大井川鐵道大井川本線

ページ名:大井川鐵道大井川本線

登録日:2023/02/25 Sat 01:00:13
更新日:2024/07/05 Fri 10:50:50NEW!
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大井川鐵道大井川本線とは静岡県に存在する大井川鐵道の鉄道路線である。



概要

静岡県島田市の金谷駅から、同県榛原郡川根本町の千頭駅までを一級河川大井川に沿って走る総延長39.5kmの路線で、全線直流電化で単線。
大井川の奥地は林業が盛んで、かつ電源開発、つまり発電用ダム建設に有望と見做されており、元はそれらを目的とした路線であった。


蒸気機関車の動態保存運行を本格的に実施した日本最初の路線であり、収益の大半がそれを占めている。
また、『それいけ!アンパンマン』や『きかんしゃトーマス』に登場する蒸気機関車のキャラクターを実際の蒸気機関車で再現して運行することも多いのが特徴。
こういう作業は設備が必要なのはもちろん、手を加える箇所や内容によっては監督する役所の審査を要する「改造」扱いとなるので、自前の整備が出来てかつ小回りの利く私鉄ならではのイベントなのだ。
そして車両は勿論駅舎も昭和感溢れる姿であるため昭和時代が舞台のドラマや映画のロケ地として使われることも多い。


乗車券は硬券が現役。その他静岡県内や他県の一部駅(名古屋駅東京駅など)との連絡乗車券も発売されている。
また、同じ鉄道会社の路線同士を乗り継ぐ場合普通運賃は両路線通しで計算される(=途中駅で降りると乗り通した場合に比べ余計に運賃がかかる)が、大井川鐵道では井川線と乗り継ぐ場合大井川本線から通しで乗車券を購入しても運賃は路線別に独立している。
そのため大井川本線と井川線を乗り継ぐ際に千頭までの乗車券で乗り、千頭で改札を出て千頭で乗り換え路線のきっぷを買い直しても通しのきっぷと料金は変わらない。


山間部を通る関係上、台風による土砂災害で長期に渡り不通となることが多い。


運行形態

普通

電車による各駅停車。
ワンマン運転で、有人駅ではきっぷを購入して乗車するが無人駅から乗車する場合は料金は後払い。
1~2時間に1本間隔で、基本的には金谷~千頭まで通しで運転されるが一部は金谷~新金谷、金谷~家山、新金谷~家山の区間運転が存在する。
多客期には電車急行が運転されることがある。現在の停車駅は金谷-新金谷-門出-家山川根温泉笹間渡-千頭。急行券は不要。


SL急行

大鐵の華。
SLの動態保存列車は週末や長期休暇期間のみ運転されることが多いが、大井川鐵道の場合毎日ではないがそれら以外の期間の平日でも通年運転されるのが特徴。
座席は全席指定で、乗車には乗車券の他1,000円のSL急行券(小人半額)が別途必要。急行券は乗車日の2日前までにネットで予約出来、空きがあれば当日駅でも購入可能。
列車によっては展望車やお座敷客車が連結されることもあり、それらに乗車する際には乗車券・急行券の他更にお座敷車・展望車料金(310円)が必要。なかなかお目にかからないが使用される列車なら予約画面で分かるので席が取れそうなら狙ってみよう。
現在の停車駅は新金谷-家山-(川根温泉笹間渡)-(下泉)-千頭。川根温泉笹間渡は上り(金谷行)のみ、下泉は下り(千頭行)のみ停車。
運行頻度は1日2往復。
基本は金谷~千頭通しの「かわね路号」だが、3月末~4月の頭の花見シーズンでは金谷~家山のみ運転の「さくら号」も追加される。


機関車の向きを変える転車台は長らく千頭駅にのみ設置されていたため、上りは逆機(バック走行)での牽引となっていたが2011年に新金谷駅に転車台が設置されたため逆機は解消された。しかしそれ以降も家山止まりの列車は逆機となっている。


但し使用される客車は旧型客車。冷暖房なんてものは無く、一部に扇風機があるのみなので夏場と冬場は要注意。


車内サービスは専属車掌(SLおじさん・SLおにいさん・SLおねえさん)による沿線紹介やハーモニカ演奏が名物で、車内販売ではSLグッズも買える。


EL急行

2003年8月17日までは定期列車として存在していたが、現在は多客期の増便や蒸気機関車整備時などのために運行される。停車駅はSLと同じ。
SLと比べると地味なイメージを持たれるが、現在日本における電気機関車による旅客列車は殆ど残っていないためこれはこれで貴重。勿論旧型客車も堪能出来る。
特別列車としてこれを使った夜行列車が運行されたこともある。
急行料金は500円(小人半額)が必要。


きかんしゃトーマス号/きかんしゃジェームス号

2014年から運行を開始したソドー島からやって来たみんなの人気者・トーマスが牽引する列車。
世界各地の保存鉄道で『きかんしゃトーマス』の世界を再現するイベント「Day out with Thomas」の一環で運転。Day out with Thomasの開催はアジアでは初にして現状唯一。
途中に停車駅は無く、種別も何と特急となっている。急行で威張っているゴードンが聞いたらなんて言うことか。
但しダイヤはかわね路号の増発用のもので、途中乗降は出来ないが列車交換や運転停車を行うため所要時間自体は通常のSL急行と同じ。


