登録日:2021/02/15 (月曜日) 01:31:29
更新日:2024/05/24 Fri 13:48:56NEW!
所要時間:約 ? 分で読めます
▽タグ一覧
ケンガンアシュラ 二虎流 十鬼蛇二虎 師匠 臥王流 全員で一つの名前 餓鬼ヶ原樹海 架空のカリスマ 個にして全、全にして個 偽りの英雄 故人 伝説 不法占拠地区「中」 臥王鵡角 「中」の統一
どうだい少年?
すげえだろ?これが「武」だ
十鬼蛇二虎とは『ケンガンアシュラ』の登場人物。
【概要】
謎の武術「二虎流」の創設者とされる人物。
その名前は姓・名共に不法占拠地区「中」の地名から取られている。
長く結った長髪にマントを羽織った渋メンの男性で主人公・十鬼蛇王馬の師匠でもある。
孤児で自分の名前も親兄弟も無かった王馬にとっては、名付け親であり父親のような存在。
作中では既に故人だが、裏社会では名の知れた存在で、王馬は拳願仕合でデビューするや「十鬼蛇二虎の後継者」として一躍その名が知られるようになる。
【人物】
武術の指南では「グワーッ」などの擬音表現を用いるなどかなり大雑把な性格で人を小馬鹿にしたような面も多く、どことなく初見泉に近いイメージがある。
しかし武術に対する信念は強く、「武」に正解はなくあくまで間違えないための「歩き方」でしかないと考えている。
王馬への指導は呉一族のような強者と戦うことを前提としており、工夫次第で自分より強い相手でも倒す上で必要な「武」「技」の重要性を説いていた。
【戦闘スタイル】
流派は「二虎流」だが、
- 体当たりでコンクリートを粉砕する。
- 技で拳銃の弾丸の軌道を変える
- 技を使用することで刃物を刺さらなくする
etc…
その実力は作中でも飛び抜けて高く、あの黒木玄斎も一目置いていた。
更に本気になると例え王馬であっても容赦することはなく、二虎流最終奥義『鬼鏖』伝授の際はそのやり方でしか伝授できないという事情もあったものの、本気で王馬のことを殺しに来るような鬼気迫る勢いだった。
【劇中での活躍】
20年以上前にとあるヤクザ組織の雇われ用心棒をしていた際にその組織と揉めていた孤児の王馬と出会い、紆余曲折を経て彼に「十鬼蛇王馬」の名前を与え*1、弟子とした。
その後数年間は王馬に「二虎流」を教えながら共同生活をしており、時期を見計らって餓鬼ヶ原樹海に赴き最終奥義『鬼鏖』を伝授した。
しかし奥義伝授後、王馬が下記の「本物の二虎」を名乗る男から与えられた「憑神」(前借り)の能力を桐生刹那に能動的に発動させられたことで大暴れしている現場に出くわしたことで取り押さえ、二度と発動できないよう背骨を歪めることで「枷」を嵌めた。
その後は「本物の二虎」との闘いで負った傷が癒えないまま、桐生の師匠である平良厳山と闘い、敗死したとされる。
作中では王馬や刹那の前に幻覚として現れているが、これは彼らの記憶や深層意識が勝手に作り出したもので、霊などではない。
追記・修正は「二虎流」を学んでからお願いします。
&link_up(△)メニュー
項目変更&link_copy(text=項目コピー ) &link_diff(text=項目変更点 )&link_backup()&link_upload(text= アップロードページ)
[#include(name=テンプレ3)]
以下ネタバレ注意
●目次
【真相】
『ケンガンアシュラ』終盤まで十鬼蛇二虎=王馬の師匠と思われていたが、黒木によれば、「十鬼蛇二虎」は個人名ではなく古流柔術「臥王流」最後の継承者・臥王鵡角の弟子達の総称であることが語られた。
かつて鵡角は不法占拠地区「中」を圧倒的な武力による統一を目論み、孤軍奮闘を30年続けるも野望達成には至らず、野望を次世代に託すことを決意する。
まず、臥王流から現代において不要な様式を切り捨て、かねてより交流のあった「怪腕流」当主の下地和文(黒木玄斎の師匠)が技術の編纂に協力したことで新たな武術「二虎流」が生まれた*2。
そして鵡角は「中」の孤児達を弟子に取り、二虎流を伝授し、その全員に「十鬼蛇二虎」の名を与えた。
全員に同じ名前を与えたのは以下の2つの理由がある。
- 「中」の人間であることを印象付けるため*3
- 複数の十鬼蛇二虎が「中」の各地で武勇伝を残すことで「1人の十鬼蛇二虎」となり「中」を統治する為の架空のカリスマを作り上げること。
このやり方は半ば功を奏し、「中」はもちろん拳願仕合を始めとする「外」の裏世界の者たちにも十鬼蛇二虎の名は轟きわたった。
しかし噂が大きくなると同時に二虎を狙う勢力も現れ始め、「中」の有力組織が二虎の排除に本腰を入れ始めたころに奥義の伝授を行うため餓鬼ヶ原樹海へ向かうが、そこで「『蟲』に寝返った十鬼蛇二虎らによる二虎同士の殺し合い」が起こり、大半の二虎は殺され、生き残った二虎たちは散り散りになり、鵡角も姿を消してしまった。
