登録日:2017/09/29 Fri 03:09:00
更新日:2024/02/15 Thu 13:25:54NEW!
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幹部 犯罪者 賞金首 口裂け one piece 超人系 餅 大臣 三つ子 シャーロット・カタクリ ギャップ萌え 杉田智和 one piece登場人物項目 one pieceボスキャラ 予知能力者 見聞色の覇気 武装色の覇気 覇王色の覇気 悪魔の実 覇気使い スイート三将星 シャーロット家 仕事人 次男 未来予知 寡黙 ビッグ・マム海賊団 海賊 慢心しない強敵の恐ろしさ 苦労人 所要時間30分以上の項目 カナヅチ カタクリ 兄 お兄ちゃん ドーナツ 章ボス ライバル 四皇最高幹部 ナイスミドル ビッグ・マム シャーロット・リンリン 超八重歯 地面をも見下す男 シャーロット家の最高傑作 無敗の男 あーん♡ 粉大臣 ドーナツうまし←穴までうまし モチモチの実 期待と重圧 自分の世界 フクロウナギ 名場面製造機 兄の鏡 四皇no2 48歳 俺はもう、お前を格下とは思わねえ‼ 懸賞金10億越え 全世界人気投票14位 初登場がゾウ編~万国編終了まで
─── 話はこうだった
「ビッグ・マムから届いた物は何だったと思う!?」「入院中だった父の首だよ!!」
「おれは今日復讐しに来たんだ!!!」「門を開けろ!!」「ドン ドン!!」
─── と発砲
お前の部下は2人“撃たれた”……!!
そうなる前に、おれがジェリービーンズを投げた事は間違いか? 「ルーク」ベッジ
おれの判断だとママに報告しろ
お前はこう言う……「わかった……ならいい」
●目次
【プロフィール】
本名:シャーロット・カタクリ
所属:ビッグ・マム海賊団
役職:スイート三将星、万国粉大臣
異名:不明
懸賞金:10億5700万ベリー
出身:船上
年齢:48歳(新世界篇時点、三男ダイフク、四男オーブンとは三つ子)
誕生日:11月25日(いいおにいさんみつご)
星座:射手座
身長:509cm(車用信号機なみ、サー・クロコダイルの約2倍)
血液型:XF型(現実だとAB型)
悪魔の実:モチモチの実(超人系)
覇気:武装色、見聞色、覇王色
初登場:単行本86巻・第860話・『10:00 開演』
好きな食べ物:ドーナツ
嫌いな食べ物:熱いラーメン
CV:杉田智和
【概要】
四皇“ビッグ・マム”ことシャーロット・リンリンの次男。
ビッグ・マム海賊団の最高幹部スイート三将星の一人で事実上ビッグ・マム海賊団のNo.2。
懸賞金は10億5700万ベリー。シャーロット家の億超えの賞金首の中でも化け物と評される人物。
また『万国』では「粉大臣」も務める。
シャーロット・スナック、シャーロット・クラッカー、シャーロット・スムージーら、ビッグ・マム海賊団の最高戦力たる将星の中でも最強とされる。
ビジュアルは『ベルセルク』のガッツの様な風貌の長身の男。
ドクロをあしらったデザインを好むのか腕に刺青、ベルトの紋章にしているなど、ドクロの意匠が服の色んな箇所に見受けられる。
口から両耳にかけて縫い跡があり、そのためか首に巻いたマフラーで口元を隠している。
【人物】
冷静沈着な性格で、口数が少ないクールな男。圧倒的な強さも誇る完璧超人。
妹のブリュレ曰く、生まれた瞬間に立ち上がって椅子に座った伝説に始まり、一度も地に背を付けたことも横たわったこともないという武勇伝を持つ。ブリュレが自慢して彼の武勇伝を語っていた時は、恥ずかしくなったのか「よせブリュレ……」と彼女を諫めている。
「超人」「地面をも見下す男」「シャーロット家の最高傑作」と讃えられるその強さや逸話、人格から家族や部下達からの信頼は厚く、憧れられている。
食い煩いなどの理由でビッグ・マムが指揮をとれない場合は、長男であるペロスペローと共に彼がビッグ・マム海賊団の指揮を執り陣頭に立つ。
慎重な性格であるため、サンジと妹のプリンの結婚式で、モンキー・D・ルフィと対峙した際には、
彼の“成長性”を早期から危険視し、絶対に始末しなければならないと考えるなど頭もかなり回る。
カポネ・ベッジがビッグ・マム暗殺計画で最も警戒していた。
渋い見た目だが、母リンリンを「ママ」、兄ペロスペローを「ペロス兄」と呼ぶ。
突き放した言い方をするが、弟・妹たちへの対応は存外優しい方であり、大失態を犯したブリュレにも
「さんざん利用されやがって!」と胸倉を掴んで叱責こそしたが制裁は一切下さず、
ルフィ討伐に向かう際に名誉挽回の機会を与えるためか「おれと来い!」と同行を命じる度量の広さを持つ。
また、後述の城が崩落する時にはガレットをモチモチの能力で救出したりと要所要所で家族思いの一面をみせる。
部下に対してもサニー号で部下と共に待機していた時にルフィによって部下たちが全滅する光景を予知しては「鏡世界に下がれ」と助言したりと優しい。
毎日15時になると『おやつの時間』でお菓子を食べるが、その際も気を抜くことはなく、
能力でつくった社をつくって一人お菓子を食べる。
例え戦闘などで時間が遅れてパティシエの用意した紅茶が冷めてしまっていても「アイスティーで構わない」とそれをとがめることはない。
そんな兄としても(ビッグマム不在時の)元締めとしても「完璧な男」だが、世界最大クラスの海賊団及び大家族の中にあって、周囲から期待を寄せられ続ける彼が重圧やストレスを抱えていないわけではなかった……
社の中で行われていたカタクリの真実とは……(ネタバレ注意)
ああドーナツ!! うましドーナツ!!
あ~~~~~ん♡
穴までうましドーナツ
寝転んで食うドーナツ!! 禁断・背徳 そして―――ドーナツ!!
至福とはこの一時の事 うましドーナツ!!
