登録日:2020/08/18 Tue 07:18:00
更新日:2024/05/20 Mon 13:54:53NEW!
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戸部淑 なかよし 青い鳥文庫 隠れた名作 児童文学 フォア文庫 妖怪 陰陽師 聖女 講談社 児童向け 鬱展開多し ハートフルだと思った? 残念!ハートフルボッコでした! 児童書 児童向け小説 池田美代子 琴月綾 菊田みちよ 図書室の人気者 ナビルナ トラウマ生産機 児童向け←だからといって甘くはない 妖界ナビ・ルナ
いつもまわりの人を思いやって……そう、できれば好きになること。
ときには、ルナにとって、ひどいことをする人がいるかもしれない。
でも、その人のことでさえも許せる心をもって。
妖界ナビ・ルナは青い鳥文庫より刊行されている、小学校中学年・高学年以上向けの児童文学シリーズ。またはそれを原作としたなかよしで連載された漫画作品である。
【概要】
原作は美少女戦士セーラームーンのノベライズなどでも知られる池田美代子。挿絵はフォア文庫版一期は琴月綾、二期以降は人類は衰退しましたの挿絵などを手掛けた戸部淑。
フォア文庫で開始され、一期全10巻、二期全2巻が発売される。
しかし、原作の池田氏の病気療養の後、青い鳥文庫に移籍し、「新妖界ナビ・ルナ」として再出発した。「新」の方は全11巻。
なお、これに伴いフォア文庫版は絶版となったが、その内容は「新」終了後多少の改訂などを含め全9巻になり改めて青い鳥文庫で発売*1された。ややこしい?そうだね。
また、番外編「悪夢へのプロローグ」が青い鳥文庫の短編集『面白い話が読みたい!マジカル編』に掲載されている。
漫画版は「まもって!ロリポップ!」で有名な菊田みちよ作画。一期五巻「光と闇の戦い」及び六巻の冒頭までを多少の改編を交えて漫画化させた。
児童文学かつ琴月、戸部、菊田諸氏による可愛らしいイメージの絵柄もあって、楽しく可愛い物語に見られがちだが、その実態はかなりハード。
決して可愛らしい日常パートがないわけではないものの、内容の多くはシリアスなシーンが占め、バトル要素も強い。あと人死にはバンバンでる。
児童文学故か、三人称かつ敬語で淡々と進む地の文も神秘的ながらも恐ろしい本作のイメージ作りに一役買っている。
児童文学としては珍しく100万部を越える発行部数を出しており、
ファン層は小・中学生にとどまらない。シリーズが終了した今でも、アニメ化を希望する声も根強くある。
ただし、深夜アニメにしないと放送できないかもしれない。こんな夜遅くに見る人いるんですかなぁ?
