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更新日:2024/05/16 Thu 10:12:49NEW!
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▽目次
“彼らの武勇によってのみ、人類の〈帝国〉(インペリウム)は護られん。”
画像出典:ゲーム「Warhammer 40,000: Eternal Crusade」より
主なスペースマリーン戦団の一覧とは、ウォーハンマー40Kに登場する超人兵士「スペースマリーン」の部隊、「戦団」(チャプター)をまとめたものである。
公式で設定されている戦団は数多くあるので、本記事はその中でも有名なものを中心として紹介していく。
本記事でいう"有名なものという定義"は、コデックスを初めとしたルールブックや、雑誌である月刊ホワイトドワーフに掲載されているものとする。
概要
スペースマリーンを構成する最大単位の部隊は戦団(チャプター)と呼ばれており、部隊編成のルールは〈戦いの聖典〉(コデックス)と呼ばれる軍法書にのっとったものとなっている。
元居た戦団から独立して新たな戦団が創設されたり、戦団の文化を引き継いで創設された「後継戦団」など、帝国内には1000を超える戦団が存在している。
各戦団の遺伝種子には必ずルーツとなるプライマーク(総主長)が存在し、プライマークの遺伝子情報を基にしてスペースマリーンが製造される。ルーツとなるプライマークは大半は忠誠派だが、中にはルーツとなるプライマークが不明だったり、大逆派のプライマークがルーツだったりと必ずルーツが安定して定まっているとは限らないのである。
主な有名戦団(チャプター)
数多くの伝説と功績を打ち立てた有名な戦団が以下の9戦団である。各戦団は〈大征戦〉時代に総主長によって創設されたファーストファウンディングチャプターズ(創始戦団)で、創設されてから第41千年紀(西暦40000年代)まで1万年もの古い歴史を持つ。
「ウルトラマリーン」
「我らが立つる時、我らはつねに戦う。我らが戦う時、我らはつねに勝利する。何者であろうと、我らの憤怒を逃れることはできぬ」
ウルトラマリーン戦団長 マルネウス・カルガー
プライマーク(総主長):ロブート・グィリマン
現チャプターマスター(戦団長):マルネウス・カルガー
ホームワールド(拠点惑星):マクラーグ
コデックスの採用:あり
基本カラー:ブルー
【概要】
惑星マクラーグを拠点とするコデックスマリーンとも呼ばれるもっとも一般的な戦団。数あるスペースマリーン戦団の中でも代表される戦団でありで主役枠。
スペースマリーンのなんたるかを体現した存在で、典型的な戦士でかつ巧みな戦略家であり、高潔な戦士でもある。
彼らは均等さやバランスを保つことに美を見出す「均整美」を美徳とし、戦団員一人一人が様々な戦技をそつとなくこなす。
全体的に高い能力とバランスを持ち、手広い戦術を駆使した順応力の高い戦闘を得意とする。
全マリーンの3/5はウルトラマリーンから分化している。
画像出典:ウォーハンマー40Kスタートセット「ブラックリーチ強襲」(Assault on Black Reach)ボックスアートより
【聖典の代理戦士】
〈戦いの聖典〉こと「コデックス」は〈渾沌〉の軍勢による蹂躙を止めることができなかったものの、反逆せしスペースマリーンの堕落や被害を緩和することには確実に成功している。
また、〈戦いの聖典〉はウルトラマリーン戦団やその後継戦団にとっての万事の中核をなすものとなっており、様々な判別を行う際の基準として扱われていた。
「ロブート・グィリマン」が残した遺産は遺伝種子や戦いの聖典だけではなくその精神性にも宿っている。ウルトラマリーン戦団の戦団員は〈戦いの聖典〉に記されし厳格なる規範に従い、彼らが率いる戦士達のみならず他の戦団の戦士たちに感銘を与える模範となり続けた。
〈第二期創設〉から以後同世紀にも渡り、ウルトラマリーン戦団は彼らの総主長を崇拝し、〈戦いの聖典〉に従える司祭としてそこに記された教えや規範、戦術教条を守り続けてきた。
さらなる暗黒が沸き上がる中、「ロブート・グィリマン」が帝国軍を率いるために復活したことは、自らの戦団の誇りを更なるものとし、新たな英雄的復活を共に益々誇り高きものとなっていった。
【兵団時代の活躍】
ウルトラマリーン戦団は総主長「ロブート・グィリマン」によって創設され、率いられた兵団である。一糸乱れぬ統率、無私なる名誉、そして作戦行動の比類なき精確さは彼らの特徴である。
皇帝陛下が大征戦に乗り出し銀河を再統一した際、第十三兵団であったウルトラマリーン兵団は銀河の南部惑星を次々と再征服していった。グィリマンの手によって帝国領となった惑星は、どれも安定した体制が作り上げられた。
父親譲りの政治力を活かしたグィリマンは、彼の超人的な組織運営能力と、より効果的な統治体制への情熱を注ぐことによって惑星に対してその恩恵を受けることができたのである。
グィリマンが惑星を暴君の手から解放し、臣民らを無知から救うとき、彼が常に第一に着手したのは自衛システムの設立だ。惑星が危機に迫った時に自衛できる安全を確保できた後、産業発展の基礎が作られ、帝国との交易航路が整備された。
更に、惑星を治める惑星総督府に”有能な後見人”を残してグィリマンは次の惑星へと出撃を行うのである。
ホルスの大逆が勃発した後、ウルトラマリーン兵団は本拠地の地球(テラ)から遥か離れた場所まで戦線を広げていたために、ホルスの大逆軍からは遠く離れていたために、皇帝陛下を守る手立てはなかったのだ。
更に悪いことに、大逆兵団の一つである「ワードベアラー」兵団による妨害があったために、地球まで軍を引き上げることができなかったのである。
ウルトラマリーン兵団は大逆の内戦においては無事だったが、皮肉にも内戦に参戦できなかったための結果である。
【大逆後】
ホルスの大逆平定後も帝国を狙う無数の敵たちは、満身創痍の帝国を滅ぼそうと虎視眈々とそのチャンスを狙っていた。
他の皇帝忠誠派の兵団が戦死者を出している中で、ウルトラマリーン兵団はその肩代わりに帝国を護るための戦いに赴いていた。
帝国全体ではスペースマリーン全体の数が少ない中で、ウルトラマリーン兵団に課せられた使命は極めて重かったといえよう。
拠点惑星であるマグラークではこの頃、潤沢な新規入団員を受け入れる体制が整っていたために、ウルトラマリーン兵団の兵数はかなり補充されていった。
それから間もなくして、帝国内のスペースマリーンの約半数はウルトラマリーン兵団が占めるようになるまで膨れ上がった。
【第二期創設】
帝国の秩序が整った後に、グィリマンは〈戦いの聖典〉(コデックス)を執筆し、1万人単位の兵団を千人単位の戦団へと分割した。
そしてこの頃、兵団を戦団単位に分割し数多くの戦団が設立した〈第二期創設〉が行われた。
この〈第二期創設〉に当たってウルトラマリーン戦団の遺伝種子(ジーンシード)は非常に需要な役割を果たした。他の兵団には、複数の戦団を創設するための人数も、遺伝種子の蓄えもなかったためである。
それに加えて、ウルトラマリーン戦団の遺伝種子は安定性が高く、戦団創設時には帝国の〈中央執務院〉に大きく好まれていた。
その為、第二期創設時にはウルトラマリーン戦団の遺伝種子が多く使われるようになった。
一説によれば、第41千年紀現在において、全体の三分の二に当たるスペースマリーン戦団が、ウルトラマリーン戦団の血筋と言われている。
【主要キャラクター】
- 「マルネウス・カルガー」
「我ら、グィリマンの偉大なる足跡に続かん。すべては聖典の示すがままに。」
三百年以上の長きに渡りウルトラマリーンを率いた戦団長。本名は「マルネウス・アウグストゥス・カルガー」。
特注のマークXグラヴィス型パワーアーマー「ヘラクルスの鎧」と戦団の至宝であるパワーフィスト「ウルトラマールの籠手」を装備し、接近戦で数多くの異種族や大逆者を鉄拳制裁で屠ってきた。
コーンのグレーターディーモン(上級悪魔)の「ブラッドサースター」やアエルダリの神の化身「アヴァター・オヴ・カイン」との常命の者では到底太刀打ちできない強敵との一騎打ちにも勝利する武勇を誇る。
ここまで聞けば戦士としての才能のみ優れている脳筋キャライメージだが、
ウルトラマリーンの特徴である「順応性の高い戦闘」や「優れた戦術」よも持ち合わせており、指揮官や戦術家としてでも優れた能力を持っている。
元々彼は普通のスペースマリーンとして活躍していたが、「プライマリススペースマリーン」が各戦団に導入されるのを機に、プライマリスへの移行手術を受ける。
通常のスペースマリーンからプライマリススペースマリーンへの移行手術の最初の被験者として手術を受けたが、全身を覆う苦痛と死を乗り越えた彼は現在、「プライマリススペースマリーン」として生まれ変わり、新たな〈戦闘者〉(アデプタス)としての道を示すこととなったのだ。
一部ではバトーとかガトーに似ているといわれているが気のせい
画像出典:ウォーハンマー40K キャンペーンブック「ヴィジルス・ディファイアント」(Vigilus Defiant) P28より
「ブラッドエンジェル」
「我ら、報復もたらす血の天使の化身なり。恐れよ、我らが憤怒を!」
プライマーク(総主長):サングィヌス
現チャプターマスター(戦団長):ダンテ
ホームワールド(拠点惑星):バール
コデックスの採用:一部あり
基本カラー:レッド
【概要】
血のように赤いアーマーを纏い、接近戦と空からの強襲を得意とする戦団。ムキムキながらも顔はハンサムな美丈夫。
彼らは「血の飢えた」と評されるほどの戦意白兵戦への執着、好んでジャンプパックを使用する戦闘姿勢で名高い。