その社の中にいたのは、自堕落に横たわりながら、能力の応用で大口を開けてお菓子を食べるカタクリの姿であった。
ルフィが社を壊す直前、パティシエ達は「カタクリ様なら、もう鏡世界の外へ出られた」と慌てて誤魔化すのだが、ルフィは見聞色の覇気で居場所を察知し、更に匂いでカタクリがドーナツを食べていることまで察知。
パティシエ達の必死の静止も勿論聞き入れず、「勝った気でくつろいでやがるんだな!?」と怒りのままに社を破壊した結果がこの光景である。
素の彼は、「お菓子が大好きで、寝転んで食べることに幸せを感じる」という一面を持っていた。
しかし、冷静沈着な性格やクールさが先行し、弟妹や部下たちからは絶大な信頼を寄せられ、いつしか「横たわったことすらない武勇伝を持つ完璧な男」と言われるようになった。
カタクリ自身も、兄ペロスペロー同様に完璧主義らしく、プライドの高さもあって素の自分を出すことができなくなっている。
しかし、周囲のイメージとは裏腹にお菓子が大好きなこと・横たわることすら周囲に失望されるためできないこと・周囲から期待と信頼をされ続けることにストレスを感じないわけがなく、
たった一人の時間である『おやつの時間』の時だけは、誰の目も気にすることがない社の中で、神経を張り詰めた姿はどこへやら[[非常に自堕落でクッションに寝転がり、鼻歌を歌いながらお菓子をむさぼる>干物妹!うまるちゃん]]。
社の正体とは、カタクリが一日で唯一、気を抜くことができる時間を生み出すための建物であった。
ちなみに能力により体が餅化できるため、食事の際はルフィのように大口を開けて食べている。
そのおかげで身の丈ほどもあるドーナツもパクパク堪能している。
その『おやつの時間』のわずかな時間が、カタクリにとって唯一の気を抜いていい時間であり、精神安定のためにかかせないのである。
それゆえ、『おやつの時間』の時間が遅れることは彼にとって多大なストレスであり、戦闘などで30分以上遅れると判断力が多少低下し、決着を急いでしまう。
だらけた姿は非常にみっともないという自覚、自身の素顔に関するコンプレックスもあり、万が一にもこの時の自分の姿を見た者はカタクリ本人のプライドの高さもあって激情と恥ずかしさゆえに部下だろうと容赦なく始末してしまう。
見たな……!!! おれの食事シーンを……!!!
その彼の素顔は、虎の如き牙が生えた雄々しい口と裂けた両頬を縫った跡がある文字通り異形の顔。
頬が裂けている理由は幼少期の事故によるもの*1であり、彼なりにコンプレックスを感じており、それゆえ普段は口元を隠している。
完璧に頬を隠しているわけではないため縫っていることへの言及は普段ならともかく、流石のカタクリでもメリエンダを邪魔されてブチギレている最中に、言及されるのは嫌な様子。
「口が裂けても…」とうっかり口走ったパティシエに対し「誰の口が裂けてるって!?」*2と激昂し、普段なら許すであろうところを容赦なく粛清した。
逆鱗に触れた途端非常に気性が荒くなり暴虐と化すのは母親譲りなところを感じさせる。
幼少期には三つ目であることが原因で気味悪がられた妹のプリンと同様にその強さと不気味すぎる相貌から「フクロウナギ」と呼ばれて蔑まれ迫害されていたことが明かされている。
【戦闘能力】
お前にできておれにできないことは無い 速さも力も全てお前が劣っている
超人系悪魔の実「モチモチの実」の能力者で、能力と覇気を組み合わせた白兵戦を得意とする。
遠距離への攻撃手段としてジェリービーンズを指で弾いて銃弾のように用いて攻撃する。
また「見聞色の覇気」の達人で、鍛えすぎた結果、超高度の先読みが可能になり、「数秒先の未来が見える」レベルで予測ができる恐ろしい能力を持っている。
当然の事ながら「武装色の覇気」の扱いにも秀でた達人。
その硬度は凄まじく、シャーロット・クラッカーの覇気硬化ビスケット兵をぶち抜いたギア4の拳を真正面からぶつかって跳ね返して見せるほど。
更には限られた才ある人間しか持たない「覇王色の覇気」にまで覚醒している。
基礎戦闘能力は能力抜きにしても非常に高く、ベッジ、ルフィ、ジンベエ、ペドロといった3億超えの連中から足止めされようともあっさり突破、立ちふさがるヴィンスモーク・イチジを瞬殺。
覇気・パワー・スピードにおいて、当時のルフィはギア4なしの状態では全てが彼に劣り一切歯が立たないほど。
ただしこれは"年季の差"*3によるところもあり、カタクリ自身はルフィの成長性を「(自分を通り越して)ママの脅威になる」と高く評価(危険視)している。
七武海クラスの2年後のルフィ*4を圧倒できるほどの実力を持ち、それゆえ大抵の敵は一蹴できるものの、数少ない弱点として、「見聞色の覇気」は「精神力(覇気)」を使うため、長期戦だと消耗が大きい。
ルフィとの戦いでは中断こそ挟んでいるものの昼から夜まで戦闘が続き、息切れする場面を見せている。
また、「糖分こそ力の源」である彼にとって、15時の『おやつの時間』が遅れると、苛立ちが募り集中力・判断力が鈍ってしまう。
これらのことからスタミナのいる長期戦*5にもつれ込んだ場合は不利といえる。
単純に比較できるものではないが、
らのように、四皇大幹部クラス以上となると桁違いのスタミナを発揮する場面も多く、相対的に見て弱点とは言えるだろう。
当人も「母リンリンを止めることは(彼女が万国を滅ぼす凶行に出たとしても)できない」と断言し、逆にリンリンが欠ければ兄ペロスペローは「ビッグ・マム海賊団は終わり」と言っていることからも、カタクリでも及ばない全盛期の四皇クラスの実力の高さが伺える*6。
無論、長期戦になるまでカタクリを苦戦させる敵はそうそうおらず、それゆえに『無敗の男』と謳われている。
◇未来予知
億越えの猛者達が数多く所属するビッグ・マム海賊団のメンバーの中でも、カタクリを最も厄介な存在として位置づける最大の要因。
