登録日:2021/12/13 Mon 19:39:04
更新日:2024/06/17 Mon 11:51:59NEW!
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THE GATEWAY TO HELL IS OPEN
概要
DOOM 3とは、2004年8月にid Softwareが発売したFPS。DOOMシリーズのナンバリング第三作。
オリジナル版は同社の前作『Return to Castle Wolfenstein』と同様にアクティビジョンが販売を担当した。
後に発売された完全版である『DOOM 3: BFG Edition』の販売はBethesdaが担当し、現在はマイクロソフトが権利を保有している。
『Wolfenstein 3D』をリブートした『Return of Castle Wolfenstein』に続いて開発された、id softwareの看板タイトルのリブート第二弾。
ミッション攻略主体のゲームプレイを採用しランボースタイルからの脱却を図った『RtCW』と同様、オリジナル版とは異なるスタイルを意図的に採用しており、大幅に強化されたホラー演出が特徴となっている。
これは『Half-Life』のパニックホラー展開をパクったに影響を受けたとか、或いはDOOMフォロワーの『Serious Sam(2001)』の出来が良すぎて方針転換に至ったとか様々な要因が重なった結果。
結果、本作は基本設定は共有しつつもオリジナル版とは全く異なるホラー要素の強いFPSとなり、単なる焼き直しではない独特なリブート作品となった。
世界観は新たにプロのSF作家マシュー・J・コステロを起用し、オリジナルと比較してより緻密なバックストーリーを有している。
本編内で直接語られることは少ないが、オーディオログやビデオを介して考察する楽しみも増えた。
使用されたエンジンはDOOM3エンジン(id Tech 4)で、前作までのQUAKE3エンジン(id Tech 3)と比較して圧倒的に強化された光源処理が特徴。
懐中電灯の光を頼りに闇に包まれた施設を探索する不気味だが美しいグラフィックが好評を博し、水と物理に長けた当時のライバルであるSourceエンジンと共に、新時代の到来を予見させる高い表現力を誇った。
2007年にRageエンジン(id Tech 5)が登場するまでの期間、主にid Software作品のエンジンとして『QUAKE 4(2005)』、『Prey(2006)』、『Wolfensein(2009)』といった作品に採用されている。
当時同社最大のセールスを記録した本作だがオリジナル版の評判は賛否あり、どこもかしこもゲームプレイに支障をきたすレベルで暗い(暗闇に弱い日本人なら尚更)、懐中電灯が武器扱いのせいで銃と併用不可、弾薬がカツカツで爽快感が薄い、英語以外非対応など、複数の問題点があった。
後に拡張パック『DOOM 3 Resurrection of Evil』も発売されたが、こちらも「値段の割にはボリューム不足」と微妙な評価であった。
idSoftwareがゼニマックスに買収されてベセスダと同系に収まった後、現在ではそれらを踏まえ大幅に改修・調整された完全版である『DOOM 3: BFG edition』が販売されており、新エピソード『Lost Mission』追加の他、懐中電灯がアーマー備え付けに変更、日本語標準対応、弾薬量増加、チェックポイント自動セーブ機能などなど、より遊びやすくなっている。
ゲームエンジン改良によって元々売りだったグラフィックも更に強化され、快適さから評価が高い。
更に『DOOM』と『DOOM II: Hell on Earth』も同梱され、これ1本でナンバリングタイトルは網羅できる豪華仕様である。
既に旧世代のゲームでありながら数多くのプラットフォームで展開されている他、本作をベースにした実写映画『DOOM』も公開され、更に2021年にVR版も発売されるなど、なんだかんだで長年に渡って愛され続けている作品である。
ストーリー
西暦2104年、火星。
巨大企業ユニオン・エアロスペース・コーポレーション、通称UACは、火星に研究施設「マーズシティ」を建築。テラフォーミングや武器開発、地中の発掘など、様々な研究を進めていた。
マーズシティの建築中に未知の古代遺跡を発見したUACは、密かに遺跡調査部門を設立。調査の末、彼らは謎の碑文と「ソウルキューブ」と呼ばれる未知のアーティファクトを手に入れる。
出土した碑文を解読した結果、そこにはテレポーテーション技術に関する情報が書かれていたことが判明。火星基地主任研究者であるマルコム・ベトルーガー博士は極秘研究部門「デルタラボ」を設立し、テレポーテーションの再現を試みていた。
しかし、碑文の更なる解読を行った研究者たちは、かつての古代火星文明もまたテレポーテーション技術によって謎の絶滅を遂げたという事実を知ってしまう。
そして、同時期から火星基地では電子機器に説明不能の不具合が生じたり、突如精神に異常をきたす職員が続出すると言った怪現象が多発。職員の士気は低下し、多くの人間が火星外への転属を要請するようになった。
研究主任の告発によってデルタラボの不審な人員浪費を問題視したUAC本社は、ベトルーガーによって隠蔽されていたデルタラボの実態を調査するべく、評議員のエリオット・スワンを派遣するのだった。
西暦2145年11月15日。手術中に変死した海兵隊員の補充としてマーズシティに送られた主人公は、到着してさっそく上官から失踪した研究員の捜索を命じられる。
研究員が最後に目撃されたという古い通信施設に向かった主人公は、地球に向けて警告のメッセージを送信しようとする研究員と遭遇。直後、デルタラボのポータルが何者かによって開かれてしまう。
デルタラボがポータルを繋げ、調査していた先は、かつては人類にとって「地獄」と呼ばれていた異次元だった。奮戦空しく、海兵隊の多くは現れた悪魔によって殺されるかゾンビへと変異。マーズシティの機能も大半が停止し、基地は大混乱へと陥ってしまう。
辛うじてマーズシティへと帰還した主人公は陰謀に巻き込まれながらも、孤立無援のなか生き残るべく奔走していく。
ゲームシステム
基本的には旧作と同じだが、いくつか新要素も加わっている。
- リロード
FPSではお馴染みのシステム。