【あらすじ】
便宜上、青い鳥文庫版の巻を単位として説明する。
・一巻「解かれた封印」~五巻「光と闇の戦い」
竜堂ルナは星の子学園という施設にすむ、もうすぐ小学生四年生になる女の子。
地震が起こったある夜、友人のサエが謎の化け物・かまちにさらわれるという事件が起きる。
それをきっかけにルナは妖怪のスネリともっけに出会い、自らが妖怪と人間の間にできた伝説の子だと知る。
最終的にルナはサエを助けることには成功したものの、世界を支配する力を持つ悠久の玉を探しながら、悪い妖怪を妖界に還す妖界ナビゲーターとしての使命を果たすべく星の子学園をスネリともっけと共に旅立つ。
四人の妖怪を妖界へと帰還させた後、妖界と人間界を繋ぐ入り口のある夜鳴島でルナは恩師の都和子先生や、謎の少年タイと再会。都和子がルナとタイの秘密を明かした後、タイはルナに攻撃を仕掛ける。そして、二人の戦いが始まった。
・六巻「朱雀・青龍編」~八巻「決戦と決別と」
タイとの激戦を終わらせたルナは、妖界と人間界が通じる道を封じて、スネリ・もっけと共に暮らしていた。しかし、TVで怪現象が起こっている街を知ったルナはその問題を解決しに再び戦いに身を投じる。
紆余曲折の末、その怪現象の理由は四神の一人・朱雀の暴走だとわかったが、同時に朱雀から悪しきものの存在を告げられる。
ルナは再び旅を始め、四神全てと接触することに成功したがその中でタイとの戦いをも仕組んでいた黒幕の存在を知る。
・九巻「妖界への帰還」~「新・妖界ナビ・ルナ」
妖界へと渡ったルナはスネリの妹・サネルと共に蓮々書院に通っていた。しかし、悠久の玉が盗難される。悠久の玉とタイに託されたカザンの捜索という目的のため、ルナはそれぞれ兄を探す新たな仲間ふうりとソラウと一緒に旅を始める。
人間界へと渡り情報を集めるなか邪悪なる半妖の少女、透門ナナセや特殊な能力を持つ御庫裏雛子と出会う。ナナセとの戦いを終わらせたルナは、その中でそれぞれの旅の目的を果たし、ついにナナセを操っていたナナセの父・カイリュウの元に赴く。
【登場人物】
〇メインキャラ
・竜堂ルナ
主人公。人間の陰陽師である竜堂清吾と、妖界の沢白国の第一王女・レンメイの間に生まれる。
人間界で妖怪の力を開放するとうなじにある第三の目が開き、瞳が赤いうず目に変化する。この状態だと人間時と比べ飛躍的に運動能力が上昇する他、陰陽道の術も使えるようになる。
九字の切り方をルナを通して覚えたという読者も多いのでは?
妖界での姿は銀髪かつ銀色の大きく美しい尻尾を持つ狐娘。
大食いで、一番好きな食べ物は焼きそば。
旅のなか住まいは家賃も安めでいつでも引っ越せるようなオンボロアパートを選んできたため、最早オンボロアパートで暮らすのに適応しすぎてる節がある。
恩師である都和子に学んだ「人を許す」心に忠実であり、星の子学園時代はサエに多少嫉妬の目から意地悪をされてもいつか友人に戻れると信じていた。
また、命を狙ってきた相手でも決して単なる怒りだけで戦うことは滅多になく、どんな相手も許してしまう優しい聖女。
しかしその優しい精神に反し毎巻辛い目に合い続ける哀しき少女。毎巻、肉体的・精神的問わない多様な方法でショックを受けることが多い。
・スネリ
ルナを助ける使命を背負った、猫型の女妖怪。名前の由来は「スネコスリ」から。妹にサネルがいる。
妖怪としての本来の姿は大型の猫だが、人間界では霧状の姿になったり、小型の猫の姿でペットとして振る舞ったりする。
「イケテルバージョン」と呼ばれる、ショートヘアーの人間のお姉さんの姿にもなれるが、フォア版ではビックリするほど肌を露出した服装。
肉球から出した妖力を用いて体力を回復させたり、尾の妖力で人間の記憶を消すこともできる多様な力の持ち主。戦いに巻き込まれた一般人の記憶を都合よく消している。
しっかりもので、ルナの良き姉のような立場。もっけ共々ルナに勉強を教えていることも多い。
一方、使命のために別れることを選んだ恋人キンカのことが心のどこかで引っ掛かっている一面も。
