マトリックス:レボリューションズ(映画)

ページ名:マトリックス_レボリューションズ_映画_

登録日:2011/12/31(土) 08:22:34
更新日:2023/12/07 Thu 14:06:31NEW!
所要時間:約 6 分で読めます



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映画 sf マトリックス matrix 三部作 完結編 ワーナー・ブラザース キアヌ・リーヴス ウォシャウスキーズ マトリックス:レボリューションズ






始まりの あるものには 全て 終わりがある



――その日、世界は同時に「答え」を知る。




マトリックス:レボリューションズは2003年に公開されたマトリックス3部作の最終作。
ネオとスミスの最期の闘いとマトリックスサーガの終焉が描かれる。


前作のリローデッドと同時に撮影が始まっていたため同年中に公開という、シリーズ作品としてはおそらく最短の公開であろう。
雨の中で行われたネオとスミスのラストバトルの14分間で第1作目の総制作費の3分の2、約70億円が費やされた。


ちなみに日本ではこの試写会に参加した有志による大勢のスミスたちによって劇場が埋め尽くされることになった。



[STORY]


偽りの救世主の旅は終わり、真の救世主の旅が始まろうとしていた…


マトリックスから生還したネオは内なる声に導かれてマシンシティを目指す。
そしてマシンシティの頂に立ったとき彼は世界を滅ぼさんとするスミスを倒すべく再びマトリックスへと舞い戻る、全てのものに平和をもたらさんがために…
人類とマトリックス、二つの世界の終りが迫る中、ネオとスミスという光と影はついにお互いの存在をかけて崩壊しつつあるマトリクスの街で激突することになる。
そして…


救世主の物語は終わりをつげ、世界は新たなる革命レボリューションを迎えることになる。



[登場人物]

※吹替については、「地上波版/ソフト版」と表記


◆ネオ
演:キアヌ・リーブス
吹替:森川智之小山力也
「自分で選択したからだ」


偽りにして真の救世主。
その力はマトリックスを超え現実世界に影響を与えるほど強大になった。
マトリックスと機械の世界の境界にある駅にとらわれた際、プログラムの家族と出会ったことが彼を真の救世主の道へと歩ませることになる。
機械は人類を滅ぼしたい悪魔なのではない、彼らもただ生きたいだけなのだ。
だからこそ機械を滅ぼすことは、人類を滅ぼすことにもつながる……


崩壊寸前のマトリックスで大勢のスミスに見守られながらスミスと最後の死闘を繰り広げる。


◆トリニティー
演:キャリー=アン・モス
吹替:戸田恵子/日野由利加
「綺麗…」


ネオの恋人。
ネオを信じ彼と共にマシンシティを目指す。
マシンシティへと続く旅路の最中、生きた人間として初めて「本物の」太陽を目にすることになる。


◆モーフィアス
演:ローレンス・フィッシュバーン
吹替:内海賢二/玄田哲章
「ネオだ、ネオが戦っているんだ」


ネブカドネザル号船長……から降格し、ハンマー号副操縦士に。
マトリックスに囚われた彼を救うべくメロビンジアンのアジトにトリニティーと共に乗り込む。
既に救世主は信じていないが、ネオ自身を信じ彼に戦争の終結の希望を託す。


◆ミフネ隊長
演:ナサニエル・リーズ
吹替:小林修/佐々木勝彦
「もし、あのクソッタレどもに命を奪われるなら奴等にとことん思い知らせて死のう!!」


ザイオン防衛部隊指揮官、本作屈指の漢。
ザイオンに迫る無数のセンチネル部隊を相手に自らもAPUに乗り込み部隊の指揮を執る。
センチネルの濁流を前に一斉射撃を行う姿は屈指の名シーンである。