上述の通り、少し先の未来を見通す域にまで達した超高精度の先読み能力。
スカイピアの神官らのように、「見聞色の覇気」に長けた者は、相手の気配や表面に出た感情・意思を先読みすることが可能だが、カタクリの場合、それを鍛えすぎたゆえに数秒先の相手の行動が、文字通り見るように体感できる(無自覚の超高度な演算のようなもの)。
だが未来予知が可能となった代償として、自身の行動が見える未来に縛られがちなのか、
- 未来予知の範疇にない事態や自分の周囲で起きた奇襲・自分が"見ていなかった"所からの不意打ちの類にはとっさに対処できない
- 未来が見えても対処し辛い乱戦や乱入には不得手
- あくまで「見聞色の覇気」なので、爆弾の爆発のような人間の意思が関わらない事象も予知はできない
- 未来予知に対処した行動を起こすと(サンジが味方の攻撃を避ける未来が見えたので前もって自分が攻撃した場合など)どうなるかもわからない
- 「結果は分かるがなぜそのような結果に至るのか、または何を考えてそのような行動を起こすのかまでは分からない」
といった多くの欠点もある。
例えば戦闘中にギア4を使用したルフィが突然萎み始める未来を見た際、それがギア4の時間切れによるものだと分からなかったために馬鹿正直に「お前はしぼむようだが…?」とわざわざ教えてしまい逃げられたり、その後ルフィが引き返してきた際にその動機が分からなかったりといった形でその欠点が露呈している。
カタクリ自身、上記のような未来予知の欠点・弱点は承知しており、麦わらの一味の追撃部隊を率いる際には「念のため」として別働隊を配置するなど万全の態勢をとっている。
乱戦時はフル活用しづらい能力だが、逆にタイマン勝負になった場合は一気に凶悪な能力となる。
敵のあらゆる行動に先手をとれるようになるため、敵の攻撃を確実に回避し、逆に自身は常に先手を取ってくるというインチキじみた戦術を取る。
ただし、「見聞色の覇気」であるため、冷静さを失ってしまうと、未来予知の発揮ができなくなる様子。
カタクリ自身の冷静さが欠けることはそうそうない事態ではあるし、あくまで精神面によるものなので冷静さを取り戻せばすぐに復活する。
◇悪魔の実の能力
超人系悪魔の実「モチモチの実」の能力者。
肉体そのものが高い粘着性と伸縮性を持つ柔らかい餅状になる超人系の中でも珍しい性質を備え、これにより自然系悪魔の実のように体を流体のように巧みに変形させることも可能。
自然系同様、通常の物理的攻撃であればゴムゴムの実のような弾力性で受け止められるため、当たってもダメージにはならない。
覇気を纏った攻撃は当たるが、前述の「超高精度の未来予知」と併せれば、その場から動かず打撃を受ける部分だけを最小限に変形させ、穴を開けることで回避できる*7。
またその性質上身体の一部を切り離す事も可能であり、結果的に超人系に属する特性の内
- 体が対応する物質の性質を得る
- 対応した物質を生み出す
と言う二系統の特性を併せ持つ。
前者は自然系の能力に似ているが、後者はドルドルの実やペロペロの実に近い性質を持つ。
伸縮自由な身体は覇気と合わせて恐ろしい効果を発揮し、触れることもままならない。
応用性も高く、餅でできた耳栓を作ったり、敵の大砲に餅を詰めて使用不能にするなど搦手でも十分有効な手段として用いられる。
そして最高レベルの海賊というだけあり、能力は覚醒段階に移行済み。
周囲の物体を餅に変え、自分の手足のごとく自在に操ることが可能。
粘性を持つ以外はゴムゴムの実と類似した性質を持っており、
事実ルフィの繰り出したゴムゴムの実の性質を利用した攻撃を即席で模倣して攻撃するといった芸当を見せた。
ギア2などの模倣はしなかったが、そもそもカタクリ自身の身体能力が、未来予知も相まって素の状態でルフィのギア2の速度を容易に上回り対応できるレベル。
カタクリ本人もルフィに対して「お前にできて、おれにできない事はない」と語っているが、単純に餅になる能力を、腕や足を増やしたり巨大化させたりと自在に操り、即座にルフィの技を模倣しその上をいけるのは、未来予知による先読みや高い基礎戦闘力、何より能力を十二分に使いこなすカタクリの練度故だろう。
その汎用性はかなり高く、それを使いこなすことで「モチモチの実がゴムゴムの実の上位互換」というような印象を与えてくるが、下記のように餅ならではの弱点、対衝撃・対電気のようなゴム特有の耐性の存在は明確であるし、体をポンプにして成り立つギアの再現もできるかは疑わしいので、実際問題上位互換と言うには無理はある。
単純に形状を変化させる単純な技であれば瞬時に真似できるという意味であり、本質まで真似ることができるという意味ではない。
いかんせんルフィとカタクリでは積み重ねた歳月の差も明らかであり、能力の限界を見出すには早いと言うほかないだろう。
弱点の一つとして、水を浴びると粘着力が弱まる。
餅なので炎にも強くないと思われるが、ルフィの「ゴムゴムの火拳銃」には能力による拘束ではなく己の拳で対応するなど隙がない。
またあくまで餅であるため、ルフィ並みの食欲と容量さえあればクラッカーのビスケットのように外部から工作せずとも食べる事が出来るのも欠点。
覚醒した能力による周囲の餅化を行なった場合、餅化した物質も能力者本体から切り離した餅と同様に食べることができる。
硬度は覇気でカバーできるとはいえ能力そのものの破壊力は乏しいため、赤犬の「マグマグの実」や青キジの「ヒエヒエの実」のような大質量・広範囲攻撃ではなく、覇気も合わせた高機動戦闘・覚醒による餅の触手による手数攻撃を得意とする様子。
ルフィの「ゴムゴムの実」同様、能力者当人の力量が如実に反映される能力といえる。
◆技
- (モチモチの)ホークガトリング
