登録日:2016/02/11 Thu 16:38:57
更新日:2024/01/19 Fri 13:35:42NEW!
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仮面ライダー 平成ライダー シスコン 兄 バカ兄貴 ヘタレ リファイン 選ばれし者 リメイク 風見志郎 加藤和樹 ホッパー ショッカー 仮面ライダーv3 社長 トンボ バッタ ワイン 世捨て人 ヒーロー 次世代 新型 イケメン 改造人間 哀愁 勝ち組 ローテンション 愛の戦士 魂 ハリケーン 社長ライダー 愛のある項目 エクサストリーム デキャンタージュ 最新最強の改造人間 元ショッカーライダー 赤黒い仮面のv3 gの先輩ライダー ver.3
……静かに。
見てわからないか?今ワインのデキャンタージュをしているところだ……
しかもただのワインじゃない……1961年のシャトー・ペトリュス……
邪魔しないでくれ……この神聖なひと時を。
風見志郎は東映製作の映画作品『仮面ライダーTHE NEXT』の登場人物。演者は加藤和樹氏。
氏は平成ライダーシリーズ第6作、『仮面ライダーカブト』においては風間大介/仮面ライダードレイクを演じている。
ちなみにドレイクとV3はどちらもトンボをモチーフとした仮面ライダーで、変身前も一人称が「私」のキザな青年という共通点がある。
『THE NEXT』は映画『仮面ライダーTHE FIRST』の直接の続編であり、
初代(あるいは萬画版)『仮面ライダー』を現代風に新解釈した前作同様、1973年の特撮ドラマ『仮面ライダーV3』のリファイン作品に当たる。
そのため、風見も旧作の主人公・風見志郎=仮面ライダーV3をモデルにしているものの、
劇中における人物背景や立ち位置にはかなりの差異が設けられている。
最大の変更点は、前作のダブル主人公、[[本郷猛>本郷猛/仮面ライダー1号(仮面ライダーTHE FIRST)]]と一文字隼人が本作でも続投するのに対して、
風見志郎は最初はダブルライダーの敵=純正のショッカーの改造人間として登場するというところ。
人間関係もリセットされ、旧作では大学で先輩後輩の関係だった本郷と風見も、『THE NEXT』では初対面の他人同士である。
また、最終的には彼も正義に目覚め主人公然とした活躍を見せるものの、旧作と違いピンの主役という形にはならず、
トリプル主人公の一角という感じに落ち着く。スタッフロールのキャスト紹介も加藤氏が3番である。
時代の寵児・風見志郎
若年にしてIT企業『エクサストリーム』を設立。ほどなくしてトップ企業にまで押し上げ、
かわいい妹のちはる*1は国民的アイドル歌手『Chiharu』として活躍中
…という絵に描いたような勝ち組セレブなリア充青年。ルックスもイケメンである。
その華麗な背景設定は、
学級崩壊クラスを担当する冴えない童貞高校教師=本当バカし本郷猛や、
いつ果てるとも知れぬ身体を引きずって酒と女に溺れる遊び人一文字チャン♥=一文字隼人とは対照的。
また、後に彼を襲う悲劇を際立たせるための布石とも取れようか。
本編開始より2ヵ月前にエクサストリーム本社では社内の人間が一人残らず失踪するという怪事件が発生。
社長の彼もその時を境に社会との関係を断って別荘に引きこもり、金満ニートとして無為で退廃的な日々を送っていた。
趣味はワインのデキャンタージュ。…彼は『G』に先駆けてのワインライダーである。
『デキャンタージュって何?』
上質なワインは飲み頃になるまで長い熟成期間を要するが、
同時に外の空気に触れることの無いボトルに閉じ込められた状態で保管されているため、
栓を開けてすぐ飲んでもワイン本来の味わいは全く感じられない(この状態を『ワインが閉じている』と表現する)。
そのため、ワインを真に味わうためには抜栓の後さらに適度な時間をかけて空気に触れさせ、『ワインを開かせる』必要がある。
デキャンタージュとはその時間を短縮するために行うプロセスで、ボトルから専用の容器=デキャンタにワインを移し替えることで