また、一分の隙もない戦闘計画や、武器や装備に施された装飾の美しさなど、「飽くなき完全性への追及」という特徴も持ち合わせている。
しかし、彼らは改造遺伝子である「遺伝種子」に障害があり、突如として〈傷〉と呼ばれる恐るべき狂気に突き動かされ、狂化することがある。
狂化による症状は二つあり、吸血鬼のように血を求めてしまう〈紅き飢え〉と、敵味方問わずに殺戮を行う〈黒き怒り〉の呪いに苦しんでいる。
上記二つの呪いは、サングィヌスの死の直後に起こったショックによって当時の「ブラッドエンジェル」兵団員全員の遺伝子に刻まれた。
このことは他の部隊や組織からは秘匿されており、帝国内でも<傷>や呪いによる犠牲者が出ているため命を落としやすい最前線に常に送り込まれる。
ヒロイックかつ悲劇を運命付けられた強い厨二病的人気のある戦団。
【ゲーム上の特徴】
ジャンプパックによる高機動な移動力と、白兵戦と強襲を得意とする。
画像出典:ウォーハンマー40K「コデックス:ブラッドエンジェル第8版」(codex:Blood Angels)P41 イラストより
【〈傷〉(フロー)】
彼らが背負わされている恐るべき呪いが〈傷〉(フロー)である。<紅き飢え>と、<黒き怒り>による2つの呪いを抱えており、戦団はその呪いを取り除こうと1万年間たゆまぬ努力を続けた。
しかし、これらの呪いは未だに取り除く方法が確立されていない。
彼らがこの恐るべき呪いを背負ってるが故に”死にゆく戦団”であることを知っているのはごくわずかな者に限られるだろう。
【〈紅き飢え〉(レッド・サースト)】
戦団が持つ〈傷〉の呪いの一つが〈紅き飢え〉(レッド・サースト)だ。戦団員は心の奥底に破壊的な欲求を潜ませている。故に、戦団員は眠りから覚めている間は常に、憤怒や血に対する渇望をこらえて抑制する必要がある。
この呪いに取りつかれた者は、生き血を求めて獣のごとく暴れだし、敵味方問わずに捕食者の生き血をすするという・・。
呪いにかかった者の末路は誰一人として語ろうとはしない・・。
ブラッドエンジェル戦団が持つ最も暗き秘密であり、最も過酷な呪いだが、同時に最大の救いをもたらす。
彼らはこの呪いを抱えているが故に、決して傲慢にならないような謙虚さを身に着けている。自らの弱点を客観的に見つめることによって全スペースマリーンの中でも随一の気高さを生み出しているのだ。
【〈黒き怒り〉(ブラック・レイジ)】
戦団が持つもう一つの〈傷〉の呪いが〈黒き怒り〉(ブラック・レイジ)だ。彼らはある時何の前触れもなく、いきなり激しい怒りの衝動に駆られることがある。
戦団員の遺伝種子によって一定条件がそろえば、総主長「サングィヌス」の”遺伝的記憶”が突如、戦団員の意識によみがえってくる。
その記憶は、かの〈ホルスの大逆〉の最終決戦である〈地球の戦い〉をサングィヌスの視点を描いたものとなる。
〈黒き怒り〉に取りつかれた彼らは、まるで自分が「サングィヌス」になったかのように激しい怒りに駆られてしまい、正気を失ってしまう。
もはや”過去”と”現在”、”敵”と”味方”の区別もできなくなり、周りの敵だと思い込んでいる者たちを排除するまで戦い続けるのだ。
この呪いを制御できない同胞(ブラザー)は中隊の一つである「死神の団」(デスカンパニー)へと送られ、サングィヌスの名の下で最終決戦へと赴くこととなる・・。
【主要キャラクター】
- 「ダンテ」
ブラッドエンジェルの現戦団長。金色の装甲服「アーティフィサーアーマー」(特別装甲服)と天使の如き跳躍装置を身に纏う。
マリーンの中でも長寿(ドレッドノート改造を除く)で、1100年にわたって戦団長を務めているベテラン中のベテラン。
彼には側近の近衛部隊「サングィナリーガード」が付いており、500年間戦い続けたベテランマリーンと共に戦う。
彼と近衛部隊のパワーアーマーに付けれれている金のマスクは在りし日の「サングィヌス」の顔を模しているという。
画像出典:ウォーハンマー40K「コデックス:ブラッドエンジェル第8版」(codex:Blood Angels)P27 イラストより
「スペースウルフ」
「ラスとオールファーザーの御名のもとに!」
プライマーク(総主長):レマン=ラス
現チャプターマスター(戦団長):ローガン・グリムナー
ホームワールド(拠点惑星):フェンリス
コデックスの採用:コデックス?ねぇよンなもん。
基本カラー:ブルーグレー
【概要】
「コデックス」や帝国の各種組織にはに全く従わないが、皇帝や仲間に対する忠義は厚い蛮族のような戦団。彼らが従うのは母星「フェンリス」の伝統と皇帝の指示のみ。
仲間の為なら、無慈悲なる上位組織の「インクイジター」(異端審問官)にも喧嘩を売るアツい奴ら。
【ゲーム上の特徴】
通常のマリーンに比べて接近戦と強襲、奇襲が得意で白兵寄りの調整が行われている。
即死効果がある冷気を発射するウォーギアを装備可能。更にはフェンリスに生息する「サンダーウルフ」を同行することもできる。
可愛いわんこが大好きな愛犬家には是非お勧めしたいアーミである。(U^ω^)わんわんお!
画像出典:ウォーハンマー40K「コデックス:スペースウルフ第8版」(codex:Space Wolves)P22,P23 イラストより
【戦団員の特徴】
極寒の惑星「フェンリス」を拠点とし、〈狂狼の呪い〉をもたらすとされる恐るべき「牙狼(がろう)遺伝子」(カニス・ヘリックス)を体に埋め込んだ狂戦士。
戦団員は惑星内の各部族より選び抜かれた豪傑等によって構成される。
北欧神話の戦士がそのままマリーンになったようなもので、巨大なオオカミに乗りつつ豪快かつ勇壮な戦いを好む。
しかし時折、名誉を必要以上に重んじる態度はしばしば厄介事を引き起こすこともある。
〈ラスの仔ら〉である彼ら「スペースウルフ」戦団は独自性を保ちつつも今日も勝利の爪痕を残しているのだ。
【主要キャラクター】
- 「ローガン・グリムナー」
「古狼、牙狼(がろう)の父、フェンリスの大王」
スペースウルフの現戦団長にして、不退転の戦士王。700年以上にわたって戦団長を務めた〈ラスの仔ら〉を導きし大英雄。
彼は人間的魅力にあふれ、決して気取らず、他者から好かれやすい性格を持つ。フェンリス王である彼は、共に戦い、彼と共に酒を飲みかわし、彼と共に宴の肉を喰らう者を何より大切にする。
かつて対峙したとあるワールドイーターの大逆者を一騎打ちで下した際に奪い取った、コーン神直々によって鍛えられた魔斧「モルカイの斧」を片手に持ち、サウザンドサンの総魔長「赤のマグヌス」に致命的な一撃を与えた実力を持つ。
また彼は奇襲時に戦団の至宝たる「嵐に乗るもの」(ストームライダー)と呼ばれる半重力のソリを駆り、豪快でかつ勇壮な奇襲を行うこともある。
1人の戦士としてだけではなく、荒々しい戦団員をまとめ上げるリーダーシップを持ち持ち合わせており、数多くの勝利を挙げている。
その〈大狼〉の名は銀河中を轟かせており、一部からは総主長「レマン=ラス」の再来ではないかとも言われている。
スペースウルフを目の敵にしてる「インクイジション」(異端審問局)は彼を含む戦団を何度も異端扱いしたり、
服従させようとしてきたが、彼らの反抗的な気質によって幾度も無く苦渋と辛酸を舐めさせられてきた。ざまぁ
余談だが海外の一部ファンからは、「ストームライダー」に乗っている彼のミニチュアはサンタクロースにしか見えないとネタにされている。
画像出典:ウォーハンマー40K「コデックス:スペースウルフ第8版」(codex:Space Wolves)P25 イラストより
「ダークエンジェル」
「悔悟せよ!貴様が死す明日のために!」
プライマーク(総主長):ライオン・エル=ジョンソン
現チャプターマスター(戦団長):総大守首座(シュープリム・グランドマスター)アズラエル
ホームワールド(拠点惑星):キャリバン(消滅)、〈岩牢〉(ザ・ロック)
コデックスの採用:一部のみ
基本カラー:ダークグリーン、骨色(死翼)、ブラック(鴉翼)
【概要】
戦団番号Ⅰ。すなわち最初に設立された戦団。修道士のようなフードを被り、強力なプラズマ兵器を愛用する。
ダークエンジェルは本質的に修道院的であり、祈祷や礼拝に多くの時間が割かれている。
元々は緑豊かな惑星「キャリバン」を拠点にしていたがとある理由で惑星は消滅し、現在では超巨大母艦〈岩牢〉(ザ・ロック)を拠点として活動している。
彼らは自らの戦団に関しての情報を外部の者に流出させないようにしており、戦団独自の判断による不可解な行動を行っている。
しかしその正体は、自らを〈許されざる者〉(アンフォギヴン)と自称し反逆者である〈堕ちし天使〉を捕まえることを目的としている贖罪の戦団なのである。
【ゲーム上の特徴】
強襲が得意なデスウイング隊と機動力の高いレイウンウイング隊とその他の部隊を組み合わせてアーミーを編成する変わった特徴を持つ。
他のマリーンには見られない特殊なルールや能力を持ったユニットも居る。
画像出典:ウォーハンマー40K「コデックス:ダークエンジェル第8版」(codex:Dark Angels) 表紙イラストより
【堕天使の反乱】
かつての兵団(戦団の前身)時代大逆の内戦後に拠点惑星である惑星「キャリバン」で兵団員の過半が反乱が起こり、同兵団内での内戦が勃発。
最後は裏切り者である〈堕ちし天使〉(フォールン・エンジェル)は銀河中に散ってしまい、兵団はこの事実を隠すために拠点惑星ごと衛星軌道砲撃で消滅させた。
内戦後、彼らは拠点惑星の代わりに、惑星「キャリバン」の残骸となった小惑星を宇宙ステーション〈岩牢〉(ロック)を建造し、新たな拠点を作り上げた。
そして、〈岩牢〉内には戦団に関する暗き秘密を隠し、銀河中に広まった〈堕ちし天使〉達を狩るための体制を整えていく。
こうして彼らは恥ずべき暗き真実を抱えながら〈堕ちし天使〉達を狩るための、贖罪の戦いが始まったのだ。
