メア(灼眼のシャナ)

ページ名:メア_灼眼のシャナ_

登録日:2011/12/19 Mon 22:36:40
更新日:2023/08/09 Wed 11:46:59NEW!
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灼眼のシャナ 紅世の徒 道化師 異世界人 小林沙苗 サブラク ヒロイン ミステス トーチ 悲劇 メア 愛しい蝶 サブラク←の嫁 ヒロイン←本編未登場だが パパゲーナ 誰の記憶にも残らず←サブラク以外 実らなかった思い 実らなかった思い←死後に実った すれ違う思い すれ違う思い←サブラクも最期は気付いた 戯睡郷



力で存在で、他者を圧する強大なる“紅世の王”……

私は知っています、貴方を

―――“壊刃”サブラク


メアとはライトノベル『灼眼のシャナ』に登場するキャラクター。声優小林沙苗
歩いてはいけない隣にある異世界“紅世”の住人である“紅世の徒”と呼ばれる異世界人。炎の色は朱鷺(とき)色。
メアはこの世で定めた通称で、紅世での本名である真名は“戯睡郷(ぎすいきょう)”。


本編ではなくゲーム版で初登場した徒。このゲーム版は作者が原案・監修を行った原作設定・ストーリー準拠の外伝であり、メアも正式なキャラクターである。


若く弱い徒で、力の規模もトーチ(存在の力を加工して作る人間の代替物)と大差がない。
ゴスロリ風の衣装と日傘という上品な服装に、可愛らしい顔と金髪の頭部に二対の太い角を生やした少女の姿をしている。
振るうことで炎弾を放つ神楽鈴型の宝具『パパゲーナ』を使う。



以下ネタバレ注意



その正体はミステス(宝具を宿したトーチ)に寄生してる徒で、本体はぶかぶかの服に仮面を付けた道化師の姿をしている。
ミステスに取り憑いている時の体の構成はトーチに準ずる。
ただし、顔のみはメアの素顔。本体の仮面の下の顔も同じである。


元々彼女は非常に弱く小さな力しか持たず、荒れる両界の狭間を運任せでこの世に渡ってきたタイプの徒。


「私は、我らが故郷『渦巻く伽藍』で生きてゆくことが辛かった。
ちっぽけ過ぎる私には、常に力で鬩ぎ合い、片時も心休まることのないあの世界――“紅世”は地獄でしかない」


「だから、ちっぽけな者にとっては無明の荒海に等しい『両界の狭間』を、運任せに渡ってきたのです。
そして、私の前に、新しく素晴らしい世界が広がった」


「私は、この世界が好きだからこそ、ここにいたい。好きな世界の住人を喰らってでも。害なす者として追い回されてでも。
それが、その程度の身勝手さが、今の私の欲望なのです」


敵を避けるためにミステスに宿り小さな気配をさらに抑えている。
自分の弱さ小ささにコンプレックスを持っており、強い劣等感と、そのままで終わりたくない反発による自己顕示欲の狭間で葛藤していた。
本体が仮面と服で自分を覆い隠した姿をしており、ミステスを被らないと素顔も見せないという点もその現れだと思われる。
固有能力としては特殊な自在法『ゲマインデ』を使う。
『ゲマインデ』は周囲の者の意識をメアの創った刹那の夢の舞台に取り込み遊ばせる自在法。
夢の舞台は取り込んだ者の記憶で構築され、メアはこれを自由に操ることができる。
また、夢の世界そのものがメアのようなものなので、内部では基本的にはメアは無敵状態。


反面、欠点が目白押しであり、
まず、取り込んだ者に夢であることに気づかれると夢が解ける上に、現実のメアがダメージを受けてしまう。
そして夢の世界で取り込んだ者が受けたダメージは現実には一切反映されない。ダメージを受けるのはメアのみ。
さらに夢の中の出来事をメア以外の者は、基本的に全て忘れてしまうため精神攻撃にも使えない。
夢の世界でいかに長く過ごそうと現実では刹那のことであるため時間稼ぎもできない。
フレイムヘイズや徒には夢の中でも意識内部への干渉ができず、記憶も覗けない。
つまり、基本的に夢で遊ばせるだけの力。しかも制限やリスクが大きい。
メアは苦心の結果、二つ使い道を編み出しており、
一つは夢に取り込んだ敵にゲマインデの中で戦闘を行わせてその実力や能力を探って逃走の手助けするもの。
もう一つはミステスにかけられる、意志の強さによって強固さが変わる防御の術「戒禁」を侵食、夢の舞台に『敵』として呼び出し、
それを取り込んだ者に破壊させることで戒禁を一時的にほどく、戒禁破りとして使うというもの。


