登録日:2016/02/19 (金) 09:45:30
更新日:2024/01/19 Fri 13:43:20NEW!
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傑作機 アファームド ストライカー バトラー コマンダー バーチャロイド バーチャロン 電脳戦機バーチャロン オラタン
アファームド・シリーズ(APHARMD)は、「電脳戦機バーチャロンシリーズ」のシリーズ2作目『オラトリオ・タングラム』及び、その外伝作品『One-Man Rescue』(OMR)に登場するバーチャロイド(VR)。
第1作目に登場したMBV-09「アファームド」の後継モデル。
概要 ~アファームド・シリーズ~
VR事業の衰退
シリーズ第一作で描かれた、VRを使った大規模作戦「オペレーション・ムーンゲート」の後、VRを生み出したDN社は倒産*1。
彼らが抱えていたプラントはそれぞれ企業国家として独立する。
DN社の解体後、いち早く地球圏で幅を利かせたのは地球圏の各地に拠点を持っていた第8プラント「フレッシュ・リフォー(FR-08)」および、その盟主トリストラム・リフォーであった。
彼らはDN社がかつて持っていた企業国家としての力を急ピッチで復旧させ、各プラントを実質的な支配下に置くと、
ムーンゲート起源のオーバーテクノロジーの研究を推進する一方で、VR関連の開発部署を閉鎖、進行中のプラン・事業をほとんど切り捨ててしまった。
具体的には第3プラント「ムーニー・バレー(MV-03)」以外にVRを研究・開発することを禁じ、その第3プラントのVR開発にも多くの制約を課し、
DN社の私兵部隊であり当時唯一のバーチャロイドを保有する戦力であったDNAもリストラしてしまっている。
第3プラントの活動を許したのを見るとトリストラムはVRを「根絶すること」までは望んでいなかったようだが、VR関連の事業に関してはかなり冷淡であった。
これに困り果てたのがリストラ対象となったDNAである。
母体を失ったDNAはこれにより一介の限定戦争代行業者(要は傭兵部隊)に身を落とすことになってしまった。
一見、彼らの前途は有望なように見えた。バーチャロイドはオペレーション・ムーンゲートをきっかけにその力を大きく世間に知らしめており、唯一のVR保有戦力であったDNAは世間から注目を浴びていたからだ。
しかし、DNAは問題を抱えていた。
フェイ・イェンの項目にも記されている通り、DNAはVRの唯一の運用組織でありながら、部署ごとにVRという兵器への認識がバラバラで、その確固たる運用方法を見出していなかったのである。
彼らは未知の兵器であるVRを持て余し、「VR以前の各種兵器の運用形態に無理やりVRを当てはめる」という方法で運用しようとしたが、
結果VRは持てる性能を十分に発揮することができず、スペック上での高性能とは裏腹に、視聴者の求めるダイナミズムある戦闘を行うことができなかった。
加えて、DNAには対戦相手がいなかった。
確かにVRは強力、かつ魅力的な兵器ではあったが、強すぎて既存兵器では勝負にならず、戦う相手がいなかったのである*2。
先述したようにFR-08はVR関連事業をほとんど切り捨ててしまったためにこれ以上のVRの供給も望めず、結果DNAは鳴り物入りで限定戦争市場に参入したにもかかわらず、思うほどの人気は得られなかった。
この時代は、バーチャロイドの関係者にとってはまさに「冬の時代」そのものだったのである。
だが、この冬の時代を一変させるある出来事が起こる。
RNAの出現
電脳歴a2年。演習中のDNAのVR部隊は謎のVR部隊と交戦状態に入り、壊滅的な打撃を受けた。
彼らは自らを「RNA」と称し、DNAの保有するどのVRにも該当しない新型のVRを駆ってDNAのVR部隊を瞬く間に蹴散らし、その強さと苛烈な戦いぶりを見せつけた。
そしてその「新型のVR」こそ、後に「第2世代型バーチャロイド」と呼ばれるアファームド系列機であった。
この事態にDNAと各プラントは驚愕を隠せなかった。VRを新規製造できるのはムーンゲートを掌握しているFR-08と、その管下のMV-03だけのはず。
DNA以外の限定戦争代行業者がVRを、それも全くの新型機を保有しているなど、彼らからすれば「ありえない」ことだった。
彼らは何者なのか?