【堕天使を狩りしもの】
裏切り者たる〈堕ちし天使〉(フォールン・エンジェル)はまだ生きており、下手をすれば反乱の事実が帝国上層部にばれてしまう。
そうならないために彼らは銀河中に散らばった堕ちし天使を全て捕まえて反乱の汚名を無かったことにしようとしている。
〈堕ちし天使〉達は元々は〈大征戦〉を戦い抜いた実力者が多く、帝国国内に紛れ込んで高い地位まで上り詰めたものも少なくない。
実際に〈堕ちし天使〉による被害も多く、時には数兆の人命を失わせるほどのおぞましい破壊と悲劇をもたらしたこともある。
それらを防ぐために、彼らは独自で〈堕ちし天使〉達を探し出し、見つけ次第捕らえるのだ。捕まった〈堕ちし天使〉達は〈岩牢〉の中にある拷問室にて〈尋問教戒官〉による恐怖の拷問と悔悟を迫られるのだ。
罪を認める、認めないにも関わらず〈堕ちし天使〉は遅かれ早かれ必ず殺される。
【秘密主義的な行動】
戦団から反逆者が出た事実が知られると、戦団自体が潰され、裏切り者(トレイター)に認定される恐れがあるので、反逆者の事実は戦団のトップ以外は知らされることが無い。
また戦団員は過去の汚点を隠すために部外者を信用せず、当戦団に関する情報の提供は断固として拒否する。
そのために帝国の他の組織や部隊からは不可解な行動をとっている疑いがもたれている。
特に一部の異端審問官は母艦である〈岩牢〉の奥に秘密が隠されていることに気づいており、どうにかしてその秘密を暴こうとしている。
【執行会(インナーサークル)】
キャリバンの滅亡後、ダークエンジェル兵団の幹部たちは〈執行会〉(インナーサークル)と呼ばれる秘密会議を設立する。
そこでは〈堕ちし天使〉を狩るための会議や秘密を隠し通すための会議などが開かれ、
ダークエンジェル系の各戦団(後継戦団含む)の内部に存在し、ごく一部の幹部からなる秘密の会議として語られざるべき秘密を守り続けている。
【組織編制】
戦団は二つの部隊がメインとなっており、骨色の第一中隊デスウイング(死翼)とブラックカラーの第二中隊レイウンウイング(鴉翼)がある。
デスウイング(死翼)はテレポートによる強襲と重装甲のターミネーターアーマーを着装しての戦闘が得意。
レイウンウイング(鴉翼)は機動力が高く、バイクなどのビークルを駆使する。
それ以外の部隊の基本カラーはダークグリーンとなっている。
【主要キャラクター】
- 「アズラエル」
ダークエンジェルの現戦団長。未開惑星「キンメリア」出身で、「総大守首座」(シュープリム・グランドマスター)と呼ばれる戦団長に当たる称号を持つ。
アズラエルは、そうそうたる〈執行会〉(インナーサークル)の顔ぶれの中にあってなお強烈なカリスマ性を放つ、戦団の原動力にして心臓たる偉大な指導者である。
〈堕ちし天使〉を狩るためならどのような手段も辞さない情け容赦なさを持っている。
〈獅子の兜〉(ライオンヘルム)と〈守護の鎧〉(プロテクター)を装備し、手には「秘密の剣」(ソード・オヴ・シークレット)とコンビ・プラズマガン「獅子の憤怒」(ライオンズ・ラス)を構えて戦う。
そして彼は、戦団の中でも重要な秘密の一つである「ルシエルが生存し独房に入れられている」という真実を知る数少ないうちの一人である。
彼はステイシスフィールドの中で1万年生きている裏切り者の「ルシエル」と唯一コンタクトを取ることができる。
歴代の総大守首座がルシエルから懺悔の言葉を引き出して彼を悔い改めさせようとしているが、アズラエルの力をもってしても未だに彼の狂気を破ることができていない。
画像出典:ウォーハンマー40K「コデックス:ダークエンジェル第8版」(codex:Dark Angels) P27イラストより
- 「アスモダイ」
ダークエンジェル内の教戒官でも一番地位の高い「尋問教戒官」の称号を持つ教戒官。マジレスしか返せず、「ジョーク」という文字は彼の辞書には無いほど情け容赦ない。
「堕ちた天使」を狩るダークエンジェルの中でも、特にその過激さで知られ、現戦団長の「アズラエル」ですらドン引きするぐらいのレベルである。
スペースマリーンでも恐れる痛い拷問用の剣の持ち手でもあり、敵味方問わずにその恐ろしさは銀河中にとどろきわたるという。
画像出典:ウォーハンマー40K「コデックス:ダークエンジェル第8版」(codex:Dark Angels) P31イラストより
「インペリアルフィスト」
「皇帝陛下の勅命に従う我らを、ドルン公の導きに従う我らを、誉れという名の盾が守る。我らを恐れよ。我らの名は、復讐を意味するのだ」
プライマーク(総主長):ローガル・ドルン
現チャプターマスター(戦団長):ヴォーン・ハーゲン
ホームワールド(拠点惑星):テラ(現在),インウィット(初期),機動宇宙要塞ファランクス
コデックスの採用:あり(独自のルールと併存)
基本カラー:イエロー
【概要】
戦線を維持することを信念とする戦団。防御や築城、包囲戦に長けており、戦線を維持するためなら玉砕することもいとわない。
インペリアルフィスト戦団のスペースマリーン達全員は、ゆるぎない自制心と、ドルンの下す命令への献身という、二つの特徴を備えている。
防衛や耐久に長けた装備や、「ボルター」を好んで使用する。特にボルターの扱いに関してその正確無比な射撃において勝る者がいないといわれている。
数ある戦団の中でも厳格な気風で忠義に厚い戦団だが、その反面融通が利かない部分もある。
総主長ドルンは高い築城の才と防衛、包囲戦の才を示し、帝国の本拠地である地球(テラ)の防衛網と皇帝の帝殿を作り上げている。防衛の技術やノウハウは戦団内でも引き継がれており、現在でも戦団を支える屋台骨となっているのだ。
画像出典:雑誌「ホワイトドワーフ 312号」(White Dwarf No.312) イラストより
【戦団員の特徴】
彼らの戦団の下となった兵団を生み、育て、率いた総主長「ローガル・ドルン」の生き様は、まさに壮絶なる自己犠牲を体現した英雄で、彼の生き様と死に様が今日生きる戦団の模範となっている。
厳格でありつつも、誠実で頑固なドルンの性格や生き様がそのまま戦団の教条に反映されている。
彼らは基本的にコデックスを基にして戦団を運営しているが、それに加えてインペリアルフィスト独自の「五輪書」(ごりんのしょ)を用いている。
この書物には独自の武術に関する知識や、スペースマリーン戦団の武器に関する包括的な評価が書かれている。
更に戦団は正確性や精密性に重きを置いており、高い射撃の腕前を持つことで名高い。その結果、戦団員の殆どは撃滅分隊として過ごす時間が長く、長距離戦闘のスキルを大いに高めた後に、ようやく強襲分隊への配属を向かいる。
インペリアルフィスト戦団は玉砕こそが美徳と考え、後退や撤退を忌避する傾向が強い。
その為、他の戦団なら敗北を認めるか、あるいは撤退を選ぶかという局面であっても、頑に戦い続けることであろう。
この揺るぎない信念を持つ〈戦闘者〉たちは、敗北の灰燼の中から常に立ち上がり、無数の勝利を獲得してきたのである。
しかし、その代償は高く、彼らは少なからずとも同胞たちの命を多く失ってきているのだ。
【戦団協議会】
インペリアルフィスト戦団は、チャプターの中隊長(キャプテン)で構成される「戦団協議会」を持っている。
協議会の完全な目的は明確では無いが、戦団内のメンバー間のトラブルや衝突を解決し、支部長が争議者の事件を審問し、トラブルに対する処罰を含む判断を下すことができる「裁判所」のような役割を果たしている。
【戦団の武器庫】
彼らの持つ武器庫には包囲戦のための武器や装備が充実しており、他の戦団とは比較にならない所有武器、兵器の数か多い。
無限軌道を重々しく軋ませる「サンダーファイアーキャノン」があたかも軍団の如き規模で配備されるという。また、インペリアルフィスト戦団は「センチュリオン・ウォースーツ」の訓練を積んでいる同胞を多数抱えている。
【戦場を渡る戦団】
地球に駐留するすべての軍勢は皇帝と〈黄金の玉座〉の防衛に専念しているが、インペリアルフィスト戦団は宇宙艦隊と宇宙要塞「ファランクス」を拠点として活動を行っている。
戦団自体は常に銀河を移動し続けており、帝国内で助けを求める声があったら、彼らはいかなる場所にも向かうであろう。
このようにしてインペリアルフィスト戦団は、銀河系の隅々まで皇帝陛下の正義と威光をもたらし、闇深き人類に生存をもたらすものとして戦い続けているのだ。
【主要キャラクター】
- 「ダルナス・ライサンダー」
インペリアルフィスト第一中隊の中隊長。誉れ高き戦団の至宝であるサンダーハンマー「ドルンの拳」(フィスト・オヴ・ドルン)を片手に戦う接近戦の名手でもある。彼ほど長く過酷で誇り高き忠義を貫いたスペースマリーンは他に居ないと言われている。
ライサンダーはインペリアルフィスト戦団の軍曹としてコロニアル・ブリッジ防衛戦で大きな武勲をおさめ、"インドゥーノの異端を討伐せし者"の栄誉を勝ち取った。
続いて第二中隊の中隊長となったライサンダーは、エルダー巡洋艦"カインの血"に対する強襲作戦を指揮し、ハドドレイク・トルゥへの惑星降下作戦を援護している。
それから二世紀を経て、ライサンダーは第一中隊を率いる中隊長となり、インペリアルフィスト戦団から最大級の栄誉を得ることになった。
順調に階位のステップを登っていった彼だが、ある日を境に過酷な試練に立ち向かわなければならなくなる。
第40千年紀の終わりに、インペリアルフィスト戦団の「打撃巡洋艦」(ストライク・クルーザー)の「勇猛の盾」が、ワープ航行中の〈歪み〉内で消息を絶つという悲劇的な事件が発生する。
そして不運にも、この艦にはライサンダーをはじめとして第一中隊の大部分が乗り合わせていた。
その事件から千年経っても彼らが帰ることはなく、遂に戦団も追悼の儀式を執り行おうとしたその時、彼はなんと生きていたのだ!!