客車はトーマスの専用客車であるアニーとクララベルを模したオレンジ色のもので車内も背もたれのカバーやフラッグなどトーマス一色。乗務員の制服も専用のもので、車内放送ではトーマス直々に沿線案内を行うなど思う存分トーマスの世界に入り込める。


トーマス達はソドー島での仕事もあるため時折ソドー島に帰るが、2014年以降は毎年行われ、年を重ねる毎に登場キャラクターの増加や特別装飾での運行を行うなど内容はどんどんパワーアップし、大盛況となっている。イベントの詳細は後述。
乗車券は当初、自社での予約を受けていたが2016年よりローチケでのみ販売される。
2014年のみ従来と同じ急行料金が適用されていたが2015年以降はトーマス号料金が更にかかるようになった。


2015年からはジェームスが牽引するきかんしゃジェームス号も登場したが、車両不具合により2019年を最後に運行されていない。


2022年冬季期間は台風の影響により家山までの運行となり、金谷~家山間を往復して乗車する遊覧運転となった。途中駅での乗降は不可。


期間中C11 227やC56 44を見掛けないって?整備中なのでしょう。


使用車両

現在の使用車両はほぼ全て他私鉄や国鉄・JRからの譲渡車両であり、大半がそのままの塗装で運行されている。
また、一部は自然景観や文化財の保護を目的とする日本ナショナルトラストが保有している。


蒸気機関車

規定両以上の客車を牽引する際には電気機関車の補機が必要となる。


  • C10形8号機

C10形は第一次世界大戦終結後の1920年代に性能不足と老朽化が顕著な明治期製タンク機関車の置き換えのために開発された形式。
軸重がやや大きすぎたことから、改良版のC11に移行し23両しか製造されなかった。製造数の少なさもあり現存するC10は何とこの8号機のみ


8号機は製造後東北地区に投入され、1962年まで国鉄で活躍。
同年に岩手県宮古市のラサ工業に譲渡され、宮古駅の入換や専用線の貨物輸送に使用された。
ディーゼル機関車の導入により1986年にラサ工業でも廃車となると宮古市が観光用に導入し、宮古駅付近の旧国鉄臨港線で「SLしおかぜ号」として運転開始。しかし堤防沿いを走るため眺望は微妙であり1990年に運転終了。
その後は宮古市は維持費の問題から譲渡先を探したが、増加する旅客のためタンク機関車を探していた大井川鐵道の譲渡が決定し*1、1994年4月17日に移籍。
復元工事自体は6月21日に完了したも運輸省(現:国土交通省)地方運輸局の認可がなかなか下りず1997年10月14日より大井川鐵道での運転を開始した。そして現在の大井川鐵道の車両としては最も古い車両。
C10は溶接にリベットを多用しているため、大井川鐵道の他形式と比べ古典的な雰囲気を出すのが特徴。
現在単機なら客車4両まで牽引可能。


  • C11形227号機

C11形はC10の改良版で、軸重を下げローカル線にも対応出来るようになった形式。使い勝手の良さもあり国鉄だけでも381機も製造され、私鉄向けにも何機か導入された。
無煙化後も小型で運用路線を選ばないことや比較的維持費が安いことから日本の蒸気機関車形式としては最多の6両が動態保存されている。


227号機は製造後、何度か転属したものの一貫して北海道で活躍。
1975年の廃車後は観光のため蒸気機関車列車の運転を計画する大井川鐵道に譲渡され、1976年7月9日より大井川鐵道での運行を開始。日本における鉄道省・国鉄製SL復活運転列車第一号となった。
現在は2007年に引退したC11 312の汽笛とボイラーを搭載している。
また、後述のイベントに使用される車両も当機であり、様々なコスプレを披露する。というか今はコスプレしてない方が珍しい。


  • C11形190号機

製造後は仙台機関区に配置され、後に九州地区へ転属。
1950年には三角線でお召し列車を牽引。
1977年の廃車後は解体される予定が熊本県の個人に買い取られた。彼が復活を願い大切に保管していたのが大井川鐵道の関係者の目に留まり、2001年に大井川鐵道へ譲渡され、5000万円の寄付を募り2003年7月19日より営業運転を開始した。
また前述の功績からお召し仕様での運行となっている。
2016年には小倉工場式切取り除煙板(門鉄デフ)が装着された。


