登録日:2015/11/08 (日) 22:00:00
更新日:2024/01/16 Tue 13:00:34NEW!
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鮭 神話 白 鹿 fateサーヴァントネタ元項目 アイルランド ケルト神話 騏驎も老いては駑馬に劣る フィニアンサイクル 老害 英雄 狩人 フィアナ騎士団 金 金髪 愛妻家 愛犬家 団長 黄金の騎士 フィン・マックール 老醜 民話の英雄 白く輝く英雄
人は死んでも記憶の中に生きる。
しかし、名誉を失えば何も残らない。
ケルト神話におけるフィニアンサイクルの主人公。
エリン(アイルランド)の平和を守るフィアナ騎士団の団長を務める。
その容姿から「白く輝く英雄」、「黄金の騎士」などと呼ばれている。
人物像
金色の髪と白い肌を持つ背の高い美丈夫。
特に彼のトレードマークとも言える頭髪は様々な言葉で形容される程に美しい。
しかし、その美しい金髪もある出来事が切っ掛けで正反対の銀髪(白髪)になってしまう。
フィンという名はその見た目から名付けられた「なまっちろい奴」という意味のあだ名であり、本来の名はディムナ。
マックールとは、即ちマック・クールのことであり、「クールの子」を意味する。
戦士として優れているのは勿論の事、球技や水泳にも確かな腕前を持っていた。
中でも騎士団長としての手腕はフィアナ騎士団の最盛期を作り上げた程であり、彼が団長になってからは入団希望者が現れない日は
一度も無かったと言われている。
性格は大らかで人徳的であり、集団をまとめるに相応しい高貴な心を備えている。
また、彼の性格を表す言葉として「黄金を森に落ちている木の葉の一枚の様に人々に分かち与え、銀を海に浮く泡の一塊の様に惜しむことはなかった」
というものが残されている。
しかし、そんな彼も晩年には一つの事件を切っ掛けに嫉妬で怒り狂い、老醜を晒すことになってしまう。
一説には幼い頃に両親を失い次々と他人の中で暮らしたことが切っ掛けでこの様な人格を形成するに至ったのではないか、という見解も存在する。
こうした側面を持つフィンは強さも弱さも併せ持つ人間の多様性を体現した人物と評されたという。
フィンとフィアナ騎士団の物語は農民によって口承でも伝えられ、民間伝承の中にも彼等は数多く登場し、そこでは「英雄」としてのフィン達ではなく
「不思議な物語の登場人物」としてのフィン達が描かれている。
フィンの物語は多くの人々に愛され、その中には詩人ゲーテや英雄ナポレオン一世も居たという。
同じケルト神話のクー・フーリンと並び称される英雄であるが、あちらは時代が3世紀ほど遡る。
クー・フーリンが勇に傾く、ありていに言えば脳筋タイプであるのに対し、フィンは智勇を兼ね備えた文武両道タイプとされる。
所持品
- 鶴革の袋
フィアナ騎士団団長の証である宝袋。
赤と青で染められており、腰につるす程度の大きさにもかかわらず様々な大きさの道具を収納することが出来る。
フィンが手に入れた当初、中には槍の穂先、冑、盾、猪皮のベルトが入っていた。
- ビルガ
ダーナ神族の鍛冶師レインが鍛えたと言われる魔槍。
鉄の穂先は月光の様に青く輝き、三十ものアラビア産の鋲で飾られている。
穂先に袋を被せておかないと勝手に血を吸おうとするほど獰猛だが、槍の穂先を額に当てるとその獰猛さが雀蜂の羽音となって
眠気を吹き飛ばしてくれるという。
フィンはこの他に、オルラスハラ(燃える黄金)、ムーインデルグ(赤い首)といった槍を所持していると言われている。
- マック・ア・ルーイン
「槍の息子」を意味するフィンの愛剣。
巨人との戦いに使用された。
フィンはこの他にクラッブーサハ(灰色の杖)という剣を所持していたと言われている。
また、フィンは父から譲り受けた名剣と光の神ルーを救出する際に手に入れた隕石から生まれた剣を所持していたという伝承も存在し、
この伝承ではこれらの剣を用いて最終的に団長の座をかけゴルと決闘することになる。
- マント
炎を防ぐことが出来る魔法のマント。
伝承によって緋、紫、黄と色が異なる。
アイレンとの戦いの時に使用した為、辺りの丘は「火の丘」、谷は「マントの谷」と呼ばれるようになった。
能力
- 知恵の親指
「大いなる知恵の鮭」の脂を舐めたことで手に入れた魔法の力。
ひとたび親指を舐めれば、どんな謎も解ける他、未来や遠くの場所も見通すことが出来た。
伝承によっては指を噛み締めることで知識を得たり、歯の方に知恵の力が宿っていたりする。
- 癒しの水
知恵の力と同じく、知恵の鮭から得た魔法の力。
両手にすくった水を飲ませれば、どんな病人や怪我人でも助けることが出来たという。
しかし、死者を蘇らせることは出来ないようだ。
所持しているゲッシュ(誓約)