■APU■


ザイオン防衛部隊の切り札。
大型二足歩行決戦兵器。両腕部に大型機関砲を2門装備する。
強力な武装とは裏腹にコックピットは剥き出しと防御は皆無に等しい
これは装甲で覆ってしまうとロボVSロボとなってしまうためである。
機械と人類の戦争時から同種の兵器が存在しており、当時は空を飛ぶこともできた。


■預言者
演:メアリー・アリス
吹替:沢田敏子/此島愛子
「始まりのあるものにはすべて終わりがある…終わりが見える、広がる闇が見える、死が見える…」


前作まで演じていた俳優が急逝してしまったため配役を変更。
大阪のおばちゃんからばあちゃんにジョブチェンジした。
ネオに来るべき最期を伝え、その後スミスに同化されるが…


アーキテクトを希望や選択を可能性として理解することができない「ただの論理プログラム」と断じている。


■メロビンジアン
演:ランバート・ウィルソン
吹替:江原正士/中村秀利
「恋をしている者と狂人の行動パターンは驚くほどよく似ている…」


エグザイル達のリーダー。
かつては「因果関係」から未来を予測する預言者の前身となるプログラムであったが、「人の心理」から未来を予知する現在の預言者の登場によってお役御免となっていた。
そのためネオを人質に未来を予知できる「預言者の目」を要求するも、トリニティーの愛のパワーに屈することになる。


■スミス
演:ヒューゴ・ウィーヴィング
吹替:大塚芳忠/中田和宏
「私の世界だ!私のものだ!!」


全てを同化したことで唯一絶対の存在となったプログラム。
その力はもはやネオを凌駕するものとなったが、既に目的を見失いマトリックスのみならず現実の世界をも滅ぼすウィルスとなり果てている。
相手に自分を上書きする際、相手のコードを吸収して力を増す能力があることが明かされており、
預言者を吸収したことでネオが倒れる姿を予知し勝利を確信するが、その予知には続きがあった…


大勢のスミスが集合したシーンはもはや不気味を通り越して壮観である。
劇中最強であるが、それでも最終決戦の豪雨に彼の髪は耐え切れずエキストラと同じカツラをかぶって撮影することになる。


■機械の神
演:ヘンリー・プラジンカム/ケビン・マイケル・リチャードソン(声)
吹替:斎藤志郎/中村秀利
「…何が望みだ?」
ネオがマシン・シティで謁見する、機械文明の長。
映像では分かりにくいが人間の赤子の顔を象った姿をしている。
ネオとの交渉の結果、取引に応じる。



▼救世主の力▼

救世主、マトリックスから発生したバグである「アノマリー」の統合体であり特異点。
その能力はマトリックスの構造を認識し理解した上で思うままに書き換えることが可能であった。


そして救世主の力はマトリックスを通じて現実世界の機械を制御するプログラムをも書き換えることすら可能となる。


ネオが現実世界においてセンチネルを破壊できたのは「無線接続」という形で自らの意識をマトリックスに侵入させ、そこから機械のプログラムを書き換えたためであった。
そして失明したネオが機械達を視ることができたのもまた、機械に流れるプログラムを脳が直接感じ取っていたためである。


一作目クライマックスでネオが発現させた能力こそがこれであった。
「スプーンなんてない」
そこにあるのは0と1で構成されたプログラムなのだ。
そしてそれはネオ自身も同じ。スプーンを曲げるには、世界を流れるプログラムに働きかければ良い。
預言者のもとにいた子どもたちが、そう言っていたように。


一方でスミスもネオに破壊され再構築された際にこの能力を上書きされ、それを「自らのコピーを作り出す能力」として発現させている。
これ自体はエージェント達が、マトリックス内の一般人を上書きして転移できる能力を保有しているため、それをさらに進化させたものと思われる。


しかし、他者の存在を感じ取り自らの能力を並列化させる「共存」という特性を持つネオに対し、他者に自らの特性を上書きする「支配」という特性を持つスミスはまさに対極に立つ存在。
いわば、光と影といえる存在であった。