・もっけ
ルナを助ける使命を背負った、ふくろう型の男妖怪。妖界では母と二人暮らしだった模様。名前の由来は「たたりもっけ」からか。
スネリ同様本来は大型だが、人間界では光る影の姿や、小型に変化する。
原作では最初は人間界では人間姿に変身できなかったが、タイとの戦いの後可能になる。人間姿は茶髪の中学生くらいの少年。漫画では最初から人間にもなれる。
スネリとは正反対にお調子者であるが、ルナを思う気持ちは変わらない。ルナにとっては兄のような存在。
本編の途中、人間である梨子に恋をする。梨子からも決して悪しからず思われていたようだが…
・タイ
序盤においてルナを導く謎の少年。カザンという犬型の妖怪を連れている。
ルナとは異なるタイプの九字を切り戦う。
好物は塩たっぷりの野菜ラーメンらしい。
ルナや世界への憎しみをもち、それを糧にルナと戦う。
琴月版ではへそだしだが、それ以外では肌の露出は抑えられている。
その正体はルナの双子の弟。赤子の頃にさらわれ、劣悪な環境で生きてきた。世界やルナへの憎しみはその事から。
・カザン
タイに付き従う、犬型の妖怪。タイの指示にはどこまでも忠実だが、それ以外の相手には残忍。
五巻で妖界へと送り返されるものの、その消息を掴めず、二部でもキーパーソンとして扱われる。
・都和子
かつて星の子学園に勤めていた、ルナの恩師。ルナに人を許す心の尊さ、大切さを教えた。
転勤で星の子学園を去ったと思われていたが、旅のなか再会し…。
実はルナとタイの母・レンメイの妹で本名はレンスイ。星の子学園を去ったのは連れ去られたタイを探すためだった。ルナとタイの戦いのなかで、自らも命を散らす。
・透門沙李
全てを知る闇の陰陽師。第一部のラスボス。
見た目は若い美女だが、その実200年以上生きているとのこと。
竜堂家の祖先の罪に対する復讐と人間界の支配のために動いていた。
・サネル
スネリの妹。蓮々書院ではルナとクラスメイトだった。温和で心優しい性格で、ルナともすぐに仲良しになった。基本的には妖界で待ってる役。
・ふうり
『妖界への帰還』から登場した愛の妖怪で、妖精のような羽根が生えた姿をしている。
雷獣になったり、小鳥になったりと様々な姿に変化できる。ちなみに人間姿はツインテールの幼女。
初登場時は術をかけられ粗暴な性格であったが、本当は優しく無邪気な性格。かなりのブラコン。
兄であり、行方がわからなくなったシフウを探すためにルナの旅に同行する。
・ソラウ
『妖界への帰還』から登場。雷獣の姿や、小型のシベリアンハスキーの姿をとる。人間姿は利発そうな少年。
蓮々書院では優等生で、もっけの親友だった。
ルナに妖力の封印を解除してもらったことや、行方不明の兄・ヒュウこそがカザンの正体ではないかという疑いからルナと共に旅に出ることになった。
成長したルナにとっては身近な男性ということもあり拙い恋心を寄せられているものの気がついていない鈍感野郎。ついでに雛子ともフラグを立てた。
実はヒュウとは本当の兄弟ではない。その正体に関しては本編では確かな形では言及されてないものの、情報をまとめるとある仮説が浮かんでくる。
・透門ナナセ
「新」から登場。ルナと同じくらいの半妖の少女で、お手製の妖界着を着用している。ベールのようなもので顔を隠しているが、その下にはほぼ閉じきった眼と梵字が刻まれている額がある。
いつも正体不明の黒い獣をつれている。
自らの目的のためには自分や他人の犠牲さえも省みない残酷な性格。
四神を急襲し深手を追わせたり、自らの体を犠牲にして鬼神を呼び出すなど戦闘能力はかなり高い。
ヒュウやシフウの行方に関する秘密も彼女が握っており、物語の中で幾度とルナの前に立ちはだかり続けた。
実は、御庫裏雛子とは生き別れの姉妹。だが、その生い立ちゆえに雛子に情はなく、信頼しているのは父・カイリュウただ一人。
・御庫裏雛子
「新」から登場の高校生。事情があり学校には行っていない様子。ルナにも負けないかなりの大食漢で、本編では数日間眠ったあとのこととはいえ数日分の食事を平らげた。