- 自身に仕えたいという者を断ってはいけない
このゲッシュにより、(本人の人柄もあるだろうが)ふてぶてしい物言いのジラ・ダガーの仕官を快く受け入れた。
- 指輪を探す
このゲッシュのせいでフィンは老人に変えられてしまうことになる
各エピソードでの活躍
1.ディムナ誕生
その昔、エリンでバスクナ一族とモーナ一族という二つの部族の間で戦いがあった。
バスクナ一族の長でフィアナ騎士団団長であるクール・マックトレンモーと、モーナ一族の長であるエイ・マックモーナは激しく争い合い、
最後には隻眼となりながらもエイがクールを討ち取って騎士団長の座を手に入れるのだった。
夫の死の報せを聞いたクールの妻マーナは出産間近の我が子に危険が迫ることを恐れ、信頼する侍女の二人を連れてブルーム山脈の隠れ家へと
逃れることを決意する。
そして、そこで我が子を出産すると追手から愛する息子を守る為、隠れ家を一人悲しみに暮れながら去るのだった。
ディムナと名付けられた子供はすくすく成長し、少年になる頃には立派な狩人となっていた。
そんなある日、外へ出歩くと館の前でハーリングをしていた同年代の少年達と出会い、
そこで素晴らしい腕前を見せたディムナの噂は瞬く間に広がって、彼はその容姿からフィンと呼ばれるようになり、
自身もディムナ・フィンと名乗るようになった。
しかし、この噂はエイ改めゴル・マックモーナにも届いてしまう。
マーナが出産間近だったことを考慮し、その少年がクールの息子だと睨んだゴルは脅威を排除するべく騎士達にフィンを捕縛するように命令した。
一方、この危険を察知した侍女の一人であるドルイドはフィンにあなたこそ正当なフィアナ騎士団団長の後継者だと告げ、旅に必要な荷物を渡す。
こうして、騎士団長になる為のフィンの旅が始まるのであった。
2.知恵の鮭
旅の途中で鶴革の袋を手に入れたフィンはコナハトの森の奥深くで老人達と出会う。
その老人達は年老いたバスクナ一族の戦士であり、その中にはクールの弟クリムナルも居たので、フィンは自分がクールの息子であることを告げ、
彼等は団長の証の鶴革の袋を見ると喜びの声を上げた。
そして、フィンは騎士団長になる為にボイン川の岸に住むフィネガスというドルイド僧に弟子入りすることになる。
そしてその川には食べた者に大いなる知恵を授けるという鮭フィンタンが住んでいるのだった。
フィネガスはフィンタンを捕まえることに非常に苦労していたが、その苦労を尻目にフィンは知恵の鮭を呆気なく捕まえてしまった。
フィネガスは鮭を料理するようにフィンに命じる。決して鮭を食べてはいけないと戒めながら。
だが、料理し終えたフィンの顔は別人の様に見違えていた。
フィネガスは言いつけを破ったことを咎めるが、フィンはそれを否定する。
ただ、調理している際に親指に脂が跳ねたのでそれを咄嗟に舐めてしまった、とだけ伝えた。
それを聞くとフィネガスはディムナ以外に名はないかと尋ねてフィンという名を聞くと、残りの知恵の鮭を全てフィンに譲り渡した。
フィネガスはフィンと言う名前の人物が大いなる知恵を手に入れるという予言を受けており、フィンを弟子にとったことで予言を成就させたのである。
これ以降、フィンは親指を舐めることであらゆる知識を得られる能力を手に入れた。
3.騎士団長の座
修業を終えたフィンはエリンの上王の居るターラへと赴いた。
そこで上王に自分がクールの息子だということを明かし、共に宴を楽しんでいると、毎年秋の祭りサウワンの時期になると
「炎の息のアイレン」と呼ばれる怪物が夜のターラに現れて建物を焼き尽くしてしまうという話を耳にする。
抵抗しようにも、アイレンの持つ銀の竪琴の音色を聞くとどんな戦士であろうと深い眠りに落ちてしまうとのことだった。
この話を聞いたフィンはアイレンを退治した暁には自分をフィアナ騎士団の団長にしてほしいと要求する。
コルマク上王はこの大胆不敵な要求を快く承諾し、現騎士団長であるゴルもこれに同意した。
城壁の上に登って夜を待っていたフィンはクールの従者であった老騎士フィアハから魔槍ビルガを受け取り、いよいよアイレンと戦うことになる。
夜になり、何処からともなく聞こえてきた竪琴の音は槍の力で無効化し、アイレンから吐き出された炎は魔法のマントで叩き落としてみせた。
攻撃をことごとく躱されたアイレンは一目散に妖精の丘へと逃げ出すが、フィンはすかさず槍を投擲し、ついにアイレンを仕留める。
妖魔の首を持ち帰ったフィンは多くの人々から賞賛された。
そして父の仇であるゴルと和解し、名実共にフィアナ騎士団の団長となるのだった。
4.ブランとスコローンとの出会い
この二頭の猟犬とフィンとの関係には、諸説ある。
一つ目は彼等が元々は人間であり、彼等の母であるチレン(マーナの妹)の夫のウランに恋する妖精によって、