かの痛ましき事件から約千年後、ライサンダーが乗艦していた「勇猛の盾」は〈歪み〉の中から抜け出したが、不運にも〈渾沌の軍勢〉の本拠地である〈恐怖の目〉(アイ・オヴ・テラー)へと出現してしまったのだ。
更に不運なことに、インペリアルフィスト戦団を目の敵にしている「アイアンウォーリアー」兵団の拠点惑星「マドラックス」の前に出現し、「勇猛の盾」は集中砲火を受けて航行不能になる。
「アイアンウォーリアー」兵団に捕まったライサンダーは投獄されて卑劣な拷問を受け、その強靭な精神力で一か月間生き延び続けた。
しかし、一瞬の隙をついて脱走。装甲服を身にまとわず、己の素手と正義の怒りのみを武器にライサンダーと捕まっていた仲間たちは惑星「マドラックス」を小型シャトルで脱出し、生還を遂げたのだ。
その後は帝国に帰還するも、千年前に行方不明になったあのライサンダーと同一人物なのか疑いがかかる中、戦団による記録の照らし合わせが半年間続いた。
身の潔白が証明されたライサンダーは、インペリアルフィスト戦団の同胞たちによる生還の祝福を熱列に受けたのだ。
そして彼は元の第一中隊長としての位に再び戻り、「この銀河からアイアンウォリアー兵団を完全抹殺してみせる」との誓いを立てて今でも戦い続けている。
画像出典:ウォーハンマー40K「コデックス:スペースマリーン第8版」(codex:Space Marines)P48 イラストより
「ホワイト・スカー」
「太祖ハーンと皇帝陛下の御為に!」
プライマーク(総主長):ジャガタイ・ハーン
現チャプターマスター(戦団長):ジュバル・ハーン
ホームワールド(拠点惑星):チョゴリス(別名ムンドゥス・プラヌス)
コデックスの採用:あり(独自のルールと併存)
基本カラー:ホワイト
【概要】
バイクなどの高機動力を用いた一撃離脱戦法に通じるSF騎馬民族戦団。電光石火の如き高い機動力を誇る。
母星である惑星「チョゴリス」の部族的文化が色濃くでており、独自の戦団文化を持つ。
それ故に無骨にして野蛮な彼らは〈戦いの聖典〉(コデックス)を採用しつつも、総主長である「ジャガタイ・ハーン」の教えを基にその戦技を磨き続けている。
また、戦団の掟により死者を「ドレッドノート」への改造は行わないのでドレッドノートを少数しか所有していない。
彼らにとって戦士の魂を鋼鉄の棺の中へ閉じ込めることは忌むべきことであるからである。
その為、やむにやまれぬ事情がない限りはドレッドノートとなって奉仕する戦団員は極めて少ないのだ。
ちなみに元ネタはモンゴル帝国を築いた「チンギス・ハーン」一族である。
画像出典:小説「The Hunt for Voldorius」表紙イラストより
【戦団員の特徴】
ホワイトスカーの戦団員たちは皆、惑星「チョゴリス」で生まれ育った荒々しい気性を持つ戦士たちであり、自らの体に刻まれた戦傷を誇らしげに披露する強者達でもある。
彼らの持つ厳かな獰猛さは、彼らの総主長である「ジャガタイ・ハーン」と惑星チョゴリスの民はが本来持つ厳しい気質に由来する。
惑星チョゴリスは、その住民以外の帝国臣民からは「ムンドゥス・プラヌス」と呼ばれており、荒涼たる風が吹き荒ぶ辺境の惑星である。ここに住む互いに反目しあう諸部族の中から最も強く、かつ有望な若き戦士たちがどの部族からでも新兵として選ばれる。
彼らは、強靭にして容赦なき者だけが生き残るこの惑星で、戦いに明け暮れた生活を送っているのだ。
ひとたび彼らがホワイト・スカーとなると、かつての部族への忠誠心は戦団と皇帝への忠誠心へと置き換えられてしまう。
異なる部族から集められた新兵たちは1つの分隊へと集められる。それぞれの分隊は「同胞団」、すなわち一般的に言う中隊の一部となる。
【戦闘教条】
ホワイト・スカー戦団はスペースマリーンの基準から見ても非常に機動力が高く、電光石火の如き戦闘に特化している。
主に戦闘二輪車や反重力車輌「ランドスピーダー」、「ストームタロン」等といった高速車両を好んで使う。
装甲二輪車に騎乗するスペースマリーンはパワーランスと呼ばれる特殊なパワーウェポンをしばしば用い、他のパワーウェポン同様の破壊力をより長射程で実現している。
重装甲の軍勢はしばしばホワイトスカーの影を追うだけで精一杯となり、その一方でホワイト・スカーは易々と敵の弱点へと回りこんで攻撃を加えるのだ。
更にホワイト・スカーの艦隊戦力は戦団の技術官によって大幅な改造が施されており、艦の大きさからは考えられないような速度と加速を可能にしている。しかし同時にこの改造によって武装、防御、そして兵員輸送能力が犠牲となっている。
ホワイト・スカーの軍勢はある程度の距離をおいて敵を攻撃することを好み、速度と火力によって敵を撃滅する。しかし強襲分隊を猛烈な白兵戦へと送り込むことも十二分に可能だ。
このような一撃離脱戦法は、チョゴリス遊牧民族の騎馬戦士が好んで使用していたが、総主長「ジャガタイ・ハーン」によって戦術の域まで完成度を上げ実用しているのである。
また、兵団から戦団に分割された〈第二期創設〉の際には〈戦いの聖典〉(コデックス)を採用しつつも、兵団文化を併存させる形で戦団が運用されている。
「アイアンハンド」
「肉体は脆弱なり!!」
プライマーク(総主長):フェルス・マヌス
現チャプターマスター(戦団長):不在
ホームワールド(拠点惑星):メデューサ
コデックスの採用:あり
基本カラー:ブラック
【概要】
機械のごとく判断を下し、無慈悲にしてあらゆる脆弱性を排した戦いを繰り広げる機械化戦団。冷徹なる論理と計算された憤怒をもって戦う。その姿は正に機械の如く。
生身の体を軽視し、全てのものに対して脆弱であることを憎悪しておりその肉体すら機械化してしまう。自分にも他人にも厳しくしており、脆弱な味方に対しては厳しく冷酷な対応を取っている。
〈帝国技術局〉とも親密な関係にあることも堂々と公言するぐらいの機械大好き戦団で、その態度は他戦団の同胞(ブラザー)に苦言を呈されるほどである。
かつて兵団だった頃の時代は、彼らは理性的な兵団として知られていた。しかし、総主長である「フェルス・マヌス」の戦死を境に、感情に従って行動することも見受けられるようになった。
画像出典:ウォーハンマー40K「コデックス:スペースマリーン第7版」(codex:Space Marines)P48 イラストより
【戦団員の特徴】
戦団員は自らの脆弱性を否定するために、自らの体を機械化する者が多い。その為に機械技術の発達に対する高い敬意を公然として表明しているので、〈帝国技術局〉との強い結びつきを持っている。
実際に多くの戦団員を〈帝国技術局〉や〈機械教〉の総本山である「火星」に派遣し、〈機械教団〉が蔵する神秘的な技術の数々を学んできている。
それ故に、戦団内は多くの技術者を擁しているのだ。火星から惑星メデューサに戻ってきた戦団員は、「別格の魂の持ち主」として敬意の対象とする。それから何百年の戦果を重ねることによって、その技術官は〈鋼鉄の評議会〉の一員となっており、戦団内でも大きな影響を与えることとなるだろう。
【鋼鉄の評議会】
ホルスの大逆の時代、総主長「フェルス・マヌス」の死後、兵団の組織運営の方針を変えざるを得なかったアイアンハンド兵団は、新たに〈鋼鉄の評議会〉(アイアン・カウンシル)を設立した。
一人のリーダーがアイアンハンド兵団の動向を決定することを防ぐために作られ、中隊長及び兵団内で尊敬を集めた戦士からなるメンバーで構成されている。
〈鋼鉄の評議会〉のメンバーには〈鋼鉄の父〉(アイアン・ファーザー)の称号が与えられ、以後アイアンハンド兵団の指令系統として機能するようになったのだ。
ホルスの大逆後、〈戦いの聖典〉がグィリマンによって著された際には戦団の運営に採用された。〈戦いの聖典〉を受け入れたのはただ単に、論理的見地からであった。
兵団から戦団への分割の際には反対の声も上がったが、アイアンハンド戦団はそうした分割への反対そのものが”脆弱性の現れ”としてみなされることを拒み、兵団の消耗が激しかったにもかかわらず、どうにか2つの後継戦団を創設したのである。
【戦闘教条】
アイアンハンド戦団は進軍する際に大量の戦闘兵器と戦闘車両を投入する。また、この戦団は装甲兵員輸送車(APC)とドレッドノートの保有数を誇ることで知られている。
アイアンハンド戦団は各氏族中隊が独自の武器庫を保有しており、そこに氏族中心の固有の兵器や、戦闘車両、センチュリオン・ウォースーツなどが揃えられている。
兵団内でこれらの崇高な戦闘兵器の操縦者になることはこの上ない名誉としており、義体のインプラントと車両のセンサーを直接接続し、己が体と兵器を一体化して戦闘を行うのだ。
「サラマンダー」
「いざ、戦いの業火の中へ!いざ、戦争の金床の上へ!!」
プライマーク(総主長):ヴァルカン
現チャプターマスター(戦団長):トゥシャン
ホームワールド(拠点惑星):ノクターン
コデックスの採用:あり
基本カラー:グリーン
【概要】
竜のマークと緑のアーマーが特徴のスペースマリーン。戦団員は戦闘を自らの技量と意志と忍苦を試すための試練ととらえ、強大なる戦士を鍛え上げるための坩堝と考えている。
サラマンダー(火蜥蜴)の名前通り、フレイマー(火炎放射器)やメルタガン(高温レーザー)等の高熱兵器を好んで使用する。汚物は消毒だ~!!