一度にたくさんの空気にワインを触れさせ、結果的に短時間でワインを『開かせる』ことができるようになるのである。
また、古いワインには澱(沈殿物)が発生しやすく、上澄みのワインだけを味わうために澱を取り除くということも
デキャンタージュの目的のひとつ。この場合、澱が混ざらないよう移し替える際はボトルを灯りで照らしつつ、
丁寧に注いでいくのがポイント。志郎もシャッターで窓を完全に塞いだ上で、暖炉の火を頼りにデキャンタージュを行っていた。
一人称は『私』。立ち居振る舞いはエレガントだが、感情表現はフラットで冷淡な雰囲気を醸し出している。
しかし、社長時代は鷹揚で冗談を好む爽やかな青年であり、ちはるとも以心伝心の仲良し兄妹だった。
…秘書の女性が言うには会社では妹の自慢話ばかりしているらしい。
世捨て人になってからも浴室内のTVに妹のPVを流しながらシャワーを浴びていた。そこまでいくとちょっと引くわ。
時を同じくしてちはるの親友・菊間琴美がちはるの身に何らかの異変が起こったことを知り、
彼女は事件の背後に悪の秘密結社・『ショッカー』の影を感じとった本郷と共に志郎の別荘を訪ねる。
『風見志郎の別荘』
湖に面した白い洋館。周囲の土地も丸ごと志郎の私有地らしく、マスコミ避けのためか周囲の土地は立ち入り禁止の看板で封鎖されている。
本郷は教え子の琴美が邸内に不法侵入したことを咎めていたが、ぶっちゃけ一緒に入り込んでしまった時点で彼も…
広大な敷地内では裏切り者を抹殺せんとするショッカーの追っ手と仮面ライダー1号との壮絶なバイクチェイス&バトルが繰り広げられた。
『Ver.3』 -ショッカー最強の刺客-
しかし、風見の正体はショッカーの改造人間であり、組織に叛逆した本郷=仮面ライダーを抹殺するべく
部下であるチェーンソーリザードとショッカーライダー部隊を差し向けた上に
『楽しみにしていた年代物のワインが思ったより若くてむかついた』(意訳)*2というむちゃくちゃな理由から
自身も『仮面』を装着し、その恐るべきもう一つの貌を明らかにする。
いま私は機嫌が悪い。
まさかこのワインが……まだ“若かった”とは……!
ホッパーVer.3 -HOPPER Ver.3-
スーツアクター:伊藤慎
身長:190cm
体重:78kg
打撃力:4t
蹴撃力:12t
跳躍力:18m
走力:100mを4秒
ショッカーの尖兵・風見志郎のもうひとつの姿。
本郷や一文字のような外科手術では無く後述のナノロボットによる改造手術を施された結果、
旧型の改造人間ホッパー(仮面ライダー)1号・2号、量産型ホッパーであるショッカーライダーを経て正統進化し、
これらを凌駕する最新最強の改造人間『Ver.3』としての能力を与えられている。
二連装の風車を搭載した変身ベルト*3・『ダブルタイフーン』にも『Version3』の表記が施されている。
以上の描写から、THE NEXT版におけるV3のVは旧作のような『VICTORY』のVではない。
1号のパワー、2号のテクニック*4を併せ持ち、なおかつ上回る圧倒的な格闘スキル、
専用マシン『ハリケーン』を肉体の延長上にあるかの如く乗りこなすライディングテクニックを駆使し、
ショッカーを裏切った仮面ライダーに襲いかかる。
マスクは顔の上半分を覆うヘルメットを被り、下から顎にあたるパーツをセットして固定する旧ホッパーと同じ構造。
緑色の複眼は暗視能力を持ち、特殊強化服ともども耐弾性・耐熱性に優れている。
スーツデザインは出渕裕氏が担当。旧V3同様赤と緑を基調としたダブルライダーよりは派手な色遣いだが、
リアルかつスタイリッシュな雰囲気を重視した『THE FIRST』シリーズのライダーらしく色調は一段と暗いものに変更されている。
旧作では白かった襟とマフラーもスーツの地色に近いダークグリーンである他、
ブーツの色は赤だがグローブはショッカーライダーと共通した黄土がかったコッパーカラーのものを着用。
強化服の背面には本郷や一文字は削り取っているショッカーのエンブレムが付いている。