誰が出資しているのか?
どのようにしてVRを入手しているのか?
一方でDNAも、RNAのVRの運用形態の違いに困惑していた。
当時彼らはVRを用いた興行を軌道に乗せるべく、VRのレンタル事業を開始したり、一部の一般人を一時的に戦闘部隊に編入、VRに体験搭乗させるという、
エンターテイメント、或いはアクティビティ的な側面からのアプローチを行っていた。
しかしRNAのやり方は既存のDNAのやり方とは違う、「戦場」、そして「戦闘」に価値を見出すような苛烈な戦いを主としているように見えた。
要はRNAは「VRを使った真剣勝負」を望んでいるように見えたのである。
あくまでVRを用いた限定戦争を「アクティビティ」と捉えていた現場も大いに混乱し、一部ではRNAの来襲を恐れ、戦場からの逃亡者さえ出るほどであった。
戦いに対する士気、パイロットの練度、VRという兵器への理解、何より機体性能がまるで違うRNA相手に、DNAは敗北し続ける。
本来FR-08だけが有するはずのVR技術の流出と、DNAへの攻撃を「造反」とみたFR-08は、急遽DNAに軍事援助を行うことを決定。
ここにFR-08の支援を受けたDNAとRNAが対立する構図が成立し、VRを主体とする戦場が復活の兆しを見せ始めたのである。
性能
製造元は第1世代型アファームド(MBV-09)の開発を手がけた第2プラント「トランスヴァール(TV-02)」。
RNAの要請により秘密裏に設計・開発、RNAに提供された。
RNAの初期の襲撃時から、この機体は外見からしてMBV-09の発展型機であることは推測されていた。
肩部にグレネードディスチャージャーを内蔵した影響でプロポーションはMBV-09と比べてマッシブなものになり、
またバーチャロイドの特徴であった「二」の字のような顔面のバイザー状のセンサーは、「横一文字のセンサーの下部にツインアイ状のセンサー」という構造に改められている。
これは(フェイ・イェンknを除く)RNAの保有機に共通する特徴となり、以降のRNA所属VRにもこの特徴は継承されている。
機体性能はフェイ・イェンの項でも述べられているが、第2世代型共通の特徴としてVコンバータが高出力・高効率化した恩恵により、
「コンバータの余剰出力を用いた防御フィールド『Vアーマー』の形成」「第1世代VRを遥かに凌駕する運動性能及び姿勢制御性能」を得ている。
アファームド系のVアーマーは『OMR』では「ベルグドルの攻撃は通じない」と登場人物によって語られており、
作中ではS.H.B.V.D.の有する1.5世代型ライデンの保有するハイパワーな火器・近接武器、及び肩部のレーザーでしか撃破に至る致命傷を与えられていない。
機動性に関しても文字通り第1世代型とは一線を画する性能を誇り、これに士気・練度の高いRNAのパイロットの技量も加わることで、
各地の戦場でアファームドは文字通りDNAのVR部隊を「蹂躙」するほどの活躍を見せたのである。
この性能差は当時DNA側の最高戦力であったS.H.B.V.D.でさえ覆し難いもので、彼ら以外のDNA将兵の技量・士気の低さもあって常に苦戦を強いられていた。
(他作品で例えるなら、サザーランドや無頼が戦場の主力を張っている時に、紅蓮やランスロットクラスの機体が、
少なくともグラストンナイツや四聖剣級の腕前を持ったパイロットを乗せて大勢で殴りこんできたようなものである)
またアファームド系列機の特徴として、高い拡張性が挙げられる。
第2世代アファームドは当初Vプロジェクトで提唱されていた「MBV(主戦闘バーチャロイド)」の思想を受け継いでおり、