最終的にネオをも支配したスミスであったが、「支配」と「共存」という対立する属性が一つのプログラムに併存したことでスミスのプログラムは論理矛盾を起こしそれを処理しきることができず自己崩壊する。
そしてネオを通し、ネオと接続して「共存」を選んでいたマトリックスがスミスへ接触したことにより、スミスの存在は完全に消去された。
ネオがスミスとの最後の戦いに確信を持っていたのはこのためであり、つまり彼は最初から自身が勝つことは出来ないが負けることもないと予期していたのだ。




そしてネオの犠牲により全ては救われ、マトリックスは約束通りバージョンアップされた。
外に出ていきたいと望む者は外に、内へ留まりたいと思う者は留まり続ける世界に。
人とマシンは緩やかに共存していく――……




……戦いは終わり、救世主の物語は終わりを告げた。
しかし、マトリックスの歴史はこれからも続いていく。
そしてまた、救世主も現れるのかもしれない。
もしかすれば、あなたの元にもいつか使者が現れるかもしれない。
あなたが救世主であると告知するために、いつか…









…そう、いつか。



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  • 投げっぱなし? -- 名無しさん (2013-12-09 10:08:16)
  • ↑ものすご~~~く大雑把に言うとネオの犠牲でマトリックスは救われて現実世界への進行も止んで全ての人が真実を知った上でマトリックスに残るのか現実世界に出ていくのかを自由に選択できるようになった。きっちり終わってるよ -- 名無しさん (2013-12-09 10:48:06)
  • ふむ、分かりやすい -- 名無しさん (2013-12-09 11:24:18)
  • マトリックス内の不確定要素(バグ)のたまり場がザイオン。負荷が一定以上に高まると発生するエラーが救世主。マトリックスは救世主と対面してエラーをチェック、再起動(リローデッド)してヴァージョンアップしたい。ついでにザイオンもリセットして、救世主に一から作ってもらう。これで負荷も減ってマトリックスも安定する。ところがどっこいネオはとんでもないエラーだった。うっかりそのエラーコードを読んじゃったスミスも、とんでもないウィルスに変異。このままではマトリックスもザイオンも共倒れ。ネオは「俺がスミス潰すから、ザイオンをリセットすんな」と提案し、スミスと対決。スミスはネオを取り込むものの、ネオのエラーを処理できず論理矛盾を起こして崩壊。マトリックスとザイオンは救われた。結果的にマトリックスも進化(レボリューション)してマトリックスで生きていくか現実で生きていくか選択できるようになったけれど、この平和が永遠につづく保証はない。だからいずれまた救世主が現れるかもしれない……それは貴方かもしれない……。というお話だったのさ。 ややっこしいけど、お話としてはシンプル。 -- 名無しさん (2013-12-09 11:28:53)
  • ネオは「自分の意志をプログラムに伝える事ができる」のに対して、スミスは「自分の存在をプログラムに上書きする」能力だから、そりゃ取り込んだら矛盾を起こして破綻するよねっていう。 スミスはネオを倒せると確信してた(そしてそれは正解だった)けど、ネオは相打ちに持ち込めることを理解していた。 -- 名無しさん (2013-12-09 11:32:33)
  • 映画で見ればそりなりに理解出来るけど、説明だけだとこんだけチンプンカンプンなんだなw
    あくまでも設定に沿った説明してるだけってのもあるけど。 -- 名無しさん (2013-12-11 10:21:47)
  • あのDB的バトル展開ってそんなに金掛かってたの? -- 名無しさん (2013-12-11 10:23:53)
  • 当時のVFXの頂点と言っていいくらいだからね -- 名無しさん (2015-03-24 17:07:48)
  • APUに乗ってみたいな. -- 名無しさん (2015-06-01 12:44:26)
  • 尻すぼみなシリーズ。映像が派手なだけで最後は良くも悪くも単純化されたオチ。 1作目の期待値が高かった分、どこかで見たような設定やストーリーで終わってしまったのはガッカリだった。 -- 名無しさん (2016-10-10 06:26:39)