また、『人間が異形の〈仮面〉を被っている』ということを強調した『THE FIRST』シリーズの改造人間の原則に則って
マフラーの下からは生身の首、後頭部からは頭髪が露出している。
実はベルトのサイド部分には旧作と同じく索敵装備V3ホッパーがセットされているのだが、
これは出渕氏の個人的な拘りによるものであり、「使わないと聞いていたが、敢えて装備させた」とのこと。
ホッパーシリーズであるため、一応『バッタの改造人間』となり、
事実スーツも部分的に1号、2号と似通った意匠を持たされているのだが、メタ的には旧作のV3のデザインを踏襲しているため、
公式サイトの紹介や一部の資料でモチーフはトンボであるかのような記述もある。
ちなみに劇中では終始『強力な新型の改造人間』というだけの扱いであり、
敵からも味方からも公式のコードネームであるホッパーVer.3という名ですら明確に呼ばれたことはなかった。
変身時の演出はシリーズ共通の無言でベルトに風力を与えるといつの間にか強化服を身に着けており、そのままどこからともなく取り出したメット上部とクラッシャーを装着するというもので
『変身』という掛け声は存在しない。
ハリケーン -HURRICANE-
ベース車:HONDA XR250Motard(モタード)
全長:2195ミリメートル
全幅:805ミリメートル
全高:1205ミリメートル
最高速度:時速600キロメートル
馬力:900キロワット
ジャンプ力:40メートル
ホッパーVersion3専用の二輪車両としてショッカーが風見志郎に与えたカスタムバイク。
前作から本郷・一文字が乗り続けているサイクロンが知人である先代V3立花藤兵衛の手による民間製のマシンであるのに対し、
こちらはショッカー純正である(でっかくHONDAって書いてあるけど。…まあ、HONDAも裏でショッカーとつるんでたってことか←オイ)。
最強クラスの改造人間である志郎のスペックに合わせた形でカスタムアップされており、
戦闘員/ショッカーライダー用の車両はおろか、サイクロン1号・2号すらあらゆる面で凌駕する性能を誇る。
武装は無いが、高い強度を持つボディはそのままマシンを高速走行する凶器と化し、
正面からの突撃は強化服を纏うライダー1号にさえ激突先の地面に亀裂が走る程の大ダメージを与えた。
白地に青のカラーリングで、車体側面のカウルには金色のVの字に見える意匠がある。
THE FIRST版サイクロンと違ってあんまり旧作のハリケーンには似てないしなんだか色遣いがミニ四駆っぽい。
そもそも旧ハリケーンのベース車SUZUKIだし。
ベースとなったXR250は取り回しの良さからバイクアクションに向いており、
平成ライダーシリーズでも多くのバイクの原型となった車種。
THE NEXT版ハリケーンはフロント及びサイド部のカウルが新規造形されている他、
タイヤが大型化し、マフラーも2本に増やされているなど全体として視覚的なボリュームを増したカスタムが施されている。
車輛は後に手を加えられないそのままの状態で特別企画番組『仮面ライダーG』にて
主役ライダー・稲垣吾郎/仮面ライダーGの乗るバイク(名称は不明)として流用され、
奇しくもワイン好きの仮面ライダーの乗機*5という共通点が生まれた。乗り手が志(4)郎→吾(5)郎というのも面白い。*6
なお『G』劇中で吾郎は思いっきり飲酒運転をしていたが、志郎もワインが若いと評した後にすぐ変身して乗っていたので
本郷にハリケーンダッシュキメた時は飲酒運転→轢き逃げの極悪コンボだった可能性が…まあいいか、この頃はショッカーの手先だし。
…実は2ヵ月前のエクサストリーム本社ビルにおける社員失踪事件の真相は、
ショッカーによるナノロボットを用いた改造実験作戦だった。
ナノロボットに適合できずに死亡した社員を、ショッカーが秘密裏に処分したため社会的には失踪という形になっていたのである。
この実験で生存し、改造人間となったのは志郎とチェーンソーリザードの前身である彼の秘書だけであり、
ナノロボットに思考を冒されてマインドコントロールを受けた彼らは、以降ショッカーに従うようになったのだった。