母に身ごもられている間に猟犬に変えられてしまうという伝承。
二つ目は彼等は元々猟犬で人攫いの巨人が飼う雌犬の子供という伝承。
この伝承では赤子の二頭を気に入ったフィンが連れて帰ったり、ブランだけを連れ帰ったりする場合がある。
三つ目はブランだけが登場し、この伝承では孫によって国を簒奪されるという予言を恐れた祖父によってフィンは命を狙われている。
隠遁生活を送る為に城から抜け出す際、連れて行ったのがブランだった。
このブランは人語を喋るらしい。
5.最愛の妻サーバ
ある日、フィン達は狩猟の帰りに一匹の雌鹿を見つける。
逃げる鹿をブランとスコローンが後を追うが、その先で鹿と二頭の猟犬は仲良く戯れていた。
他の狩猟隊から鹿を守ろうとする二頭を見て、フィンはこの鹿が助けを求めていたことを理解し、自身の砦へと連れて帰ることにする。
その晩、フィンが目を覚ますと、すぐ傍には美しい乙女が佇んでいた。
フィンがあなたは誰かと問うと、乙女はサーバと名乗った。
サーバは妖精族であり、同族の黒いドルイドからの求婚を拒否して鹿にされてしまったこと、ブランとスコローンに助けを求めて
フィンの住む城砦に辿り着けば元の姿に戻れることを話し、フィンはこの砦に留まることを了承する。
やがて二人は互いを愛し合うようになり、遂にはフィンから告白して二人は夫婦の間柄となった。
この時のフィンは片時もサーバの傍を離れず、団員達からは「人が違ってしまったかのようだ」と囁かれる程だったという。
そして月日が流れ、北方から軍船が襲来するという報せがフィンの元に届く。
心配するサーバにフィンはすぐに戻ってくると励まし、砦からは一歩も出ないようにと言いつけ、騎士団を指揮する為に出陣する。
軍勢を撃退に七日かかり、八日目にようやく砦に戻ってきたフィンだったが、そこにサーバの姿はなかった。
砦の者に話を聞くとフィンそっくりの男がサーバを再び鹿に変えて連れ去ってしまったという。
フィンは悲しみに暮れ、それから七年間サーバを探し続けたが、とうとう見つけることは出来なかった。
そして、妻を見つける望みを失ったフィンがある日ベン・バルベン山で狩りをしていると、一人の少年を発見する。
サーバ同様ブランとスコローンに守られる少年を見て、フィンの心に最愛の妻の記憶が蘇った。
フィンは少年を保護し、野生そのものだった少年が喋れるようになると、自分は一匹の雌鹿と共に暮らしていたという話を聞くことになる。
彼を自分の息子と確信したフィンは、少年を「子鹿」を意味するオシーンと名付けるのだった。
6.ガリオン山の泉
ダーナ神族の鍛冶師カレンにはミルクラとエイネーという二人の娘がいた。
二人の愛はフィンに向けられていたので、姉妹仲は非常に悪い。
しかし、この時フィンはサーバの行方を追っていたので、二人の愛が受け入れられることはなかった。
ミルクラはエイネーが銀髪の男とは結婚しないと言っていたことを切っ掛けに、ガリオン山の泉に魔術をかけ、フィンを罠に嵌めようと画策する。
そして、フィンが訪れるとゲッシュを利用して泉の底にある指輪を取ってきてくれるように頼み込み、泉に潜ったフィンは
陸に上がると立つこともままならない灰色の髪の老人になってしまった。
フィンは知恵の親指を咥え、事の真相を知る。
やがて騎士団が老人になったフィンを発見し、ミルクラの企みを話すと最初は老人であることを訝しんでいた騎士達も納得して
鍛冶師カレンの館へ行く為に、妖精の丘を掘り進めた。
その先で館に辿り着いた一行はエイネーと出会い、フィンは彼女の持つ杯を飲むことで髪以外はたちまち元の姿へと戻った。
エイネーはあと一口で髪も戻ると言ったが、フィンは「呪いを解いてもらったことには感謝するが、あなたに愛されるつもりはない」と断る。
この日を境に、フィンの髪は死ぬまで銀色に輝いたという。
7.ジラ・ダガーと醜い牝馬
フィアナ騎士団が狩りをしていると、ジラ・ダガーという男がフィンに仕えたいと言ってきたので、フィンはこれを受け入れた。
しかし、ジラ・ダガーの素行は非常に悪く、また彼の連れてきた馬も一向にその場から動こうとしない。
何とか馬を動かそうと騎士達が手荒に扱うと、ジラ・ダガーはたちまち怒り出し、馬の背に乗った者達を遥か遠くまで連れ去ってしまった。
フィン達は急いで捜索隊を編成し、船を用意して連れ去られた騎士達の捜索へと向かうと、一つの島を発見した。
島は切り立った崖で囲まれており、ヤマネコでも登って行けそうにない。
そこでフィン達はこの事件には魔法の力が関わっているのではないかと考え、ダーナ神族に育てられた若い騎士ディルムッド・オディナは
探索を命じられる。
探索を命じられたディルムッドは見事な跳躍術で断崖絶壁を登っていった。
それから数日、フィン達は戻らないディルムッドの後を追うことを決意し、苦労して崖を登り洞窟を進むと、