旧作でもスーパーショットガンの発射モーションに組み込まれ、一部のWADで実装されることもあったが、公式DOOMシリーズでデフォルト採用されたのは本作がほぼ唯一。
その後の作品では2016のスーパーショットガン以外再び弾が切れるまで撃ち放題のシステムに回帰したため、デフォルトでリロードが存在するのは本作のみの個性となっている。
- PDA
今で言うところのタブレット端末のようなもの。現実では割と早々に廃れたが、この世界の宇宙転勤組では22世紀まで現役の模様。
火星基地の全職員に配布され、身分証明書や通行証としての役割も担う。
主人公も所持しているが、新人である彼のアクセス権限では限られたドアしか通れないため、ゲーム中では基地内に残された職員達のPDAを探し、データを回収しながら探索を行うことになる。
元の持ち主のメール履歴や音声ログも記録されており、中身は攻略に役立つ情報、シナリオや世界観の補完、プレイする上では特に意味のない世間話など様々。
たまに手に入るビデオの再生や、現在のミッションの確認などもここから行う。
なお、PDAを開いている時もポーズはかからないので、閲覧は周囲の安全を確保してから行おう。
キャラクター
- ''ドゥームガイ''
我らが主人公。リブートに伴い、これまでのシリーズとは別人となっている。
黒髪の白人。
本名は不明*1で、作中では基本的に「新入り」や「海兵」と呼ばれる。
高威力な武器を担いで暴れまわる姿はこれまでの主人公と同じだが、スタミナ制で長時間走れなかったり、歩行速度がもっさり気味だったり、ダメージを受けると仰け反ってうめいたりとややどんくささが目立つ。
地獄探査からの帰還後に変死した海兵隊員の補充として送られてきた新人の海兵で、階級は伍長。とんでもなく無口だが生存者はきちんと救う兵士の鑑。たまに殺してPDAを奪うこともあるが
デルタラボの暴走に巻き込まれ勤務初日から職場が文字通りの地獄と化すが、猛攻をなんとか潜り抜けて施設の復旧に向け奔走する。
途中でベトルーガーらの陰謀に巻き込まれ、彼を阻止すべく動くも地獄に幽閉されてしまう。しかし、地獄の奥地で古代のアーティファクトである「ソウルキューブ」と出会い、地獄を脱出。
遺跡最深部に開かれた地獄の穴へと向かい、迎撃に現れたサイバーデーモンを殺害した後はソウルキューブを用いて地獄の穴を封じることに成功し、火星基地の数少ない生存者*2となった。
『Resurrection of Evil』では新たなドゥームガイが登場。本編のドゥームガイよりもそこはかとなく老け顔。
移籍の最深部でアーティファクトに触れたことで再び地獄へのポータルを開いてしまうが、ソウルキューブとは別のアーティファクトの力を借りて遺跡を脱出し、地獄に突入してベトルーガーに引導を渡す。
こちらも基本性能は上の人物と同程度だが、アーティファクト所持時だけは全id Softwareキャラクター最強格といっても過言ではない超人と化す。
一応本作における海兵隊員にはほとんど全員ヘルメットが支給されているのだが、トイレの鏡などで確認できる彼らは両者とも頭部装備を一切着用していない。
更にはそんな状態でテラフォーミングの進んでいない火星の地表をその辺に転がってる酸素ボンベを拾い食いしつつ走破するというとんでもない芸当も披露しており、オリジナル版とは別ベクトルでスゴイ人達。
(ちなみに本編最序盤のチュートリアルで「スーツの中に酸素はたっぷりある」と説明されるシーンが存在しており、単に真空空間ではヘルメットを被って行動しているのか、それとも呼吸以外の方法で酸素を体内に取り込むスーツになっているのか定かではないが、火星表面で行動できるのはスーツのお陰であって彼らが超人なわけではない模様)
- 宇宙海兵隊の皆さん
ドゥームガイの同僚たち。共闘する場面はない。
事件が起きる前のマーズシティでは多数の海兵隊員が警備任務についていたり、食堂で休憩していたりする姿が確認できるが、悪魔の襲撃によって大半が殺されるか、ベトルーガーの手でコマンドーに変異させられてしてしまう。
事件開始直後はパニックに陥った彼らからの通信が頻繁に聞こえるが、すぐに殆どが死亡して聞こえなくなる。
『Resurrection of Evil』ではこの時の反省から人員を大幅に増員したようだが、悪魔の再襲撃により大半のプレイヤーの予想通りに速攻で壊滅。こちらではブラボーチームのような腕利きもほとんどいなかった模様。
- ブラボーチーム
主人公が合流を試みていた、宇宙海兵隊の生き残り達。
ケリーからの指示を受け、通信用のデータカードを携えて地球への救援メッセージを送ろうとしていた。
殆どの兵士がアッサリと死んでいった中で比較的長期間に渡って生存しており、あるエリアでは遠くの通路を移動している彼らの姿を見ることもできる。
彼らも死角から急襲してきた悪魔によりあっけなく壊滅してしまったが、『Lost Mission』では1名だけ生存者がいたことが判明。
仲間が全滅し、怪我を押して1人で戦う中でメイヤーズからの連絡を偶然受け取り、エクシスラボの試作型ポータルを使って地獄に突入。
UACの調査隊が現地で設営したポータルを破壊し、悪魔の地球侵攻手段をひとつ潰すことに成功した。
その後はメイヤーズ共々救援部隊に助けられ、生還した模様。
上記のドゥームガイ2人と違ってソウルキューブもアーティファクトも所持していないが、言い換えれば純粋な地球製兵器のみで地獄に単身カチコミをかけて逆転生還しており、戦闘能力はかなり高い模様。
- UAC職員の皆さん
旧世界ではほぼ全員すでにゾンビになるか死んでいたため遭遇することはなかったが、本作ではやられ役としてそこそこ登場回数が増えた。
物陰に隠れて怯えているだけの者も多いが、中には現状を分析して自分なりにデーモン対策を講じている者もおり、守ってあげると恩恵があったりする。中には見捨てたり殺したりした方が得になる不幸な人もいるが…
エンディングから察するに、最終的には後述のメイヤーズを除いた全員が死亡したと見られる。
- セントリーボット
火星基地に配備されている小型の自動制御ロボットにして本作のメインヒロイン。
基本的な役割は道案内だが、機銃を搭載しており戦闘援護でも結構強い。「かなりの火力があるぞ!」
キュイキュイと可愛らしい音を立てながら歩き、プレイヤーが道から逸れたり立ち止まったりした時はちゃんと待っていてくれる愛嬌のある姿が、殺伐とした火星基地において数少ない癒しを提供してくれる。