『ナノロボット』
ショッカーがより簡易かつ大量に強力な改造人間を造り出すため開発した悪魔の発明品。
細菌サイズのロボット…いわゆるナノマシンの集合体で、
もずくみたいなくすんだ緑色のゲル状物質として
薄いボード型のカートリッジ内に充填されており、ビルの空調に流し込むことで消臭剤のCMに出てくる悪臭のイメージ映像めいたエフェクトと共に
屋内にいる人間を全員冒してしまう。中に粒の浮かんだネトネトした質感が超キモイ。
短時間の潜伏期間を経てタイムリミットと同時に爆発的に被験者の肉体を内側から改造するが、
このプロセスを問題なく通過できるのはごくわずかな適合者のみで、大抵の人間は体表に醜い腫瘍が表れ激痛に襲われながら死に至る。
ゆえに一度に大量の人間を改造人間にできるというメリットも実際は半ば運任せであり、
改造実験作戦の終了後は確実に死体の山ができる。
この過程を経て完成した改造人間は従来以上の高いスペックや欠損した四肢が瞬時に復元するほどの再生能力を得る。
また、従来の改造人間は本郷や一文字のように、ショッカーの植え付けた組織への帰属心が
些細なきっかけや強い意志によって拭い去られてしまうケースもあったが、
ナノロボットによる新型改造人間はより組織への忠誠心と凶暴性とが高まる傾向にある。
かなりデリケートなものらしく、輸送時は専用車輛のコンテナ内に低温で保存する必要がある他、
火にまかれるなどして加熱されると機能を停止してしまう。
ショッカーはこれを日本全域に散布する計画を立てていたものの、この未曾有の暴挙は寸前でトリプルライダーの活躍により阻止された。
洗脳された志郎はショッカーの企てた無差別虐殺を『偉大なるショッカーの崇高な実験』と賛美し、
『富や名声を得ても空しいままだった心をショッカーの授けてくれた力が満たしてくれた』と嘯く腐れ外道に成り下がっており、
本郷を旧い改造人間と見下しながらも、手に入れた暴力の悦びを強く味わうために彼(と一文字)の抹殺には歪んだ執着を示していた。
一方で唯一の肉親である妹・ちはるに向ける愛情だけは捨て去ることができず、
ちはるに関する事柄においては終始自制が働いており、妹の親友である琴美には手を出すことは無かった。
そして、琴美に(アイドルとして自力で一生懸命輝いていたちはると違って)『お前は自分だけの力じゃ何もできなかった』、
一文字に(かつての俺と一緒で)『空っぽの人形』と真っ向から罵倒されたことがきっかけとなり、
徐々に借り物の力で粋がっているだけの今の自分に疑問と苛立ちを募らせていく。
それと前後して事務所まで会いに行った『Chiharu』が
志郎がプレゼントと偽って渡した『ちはる自身が志郎に送ってきた時計』を平然と受け取ったことから
妹と同じ顔をした偽物だと看破。行方を晦ました妹の安否を祈るが…
『消えたChiharuの真相』ネタバレ
実は物語開始時点でアイドル活動を続けているChiharuは風見ちはる本人ではなく、
赤の他人が事務所の意向で整形手術を受けてなりすましている影武者に過ぎなかった。
オリジナルのちはるは同じ事務所内の新人アイドルたち(=現在のChiharu)の嫉妬を買い、
階段から突き落とされた上に落下位置にあった配電盤に顔を焼かれてしまっていた。
さらに、折悪くちはるは志郎の会社に顔を出した際、ショッカーのナノロボット実験に巻き込まれており、
感電事故の影響で体内のナノロボットが暴走した結果、顔そのものが醜く崩壊。
これに絶望したちはるは自身の時計を形見のつもりで志郎に送った後、病院の屋上から飛び降り自殺を試みたが、
改造人間の身では死にきれず、むしろナノロボットの暴走が進行して最早原型を留めぬ程のおぞましいクリーチャーと化してしまう。
その後機密保持のためにショッカーに回収され基地内の廃棄場に投げ捨てられた挙句そのまま放置されていたのだった。
身動きの取れぬちはるは包帯で顔を覆った自身の姿をした『思念体』*7を作り出し、
怨念の赴くままに次々と自身を絶望に追いやった者たちへ復讐していくのだった…ってこの映画マジに仮面ライダーですか?
