実録ジオン体育大学

ページ名:実録ジオン体育大学

テンプレート:漫画『実録ジオン体育大学』(じつろくじおんたいいくだいがく)は、安永航一郎[1]による日本の漫画作品。1990年2月発売の『サイバーコミックス』[2]16号に読み切りとして掲載、1990年6月発売の『ガンダムジェネレーション[2]2号に再掲載された。アニメ作品群「ガンダムシリーズ」を題材にしたギャグ漫画作品である。

テンプレート:ネタバレ

目次

ストーリー[]

宇宙世紀0079年[3]、ソロモンの戦いにおいてジオン公国は手痛い敗北を喫した。事態を憂慮したジオン軍は、地球連邦軍を叩きのめすべく、画期的なコンセプトによる新型モビルスーツの開発に急遽着手。その第一期パイロット候補生として、ジオン体育大学に精鋭たちが集められた。そして連邦の想像を絶する猛特訓が続いた後、ついに新型モビルスーツがロールアウト。学生たちはこれに搭乗し、最終決戦地ア・バオア・クーに臨む事になった…!

ジオン体育大学[]

作中では「公立ぢをん体育大学」、学生の体操服の胸には「ぢ体大」、校舎の校章には「ぢ」と書かれている。

ぢ体大において学生達が行った特訓は以下のとおり。なお、いずれも真空中での行動だが、気密服など使用しておらず、半袖Tシャツと短パンの体操服姿である。

  • 宇宙空間の寒さに耐えるため、空調を行っていないコロニーの内部をマラソン。「窒素が液化したり超電導が起きる温度」とある(液体窒素温度:-195.8℃=77K)。なお携帯用カイロを使用した者には罰としてコロニー50周が追加される。
  • 低気圧での判断力を養うため、穴の開いたコロニー(気密も確保されていない)で「人生ゲーム」をプレイ。破産すると5万ボルトの電気ショックを味わう。
  • 海水パンツ一丁で宇宙遊泳。海パンを忘れた者は「フルチン」。だが浮き輪は認められる可能性がある。
  • 体にアルミホイルを巻いて大気圏突入の演習。なお、着陸時に使用する座布団の携行が必須である。
  • 昼食時には、コロニーの外壁に座って弁当を食べている。「宇宙空間はばい菌が死んでしまうため弁当が傷まなくて良い」との事。

登場人物[]

ドズル・ザビぢ体大の元理事長。本編開始の時点でソロモンが陥落しており、既に戦死しているため遺影が飾られている。田所(たどころ)ぢ体大の学生で、階級は少尉。この大学では珍しく常識を多少なりとも持ち合わせており、訓練内容や新型モビルスーツには懐疑的。村田(むらた)ぢ体大の学生。パンチパーマで口髭を生やす老け顔の男。機械の操作が苦手で、曰く「ボタン3つ以上あるメカが使えない」「中学の時、デパートのエレベーターで泣いてしまった」との事。「操作性に富む」新型モビルスーツを「これならオレたちにも使える」と心底喜ぶ。その他の学生たち村田に負けず劣らず機械の操作が苦手。曰く「電話のかけ方もわからない」「ラジカセの使い方がわからなくて、神棚に上げて拝んでしまった」「ボタン5つまで扱えれば天才」など。志望動機はいずれも「機械オンチだから体育大に来た」との事。教官学生たちに「唯一のとりえである体力だけは鍛えておけ」とスパルタ教育を施す。コロニー内のマラソンの際には、自らスクーターに乗って伴走し、竹刀を振るって激励する熱血ぶりを見せる(ただし彼はノーマルスーツを着用している)。ジムのパイロットムサイから出撃する直前の新型モビルスーツを目撃、とっさに攻撃する。帰還後に「300機(前後)を撃破した」と報告するも、上官には信じてもらえなかった。搭乗するジムの武装は通常とは異なり、RX-78-2 ガンダム用のハイパーバズーカとシールドを装備していた。連邦の艦長(マドロック大佐)ジムのパイロットの報告を「そこまでして勲章が欲しいか!」と言ってまったく信じなかった。顔は「キャプテン・ハーロック」そっくりだが、顔の「サンマ傷」の端に何故か「姪浜駅」と書いてあり、福岡地区(安永の出身地)の鉄道路線図になっている。先行して発表されたパロディ短編作品『宇宙戦艦ハーレムノクターン』[4]からカメオ出演であり、本作での名前の表記はない。女性下士官(番場バークレオ伍長)部下の報告に対し、下半身のみ穿いていないパンツ丸出しの状態[5]でくってかかった艦長を制止する。ちなみに彼女もパンツ丸出しである。マドロック大佐と同じく『宇宙戦艦ハーレムノクターン』からのカメオ出演であり、本作での名前の表記はない。