- エリオット・スワン
UAC調査チームその1。眼鏡のおっちゃん。
フォボスラボ研究主任であるエリザベス・マクニール博士の友人。彼女が送った告発を受理し、主人公と同じ船で火星に到着した。
ベトルーガーの陰謀に気付いて阻止しようと奮闘するが、ケリーの裏切りまでは察知できず、高位のアクセス権限を持つ自身のPDAを主人公に託して死亡。
- ジャック・キャンベル
UAC調査チームその2。UACのお偉方であるエリオットのボディガード。
エリオットと共に奮闘し、本性を表したケリーを追跡していたが、所持していたBFG 9000を奪われて死亡。
- マルコム・ベトルーガー博士
『DOOM 3』におけるだいたいの元凶。片目が義眼の胡散臭いハゲ。
悪魔から持ちかけられた大いなる力の見返りとして人類を裏切り、ケリーとつるんで悪魔宅急便を地球に送りつけようとしたが、無名の海兵隊員に手持ちの部下を散々ボコられて撤退。
無線通信で何度も煽った末に罠に嵌めて地獄に閉じ込め一安心と思いきや、地獄の悪魔達も蹴散らされ、ソウルキューブも奪われる結果に。
最終的にポータルの閉鎖を許してしまうも、彼自身は逃げ延びて念願のドラゴンっぽい悪魔「マレディクト」になり、『Resurrection of Evil』のラスボスとしてもう一人の海兵隊員の前に現れる。
しかし、元人間だったことが災いし、海兵隊員を食い殺そうとした際に人間の魂を吸収するアーティファクトを唯一人間のままだった口の中に直接ねじ込まれる。
そのままアーティファクトの力で実体を奪われ、頭蓋骨を残してこの世から消えた。
ベトルーガーの名前はズバリ、ドイツ語で「詐欺師(Betrüger)」の意味。
- トーマス・ケリー曹長
『DOOM 3』における上官。
てんやわんやなUAC火星基地に補充された主人公にデルタラボ職員の捜索を命令する。
その後事故が発生してからはプレイヤーに無線で指示を与える立場となり、壊滅したブラボーチームに代わって地球への救援メッセージを送るよう命じる。
しかし、実はベトルーガーと結託しており、救援部隊の艦艇を利用して地球への悪魔侵攻を画策していた。
その後悪魔「セビアス」となって主人公の抹殺を試みるが、返り討ちに遭い死亡。キャンベルから奪ったBFGも奪還され、主人公の戦力を増やす結果になる。
- エリザベス・マクニール博士
『DOOM 3』内のメールで名前が確認された、UAC火星基地の元フォボスラボ研究主任。
デルタラボの惨状を友人のエリオットにチクったことでベトルーガーに見放され、火星を追放されてしまう。しかしそれにより事件に巻き込まれず、生き残ることができた。
『Resurrection of Evil』では実際に本人が登場し、主人公と共に事件後の火星基地へ現地調査のため来訪。フォボスラボの指令室からケリーよろしく主人公に無線で指示を与える。
ベトルーガーやケリーのように裏切ったりはしないが、テレポーターに電力を供給するためとはいえ、火星基地の生命維持装置停止をまさにその火星基地にいる主人公に命じるなど、やや無茶振りが目立つところも。
とはいえ、自分も巻き込まれて死ぬ可能性の高いことを承知で躊躇なく命令するあたりはそんじょそこらの研究者より数倍は肝の据わったひと。
- リチャード・メイヤーズ博士
『Lost Mission』に登場する、UAC火星基地のエクシスラボに所属する研究者。
ポータル実験の過程でベトルーガーの陰謀に気づき、主人公の協力を得てUACの地獄調査拠点のポータルを破壊する。
その後は主人公ともども救援部隊に助けられる。
主人公が地獄に突入してからも無線で献身的に手助けしてくれるが、後ろ暗さがない分ケリーやマクニールと比べてちょっと印象が薄い。
- ゾンビ
元民間人の雑魚で、シリーズ初のそのまんまゾンビな連中。
うめき声をあげながらもたもたと低速で歩き、素手やレンチで殴りかかってくる。
暗闇に隠れていることも多く、不意打ちを喰らうと厄介だが、HPは低く、攻撃手段も殴打だけなのでハンドガンやチェーンソーで容易に撃退が可能。
チェーンソーを持った「ソーヤー」、燃えている「バーニー」など複数のバリエーションがある。
たまに太ったゾンビもおり、他のゾンビよりもちょっとだけ硬い。
- ゾンビセキュリティ
元PMCの雑魚。通称Z-Sec。
オリジナル版におけるゾンビマン枠で、銃で武装している。
政府職員である海兵隊員とは異なり、警備員特有の黒いアーマーを着用している。なぜか海兵隊員は難を逃れたが、結局彼らもインプとの交戦により大半が死亡した。
元民間人のゾンビと比べると機敏に動き、遠目からは普通の兵士のように見えるが、近くから見ると顔に全く生気がなくかなり不気味。
装備する武器はピストル、ショットガン、マシンガン、盾などで、倒すと所持していた武器の弾薬をドロップする。
- インプ
おなじみ雑魚デーモン。体格が巨大化し、肌も白くなった。
火球を投げたりひっかいたりする動作はオリジナルと共通だが、高速で飛び掛かるなどの新しい技も会得している。
本作で最も多く出現する敵であり、天井だろうがダクトだろうが自由自在に歩き回ることから本作序盤のそこかしこに仕掛けられたびっくり演出要員として乱用されている。
- ピンキー
粗雑に大量配置されていた過去作とは異なり、単独出現の機会が増えるなどやや昇格した雑魚デーモン。
頭でっかちなシルエットは変わらないが、全身が白くなり下半身が機械化している。
近接攻撃しかしないがすばしこく、体力もそこそこ多い上に図体も巨大化したため初見ではかなり恐ろしい相手。
だが相変わらず怯みやすく、チェーンソーを手に入れると旧作同様おやつと化す。
- ヘルナイト
兄のバロンオブヘルに続いて登場した弟のはずが、本作では兄がリストラされ単独出演。これまた白い。
その分過去作より遥かに強く、更には旧作1章での兄と同様に二体で押し寄せることもあり初見のインパクトは抜群。
オリジナル版ではパッケージにデカデカと描かれ、更に後の作品に登場するヘルナイトのデザインにも本作のものが採用されるなど、看板モンスターとして優遇されている。
- ロストソウル/ファガットン
人間の頭のような火の玉。ちまちま動くので処理が面倒臭い。