海底の国ティル・ファ・トンでディルムッドや連れ去られた騎士達と再会する。
そこでジラ・ダガー改めティル・ファ・トンの王の弟に戦いの助力を頼まれ、フィン達はこれを承諾すると妖精達と協力して
数で勝る敵軍を撃退、勝利を収めるのだった。
8.ナナカマドの呪いの宿
ある時、ロッホラン(北欧)の王コルガが襲来し、フィアナ騎士団はこれを迎え撃った。
激戦の末、コルガ王を討ち取られたロッホラン軍は敗走する。その際、フィンは王の息子のまだ幼いミダクを見つけ、自身の養子にするのだった。
それから数年、フィアナ騎士団に加わったミダクは立派な戦士に成長したが、誰とも打ち解けようとはしなかった。
これを危惧したコナン・マウルがミダクを館から追放し、何処か遠い地に領地を与えてそこに住まわせた方が良いと主張する。
こうしてミダクはフィンの元から旅立って、フィンから与えられた遠い土地の領主となった。
それから更に数年、一度も連絡を寄越さなかったミダクから突然フィン達は館に招待される。
しかし、それはミダクの罠だった。彼は仲間を殺された恨みを忘れておらず、長年復讐の機会を窺っていたのだ。
罠に嵌った騎士達は呪いの宿の影響でその場から動けなくなってしまった。
それから程なくして、フィンの息子のフィクナとその乳兄弟インサが助けにくるが、彼等はミダクの軍と戦って大勢の敵と共に命を散らす。
更なる援軍としてディルムッドと若い騎士フォトラが駆けつけ、彼等の活躍によりミダクとその仲間のトレント島の三王は討ち取られた。
ディルムッドの持ってきた三王の首によって呪いは解かれたが、力が戻るにはまだ時間がかかる。
強大な敵はまだ残っているのだ。ミダクが呼び寄せた軍神の異名を持つ世界の帝王シンサーとその息子の偉丈夫ボーバ。
ボーバ率いる軍勢を喰い止める為、ディルムッド達は再び防衛を行う。
二人の騎士の奮闘により、援軍は無事間に合った。
ボーバは駆けつけたゴル・マックモーナによって倒され、息子の死の報告を受けたシンサーは自らも軍勢を率いてフィアナ騎士団と激突する。
しかし、最後にはフィンの孫のオスカがシンサーを討ち取り、激戦の末フィアナ騎士団は勝利するのだった。
9.愛の逃避行
二人目の妻マニッサに先立たれたフィンは新しい妻を迎えたいと思うようになっていた。理由は一つ、妻が傍に居ないとサーバの姿が脳裏に蘇るからだ。
そこでディアリン・マクドバはフィンの妻に相応しい相手として上王の娘のグラーニア姫を挙げ、
オシーンとディアリンは結婚の許可を求めて上王の元へと赴く。
そして、フィンとグラーニアの結婚が決まると、フィアナ騎士団はターラの王宮に集まって盛大な宴が催された。
だが、宴の途中でフィンを含めた大半の人間はグラーニアの用意した杯によって深い眠りに落ちてしまう。
翌朝目を覚ますと、グラーニアの姿は王宮から消えていた。信頼の厚い部下であるディルムッドと共に。
二人が駆け落ちをしたという報せを聞き、フィンの心は嫉妬の炎で激しく燃え盛った。
駆け落ちの事情を知るオシーン達が説得を試みるが、フィンはまるで聞く耳を持たずに二人に追手を差し向ける。
しかし、追手はディルムッドによってことごとく打ち倒されてしまった。
何度も追跡が空振りに終わる中、フィンは人間の力ではディルムッドを倒すことは不可能だと悟り、
奴を倒すには魔法の力しかないと自分の育ての親であるドルイド僧に助力を頼む。
だが、それも空振りに終わった。
養母が返り討ちに遭ったという報せに、フィンの心身は憔悴しきっていた。
それから間もなくディルムッドの養父であるオインガスから和睦の提案がなされ、フィンはこれを受け入れる。
こうして、ディルムッドとグラーニアの逃避行は幕を閉じるのであった。
10.ディルムッドの死
逃避行から数年、グラーニアからの提案で宴が開かれることになり、フィン及びフィアナ騎士団はディルムッドの館に招待されることとなる。
最初の内は何事も無く宴の日々が過ぎて行ったものの、フィンの心の内にある恨みは消えたわけではなかった。
彼はこの狩猟宴での決まり事である猪を狩ってはいけないという規則を破り、
夜明け前に領主であるディルムッドの許可も無く騎士団員と猟犬を連れて猪狩りを始める。
猪狩りを始めた理由には、ディルムッドの過去の因縁が関わっていた。
ディルムッドがまだオインガスの元に居た頃、彼には異父弟がいたのだが弟はディルムッドの実父によって殺されてしまう。
この行いに怒りを露わにした異父弟の父は息子の遺体を魔法で巨大な猪に変え、いつの日かディルムッドを死に追いやると予言したのだった。
その為、現場に居合わせ事情を知るフィンは猪を探し出し、ディルムッドを殺させようと考えたのである。
やがて、猟犬の鳴き声を耳にして様子を見に来たディルムッドは巨大な猪が何人もの狩人達を血祭りにあげる光景を目にする。
