クスサン

ページ名:クスサン

登録日:2011/02/01(火) 14:44:57
更新日:2023/11/21 Tue 11:12:42NEW!
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昆虫 生物 大型の蛾 ふわふわ もこもこ 萌え要素 かわいい 茶色 ヤママユガ 命短し恋せよ乙女 アイドル 立て主は病気 閲覧注意 虫項目 テグス 害虫 鱗翅目 絶食 アニヲタ昆虫図鑑 蛇目 もこもこきゅーん♪ シラガタロウ スカシダワラ テグス←ご製造はカツラ製糸業所まで 贔屓項目 ゲスト達の嫉妬 クスサン 毛虫



(画像跡)
もーこもこきゅーん♪
\Foo!/








クスサンは 昆虫網 鱗翅目 ヤママユガ科に属する蛾の一種。
学名はサトゥルニァ・ジャポニカ。
漢字表記は楠蚕。又は樟蚕。
『サン』は「養蚕」の「蚕(かいこ)」であり、敬称を示す『さん』ではない。もののけ姫のヒロインでもない。



北海道、沖縄を含む日本全土に分布する蛾で、国外では中国や台湾にも生息する。
成虫は年に一度、初秋〜晩秋にかけて発生し、幼虫は初春〜初夏に発生。越冬は卵の状態で行う。
成虫は全体的に薄茶色をしており、例に漏れずその身体はもーこもこきゅーん♪
翅にはウスタビガなどと同じく外敵を威嚇する為の模様が付いており、口吻も退化している。



比較的大型のヤママユガ科の中でもクスサンは更に大型であり、翅を広げた大きさは何と13cmにも及ぶ。
日本最大の蛾、ヨナグニサンが20cm相当と言う事を踏まえると、その大きさがよく解るだろう。その差、僅かに7cmである。
また、幼虫も大型で、終令幼虫は最大で体長8cmにもなる。



幼虫の食樹は名が示す通りクスノキも食樹とするが、クリ、クルミ、クヌギ、コナラと言った団栗の類や
ウルシ、ハゼ、ヌルデなどの漆の類、ケヤキ、カエデ、トチノキと言った広葉樹、
またはサクラ、リンゴ、ウメ、ナシなどバラ科の果樹、果てはイチョウやプラタナスと言った街路樹などなど、
鱗翅目の中でも際立って広範な食性を持っている。


特にイチョウやウルシは本来虫が苦手とする樹木なのだが、それすらもクスサンにかかれば極上のごちそうになってしまうのである。
蓼食う虫も好き好きとはよく言ったものである。


春から夏にかけて、葉を付けたばかりの、初々しい緑色に染まったイチョウ…
それをひと噛みすれば、繊細な繊維の柔らかな食感と、若葉ならではのほろ苦さが、口腔を満たして行く。
青々と茂ったウルシの葉に噛み付けば、その辛味と旨味に、尊敬の念を禁じ得ない。


…いやまぁ本当に彼女達がそう思っているかは知ったこっちゃありませんが。



そもそも彼女達の名前にある『楠木』は防虫剤として名高い樟脳(しょうのう)の原料となっている。


防虫効果のある樹木を物ともせず、むしろそれを進んで食用とする――彼女の旺盛な食欲と、性…じゃなかった。生への執着心がありありと窺える傾向である。




幼虫は典型的な毛虫型で、孵化後、暫くは群れて行動するが、ある程度成長すると分散して個々に食樹活動をするようになる。
終令幼虫は黄緑色地肌をしており、節ごとに蛇の目のような模様がついている。
しかし特筆すべき点はその異様なまでに長く、密集した毛である。
(画像跡)
この密集した毛がまるで白髪のように見える為、シラガタロウと言う何ともイカした別名が付いている。


ムシではなく、タロウと言うのがミソ。
何となく敬称で呼ばれているっぽい。
この毛にドクガやイラガのような毒はないが、触るとやっぱり物理的に痛い。でも慣れるとその感触がまた癖になる。
チクチクしてキモチイイ…///



