登録日:2015/10/04 Sun 23:52:32
更新日:2024/01/16 Tue 11:16:41NEW!
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タンギラーとは、一峰大二作によるコミカライズ版『ウルトラマン』に登場する怪獣である。
元々はTVシリーズの没脚本『サイボーグ恐竜』に登場する予定だった怪獣で、肩書は「サイボーグ怪獣」。
『ウルトラマン ベストブック』によれば、身長70m、体重4万t。
◆概要
かつて地球侵略を試みたと思われる宇宙人が、有史以前の恐竜を改造して作り出したとされるサイボーグ怪獣である。
ブロントサウルス、ブラキオサウルスなどのいわゆる雷竜(竜脚類)の恐竜をベースにして、胴体以外の部分、首、頭、尻尾は完全に機械化されている。
その強度はすさまじく、ウルトラマンの八つ裂き光輪すらも軽々とはじき返してしまうほど。
また、目はレーダーとなっていて危険物をいち早くキャッチし、口から放つ熱線で焼き払う。
牙は、厚い鉛でできた箱を押しつぶす破壊力を持つ。
放射性物質をエネルギー源としており、核廃棄物を食らい、原子力発電所を狙う。
足の裏にはジェット噴射口があり、短い間の飛行も可能である。
◇作中での活躍
太古の地球でサイボーグ怪獣に改造されたが、地球が氷河期に入ったために宇宙人は撤退し、タンギラーのみが氷の中に閉じ込められていた。
しかし眠っていた南極に原子力発電所が作られたために、核廃棄物の放射能に反応して復活。
より多くの放射性物質を求めて原発を狙うが、原発が破壊されると南極の氷が溶け、世界中が水没する危機に陥ってしまう。
ただちに科特隊が攻撃するが、いつものようにまるで歯が立たない。
さらに駆けつけたウルトラマンもタンギラーの頑丈な巨体には攻撃が通用せず、海中に投げ落として一時的に撃退するので精一杯の有様であった。
タンギラーが海中から出てくる前に作戦会議が開かれ、その正体について科特隊によって推論がなされた。
さらに地雷によってタンギラーを氷中に沈めるクレバス作戦が立案され、氷原に×字の地雷原が作られる。
しかし現れたタンギラーは目のレーダーで地雷原を看破し、熱線で起爆回路を破壊してしまう。
決死の覚悟でハヤタが手動で地雷原を作動させタンギラーをクレバスに落とすも、タンギラーは飛行能力でクレバスから脱出してしまった。
タンギラーに押しつぶされていく原発、もうだめかと思われたそのとき、再びウルトラマンが現れた!
しかしウルトラマンの必殺技も、タンギラーには通用しない。
そこでウルトラマンは八つ裂き光輪で氷山を削って巨大な凸レンズを作り、パワーを集中させたスペシウム光線をお見舞いした。初めてダメージを受けるタンギラー。
さらにウルトラマンは光線でできた傷口目掛けてエネルギーを全開にした超巨大な八つ裂き光輪を放って、かろうじてタンギラーを倒したのであった。
☆総括
恐竜を改造して作られた怪獣としては、『ウルトラセブン』に登場した恐竜戦車を彷彿とさせる。
ただし、セブンに登場した怪獣はストーリーの添え物の扱いに対して、こちらはウルトラマンらしくストーリーの核として描かれている。
設定上は宇宙人が地球侵略のために恐竜を改造して作ったらしいが、人類が発生してもいないそんな時代になにと戦うために作られたのかは謎のままである。
もっとも、ウルトラシリーズの古代にはやたらと先史文明が存在するために、それと対抗するためと考えればつじつまは合う。
余談だが、恐竜型怪獣といえばゴジラをはじめとして怪獣の定番中の定番であるが、タンギラーのような雷竜や首長竜型の怪獣はほとんどいない。
その理由はといえば、やはり着ぐるみの製作が大型化することと、操作が困難であることになるだろう。
四足歩行型の怪獣は多いが、雷竜の長い首を動かすには、どうしても躁演との併用が必要になる。
『メカゴジラの逆襲』に登場したチタノザウルスは首が長いことが特徴だが、そのせいで演技と撮影が大変難しかったのは有名である。
結局、同コンセプトの怪獣は、1992年にオーストラリアで制作された『ウルトラマンG』のギガザウルスまで待たねばならなかったが、
そのギガザウルスも設定上アパトサウルスにゴーデス細胞が取りついたというものながら、頭が巨大で首はそこまで長くも無かった。
国内では『ウルトラマンネオス』のパイロット版に登場したドレンゲランが、ギガザウルスより更に長い首を持つ四足歩行の雷竜型怪獣だが、
やはり上記の理由が仇となって正式なOVシリーズでは登場を見送られる結果になってしまった。
『帰ってきたウルトラマン』に登場したキングザウルス三世の首をさらに長くして、かつ生きているように動かして、さらにウルトラマンと格闘しろ、と言えば困難さがわかるだろう。
ある意味で、タンギラーは漫画という媒体だからこそ存在できた怪獣と言えるかもしれない。
追記、修正は鉛の箱をバリバリしながらお願いします。
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▷ コメント欄
- まあ確かに当時の技術じゃ難しいだろうな -- 名無しさん (2015-10-05 00:47:48)
- ちなみにソフビもあります -- (2015-10-05 01:23:06)
- 一峰ウルトラか・・・ゴルダーとヤマトンは覚えてたがこいつは失念してたわ。 -- 名無しさん (2015-10-05 02:46:04)
- キングギドラの首の操演も多数の人数が必要だったというし、こういう首が長い怪獣は操演や着ぐるみの怪獣の弱点なんだろうな -- 名無しさん (2015-10-05 11:20:02)
- 首長龍型の怪獣としてはネオス(パイロットフィルム版)のドレンゲランなんかもそうだね -- 名無しさん (2015-10-07 22:11:36)
- ↑2キングギドラは流星人間ゾーンに登場したときはまったく首が動かなかったそうだからな -- 名無しさん (2015-10-29 10:00:34)
- ↑2 ドレンゲランはビデオ版にも登場する予定があったけど、あまりにも動かすのが大変なんで没になったという逸話があるらしいね。 -- 名無しさん (2015-10-29 17:00:15)
- 首長竜ってフタバスズキリュウみたいな脚じゃなくてヒレ付いた連中のことだぞ -- 名無しさん (2015-11-02 21:33:31)
- ↑正確には竜脚下目、もしくは雷竜ですね -- 名無しさん (2016-01-15 14:31:49)
- 怪獣王子のネッシーも大変だったそうだしな。 -- 名無しさん (2016-01-18 02:51:22)
- ウルトラマングレートのギガザウルスは映像作品本編に出演できた雷竜タイプの怪獣なのでは? -- 名無しさん (2018-09-23 11:51:27)
- 味噌汁の豆腐を食べるとちょっとコイツの気分を味わえるような、ないような? -- 名無しさん (2020-02-01 19:22:18)
- ドドンゴやゾグみたいな二人羽織の着ぐるみにして前の人が手で首を動かす…というのをパッと思いついたけど厳しいか -- 名無しさん (2021-01-01 11:12:54)
- もし擬人化計画が今も続いていたら、「全○中!」「頑張れタンギラー! お前は強い! 長女だから我慢できる!」とか言わされていたのだろうか -- 名無しさん (2021-07-02 21:50:51)
- ゴルドンも割と雷竜っぽい体形よね。あれくらいの首の長さならなんとかなるかな? -- 名無しさん (2022-06-16 19:41:48)
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