「フフ……少し違うか? この方が効率的だろう!!」
ルフィの"ゴムゴムの鷹銃乱打"のコピー技。
腕が何本にも見える程連続でパンチを放つ本家と違い、実際に餅で多数の腕を作り出し一斉に殴りつける。
- (モチモチの)エレファントガン
「これでいいのか? “エレファントガン”……!!」
ルフィの"ゴムゴムの象銃"のコピー技。
本家であるルフィの物よりサイズが大きく武装色による”硬化”も強力になっており、押し合いでルフィを打ち負かす。
- 柳モチ
脚を無数に増やした状態で上に伸ばし、柳の枝のように垂れた多数の足から連続で踵落としを放つ。
- モチ突
土竜を構えた手を大きく膨らませた後強く捻じって放つドリルの如き高速回転を伴う強烈な突き。
命中個所を丸く綺麗に抉り取るだけでなく、突きの衝撃が命中個所から伝播し、突きが当たった物体を貫通して内側から爆散させる。
原理としてはボン・クレーの「爆撃白鳥」に近いが、威力は比べ物にならない。
- 角モチ
両腕を角モチのように硬化。
武装色の覇気“硬化”を重ねることで、かなりの硬さを誇るパンチを繰り出せる。
- 流れモチ
覚醒段階に至ったモチモチの実の能力により地面を流動するモチに変換。
モチ化した地面からモチの触手を伸ばして敵を絡め捕る。
- 加々身モチ
覚醒による技。周囲のものを巨大な複数の餅の触手に変え、相手を押しつぶす。
巨大な鏡餅の下敷きになった相手は、身動きが取れず、圧死せずとも窒息死する末路を遂げる。
- 社
カタクリが『おやつの時間』の際に、パティシエ達の用意したお菓子を包むようにして能力で生成する簡易式の神社状の建物。
防音性に優れ、中から外にも、外から中にも音が漏れることはない。
「糖分こそ力の源!!」と語るカタクリはこの中で食事をとる。
おやつを食べている間、誰も中に入ることは許されず、周囲は神社状の建物であることやカタクリの普段のストイックさも相まって、「食事の際も談笑などで気を抜かないようにするため」「ストイックに栄養補給をし、精神修養にあてるため」「精神統一により、戦いの神や己と対話するため」と勘違い推測している。
- 雨垂モチ
覚醒による技。
周囲の物体を餅に変え、それらのいくつもの触手が相手に向かって降り注ぐ。
- 焼餅
自身の腕を熱する事により餅のように膨らませ、そのまま破裂させた勢いで拳を飛ばす技。
さながらロケットパンチの様な技で、武装色による拳に火を纏わせた遠距離攻撃を可能とさせる。
某百科事典では「いうなればモチモチの火拳銃」と表現されていた。
ここまでルフィと似通っているのか…
技の仕様上、発動後は腕が無いのだが、モチモチの特性によりすぐに再生させることが可能。
どうでもいい話だが、初期のSBSの質問では、読者が考えた新しい技として「ルフィの腕を伸ばして、その腕をゾロが切って遠くの敵を攻撃する」というものがあった。
もちろん却下*8されたが、カタクリの場合は「単独」で「腕は再生させる形」をとって読者考案の技の弱点を克服した。
カタクリはルフィのみならずその読者をも上回ったのか…。
- 鳥モチ
アニメオリジナル技。
細長くモチ化した腕で鳥黐のように相手を捕らえ、地面に叩きつける。
- モチ刃弾
アニメオリジナル技。
武装色により硬化した指先からモチの弾丸を放つ。
機関銃に変化させた腕からモチの弾丸を連続発射する「無双モチ刃弾」という派生技もある。
- ナグリ餅
アニメオリジナル技。
武装色により硬化したパンチの連打。
- 栗餅
アニメオリジナル技。
ドーナツ状のモチから無数の棘を発射する。
- 無双拍手モチ
アニメオリジナル。
武装色により硬化した腕による、ドーナツを介さない「拍手モチ」。
- 斬・切・餅
カタクリの必殺技とも呼べる技。
モチ化させた肉体をドーナツ状に変化させて車輪のように回転しながら目標に接近。
加速しながらモチ化させ肥大化した右腕を武装色で硬化させつつ無数の棘を出現させ、その状態で遠心力を利用したラリアットを放つ。
続けざまにラリアットが命中した相手をモチの粘着性で捕らえ、身動きをとれなくさせたまま腕を高速回転させて遠心力によるダメージを与えつつ、トドメにそのまま天高く伸ばした右腕を一気に地面に叩き付ける。
複数の技を組み合わせた連続攻撃技。
威力は地中奥深くまで巨大な穴が続く程で、最初の一撃及び追撃共に「武装色の覇気」が黒い稲妻として周囲に迸るなどこれまでの技とは別格といえる技。
無双ドーナツ
覚醒による技。
餅に変えた周囲の物体をドーナツ状に変形、そのドーナツの穴から腕を伸ばして攻防に転用する技
ドーナツのサイズを大きくすれば拳も比例して巨大化する。
ビットやファンネルのようにドーナツの位置はコントロール可能であり、相手の死角などにドーナツを配置し打撃を放つ使い方も出来れば、ドーナツを無数に作って拳の連打を一度に放つなど応用の幅は非常に広い。
- 力餅
無双ドーナツによる技では基本となる攻撃。
ドーナツの穴から自身の動きに連動して動く巨大な腕を作り出し殴りつける。
その攻撃力はルフィのギア4にカウンター技をかけ吹き飛ばす程。
- 餅巾着
無双ドーナツの派生技。
非常に多くの無双ドーナツを具現化し、そこから上記の角モチに変えた腕を無数に発射し拳のラッシュを行う。
- 九頭モチ
アニメオリジナル。
無数に「無双ドーナツ」を形成し、そこから怒濤のパンチのラッシュを放つ。
- 拍手モチ
アニメオリジナル技。
「無双ドーナツ」から出現させた巨大な両腕で相手を挟み込むように叩き潰す。
◆武器
- 土竜
愛用している無骨な三叉槍。
カタクリの身長以上の長さを持つ大槍であり、使わないときは体内に収納している。
【劇中での活躍】
◇ホールケーキアイランド篇
◆お茶会
お茶会の参加を兼ねた警護にホールケーキアイランドに招集される。