  • C56形44号機

C56形はC12形をベースにタンク機関車の欠点である「水と石炭の搭載量が少ない」という欠点を克服すべく開発された形式。このことからテンダーでありながらローカル線での活躍が主となり、「高原のポニー」の愛称で親しまれている。
ローカル線では終点にも転車台が無いことも多く、逆機時の後方の視界確保のため炭水車の側面が大きく切り取られているのが特徴。
そして小型でありながら長距離の運転にも耐え得る仕様から1941年に全160号両の内半数以上を占める1~90号機がタイとビルマ(現:ミャンマー)へと軍事供出されることになった。供出時には軌間を日本仕様から現地仕様のメーターゲージに変更や燃料を石炭から薪にするために焚口を広げたり炭水車の上部に柵を設けたりするなどの改造がなされた。タイに送られたものはタイとビルマを結ぶ泰緬鉄道で活躍したが太平洋戦争に巻き込まれ大破したものも多く、泰緬鉄道は突貫工事と酷使から線路の状態が非常に悪く橋上で脱線転落し放置、更には敗色濃厚な戦争末期には線路が破壊され機関車を退却させられないと判断されたら敵軍による鹵獲を防ぐため爆破などとそれは凄まじい有様だった。


そんな中タイへ供出された44号機は戦火をくぐり抜け、1979年には様々な人の支援を受け31号機と共に日本へ帰国*2。大井川鐵道に搬入され、1980年1月29日より動態復帰を果たした。
復活当初は動輪や連結器など最低限の部分のみ日本仕様に復元し、他はタイ時代のまま運行された。赤い排障器や前面の柵、緑のボイラー、炭水車のタイ文字等独特の姿となっていたが、やがて日本仕様に戻された。
2000年に大修理が行われたも老朽化もあり2003年に休車となる。2007年より再整備が始まり、部品取り用で確保していたC12 208*3のボイラーを移植し同年10月7日よりタイ国鉄仕様で復活。
そして2011年より日本国鉄仕様に戻った。
不具合により2019年9月より再び休車となっている。現状復活の目処は立っていない。


電気機関車

大井川鐵道はかつて貨物輸送も盛んで、貨物列車の運行のために電気機関車を導入した。貨物列車の削減後はSL列車の運行補助が主な役目となる。
列車の最後尾から列車を押すのが主な役目だが増発時や整備で蒸気機関車が運行出来ない時、一部の企画列車では単独で客車を牽引することがある。


  • E10形

大井川本線の電化のため1949年に三菱電機で製造された機関車。
現在はE101とE102の2両が運用されるがかつては日立製作所製のE103も存在した。
E103は貨物列車削減で余剰となったので岳南鉄道に譲渡されたが大井川鐵道のSL増発と岳南鉄道の貨物列車削減により大井川鐵道に戻る。
ED500の導入で廃車になる予定だったが、ED500が中部国際空港建設工事に動員されたため延命。しかしED500の帰還後2003年より休車となり、2016年に解体された。


  • ED500形

1956年より大阪窯業セメント(現:住友大阪セメント)が伊吹工場専用線で使用していた機関車。
2両製造され、大阪窯業セメントでは「いぶき500」という形式名で、1999年の専用線廃止まで使用された。
廃止後は大井川鐵道に譲渡され、形式名はED500と改められた。
2000年より中部国際空港建設の埋立用土砂輸送のため三岐鉄道へ転出。ED501は貸与、ED502は譲渡という形になった。工事終了後ED501は大井川鐵道へ帰ってきたがED502は廃車となり三岐線西藤原駅で保存されていたが2015年に解体された。
現在ED501は2019年より整備を開始し運休中。


  • E31形

1986年より西武鉄道が使用していた機関車。
主に車両輸送や工事列車に使用されたがかつて西武鉄道は貨物列車を運行していたため、貨物列車に使用されることもあった。
整備用部品の確保が困難になったことや電気機関車を運転可能な乗務員が減ったことから2010年までに全機引退。
そして西武鉄道で保存することとなったE31を除くE32~E34の3両が大井川鐵道へ譲渡された。
しかし既存機より出力が低いことや、法令の問題からなかなか本線上での運用に入らず、車両基地での入換にのみ使用された。そして2017年4月30日のニコニコ超会議にてようやく年度内の運用開始が発表。同年10月15日よりE34がようやくデビューし、その後E33とE32も順次デビューした。
但しATSがE32は金谷側、E33は千頭側にしか取り付けられなかった(E34は両方)ためE32とE33はATSが先頭にある方でしか先頭に立って牽引出来ない(補機としてなら問題無い)。


客車

  • オハ35系(オハ35 22,149,435,459,559・オハフ33 215,469)

旧型客車その1。
オハ35系は1929年より登場した旧型客車を代表する系列で、戦前から戦後にかけ日本各地で普通列車を中心に活躍した。


現在大井川鐵道で活躍するものはほぼ全て戦前製の標準型だがオハ35 149は小倉工場製のノーヘッダー試作車*4、オハフ33 469は戦後製の半切妻車。
かつては戦後製のオハ35 857も稼働していたが老朽化により2011年に引退し、2016年に解体された。
オハ35 149は他にもアンパンマンイベントのため緑色の塗装となり、イベント終了後もしばらくそのままの塗装を維持していたのも特徴。


木材を多用した車内、向かい合わせのボックスシート、文字通りの網棚とレトロな鉄道旅を思う存分味わうことが出来る。


  • スハ43系(オハ47 81,380,398,512・スハフ42 184,186,286,304)