本作では人間が直接変異する存在として描かれており、頭が脊髄ごと抜け出しロストソウルと化して襲い掛かる初登場ムービーはトラウマもの。よりによって可愛い声の優秀そうな女性研究員だからなおさら
拡張パックではツノが生えたガイコツ頭の亜種ファガットンも登場したが、特に能力の違いはない。
- カコデーモン
シリーズ通してのアイドル的存在だが、DOOM 64に続きまたもやブサイク化。白い。リトルショップオブホラーズに出てきそうな凶悪なツラ構えになり、剥き出しの脳髄が不気味。
電撃弾を吐いてくるが、プラズマガンで撃ち落とせる。また接近戦では強烈な体当たりをかましてくる危険な存在。
- レヴナント
帰ってきたホッピシ。わりと旧作そのまんまな見た目だが、新たに骸骨然とした姿へのフォローが入っている。
なんでも全身透明な筋肉に覆われたクリス〇ルボーイ仕様となっており、一見骸骨だがちゃんとした生物なんだとか。
誘導ミサイルを飛ばしてくる厄介さは健在だが、そもそも本作は遮蔽物が多いためそこまで脅威ではなくなった。
- マンキュバス
ゾウのような顔と化しているほかは旧作と似たような雰囲気。コイツも白い。
主砲は強力で耐久力もそれなりに高いが、片方ずつしか発射しなくなったため砲撃で視界が埋まるようなことはなくなった。
- アーチバイル
オリジナルでは死体を蘇生していたが、死体が焼失する本作では召喚士として振る舞う。コイツも白い。
出現時のテレポート中は無防備なので、この隙に素早く接近してチェーンソーをお見舞いしてやれば意外とあっさり倒せるが、タイミングが遅れると返り討ちに遭って体力をゴッソリ持って行かれてしまう。
厄介さは相変わらずで、見つけたら全力で倒すべき相手の一人。
BFGならチャージ無しで撃っても倒せるので、躊躇わずに使った方がいいだろう。
- ケルビム
蠅のような腹と羽の生えた赤ん坊の悪魔で、見た目の不快感は全悪魔中一位。
耳障りな鳴き声が特徴的。動きは不規則だが体力はさほど多くはないため対処は難しくない。
- マゴット
四つ脚で動く悪魔で、インプより小柄で弱いが機動力が高い。距離を取って少し撃つか、近距離からショットガンで倒せる。
- レイス
連続でテレポートして主人公に接近する悪魔。
混戦中に見失うと厄介だが、テレポート中は無防備なため単体であれば対処は容易。
テレポートしたように見えてもそのまま死んでいることも多い。
- ティック/トライト
群れを成して出現するクモのような敵。小柄で耐久力もないが、見た目のキモさはなかなか。
ダクトや壁のスキマから延々と湧いてくるため処理がめんどくさいが、ソウルキューブ入手後は文字通りキューブの餌となる。
- コマンドー
筋肉モリモリのマッチョマン。ベトルーガーの手で変異させられた海兵隊員の成れの果て。
旧作通りにチェーンガンを持った射撃タイプと、触手攻撃を行う近接タイプの2種類が存在する。
近接タイプは序盤から登場するが、高速で距離を詰めてくる上ムチ攻撃の直前にしゃがみで回避するのが結構難しい。
射撃タイプは中盤から終盤にかけて登場し、高威力なガトリングガンをぶっ放してくる。
いずれも耐久力も高めで結構な強敵。
- ヴァルガー
『Resurrection of Evil』に登場するインプの上位種。
見た目や行動パターンはあまり変わらないが、ステータスが強化された厄介な敵。スピードもかなり素早く、複数体で来られるとめんどくさい。
ダブルバレルショットガンやバーサークパンチでサクッと始末したいところ。
CGモデルは元々アーチバイル用に製作されていたものが流用されている。
- ブルーザー
『Resurrection of Evil』と『Lost Mission』に登場する大型の悪魔。
細マッチョなマンキュバスのような外見で、胴体には大きなディスプレイが取り付けられている。
攻撃手段は両腕のエネルギー砲で、こちらは旧作のマンキュバスよろしく連射してくる。
『Resurrection of Evil』ではヘルタイムとバーサークパンチで簡単に対処できるが、アーティファクトがない『Lost Mission』ではかなり苦戦させられる。
- ヴァガリー
人間の上半身とクモの下半身を持つ悪魔ボス。QUAKEシリーズからの刺客。
トライトたちの親玉であり念動力が厄介だが、慣れればそこまで強くはない。
後半にも登場するが、BFGやソウルキューブで即座に狩られることが多い。
シリーズでは珍しい女性タイプの悪魔。顔がキモすぎて全くエロくないが
- ガーディアン・オブ・ヘル
地獄へ幽閉された主人公を襲う地獄の守護者にして処刑人。ソウルキューブを所持している。
通常の攻撃では倒せないボスキャラで、ダメージを与えるには彼が召喚するシーカーと呼ばれる索敵悪魔を全滅させる必要がある。
『Lost Mission』ではラスボスになったが、こちらでは普通に撃っても攻撃が通るようになったので、適切な距離を取ってロケランやBFGをひたすら撃っていればそのうち倒せる弱ボスに変貌してしまった。交代しながらグレネードをひたすら撒き続けても可。
- セビアス
ケリー曹長のなれの果て。ガンタンクのような見た目で、後の『DOOM Eternal』に登場するドゥームハンターにもちょっと似ている。
BFGを装備しており、まともに戦うと強いのだが、既にソウルキューブが充填されている場合は速攻で倒されるかわいそうな人。
BFGを撃たれたらそのエネルギー弾を銃撃すると破壊できる。これは今作のBFG弾がコンピュータチップを内蔵して自立攻撃を行っており、弾自体が攻撃されるとその制御を失うという設定のため。
- サイバーデーモン
見事ラスボスに昇格したメカニカルな悪魔。体型が旧作以上にゴツくなり、ロケットランチャーは右腕に変更された。
遺跡最深部の地獄の穴を守るべくドゥームガイに戦いを挑むが、ソウルキューブの力によって倒される。
円形の穴の淵を逃げ回りながらソウルキューブをチャージして使うだけでいいので、ラスボスのわりにそこまで強くはない半ばイベント戦みたいな役割。
ちなみにソウルキューブ以外で倒すことはできない。
- ヘルタイムハンター
『Resurrection of Evil』最初のボス。見た目は下半身がないヘルナイト。
テレポートしながら火球を投げつけてくる。
周囲の機械から放射されるエネルギー球をグラバーガンで掴んで投げつけないとダメージを与えられず、撃破には時間がかかる。
撃破するとアーティファクトでヘルタイムが使用可能になる。