初登場した際はビッグ・マムに復讐しようとしたジグラの行動を先読みし、狙撃して始末した。
お茶会ではブリュレの能力によって増殖したルフィの中から本物を見抜き、
未来予知によってマザーカルメルの写真を破壊しようとするルフィの攻撃を一度は防ぐ。
しかし大量のルフィがブリュレの能力によるただの動物軍団だと見抜いたこと、それゆえそれらを無視してルフィやジンベエに集中したことがあだとなり、
一瞬の隙を突かれ、ルフィに扮したブルックに写真立てを壊されてしまう。
「喧嘩を売ったルフィにウェディングケーキを壊される、ヴィンスモーク家皆殺しの計画を邪魔される、おまけにブルックにカルメルの写真立てを壊された」と、
様々な要素にビッグ・マムは混乱しすぎて発狂せず、一度はまだ最悪の事態は避けられたものの、
更に予想だにしなかったカポネ・ベッジの裏切り、ジンベエ、ペドロの妨害にあって、後一歩の所で再びルフィが割れた写真をビッグ・マムに見せるのを防げなかった。
ビッグ・マムの覇王色の覇気も含んだ発狂が始まったことでその鼓膜を破らんばかりの轟音にしばらく身動きが取れなくなるも、自らの能力で即席の耳栓を作り出し兄妹達に配り、追撃を行う。
そして、ベッジによるビッグ・マム暗殺計画も失敗に終わった事で、ベッジの“大頭目”に籠城する連合軍をビッグ・マム海賊団のメンバーと共に包囲。
ビッグ・ファーザーの大砲に餅で詰まらせて攻撃手段を失わせ、兄のペロスペローの能力で身動きを封じ、リンリンも正気を取り戻す。
“大頭目”解除後、ジェルマ66のサポートでベッジを抱えて逃走するシーザー・クラウンの前に立ち塞がり、護衛役のヴィンスモーク・イチジを瞬殺。
ルフィ含めたジェルマ66を処刑寸前まで追い詰めたが、玉手箱の中に仕掛けられていた爆弾の暴発によってホールケーキ城が倒壊し、その隙に連合軍の逃走を許す。
◆ルフィとの戦い
その後は討伐軍を編成し、ペロスペローや兵達と共にブリュレの"鏡世界”を用いてサニー号に先回りし船を占領。
食い煩いを発症したビッグ・マムから命からがら逃げてきたルフィと交戦する。
しかしペドロの自爆によって、油断したペロスペローが一度意識を失い、キャンディによる船の拘束が解除。
そして、カタクリを排除できないと考えたルフィがその身を呈して鏡世界にカタクリを隔離することを選択。
ルフィの排除を第一と考えていたカタクリもそれに応じて、共に鏡世界に突入。
その際ルフィはブリュレを気絶させると共に、通ってきた大鏡を破壊。
カタクリらのサニー号への侵入・そして自らのサニー号への退路を断ち、2人の一騎打ちが始まる。
一騎打ちでは、ギア2やギア3を伴ったルフィの攻撃をものともせず、それどころか驚異的な予知・観察力・判断力をもって、ルフィの技を次々といとも容易く真似てしまう。
加えて、攻撃の規模も覇気の強さもルフィ本人のものより更にスケールアップしており、ルフィの猛攻を真正面からあっさりと打ち破ってみせた。
「こんな所で死ぬ気はねェ」とお前は言うが 遺言はそれくらいでいいか?
……!! こんな所で死ぬ気はねェよ!!!
全てにおいてルフィの上をいく実力を見せ、
鏡の先の仲間たちに絶望的な己の苦境を伝えず彼らに自分は大丈夫だと励ますルフィに対し、無情なまでの圧倒的な力で追い詰めていく。
しかし、勝機がないと気づいたルフィが回避に徹し続け、普段の15時の『おやつの時間』から30分以上も経過し、カタクリは苛立ちがつのっていく。
ルフィがギア4で対抗しようとした際はそれを面白そうと思いつつも、「やるとわかっている明らかなパワーアップをなぜ黙ってみてなきゃならない」「言っておくがおれはお前を見くびっちゃいない」とそれを止めさせ、“加々身モチ”でルフィを押しつぶす。
いら立ちも限界となり、決着を急いでいたためルフィの窒息死という形をとったカタクリは、すぐさまパティシエの用意したドーナツと共に社にて『おやつの時間』に突入。
しかし、ルフィは“巨大なモチを食べて脱出”。
[[どうなってんだ!! ここの海賊との戦いは!! 物食わなきゃ勝てねェのか!?>シャーロット・クラッカー]]
モチの食いすぎで太ったため、走り回って腹ごなしをし、痩せて体力も回復させたルフィは、カタクリに攻撃するべく社を破壊する。
まだ勝負は終わってねェぞ!!
社の中のカタクリに啖呵を切るルフィ。
自分の“真の姿”を見られたカタクリは激情のままにパティシエ達を始末し、ルフィとの戦闘を再開。
生きてたのか!! 悪かった 死を見届けもせず!!! 我慢の限界だったんだ!!!
しかし、冷静さを失い激情に駆られているためか未来予知が機能しておらず、いつもなら回避できるはずの単純な蹴りをかわし損ねて顔面に喰らってしまう*9。
そこに一縷の希望を見出したルフィはカタクリが怯んだ一瞬の間隙を突きギア4に変身しカタクリを数発殴りダメージを与える。
だがカタクリは手痛い連撃を受けたことで即時に頭を冷やし、見聞色の覇気を取り戻し逆転。ルフィの攻撃を見切った上でギア4を圧倒した。
しかし予見したギア4の時間切れをうっかり予告してしまい、ルフィが一時撤退を思い付くに至る。時間稼ぎのために逃げ回るルフィを猛スピードで追い詰めるが、休息中だったブリュレと鉢合わせたことで彼女を誘拐され鏡の外へ逃げられてしまい、カタクリはしばらく鏡世界へ閉じ込められてしまう。
その後もブリュレを拉致したままホールケーキアイランド中を逃げ回り時間を稼いだルフィだが体力も回復したところで遂にカタクリとの正面対決に踏み切る事を決意。
カタクリは再び鏡世界へと乗り込んできたルフィと対峙することとなる。
てっきりルフィが逃走したのは勝ち目がないと悟ったからだと思っていたカタクリは、逃げようと思えば逃げられるのにわざわざ自分の前に戻ってきたルフィへと問いを投げ掛ける。
なぜ戻ってきた?