上記の二虎も「十鬼蛇二虎」の生き残りの一人であり*4、樹海の惨劇後に鵡角の足取りを追っていくうちに、残された書物から「怪腕流」に辿り着き、惨劇から10年後に「力を貸してほしい」と黒木の下を訪れている*5。
【臥王鵡角と臥王流】
鵡角のその後は不明だが、『ケンガンオメガ』において、主人公の一人・臥王龍鬼を育て「臥王流」を教えた「爺ちゃん」は年老いた鵡角本人であり、近年まで存命していることが判明した。
鵡角は拳願会前会長(ケンガンオメガ時点)の片原滅堂とは何らかの関わりを持っており*6、龍鬼に彼を頼るよう伝えている。
「臥王流」は臥王鵡角が使用していたという古流柔術で、二虎流の源流と言える武術。
「弱き者達」が受け継いできた技とされ、その本質は「奇襲」にある*7。
その性質上直接攻撃し合う仕合には向いておらず、技の種が割れてしまえば脅威が半減する欠点がある。
故に鵡角は臥王流を捨て、二虎流を生み出した理由のひとつと考えられるが、龍鬼に拳願仕合参加を勧めるに当たり、何故実戦向きの「二虎流」ではなく奇襲特化の「臥王流」しか教えなかったのかは不明*8。
鵡角が30年間戦い続けた影響で「中」ではそれなりに知られている武術らしく、「中」出身の氷室涼も詳細を知っており、「地伏龍」を初見でかわしている。
※「臥王流」技一覧
- 地伏龍
土下座のような低い姿勢から相手を突き上げる技で、鵡角からは拳願仕合では地伏龍以外の技は使わないように言いつけられている。
本来は小型の刃物と併用し、胸部や頸部を狙って相手を殺傷する技だが、武器の使用が禁じられる拳願仕合では、上半身を極端に脱力し目線を下に向けたタックルを狙うかのような姿勢からアッパーを放つという形で使用している。
臥王流の技の例に漏れず「奇襲」で死角を突くため、黒狼戦で衆目に晒された後は闘技者相手には通じなくなっている。
- 纏鎧
筋肉を収縮・硬化させて鎧に変え、敵の攻撃を受ける技。
受け・避け・捌きが使えない局面で選択されることが多く、発展系である二虎流では、金剛ノ型「不壊」として取り入れられている。
- 裂空
地に伏せるまでは地伏龍と全く同じ動きだが、その姿勢から一気に垂直跳びして相手の頭部へ回転蹴りを浴びせる技。
- 柳
二虎流・操流ノ型「柳」と同じ技。
相手の力の流れを逸らして体勢を崩す技。
- 蛇伸拳
相手の間合いに入った瞬間に方向転換して側面に回り込み、攻撃を放つと思われる技。
作中では技を決める前にナイダン・ムンフバトに潰されているので詳細不明。
- 双龍突
両手で相手を挟むように下から拳を放つ技。
- 柔打
「鎧通し」と呼ばれる威力を内部に浸透させる打撃。
頭部にクリーンヒットすればタフなナイダンでも膝をつくほどのダメージを負う。
- 穿
「纏鎧」の応用で、指の筋肉を硬化させ、敵の急所を打ち抜く技。
二虎流では金剛ノ型「鉄指」として取り入れられている。
【二虎の真相】
上記の通り鵡角の弟子全員が「十鬼蛇二虎」を名乗っていると思われていたが、実際はほとんどの弟子達が修行の段階で脱落しており、二虎を名乗っていたのは最後まで残った7人のみであったことが鵡角本人の口から語られた。
以下の7人の二虎達はそれぞれ「中」の各区で活動していた(九蜘・十鬼蛇のみ固定担当はいなかった)。
- 一
担当地区:一龍区
オールバックで髪を後頭部で結っている男性。
7人の中では基礎体力が群を抜いていた。
- 二
担当地区:二虎区
常にバンダナを巻いている男性。
7人の中では金剛ノ型と操流ノ型に特化していた。
- 三
担当地区:狼弎区
長髪で片目が隠れている男性。
7人の中では4大系統を最もバランスよく習得していた。
- 四
担当地区:四亀区
目元のシワと太眉が特徴の男性。
7人の中では五と共に頭一つ抜けた強さを誇り、五とはライバル関係だった。
後に王馬の師匠となった十鬼蛇二虎と同一人物。
- 五
担当地区:五熊区、八鷹区
サングラスをかけた短髪の男性。
四と共に頭一つ抜けた実力を持ち、四とはライバル関係だった。
- 六
担当地区:六蟲区
前髪で目が隠れている男性。
技の組み合わせなど目の付け所が他の6人とは違っていたという。
王馬に前借りである憑神を無理矢理教えたもう一人の十鬼蛇二虎である。
- 七
担当地区:七王馬区
快楽殺人鬼な柔道家とその弟とされる人物によく似た容姿の男性。
7人の中では才能・潜在能力はトップクラスとされていた。
【余談】
- 物語の鍵