スケルトン(骨格・フレーム)を含めた機体構造は柔軟かつ頑健で故障率も低く、高性能な新型FCSと機体各所のハードポイントによって様々な武装を用いることができた。
このため多少の改修で様々な戦況に対応することができ、高機動による白兵戦・重火力による支援攻撃・部隊指揮などの様々な役割を一機でまかなうことが出来たのである。
総じて堅実かつ隙のない、第1世代型のグダグダが嘘のような傑作機として仕上がっている。
現場からの信頼度も高く、DNAサイドの第2世代型バーチャロイドの戦線投入から第3世代VRの主力化まで長らくRNAの主力機体を務め続けたことからも、評価の高さと信頼性が伺える。
強いて欠点を挙げるとすれば、それは「強すぎた」ことだろう。
DNA側が第1世代~1.5世代VRを使用していた頃、アファームドは文字通り赤子の手をひねるようにこれらのVRを倒すことができた。
しかしこれに慢心したか、一部のRNA兵士の中から、自分たちを「婆娑羅」*3と称し、
あえてVアーマーの出力を規定値よりも下げ、戦いにスリルを求める者が現れ始めた。要は彼らは戦場でリアル「舐めプ」「縛りプレイ」をし始めたのである。
だがこれは多くのRNA将兵からはよく思われていなかったようで、彼らが当初「少数精鋭」のスタンスであったこともあって、
劇中では一部の将兵がそれを見て「傲慢の陥穽」「託された機体を損ねる行動は万死に値する」と軽蔑している。
また、ベルグドルの項目に登場した赤沢軍曹のミサイルがアファームドを一時退却に追い込むほどのダメージを与えられたのは、相手のアファームドのパイロットがまさにその舐めプでVアーマーの出力を落としていたからである。
バリエーション
RVR-30 超新規格型汎用機体 [アファームド・ジ・アタッカー]
DNAが当初確認した第2世代型アファームド。第2世代型の基幹機種とも言える機体。
『OMR』に登場。通称『A型』。
後発の機体に比べると武装はオーソドックスで、肩書きの通り「汎用性」重視に仕上がっている。
主武装はサブマシンガン型の携行火器「ダキアス・ガンシステム」、バズーカのような実弾ランチャー「オークニー・ランチャー」、ポンプアクション式ショットガンのような銃「R-21ガンランチャー」を適宜選んで装備し、
左腕の手首部にはバタフライ・ナイフ状の近接武器「プレシジョン・ナイフ」を装備する。
戦況を選ばない万能さから各地の戦場で主力機として投入され、各地のDNA保有戦力を文字通り蹂躙した。
『OMR』では随所にRNA側の主力機として登場する他、第2巻では単独で野営地に突入してベルグドル小隊を瞬殺した後、ステフォン・アイボリー軍曹の駆るライデン156号機と交戦。
アイボリーの未熟さから戦いを有利に進めるものの、練習機ベースの156号機に残されていた遠隔制御システムを用いたリアネム・レーネの介入もあって攻撃の隙を突かれてしまう。
その際に「展開したレーザーユニットに相手を引っ掛けて隙を作り、レーザーのジェネレーターと直結させたブレードで相手の正面装甲を貫通させコンバータを破壊」という荒業を受け、撃破されている。
RVR-12 超指導力強化型機体 [アファームド・ザ・コマンダー]
A型ベースの指揮官機。『OMR』『オラタン』に登場。
通称『C型』。
初期にRNAが多用した、5機編成による高速機動戦闘システム「フレックス5」をより効率的に行えるように、指揮能力を向上させたバリエーション機。
OSの充実が図られているほか、外見の特徴として、頭部のブロック状のパーツが若干大型化している。
武装はダキアス・ガンかガンランチャーを選択して装備。またC型の特別装備として左腕に片刃の実体剣「ターミナス・マチェット」を装備している。