探し物を見つける霊的な能力の持ち主で、カザンやヒュウ、シフウの行方を探すルナたちにその能力を頼られたことから知り合いとなる。
そのなかでナナセとの戦いに巻き込まれていくようになり、自らの宿命に気が付いていく。
実は透門ナナセは生き別れの双子の妹である。今の両親は子供の頃引き取られたものであり、実の親ではない。
・カイリュウ
妖界にある焔紅国という国の先代王、ヒリュウの長男。弟であり現国王のコリュウに命を狙われていた。
娘である透門ナナセを用いて、妖界を支配・人間界の滅亡を目論んだ。すなわち本作のラスボス。
〇四神
・朱雀
南方を司る火の鳥の姿をした神。人間態は東洋風の赤い衣装を身に纏ったおかっぱ頭の黒髪の少女。
誇り高い性格で、その存在を忘れられるとたたり神となってしまい暴走したこともある。
クールな性格の美ロリという点が受けたのかファン人気は非常に高い。
・青龍
東方を司る青い龍姿の神。人間態は青の衣装に長髪の青年。美しい声の持ち主で、笛の名手。
どんな相手にも丁寧な性格だが、実は猫が大の苦手。昔猫に引っ掛かれたからだとか。
・白虎
西方を司る白い虎姿の神。人間態は記憶を失っていた頃は白い髪と灰色の眼の少年だが、四神としての力を取り戻すとどちらも銀色に。勇敢で戦闘能力が高い。ロリショタコン……もとい、子供好きな性格。記憶を失っていた間、そこにつけこまれ「駿尾」の異名で神かくし事件を行っていた。
・玄武
北方を司る蛇姿の神。人間態は黒い杖を持ち白い衣を纏った老人。
酒が大好きでよく飲んでいる。一方、知識や知能もよくあり、一目見ただけでナナセの不調を見抜くなど観察眼もある。
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▷ コメント欄
- 懐かしすぎる…小学生の頃この本と出会ったのがオタク道に入る要因だった -- 名無しさん (2020-08-18 08:18:21)
- 黄金に輝く月って10巻じゃなかったけ?って思ったら青い鳥では変わってたのか。白虎の話が好きだった、小学生の自分がJKに目覚めさせられた -- 名無しさん (2020-08-18 08:50:14)
- 第三の目を隠すアクセサリー、原作の黒チョーカーもいいけど、自分は漫画版の赤リボンが好きだったな。(漫画から入った) -- 名無しさん (2020-08-18 16:03:37)
- おお -- 名無しさん (2020-08-18 16:37:00)
- ↑すいません、途中で送っちゃいました。「おお、ついに立ったか」と書きたかったんじゃ… -- 名無しさん (2020-08-18 16:38:19)
- 懐かしすぎる… -- 名無しさん (2020-08-18 22:04:09)
- 名作だけどマジで辛い展開多いんだよな…池田先生は同じく青い鳥文庫の「摩訶不思議ネコ・ムスビ」シリーズもハードだった -- 名無しさん (2020-08-24 01:08:21)
- アニメ化したら、もっけの声、新一と犬夜叉役のかっぺーちゃんがいいな!似合いそう。 -- 名無しさん (2020-10-13 19:16:58)
- 二次小説とかで誰かルナを救ってあげて欲しい(切実) -- 名無しさん (2021-01-18 19:19:14)
- もっけは光る闇に変身する事ができます。あと、ウワサで耳に聞きましたが名前の由来は「たたりもっけ」と言う妖怪から来ているとか。 -- 名無しさん (2021-04-04 06:39:25)
- 記事作られてたのか...アニメ化したらルナの声は市ノ瀬加那さんでOP曲はYOASOBIさんだな!!(水星脳) -- 名無しさん (2023-10-07 19:45:27)
- ルナタイ誕生日おめ -- 名無しさん (2024-01-01 21:37:42)
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