旧型客車その2。
スハ43系は1951年より登場した急行用客車で、日本各地で急行列車として活躍した。
1960年代以降は陳腐化対策として内装の改良を行い、1964年以降改装されたものは旧型客車としては定番のぶどう色(茶色)から青15号の塗装となった。
優等列車用ということもあり通路側には頭もたせが付いている。夜行列車では好評だったそうな。
そして窓側のテーブルの下と通路側の肘掛けの付け根に目をやると見えるのが栓抜き。瓶飲料が主流だった頃には重宝され、今でも瓶飲料を持っていけば使うことが出来るので是非買っておこう(無い車両に当たることもあるので自前の栓抜きも必須か)。今では使えないが灰皿があるのも時代を感じさせる。


大井川鐵道にはぶどう色と青色の両方が在籍するがトーマス号に使用するため一部がトーマスの専用客車であるアニーとクララベルを模したオレンジ色に変更された。トーマス号の盛況もあり順次トーマス号化が進み現在スハ43系は全てトーマス号塗装になっている。この塗装では側面の形式名と車番表記が削除され、妻面にのみ書かれている。
トーマス号は原則この塗装のみで組成されるがトーマス号運行期間外は他の旧型客車に混ざって運用される。


  • スハ44系(スハフ43 2,3)

旧型客車その3。
スハ44系はスハ43系の特急版で、車体構造はスハ43系と同様だが特急用としての仕様変更がされており、シートピッチが広く座席は固定式で進行方向を向いていてた*5
しかし導入から比較的早期に電車や気動車への置き換えが進んだため特急用として活躍した期間は比較的短く、その後は急行列車や団体列車用となり、回転式シートへ換装された。その後山陽新幹線の開業などで在来線優等列車が削減された際のローカル線転用時にはボックスシートと同じような向かい合わせ式シートとなった。
1986年には日本ナショナルトラストがスハフ43形2両の払い下げを受け、大井川鐵道での運行を開始した。内装もローカル線仕様の向かい合わせ式。
当初は茶色で、1994年から特急「はつかり」時代の塗色に復刻されて使用されている。


  • 60系(オハニ36 7)

旧型客車その4。
かつて客車は木造車体が当たり前で、そんな中1947年に八高線で木造客車による列車が脱線転覆事故を起こし、184人が亡くなるという大惨事となった。この事故は客車の鋼製化を進めていた中発生したもので、この事故を機に客車の鋼製化がより強く望まれるようになった*6。しかし戦後の鉄道はGHQに管理されており、なかなか車両の新造が出来なかった。そこで木造客車の車体以外の鋼鉄製の部品を流用し、車体のみ鋼製で新造することになり誕生したのが60系。


オハニ36は半分が客室だが「ニ」の記号が示す通り残り半分が荷物室になっているのが特徴。大井川鐵道では日本ナショナルトラストが所有する。
ちなみに動態保存されている60系はこれの他JR東日本のオハニ36 11のみ。


  • ナロ80形(ナロ80 1,2)

国鉄の和式客車を模したもので、畳敷きのお座敷客車となっている。
一見旧型客車の一種に見えるが、その正体は西武鉄道の電車である501系を魔改造したもの。と言っても電車としての面影は殆ど残っていない。
形式名は1980年に登場したことから。
スイテ82共々基本的に定期運用は無いが団体列車を中心に使用され、定期列車に連結されることもある。


  • スイテ82形(スイテ82 1)

こちらも西武501系を魔改造した旧型客車風客車。
竣工当初はナハ82という形式名だった。
マイテ49など国鉄の展望車を模したデザインで、一等車を意味する白帯と展望デッキが特徴。
車内もマイテ49などと同じくソファーが設置されている。その他4人用個室も存在。
展望デッキは金谷側を向いており、展望デッキを生かすため千頭行列車にスイテ82が連結される際に補機は蒸気機関車と客車の間に連結される。
尚金谷行に連結される場合は蒸気機関車のすぐ後ろに展望デッキが来ることになり、デッキに出ると煤まみれになるのでそこは自己責任で。
こちらも形式名は登場した1982年から。


電車

本項では譲渡元の事業者名で記述する。


  • 近畿日本鉄道16000系

近畿日本鉄道が狭軌の南大阪線・吉野線のために導入した特急型車両。
16400系の導入に伴い1997年から2002年にかけ3編成が大井川鐵道に譲渡され、大井川鐵道での運行を開始した。
ワンマン化やトイレ・車販準備室の封鎖以外はほぼ近鉄時代の姿を留めており、特急料金不要で乗車可能な乗り得車両となっている。
第1編成は2014年に運用離脱し、第2編成が修理用部品確保のため2021年に廃車となったため現在は第3編成しか残っていない。
トーマス号運行時にラッピングが施されたこともある他なでしこが乗っていたのもこれ。
16000系自体は近鉄でも未だ現役だが、近鉄の一般特急車は新塗装化が完了したこともあり、ダークブルーとオレンジの旧塗装で残るのはこの大井川鐵道のみ。


