補給路を潰したり油田にちょっかいを出した所を黄色中隊に追い散らされたり、無敵艦隊沈めたついでに太陽光発電所を潰して調子に乗っているとストーンヘンジに叩き落とされたりと、大きな勝利を挙げればまた次の脅威を身をもって教え込まれる日々。プレイヤーのフラストレーションも溜まる。
(ここら辺の飴と鞭のバランスが素晴らしいのも04のストーリーテリングが評価される要因である)



時は2004年12月31日。ISAFは「カウントダウン作戦」を開始。
同日13時35分、メビウス1達、ISAF混成飛行部隊は大陸南東部のコモナ諸島へ飛んだ。
これまで対地攻撃が殆どだった(対地攻撃が多すぎることが『04』の数少ない批判点である)が、今回はミッション1、4以来の完全な空戦オンリー面。
しかし敵機の数も尋常ではなく、ブリーフィング画面で表示される圧倒的な機影に目を向いたプレイヤーも多い筈。



作戦領域:コモナ諸島

ユージア大陸南東部に位置する温かい島。
珊瑚礁、青空、青い海、白い雲……。『5』のサンド島も似た感じだが、少なくとも観光していて楽しいのはこちらだろう。


シリーズ通してのファンならばすぐにピンときたはず。『2』では宇宙開発基地がおかれ、『3』でもニューコムが宇宙開発基地を建造していた、何かと宇宙に縁がある土地である。というかロケーション的にまんま種子島とケープ・カナベラルの合いの子。
『04』では大幅に向上したグラフィック描画技術によって非常に広大、かつ美しく描かれている。海上を走る連絡橋が如何にも南洋チック。


音楽も凝っている。重厚なオーケストラと従来のテクノロックが混ざった『04』だが、このコモナ諸島で流れるBGM、名前はズバリ「Comona」は、『2』以前のノリに回帰したようなバリバリのエレキサウンド。
「Fire youngman」「MAYHEM」「end of deception」に並ぶ、エスコン屈指の名ギターサウンドの1つだ。




ミッション攻略

出撃機はミッション6をクリア後に購入できるF-14Aトムキャットが最適。
搭載ミサイル数が現時点トップで、特殊兵装のXLAA(高機能長距離空対空ミサイル)が購入可能な唯一の機種だ。
次点としては、同じくミッション6クリア後に購入できるF/A-18Cホーネットが挙げられる。F-14Aと比べると、同等の空戦性能で対地攻撃適正も高いが、ミサイルが4発少なく、特殊兵装がXMAA(中距離ミサイル)なのが惜しいところ。本作戦では攻撃機会が多いに越したことはない。
単純な機動力ではMIR-2000がトップだが、特殊兵装が対地用しかないのでドロップアウト。


作戦成功条件は、難易度HARD以上では800ポイント、NORMAL以下では500Ptのスコアを達成すること。
作戦の進行上、成功すれば最低でも900Ptは貰える。Sランククリア条件はそれぞれ2900/2200Pt。



一次攻撃

 FRIEND *1
《ヘイロー2、交戦!》

[ SYS      ]            
[ MISSON START ]

 COMONA 
《コモナベースより作戦遂行中の全機へ。》
《打ち上げのチャンスは今しかない。ロケット発射まで制空権を守ってくれ。》


 FRIEND 
《こんな大規模な空戦は初めてだ。》
 FRIEND 
《もう敵は発射基地の上まで来ているのか。》


 COMONA 
《全管制官へ。打ち上げ最終チェックを急げ。》


作戦開始直後、大多数のプレイヤーは目を疑うかもしれない。ブリーフィングで表示された推定機影よりも、実際にレーダーに映る敵機を見ると明らかにそれ以上。目の前には幾多のロックオンシーカーが展開中だ。
そしておそらく本作戦が初使用となるであろうXLAAを選択すると、一気に4つの敵機が同時ロックオン。そのまま斉射すると4機同時に撃墜! この興奮は体験しないと味わえない。