ターミナス・マチェットは接近戦で威力を発揮し、また一部では投擲武装として用いられることもあった。
当初は改修キットを用いて現地でA型を改修していたが、改修キットの数が不足していたことと、
改修キットの組み込みには複雑な手順が必要でメンテナンス性も悪かったことから、後にトランスヴァールがC型の仕様にプリセットされた機体を新規に製造している。
DNAには当初このような「指揮能力を向上させた汎用機」ポジションのMBVが不在だったため、本機の存在に苦しめられた。
DNAがこのニッチを埋めるには、VCa4年に実用化されるMBV-707テムジンの登場を待つことになる。
『OMR』第1巻では指揮官機としてミミー・サルペンとダッシュ・プロンガー率いる部隊の前に登場。地形の不利を物ともせずプロンガーのライデン189号機を撃破、サルペンのライデン207号機を撃破寸前まで追い詰めるが、
必殺のマチェットの一撃をサルペンが無我夢中で振り上げたランチャーで防がれ、一瞬の隙にサルペンが放ったレーザーの零距離発射により機体を上下に両断され、大破している。
RVR-15 [アファームド・ザ・チーフコマンダー]
C型のバリエーション。『FRAGMENTARY PASSAGE』に登場。
情報処理能力をフェイ・イェンknに比肩するレベルまで引き上げた改修機。配備数が希少であったフェイ・イェンの代替機として運用された。
ターミナス・マチェットは両腕に装備され、より近接戦闘能力を高めている。
『FRAGMENTARY PASSAGE』では、正式に配備される以前のこの機体がシャドウ化して登場。
この機体は「GBH(ゲーベーハー)」と呼称され、試験中のテムジン試作二号機に接触、シャドウによる汚染を引き起こした。
が、試作二号機のパイロットであったインター・バスケスは強靭な精神力によりシャドウの汚染をなんとか振り切り、本機を退けている。
RVR-32 超意欲的重装機体 [アファームド・ザ・ディスラプター]
火力支援を目的とした重武装系バリエーション。『OMR』に登場。
通称『D型』。
A型を基幹とする前衛の打撃部隊を支援すべく開発された重攻撃型のバリエーション。
両手にトライデル・ボックス・ランチャーを1基ずつ、両肩にユニットガンを2門装備する等、A型に比べてかなりの火力の充実を図っている。
だが、代償にアファームド本来の機動力は失われており、接近戦への対応能力も低くなっている。
DNAの主力が第1世代~1.5世代VRだった頃はこの欠点もさして問題視されなかったが、その機動力の低さは深刻で、『OMR』で1.5世代ライデン相手に苦戦する醜態を晒したことで問題が表面化。
DNAの第2世代型VR投入以降も一定数が投入されたが、本機は徐々に一線を退き、支援機としての役割を後述のストライカーに譲り渡すことになる。
RVR-33 超火力強化型機体 [アファームド・ザ・ストライカー]
ディスラプター(D型)の現地改修機体。『オラタン』に登場。
通称『S型』。
D型の機動力の低さが表面化してくると、これに対応すべくRNAは当面の措置としてD型の武装の半分を取り外し、右肩にユニットガン、左腕にボックス・ランチャーを装備した現地改修機を投入。
武装の削減によりD型は失われた機動力を再獲得し、支援型VRとしては高い機動力によりDNA将兵を苦戦させた。
この現地改修機の好評から後にこれを正式な仕様とした「後期型」が製造され、後期型はスケルトンを新設計すると共にユニットガンとボックスランチャーの配置を左右逆にすることで重量バランスを調整。