逃げたと言われる恥より死を選びにきたか?
それとも実力の差に気づき、
傘下に入れて欲しいと懇願しにきたか?
その言葉に覇気を纏った拳で応じるルフィ。
お前に
勝ちに来た!!!
挑み掛かるルフィだがやはり実力の差は大きく、見聞色の覇気による先読みで悉く先手を打たれなす術もなくボコボコにされる。
それでもなお立ち上がり、何度でも挑み掛かってゆく。
ルフィが立ち上がる度に何度でも打倒し、ルフィを一方的に叩きのめし続けるカタクリだがその最中、次第にルフィの動きにある変化が現れ始めた事に気付く。
こいつやはり…
低確率でおれと同じ未来を見てやがる!!
なんとルフィはここに来て更なる見聞色の覇気の才能が開花。不完全ながらカタクリと同じ未来予測能力を発現させ始めたのだ。
その才能を戦いの中で更に成長させるルフィは遂にカタクリの攻撃を完璧でこそないが捌ける程までに成長を遂げる。
その成長の早さにかつての自分が抱いた危惧が現実のものとなろうとしている事を感じとり焦りを隠せないカタクリはルフィに確実に引導を渡すべく渾身の力を込めた「モチ突」を繰り出す。
避けきれずに正面からモチ突の直撃を受け、脇腹に重傷を負うルフィだがその様子にカタクリは違和感を覚える。
この時ルフィは近くに潜伏していたシャーロット・フランペが独断で放った毒矢を喰らって麻痺していたため回避できなかったのだ。
立て続けに大技「餅吟着」を繰り出し更に追い詰めるカタクリだが、先程までとは打って変わってまるで自分の動きに追従できていないルフィの様子を見て、抱いていた違和感が遂に確信へと変わる。
一方のルフィもかつてレイリーにかけられた言葉を思いだし、カタクリでさえ放たれたことに気付かなかったフランペの無音の毒矢を反射的に回避して見せる。(その後盛大にズッコケたが。)
フランベはてっきりルフィがダウンしたものと思い込み、自らを誉めてくれる「尊敬すべき兄貴カタクリ」を妄想して愉悦に浸る。
フランベの下に歩み寄ってきたカタクリに抱きつこうと飛び出すフランペ。
だがカタクリはおもむろに手にした土竜を構えると…
自らの脇腹に突き立てた。
カタクリの血を浴び呆然とするフランペに対し、強敵との真剣勝負に水を差されたカタクリは激昂。
恥も外聞もかなぐり捨て、家族にさえあれほど隠そうとした素顔すらも晒し、フランペに啖呵を切る。
男の勝負に…
薄っぺらい援護などするな!!!!
実の妹からの「バケモノ」「フクロウナギ」という心無い罵倒を受けながらもどこか吹っ切れた様子のカタクリは「針一本に気づけなかったおれも間抜けだ」とルフィに謝罪。
対するルフィも「海賊の勝負に卑怯なんて言葉はねェ ……ハァ 避けきれなかったおれが悪い……!!」と己を恥じる。
そして…
外野がうるせェな…
どうせ立ってられねェよ!
ルフィと同時に凄まじい威力の覇王色の覇気を放って外野を黙らせ、ルフィに対し「もうお前を格下とは思わない」と宣言。全力で対峙することを決意する。その顔は今までの仏頂面から打って変わって、微笑を浮かべて晴れ晴れとした印象を抱かせるモノに。
未来予知という自分の領域に差し掛かるルフィだけでなく、ここにきてカタクリ自身も一皮向けて精神的に成長したのだった。
今まで以上の力をもってルフィを追い詰めるカタクリは更なる技、「焼餅」を解禁して攻めるが、ルフィの見聞色の覇気はさらに成長を遂げ、猛攻をかわしながら繰り出した一撃がとうとうカタクリに届いた。
しかしカタクリからの強烈な反撃に逢い、ルフィは地に倒れ伏す。
どうした麦わらァ!!! これでもう
ああ…そうだ……
終わりかァ!?
!!
……………!! ああ…受けて立とう
終わらせる…!!!
カタクリの言いかけた言葉を「予知」してみせたルフィは、
奥の手ギア4・スネイクマンを発動。
弾む男よりも更に磨きが掛かった異常なほどの“技”の「速さ」と「精度」を発揮する。その能力たるや右腕側で拳を避けたとカタクリが認識した次の瞬間、その視界の外で即座に腕を折り返し左側から殴るというとんでもない芸当をやってのける程。
伸縮自在の腕と凄まじい速さ、見聞色の未来予知は予知しても間に合わなければ意味がないという弱点を的確に狙うことでその拳は遂にカタクリを捉え始めた。
ゴムゴムのJET大蛇砲でカタクリを吹き飛ばすルフィ。
対するカタクリは最後の必殺技斬・切・餅を解禁、ルフィを捕らえ大ダメージを与えるが、
喰らったルフィも加速する拳の連打でオールレンジ攻撃じみた戦法を見せつけて反撃。
両者一歩も引かず、戦いは血みどろのインファイトへともつれ込んだ。
ゴムゴムの黒い蛇群によるラッシュを角モチの硬化で受け止めたカタクリはそのまま攻撃をかわしつつルフィを蹴り飛ばす。再び斬・切・餅の体勢に入り、いよいよルフィにとどめを刺しに掛かる。迎え撃つルフィも次はないことを悟り、カタクリに引導を渡すべく大技ゴムゴムの王蛇を放つ。
一瞬訪れた静寂の後。
カタクリの胴体を深く捉えたルフィの一撃。
#right(){&font(b,#7c0707){ルフィの脳天を叩きつけるカタクリの拳。}}
頭から血を流し、力の全てを使い果たし倒れ伏すルフィ。必殺の一撃を受けたカタクリも血を吐きながら力尽きて倒れ、両者はそのまま大鼾をかきながら泥のように眠りこけた。
10分後、目を覚ましたルフィの前に、立ちはだかったカタクリは再びルフィへと問いを投げ掛ける。
いつかお前は…ビッグマムを……
倒しに来るのか……?
勿論だ…おれは…
海賊王になる男だ!!!