これはどういうことかと問い詰められたフィンは酒のせいで眠れなかった者達が狩りを始めたと言い訳した。
そして、猪がこちらに向かってくるとフィンは早くここから逃げるように言うが、ディルムッドは真っ向から猪と相対する。
この時ディルムッドは猪に出会ってしまったことで過去に用意された運命に囚われていたのだ。兄弟が自身を死に至らしめるという破滅の運命に。
その様子を見たフィンの心中は、声を上げて笑いあげたいような、地に伏して嘆き悲しみたいような、相反する二つの感情が渦巻いていたという。
激戦の末、ディルムッドは猪を倒すものの、自身も致命傷を負ってしまう。
部下の凄惨な姿にフィンは「エリンの女達がお前の苦しむ姿を見れないのが残念でならない」と残酷な言葉を投げ掛ける。
死に際にありながらこのままでは未来で仲間達を助けることが出来ないことを嘆くディルムッドに、
合流したフィンの孫のオスカがディルムッドを助けてくれるようにフィンに懇願する。
孫の願いを聞いて癒しの力をもってディルムッドの元に向かうフィンであったが、その途中でグラーニアのことが思い出され、
手から水がこぼれ落ちてしまう。
二度目も失敗した時、オスカが水を運ぶ気がないならフィンと殺し合うことも辞さない覚悟を見せつけ、
三度目で水を運ぶことに成功するも水を飲ませる前にディルムッドの命はとうとう尽きてしまった。
仲間達はディルムッドの死を深く悲しんだ。
こうして、戦いの大黒柱たる騎士団一高貴な心を持つ者の命は失われてしまったのだった。
この日を境に、フィンと騎士達との間には隔たりが出来てしまったという。
11.ガヴラの戦い
エリンの上王コルマク・マッカートが亡くなり、その息子のケアブリが王位を継ぐこととなった。
新たな王はフィアナ騎士団にも盛大に迎え入れられたが、ケアブリ自身は騎士団のことを快く思っていなかった。
彼は王になる前からフィンとフィアナ騎士団を強く敵視していたのである。
日に日に勢力を増していく騎士団に恐れをなしたケアブリは、遂に騎士団を破滅させることを計画する。
騎士団とケアブリの衝突の発端は、ケアブリの娘の結婚の日に起こった。
ターラの王族の姫が結婚する時はフィアナ騎士団に金品が贈られるというしきたりがあり、騎士団の中で最も年若い騎士が
その引き出物を受け取るということになっている。
しかし、若い騎士は金品を持って帰るどころか死体となって帰ってきた。
そして、ケアブリは騎士団と敵対することを宣言する。
この宣言を聞いたフィンもまた上王の仕打ちを許さず上王と敵対することを決意するが、ミースに所属するフィアナ騎士団の隊長はこれに賛同しなかった。
彼はモーナ一族であり、過去にフィンが治めた筈のバスクナ一族とモーナ一族の因縁がここにきて再燃したのである。
フィアナ騎士団はたちまちフィン側と上王側に分裂してしまう。
上王側にはモーナ一族を始めとするミース、アルスター、コナハト、そしてフィン自身が所属している筈のレンスターまでもが味方をしている。
一方のフィン側にはバスクナ一族とマンスターだけであり、両者の戦力差はフィン側一人に対して上王側は二十人の兵士の差があったと言われている。
この大きな戦力の離反にはケアブリがフィンを敵視することやバスクナとモーナの因縁の他に、
フィンがディルムッドを謀殺したことによる信望の低下や、ディルムッドがモーナ一族出身であることが理由の一旦だと思われる。
二つの勢力はガヴラの荒野にて激しくぶつかり合った。
先陣を切るオスカは迫りくる敵を次々と薙ぎ倒し、遂には上王ケアブリの元まで辿り着く。
両者は激闘を繰り広げ、互いに深手を負っても気にも留めず槍を振るった。
やがてオスカの槍がケアブリを貫くも、ケアブリの槍もまたオスカを貫いた。
この一撃でケアブリは死に、瀕死となったオスカは仲間によってフィンの元まで運ばれる。
拳一つ分の隙間も無く傷で覆われた孫の姿にフィンは「自分がこうなればよかった」と涙を流すが、
オスカは「あなたがここに横たわっていたとしても自分は涙を流すことはない」と突き放す。
フィンは自分とオスカの間には今でもディルムッドの存在があることを知っていた。孫が自分の為に涙を流さないこともだ。
しかし、フィンは「泣きたいから泣くのだ」と返答したという。
そして、若き勇猛果敢な戦士は静かに息を引き取る。その最後は親友を殺した祖父を決して許さなかったとも、
祖父との冗談に浸りながら息絶えたとも言われている。
孫の死を目の当たりにし、フィンの内には老いてから感じることの無かった勇猛な英雄の心が目覚めた。
フィンは敵の軍勢に先陣を切って飛び込み、獅子奮迅の活躍で次々と死体の山を築いていく。
だが、それと同時にフィンに続く仲間達も一人、また一人と力尽きていく。