- バーサークハンター
『Resurrection of Evil』第2のボス。見た目は胸が開くヘルナイト。
ヘルタイムハンター同様に通常の攻撃は一切通らず、突進攻撃の際に露出する胸の弱点にのみダメージを与えられる。
撃破するとアーティファクトでバーサークが使用可能になる。
- インビンシビリティハンター
『Resurrection of Evil』第3のボス。見た目は電撃を纏ったヘルナイト。またかよ
こちらは通常攻撃が通るが、ある程度ダメージを与え続けると周囲の発電装置からエネルギーを得て無敵状態になる。
発電装置をひとつずつ破壊すると最終的に無防備になる。
撃破するとアーティファクトにより無敵化が使用可能になる。
- マレディクト
『Resurrection of Evil』のラスボス。ベトルーガーの成れの果て。
最初は突進と火球だけしか使わないので割と楽に対処できるが、ある程度ダメージを与えると隕石をバカスカと落として攻撃してくる。
いつでも攻撃が通り、耐久力もそんなに高くはないが、アーティファクトを使わないと隕石の回避はかなり難しいため、使い切る前にフルチャージのBFGを連発して出来る限り早く倒してしまおう。
登場勢力
- ユニオン・エアロスペース・コーポレーション(UAC)
本作における元凶となる巨大暗黒メガコーポ。露骨にブラック企業感が出てきたのは本作から。
火星基地建造中に火星人遺跡を発掘し、そこから得られたポータル技術を模倣しようとしていた。
地球からかなりの距離があるためか杜撰な管理や法の逸脱が横行しており、非人道的実験や危険の多すぎる地獄探検、狂暴な悪魔たちの捕獲解剖も平然と決行する闇組織。
ベトルーガー博士主体で地獄の研究が行われ、得た成果は彼が全て独占・秘匿*3していた。
おまけに職員達が過労を訴えようが発狂しようが突然行方をくらまそうが根本的な対策を講じず、アイスクリームの配布などでお茶を濁そうとするなど、労働体制そのものもかなりブラックだった模様。チェーンソーやグラバーガンで遊んでた職員の変なテンションもそのせいだろうか
告発によってUAC本社から調査チームが派遣されたものの、その直後にポータル事故が引き起こされ研究所と地獄が直結したまま遮断不可能となった。
最終的に主人公を除くほぼ全ての職員が死亡したものの、ポータルの封鎖によって一応の決着が付いた。
- 宇宙海兵隊(スペースマリーン)
その名の通り宇宙植民地の平和を守る政府側の軍事勢力。緑色の装甲服が特徴。
UACの保有するマーズシティ・セキュリティと共にマーズシティを防衛しており、地獄への調査などの専門的任務にも参加していた。
しかし、おかげで職員同様人員不足が深刻になっており、音声ログやメールでも過労で疲れ果てた隊員達のぼやきが散見される。
武装こそ豊富だがそれでも流入した悪魔の大群に対しては無力で、過去作同様なすすべもなく蹂躙されてしまう。
- マーズシティ・セキュリティ
UAC側の保有する民間軍事会社で、主にマーズシティやUACが管理する各ラボの警備・巡回を担当する。
黒い装甲服が特徴で海兵隊とは外見が異なるが、人手不足のためか共に協力して作業に当たったりと両者の役割は混在気味。『Lost Mission』の散弾銃入手イベントによれば海兵隊の入隊試験に落ちた志願者の受け入れ先でもあるらしく、立場的には海兵隊のほうが上。
ポータル事故発生後は大半がゾンビ・セキュリティと化し、プレイヤーに襲い掛かる。
- マーシン・バディ
PDAのメールでしばしば出てくるインターネット企業。
主に薬を取り扱っているらしいが、商品は鍵のかかったロッカーに入れて送りつけてくるくせに暗証番号は公式サイトにしか記載されておらず、UAC職員からは鬱陶しがられている。
…というのは建前で、実はUAC内部でベトルーガーを警戒していたグループが万一に備えて火星基地に装備を持ち込むための隠れ蓑であり、ロッカーの中身も薬ではなく武器*4。開けにくいのも納得である。
オリジナル版ではメール内に記載されたURLを使い、id Softwareが実際に立ち上げたマーシン・バディ公式サイトに暗証番号を載せていると言うメタな仕掛けを使っていたが、そのサイトが消えてしまった頃に出たBFG Editionではメールのタイトルに暗証番号が記載され、当該サイトのURLは普通にベセスダのストアページに置き換わった。
一応普通の企業としての活動も実際に行っているようで、『Resurrection of Evil』で遊べるアーケードゲームのひとつも同社が手がけていたりする。
- 古代火星人
テレポーテーション技術を記した碑文と古代遺跡を建てた謎の種族。
悪魔との壮絶な戦いで一時は滅びかけるが、「英雄」と呼ばれる人物*5が人身御供で生み出したソウルキューブを用いて地獄へのゲートを封印することに成功する。
生き延びたごく少数は新天地を求めて火星外へと旅立ったまま消息を絶っており、碑文を分析した生存者の一人によれば、彼らこそ人類の祖先である可能性が高いのだという。
- 悪魔
本作で主に敵対することになる勢力。機械化された個体も多く、全体的に白いのが多め。
元から地獄出身の異形であるデーモン系と、悪霊に支配される形で悪魔側となったゾンビ系の二種類が存在する。
普通にその辺を徘徊していたり、物陰に潜んでいるものもいるが、後半になるとデーモン系の大半は閃光を放ちながらテレポートで出現する。
本拠地である「地獄」は大地と呼べるような場所が存在せず、陸地が宙に浮いた異次元であり、惑星の地表っぽいオリジナル版とはかなり雰囲気が異なる。やたらXenに似た風景は本作がHalf-Lifeっぽいと言われる所以の一つ。
一応建築物を見るに高知能の支配者層も存在はするようなのだが、本編内では火星基地に送り込まれる下っ端戦闘員ばかりで影は薄い。
元々地球にも生息していたが、地球へと逃れた元火星文明人によって追い出されたらしい。
このため地球への帰還を目論んでおり、ベトルーガーと結託して地球へ悪魔を満載した宅急便を送り付けようとした。
武器
- パンチ
初期装備。殴るのに丁度いい握りしめた拳。
本作では読んで字の如く何もつけずに素手で殴る。
弾薬を消費しないのが利点だが、当然リーチも威力も心許ない。
バーサーカーを取得すれば一定時間のみ威力が10倍にアップするが、そもそもの配置数がたいして多くないため使いどころは少ない。