………………
ずいぶん未来を見てやがる…!!
その一言を遺しカタクリはうつ伏せに倒れるも起き上がり仰向けに倒れ、今度こそ完全に気絶。その姿に敬意を表し、ルフィは彼の口元を隠すように顔に帽子を被せる。
長い死闘の果てに、遂にルフィは10億超えの巨星カタクリを討ち取ったのだった。
ルフィ達が追撃をかわし、ビッグ・マム海賊団の縄張りを無事に脱出した頃――――
鏡世界で横たわるカタクリのもとに歩み寄るブリュレは「背をつけて敗けるお兄ちゃんなんて見たくなかった」と呟く。
被せられた帽子を取り上げたブリュレは静かに持ってきた薬箱でカタクリの手当てを始めた。
手当てを受ける兄にブリュレはどうしてわざわざうつ伏せの状態から起き上がり、ルフィの前で仰向けに倒れて見せたのかと問い掛ける。
なぜだろうな……
意識を取り戻したカタクリはそう応じ、また今までの自分は期待に応えようと完璧超人を演じてきた偽りの姿だったことを告白する。
ええ、知ってる
笑顔で応えるブリュレ。
ブリュレは兄が自身の顔にコンプレックスを抱いていたことも、期待に応えようと必死で自分を偽ってきたことも、そしてそれ故に大きな苦悩を抱えて生きていることも全て知った上で接していた。
兄の面子を守るため、ブリュレもまた己を偽って生きてきたのだ。
その様子を見たカタクリの脳裏に幼い頃の記憶が蘇る。
かつてその顔故に心ない罵倒を受けていたカタクリ。顔を隠せば良いじゃないかと助言する兄ペロスペローに、「これがおれだ! 笑うやつはブッ飛ばす」と強がって見せる*10。
ところが、カタクリを罵倒した事で叩きのめされた不良達が復讐のためにまだ年端もいかない少女だった当時のブリュレを暴行。顔に一生消えない傷を負う惨事が起こる。
無惨な妹の姿を目の当たりにして取り乱すカタクリに対し、息も絶え絶えのブリュレは兄を心配させまいと「痛くない」「お兄ちゃんはそのままでいいんだよ」と声を掛ける。
自らの甘さがブリュレを傷つけたと責任を感じたカタクリは不良達に復讐。
以後カタクリは己を圧し殺し、「絶対に背中を見せない完璧な男『カタクリ』」であり続ける事を誓ったのだった。
己の見せた弱さが家族を傷つけた、
あの悲劇を再び繰り返させないために。
兄をこんな目に遭わせたルフィを許さないと憤慨して見せるブリュレを見てカタクリは穏やかな笑みを浮かべる。
完璧超人カタクリへの崇拝でも
そんな兄の兄妹だという薄っぺらな誇りでもない
打算の無い本物の家族愛が確かにそこにはあった。
◇扉絵連載「ジェルマ66のあゝ無感情海遊記」
早くも復調しており、母リンリン率いる主力がワノ国に向かったため、オーブンやブリュレと共にホールケーキアイランドの留守を守っていた。
そこに、先の追撃戦で捕縛したニジとヨンジがショコラタウンから運ばれてきたが、これを奪還すべくレイジュとイチジが襲撃。
ブリュレから「ショコラタウンに侵入者」「恐らくジェルマ66」という知らせを受けたカタクリは、オーブンと共に逃走する彼女の前に立ちはだかる。
しかし、想定外にも万国から逃げ損ねて身を隠していたシーザー・クラウンがたまたまその場に居合わせていた。ジェルマに加勢したシーザーの幻覚ガスを吸い込んでしまった結果、オーブン共々お互いを敵だと思い込んで殴り合いを始め、その間にレイジュ達は逃走に成功。
しかも、ブリュレがジェルマだと考えていた侵入者は黒ひげ海賊団のヴァン・オーガーとクザンであり、カタクリたちがジェルマ66と戦っている間に、ショコラタウンを氷漬けにされた上に三将星クラッカーもクザンに敗北。
プリンを拉致されるという大失態を演じることになった。
そしてワノ国天上決戦では、麦わら海賊同盟の前にリンリンの敗北が報じられ、ビッグ・マム海賊団は四皇から陥落することとなり…。
◇映画『ONE PIECE FILM RED』
「エレジアにはおれが行く」
オーブン、ブリュレと共にメインキャラとして参戦。エレジアに潜入したオーブンとブリュレがウタによって囚われの身になってしまい2人を助ける為単騎でエレジアに向かった。
現実世界に降臨したトットムジカを討伐するためにシャンクス達赤髪海賊団に手を貸した。
見聞色の覇気の達人であることもあってか、おそらく古文書を知らないにもかかわらずトットムジカの弱点をシャンクスと共に見抜いていた。
【関連人物】
船長であり実の母親。
絶対的な実力者だが気分屋ゆえ隙もあるため、カタクリはお茶会の騒動ではフォローに回っていた。
シャーロット家の長男でありカタクリにとっては唯一の兄。
本編中ではあまり絡んでいないが歳が近いため幼少期から一緒に過ごしておりカタクリの素顔も知っている。
カタクリの実力を認めているがリンリンに何かあった時に一味を継ぐのは年功序列で自分だと冗談交じりに述べている。
実際のところペロスペローは「母が死ねばビッグ・マム海賊団は終わり」とかなり母の死をナイーブに考えている。
シャーロット家の三男と四男でカタクリとは三つ子。
ペロスペロー同様幼少期からカタクリと一緒に過ごしその実力を誰よりも知っている。
そのためカタクリがルフィに敗北したと知った際オーブンは弟妹達以上に驚愕を露わにしていた。
また、ダイフクはリンリンに何かあった時次期船長になるべきは実力者のカタクリだと考えている。
シャーロット家8女で妹の一人。
多くの弟妹たちの中でもカタクリが「完璧な男」という生き方を求めるきっかけになった存在であり、それゆえに彼を最も信頼している一人。
カタクリの素顔や私生活を理解しているが、兄を盛り立てようと敢えて大袈裟な武勇伝を口にしている。
カタクリ自身は武勇伝を語られることを恥ずかしそうにしているが、愛すべき家族相手であるため基本的にやんわり止める程度に留めている。
一方で一味の重鎮としての立場もあって失態を冒したブリュレを叱っている場面もある。
シャーロット家14女で妹の一人。
カタクリと同じくスイート三(四)将星の一角であり、有事には並んで一味の部隊指揮にあたっている。
