逆転裁判/逆転裁判 蘇る逆転

ページ名:逆転裁判_逆転裁判 蘇る逆転

登録日:2019/04/06 (土) 10:29:20
更新日:2024/04/04 Thu 11:37:36NEW!
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真実を暴き出せ!!



逆転裁判』(Phoenix Wright: Ace Attorney)とは、カプコンが発売したアドベンチャーゲームである。
2001年10月12日にゲームボーイアドバンス用ソフトとして『逆転裁判』が発売され、2005年9月15日に完全新作エピソードを収録したリメイク版『逆転裁判 蘇る逆転』がニンテンドーDS用ソフトとして発売された。
後にWii UのVCとしても配信され、『2』『3』と共に1本にまとめた『逆転裁判123 成歩堂セレクション』がニンテンドー3DS等で発売されている。


ここではリメイク版『蘇る逆転』についても解説する。



概要


カプコンの大人気シリーズである『逆転裁判シリーズ』の1作目。
全4話構成であるが、容量の都合上他のシリーズと比べるとサクサク進める事が出来る。
しかしこの時点で「証人の証言をゆさぶり証拠品で矛盾を暴く」というゲームの基本システムはほぼ完成されている。


プレイヤーは新米弁護士の成歩堂龍一となり、絶体絶命の依頼人を救うべく法廷で弁護を行う。
そのために裁判前日に事件の証拠や証言を集め、裁判当日にはそれらを使って依頼人の無罪を立証していく。
最終的に依頼人に無罪判決が下ればそのエピソードは終了となり、次のエピソードが開放される、というのが大まかな流れである。


「裁判」に堅苦しいイメージを持っている人もいるだろうが、本作には弁護士の武器の1つである「法律」に関する専門用語は殆ど出ておらず(あっても「時効」「法廷侮辱罪」ぐらい)、法律の知識無しでも楽しむ事ができる。
当然というべきか、実際の裁判とは異なる点が多い。*1
また、舞台となる裁判は最長でも3日で結審するようになっているが、これは「容疑者が有罪か無罪かのみを審理する」という『序審法廷制度』という作中の制度によるもの。*2


エピソードは探偵パートと法廷パートを交互にプレイする形で進んでいく。
探偵パートの目的は裁判に勝つための証拠を集める事であり、十分に証拠を集めないと法廷パートに進めない。
法廷パートでは証人を尋問し、証拠品を使って証言の矛盾を指摘していく事になる。
探偵パートと違い、証拠品の突きつけや選択肢を間違えると「ペナルティ」を受ける場合があり、5回ペナルティを受けると依頼人に有罪判決が下されゲームオーバーとなる。
その他細かいシステムの説明は『逆転裁判シリーズ』の項目を参照。


当初は続編の予定はなかったが、個性豊かなキャラクターと脚本担当の巧舟が書いたセンス抜群のテキスト、何度聴いても飽きないBGM等が好評となり、翌年に続編の『2』が発売された。


ちなみに当初のタイトルの候補として『サバイバン』というのが上がっていたが、当時の開発部長の三上真司に「それじゃ売れない」と言われた事で現在のタイトルとなる。
またキャラクターデザインも、当初は子供向けというイメージがあったので現在とはかなり異なったデザインだったが、方向性を変更した事でキャラクターの年齢が見直され、現在の成歩堂達が誕生した。
他にも開発中にメンバーが次々と脱落する等、製作は相当難航したようである。


2005年に発売された『蘇る逆転』は、DSのタッチスクリーンやマイク機能により遊びやすくリメイクされている。
また、新たに追加された第5話『蘇る逆転』にはDSの機能を活用した「カガク捜査」が導入されており、当時は大きな話題となった。
これらの機能は後に発売される『4』以降の作品にも受け継がれている。


ちなみに本作で発生する事件は2016年8月~12月(『蘇る逆転』も入れると2017年2月までとなる)に起きたもので、実はこの物語はソフトの発売日から見ると未来の出来事である
また本作が発売された2001年は、本作ではシリーズに大きな影響を及ぼした「DL6号事件」の発生年となっている。