どちらもそれなりには使えるが、前者は敵が現実のメアがどうあがいても逃げることすらできない相手では全く意味がなく、
後者も戒禁を侵食するためにはメア自身が夢の世界のミステスに宿る必要があり、夢の中で倒されると現実の彼女も死亡する。
そして力のある存在ならこの自在法に頼る必要もなく結果を出せる程度の力である。
劇中では本編の二年以上前に、アジアでフレイムヘイズに殺されそうになったところを“壊刃”サブラクに助けられ、
礼として差し出した短剣の受け取りを拒否されたことをきっかけに、彼に同行するようになる。


初めは単に恩を受け取らないサブラクに対する自己顕示欲として自分のことを知らしめようと同行し、
彼の人となりを知る内に、徐々に彼に惹かれていき、ここにいたい、という気持ちがサブラクの側にいたい、
彼と並んで歩いても恥じることなく歩きたい、彼の隣という“ここ”に居たいと思うようになる。
そのために、ちっぽけで弱く誰にも気にかけられない今の自分とは全く違う、
彼のように強く大きな、誰も彼もを巻き込めるような力を欲しいと願うようになる。


願っても埋められない彼と自分の間に広がる大きな力の差に引け目を感じながらも二年以上共に旅を続けるが、
サブラクから『零時迷子』とそのミステスの情報を聞かされた時、彼女は思う。


もし、私がそれを手に入れることができたら……“壊刃”サブラク、
貴方のように大きな存在であっても、この私を獲物として見、標的として気にかけてくれるのでしょうね


他でもない彼自身から、敵の強大さ、敵わないと止められるも、それを理解してなお発つことを決める。
彼と彼女を繋いでいたはずの短剣を差し出して。彼に気にかけて貰える、大きく強い存在になるために。


要らないのなら、預かるだけで構いません。私がより大きな、誰も彼もを……
そう、貴方さえも振り回せるほどの存在として再会したそのときに、返してください


私は、きっと……なってみせる


そのときは、どんな形でもいい……私を見て、笑って、迎えてください


そうしてサブラクの元を離れたメアは夏休み中の登校日に御崎高校に現れ、零時迷子のミステスである坂井悠二
『敵』を作り出し倒させるための要因としてシャナ、夢の世界の補完と保険として吉田一美の意識をゲマインデに取り込む。


夢の世界の中で『敵』に変換した戒禁を差し向け、その大部分を解除することに成功するが、
非常に強固な戒禁を解くために時間がかかっている内に、悠二に夢の世界に気づかれてしまう。
さらにはその鋭敏な感覚と思考力から、ゲマインデの構成原理、さらにはメア本体の居場所まで看破され、
悠二の中から引き摺り出されて戒禁を侵食することも、夢を操ることもできなくなる。


「…まだよ。たとえちっぽけでも…ええ、知ってる、分かってる、誰よりも…。
 それでも…いえ、だからこそ、私はあああ!」


そして、当然のように力及ばず
「羨ま、しい……貴方たちのように、大きな、
 渦の中に……誰もが、無視、出来ない……強く、
 大きな、存在……うらやま、しい…!」


「いや、だ!夢が、覚め、たら…私、のこと
 ここで、あったこと、全部、ぜん、ぶ忘れて、しまう…
 私が、  どこ、にも、なにも、 残らない…  いや  、  だ…」



自分を倒したシャナたちを恨むことすらできず、ただサブラクと並んで歩ける強大な存在への羨望と、
誰にも気にかけられないちっぽけなままで終わることを拒みながら、彼女の命は消えた。
そしてメアの死とゲマインデの崩壊と共に、シャナたちの記憶からメアのことは消え、戦いがあったことすら忘れられた。



DS版のおまけモードでは彼女は2つのストーリーを持つ。
しかしどちらもバッドエンドと言わざるを得ない。
道化版では人格崩壊して終わる論外であり、少女版では彼女の内面の一端が分かるものの、
どんなに戦ってもサブラクに振り向いて貰えない悪夢のようなシナリオ。


意味も価値も残せなかった彼女の戦いと死。
しかし、ちっぽけなまま終わった彼女をサブラクは決して忘れず、本編へと繋がっていく。


やった……やったわ……
ね、凄いでしょう、サブラク?
これで、これでもう誰も、
ちっぽけな蝶を、この私を……。
“戯睡郷”メアを……
無視できないでしょう?


ほら、強い私を見て
ほら、大きな私を気にかけて
……サブラク……
……どこにいるの?


……まだ、なの?
……まだ、私を知らない奴がいるの?


ねえ、教えて……
ねえ、答えて……
強くて大きい私に……
“壊刃”サブラク……


…………ああ、
もっと私が知られるよう、
全てが、私を無視できないよう


戦い続けなきゃ……
ずっと、ずっと、
戦い続けなきゃ……





ずっと、ずっと、追記・修正し続けなきゃ……


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