登録日:2020/12/30 Wed 18:41:47
更新日:2024/05/24 Fri 12:55:05NEW!
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star_wars ドロイド スター・ウォーズ マンダロリアン igシリーズ バトルドロイド starwarsドロイド項目 アサシンドロイド
「完全に包囲された。自爆シークエンスを開始する」
概要
IG-11とは、スター・ウォーズシリーズに登場するキャラクター。
ナース兼メイド戦闘に特化したアサシン・ドロイドであり、賞金稼ぎギルドに所属する傭兵の一人。
また、EPV「帝国の逆襲」に登場した人気キャラクターであるIG-88の兄弟機でもある。
クローン戦争時代にIG-100マグナガードなどのIGシリーズ・バトルドロイドを製造し、分離主義勢力/独立星系連合に供給したドロイド製造会社「ホロワン・メカニカルズ社」*1が、帝国が戦闘用ドロイドの法規制を行う前に製造した個体。
このため、正式に「アサシン・ドロイド」に分類されるドロイドとしては(帝国崩壊以降を除けば)ほぼ最後の存在である。
装備
基本的な要素は兄弟機のIG-88と同様。
両肩から弾帯を提げておりオレンジ色のストライプで部分的に塗装されているが、それ以外の要素は基本的に兄と同じ。
身長は人間より大きく、人間のこなせる動作は一通りこなすことができる。
作中では器用にボタンを押したり、スピーダーを見事に乗りこなしたりといった離れ業を披露してみせた。
また、暗殺ドロイドなだけあって射撃能力は優秀。
全方位カメラで敵の位置を把握し、腕や胴体をグルグルと回転させながら複数の対象を正確に撃ち抜いていくことができる。
包囲されると自爆するようプロトコルが設定されており、胸の中央に高威力のサーマル・デトネーターが仕込まれている。
本編での活躍
EP6での帝国崩壊後を描くドラマシリーズ「マンダロリアン」チャプター1から登場。
共和国末期、法規制前にホロワン・メカニカルズ社によって製造され、全身非合法の塊にもかかわらず以後20年の間破壊されずに帝国統治期間を生き延びる。
帝国崩壊後は賞金稼ぎギルドに所属し、賞金稼ぎとして活動していた。
チャプター1では、ザ・チャイルドことグローグーを奪取すべく惑星アルバラー7に赴き、同じく賞金稼ぎのマンダロリアン、マンドーことディン・ジャリンと共闘。
耐久性はターミネーターのT-800、射撃能力はロボコップ2のマーフィー、視界と射撃可能範囲は全方位、瞬発力は並みのヒューマノイド以上というとんでもない戦闘能力で迫り来る大量の傭兵共を薙ぎ倒す大立ち回りを演じ、マンドーのドア開錠を援護。
IG-88と同系統のキャラクターとしては史上初の戦闘シーン実写映像化だったのもあり、多くのSWファンの度肝を抜いた。
(実写作品に限らなければ、ゲーム「帝国の影」でIG-88が、CGアニメ「クローン・ウォーズ」でIG-86が戦闘シーンを見せてはいる)
二人でチャイルドを確認し、依頼どおりに射殺しようとするが、マンドーに背後から不意打ちのヘッドショットを食らい機能停止。兄と同じく早くも退場となった。
が、その後チャプター7でまさかの再登場。なんとアルバラー7でのマンドーの協力者であるクイール爺さんがボディを持ち帰り、記憶を全て削除し自分用にリプログラムしてナース&プロテクトドロイドとして教育していた。
子供の頃スーパーバトルドロイドに襲われた不信感からまたチャイルドを撃つのではないかと警戒するマンドーだったが、依頼内容も忘れた彼には「子供を守りたい」という気持ちしかなかった。
記憶はすっぽ抜けてはいたがあのヤバすぎる戦闘プログラムは残っていたため、頼れる傭兵の一人としてチームに加入することに。
惑星ネヴァロでの作戦中、チャイルドを船に連れて行こうとしたクイールはスカウトトルーパーに殺害され、チャイルドは奪われてしまう。
また、クライアントの元に向かったマンドーたちもモフ・ギデオンの部隊に囲まれ、絶体絶命のピンチとなっていた。
しかし、動くチャイルドを叩きながら暢気に会話していたスカウトトルーパーの前に明らかにヤバイ面をした自称ナースドロイドが登場。片方を手首をへし折って投げ飛ばし、もう片方は頭を何度も叩きつけ、IG-11はチャイルドを奪還する。
スピーダーバイクを強奪してそのまま帝国軍が包囲する市街地に突入し、アサシンドロイド特有の正確な射撃で街中のストームトルーパーを撃ち抜きながら疾走。チャイルド大喜び
そのまま乗り捨てる形でマンドーの篭城地点に到着し、チャイルドを庇いながらストームトルーパーたちを片っ端から射殺していった。
反撃に転じたマンドーたちだったが、モフ・ギデオンが爆発物を狙い撃ったことでマンドーが負傷。
建物の中に逃げ込むものの、火炎放射器によって家屋はどんどん燃えていってしまう。
一刻の猶予もないと判断したIG-11は、素顔を見られたくないマンドーに銃を突きつけられかけるも「生物ではないので素顔を見ても大丈夫」とナースドロイドとしてバクタを噴射し、マンドーを治療。これによって、マンドーも彼を信頼するようになった。
その後、回復したマンドーや仲間と共に地下の溶岩流トンネルをセールバージで脱出を図るが、マンドーはトンネル出口でギデオンのトルーパーたちが待ち構えているのを探知。
作戦プランを検討し自分とチャイルドが両方生き残る手段がないと結論付けたIG-11は、別れを悲しむマンドーにチャイルドを預けて一人出口へ向かう。