ぶっちゃけちはるを本当の意味での怪物にしたのはショッカーではなく芸能界の闇であり、
巷を騒がす『Chiharuの歌う"Platinum Smile"は呪いの歌で聴いたら殺される』云々もショッカーは一切与り知らぬ、
ちはるの思念体の仕業である。
新生・第3の男
琴美に連れ出された偽Chiharuの白状によって真実を知らされ絶望に膝を折る志郎。
こうなってはもはやショッカーは自分たち兄妹を地獄に突き落とした元凶にすぎず、
志郎の戦うことへの悦びや歪んだ虚栄心は完全に砕け散っていた。
手にした形見の時計が不自然に指し示す時刻が、ショッカーの輸送するナノロボット到着のそれと一致していたことから
『ちはるがショッカーの野望を止めて欲しいと願っている』と直感するも、
自分にはショッカーに従う以外の選択肢は無いという諦観から二の足を踏む志郎。このシーンのヘタレぶりはイケてない時の大介にクリソツである。
しかし、『美しいもの』=『命』を守るために勝ち目のない戦いにも迷わず臨む本郷の勇気と、
既にリジェクションの限界を迎えて瀕死の身体ながらそれを聞いて飛び出していく一文字の友情が
目に見えぬ熱い風となって志郎のダブルタイフーンを廻していく。
熾烈なるダブルライダーとショッカー軍団のナノロボット争奪戦はついにレストランに偽装されたショッカー基地直上でピークを迎える。
質・量ともに十分な新型改造人間の猛攻撃に分断され苦戦を強いられるダブルライダー。
さらに戦闘の最中にリジェクションの発作に襲われ絶体絶命の窮地においやられたライダー2号=一文字を救ったのは…
これがちはるの願いなんだ!
ちはるの悲しみを……二度と繰り返しちゃいけないんだ!!
おい……
良かったなァ。もうアンタは、空っぽじゃないぜ……!
仮面ライダーV3 -MASKED RIDER V3-
ショッカーと決別した風見志郎が変身する第3の仮面ライダー。
姿形やスペックはホッパーVer.3となんら変わらないが、真に重要なのは魂である。
また、ショッカーサイドにおいても彼を超える強さの改造人間は(現時点では)存在せず、
味方につければ頼もしい事この上ない。事実劇中では苦戦もせず誰であれ対戦相手は圧倒していた。
ナノロボットの効果で半端なダメージは即座に修復してしまい、高熱の炎の中でも長時間活動できる。
また、『人工血液を定期的に交換しなければ長くは生きられない』という一文字も陥っていた問題点をクリアしているので
これ以降も長く戦い続けていけるものと思われる。
ダブルライダーと同様に腕をL字に組む/両手を大きく広げるなど、要所要所で旧作版を思わせるファイティングポーズを取る。
当たれば身体ごと吹き飛ぶような廻し蹴りを鮮やかに連発する姿はまさにハリケーン。
チェーンソーリザードとの戦いでは斬りつけてきた相手の腕を取って肘を極め、反動で伸びきった腕に蹴りを入れて切断するという離れ業を魅せた。
必殺技は初弾の蹴りで怯んだ相手に、蹴った勢いで宙返りして本命を叩き込むV3反転キック(…に相当すると思われる蹴り技)。
スペック上は純粋なV3キックでもその威力は35tにも達する。
『殺して……お願い……お兄ちゃん……』
ちはる……お前の親友に言われたよ。
『俺は本当には生きていない』。でもお前は、『自分の力で輝いていた』って……
そんなお前が、自分の意志で死を選ぶなら……
うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおッ!!!
さらに終盤ではショッカー基地で完全な怪物となってしまったちはると邂逅し、彼女から最期の願いを託された際、涙を隠すかのようにメット上部、クラッシャーを少しずつ装着した後、
ダブルタイフーンをフル回転させることで周囲の猛火を取り込み、*8全身に炎を纏ったかのような特異な状態となった。
これがそうした機能なのか映像としての演出なのか、強化なのか自傷なのかは判然としない。
この時拳に炎を纏わせて放った介錯の一撃が、呪われた肉体の檻からちはるの魂を解放した。*9
-ここより永遠に-
自らの手で妹の命を奪うという重すぎる十字架を背負った志郎。
妹の後を追うように炎の中で茫然と膝を落としていたV3を救ったのはダブルライダーだった。
爆発する基地から脱出し、志郎に往く道を問う本郷。
あんたは……これからどうする?
生きていきますよ……“あなたの様に”。
―その言葉に応えるように、傍らに落ちていた『V3』の仮面の複眼が静かに光を放った。
アニヲタは……これからどうする?
建てていきますよ……“あなたの様に”。
良かったなァ。もうWIKIは、空っぽじゃないぜ……!