  • 南海電気鉄道21000系

南海電気鉄道が高野線の急行・特急用に導入したズームカー。
大井川鐵道には転換クロスシート装備の初期車である第1・第2編成が譲渡された。
塗装は南海の旧塗装を踏襲したが、一時期第2編成は接岨峡・寸又峡温泉をPRするオリジナル塗装となっていた。
大井川鐵道入線にあたり前面部には六角形の行先表示板が取り付けられ、連結部のパンタグラフが撤去されたりしたが2017年以降は南海時代と同様の○の中に「」のヘッドマークを取り付けられるようにしたり連結部のパンタグラフの再設置を行ったりと更に原型に近付けられた。


  • 十和田観光電鉄7200系

元は東急電鉄の7200系で、それを十和田観光電鉄が2002年に譲り受けたもの。
本来は片運転台車両だが、十和田観光電鉄への導入時に元々の先頭部とは逆側に食パンのような運転台を取り付け、単行運転可能な両運転台車両に改造された。
2012年3月31日の十和田観光電鉄線の廃止に伴い、2014年に大井川鐵道に譲渡された。
再譲渡に際しては近鉄車両エンジニアリングが改造を実施しており、車内銘板は東急と近鉄という大手私鉄2社の系列会社が並ぶ珍しいものとなっている。
大井川鐵道では原則2両連結して運転されるが臨時列車では1両のみで運転することがある。


貨車

  • ホキ800形(ホキ986,989)

国鉄が開発した保線に使用するバラスト輸送用ホッパ車。国鉄分割民営化の際にはJR旅客会社全てに継承され、各地の私鉄にも譲渡された。


大井川鐵道のものは1998年にJR東海から譲り受けたもので、数年間保線用に使用されていたがその後は新金谷の側線(大代川側線)に放置され草に呑まれていた。
このまま朽ち果てるのかと思いきや2016年に突如復活が発表され、整備も行われた。そして2023年になるとイカロス出版主催でSLに連結しての撮影会まで行われた。


導入予定の車両

譲渡を受け自社線に入線してもなかなか運用が始まらない。気長に待とう。


  • C56形135号機

九州や中国地方で活躍したC56で、1972年に鹿児島国体のお召し列車予備機に指定された。
廃車後は兵庫県の播磨中央公園で銀色の縁取りに煙突の金色の帯のお召し仕様でされていた。しかし露天であり投石のせいか窓も割れるなど保存状態は悪く、荒廃が進み2021年には解体・撤去が決まった。そこで大井川鐵道が引き取りを申し出て、大井川鐵道へ譲渡された。
2022年9月20日からは大井川鐵道創立100周年記念プロジェクトとして動態化が決まり、予定費用3億円の内1億円をクラウドファンディングで募ることになった。結果8300万円程が集まり、現在動態復元が進められている。


  • 12系(オハ12 701,702,703・オハフ13 701・スハフ12 702)

JR西日本SLやまぐち号用に改造したもの。
1号車(新山口側)から順に展望車(オハフ13 701)・欧風(オハ12 701)・昭和風(オハ12 702)・明治風(スハフ12 702)・大正風(オハ12 703)と旧型客車をイメージしたデザインで、内装はそれぞれの時代の特徴が色濃く出ているのが特徴。
2017年に新型客車35系への置き換えで廃車となったため、旧型客車の負担分散を狙う大井川鐵道へと譲渡された。
しかし今のところ整備が始まる見込みは無い。
運行が実現すれば14系共々大井川鐵道としては初の冷暖房装備客車となる。


  • 14系(オハ14 511,535・スハフ14 502,557)

JR北海道が急行はまなすに使用していたもの。
北海道新幹線開業により2016年に廃止となり、その内4両が大井川鐵道へ譲渡された。
当初は2017年6月の運用開始が発表されていたが今のところ運用が始まる見込みは無い。整備は少しずつ行われているようだが。
余談だが「はまなす」用の14系は東武鉄道にも譲渡されており、どちらもSL列車用の客車という共通点がある。


  • 南海電気鉄道6000系

南海電気鉄道が導入した通勤型電車。
1962年に開発された日本のオールステンレス製車体の鉄道車両としては最初期のもの。
ステンレス製の車体ということもあり更新工事を重ねつつ何と一両たりとも廃車や転属が起こることなく50年も運用を続けたという驚異の実績を持つ。
流石に2018年から置き換えが始まったがその中の1編成である6905Fが大井川鐵道に譲渡された。
2021年のお披露目イベントの時点で自走可能な状態な状態になっているが、現状運用に入る様子は無い。


過去の車両・その他

代表的なものを一部抜粋。
ちなみに電化路線でありながら、過去現在に至るまで自社発注の電車は開業以来1両も存在しない


  • C11形312号機

C11初の戦時設計車で、東北地区で活躍した。
廃車後は三重県松阪市のドライブインあら竹に保存された。あら竹が移転することになったため大井川鐵道に譲渡され、1988年7月23日より大井川鐵道での運転を開始した。
保存状態は良かったのだが走り装置の老朽化が激しく軸焼けを起こすことが多かったため2007年9月8日に運用を終了。廃車後はボイラーなどをC11 227に移植され残った部分(ボイラーはC11 227と交換したもの)は大代川側線に放置され無残な姿を晒していた。
その後新設される道の駅「KADODE OOIGAWA」で展示するため復元工事が行われ(足りない部品はレプリカで代用)、2020年11月12日より公開された。