『Resurrection of Evil』でアーティファクトのバーサークが使えるようになってからは活躍する。
マルチではパンチを命中させると敵の武器を奪えるが、性能は上記の通りなので待ち伏せくらいにしか使えない。
- 懐中電灯
オリジナル版のみ登場。れっきとした近接武器でもあり、一応パンチよりは強いが、やはり威力はお察し。
懐中電灯を持っている時でしか前方を照らせないという不便な仕様が問題視され、ユーザーが制作した懐中電灯と武器を同時に使えるMODは「火星には懐中電灯を銃にくくりつけるダクトテープすらないのかよ」というニュアンスでDucttape MODと名付けられてしまった。
BFGエディションではこれが逆輸入され、アーマー備え付けという形で統合された。
こちらではバッテリー制になったが、回復は早いので使わない時はこまめに消しておけば戦闘中にいきなり切れることはそうそうない。
なお、リードデザイナーのティム・ウィリッツはBFG Editionのリリースにあたって「オリジナル版ではPCのパフォーマンスに限界があり、銃と懐中電灯を同時に動かすことが出来なかった」と語っており、一応スタッフの間でも改善すべき点としては認識されていた模様。
- チェーンソー
パンチと同じく近接武器。今作では誤って火星基地に大量に発送されたものを倉庫から掘り出して使用することになる。
誤発送された当の本人はブチ切れており、UAC職員達もチャンバラごっこくらいにしか使っていなかったようだが、結果的には敵味方双方に有効活用された。
1発の威力そのものはパンチと同じくらいなところを、やはり凄まじいペースでダメージを叩き込むため、小型敵ならあっという間に切り刻める。
連続攻撃で怯みやすく飛び道具を持たないピンキーデーモンのほか、インプやゾンビセキュリティに対しての角待ちも有効。また本作のデーモンはテレポートで出現する際に隙が生じるため、ダッシュで一気に接近してこれを使えば無抵抗のまま倒せる敵も多い。
曲がり角が多いため、弾節約としてそこそこ出番が多い優良武器。
- ピストル
デッカードブラスターのような造形の拳銃。なぜかマガジンのほうが銃本体よりデカイ。
使用弾薬はバレット。
照準がブレにくい利点はあるが、威力は低く、連射もあまり効かないので、他の武器を入手してからは使用頻度激減。
強いて使いどころを挙げるなら、爆発するドラム缶を遠距離から安全に処理したい時くらいだろうか。
- ショットガン
灰色のポンプアクションショットガンで、独特な発射音が特徴。
使用弾薬はシェル。
ムービーで主人公が持っているのもこれ。
威力自体は旧作のままだが、本作では近年のFPSの仕様に則り有効射程が滅茶苦茶短く、ある程度距離を置くとゾンビにすら手間取る始末。
主力装備の座をマシンガンに奪われがちな上、拡張パックでは水平二連の登場で完全に産廃と化した。
強いて強みを挙げるなら、弾が拡散し、かつ単発火力が高いので、ロストソウル相手にカウンター気味に使えばそれなりに有用。
また、バーサーク発動時に使えばかなり強いので、地獄のバーサーカー取得ポイントでは他の強力な武器の弾薬を温存して貴重な活躍が出来る
- ダブルバレルショットガン
ある人物が地球での休暇中に狩猟に使っていたとみられる、骨董品の水平二連散弾銃。拡張パックで登場。
こちらもチェーンソーと同様に火星には似合わない代物だが、飾られている記念品を強奪する形で再登場した。
使用弾薬のシェルは、唯一ショットガンと枠を共有している。
一度に二発発射するため非常に使いやすく、音もデカくて爽快感も高いスーパー人気武器。
アーティファクトのバーサークと併用すれば大抵のデーモンを一撃のもとに吹き飛ばせるチート銃と化す。
BFG Editionではシェルを最大320発も持てるので、弾薬消費の多さもあまりデメリットにならない。
- マシンガン
宇宙海兵隊の標準装備。だったら最初から使わせろ、は禁句
使用弾薬はクリップ。
正式名称は「MG-88エンフォーサー」。
何気にシリーズでは初の自動小銃であり、ロード画面のTIPSではアサルトライフルとも表記される。
P90めいた形状だが、よく見ると銃口が三つもある珍兵器。
役割としては過去作におけるチェーンガンと似たようなもので、低威力の弾丸を高速でばら撒く。
単発火力こそ低いが集弾性は良好で、インプなどの通常の敵に対して有効なメイン武器だが、ボスに対してはやや火力不足が目立つ。
- グレネード
QUAKE IIから逆輸入された手投げ式グレネード。
飛距離が長く、敵に直撃すれば起爆時間を無視して即爆発するため使い勝手はそこそこだが、わざわざ持ち変えるのがめんどくさいという理由で使わないまま溜まりがち。
ロード画面で表記されるTIPSでは「曲がり角で待ち構えている敵に投げてやろう」と記載されているが、後半になると大半の悪魔はテレポートで出現するので、先制攻撃での使い所はあんまりない。
- チェーンガン
デカくて太くて長くて強い、由緒正しきid Softwareの伝統武器。
使用弾薬は弾薬ベルト。
拳銃弾を連射するという部分が上のマシンガンとかぶっていたため、高威力だが取り回しの悪い本来のガトリング風の性能になった。
1発当たりの威力が高く、かつ弾が飛び散るため、小型の雑魚を一気に掃討するのには向く。反面、攻撃ボタンを押してから銃身が回転し発射が始まるまでの時間が長いので咄嗟の攻撃は不得手。
- プラズマガン
中速弾を連射するエネルギー兵器で、中盤からの主力武器。
使用弾薬はセル。
マーズシティのエンプロ施設で開発されていた最新モデルで、従来型に比べてセル1本あたりのエネルギー容量が3倍にも伸びているんだとか。
威力、連射速度共に申し分ないが、弾速が遅いため遠距離狙撃は苦手。
隠しエリアを通れば比較的早めに手に入り、探索がグッと楽になる。
- ロケットランチャー
おなじみ携行型のロケラン。使用弾薬はロケット。
相変わらずBFGを除けば1発の威力は最強クラスで、着弾すると爆風が発生して広範囲を巻き込める。
硬い敵は勿論のこと、しっかり狙って撃ち込めば雑魚の群れにも効果抜群。
一方、弾速が遅いため遠距離への狙い撃ちには不向きだし、入り組んだ地形だらけの本作では事さらに自爆が怖くなっている。
- BFG9000
エリオットらが使用していた、ビッグでファッ〇ンな地獄探査用秘密兵器。ディズニー映画ではない。