『ケンガンアシュラ』終盤までは「主人公の師匠」扱いだった十鬼蛇二虎だが、続編『ケンガンオメガ』においては物語が進むにつれて謎の組織「蟲」が求める「虎の器」との関わりが示唆されるようになり、二虎の師匠にあたる臥王鵡角が「蟲」と敵対していたことも明かされるなど、物語や主人公の謎に迫る上で重要な存在となっている。
- 餓鬼ヶ原樹海
「二虎流」の奥義継承が行われた樹海で、かつて修験者の聖地だった。
不法占拠地区から西へ100キロメートルほどの所にあり、一帯は強力な磁場に覆われ方向感覚を乱されるため、迷い込んだら最後脱出できないと言われる死の森。
中にそびえ立つ苦死山(通称・死者の山)周辺は多分安全な登山ルートが設けられており、世界観を共有している『ダンベル何キロ持てる?』では苦死山が皇桜女学院高等部の課外授業のハイキングで利用されていたりする。
追記・修正は奥義を継承してからお願いします。
[#include(name=テンプレ2)]
この項目が面白かったなら……\ポチッと/
#vote3(time=600,8)
[#include(name=テンプレ3)]
▷ コメント欄
- 生き残りがいるってことは既に作中に登場するキャラが実は二虎でしたって展開もありそうだよな。 -- 名無しさん (2021-02-16 11:48:40)
- 二虎も昔拳願試合に闘技者として参加していたのだろうか? -- 名無しさん (2021-04-15 15:08:03)
- ↑2 ありえるな・・・敵にも味方にもそういう奴がいそうだ。 -- 名無しさん (2021-05-16 15:20:28)
- 鵡角は弟子全員に二虎を名乗らせることで架空の「一人の二虎」を作り出したけど、二虎達が老いて活動できなくなった時に「第二世代の二虎」とする更に更に若い世代の育成もしてたのかな。 -- 名無しさん (2021-08-16 23:13:15)
- 二虎流を手詰まりと言って無形を開発したと思えば、二虎流は更に進化すると全然見限ってない発言して、言動が矛盾してる気がするけど、その辺は明らかにされるのかな? -- 名無しさん (2021-10-07 07:18:29)
- ↑ 弟子は実験台なのが確定したし体のいい方便でやる気にさせただけでは -- 名無しさん (2021-10-07 07:49:44)
- 二虎流の基礎、無形、第一~第三奥義、更に『外し』まで統合して、各技術のリスクを軽減させて、二虎流を進化させようって腹づもりかな? -- 名無しさん (2021-10-14 17:57:56)
- 第三奥義の神魔は第一奥義と第二奥義を同時発動した技だけど、第一奥義と「外し」、第二奥義と「外し」を同時に発動させる技も開発してたりするのかな。 -- 名無しさん (2021-10-18 18:07:50)
- もう一人の二虎はハッキリ言って技の開発センスが絶望的に無い -- 名無しさん (2021-12-16 20:05:40)
- 未だに腑に落ちないというか納得が行かないのが、もう一人の二虎と戦ったあとになんで平良厳山と戦うことになったのかなんだよな -- 名無しさん (2022-04-08 18:48:13)
- ↑普通に桐生が唆したんだと思う。桐生も善二虎を頃したがってたし悪二虎が自分が負けた時の保険として入れ知恵したんだろう -- 名無しさん (2022-04-27 21:37:59)
- この項目からもう一人の十鬼蛇二虎の項目を分離しました -- 名無しさん (2022-05-04 01:32:35)
- 二虎の大半が殺された樹海の惨劇はもう一人の二虎が絡んでそうだけど、鵡角も完全な白とは考えにくいんだよな。そもそもなんで「中」の統一や蟲の殲滅に拘ったのかも謎だしな。 -- 名無しさん (2022-05-04 19:52:10)
- 故人だから実力が分かりにくいけど作者曰く絶命で普通に優勝が狙えるくらい強いんだよね -- 名無しさん (2022-09-18 23:43:48)
#comment(striction)
*2 二虎流に臥王流と怪腕流に類似・同名の技があるのはそのため。
*3 「十鬼蛇」も「二虎」も「中」の居住区の名前
*4 そのため拳願会で知られている情報も「王馬の師匠の二虎」ではなく「全体としての十鬼蛇二虎」である可能性が高い。
*5 この当時「二虎流」の編纂に協力した下地和文は他界していた。
*6 読者間ではかつて滅堂の闘技者をしていた呉惠利央を初めて敗北に追い込んだのが鵡角ではないかと推測されている。
*7 龍鬼の使う技【地伏龍】も、元は相手に平伏した状態から隠し持った武器を突き立てる不意打ちの動きが源流
*8 一応「臥王流」にも攻撃用の技は存在する
コメント
最新を表示する
NG表示方式
NGID一覧