さらに現地改修機になかった白兵戦への対応措置として、ボックスランチャーを持つ右腕にはナックルガードを装備。加えてコンバットナイフ型の近接武器「クリティカル・エッジ」を追加装備している。
この後期型の性能は好評で、使いようによっては、ストライカー単独で構成される部隊のみでの単独戦闘も可能とする汎用性を有するようになった。
また、後述の「バトラー」の実戦投入以降は、切り込み隊長のバトラーを援護する「動ける支援機」として、各地で猛威を振るった。
RVR-39 超格闘対応機体 [アファームド・ザ・バトラー]
白兵戦に特化したバリエーション機。『オラタン』『FRAGMENTARY PASSAGE』に登場。
機体名は「執事(butler)」ではなく「戦う者」を意味する「Battler」。
バリエーションとしては最後発の機体。
戦闘において白兵戦による決着に価値を見出していたRNAだったが、意外なことに接近戦に特化した機体は長らく存在せず、
物量の多いDNAに対抗するために急遽投入した第1世代型アファームドの改修機「アファームド・ザ・リベンジャー(R型)」を近接戦の主力機として用いていた。
だがDNAの第2世代型VRの出現に伴いR型の損耗が無視できなくなり、RNAはA型をベースに、第1世代型のコンセプトを継承する近接戦特化タイプのバリエーションを開発することになる。
バトラーはダキアス・ガン二丁とビームトンファーを装備したR型のニッチェを埋める接近戦志向の機体であり、他のバリエーションと比較して飛躍的に機動力が向上しているのが特徴。
第1世代型と同じくトンファーの威力は驚異的で、接近戦に価値を見出していたRNAの主力決戦機として、各地の戦場で切り込み隊長として活躍した。
『FRAGMENTARY PASSAGE』ではRNA所属のパイロット、ロウ・マイヤーの乗機として登場。
ゲーム中の性能
ゲームでは第2作『オラトリオ・タングラム』にストライカー・バトラーが登場。
アップデートバージョン「5.66」では追加機体としてコマンダーが実装されている。
大雑把に言えばストライカーは万能寄りの射撃向け機体、バトラーは設定通りの近接戦特化タイプ、コマンダーはテムジンのコンパチ的な性能。
全機体共に特殊技として「ライダーキック(ストライカーはパンチ)」「ハイパー化(仮称)」を持つ。
前者はジャンプ中に相手に高速で突っ込んで攻撃を決めるというものだが、追尾せずまっすぐに飛ぶので普通に使うとまず当たらない。
そのため近距離で奇襲技として出すか、相手の移動先を読んで「置く」ように繰り出す必要がある。
初級者~中級者に関して言えば封印安定の技だが、上級者は神がかった精度でこれを的確に決めてくる。
近接技扱いでシビアだがガードもできるので、上級者同士の戦いでは「不意を突いたキックを読まれてガードされ反撃を喰らう」という異次元の攻防が繰り広げられることも。これもうわかんねぇな。
後者はオーラを纏って一定時間自機の性能を上げる強化技。
だがコマンドが「2段ジャンプ中にCW」というもので、発動すると空中でかっこいいポーズを決めた後は自由落下するしかなく、ハッキリ言って隙だらけなので実戦で狙うのは非現実的。
しかも、オーラが切れると逆に一定時間弱体化する。
ただ、空中に長くとどまれることと、かっこいいポーズの後はジャンプを受け付けることを利用して、
「タイムアップ寸前、最後の最後で『2段ジャンプ→ハイパー化→さらに2段ジャンプ』して擬似4段ジャンプで相手の攻撃を凌ぐために使う」という小技が出来なくもない。
各機体共通で空中横ダッシュLWが逃げの一手としてかなり有効。
