登録日: 2012/10/16(火) 23:49:59
更新日:2024/03/13 Tue 00:52:24NEW!
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小説家 ホラー ミステリー sf 眼鏡 貴志祐介 大阪府 大阪市 作家 京都大学 日本sf作家クラブ会員
貴志祐介は、大阪府大阪市出身のホラー作家。1959年生まれ。
幽霊や妖怪などではなく、生きている人間の狂気などを描いたホラー作品を得意とする。
ホラー作家でありながら様々なジャンルの作品を生み出す貴志祐介だが、そうなったきっかけの一つは、鈴木光司の『リング』であり、
これを読んだことで「ホラーというのはミステリの文脈でまったく新しいものが書ける」と気づいたのだという。
【来歴】
幼い頃から読書が好きで、ミステリーやSFを好んで読んでいた。
京都大学経済学部卒業後、第12回ハヤカワ・SFコンテストに応募した『凍った嘴』(『新世界より』の原点となった作品)が佳作入選する。
その後、30歳で8年間勤務した朝日生命保険を退職、執筆活動に専念するようになる。
1996年、第3回日本ホラー小説大賞に投稿した『ISOLA』で長編賞佳作を受賞し、同作で作家デビューを果たした。
【代表作】
作家としてまだそこまで作品数が多いわけではないが、なぜかやたら映像化される率が高い。
◆十三番目の人格 ISOLA
賀茂由香里は、人の強い感情を読みとることができるエンパス。
その能力を活かして阪神大震災の被災者の心のケアをしていた彼女は、多重人格障害の少女・森谷千尋に出会う。
やがて少女の中に十三番目の人格・ISOLA・が現れ…。
作者のデビュー作。
木村佳乃主演で映画化され、『リング0 バースデイ』と同時上映された。
◆黒い家
生命保険会社に勤める若槻慎二は、ある日、呼び出された顧客の家で子供の首吊り死体を見つけてしまう。
遺族から死亡保険金を請求されるが、彼らの不審な言動に疑いを持った若槻は、独自の調査を始めることに…。
第4回日本ホラー小説大賞受賞作。
「怖いホラー小説を教えてください」という質問で、必ずと言っていいほど名前があがる。
内野聖陽と大竹しのぶ主演で映画化されたがあまり評判はよくない。ただし大竹しのぶの怪演は見物である。ちなみに韓国でもリメイクされた。
◆天使の囀り
「天使の囀りが聞こえる」
精神科医・北島早苗の恋人である作家・高梨は、死ぬ直前にそう言っていた。
死恐怖症だった高梨は、新聞社主催のアマゾン調査隊に参加したあと、まるで『死』に魅せられたかのように自殺してしまった。
さらに、他の調査隊メンバーも次々と異常な方法で自殺を遂げていき…。
かなり人を選ぶ作品(耐性的な意味で)。
因みに美少女ゲーム好きのお前らが登場する。
◆クリムゾンの迷宮
「火星の迷宮へようこそ。ゲームは開始された」
藤木芳彦はこの世のものとは思えない異様な光景のなかで目覚めた。視界一面には深紅色の奇岩。
そして、傍らの携帯ゲーム機が、血で血を洗う凄惨なゼロサム・ゲームの幕開けを告げる…。
貴志祐介最高傑作とも言われる作品。男女9人で行われるサバイバルが、徐々に恐ろしい殺し合いに発展するというもの。
読んだあと肉が食えなくなる可能性大。
◆青の炎
湘南の高校に通う秀一は、母や妹とともに幸せな毎日を送っていた。しかし、その平和な生活を壊す者が現れる。母が十年前に別れた男、曾根だった。
警察も法律も自分たちを守ってくれない。秀一は自らの手で曾根を殺害することを決意する。
二宮和也主演で映画化された悲しい青春ミステリー。
◆硝子のハンマー
犯人は厳戒なセキュリティ網を破り、自室にいた社長を撲殺した。
弁護士の青砥純子は、逮捕された専務・久永の無実を信じ、防犯コンサルタント・榎本のもとを訪れるが…。
第58回日本推理作家協会賞受賞。
本格ミステリー『防犯探偵・榎本シリーズ』の第一作目。探偵役の榎本の本職は泥棒である。
他のシリーズ作品と共に『鍵のかかった部屋』のタイトルでドラマ化され(本作は最終話)、主演は嵐の大野智が務めた。
因みに『名探偵コナン』(77巻)の「名探偵図鑑」で、榎本のことが紹介されている。イラストは大野智を元に描かれている。
また『鍵のかかった部屋』はドラマ版と同じ年に朗読劇が行われたが(榎本役は神谷浩史)、なぜか青砥が「青砥純」と男体化されていた。
◆新世界より
第29回日本SF大賞受賞作。
ホラー作家・貴志祐介が本気で書いたSFファンタジー。アニメ化され、漫画版も連載中。
詳しくは項目を参照。
◆悪の教典
もし誰からも好かれる人気教師がサイコパスだったら…。
第1回山田風太郎賞受賞作。
簡単に言うと「人気教師が自分の生徒全員を皆殺しにする話」。
伊藤英明主演で映画化される。
詳しくは項目を参照。
◆ダークゾーン
「戦え。戦い続けろ」
将棋プロ棋士の卵である塚田は、赤い戦士と化した十七人の仲間と共に闇の中で目覚めた。
謎の廃墟を舞台に開始された青い軍団との闘い。奇妙なルールのもと繰り広げられる異次元の将棋バトルの行方は…?