そして、一番に敵対したミースの隊長とその息子を討ち取った時には、味方はフィンただ一人となっていた。
五人の兵士に囲まれた彼は自身の最後を悟る。
兵士達の槍が一斉に体を貫き、血に染まる体を日の光が照らした。
その時、英雄フィン・マックールの生涯は幕を閉じたのだった。
フィンの最後には諸説ある。
一説には戦士達の信頼を取り戻すべく河を渡る儀式をして溺死したとも、アイルランドに危機が訪れた時に人々を救う為、
どこかの洞窟でフィアナ騎士達と共に眠りについているとも言われている。
関連深い人物達
家族構成
父:クール
母:マーナ
妹:チレン(クロフニウト)
叔父:クリムナル
叔母:チレン
妻:サーバ、マニッサ、グラーニア
息子:オシーン、フィクナ
養子:インサ、ミダク
孫:オスカ
甥:キールタ、ディルムッド
クール・マックトレンモー
フィン・マックールの父親にして先々代のフィアナ騎士団団長。
クールとは「空」を意味する。
マーナ
フィン・マックールの母親。
トゥアハ・デ・ダナンの王ヌァザの孫娘。通称「白いうなじのマーナ」。
彼女は放浪の末に、安息の地に辿り着いたと伝えられている。
ゴル・マックモーナ
先代のフィアナ騎士団団長であるモーナ一族の長。
彼の最後には諸説あり、ガヴラの戦いの前に亡くなったするものや、ケアブリ側について敵対したともフィンの怒りが
静まるまで洞窟に隠れて餓死したとも言われている。
また、彼の本名は火や炎を意味するという。
サーバ
ダーナ神族の妖精にしてフィンの最愛の妻。
彼女は連れ去られた後、しばらくの間は息子と洞窟の中で過ごしていたが、ドルイドによって息子からも引き剥がされてしまう。
その後、彼女の行方は誰も知ることはなかった。
オシーン
フィンとサーバとの間に生まれた子供。
彼は語り部として有名で、フィアナ騎士団の活躍はオシーンが語り伝えたとされている。
後に、彼等の物語はスコットランドの詩人ジェイムズ・マクファーソンの手によって「オシアン」の名で世界に知られることになる。
ディルムッド・オディナ
フィンの信頼の厚い部下にして、命の恩人。
幾度となく騎士団の危機を救う非常に優秀な戦士であったが、グラーニアとのことで老いたフィンの恨みを買い、死に追いやられてしまう。
グラーニア
上王の娘でフィンの三番目の妻。
当初は老齢なフィンとの結婚を嫌がりディルムッドにゲッシュでの逃避行の強制を行うが、
最終的には夫を殺したフィンに口説かれ彼と結婚することになる。
その後の彼女は幸せに暮らしたとも、他の男に目移りしない様にフィンが後宮に住まわせたとも、
はたまたフィンとは結婚せずディルムッドの後を追ったとも言われている。
キールタ・マックローナン
フィンの甥で俊足の騎士。
彼の最後はガヴラの戦いで戦死したとも、オシーンと共に生き延びて聖パトリックと出会いフィアナ騎士団の活躍を語ったとも言われている。
その際、キールタは騎士団が繁栄した理由を「全ての者の心に真実があり、腕に勇猛があり、口にしたことは必ず実行したから」と答えた。
並外れた援助者
民話でよく登場するフィンが出会う一芸に秀でた者達。
名前は訳者によって様々で、力が強いから「ストロング」、船の建造が得意だから「ビルダー」といったストレートなネーミングのものから、
物知りだから「物知り太郎」、盗みが得意だから「盗人五右衛門」など、ユーモアなものまで存在する。
巨人フィン・マックール
民話に登場するフィンの巨人としての姿。
彼はこの姿で同じく巨人化したクー・フーリンを妻と一緒に倒したという。
一説にはフィンと対決したのはスコットランドの巨人とするものも存在し、現在北アイルランドに存在する「ジャイアンツ・コーズウェイ(巨人の石道)」は
スコットランドの巨人と戦う為に巨人フィンが造ったものとされている。
また、対岸のスコットランドには構造を同じくする「フィンガルの洞窟」というものが存在する。フィンガルというのは、
「オシアン」でのフィン・マックールに相当する人物である。
ヌァザ
「銀の腕(アーガトラム)」の異名で知られるトゥアハ・デ・ダナンの王。
フィンは彼の曾孫にあたり、知恵の神や治癒の神といった側面を持つヌァザとは共通点も多い。
また、彼は妖精となった後、フィンに住まいを奪われてしまう伝承も存在する。
ルー
万能の力を持つと言われるトゥアハ・デ・ダナンの神の一人。
フィンという名はルーの別名だったのではないかと言われる程、両者には類似点があり、
フィンとゴルの関係がルーとバロールの関係に対応しているのではないかとも言われている。
また、フィンがクリムナル達の前に現れた時、その姿はルーを彷彿させたという。
ケルヌンノス
豊穣を司るガリアの角神。
フィンが鹿と密接に関係していること、フィアナ騎士団の入団試験が野を走る鹿を再現したかの様な儀式であること、