ダメージこそ少ないが脅威の直撃率を誇り、頭にいきなりナパームの爆煙が生える事から「田植え」として親しまれた。
とはいえアファームド自体空中ダッシュ性能が良くないので注意。
ストライカー
アファームド系列特有のレスポンスの軽さもあって、適当に動かすだけならそこそこ使いやすい。
が、使い込んでくると設定とは裏腹に射撃武器はそこまで優れておらず、他機体と比べて秀でている点が少ないことがわかってくる。ぶっちゃけ弱機体。
ドリームキャストの家庭用移植版(Ver5.45)のネット対戦では「弾速が遅いとラグで当たる」という珍現象のせいで謎の強さを見せていたが、そのせいか5.56で更に弱体化されてどうしようもなくなった。
せめてエビは飛ばしてくれ…。
武器が左武器のナパーム以外Vアーマーに弾かれやすく、全体的に武器の弾道が直線的で避けられやすい。
かといって弾の物量で圧倒できるわけでもなく、誘導性の強い武器なども少ないため、適当にバラ撒いているだけでは全く弾が当たらない。
そのため攻撃を当てるためには武器性能に頼らない地力が必要で、扱いやすさとは裏腹に勝つには基礎の徹底と修練が必要。
また機動力もバトラー、コマンダーと比べると低く、前ダッシュは割と速いもののそれでも重量級であるライデンの後ろダッシュに追いつけなかったりと欠点が目立つ。
加えて全機体の中でもダウンしやすく、少ない制限時間と攻撃チャンスを潰されることも多い。
近接の性能は最大ダブルロック距離はテムジンやコマンダーと同率のゲーム中3番目の長さで、全体的に発生が速め。
(CWのダブルロック距離が最大でテムジンと同じ、左右のロック距離はテムジンよりちょっとだけ広い)
正面を素早く二回斬りつける発生の速いCW近接や、逆に発生が遅く判定の強いLW近接など手札はあり、近づくことさえできれば割と強い。
だが、得物がナイフ及び徒手空拳なのでリーチが短く、そもそも足回りが悪いため近接を振る機会にも恵まれない。
総じて攻撃面ではぱっとしない所が目立ち、「リードを奪いにくく、リードされても取り返しにくい」という苦しい性能なのは否めない。実弾武器が主力でコケやすい?そんな欠陥機体が前作にいたような
一応RTRW、RTCW、LTCW、LW系と無駄に相殺値が高い攻撃が多く、これで障害物の裏に篭もる嫌がらせが出来た時代もあったのだが、
それでもよくて中堅といったところで、最後まで上位の強機体に及ぶ評価は得られなかった。
その弱さは、ストライカー使いの全国クラスのトッププレイヤーが「ストライカーでは勝てない」と限界を悟って機体を乗り換えたほど。
ただし、「その場に設置され時間経過で目標に向かって発射、多角的な攻撃や不意打ちが可能で当たるとほぼ確実に相手をダウンさせるハーフキャンセル版しゃがみLTCW(通称『置きグレ』)」
「相殺性能が高く、ライデンのレーザーも消せるLWのナパーム」「トドメや削りに優秀な空中前ダッシュLW(空爆)」など独自の攻め手もあり、全く勝てないというわけではない。
CWゲージ75~99%時のみ打てる空中前ダッシュCW、通称嘘ミサは当たれば強い、当たれば…。
ゲージ調整ミスでライダーパンチに化けると目も当てられない。
機体性能に頼らないストイックなパイロットにはおすすめ…かもしれない。
ホームステージは地上では航空母艦の甲板「Floating Carrier」、宇宙では宙港ステーション「Public Port」。どちらもテムジンと共有している。
Floating Carrierは必ずステージ1に選ばれるため、専用BGM「Burning inside」と共に印象に残っているチャロナーも多いのでは?