旧作とは異なり、発射には専用のBFGセルが必要。このため乱用はできないが、高い威力は健在。
というか性能がQUAKE IIのBFG10000仕様になっており、発射すると弾道付近の敵全てにテンドリル状のエネルギーを撒き散らして次々と粉砕するというえげつない逸品と化した。
手動チャージ方式となっており、チャージの段階で威力が変動し過剰にチャージすると自爆して即死する。
また、リアル路線だからなのか至近距離で使うと自爆ダメージが発生するため、過去作のようなボム的な使い方は出来ない。
プラズマガン同様、隠しエリアを通れば早い段階で手に入る。
温存していても中盤で地獄に送られる時には他の装備共々没収されてしまうので、ここで入手できたらケチらずバンバン使おう。
- ソウルキューブ
敵を5体倒すごとに一回撃てるようになる特殊な古代アーティファクト。
一度撃つと障害物を無視して敵に刺さり、非常に高い攻撃力で殺害し、更に体力も満タンまで回復してくれる。
手に入ってしまえば一部ボスも瞬殺可能なほどで、非常に使い勝手のいい武装。
充填が完了すると「Use us(我らを使え)」と指示してくれる。
所々で意志を持ち、語りかけてくるかのような演出が入るが、その正体は悪魔を封じ込めるため種族単位で人身御供を行った、数多の古代火星人の集合体。
中盤で見ることのできる碑文にはソウルキューブ製作の過程が描かれており、古代火星人の殆どが生贄となったことでソウルキューブが完成。出来上がったキューブを使用した「英雄」が孤軍奮闘し、地獄の軍勢を追い返してポータルを封鎖した顛末が描かれている。
その後は武器として再登場することはなかったが、『DOOM(2016)』ではオリビア・ピアスのオフィスに、『DOOM Eternal』ではスレイヤーの私室に飾られているのが確認できる。
あの世界では単なるインテリアなのか、それとも…
- グラバーガン
拡張パックで登場。
ライバルシリーズで有名なグラビティガンの模倣品。物を掴んで高速射出する。
ドラム缶や遠方のアイテムなどのほか、敵の放り投げる火球や小型の敵も掴んで投げ返すことが可能だが、基本的にはあまり使いでがない。
本来は作業用らしいが、UAC職員達はこれを使って会議室の椅子を放り投げまくって遊んでいた模様。
- アーティファクト
拡張パックで登場する、もう一つの古代兵器。
火星人によって作られ、悪魔の魂を使用するソウルキューブとは異なり、こちらは地獄製の遺物であり、人間の死体から魂を吸収して使用する。
心臓みたいな不気味な見た目で、装備し続けているとだんだん腕が老化する。幸いシステム的には特にデメリットがあるわけではないが、精神衛生的にも当人の後生的にもあまりよろしくない。
今まではシークレットアイテム扱いだったパワーアップをQUAKEIIばりに持ち運べるようにしたものに相当し、使用するとヘルタイム(スロー化)、バーサーク(攻撃力強化)、無敵などの恩恵が得られ、最大3回分までの魂をストックできる。
各能力は対応した上述のボスたちを倒すごとに追加されていき、最終的には目にも留まらぬ高速で動き、一切の攻撃を跳ね返しながら素手で巨大デーモンを撲殺して回る最強の海兵隊が出来上がる。
ストック数が少なく補給回数はそこそこ多いので、ロスなく使い切ろうとすると出番はけっこう多め。
地獄産武器ということで古代火星人も処理には難儀したらしく、結局破壊は諦めて封印するに留まった。しかし、そんな超パワーを秘めたアーティファクトが偶然解放されたのをきっかけとして再び惨劇が幕を開けてしまう。
アイテム
- 医療キット
拾うと体力を回復する。
箱型の小さいもので10%、筒型の大きいもので25%回復。
- アーマーシャード/セキュリティアーマー
拾うとアーマーが補充され、所持量に応じてダメージの一部を肩代わりしてくれる。
アーマーシャードは5%、セキュリティアーマーは25%補充。
高難易度では被ダメージが増加するため、優先的に回収しよう。
- 弾薬
落ちているマガジンか銃を拾うと回復。
本作からは殆どの銃が専用弾を使用(シェルのみショットガンとダブルバレルショットガンで共用)するようになり、使い回しは効かなくなった。
- アドレナリン
拾うと一定時間ダッシュが無限になる。長時間のダッシュが必要になる場面はあまりないので、正直それほど恩恵はない
- PDA
拾うと中のデータが自身のPDAにダウンロードされる。
拾えるPDAは画面が赤く、拾えないPDAは緑。
- カードキー
一部のドアを開けるために必要になる鍵。
旧作と違い、それぞれのドアに専用のカードキーが用意されており、使い回しは効かない。
- バーサーカー
赤いオーラを纏った骸骨状の物体。禍々しい見た目から分かるように悪魔由来の産物。
旧作におけるバーサクパックと同等のアイテムで、取得すると30秒間敵の攻撃を無効化し、移動速度と攻撃の威力が大幅にアップする。
取得と同時に拳に切り替わるためわかりにくいが、実はダメージ増加は素手だけでなくなんと全武器に適用される。最初に取得できる場所で出現するのはただのゾンビだけなのでわざわざ弾薬を消費する必要もないが、次の場所ではインプやヘルナイトが出現するため、この仕様を把握しているか否かで殲滅速度がかなり変わってくる。
強力なアイテムではあるものの、肝心の配置数が作中全体でたったの2つというあまりの少なさであり、拡張パックではアーティファクトに取って代わられるため、キャンペーンでの存在感は空気に等しい。
一方、マルチでは戦況を大きく左右するアイテムとして存在感を発揮し、よく奪い合いになっていた。
- メガスフィア
マルチにのみ登場。
取得すると体力が上限を無視して100回復する。
100を超過した分の体力は時間経過で減少するが、マップによっては連続しての取得も可能。
- インビジビリティ
マルチにのみ登場。
取得すると、一定時間ほぼ完全に透明化する。
暗いマップが多いこのゲームではかなり便利なアイテムであった。
- 燃料電池
拡張パックに登場。
UACが本編と『Resurrection of Evil』の間に実用化した新型燃料電池で、ひとつで最長50年保つそうな。
電力不足で停止している設備を動かすために、フィールド上に設置されているチャンバーから抜き取って目的の設備のチャンバーに移し替えることとなる。