- シャーロット・フランペ
シャーロット家36女で妹の一人。
カタクリを妄信し勝手に「ベストオブ兄ーティスト」の一位に選ぶなど賛美していた。
ところが、彼とルフィの決闘に横槍を入れをそれに激怒した本人に素顔を晒されながら怒鳴られたことで一転して侮辱するようになった。
ホールケーキアイランド編後どのような関係になっているのかは不明。
麦わらの一味を率いる海賊であり、お茶会から始まった一連の騒動の中で度々交戦した。
当初はただの「格下の敵」として圧倒していたが、戦いの中で急速に成長し自分と同じ領域へ踏み込んで来たことを認め、遂には「同格の敵」として正々堂々全力の決闘に臨むまでになった。
結果敗北したものの、ルフィも倒れたカタクリが晒していた口元に帽子を置いて隠す気遣いを見せ、直後ルフィたちが無事にホールケーキアイランドを脱出した旨をブリュレから聞いた際には言葉にこそしなかったもののカタクリは嬉しそうに口元を緩めているなど、戦いを通して互いを認め合う関係になった。
【余談】
- 悪魔の実の系統
雑誌掲載時にジンベエが彼の悪魔の実の能力について「カタクリは自然系」と解説したが、単行本では「特殊な超人系」と修正された。
ただし、性質は「能力者の身体が自在に変形し攻撃を受け流す」という自然系と大差ないものである*11。
35巻SBSでは「体そのものが他の物質に変化するのが自然系(ただし、体そのものが変化する超人系もある)」という説明をしたこともあったが、餅という「人工物」を「自然系」として定義することの違和感を考慮してのことだと思われる。
- アニメ版
アニメオリジナルの展開でホールケーキ城に入場するシーンが追加。原作ではスムージーとほぼ同時刻に入場していたがアニメではサンジとルフィが出会う時間帯に変更された。
同行していた従者が門の前に誰もいないのを見て門を開けるよう伝えてこようとするが、「無用だ」と静止。直後に門が開き入場した。
未来予知で門が開く未来を見ていたのだと思われる。
ちなみに同じ三つ子のダイフク・オーブンも似たような構図のアニメオリジナルシーンが描かれており、3人とも各々の能力を無駄遣い披露する形でホールケーキ城に入場している。
ちなみに3人の門の通り方は日本の三英傑である織田信長、豊臣秀吉、徳川家康の性格を表した"鳴かぬなら〜ホトトギス"の句に一致する。
- カタクリ→開くまで待つ→徳川家康(鳴くまで待とう)
- ダイフク→能力を使い開ける→豊臣秀吉(鳴かせてみせよう)
- オーブン→能力を使い門を溶かす→織田信長(殺してしまえ)
また、ホールケーキアイランド編最大の見せ場といってもいいルフィとの決戦においては、『主人公の成長を戦いを通じて促す超強敵』という立場なのでアニメ化に際しては杉田氏の熱演とアニメスタッフの過労が心配されるほどの超作画も相まって映画版のボス戦と見紛うほどの出来映えとなっている。
2022年8月6日バラエティ番組「超逆境クイズバトル!!99人の壁」では、演出担当の暮田公平氏が「頑張りすぎて作画枚数多くて会社に怒られた」と振り返っている。
- 英名
植物のカタクリの英名は”Dogtooth violet”あるいは"Dog's-tooth violet"。
カタクリの歯も「犬歯」のごとく鋭いものとなっている。
- 萌え
ブリュレについて作者曰く「妹萌え」に挑戦したもの。
プリンは所謂「ツンデレ」であり、
そう考えると、誰にも見せたくない自分があるカタクリは「ギャップ萌え」担当といえるか。
- 初期デザイン
ファンブックでの初期案は髪型はリーゼントだった。服装もマントとクラッカーのような出で立ち。
- 身長
常識外れにデカい連中が多いワンピ世界の例に違わず、カタクリも5メートルと人間離れした背丈である。
メタ的には約4mあるギア4で小さい人間に殴り掛かっても迫力がないゆえに、ギア4より少し大きい人間にしたものと思われる。
リンリンやカイドウが10メートル近いため相対的にまともに見えてしまうが、他作品を持ち出すと、「コードギアス」シリーズのナイトメアフレームがちょうどカタクリの身長と同じくらいである(当然リンリンはそれ以上にデカい)。
人型機動兵器と肩を並べる人間とは一体……。
「[[おめーの次のセリフはこうだ…>ジョセフ・ジョースター]]『追記・修正、よろしくお願いします』」
「追記・修正、よろしくお願いします!」……ハッ!
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*2 アニメでは放送コード上このような表現はまずいのか、「おれの口が何だって!?」に変更されている。なお、パティシエの「口が裂けても…」は単なる慣用表現であるためかそのまま。
*3 そもそもルフィは19歳で海に出て僅か2年余り、カタクリは48歳と経験の差は埋めがたい
*4 2年前に七武海2名を撃破してこそいるが、いずれも敗戦や助勢があったり相手の能力の弱点を突いたり逆手に取ったりといった有利な条件もあり、純粋な実力による勝利とは言い難かった。
*5 特にメリエンダに差し掛かる時間帯のもの
*6 実際、直撃すればカタクリでも大ダメージを受けて吹き飛ばされるルフィのギア4バウンドマンの攻撃を、リンリンやカイドウはなんなく受け止めている
*7 これにより「何をしても物理攻撃の通用しない肉体」であるように見せかけていた
*8 絵面もそうだが真面目な話として継戦能力は著しく落ちる。この漫画には腕が切断されても戦えるやつはいるにはいるが…
*9 この時「食らったからどうしたァ!」と完全にヤケを起こしている。
*10 このシーンでは現在と同じように大口を開けておやつを食べており、どうやら少年期の時点で既にモチモチの実の能力者だったらしい。
*11 「周りの物体を変化させる」効果は能力の覚醒によるもの
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