余談だが、ライデンはストライカーの天敵中の天敵。
こちらはライデンのレーザーをナパームで消せるが、それ以上に
- 主力武器が実弾武器ばかりなので、レーザーやLTRWなどで消されやすく弾が通らない
- 頑張って当ててもストライカー自体瞬間火力が低い上、ライデンは硬いので有効打にならない。運が悪いとVアーマーに弾かれてダメが通らないことも
- 逆にライデン側は各種武器でストライカーの弾を消せる上、置きレーザーや前ダッシュスライドRWなどが当たれば1発で戦局が傾く
…など、不利な要素がずらりと揃う。
全国トップクラスの使い手をして「ライデン戦は気合」と言わしめた相性の悪さで、上述のストライカー使いの一人が機体を乗り換えたのも「地元のスペとライデンとテムジンに勝てない」という理由だった。
バトラー
前作のアファに近いが、右武器がショットガンからサブマシンガンに変わったり、左武器がナパームになったりといろいろ変わっている。
「超威力のトンファーを、全機体最長のダブルロックオン距離を生かして狙っていく機体」と思われがちだが、
実はダブルロックオン距離は長いが近接の性能自体は中の上ぐらいで、バトラーより近接性能が高い機体は意外といる。
(近接全般が超早いフェイとか、LW近接のタックルが異常に速いライデンとかワンチャン9割のバルとか…)
このため馬鹿正直に近接ばかり狙っていては、十中八九返り討ちにされてしまう。
戦術は全機体最速クラスの地上機動力を生かして地面を駆けまわりつつ機を見て各種武器でちまちま削り、ここぞという時に近接を叩き込んでリードを奪うのが基本。
相手の装甲の薄さによっては、近接をちらつかせながら削りでリードを取って後は攻撃を消しつつ迎撃or逃げ、という戦術も視野に入ってくる。
特にフィールドを長時間漂うしゃがみLTCWの竜巻がいやらしく、竜巻やナパームで相手の動きを制限すると有利に立ち回れる。
最初期のバージョンである5.2では竜巻をえんえんばら撒いてるだけで勝てるほどの超性能だったが、さすがにこれは「機体コンセプトが形骸化している」と思われたのか、バージョンを経るごとに飛び道具は弱体化している。
(だが、弱体化したにも関わらずバトラー使いたちは「そのほうがアファらしい」と逆に喜んでいた)
装甲が厚く近接耐性(近接攻撃時にかかる防御力の上昇補正)があるため、多少の被弾リスクを恐れず突っ込める長所もある。
またダブルロックオン距離の長さはクイックステップ可能な距離の長さにも直結しているので、「相手の不用意なダッシュ攻撃をQSで避けてQS近接」「QS近接で攻撃をよけつつ接近」など、QSを使いこなすことが他機体よりもかなり重要。
これら全てを使いこなした上級者のバトラーは「相手の逃げ道を的確に竜巻・ナパで封鎖し、QS近接とAキャンをフル活用してトンファーを振りかざして追ってくる」絶対トンファー当てるマンと化す。
逃げようとも逃げようとも追ってくる姿は恐怖そのもの。
癖は強いが、機動力の高さによる追いやすさ・逃げやすさと各種行動の硬直の少なさ、
各種トンファーの瞬間火力からくるワンチャンスでの逆転能力から中堅~上位の評価がされることの多い機体。
ホームステージは地上では文字通りの空港施設「Airport」、宇宙ではコンベア付きの倉庫「Storage Depot」。どちらもバル・バドスと共有している。
Storage Depotでは2つのコンベアが稼働しており、障害物として使えるコンテナが流れている。自機をコンテナの流れの進路上に配置して止めると、警報ランプが点灯してステージが赤く照らされるなど、芸が細かい。
コマンダー
前述のようにテムジンのコンパチといった性能で、CWのカッターなどテムジンと共通する技も多い。
近接モーションはストライカーの流用で、ダブルロック距離もストライカーと同一。
左武器がナパームになったりとアファームドらしさは残っているが、テムジンを使えるなら割とすんなり使えるだろう。
コンパチ元と同じく、それなりに動かすだけなら難易度は低め。
ただし、やりこんでくると物足りなさが目についてくる機体で、テムジンから武装面で劣化している部分の多さから「コンパチというよりは弱体化版」と言われることもしばしば。
攻略wikiをして「ソフトに言うと強くない。はっきり言うなら弱い」「テムジンがリュウならさしずめダン」と言わしめる弱機体である。シュタといい5.66追加機体はどうしてこうダメな子なのか…