彼らの使用する兵器やパワーアーマーには竜の意匠や炎の装飾が施され、拠点惑星の文化が反映されたデザインで装飾されている。
画像出典:ウォーハンマー40K「コデックス:スペースマリーン第7版」(codex:Space Marines)P44 イラストより
【戦団員の特徴】
遺伝種子と拠点惑星「ノクターン」における圧倒的な紫外線量の影響でメンバーは皆漆黒の肌と赤い瞳を持つ。その見た目はあまりにも怖く、一度姿を現しただけで、一発の銃声も響くことなく無抵抗で鎮圧された反乱も数多い。そしてキレたらめちゃくちゃ怖い。
見た目はガングロギャルよりも黒い肌を持った悪魔的な怖い見た目だが、その血には正義と人間性を尊ぶ精神が脈々と流れているのだ。彼らはスペースマリーン戦団の中でも珍しく家族を持つことが許され、惑星内の住人や戦団内のコミュニティを何よりも大切にしている。
戦いに於いても基本的に敵の殲滅を重視する他の戦団と比べ民間人などの非戦闘員や負傷者の救出・保護を重視しており、その誇り高き奉仕と自己犠牲の精神に救われた者がサラマンダーの同胞への道を志す事も少なくない。
しかし、彼らの遺伝種子の欠陥率が高く、そのために戦団内でまともに戦えるマリーンは他の戦団に比べて少数となっている問題を持つ。
【工炉の父(フォージファーザー)】
彼らには戦団独自の任務が存在する。総主長「ヴァルカン」は九つの至宝を自らの子らに遺しており、それは計り知れない価値を秘めた古代人類のテクノロジーによって作られた遺産を探し出すことである。
これらの遺産を探すために旅立つ戦団員のことを「工炉の父」(フォージファーザー)という。その称号と重い責務を与えられたのが中隊長の「ヴァルカン・へスタン(総主長のヴァルカンとは別人)」である。
へスタンは一世紀にわたって中隊長として活躍した後に〈工炉の父〉の称号と任務を任され、戦団の掟として今までの地位と名前を捨てて「ヴァルカン」の名を授かる。
歴代の〈工炉の父〉によって既に五つの至宝が見つかっており、ヴァルカンは〈焔の秘本〉の手がかりをもとに四つの至宝を見つけ出すための旅に出ている。
全ての至宝がそろった時に彼らの前に再び総主長「ヴァルカン」が姿を現すという。彼らはヴァルカンの再臨を果たすために、厳しき探求の旅路を進むだろう・・。
【怒れる戦団】
そんな人道心溢れるサラマンダー戦団だが、帝国の敵とは別に怒りを向けているものがある。帝国の中でも無慈悲かつ卑劣な姿勢で悪名高い戦団「マリーンマレヴォラント」である。
尊敬されし総主長ヴァルカンの名を冠した防衛兵器を強奪され無断で破壊活動に使われた経緯もあったが、更に確執を決定づける事件が発生した。
第三次アルマゲドン大戦時、サラマンダー戦団と共闘したマリーンマレヴォラント戦団はオルク殲滅に乗じ、あろう事か避難民が集まった戦艦ごと砲撃するよう命じ吹き飛ばしたという。
更には悪びれる事なく「力無き弱者など気にしてられるか。奴らは我々の聖戦の為の必要経費だ」そう発言した当時のマリーンマレヴォラント中隊長カストールに対し戦団長トゥシャンを始めサラマンダー戦団は激怒し、殴り合いの大乱闘の末カストール含むマレヴォラント兵団らに半死半生の重症を負わせた。残当ですらない
それ以来サラマンダー戦団はマリーンマレヴォラント戦団に対し一切の共闘や支援を拒否する通達を行ったという。人道を重んじる筈のサラマンダー戦団を激昂させた事実は、帝国と他戦団に伝わりマリーンマレヴォラントの悪名を知らしめたと言われている。
「レイヴンガード」
「奢ることなかれ。暗闇において兵に優劣などない。それを知る者だけが生き残るのだ。」
レイヴンガード戦団長 ケイヴァーン・シュライク
プライマーク(総主長):コラックス
現チャプターマスター(戦団長):ケイヴァーン・シュライク
ホームワールド(拠点惑星):デリヴェランス
コデックスの採用:あり
基本カラー:ブラック
【概要】
奇襲・隠密作戦を得意とする。普段は目に見えないように行動しており、他の選択肢が存在しないときにのみ正面攻撃を仕掛ける。
「狩猟」的な戦術思想を反映してか、レイヴンガード戦団は、単独で長時間の作戦行動が可能なスカウトを多用し、同時に、敵の急所に楔を打ちこむ強襲戦力である「ジャンプパック」装備の「アサルトマリーン」を多数投入することで有名だ。
画像出典:ウォーハンマー40K「キルチーム コア・マニュアル」(KILL TEAM:Core Manual) 表紙イラストより
【戦団の装備】
「サンダーホーク」強襲揚陸艇および大気圏突入用ドロップポッドの保有数がきわめて多いことも、彼らの特徴といえる。
戦団の拠点惑星であるデリヴァランスは、小規模な工業惑星とでも呼ぶべき高い生産力をそなえているため、長期にわたる戦役においてさえ、充分な兵器製造能力を維持できることも強みだ。
【戦団員の特徴】
レイヴンガード戦団の特徴は、各中隊が完全な別行動をとり続ける。各中隊長は独立心が強く、それぞれの中隊が別々の任務に就いている。
また、中隊長は自らの権限において帝国司令官らの救援要請に応えるか否かの権限がゆだねられている。
ホルスの大逆後、総主長コラックスは失った兵力を補うためにレイヴンガード戦団の団員を大量生産しようとするが失敗し、
その結果世代を経るごとに遺伝種子に劣化が表れてきている。中にはおぞましき怪物に変異する者もいるという・・。
主な有名な後継戦団(サクセッサー・チャプター)
銀河には数多くの後継戦団が存在する。その中でも有名なものが以下の戦団となっている。
「クリムゾンフィスト」
「オルクどもよ。何千何万という数で来るがよい。貴様らに対する備えは既に済んでおる。この惑星は皇帝陛下の領土にして、貴様ら如きの餌場にあらず。我ら、かの獣らの血をもってこの惑星を洗い清めん。」
戦団長ペドロ・カンドール
プライマーク(総主長):ローガル・ドルン
現チャプターマスター(戦団長):ペドロ・カントール
ホームワールド(拠点惑星):リィンズ・ワールド
コデックスの採用:あり
基本カラー:ブルー、レッド(拳)
【概要】
インペリアルフィストの後継戦団。名の通り拳が紅く塗られている。断固たる決断力と敗北を認めぬ頑強さを原初戦団から受け継いだ。
異端審問局とも密接な関係を持っており、「純血の団」所属の部隊「デスウォッチ」の、キルチーム(1小隊の部隊)として選ばれることが多い。
また、戦団の長く輝かしい歴史を通じ、クリムゾンフィストは人類の帝国に仇為す化け物じみた異種族、とりわけオルク族との戦いに熟達した戦士として知られている。
クリムゾンフィストの最初期は宇宙艦隊を拠点とする戦団として創設されたが、ロキ星系と〈嵐の宙域〉の善き守り手となっていった。後にクリムゾンフィストは惑星「リィンズ・ワールド」を拠点惑星としてオルクの軍勢と戦うが、後に起こった惑星内での事変をきっかけに多くの同胞たちを失ってしまう。
しかし、彼らは壊滅的な状態になっても戦団の再建を行い、自分たちの信念を曲げずにオルクたちと戦い続けている。
画像出典:雑誌「ホワイトドワーフ 2017年9月号」(White Dwarf) 表紙イラストより
【血染めの拳】
クリムゾンフィスト戦団には、皇帝と総主長を称えるための神聖なる祭日が、一年おきに設けられている。中でも〈創設の火〉、〈剣闘の典儀〉に並ぶものに重要なものが、〈血に染まりし拳の祭典〉である。
事前に指名されていた戦団の斥候が、この日、晴れて完全なる同胞の一員に生まれ変わるための最後の試練を受けることとなるためだ。死の惑星「ブラックウォーター」を旅し、一頭のバーブドラゴンを武器を使わず素手で仕留めねば、試練を完遂することはできない。
この試練を乗り越えた者は、しとめた獲物の血に左拳を浸し、戦団名の由来である真紅の篭手を身に着けることが許されるのだ。最終的に第一中隊へと昇格した同胞は、同様に左拳にも真紅の篭手を帯びることとなる。
最近ではクリムゾンフィストの伝統に新たな新生祝日が追加され、〈新生の日〉には、〈揺るがざる征戦〉によって戦団の遺伝種子庫が思いがけなく補充された出来事を祝福する日となった。クリムゾンフィストは総主長「ロブート・グィリマン」の恩義に報いるため、この日に誓いを再確認する。
【リィンズ・ワールド事変】
第41千年紀の末期、オルク大族長にしてシャラドン炎帝の「スナグロッド」が、ロキ星系で小競り合いを続けるいくさ組を束ね上げ、空前の規模となる大進撃(グァーグ!)となって侵攻を開始した。クリムゾンフィスト戦団長「ペドロ・カントール」は、戦団の全戦力をリィンズ・ワールドへ呼び戻し、反撃準備を命ずる。
だが、戦団が拠点惑星に集結するや否や、スナグロッドの大進撃がリィン星系に姿を現したのだ。クリムゾンフィスト戦団の衛星軌道防衛網は、オルクの艦隊による第一波攻撃を撃退するが、その時悲劇が起こった。
惑星防衛ミサイルの誘導システムに致命的な障害が生じ、プラズマ弾頭を搭載した一発のミサイルが、こともあろうにクリムゾンフィストの要塞院に向けて飛来してきたのだ。そして「ヴォイド・シールド」も防御外壁を貫通し、要塞院中心部にあった最古の広大な武器庫に誘爆し、要塞院は一瞬にして粉砕されてしまった。
戦団の過半数である六個中隊もの同胞たちが、一瞬にして死を迎えたのである。生き残ったのは、偶然にも山の再外縁の領域で防衛任務に就いていた、戦団長カントール含むごくわずかなスペースマリーンの同胞たちのみであった。
彼らは破滅的な爆風から辛くも逃れ、惑星全土を蹂躙するオルクと戦いながら、孤立無援となっていた惑星首都「ニュー・リィン・シティ」を目指して行軍を続けた。そこで彼らは、他にも生き残っていた中隊の疲弊しきった同胞たちと合流を果たした。
彼らと共に、戦団を襲った悲劇について大きな衝撃を受けながらも、戦団長がいまだに健在という事実に闘志を新たに戦った。十八か月にも及ぶニュー・リィン・シティでの包囲戦は過酷を究めたが、ペドロ・カントールの指揮の元で同胞たちは戦意を鼓舞しつつ、多くの犠牲を払いながら戦い抜いた。多くの同胞たちが英雄的な犠牲を払いつつ、絶望的な状態から勝利を勝ち取ったのである。
カントールの防衛戦にはオルク軍が大波となって押し寄せたが、同胞たちは決して退くことなく抗戦した。
ボルターの咆哮がオルクたちを次々と倒し、弾丸が尽きるとチェーンソードやコンバットナイフ、そしてセラマイト装甲の拳で次々とオルクたちを屠っていった。これほどの剛勇無双の戦士たちを前にして、勝てる見込みが無いと判断したオルクたちは、遂にリィン星系より完全に駆逐されたのである。
しかしその代償は多く、戦団の兵力は大きく削られていた。
【戦団の復興】
リィンズ・ワールド事変で被った損害は甚大で、古参兵や特務兵の割合に不均等が生じた。とりわけ技術官、医術官の不足は戦団にとって大問題になる。
彼らのような専門知識と経験の豊富な同胞の存在は、戦団の再建に不可欠であるからだ。技術官が備える機械技術が無ければ、スペースマリーン戦団のいかなる兵器の類も維持整備が行えず、医術官の専門技術が無ければ、スペースマリーン戦団は新たな同胞を迎えることが出来なくなってしまう。