騎士団の生活が森と密接に結びついていることから、フィンはケルヌンノスの系譜ではないかと言われている。
フィンがこよなく愛したものは
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谷間にこだますアニヲタの声
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▷ コメント欄
- 建て乙。…とはいえそんなもん愛されても困るぞ勇者よw -- 名無しさん (2015-11-08 22:46:22)
- 資料によっては、ディルムッド見殺しにした事後悔してるとか書かれてる時もあるんだっけ -- 名無しさん (2015-11-08 23:45:27)
- アドベンチャータイムの主人公フィンのキャラの背景にこの人がいるかも。名前(髪の色)・相棒の犬・様々な冒険を繰り広げるとこなんかが。 -- 名無しさん (2015-11-09 00:53:54)
- 汚点があると大変やなー -- 名無しさん (2015-11-09 00:59:06)
- 史料によってはフィン自身はグラニアとの結婚は乗り気じゃなかったパターンもあるんだよな。まぁなんというかサーバという特大のトラウマを踏み抜いてしまったディルムッドとグラニアも悪い -- (2015-11-09 03:15:04)
- 老いてからも基本的に人格者だたようなのに醜態一つ晒しただけで一部から老害扱いされていて可哀想だと思った(小並感) -- 名無しさん (2015-11-09 21:08:33)
- ディムルットを見捨てなければ少しは運命が変わっただろうか? -- 名無しさん (2015-11-09 21:26:37)
- 三度水を云々ってたしか後付けだし、醜悪を意味する女性が出て破綻するという流れ自体がもう運命だからな -- 名無しさん (2015-11-12 02:26:14)
- ↑一応言っておくと、グラニアという名前は「太陽のような」という意味であって「醜悪」は神話の立ち位置から付けられた -- 名無しさん (2015-11-12 23:57:10)
- 続き、神話の立ち位置から付けられた「後付け」だぞ。 -- 名無しさん (2015-11-12 23:58:14)
- フィンの最愛の息子のオシーンも後に常若の国に行ってしまって今生の別れになるんだよな -- 名無しさん (2015-11-14 22:29:17)
- 槍の名称ビルガって出典元はどこなんだろう?英文サイト探しても見当たらない。 -- 名無しさん (2015-12-30 14:46:35)
- 事情を知らずにディルムッド許さんならともかく、事情を理解した上でディルムッド許さんとか(事情は相談を受けたオーシンから聞いているだろうし)どんだけ器量が小さいだ?若い時はどんなすごい英雄だったか知らないがそんな器量の小ささで良く騎士団長が務まったもんだ…。 -- 名無しさん (2016-01-04 13:59:11)
- おい、戦いに負けたのに納得できずに「俺が勝つまで戦う!」とか喚いたアーサーさんの悪口はやめろ -- 名無しさん (2016-01-04 14:16:21)
- ↑2 サーバが連れ去られたトラウマ思いっきり踏み抜かれたのはあるだろうけど・・・ね、瀕死の孫の「どの面下げて泣いてんだ。テメー」が末期の周囲の評価だったのかなぁ? -- 名無しさん (2016-01-04 14:43:37)
- 最期に付き従っていた部下も心から忠義を誓ったものではなかった感じだしな、最期の奮戦は英雄に相応しいものだったが -- 名無しさん (2016-01-10 15:34:28)
- 型月のせいで不当に貶められてる感がするな。ケルト神話じゃク・フーリンと並ぶ英雄で彼が由来の世界遺産まであるんですがね…。あと槍ビルガについてはマジでどこにも載ってない。皆鯖民のオリジナルなんじゃないの? -- 名無しさん (2016-01-13 00:22:51)
- ↑「図解ケルト神話」という本に槍の名前が載ってますよ -- 名無しさん (2016-01-16 17:51:35)
- ↑2別に型月が不当に咎めている分けじゃないでしょ。咎められているのはあくまでもディルムッドに関することなんだし…。 -- 名無しさん (2016-03-11 23:04:25)
- 最盛期を築いたけど一つ判断ミスして周囲に見限られて破滅したアホ扱い。北条氏政かな。 -- 名無しさん (2016-04-02 15:28:55)
- ↑8器量の狭さをお前に言われたくないだろうがな。ていうか器量が小さくないから騎士団長が務まったんだが。 -- 名無しさん (2016-04-06 02:43:04)