登場メカ[]

ダイレクトドライブ・ザク通称「D・Dザク」。大量生産を目指し、小型化・簡略化を推し進めた結果誕生した究極のモビルスーツ。操縦は操縦棹でなく、身体の動きをダイレクトに伝える「フィードバック方式」が採られ、優れた操作性を実現。また駆動・伝達ロスを最小限とし、対ニュータイプ戦闘をも視野に入れた反応速度の向上を特徴とする。加えて、駆動系と生命維持システムも省略したので故障の心配もほとんど無い。実際にバズーカによる至近距離の直撃にも、機体の一部を損傷する程度で耐えた。外観はMS-06 ザクと同様の形状。全高は約2m前後で、搭乗者の体格に合わせて可変する。体格の大きな者が搭乗すると、パイロットの腹部が露出してしまうが、そのためにぢ体大では日頃から腹筋は鍛えているとの事。作中ではきちんと「軍制式」と語られているので、単なる着ぐるみなどではない。ダイレクトドライブ・グフ局地戦用。ダイレクトドライブ・ドム肥満用。ダイレクトドライブ・ゴッグ水中用。本編でも僅かだが登場。ダイレクトドライブ・ジオングD・Dザクに文句を言った田所が、教官に乗せられそうになった。構造上、脚部がない設計のため、パイロットの足は丸出しになる。また劇中の説明では「ジュディ・オングとは違う」との事。

その他[]

  • 同号にはあろひろしが『機動戦士ガンダム』を題材にした漫画『整備しちゃうぞ』を発表しているが、あろ自身は公式掲示板で「『実録ジオン体育大学』には(内容で)負けた」と語っている。同時に「『トニーたけざきのガンダム漫画』にも負けた」ともコメントしている。
  • 作者は、同誌にてガンダム漫画を発表しており、『宇宙海賊キャプテンハーロック』のパロディ『宇宙戦艦ハーレムノクターン』や、戦死したガルマ・ザビの脳を移植されたモビルスーツ・ゾックの話『ロボゾック』(タイトルは『ロボコップ』のもじり)がある。特に前者は本作にも関連性を持つ作品である。
  • 1998年冬のコミックマーケットにおいて、作者が主催する同人サークル「沖縄体液軍人会」より『機動戦士ガンダム20周年企画 バカがゾックでやってくる!』が発行され、同誌には『宇宙戦艦ハーレムノクターン』『実録ジオン体育大学』『ロボゾック』が収載された。表紙はゾックのデザインをベースに、専用の赤いD・Dザクに搭乗した姿のシャア・アズナブル(ただし頭部は、普段通りのヘルメットを着用)が描かれている。裏表紙は、宇宙空間での戦闘を背景に、D・Dザクに搭乗し「白兵戦用兵器」を手にした田所ら3名の雄姿(ただし頭部は素顔のまま)となっている。

脚注[]

  1. 正確なクレジットは「ローマ帝国堂:安永航一郎、みんち メカ協力:バリバリサイバーキング」となっている。
  2. 2.02.1 いずれもバンダイ発行のアンソロジーコミック。
  3. 作中では「宇宙世紀0080年」の表記があり、この時点から訓練を開始している。なお、原作においては宇宙世紀0080年1月1日が終戦日であり、誤表記と思われる。
  4. アンソロジーコミック『ガンダム・ジェネレーション1』(バンダイ)に掲載。
  5. 彼らが下半身の衣服を着けていない理由は『宇宙戦艦ハーレムノクターン』にて描かれている。


・話・編・歴
ガンダムシリーズの書籍
漫画
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