  • C12形164号機

C12形は昭和初期の経済恐慌期において費用節約のため線路規格を低く作ったローカル線用に開発された形式。


164号機は主に中国地方で活躍。最後は木曽福島機関区で廃車となり、千頭駅で静態保存されていた。
1976年に動体化され、かわね路号に使用された。1984年の検査切れ以降は日本ナショナルトラストに購入され、1987年から日本ナショナルトラスト所有の客車共々「トラストトレイン」に使用された。
しかし2005年のATS設置に義務化に対応しておらず休車に。ATS設置費用確保のための募金を行ったが予定額に達しなかった上ボイラーの不具合も見付かったため静態保存に戻った(車籍はまだある)。
現在新金谷駅の転車台で展示されているが、2016年より再び動体化を目指す動きが始まった。


  • C12形208号機

九州地区で活躍したC12で、1975年の廃車後は岐阜県の養老ランドで保存されていた。
1994年に大井川鐵道に譲渡されたが保存目的ではなく部品取り用で、2007年にC56 44とボイラーを交換した。
長らく大代川側線で無残な姿を晒していたが2015年にパーシーに化けて帰ってきた。
パーシーはB級機関車なので第二動輪を見えにくくし、Bタンク風になっている。
よくこれを千頭まで運んだなというレベルでボロボロになっていたが、追加されたパーツが多くC12としての面影は殆ど残っていない


  • 小田急電鉄3000形(初代)

あの初代小田急ロマンスカーのSE車。
しかも正真正銘の第一編成、最初のロマンスカー
1983年に動態保存のため大井川鐵道に第一編成が譲渡された。
「ロマンス急行 おおいがわ」の名称で運行され、緑茶提供のサービスもあったがSL程人気は出ず、1987年のダイヤ改正以降で運用離脱し、1993年の解体まで長らく千頭駅構内に留置されていた。
鳴り物入りで導入されたが、連接車であることや先頭車両に乗降扉が無い*7ことから編成短縮やワンマン化が出来ず運行面で支障になったことも大きい。


他にも北陸鉄道や名古屋鉄道、近畿日本鉄道などの私鉄、買収国電*8など多種多様な車両が在籍した。


駅一覧

  • 金谷かなや

JR東海道線乗り換え。
かつては国鉄から乗り入れる旅客・貨物列車も運行されていたが、連絡線は現在は撤去されている。


  • 新金谷しんかなや

新金谷車両区が併設されており、車両の留置や整備を行っている。また駅舎には大井川鐵道の本社も入っており運行上の重要駅でもある。
2011年からは転車台も設置され、近くから見学することも可能。
駅舎には喫茶店が入っている。
駅前には車両展示やお土産、弁当の販売などを行うプラザロコがある。旅を始める前に駅弁や川根茶を買っておこう。


新金谷車両区から南東に向かって大代川側線が伸びており、整備中の車両や廃車済の車両が発見出来る。


  • 代官町だいかんちょう

金谷地区の行政中心地で、市庁舎や図書館、郵便局が近い。


  • 日切ひぎり

代官町からは500m程しか離れていない。
周辺には福祉施設が多いが行政中心地の代官町が徒歩圏内ということもあり利用者は少ない。
日限地蔵尊最寄り駅。


  • 合格ごうかく

元は地名と同じ五和ごか駅として開業したが、地元有志の手で言葉遊びから「合格駅」としてアピールするようになった。
そしてKADODE OOIGAWAと門出駅の開業に合わせ2020年11月12日、本当に合格駅に改称されることになった
無人駅のため入場券や当駅からの乗車券は発売されていないが有人駅から合格への乗車券は人気。時折記念乗車券も発売される。


  • 横岡よこおか

2003年8月17日に神尾駅構内で発生した土砂崩れで一部区間が不通になった際に仮設されていた駅。
門出駅のやや南の新東名高速道路高架下付近に存在した。
同年10月25日から翌年2004年3月18日まで金谷駅からの折り返し運転を行っていた。復旧後は撤去された。


  • 門出かどで

KADODE OOIGAWAの開業に伴い2020年11月12日に開業した線内で最も新しい駅。大井川本線の新駅の開業は日切駅以来35年ぶり。
KADODE OOIGAWAは緑茶を中心に地場産物の販売を行っており、C11 312も保存されている。
地元は日限地蔵尊の日切駅、合格駅、当駅において縁起のいい駅が3駅続くことから縁起のいい鉄道とアピールしている。


  • 神尾かみお

大量の信楽焼の狸が名物。
前述の土砂崩れで埋もれてしまったがボランティアの手で復活し、乗客を出迎えてくれる。
1体だけマイクを持った車掌姿のものがいるがこれは初代SLおじさんの石原〆造氏の逝去後遺族と大井川鐵道関係者により設置された特製品。これも土砂崩れで遺失してしまうが2005年に二代目が設置された。