機動力・装甲など基本性能ではテムジンに勝っているものの、武器のゲージ効率が悪めで、武装性能もテムジンに比べると一歩劣る。
一発の火力がないのでリードを奪いにくく、適当にバラまける牽制用の射撃も少なく、トドメとばかりに近接性能がリーチの長さを除けば流用元のストライカーにほぼ全部負けているという悲惨さで、
ストライカーと同じで勝つにはプレイヤーの地力が求められる。
ストレートに言えば「コマンダーで勝てるならテムジン使えばもっと勝てる」。
一応テムジンにない差別化点としては、先にも述べたような基本性能の他にも「Vアーマーを無視する高弾速の各種マチェット投擲」「ナパームによる進路封鎖」などがあり、ストライカー同様勝てないわけではない。
ただ、強力な武器であるマチェット投げにも罠があり、マチェットが戻ってくるまでは当然手元にマチェットがないためマチェットを使う近接の判定が全て消滅し、実質使えなくなる。
モーションだけは出るので「何も持っていない左手をぶんぶん振り回す」という面白い光景は見られるが、当然実戦では自殺行為である。
ストライカー同様、地力を鍛えたい人向けのストイック機体。
ホームステージは、OMGのアファームドステージである宇宙港「Space Dock」。BGMも「Earth light」のアレンジ版である。
その後
その後、シリーズ第3作「フォース」を経て各陣営の主力機が第3世代VRに移行すると、アファームドも新型に更新され第2世代アファームドは姿を消す。
バトラーやコマンダーの要素はは中量寄りのJ型に、ストライカーの要素は重量級寄りのT型に受け継がれていった。
「追記修正」
言葉は厳かに高らかに、そしてどこか虚しい。
ゆえに走る。
Wiki籠りは地を蹴った。
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▷ コメント欄
- 第一世代アファの項目あったっけ -- 名無しさん (2016-02-19 10:07:24)
- オラタンアファは、海洋堂とかウェーブとかからキット出まくってた華やかな時代だったから、設定がいろいろあって面白いよね。バサラとか初めて知ったぜ! -- 名無しさん (2016-02-19 23:46:21)
- アファームドは格闘機だと思ってたら2世代3世代といつの間にか色んなバリエーションが出てきて戸惑ったなぁ -- 名無しさん (2016-02-20 00:54:28)
- ↑あの辺からバーチャロンの世界観についていけなくなったな。 -- 名無しさん (2016-02-20 16:45:57)
- オラタンのライデンがシリーズ最強と言われているのと大体同じで、バトラーもまた「至高のアファームド」とか言われてたりする。射撃戦での一発の無さを引き換えに手数も相殺性能も高く重装甲&高機動、「コレを使って敵の攻撃を全て捌け、そして隙あらば殴れ」というロマンに実用性が合わさった素敵なモリモリマッチョマンの変態機体 -- 名無しさん (2016-03-20 11:03:14)
- あ、あとバトラーは「ダッシュ近接の判定持続時間がめちゃめちゃ長い」という強烈な個性がある。ダッシュ近接を旋回入力でひん曲げて当てるテク自体はどの機体にもあるが、当機においてはその突進力も相まって「遠距離攻撃手段」として真面目に考えられるレベル。サイファーが空中ダッシュで逃げ切ったと思ったら着地点でビルの角ごと叩き割られたりする。 -- 名無しさん (2016-03-20 11:12:27)
- アーケードのオラタンしかやった事無いけど、ストライカーは使って一番楽しかったからメイン機体になってた。しゃがみナパームからのダッシュスライディングRWやダッシュからのLWボム。そして見た目の貧弱さの割に当てられれば凄くでかいRTCW…。 -- 名無しさん (2016-04-25 18:24:36)
#comment
*2 オペレーション・ムーンゲートが興行として大成功したのは、『ムーンゲートの暴走による地球の危機』というスリリングな状況も一因ではあったが、在来兵器とは一線を画するバーチャロイド同士のスタイリッシュな戦いが視聴者の興味を惹いたからである。
*3 ばさら。体勢に反逆する悪党や、そこから転じて「常識やルールから離れた振る舞いをする者」のことを指す言葉。
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