 FRIEND 
《相手は対空ミサイルしか積んでないぞ。》
 ENEMY 
《弱いやつから狙え!》
 FRIEND 
《この状況じゃあ、いちいち撃墜確認は無理だ。》


敵機は叩き落とすたびに、3~4機編隊単位で補充される。登場直後の編隊は動きが鈍いため、運よく散らないうちに補足できたらXAAを叩き込みたい。
発射基地北西の高度13000フィート付近には電子戦機のE-767と給油機のKC-10が、40000フィートには高速偵察機SR-71が飛行している。
こいつらは高ポイントなので優先的に落としておきたいが、高度が高すぎる上に作戦開始直後からエリア外への逃走を始めているSR-71は、撃墜タイミングを計るのが難しい。自信が無ければスルーしよう。


 FRIEND 
オメガ11が黄色にやられた!》


 FRIEND 
《今、黄色い戦闘機の編隊が見えたぞ。》
 ENEMY 
《黄色中隊にばかりまかせてられないぞ。》


また、作戦開始時から要注意対象として黄色中隊の5機も出撃している。実際強い。
彼らは無敵状態だが、この内一機にダメージを与えると全機が撤退を開始する。強敵だが、ストーリー的にも面白いので狙ってみる価値はあるだろう。

[ SYS       ]      
[ HIT ]     

 FRIEND 
《黄色が煙を噴いている!誰がやったんだ?》
 YELLOW 
《くそ、どいつにやられたんだ?》
《今俺を撃ったヤツを確認してくれ。》
 YELLOW 
《リボンのエンブレムだ。》


一次攻撃終了までにB~Aランクスコアを達成していれば、幾分余裕を持って二次攻撃に臨める。
頑張って戦っていれば弾切れ寸前のはずなので、一次攻撃の終了30秒前くらいには補給ラインへ戻り始めるとよいだろう。出来るだけ西側でラインを越えたい。


 FRIEND 
《何機撃墜した?》




二次攻撃

[ SYS      ]             
[ MISSON UPDATE ]

 AWACS 
《こちらスカイアイ。西からB2爆撃機が接近中。》
《発射基地へ到達する前に撃墜せよ。》
 FRIEND 
《ネガティブコンタクト。こっちのレーダーには映っていないぞ。》
 AWACS 
《B2はステルスだ。レーダーに映りにくい。よくさがせ!》


 BOMBER 
《敵の戦闘機がまだいるぞ。どういうことだ。》
 BOMBER 
《かまうな。爆撃任務を遂行するんだ。》
 BOMBER 
《目標を確認。進入コースに入る。》


 COMONA 
《発射5分前。》



マップ中央西端から、ターゲット指定された6機のB-2スピリット爆撃機が登場する。こいつらが発射基地上空に到達するまでに殲滅しないといけない。
B-2は機体が薄く、全速力で基地を目指しているため、ヘッドオンからのすれ違い戦法はあまり戦果を挙げられない。ここはインメルマン旋回かスプリットSで背後を取り、確実に仕留めていく方が効率的。
先程「できるだけ西側で補給」と書いたのもこのため。自然に背後を取りつつ、撃墜後は発射基地上空へ速やかに戻れる。


[ SYS     ]            
[ DESTROYED ] 

 AWACS 
《爆撃機は全滅。残った敵の掃討にうつれ。》


 COMONA 
《最終チェック完了。発射60秒前。》


B-2殲滅後は時間いっぱいまで残敵を撃ち落とす。
このミッションではとにかく自分の空戦スキルが求められる。ある程度の腕さえあればSランクは必ずとれる。
なかなか取れないと言う人は純粋な技量か、戦術力不足なので精進あるのみ。敵機の姿勢を見たミサイルや特殊兵装の使い方、効率の良い連続攻撃を覚えよう。
ミサイルをロック次第ぶっぱなしていないか? 自分と垂直の機動を飛ぶ敵や、自分の方向に飛んでいく敵には絶対にあたらないぞ。
敵機撃墜後、目の前のロックオンシーカーにしゃにむに飛びついていないか? レーダーを見ればそいつより近い敵がすぐ脇を飛んでいるかもしれない。