そして駅名からゲーム『AIR』の登場人物である神尾観鈴の聖地として扱われ、待合室には「神尾観鈴ちんノート」なるものが設置されている。


そして駅の近くには大井川と崖しか無い秘境駅


  • 福用ふくよう

無人駅だが乗車券は近くの郵便局で委託販売されている。
駅舎は大井川鐵道の姉妹鉄道であるスイスのブリエンツ・ロートホルン鉄道のブリエンツ駅を模したスイス風のもの。


  • 大和田おわだ

桜並木が見物。


  • 家山いえやま

急行停車駅。
周辺は桜の名所で、多くの観光客が訪れシーズン中は当駅折り返しのSL急行さくら号も運行される。
また昭和らしい駅舎から『鉄道員』や『男はつらいよ』などのロケ地として使われている。


  • 抜里ぬくり

昭和感溢れる木造駅舎が特徴。
無人駅だが2013年には食堂「サヨばあちゃんの休憩所」が開業した。


  • 川根温泉笹間渡かわねおんせんささまど

急行停車駅(SL急行は上りのみ)。
2003年に笹間渡から改称。
駅舎にはギャラリーとカフェが併設されている。
その名の通り温泉が近く、道の駅川根温泉(ふれあいの泉)と川根温泉ホテルが近くにある。
ふれあいの泉の露天風呂からは鉄橋が見え、露天風呂の利用客が列車に手を振る光景は大井川鐵道を代表する光景。


  • 地名じな

ここから榛原郡川根本町。
無人駅だが向かいのタバコ屋で乗車券が販売されている。
駅の北側にはたった11mしかないトンネルがある。
これはかつて川根電力が使用していた貨物索道(ロープウェイ)から線路を保護するためのもの。ロープウェイは1930年に廃止されトンネルだけが撤去されずに残った。
「日本一短いトンネル?」という案内看板がある。


  • 塩郷しおごう

大井川と国道77号線の間という狭いスペースに存在する。
塩郷ダムやくわのき親水公園キャンプ場に近い。
また大井川に架かる全長220mの吊り橋である久野脇橋も見物。この吊り橋は線路とも直交するためSLが通るタイミングで線路の真上に立つと悲惨なことになるので注意。


  • 下泉しもいずみ

急行停車駅(SLは下りのみ)。
ここもレトロな駅舎が特徴。


  • 田野口たのくち

1931年製の木造駅舎が特徴だが1970年の無人化の際に合理化のため駅舎に手を加えられた。その後2005年に当時の姿に復元された。
大井川を挟んで川根本町役場最寄り駅。


  • 駿河徳山するがとくやま

2011年まではSL急行停車駅だった。
有人駅で、駅舎は瓦葺。
川根高等学校、道の駅フォーレなかかわね茶茗舘最寄り駅。


  • 青部あおべ

ドラマのロケ地としても使用される駅の一つ。
駅の近くには吊り橋があるが老朽化で封鎖されている。


  • 崎平さきだいら

ホームに屋根があるだけのシンプルな駅。
駅は大井川のUの字になった部分の内側にあるため当駅は大井川の鉄橋に挟まれる場所に位置している。
一時期西武山口線のバッテリー機関車と客車(ナローゲージ)が放置されていた。一度も使われず浜松市の宗教団体に払い下げられた。


  • 千頭せんず

終点。井川線は乗り換え。
駅付近は広大な車庫となっており、大井川本線と井川線の車両の留置も行われる。
廃車車両の留置も行われていたがトーマスイベントの用地確保のため大半が大代川側線へ移動し、解体された。
構内にある転車台は1897年にイギリスで製造された年代モノで、手動式。
駅舎には土産物屋やうどん屋が入っており、蒸気機関車や大井川鐵道についての資料を展示するSL資料館も見物。


イベント

それいけ!アンパンマン

1998年夏に開催。
登場キャラクターの一人(?)であるSLマンが登場。
前面部にはアンパンマンなどのキャラクターが乗っている。オハ35 149の塗装も緑色に変更され、装飾がなされた。
しかしC11 227のプレートはそのままでSLマンには本来存在しない除煙板が付いている。
他にも腕もきちんとあり、煙突もSLマンと同様のものになっていた。


SLくん

2012年と2013年に実施。
2005年に誕生した大井川鐵道のキャラクターで、だんだん忘れられていったがそんな状況を打破すべくC11 227の塗装を変更し再現することに。
青い車体と大きな目、赤い蝶ネクタイが特徴。井川線でもED90に目を取り付けた「あぷとくん」も運転された。


きかんしゃトーマス

2014年夏より開催。
今や大井川鐵道を代表する一大コンテンツで、2014年以降毎年夏休みを中心に開催され、ソドー島から遥々やって来たトーマス達が子供達を出迎え、期間中は多くの家族が訪れる。しかしトーマス達はソドー島での仕事もあるため期間限定だが、キャラクターの増加など毎年規模を拡大しつつ開催される。2015年からはクリスマスやハロウィンのシーズンにも運行され、その際は特別な装飾もなされる。
しかし各種乗車券の確保は困難を極める。
各種列車の運行と千頭駅で開催されるトーマスフェアが主なイベント。後者は予約不要。
パーシー、ヒロ、フリンは各地でみんなを出迎えるのみで走行はしない。
そして各報道期間へは「車両を改造した」というような世界観を壊すような形での報道を控えるよう要請している。トーマスはトーマスなのだ。