特に医術官が戦団の遺伝種子(ジーンシード)を自分たちの手で護ることはクリムゾンフィストにとってかなり重要なことだ。通常、戦場で倒れた同胞全員から医術官が、遺伝種子の元となるプロゲノイド腺を無事に回収し終わるまで撤退することはない。
例え圧倒的な敵勢力が目前に迫っていたとしても、未回収のプロゲノイド腺を戦場に遺した状態で戦団を撤退させることは極めてまれである。
そこでクリムゾンフィストは、リィンズ・ワールド以外にも、ロキ星系全域から新規入団者を募り始めることにした。しかし、彼らは決して選抜過程自体を短縮したり急いだりすることはせずに、あくまでも戦団の気高き伝統を守りながら熱望者を選抜していった。
彼らは危機に立たされていたとしても、熱望者の素質を選別する基準や適正に関しては一切の妥協を許さないのだ。仮にここで妥協した場合には、それがいつの日にか戦団を破滅へと導く恐れがあるためだ。
このような状況で編成された第十中隊は、ごく少数の斥候分隊によって形作られているが、彼らはあらゆる戦場でクリムゾンフィスト戦団の未来を背負いながら戦っている。これらの斥候分隊は戦団の知識と経験の担い手となり、戦団の古参同胞たちにも負けず劣らぬ激しさでオルク族を憎み、屠り続けているという。
後に復活した総主長「ロブート・グィリマン」の手によって率いられる〈揺るがざる征戦〉にて、新たなタイプのスペースマリーンである「プライマリススペースマリーン」が配備された。このスペースマリーンによる新兵は、不足していた人員を確保することに成功し、クリムゾンフィスト戦団は事変以前の戦力を取り戻しつつあるという。
「ブラックテンプラー」
「この銀河はあまねく皇帝陛下の支配する領域なり。これに異議を為さんとするものは必ずや討ち滅ぼさなねばならぬ。」
当代大将帥ヘルブレヒト
プライマーク(総主長):ローガル・ドルン
現チャプターマスター(戦団長):当代大将帥(ハイマーシャル) ヘルブレヒト
ホームワールド(拠点惑星):ブラックテンペラー艦隊
コデックスの採用:なし
基本カラー:ブラック、ホワイト、レッド
【概要】
インペリアルフィストの後継戦団。拠点惑星を持たず、常に戦場となる惑星を渡り歩く。その様は正に黒い十字軍として恐れられている。コデックスには従わずに、戦団独自の戦術やルールで組織が運営されている。
〈大征戦〉当時のインペリアルフィスト兵団における名誉の護り手「テンペラーブレザレン」の中隊長「シギスムンド」は、その厳格なる意志と比類なき剣術の腕でドルンの右腕として活躍した。〈ホルスの大逆〉の後、〈第二期創設期〉においてインペリアルフィスト兵団は複数の戦団として分割され、その一つとしてブラックテンプラー戦団が創設された。
その際、戦団を率いる「シギスムンド」は「片時も休むことなく皇帝陛下の敵を滅ぼす義務を全うする」という制約を立てる。それと同時にシギスムントはドルンから戦団長に当たる役職の「大将帥」(ハイマーシャル)に任命される。
この誓約はその後の歴代の大将帥(ブラックテンプラーでの戦団長)によって受け継がれ、創設一万年を得た今日に至るまで、この誓いは破られていない。総主長グィリマンが著したコデックスを否定した彼らは、他のスペースマリーンと異なり人類の皇帝を神とみなし、この上ない崇拝を捧げ続けている。
そのひたむきな信仰心によって帝国聖教会との強いつながりを有している。
画像出典:ウォーハンマー40K キャンペーンブック「ギャザリングストーム フォール オブ ケイディア」(Gathering Storm_- Fall of Cadia) P7より
【征戦団】
ブラックテンプラー戦団は拠点惑星を持っておらず、代わりに無数の「強襲戦艦」(バトルバージ)と「打撃巡洋艦」(ストライククルーザー)の艦内で生活を行っている。
ブラックテンプラーは「中隊」の制度を採用しておらず、代わりに中隊程度の数の同胞の部隊である「征戦団」(クルセイド)という部隊制度を採用している。更に中隊長に当たる役職は「将帥」(マーシャル)と呼ばれ、戦団長に当たる役職は「大将帥」(ハイマーシャル)と呼ばれている。
征戦団は中隊と違って定数はなく、その規模もほんの数人の戦団員で構成されることもあれば、数百人という戦団員で構成されることもあり、戦団員の数は多種多様である。
ブラックテンプラーの征戦団は銀河に広く浅く展開されており、実に十個余りの征戦団が戦っているのだ。だが、時と場合によっては全征戦団を一つにして、強力な一つの征戦団として戦いに赴くこともあるという。
各征戦団は特定の敵を撃破する、聖遺物の奪還、領域の浄化、礼拝惑星の防衛など様々な目的に応じて召集される。
このような招集命令は大将帥によって開始されるのが普通だ。それ以外にも、帝国の諸機関から支援が要請された際にも征戦団が派遣されることもある。
ブラックテンプラー戦団は帝国正教会に対する支援義務を何ら負ってはいないものの、しばしば帝国正教会と共通の目的をもって戦うという。特に、アデプタ・ソロリタスのバトルシスターと共に戦場に赴き、互いに義務と名誉を共有してきたのだ。
【戦団員の募集と育成】
ブラックテンプラー戦団は帝国の諸惑星のいたるところに〈戦団の砦〉(チャプターキープ)を築いてる。これは様々な惑星の住人の中から新たなスペースマリーンの志願者(アスピラント)を募るためだ。
これは〈戦いの聖典〉から逸脱した方法であり、志願者の訓練方法も他の〈聖典戦団〉とは大きく異なる。
ブラックテンプラー戦団は斥候中隊を擁してはいない。その代わり、この戦団内における新規入団者はネオファイト(修練士)と呼ばれ、一人前のスペースマリーンである「イニシエイト」(伝授者)から一対一の教導を受けるべき立場に置かれる。
伝授者はいずれも、ブラックテンプラー戦団の礼拝と戦闘の様式を修練士らに伝授するという、厳粛なる誓いを立てた者たちだ。
事実、彼らにとって皇帝崇拝のもっとも単純な形態とは、戦闘そのものである。
修練士と伝授者は共に、征戦分隊(クルセイダースカッド)と呼ばれる混成部隊を構成して戦場に赴く。修練士たちは古参の同胞たちと並んで戦い、皇帝陛下の敵を屠るのだ。
己が導師たる伝授者と教戒官(チャプレイン)にその武勇と技量を認められると、修練士は晴れて伝授者となるための位階へと昇格する。そこで彼は、皇帝陛下の敵に死をもたらすための技量にさらに磨きをかけていくだろう。
そしていつかは、自らが新しい修練士を迎えて育てる立場となるのだ。
このようにして、ブラックテンプラー戦団では知識と経験が伝授者の下に集積され、新たな修練士に受け継がれていくのである。
【戦闘教条】
戦いに臨むブラックテンプラー戦団は、敵と長距離を隔てた射撃戦よりも、彼らの栄えある創設者「シギスムンド」の戦いに則した熾烈な接近戦を好む。ブラックテンプラー戦団の理想的な戦いとは、敵と真正面から向き合うことで可能となり、ようやく栄光と敬意を受けるに値すると彼らは考えている。
このため、射撃戦を得意とする撃滅分隊の数は、他戦団に比べてごく少数であるという。戦団員は聖銃ボルターを祝福されしチェーンソードを手に戦うのだ。
【異能者(サイカー)に対する憎悪】
彼らは他の戦団に比べてサイカー(異能者)に対する強い憎悪を持っている。その為、ブラックテンプラー戦団には司書官(ライブラリアン)が存在しない。
不浄なる異種族の妖術師や、〈禍つ神々〉を受け入れたローグサイカーなども対象になっている。理由としてはそうした者たちは、惑星全体を皇帝陛下の灯の外へ引き摺り下ろし、呪わしき破滅に陥らせる元凶だからと考えているからだ。
また、〈歪み〉に潜む不浄なるケイオスディーモン達はそうしたサイカー達を物質世界(現実世界)に出現する際の導管として利用する。それ故に、ブラックテンプラーの戦団員は己が魂を強く鍛え上げ、新興の純潔性を高めて異能者たちと対峙するのだ。
しかし、例外ながらも帝国に仕える精神感応官(アストロパス)や航宙士(ナビゲイター)達には特別な敬意を抱いている。彼らは皇帝陛下の聖なるサイキックパワーを受け取ることが許されており、彼らがブラックテンプラー戦団を戦場へと導いてくれるからだ。
「フレッシュテアラー」
プライマーク(総主長):サングィヌス
現チャプターマスター(戦団長):ガブリエル・セス
ホームワールド(拠点惑星):クレタシア
コデックスの採用:なし
基本カラー:レッド
【概要】
ブラッドエンジェルの後継戦団。元戦団で問題になった遺伝種子の欠陥である〈紅き飢え〉、〈黒き怒り〉による影響が際立っており、その狂気と残虐性で悪名高い汚名を背負っていた。
しかし、今では見放された惑星を救い、敵地へ容赦なく斬り込む彼等は次第に守護者として再認識されつつある。
戦団内では〈黒き怒り〉の特徴を元戦団の総主長「サングィヌス」からの贈り物として肯定的にとらえており、それらを活かした白兵戦を得意とする。
具体的には味方への被害を最小限にしつつ戦団員の獰猛性を生かす為に、四方八方敵に囲まれた戦場で大群に切り込みをかけていく。
この戦術によって〈黒き怒り〉の特性を最大限に生かすことができるのだ。
かつては、飽くなき殺戮衝動に突き動かされる彼等の巻き添えにより、帝国防衛軍はおろかスペースマリーン戦団でさえ犠牲となっていた。
その獰猛さと遺伝種子異常が災いし定員補充が不可能な状況に陥り、救援を求める帝国諸軍の指揮官にさえ拒絶される事態に陥る。
それ故に「異端審問庁」と「帝国聖教会」は、彼らが渾沌の魔の手に堕したのではないかと厳しい視線を向けていた。
しかし、戦団長が「ガブリエル・セス」に変わり、彼の外交的努力と戦術によって、悪名高き汚名を返上することに成功する。
今では異端宣告と反逆罪を免れ、白兵戦のエキスパートとして戦い続けているのだ。
画像出典:小説「A Son's Burden」表紙イラストより
【主要キャラクター】
- 「ガブリエル・セス」
フレッシュテアラー戦団の戦団長。戦団の壊滅の危機を救い、本来恥ずべきである〈黒き怒り〉を父たるサングィヌスからの贈り物として誇りを持って戦う。
巨大なチェーンソードの大剣「血を奪う刃」(ブラッドリーヴァー)を両手に構え、豪快に振るう。
彼が戦団長に就任した時には戦団は壊滅の危機に立たされる。異端審問庁から戦団の残虐性から〈叛逆戦団〉としての疑いをかけられていた。
彼は戦団を存続させるため、獰猛性を活かすことを決意する。戦争の第一波となり、八方を敵に囲まれた状態で戦闘すれば、巻き添えの懸念は取り払われる。すなわち戦場における「切り込み隊長」の役目に徹することを選んだのだ。
再建への道は苦難であったが、彼の戦術と外交的努力によって、次第に実績を積み重ねてゆくと同時に彼らを再び救世主として称賛する声が出てきた。
彼のやり方は絶望的な希望ともいえる無謀な方法ではあるが、わずかな希望を頼りに今日も敵陣へ切り込みをかけていく。