当然抜き取った際はその周辺の設備が止まって電源が落ちる上、だいたいその直後に敵が出てくるので注意が必要。
設置物
- ドラム缶
旧作でもお馴染み、撃つと爆発するドラム缶。
赤いものは旧作と同じくすぐに爆発し、黄色いものは少しタイムラグを置いて爆発する。
- 医療ステーション
壁に設置された治療装置。
使用すると体力を10%回復する。
最大10回使用可能だが、たまに5回や7回しか使えないものもある。
- ロッカー
鍵がかかったロッカー。
3桁(マーシン・バディのもののみ4桁)の暗証番号を打ち込むことで開き、中の物資を取り出せるようになる。
落ちているものだけに頼ると弾薬は必然的に枯渇しがちなので、番号を手に入れられればより快適に探索ができるようになる。
暗証番号は大体メールや音声ログで分かるが、たまにステージ内に書き置きが残してあったりする。手持ちのPDAに番号がない場合は探してみよう。
なお、ひとつだけインプが入っているロッカーもあるので注意。
- コンピューターパネル
施設に残された装置。
ほとんどは機能停止しているが、たまに稼働中のものがあり、操作してステージギミックを動かすことができる。
バッテリーが切れかけのコンピューターからバックアップを取ることもできるが、特に意味はない。
- 箱
読んで字の如く。小さいものは接触するかグラバーガンで掴むことで動かせる。
殆どは単なる飾りだが、中にはこれを足場にして登る段差もある。
- アーケードゲーム
マーズシティの所々に設置されたアーケードゲームの筐体。
こちらもたまに稼働中のものがあり、実際に遊べる。
本編で遊べるのは七面鳥をひたすら殴るだけの『SUPER TURBO TURKEY PUNCHER 3』だけだが、『Resurrection of Evil』でいくつか種類が増えた。
STTP3には旧作のスプライトが流用されており、初代ドゥームガイの顔も映っている。
STTP3は殴るタイミングで得られるスコアが変動し、よりタイミングよく殴ることで高得点が狙えた。
オリジナル版では遊んだところで何の恩恵もないこのゲームだが、実績システムが登場したBFG版では『25,000ポイント獲得する』という実績が登場したことでトロコンに必須の重要ゲームとなっている。
ちなみに、一匹を殴り殺すと得られるポイントはだいたい150~170程度。実績解除にはだいたい160匹程度殴り殺す必要がある。そして実績を解除すると「か弱い七面鳥を殴るためだけに途方もない時間を無駄遣いした」ということで休暇を2日カットされてしまう
別次元のUAC『DOOM(2016)』にも再登場しているが、面白くなさ過ぎたのか資材保管庫の片隅にこっそり置かれる程度の扱いになってしまっている。
マルチプレイ
シングルプレイ重視の方針で開発された本作だが、一応マルチプレイも実装されている。
内容は全てデスマッチで、4種類のゲームモードと5つのマップを搭載。
当初は最大4人が参加可能だったが、『Resurrection of Evil』発売と共に8人に増えた。
…大会が開催されるなどそれなりの盛り上がりは見せたものの、上記の内容を見れば分かる通り中身はぶっちゃけキャンペーンのオマケ程度。
後述の拡張要素を見るにユーザー制作の拡張マップの波及を前提にしたものだったのだろうが、評価はあまり芳しくなく、QUAKEⅢの継続を支持する声も多かった。
拡張要素
旧作と同様、本作もオリジナル版は高い拡張性を持つが、なんと開発に使用されたのと同じツールがそのままゲーム本体に付属する大盤振る舞いであり、スタッフも「シリーズで最もMOD作成が容易なはず」と語っている。
コミュニティはやはり盛り上がりを見せ、実際旧作ほどではないもののそれなりに多くのMODが制作された。
中でも『DOOM』『DOOMⅡ』をDOOM3エンジンで再現した『Doom Reborn』は、その再現度の高さやDOOM3本体がなくても楽しめるという敷居の低さから大きな話題になった。
一方、BFG Editionではエンジンに手が加えられた影響でこれらのMODは殆ど使えなくなってしまった。
BFG Edition対応MODは少なくないが、MODを楽しみたいならオリジナル版の探索も視野にいれるべきかも知れない。そんなマニアックな需要に対応してか、
現在Steam発売されているDOOM3はオリジナル版・追加キャンペーン版とBFG Editionのフルセットへとリニューアルされている。
ニューゲーム
難易度:
RECRUIT:新入り 自分の項目を荒らすなよ
MARINE:上手くいけば…項目を編集できる
▷VETERAN:編集合戦を経験したベテランwiki篭り
NIGHTMARE:ワンマンアニヲタ 編集履歴には何も残さない
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- シリアスサムから逃げずに、従来路線で勝負してほしかった -- 名無しさん (2021-12-13 21:32:19)
- とはいえ、ここで一旦新しいことをやろうとしたからこそ16年版で思い切って原点に立ち返ることも出来たんだろうし、決して無駄な作品じゃなかったと思う。この手のリブートに失敗した作品としては珍しく、公式からも今でもシリーズの歴史の一部として大切にされてるのも嬉しい。 -- 名無しさん (2021-12-13 23:02:12)
- ベトルーガーって、ボスになっても自我持ってたっけ? -- 名無しさん (2021-12-14 01:06:14)
- 拡張パックでは結構ペラペラ喋ってたから、16年版のオリビアと違って自我はあるっぽい -- 名無しさん (2021-12-14 10:47:22)
#comment(striction)
*2 当初は唯一の生存者という設定だったが、後に『Lost Mission』の主人公とメイヤーズも生存していたことになっている
*3 ポータルの被験体となった人間が次々と精神に異常をきたしていくアクシデントも当然公にはされておらず、事件直前まで特別手当を餌に新たな被験体を募集し続けていた
*4 プレイヤーが開けられるロッカーの場合はチェーンガンとBFG
*5 初代ドゥームガイによく似ている。というか碑文の絵は初代DOOMのタイトルの構図。
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