 COMONA 
《発射30秒前。》


ハイスコア・チャレンジャーは、如何に効率の良い戦闘機動をモノにできるかが勝負。
レーダーをよく使って攻撃効率を高めよう。特殊兵装を使い切るタイミングは、いつ補給に戻るか、大型機は墜とすのか、黄色中隊は相手するのか、などなどの戦術的判断も重要だ。下手にミサイルを狙うよりも機銃で射殺する方が早い時もあり、その逆もしかり。
身も蓋もないやり方だとX-02でQAAMを撒く機械になるのが確実。黄色中隊は無視。ツマンネー


 COMONA 
《発射15秒前。すべてのISAF機は安全なエリアへ退避せよ。》


なお、本作戦におけるネームド機はF/A-18「VAISALA」。最も東の島の上空付近に登場する。



 COMONA 
《10、9、8、7、6、点火開始。》
《3、2、1、点火。》


《リフトオフ!》

 FRIEND 
《おお!いいぞ!》

 COMONA 
《全システム正常に稼働中。》


作戦終了35秒を切ると最終カウントダウンが始まり、発射台が煙を吐きはじめる。自機はロケットの軌道にいても問題ないので全力で敵を叩き潰そう。
とはいえ、ミッション中にリアルタイムで発射されるロケットはなかなかに壮観。一度は暫し手を休め、星を目指す光をじっくり眺めてみてほしい。
口々に叫ぶ友軍機の歓声も心地よいスパイスだ。


[ SYS      ]                   
[ MISSON ACCOMPLISHED ]


 COMONA 
《ロケットは高度40000フィートに到達した。もう手を出せないだろう。》
《君たちのおかげで発射は無事成功した。》



やっていることはぶっちゃけ、単なる空戦に過ぎない「ソラノカケラ」。それがこうも高い人気を得ている原因は、実際にゲームをプレイしないとわからないだろう。
青い空に白い雲、キレッキレのサウンド、それこそ手を伸ばせば掴めるくらいに至る所を飛ぶ敵機、混戦を象徴するように飛び交う無線。
二次攻撃開始の警告無線以外、無駄なデモシーンなども一切存在しない。B-2撃墜以外は何の制限もない。『04』信者からすればコモナ諸島の方がよっぽど「円卓」していると感じられるのではないだろうか
それまでのどこか閉塞感のあるミッション、エルジア軍にいじめられた屈辱を完全に忘れ、大空を自由に飛ぶことができる。
これまでのシナリオの相乗効果、そして演出の全てが噛みあっているからこその感動なのである。






ロケットは無事発射され、大陸での戦いを支援する準備はととのった。




SIDE STORY #6


「もうすぐよ もうすぐ始まるから」
酒場の娘は 私に耳打ちした
抵抗運動の一員である彼女は 連合軍の大陸進攻を 心待ちにしている


「助けが来たら この人たちはどうなるの?」
私の問いに 彼女は顔をしかめた
「もちろん追い出してやる! 私たちの町から!」


だが・・・・・・彼女が 心底そう望んでいないのを 知っている
彼女は『13』に心を寄せていた
そのくらい 二番機を 見つめる 彼女の嫉妬の目でわかった


ほかのパイロットは入れ替わっても 替わることのない 不動の二番機
地上にあっても 片時も 彼のそばを離れぬ『黄色の4』
彼女は 隊内唯一の女性であり『黄色の13』から 絶対の信頼を おかれた 護衛機なのだった


『13』は いっさいに無頓着に 昨日の空戦で現れた敵の “見所ある奴”の 飛びっぷりを寸評している
「もう少しだ」
「こいつ もう少し生き延びれば 俺の前に出られるほど上手くなるのだが」