徒歩で溶岩流を歩き出口へ辿り着いたIG-11は胸部のサーマル・デトネーターを起動させ、包囲したストームトルーパーたちを道連れに自爆。
マンドーやチャイルドを守り抜き、今度こそ本当に最期を迎えた。
その献身を目の当たりにしたマンドーは、以前は近寄って来るだけで発砲し追い払う程嫌っていたドロイド達に船の修理作業を任せたり、素直に礼を言ったりする等、ドロイドに対する考えも軟化したのだった。
その後、彼らの活躍によってネヴァロの街は帝国残党の支配から解放され、感謝した市民は町の中にIG-11を称える像を建立した。
余談
- 誤認
上述の通り、彼は「帝国の逆襲」で登場し、本編では即オチ2コマ状態ながらもファンからは大人気、スピンオフで活躍が描かれるなど大人気だった賞金稼ぎ連中の一人「IG-88」にインスパイアされたキャラクターとなっている。
職業も同じく「賞金稼ぎの暗殺者」であるなどかなりオリジナルを意識しており、インスタグラムでの公開当初はIG-88本人が登場するのでは?と話題になった。
実際にはレジェンズ作品を否定することを避けるため彼とは別人(?)ということになったわけだが、それでもIG-88と同型機による初の銃撃戦映像化ということでコアなSWファンは大歓喜。
その「親の献身と自己犠牲」を髣髴とさせるかっこいい描き方も合わせて、旧作リスペクトやレジェンズ由来のネタの多い「マンダロリアン」の中でも、特に評価されたキャラクターの一人となった。
- ホロワン・メカニカルズ社と戦闘用ドロイド
ホロワン・メカニカルズ社は、クローン戦争中に分離主義勢力側にIGシリーズのドロイドを供給していた会社。
マグナガードなどの優秀なドロイドを製造し、またライトセーバーに対抗できる量産武器「エレクトロスタッフ」の製造も行った*2。
IG-88やIG-11などのアサシン・ドロイドも、この会社によって設計されている。
しかしその後、顧客だった分離主義勢力が敗北する形でクローン戦争が終結し、銀河帝国が樹立される。
そして、ドロイドを利用していた分離主義勢力に勝利した銀河帝国は、彼らのような勢力が再び現れないよう「バトルドロイド」の製造を法で規制し始めてしまう。
敗戦後もなんとか生き残っていたホロワン社だったが、当然表立ってこれまでのIGシリーズのような暗殺ドロイドを作れば帝国軍の法律に抵触する。
しかし当然ながら戦闘能力のあるドロイドは帝国からギャング・シンジゲートまで幅広い層に需要があり、会社としてはこの市場を逃すわけにはいかなかった。
そこで、アラキッド社やホロワン社といった戦闘ドロイド製造会社は「これは戦闘用ではなく保安用です!」と方便を駆使し「セキュリティ・ドロイド」というドロイド分類カテゴリを新設。
実質的な高性能バトルドロイドの製造を開始し、各軍事勢力や傭兵集団、犯罪シンジゲート、挙句の果てには建前上は法規制したけどバトルドロイド使いたかった銀河帝国軍など幅広い層に供給されることとなった。
……まあ、そもそも「バトルドロイドか他のドロイドか」はプログラム次第なので、規制自体が割とザルだった気もするが。
帝国最高幹部のウィルハフ・ターキンは自身の研究所で「拷問プログラムを施したプロトコルドロイド」や「アストロメクに偽装した暗殺ドロイド」を研究・開発していたし、
ダース・ヴェイダーもターキン亡き後、上記の暗殺ドロイド二体のほか「独自に生産開始した新型BXコマンドードロイド」なんかを所有した。
そもそもかのIG-88自体が、銀河帝国の発注で作られた機体である。
プローブドロイドなどで知られるアラキッド社は「KX・セキュリティドロイド」を、IGシリーズで知られるホロワン社は「IG-RM護衛及び執行ドロイド」をそれぞれ製造し、彼らは銀河帝国統治中も「戦えるドロイド」として重宝された。
なお、メタ的な話だがこの「IG-RM護衛及び執行ドロイド」はIG-88の初期デザインをベースにしている。
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▷ コメント欄
- S1最終回は実質IG-11が主役 -- 名無しさん (2020-12-30 19:48:48)
- でもドロイドとしては船頭ドロイドにインパクト持ってかれたんだよなあ -- 名無しさん (2020-12-30 21:48:34)
- 船頭ドロイドくんの魔改造感ほんとすき -- 名無しさん (2020-12-30 22:44:16)
- ギャグからシリアスまでこなしたマンダロリアンの名脇役 -- 名無しさん (2020-12-30 23:52:28)
- スピーダーかっ飛ばしながら異次元の動きと精密射撃でトルーパー撃ち殺しつつダイナミック乗り捨て着地する一連の流れが男のロマンを詰め込み過ぎてて変な声出ちゃうわ -- 名無しさん (2021-07-05 21:33:57)
- IG-12として蘇った…! -- 名無しさん (2023-04-13 16:53:20)
- そして再びIG11として復活! -- 名無しさん (2023-05-15 13:14:24)
- 元はドロイド大嫌いだったマンドーがS3一話で「This one is my friend」って言って直してもらうために一生懸命食い下がって交渉するとこ大好き -- 名無しさん (2023-06-02 20:57:00)
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*2 レジェンズではバグトイド社
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