第23回将棋ペンクラブ大賞特別賞受賞作。
“軍艦島"を舞台に描く異次元のバトル。
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- この人の作品は、面白いけれども、難しい熟語やことわざが多い…。 -- ジュール (2013-08-18 19:26:42)
- ホラー作家の割にエロ描写が随分と多いのは何故だろうw -- 名無しさん (2013-08-18 20:47:47)
- 意外に厨ニ病だしなwww -- 名無しさん (2013-09-19 21:34:03)
- クリムゾンの迷宮はよかったなぁ、昔ゲームブックにはまってたのもあったし -- 名無しさん (2013-12-23 03:34:48)
- 雀蜂は, がっかりでした でも暇つぶしにはなった -- 奈々氏 (2014-02-10 17:29:10)
- クリムゾン大好き。映画化されたら怖くて観られないけど -- 名無しさん (2014-05-28 20:49:29)
- 「青の炎」を青春小説として読んだ人もいるそうな。文庫版解説より(叙情小説、だそうだが)。 -- 名無しさん (2014-05-29 19:26:39)
- ↑確かに主人公が殺人犯すミステリーにしてはドロドロした感じがあまりなくてどこかサッパリとした余韻があるからなぁ。 -- 名無しさん (2014-05-29 20:21:45)
- 飯食いながら黒い家読んでた俺は吐きそうになりましたはい -- 名無しさん (2014-07-02 16:57:50)
- ↑2でも「青の炎」を読み終えた後は・・・、なんともやるせない。 -- 吉条 (2014-08-09 20:02:10)
- 個人的に、この人の最高傑作は黒い家だと思う。 -- 名無しさん (2014-08-09 20:14:56)
- 黒い家を初めて読んだ時は終盤ですごいドキドキした -- 名無しさん (2014-08-09 21:36:24)
- ↑4そんなもん飯食いながら読むなよwww -- 瓜生 (2014-08-11 08:38:10)
- ちょくちょくエロいよな -- 名無しさん (2015-12-02 16:33:55)
- ↑だがそこがいい。 -- ベレ (2015-12-29 20:55:41)
- ダークゾーンが一押しのおいらは異端かな? -- 名無しさん (2016-01-02 12:05:46)
- クリムゾンの迷宮は漫画化してたな。取り敢えず天使の囀りは…うん、俺には早かった -- 名無しさん (2016-02-24 15:36:53)
- 青の炎も漫画になったぞ。ページの都合で、秀一の彼女が省かれたが -- 名無しさん (2016-11-18 10:37:34)
- 青の炎はラストが、あまりに悲しい結末だったな。刑事ドラマだったら、お涙頂戴な展開になるだろうけど -- 名無しさん (2017-07-30 00:28:00)
- クリムゾンの迷宮、果たして口に入れられなくなるのは肉だけかな? -- 名無しさん (2021-06-12 16:18:19)
- クリムゾンの迷宮は、描写が細かくて、あのシーンが目に浮かんでしまう。そのせいか初めて読んだ翌日に高熱が出て、それ以来読み返せない。 -- 名無しさん (2022-05-04 12:57:23)
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