  • 最終的に出るかどうか選べるようになったけど、自分なら絶対マトリックス内に引きこもる -- 名無しさん (2016-10-10 07:43:56)
  • ↑その選択をしたのが1のサイファーだね。 -- 名無しさん (2016-10-10 08:38:52)
  • ↑×3 勝手に期待したあなたが悪いんじゃないか… -- 名無しさん (2016-10-23 23:43:18)
  • 当時の熱狂振りを見るに期待してた人は大勢いたんじゃないの。 今じゃもう誰も話題にしないけど。 -- 名無しさん (2016-10-26 11:54:14)
  • まあ一作目が凄かったからな。でもあの世界を描き切ってくれたから今でも大好きな映画だわ。斬新さを求めると不満が出るのもしょうがないとは思うけどね。分かりづらいところもあるし -- 名無しさん (2016-11-29 14:00:44)
  • あの空ってもう晴れないのかな? でもできたら機械はまた太陽光発電に戻って人類を放逐しかねないか -- 名無しさん (2017-04-14 09:33:23)
  • ネオとスミスの最期って、矛盾による崩壊じゃなくて、ネオが同化でスミスへの経路を確保し、デウスエクスマキナがトドメを刺した合同作戦じゃなかった?解釈が複数あるのかもしれないけど -- 名無しさん (2018-10-06 13:17:50)
  • 三部作でも、特にキリスト教からの引用がバリバリなのも、日本人を置いてけぼりにした原因かも -- 名無しさん (2019-06-21 11:28:12)
  • ↑2 というよりその複合じゃないかな。デウスエクスマキナがスミスを破壊するための経路を作るためには、デウスと繋がった状態のネオを取り込んで論理崩壊した一瞬を狙うしかなかったって感じじゃないかと -- 名無しさん (2019-07-07 22:38:27)
  • ↑の続き じゃないとネオとデウスの双方が全てを賭けた取引をしてまで「あの状態」に持ち込む必然性が無い気がする -- 名無しさん (2019-07-07 22:39:34)
  • 4公開記念 -- 名無しさん (2019-08-21 10:31:18)
  • 映像面では革命をもたらしたが、ストーリーはそこまで面白かったわけじゃない。 -- 名無しさん (2020-07-19 09:30:06)
  • スタイリッシュ弾幕回避と101匹スミスばかり言われて話はどこがいいの?と聞かれるとうーん・・・ -- 名無しさん (2021-04-05 00:48:04)
  • 薄いストーリーだけど「過酷な現実より充実した仮想空間を選ぶ人間も居る」「救世主として選ばれて力を手にしたと思ったら全てはお膳立てされた役でしかなかった」「敵を倒すだけでは同じことの繰り返し。共存という道を選ぶ」みたいな裏テーマがあるのがなんか好き -- 名無しさん (2021-06-30 17:01:13)
  • 目を焼かれるところがやっぱり痛々しくて直視できないわ。失明直後って、ああいう風に手を突き出す形になるよね、きっと -- 名無しさん (2021-07-01 02:42:52)
  • マトリックス・オンラインでは、和平が7年の期限付きで、その後を見越したザイオンの動きのせいで更に早く破棄されちゃったけどこれも4(仮)では変わるのかな? -- 名無しさん (2021-07-01 09:30:48)
  • 当時は劣化していくアクションと半分ギャグみたいな映像で失望を感じたけど、ストーリーは整合性があって納得行くし、何よりきちんと畳んだのが素晴らしい名作だと思う。 -- 名無しさん (2021-12-19 15:47:18)
  • 人間畑と発電所の運営、そのためのマトリックスの管理、さらにはザイオンへの対応やら。こんな大規模で複雑なシステムに莫大なエネルギー食わないわけないし、そりゃ本当なら人間要らないよなと納得しか -- 名無しさん (2022-10-03 20:54:30)

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