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▷ コメント欄
- 本人が望んだとはいえ、自分の手で妹を殺してるから本編よりも悲惨、さらにED後に生き残ってたことが判明したせいでなおさら・・。 -- 名無しさん (2016-02-11 16:50:13)
- 終盤の戦闘シーンはホラーパートさえカットしていれば、ライダー映画史に残るデキだったはず。ホラーパートが戦闘のテンポを悪くしてしまった。 -- 名無しさん (2016-02-11 17:35:13)
- ↑あのオチはただのホラー系につきものってことで入れてみたジョークだと思う。昭和の仮面ライダーがフィクションである世界=映画見てる俺らの世界にも出るかもよ~みたいなやつ。ゲゲゲの鬼太郎(3期?4期?)のEDテーマみたいなもんだ。・・・蛇足なのは確実だけど。 -- 名無しさん (2016-02-11 17:38:52)
- >終盤の戦闘シーンはホラーパートさえカットしていれば、ライダー映画史に残るデキだったはず。 初期はクラブで女たちに囲まれながら「楽しい人生だったぜ…」と眠るように息を引き取る一文字でシメだったんだぜ…田崎欲張りすぎだよ! -- 名無しさん (2016-02-11 19:01:51)
- 大体そんな分類があることに吹いたw >『G』に先駆けての ワインライダー である。 -- 名無しさん (2016-02-11 19:10:08)
- 最後のあれは妹の悪意と殺意だけの塊で本人であって本人ではない。なんだかんだで倒したかどうか不明だが・・・・ -- 名無しさん (2016-02-11 19:37:38)
- ナノロボット改造を行っのはた田口トモロヲ扮するハサミジャガー。 -- 名無しさん (2016-02-11 19:47:42)
- ↑アマダム「なんか、他人の気がしない」 -- 名無しさん (2016-02-11 22:29:54)
- いずれはV3を超える改造人間が立ちはだかるだろうし、そうなるとライダー達の戦いはより過酷に・・・(´;ω;`) -- 名無しさん (2016-02-11 22:47:09)
- ↑そして更なる反逆者が現れて…ジレンマは止まらないね… -- 名無しさん (2016-02-11 23:00:10)
- ↑命ある限り戦い続ける…それが、仮面ライダーだろ? -- 名無しさん (2016-02-11 23:11:00)
- ラストのホラーシーンは劇中の世界じゃなくて、仮面ライダーのパチンコが存在する世界、つまり……みたいな解釈を見たなぁ -- 名無しさん (2016-02-11 23:49:06)
- ↑因みにラストのホラーシーンでパチンコうってたのは後のメロン兄さんである -- 名無しさん (2016-02-12 00:04:41)
- 原典では赤の他人だったチェーンソーリザードがNEXTでは志郎の知己になったので、続編でプロペラビートル(原典では志郎の友人・黒田狂一のなれの果て)を出すならドリルモール(原典では志郎を敵視する黒田雄二(狂一とは同姓なだけの他人)のなれの果て)と兄弟という設定になるんだろうな。 -- 名無しさん (2016-02-12 08:48:18)
- ある意味ショッカーは最強にして最恐(?)の兄妹を生み出してしまったのか… -- 名無しさん (2016-02-12 21:24:01)
- 最近の楽しみはこの人のワインのデキャンタージュシーンを見ながらファンタグレープを飲むこと -- 名無しさん (2016-02-12 21:59:06)
- ラストの脱出のシーンの着地の様子を見るにやはり作中はおろかtheシリーズでは多分最強の改造人間。それにしてもスーツアクターが伊藤さんとは…! -- 名無しさん (2016-05-10 23:08:47)
- 本編や映画には出られなかったがジオウのファイナルステージでは先輩2人とアマゾンズの2人と共に登場 …シン・仮面ライダーとかやるけどFIRST・NEXT組が映像に再び出てくる機会はあるのか? -- 名無しさん (2021-09-20 19:54:42)
#comment
*2 自分の先輩格である本郷がいつまでも組織に楯突くという青臭い真似をしていることに苛立った、という隠喩かもしれない。
*3 本作では変身には直接関係ないかもしれないが
*4 『THE FIRST』シリーズのダブルライダーの内約は『力の1号・技の2号』である。
*5 余談だが、Gの『かつて生き甲斐にしていたもの(雪の結晶・ワイン)に触れたことがきっかけで洗脳から解放される』という展開は『THE FIRST』の本郷に非常によく似ている。
*6 似たようなことが旧作版でもあり、V3=志郎の次に渡五郎=イナズマンが始まる…という流れになったことがある。
*7 これについては劇中全く説明が無い。改造人間もナノロボットも関係ない完全な怪奇現象である
*8 この時も普通に変身する時も風車の回転は同じく左回りなので、とりあえず『逆』ダブルタイフーンでは無い。
*9 …はずだったんだがエンディングで某メロニキ似のパチンカスが思念体にムッコロされている。どういうことなの…
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