そして大型の幼虫だけあって食欲も非常に貪欲。1つの樹に2、3匹終令幼虫が居れば、1週間とちょっとでその樹は真っ裸になってしまうのである。
現に、九州地方では平成8〜10年にかけて各地で大発生し、街路樹を丸裸にした上、
場所によっては人家にまで侵入して不快害虫の指定を受けかけた。


しかし、忘れないで欲しい。
本来自然界のクスサンが樹を丸々駄目にしてしまうと言う事はないのだ。
街路樹や庭木など自然界には存在しない、人間にとって都合のいい樹が、クスサンにとっても都合のいいだけなのである。
つまりは、クスサンの大発生と言う異常事態も、人間の自業自得なのだ。


自分たちの罪をクスサンに擦り付けるのはやめましょう。




また、クスサンは特殊な繭を作る事で知られている。
通常のヤママユガ科の蛾が、蛹を守る為に密封された繭を作るのに対し、
クスサンは中身が丸見えの、マスクメロンの編み目のようなスッカスカの繭を作るのだ。
(画像跡)
この形から、クスサンの繭はスカシダワラ(透俵)と呼ばれている。
また、見た目に反して非常に頑強な糸で編まれており、ちょっとやそっとじゃ破られない。


このスカシダワラの特徴は、梅雨から夏期に掛けて蛹になるクスサンが、高温多湿の環境を快適に過ごす為に考えた一種の進化であると考えられている。
中身丸見えのスカスカな繭。その代わりにカイコやヤママユガとは比較にならぬ程、太く頑丈な繊維で繭を編むのだ。


…要するに、貞操帯である。
貞操の強い娘なのである。




また、釣り糸などに利用されている天蚕糸(テグス)はクスサンからも採取されている。
シラガタロウの腹を切り裂き、絹糸腺という繭の糸を生産する器官を取り出して酢などで処理し、天蚕糸を作るのだ。
この時、業者の方に違った幼虫を渡さないようにしよう。
もし間違って渡そうものなら……




(画像跡)
「やっぱり、嘘だったんじゃないですか」
「中に絹糸腺、ありませんよ」



…と、こうなる。


まぁ平たく言えば、クスサンの出す繊維は数キロの重さを持つ魚が暴れるのを制するだけの強度を持つという事である。

















…………で。
例によってめちゃくちゃ可愛い///


大型だけあってそのもこもこ感はヤママユガ科随一であり、他の追随を許さない。
最初の画像を見て頂ければ解るだろう。


もうもっこもこである。
もこもこきゅーん♪である。
手触り最高である。


嗚呼…頬ずりしたいよぅ…///






















………ねぇ




は、はい? 何ですか[[カシバ>オオスカシバ]]さん




何か、私達の項目より凝ってませんか?




え…?
そ、そんな事ない…と思いますけど




明らかに贔屓してるよね
画像機能とか、色合いとか




う、[[ウスタ>ウスタビガ]]さんてば
そんな事ないですよぅ…




……私の項目には私の若い頃の画像なんて貼られてないわよ




私も貼られてませんねぇ…




み、[[ミズアオ>オオミズアオ]]さんに[[ノンネ>ノンネマイマイ]]さんまで…




ボクの項目なんて、他のみんなよりなんか内容薄いし…
色すら使われてないし…




ねぇ、何で?



なんで?



何でかしら?



何でですか?




あ、あぅぅ…
(…こんなんじゃ追記修正お願いします…なんてとても言えないよぅ…)






―― HAREM END? ――




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  • 初見ではおまりの大きさとその模様に恐怖した。 -- 名無しさん (2014-06-22 18:20:49)
  • ドーモ クス=サン -- 名無しさん (2014-07-01 21:37:07)
  • モコモコキューン♪ -- 名無しさん (2014-08-20 22:17:14)
  • わかりみの深い記事だ -- 名無しさん (2019-01-20 16:06:50)
  • 銀杏の生産者にとっては害虫以外の何者でもない点は留意しようね… -- 名無しさん (2019-10-12 01:25:11)

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