- ↑だからディルムッドに関することは器量が狭かったのは事実だろ(一時的に頭に血が上っていただけならともかく、何年にもわたって追い掛け回しているありさまだし)。そんな器量の小さい人物に騎士団長が務まったことに疑問に思っただけ。 -- 名無しさん (2016-04-25 23:16:00)
- 順序が逆なんだろうな。騎士団長を務められるだけの器の持ち主だったのが、年月と事件のせいで変わっていってしまった、と。人の器なんて生涯変わらないようなものじゃないんだから -- 名無しさん (2016-04-25 23:36:21)
- オスカは「ディルムッドじゃなくフィンが死ねばよかった」と言ったとも聞くが、あのタイミングでディルムッドを庇って死ぬとかすればそれまでの失点を帳消しにしておつりが来たかも。英雄はとっとと死んだほうが名声を汚さずにすむってのも多いよな -- 名無しさん (2016-04-25 23:43:15)
- ↑2そんなんだから、孫を含めた団員達に見放されたんだろうな。栄枯盛衰は仕方がないとは言え、英雄の落ちぶれた姿は見たくないもんだ。やはり英雄は引き際を弁えて老害化して名誉に泥を塗る前に引退するべきだな。 -- 名無しさん (2016-04-27 22:04:42)
- ↑ それができないからこそ、このあたりの神話が人間くさいドラマなところはあるよ、まわりがそれなりに育っても「自分がいなきゃだめだ」って居座って全体駄目になるってのは、現代までなくなったためしはないんだから -- 名無しさん (2016-08-28 21:23:46)
- やっぱりディルムッドじゃなくフィンが死ねばよかった -- 名無しさん (2016-08-28 22:56:34)
- あの猪ディルだけは絶対殺す猪だからしゃあない。 -- 名無しさん (2016-08-30 03:50:57)
- 神話なんて小物エピソード満載じゃん -- 名無しさん (2016-08-30 04:49:46)
- あの本はわりとちゃんとしてるけどビルガって名前は何か怪しいんだよなぁ -- 名無しさん (2017-01-06 16:43:03)
- 〜の息子の"マック"ってホント色んなところで出てくるな -- 名無しさん (2017-01-15 19:03:33)
- 「光の神ルーを救出する際に手に入れた隕石から生まれた剣」も正直出典が怪しい。そもそもフィンがルーを助けたという話自体調べてみるとソースの怪しい話しかヒットしない… -- 名無しさん (2017-01-21 10:56:34)
- 今のディルムットの話kが完成したのは17世紀頃の話で、その源流となる10世紀頃の写本では、フィンとグラニアが平和的に離婚したり、ディルムッドの事件の後に、グラニアの妹のアルヴァ(アイルランドで五指に入る賢人)が求婚に来たりする話が在る。 -- 名無しさん (2017-01-22 10:32:37)
- ↑↑ -- 名無しさん (2017-02-22 20:15:02)
- 「光の神ルーを救出する際に手に入れた隕石から生まれた剣」……これ40年くらい前の米国の作家による再話の創作だと思うよ -- 名無しさん (2017-03-01 09:16:59)
- アイルランド系の人間である、という証明みたいなものだから。 -- 名無しさん (2017-05-12 22:15:11)
- 「ベルサイユのばら」のオスカルの名前はフィン・マックールの孫から取られたという。なんでもあの時代のフランス王朝でフィンマックールの物語が流行っていたのだそうだ。 -- 名無しさん (2017-05-12 22:17:58)
- ↑ 不義理を働いた祖国(祖父)を見放すのも已む無しだったか、意識してつけたのかな -- 名無しさん (2017-05-13 04:41:25)
- ↑ベルばらのオスカルはヘブライ語の「神と剣」って意味から取られたらしいからフィン物語群のオスカー(鹿の友)由来ではないよ -- 名無しさん (2017-05-24 02:09:57)
- 老人化でハゲなくてよかったな…フサフサ白髪(銀髪)ならいいじゃないか -- 名無しさん (2018-07-27 10:23:17)
- 伝承の出典元が一個もない… -- 名無しさん (2019-04-05 03:07:15)
- ↑大まかなあらすじはローズマリー・サトクリフの『黄金の騎士 フィン・マックール』だと思う。あれもいわゆるサトクリフ史観での再編だから小説としては傑作だけど史料としてはどうなのかな。フィン物語群は日本だと民話集とかへの抄録がほとんどだからつらい -- 名無しさん (2020-01-11 11:32:46)
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