画像出典:ウォーハンマー40K「コデックス:スペースマリーン第5版」(codex:Space Marines)P55 イラストより
その他の戦団(チャプター)
特殊な文化と特徴を持つ戦団も数多くあり、下記の戦団はその有名な戦団の一つといえよう。
「グレイナイト」
「我ら鉄鎚なり!!」
プライマーク(総主長):なし
至高騎士団長: カルドール・ドライゴ
ホームワールド(拠点惑星):衛星タイタン
コデックスの採用:なし
基本カラー:グレー
【概要】
対ケイオス(渾沌)専門に創設されたインクイジターの一部門「鉄槌の団」(オルド・マレウス)直属のスペースマリーン戦団。通称ディーモンハンター。
創設には重大な秘密があり、それゆえに人類に対しても存在を知られてはならない第666番目の戦団番号を持つ鈍色の騎士。ディーモン狩りに特化しており、帝国内でも秘密裏にケイオスディーモンを狩り続けている。
鈍色の騎士グレイナイトの詳細についてはこちらを参照されたし。
画像出典:Erasmus Brosdau氏によるファンアートムービ「The Lord Inquisitor - Prologue」公式Facebookより
「ブラッドレイヴン」
「我ら、完璧なかれし!」
プライマーク(総主長):不明
現チャプターマスター(戦団長):ガブリエル・アンジェロス
ホームワールド(拠点惑星):アウレリア(消滅)、戦団のフリートベース
コデックスの採用:あり
基本カラー:レッド、ホワイト(肩部分)
【概要】
知識の番人にして戦士であり、秘密主義的で謎が多い戦団。知識は力である信じており、儀式、歴史、そして知識の習得に注力している。
他の諸戦団と異なり、高い割合でサイキック能力をもたらす遺伝種子を持っている。その為、他戦団に比べて強力なサイカーたるライブラリアン(司書官)が多く在籍する。
戦団員は戦団自体の出自を誰も知らず、失われた出自を知るために銀河中から戦団のルーツに関する情報を独自で収集している。
戦団の出自には大きな秘密が隠されていると言われている。
ゲーム「Dawn of War」シリーズで初登場し、シリーズを通してキャンペーンモード内の主役として活躍する。
余談だが、「ブラッドエンジェル」戦団とは名前が似ていても何も関係はないので注意。初心者や始めたての趣味人によく間違えられる。
画像出典:ゲーム 「Warhammer 40,000: Dawn of War3」 Space Marines Key Artより
【戦団の特徴】
ブラッドレイヴン戦団の組織編制は、〈戦いの聖典〉(コデックス)に定められたルールを採用している。戦団は十個中隊で編成され、各中隊は十個の分隊で構成されている。このルールはコデックスを採用している他戦団とは特に変わりない。
ブラッドレイヴン戦団の最大の特徴は”数多くの司書官(ライブラリアン)を迎えている”という点である。なぜここまでブラッドレイヴンが多くの司書官が在籍しているのかは理由が不明で、戦団の育成方針なのか、それとも遺伝種子の影響なのかは今でもその理由は公表されていない。
彼らは司書官の割合が高いため、ブラッドレイヴンの殆どの攻撃部隊には、最低でも一人の司書官が同行する。司書官が部隊の指揮を執るといったことも珍しくなく、そうでない場合には指揮官の上級顧問を務める。そのため、必然的にブラッドレイヴンの上位の指揮官たちには、サイカーが占める割合がより高い。
また、ブラッドレイヴンには〈戦団の秘密の守護者〉と呼ばれる特殊部隊が存在し、戦団蔵書院から選抜された多くのサイカーが在籍している。彼らはより効果的にかつ効率的に戦うため〈渾沌〉の進行パターンや無数の事例を熱心に研究している。
この部隊に所属している同胞らは常に戦団の司書官と教戒官(チャプレイン)によって腐敗の兆候を監視されている。その主な理由は明らかになっていないが、主席司書官の「ジョナー・オライオン」は〈大亀裂〉の出現前にもこの精査を強化している。
【〈隔世の間〉】
戦団蔵書院の〈隔世の間〉は、司書官になるには強さが不足していた者たちである狂気の犠牲者たちで満ちている。これは彼らの研究の危険性に対する簡薄たる「遺言」だ。かの不運な者たちは、自分や他人へ危険を及ぼす存在へと変り果てた結果、儀式の一環として処刑されるが、最期を迎える前に戦団による接見が行われる。
ここはそうした究極の犠牲を捧げた者たちが戦団の神聖なる〈隔世の間〉の主から個人的な敬虔のな祈りを捧げられる非常に厳粛な場所である。
【戦団の起源】
彼らは長い間皇帝陛下の名の下に戦い続けたが、その起源を正確に知る者はいない。彼らは謎多き戦団として、多くの知識の習得に執着してきた。
彼らは長年にわたる奉仕を続けてきたのにもかかわらず、M37初期よりも古い記録が残っていない。
ブラッドレイヴンの起源の詳細は、中隊長「ダヴィアン・スール」が惑星「クロノス」で発見したものの、後に破壊されたといううわさが残っている。その結果、戦団はどの総主長を父祖であり、どの戦団の後継なのかも知らないまま戦い続けた。
【大いなる父】
また、彼らには「アザリアー・ヴィディア」という同胞によるものが大きい。彼は古き伝説にちなみ、〈大いなる父〉の名で戦団の同胞たちに知れ渡っている。
〈大いなる父〉の伝説は、ブラッドレイヴン戦団の黎明期に、彼が戦団蔵書院の主であったことを伝えている。伝説によれば、ブラッドレイヴン戦団は「ゴシック」星区で起こったと言われている〈歪み〉からもたらされた一連の反乱に応戦し、この戦役によってかなりの損耗を生じたと伝えられているが、これを裏付ける記録は存在しない。
この時、彼らは渾沌の軍勢との戦いに臨んだが、指揮官が相次いで斃(たお)れてしまい、代理としてヴィディアに指揮官が移った。
彼は極めて知略に富む戦士であり、多くの戦史から無数の戦いの定石と機知を学ぶと同時に、おぞましき〈渾沌〉に関する知識も蓄えていた。それと同時に彼は非常に強力な精神感応の能力の異能も授かっていた主席司書官(チーフ・ライブラリアン)でもあった。
彼は数か月にわたり敵の動きや情報を研究し続けたが、同じ軍の高官や同胞からは”資源と時間の浪費”や”書物の中に隠れて敵と戦うなどありえない”などの批判が相次いだ。
しかし、彼は敵に関する研究を終えて指揮官として軍を率いると、彼は敵の戦略拠点や補給源、そして、退却ルートを次々と制圧していった。。最終的には反撃も一切ままならず、動きを予見するかの如く次々と敵軍を撃破していき、敵軍は全滅した。
ゴシック星区での圧倒的な勝利の後、ヴィディアはブラッドレイヴンの戦団長(チャプターマスター)を任されることとなった。司書官が戦団長を務める例はごくまれな例であり、彼は何世紀にもわたって戦団長と主席司書官の役割を見事に果たしていった。
この〈大いなる父〉の偉業は今でもブラッドレイヴン戦団の同胞たちの心と精神に深く浸透している。
【戦闘教条】
ブラッドレイヴン戦団はむやみに強襲や電撃戦を仕掛けることを好まず、攻撃開始時に敵の動向を詳細に調査し、その結果に応じて作戦を決定する。そのために、即時攻撃や徹底的な攻撃を好む他戦団との間に軋轢を生じることもしばしばある。
彼らを臆病者呼ばわりする者の意見もごく稀にあるが、いざ戦場に立てば皇帝陛下の憤怒を体現する勇敢な〈戦闘者〉であることは変わりない。
彼らの立てた戦闘計画は初期から最終段階に至るまで、殆ど変更なく冷徹に実行される。司書官たちが超常的な予見と予測の力を発揮するおかげで、あらゆる偶然までもが計画の一部であるかのように遂行されるだろう。
その結果、帝国の諸軍が気づいていないような敵の計画や攻撃を警戒し、速やかな対応を取ることが可能となっている。
「レッドスコーピオン」
「皇帝の意思を裏切るよりも重い罪はない」
プライマーク(総主長):不明
現チャプターマスター(戦団長):至高指揮官カラブ・カルン
ホームワールド(拠点惑星):ザエバス・ミノリス(正確な場所は不明)
コデックスの採用:あり
基本カラー:チャコールグレー、ブラック、イエロー
【概要】
帝国の教義への完全かつ完璧なる傾倒で有名な帝国純粋主義者からなることで知られている戦団。つまりスーパー潔癖戦団である。
その潔癖っぷりは極端な劣化や堕落がないことで有名であり、帝国内でも信頼に値する伝統主義者として確固たる信頼と実績を持っている。
彼らはあらゆる種類の変異によって汚染されたと考えているゼノ(異種族)やアブヒューマン(亜人間)、サイカー(超能力者)と共同戦線を行う事を拒否し、あくまでも純粋な人類のみしか受け入れない。
コデックスの教えに忠実で、コデックスを神聖なる聖書として妄信しており、その傾倒ぶりはコデックスの教えに忠実で知られる「ウルトラマリーン」戦団すら超える。
更には、スペースマリーン戦団の中でも珍しく、皇帝陛下を神として捉える熱狂的な忠誠っぷりを持っている。
しかし、彼らの長年の献身的な奉仕の記録にもかかわらず、戦闘者内には依然として、彼らが所属する創設者のアイデンティティーと同様に、彼らの遺伝子種子を採取した原初戦団や戦団としての起源が完全に謎に包まれている。
画像出典:ウォーハンマー40K「エキスパンション:インペリアル アーマー ボリューム9 バダブ戦役 パート1」(Imperial Armour 9 - The Badab War - Part 1)P48 イラストより
「デスウォッチ」
異種族を「なぜ殺すのか」と問うこと勿れ。「なぜ殺さぬのか」と問え。
ウォッチキャプテン、同胞「アルテミス」
基本カラー:ブラック、シルバー、元の戦団色(片方の肩)
【概要】
各スペースマリーン戦団から有力者や志願兵を集めた、対異種族の特殊精鋭戦団。所謂スペースマリーンのオールスターチームである。(5色揃ってマリーンジャイ)
異端審問庁所属の「純血の団」(オルド・ゼノス)直属の部隊で、各スペースマリーン戦団から優秀な者を選抜し、任務にあたらせる。デスウォッチのメンバーはスペースマリーンの中でもひときわ能力の高い者だけが選ばれる。
それゆえ、デスウォッチに選ばれることは、スペースマリーンにとって大変名誉なこととして称されるのだ。一方で、戦団で失敗をしてしまった者が送られたり、部隊に馴染めなかった人物が合流したり、自分から進んで志願したりという場合もあり必ずしもスカウトした人材だけで成り立っているわけではない。
彼らは少数精鋭だが、メンバーの長所を活かし、特殊な弾種を使い分けるなどをしてどんな絶望的状況もひっくり返す実力を誇る。
基本カラーはブラックとシルバーだが、右の肩は所属していた戦団の色に染められ、その戦団章が描かれている。左肩にはデスウォッチであることを示す紋章を帯びる。
全てのアーマーの色を黒く塗りつぶすことはしない。何故なら神聖なるパワーアーマーと機械精霊への冒涜に当たるためだ。
【ゲーム上の特徴】
デスウォッチ単体でアーミーを編成するのではなく、スペースマリーンのアーミーと混成して戦わせるのが基本。