開催年キャラクター備考
2014年トーマスみんな大好き主人公。
正体はC11 227。
目が動く顔の設置は勿論前照灯の移設などとことんトーマスに近づける工夫がなされている。
2021年12月24日以降は227号機の検査切れに伴いC11190が担当。
2015年ジェームス赤いお調子者。
正体はC56 44。
こちらも前照灯が移設されている。
2019年以降はC56 44の不具合により運転を休止し、トーマスフェアでの展示のみ行われる。
パーシートーマスの大親友。
正体は前述の通りC12 208。
パーシーとヒロはスピーカーから喋る。
ヒロ日本出身のD51。
正体は千頭駅で静態保存されている9600形(49616)。
ヒロはD51形なのでそれらしいパーツが付いて9600が変装したとは思えないぐらいD51らしくなった。
しかし足回りを見ると9600だと分かる。
ラスティー高山鉄道のディーゼル機関車。
2015年は展示のみだったが翌年以降は千頭駅構内での遊覧運転を開始。
正体は井川線の前世代ディーゼル機関車DB1形(DB9)。
2016年バーティーバス。
特定の旅行プランで利用可能。
かつてトーマスと繰り広げたレースが川根路で再現されることに。
正体は普通に路線バス。初代バーティーは元大阪市交通局のポンチョを改造した静岡200あ151号車。2020年以降は車種が中型観光バスのメルファ静岡230あ811(ナンバーはバーティーの語呂合わせ)に変わり定員が増えた。
いたずら貨車・いじわる貨車いつもの事故の元凶。
正体は井川線の無蓋車cト100形。
2018年ウィンストンレール点検車。
バッテリー式の原作とは異なり足漕ぎ式。
正体はレール点検用軌道自転車レールスター。
2019年フリン特殊消防車。
彼のみ新金谷車両区での機関車点検見学イベントの一環で会うことが出来る。
放水も可能。
正体は軌陸車(線路も道路も走れるトラック)。
もっとも彼自身元々軌陸車なのだが。
2020年鶏小屋バルジー二階建てバス。
鉄道嫌いの彼だが大井川鐵道に協力してくれた。
正体は日本平自動車の1955年製ロンドンバス。
バルジー自身ロンドンバスであるため走行可能なキャラとしては再現度はトップクラス。
またバルジー化前にもトーマス号とロンドンバスに乗るプランが存在した。
2021年みどりのトーマス号トーマスのソドー鉄道移籍前の所属であるロンドン・ブライトン・アンド・サウス・コースト鉄道在籍時の塗装。
緑色の車体と鉄道会社名の「LBSC」のロゴと70の車体番号が特徴。
但しこの塗装はテレビシリーズ独自設定。
本来は2020年に実施予定だったが新型コロナウイルスの影響で翌年に延期された。
時期の関係上中身はまだ227号機。
2022年トビー木製箱形蒸気機関車。
初となる井川線での開催。
列車は千頭~奥泉を往復する遊覧運転で乗降は千頭のみで途中駅では不可。
車内放送は勿論トビーが担当。
この時の編成はトビー+スロフ300×5。
アプト化後の井川線において井川側への機関車連結と制御車クハ600を含まない編成というものは非常に珍しい。
正体はDD20形ディーゼル機関車。木製でも蒸気機関車でもない。

ゆるキャン△

奥大井でキャンプをしたり大井川鐵道を利用したりするシーンが登場。
そこでファンによる聖地巡礼が行われるようになり、2022年からはヘッドマークや車内中吊りポスターの掲出、グッズや記念乗車券、トマすき弁当*9の販売が行われた。



追記・修正は旧型客車にてお願いします。



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  • こんな田舎町の鐵道を載せてくれるなんて感謝やで -- 名無しさん (2023-02-25 11:37:04)
  • 連結器が外れちゃったそうな -- 名無しさん (2023-11-28 22:33:03)

#comment(striction)

*1 当機の譲渡はラサ工業時代から検討されていたが実現していなかった。
*2 31号機は日本の姿に復元された状態で靖国神社に奉納されている。
*3 C56はC12がベースだが部品までほぼ共通なので形式を跨いで転用可能。
*4 窓の上の補強板が車体内部に設置されている。外から見た時標準型には存在する窓の上の出っ張りが無いのが特徴。
*5 昔の特急用客車は折り返し時に編成ごと向きを変えるのが当たり前だった。
*6 他にも戦時中の木造客車は資材不足などから単純に質が悪いからというのもあるが。
*7 大井川鐵道入線にあたり設置が検討されたが小田急に拒否された。
*8 戦前から戦時中にかけ鉄道省に取り込まれた私鉄の車両。
*9 野クルメンバーが作ったキャンプ料理「トマトすき焼き」を再現したもの。但しトマトすき焼きが登場したのは奥大井キャンプの時ではない。

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