だが敵に そんな幸運などないと


『13』の目が 悲しんでいる





ゲームはメビウス1の視点のみ、サイドストーリーは「私」の視点でのみで展開される『04』。
それまでメビウス1の存在すら知らなかった「13」は、ここでようやくメビウス1を意識する。プレイヤーにとっては一度は敗走した相手から認められた形だ。
同時に、「13」の相棒で後にミッション中に会いまみえることになる「4」の紹介も行われる。


ISAFはいよいよ反抗へと移る。プレイヤーにとっては心湧き、エルジアにとっては不安の前触れを描く。
ロケット発射の感動をクールダウンさせ、次なる戦いへプレイヤーを誘う、なくてはならないサイドストーリー。








メビウス1、追記・修正は上昇するロケットに並走しながら頼む。



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  • 作成乙ですノシ 難易度が上がるといきなり機銃やヘッドオンのミサイルが飛んできたりしてくるから、ある程度落として一段落付くまでは気が抜けないんだよね……シチュエーションとBGMが相まって気の抜きようがない、とも言うけどw -- 名無しさん (2016-05-02 20:11:53)
  • 開幕直後の味方の「エンゲージ!」が熱い!そして2度落とされるオメガw -- 名無しさん (2016-05-02 20:50:31)
  • 近代FPSの名作『HALF LIFE』は全ての事象を主人公の一人称からみるリアルタイムで描いてゲーマーに衝撃を与えたが、俺にとってはこの作品、そしてこのミッションがまさしくそれだった。無駄なデモシーン無しに飛び交うリアルタイム無線、そしていつの間にか発進するロケット(プレイヤー自身が視界に収めていないと見えない)。そういう見せ方もあるのだなと、当時中学生の俺は感心した。 -- 名無しさん (2016-05-02 21:48:22)
  • 良い記事だ -- 名無しさん (2016-05-03 02:55:13)
  • エースコンバットインフィニティでもこのステージを再現したステージあり。こっちのように敵は戦闘機ばかりというわけではないが -- 名無しさん (2016-05-03 12:48:27)
  • 敵の数は無限湧きじゃなくて上限はあるため腕があれば文字通り全滅させる事も可能。それでも出現する航空機の数はいまだにエスコン史上最大だったはず。こんなミッションでも難易度ACEのF-4機銃縛りで全滅させる達人がいるんだよなぁ -- 名無しさん (2016-05-03 15:00:00)
  • ↑×2 あれは他二つのオマージュミッションと違って舞台とBGM引っ張ってきただけみたいなものだから……ミッション内容はともかくアレンジBGMは評価の別れる所やね -- 名無しさん (2016-05-03 23:18:35)
  • あのステージに架かる長い橋は、アメリカにあるセブンマイル・ブリッジがモチーフになっているのかね -- 名無しさん (2016-05-04 06:05:32)
  • 『Now, let us take back our shattered skies!』 -- 名無しさん (2016-05-04 06:11:02)
  • 最近エスコンシリーズの良記事が作られてて嬉しい。作者乙!確かにこのステージの興奮はやらなきゃわからんだろうなぁw -- 名無しさん (2016-05-04 08:19:54)
  • タイトル、舞台、シチュエーション、BGM 全てが合わさって作中最もテンションが上がるステージだと思う -- 名無しさん (2016-05-06 23:16:17)
  • エスコンギターサウンド代表作の中にend of deceptionがあるけどこれってalect squadronの間違いじゃないかな -- 名無しさん (2016-05-15 02:37:16)
  • ここの敵は無限湧きなんだよなぁ -- 名無しさん (2018-03-04 18:24:28)
  • 実は史実の戦史でも、このレベルの空戦が起こってたりする。太平洋戦争の末期ぐらいに、日本軍の拠点だったラバウルに対して米軍の機動部隊からの攻撃が行われて、戦爆混合約120機に対して日本側も全力出撃’(約80機)でこれに対抗。計200機余が入り乱れる空戦が展開されて、最終的に米軍が1割の損害出して後退。日本側は撃墜・未帰還共に0とかいう結果になった -- 名無しさん (2022-10-03 04:50:57)

#comment

*1 ここの味方機はランダム。「ヘイロー2」はあくまで一例である

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