他のスペースマリーンのいいどこ取りもできるような編成も可能。対異種族に対してボーナスが得られる能力を持つ。
【ウォッチフォートレス】
デスウォッチのメンバーとなった者は自らの戦団を去り、配属先となる「ウォッチフォートレス」へと向かう。ウォッチフォートレス自体はその存在が秘匿され、分散して配置されている。
デスウォッチの聖務は通常任務と比べて過酷なものとされ、出自の戦団を去ることは今生の別れにも等しいという。
各ウォッチフォートレスの下には、「ウォッチステーション」と呼ばれる前線基地が建造されている。その存在は帝国の重大機密の一つであり、敵に発見されて対処ができない場合には自爆装置が作動する。
【ウォッチマスター】
ウォッチフォートレスやウォッチステーションには戦団長に当たる役職の「ウォッチマスター」(監視長)が配備されている。ウォッチマスターは別名「ウォッチコマンダー」とも呼ばれており、重ねた武功と知識故に元の戦団には戻らないで(または戻れないで)聖務を続けている。
ウォッチマスターの権限や責任は重大なものとなっており、異端審問庁の極秘データベースへのアクセス権や、惑星を焼き尽くす「究極浄化」(エクスタルミナトゥス)の執行許可を出す権利などを持っている。
その権威は上級異端審問官さえも敬意をはらうものであり、帝国至高卿の会議に招かれることもある。
【ブラックシールド】
メンバーの中には深い事情を抱えてデスウォッチに入った者もいる。元の戦団で過去の罪を償おうとするものや、全滅した戦団の生き残り、果てやホルスの大逆が勃発した時も皇帝陛下と帝国への忠誠を捨てずに、兵団を離反してまで帝国側に留まった元大逆兵団の所属だった者など、出身の戦団を名乗れないものなどその理由は様々。
そうした者たちは「ブラックシールド」と呼ばれ、自らのつけていたエンブレムなどの元の戦団を示すものは全て取り除き、自らの罪を贖罪するためにデスウォッチへと奉仕する。
彼らが贖罪を続けていけばいつかは再び元の戦団へ戻れる、或いは新たなる栄光への道を得られると信じて今日も戦い続けている。
【組織編制】
ウォッチマスターの下には「ウォッチカンパニー」と呼ばれる組織が数組存在し、スペースマリーン戦団でいう中隊に当たる役割を持っている。
「ウォッチカンパニー」は一人のウォッチキャプテンといくつかの少数チームである「キルチーム」によって構成されている。
「キルチーム」と呼ばれる少数のマリーン(1人のキャプテンと4人から9人のマリーン)による部隊を編成して行動する。
大規模戦闘となると、一つのウォッチカンパニーが丸々派遣されることも稀にある。
デスウォッチは選ばれたメンバーによって「ダークエンジェル」や「スペースウルフ」のような独特なルールや流儀を持つ者も居ており、キャプテンはそれら性質や考え方が異なる者たちを一つにまとめ上げなくてはならない。
うまく彼らがまとまれば、背中を預ける同胞として過酷な訓練と聖務によってお互いを認め、いつかは同じキルチームの一員として確固たる信頼関係を築くこととなる。
デスウォッチでの聖務を果たし終えたものは自らの元居た戦団へと帰還する。帰ってきた同胞は英雄として歓迎され、元の階位から昇進することが多い。
元デスウォッチの戦団員のアーマーの色は元の色に戻すが、左肩だけデスウォッチの紋章をそのまま残して使用する者もいる。
【技術のイノベーション】
本来帝国の機械教では技術のイノベーションは禁忌とされており、異種族由来の技術というものはもってのほかであるが、デスウォッチでは例外的にそれらが許されている。彼らは任務を終えるごとに装備の改良や、異種族の技術の回収を行う。
しかし、この異種族由来の技術の回収、研究、利用が全面的に認められているわけではない。
異端審問庁では急進派(ラディカル)と保守派(ピューリタン)による紛争(ひどい場合には戦争になることも)が現在でも続いており、時には回収した技術が破壊されることもある。
画像出典:ウォーハンマー40K「コデックス:デスウォッチ第8版」(codex:Death Watch) 表紙イラストより
特殊なスペースマリーン部隊
スペースマリーンには戦団に分類されない特殊な部隊が存在する。
「レギオン・オヴ・ダムド」
「我ら、業火を以って敵を清めん」
プライマーク(総主長):不明
現チャプターマスター(戦団長):不在
ホームワールド(拠点惑星):ゾロス(破壊)
コデックスの採用:不明
基本カラー:ブラック
【概要】
骨と炎の装飾が描かれた漆黒のパワーアーマーを身にまとった静寂の戦士。その出自を知るものは殆ど居ない謎の部隊。
人類が窮地の時に〈歪み〉の中から何の前触れもなく現れ、寒気を覚えるほど冷酷無比な精密さをもって戦い続け、絶望的戦況を勝利へと変えるロム兄さん的立場。
画像出典:ウォーハンマー40K「コデックス:スペースマリーン第7版」(codex:Space Marines)P120 イラストより
【部隊の特徴】
超常的な炎を纏う彼らは、通常兵器が一切効かない。メルタガンやプラズマ兵器なども体をすり抜けしまうのだ。
彼らの持つボルトガンは通常では考えられぬ威力を発揮し、途絶えることないボルト弾の弾幕を発射し続ける。そして戦闘が終了すると、雲散霧消してしまうのだ。それ故に彼らのことを詳しく知るものがほとんどいないのである。
更に彼らの出現方法が不可解で、テレポートやワープなどの輸送主題の痕跡が一切無い。彼らは必要とされている場所へと豁然と現れて戦闘を開始するのだ。
彼らの正体は様々な仮説が飛び交っており、その中でも有力なのが歪み航行中に破滅を迎えた「ファイアホーク」戦団の生き残りというものである。アエルダリの侵略に対抗するために戦団は、旗艦と移動要塞院でのワープ直後に生存者200名を除く800名の戦団員全てが忽然と姿を消した。
その翌年から所属不明な戦団のスペースマリーンによる友軍が現れる事例が多数出てきており、謎の黒い戦士たちは「レギオン・オブ・ダムド」と呼ばれるようなった。それ故に、「ファイアホーク」戦団員の魂が「同胞たちを救うためにやって来た」とか、「死したる戦闘者の化身になった」、「皇帝陛下の御使いとして生まれ変わった」等などの仮説が飛び交うようになった。
今日彼らは銀河のどこかで、死の淵を超え皇帝陛下の御為に戦い続けている。
追記・修正は戦団に入った後にお願いします。
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- ウルトラマーリンの名前、どうもダジャレ臭いんだよな… -- 名無しさん (2020-01-05 10:22:14)
- 結局、ブラッドレイブン=サウザンドサン残党なのか・・・? -- 名無しさん (2020-01-06 14:27:04)
- 残党というか、小説などでは起源という扱いでほぼ伏線はられてる。ただゲームが出なくなっちゃったので確定は… -- 名無しさん (2020-01-06 19:08:11)
- アニヲタでウォーハンマー関連を読んだ感じだとレッドスコーピオンの由来はワードベアラー兵団じゃないのか? -- 名無しさん (2021-07-30 13:23:05)
- ↑レッドスコーピオンの由来となる兵団はまだ判明してないよ。確かにワードベアラー臭い特徴はあるにせよ、「 Imperial Armour」や「ホワイトドワーフ」などの公式の書籍にはそういった記述は今のところ見られないね。 -- 名無しさん (2021-08-03 19:36:00)
- レイヴンガードってガチで、第7~10中隊を独立運用してるの?特化しすぎてる気がするけど、コーデックスから逸脱して、兵科を増やしているのか? -- 名無しさん (2021-11-04 21:19:52)
- そこはプレイヤーが好きにしてくれってことなのでは? 大体レイブンガードは遺伝子シードが不安定であんまり増やせないって設定だし -- 名無しさん (2021-11-07 16:39:22)
- 創始、後継問わず異なる戦団同士が手を組んで帝国の敵と戦う…という事例はザラだったりする? -- 名無しさん (2022-10-03 23:58:12)
- ↑割とあったりするよ。だけど戦団毎の方針や主義もあるからやり方が違いすぎると揉めたり、喧嘩もしたりする。たとえばマリーンマレヴォラントっていう戦団はオルク軍団を難民と一緒に殲滅したから、一緒に共闘してたサラマンダーをマジギレさせたりしてる。(サラマンダーは人道や道徳心を重んじる戦団のためキレて当然だけど…) -- 名無しさん (2022-10-04 00:10:20)
- そういやウルトラマリーン、ウルトラマール星域にティラニッドが攻めてきたあの一件以降コデックスに反した改革を取り始めててグィリマンもそれを賞賛してると聞いたことがあるが…所属人数の増加とかだろうか? -- 名無しさん (2022-10-18 22:24:47)
- ↑「総主長は我々(ウルトラマリーン)が戦争のあらゆる分野に秀でるべきと説いた」という発言があるため、「対ティラニッド専門部隊の設立」が問題視されたと思う。総主長が認めた後、後継戦団でも部隊成立の構想が受け入れられるようになった。 -- 名無しさん (2022-10-18 23:56:34)
- ↑3因みにマリーンマレヴォラントは公式が「最低最悪」呼ばわりするほどのロクデナシ戦団で、上記以外にも技術局の難破船から物資を強奪するわ、ブラックテンプラーのマリーンを決闘で殺して戦利品ぶんどるわ、ブラックドラゴン戦団のマリーンを殺してるわ、戦えないやつは穀潰し扱いするわと悪行の枚挙にいとまがない。当然同胞同士でも仲が悪く味方殺しもしょっちゅうある。 -- 名無しさん (2023-03-04 14:08:29)
- 偉大なるライオンパパが復活して「フォールン?反省してたら許すよ。」したせいでダークエンジェルの1万年間の活動が無駄に犠牲を出した事になった -- 名無しさん (2023-06-03 18:47:48)
- ↑ 裁定を下せる本人が行方不明という事態だったので仕方ないし、フォールン全員の改心は確定してないから、全否定ではないが・・・。まあ、戻ってきた奴らには、贖罪部隊を組んで、ブラッドエンジェルのデスカンパニー並の特攻ぐらいしてもらわないと -- 名無しさん (2023-07-03 11:42:59)
- ↑↑ まあパッパがそういうならと受け入れるには1万年はあまりにも長すぎ申した…ってなって離反者出かねないけどプライマークの言うことだしなあ -- 名無しさん (2023-07-04 19:56:53)
- ↑2その贖罪部隊のミニチュア欲しい -- 名無しさん (2023-07-14 00:57:43)
- 全裸で武器を持った変態集団できちゃうな -- 名無しさん (2023-11-06 16:55:27)
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