用語


※「★」は『蘇る逆転』で登場した用語


本編から15年前の2001年12月28日に発生した殺人事件。「DL6号」とは警察がつけた事件分類ナンバーである。
当時発生した地震の影響で地方裁判所のエレベーターが停止。数名が中に取り残される。
助けが来る数時間の間に、中にいた弁護士の御剣信が拳銃で撃たれ死亡した。
証拠がなく捜査が難航した警察は倉院流の霊媒師に信の霊媒を依頼。信の霊の証言を元に容疑者を逮捕するが、後の裁判で容疑者は無罪となった。
その後、どこかから「警察が霊媒に頼った」という情報が漏洩し、警察は歴史的な醜態を晒す。
それが原因で霊媒師は世間から「インチキだ」と酷いバッシングを受け失踪、倉院流の権威も失墜した。
そして捜査に進展がないまま月日は流れ、2016年の12月28日をもって時効となる予定である。


  • 綾里法律事務所

成歩堂が所属している小さな法律事務所。観葉植物のチャーリーくんは事務所のマスコット的存在。
所長は若くしてやり手の女弁護士・綾里千尋であり、成歩堂は彼女を師として尊敬している。
千尋が事件に巻き込まれ亡くなった後は成歩堂が同事務所を引き継ぎ、事務所の名前を「成歩堂法律事務所」と改める。


  • 事件のカゲにヤッパリ矢張

常にきついトラブルに巻き込まれている矢張の通称。
矢張の行くところには常にトラブルが発生し、ほぼ毎回そのトラブルに深く関わっている事からこう呼ばれるようになった。
本作には2つのエピソードに出演しているが、どちらの事件でもこの通称どおり様々なトラブルを巻き起こし事件をかき回している。
第2話では彼自身は登場しないものの、彼が作った置時計が凶器となっている。本人のいないところでもこのはた迷惑な伝説は健在であった。


  • 板東ホテル

綾里(成歩堂)法律事務所の向かいに建つビジネスホテル。
当初はただのビジネスホテルだったが、ある事件をきっかけに一室を売り出したことで客を呼び大繁盛。
ボーイ長の青年美人のお客さんにルームサービスを届けたところ、接吻をもらったという噂も。
青年は程なくして支配人にまで出世し、ホテル経営にとどまらず事業を拡大している。


英都プロダクション製作の特撮ヒーロードラマ。
ネオ・エドシティを舞台に、主人公であるヒーロー「トノサマン」と宿敵「アクダイカーン」が戦いを繰り広げるという内容で、
その人気はトノサマンカードが売れる、あるいは子供たちがなりたい職業の第1位に「殿様」をランクインさせるほどの社会現象にまでなっている。
真宵もトノサマンのファンの一人で、彼女の携帯電話にトノサマンのストラップが付いている。


  • SL9号事件★

2014年~15年にかけて発生した連続殺人事件。通称「青影事件」。
事件の発端は交通死亡事故で、事故の加害者となった青影丈は事故の目撃者を殺害。
その後は犯行を目撃した人物を次々と殺害し、計5人の命を奪った後で警察に逮捕される。
警察局で取調べを受けるが、停電のどさくさに紛れて逃走。現在の局長室で担当検事を乱闘の末に殺害し、脳震盪で倒れていたところを拘束された。
最後の犯行で決定的な証拠が残されていた事で青影の有罪が確定し、後に死刑が執行された。


  • 検事・オブ・ザ・イヤー★

年に一度、警察局で今年度の検事・捜査官達の評価が発表され、最も優秀だった検事に贈られる栄誉ある賞。
受賞者には割れた盾を模した像が進呈される。以前は折れた剣もついていたが、警察局長の進言により今の形となる。
像の裏には歴代の受賞者の名前が刻まれた金属プレートがはまっており、そこには「狩魔豪」の名前がやたら並んでいる。



エピソード一覧



  • 第1話『はじめての逆転』*3

マンションの一室で女性が殺害され、容疑者として矢張が逮捕され裁判にかけられる。
成歩堂は幼馴染である矢張の無実を信じて初めての法廷に立ち、怪しげな目撃者の証言の矛盾を暴いていく。


  • 第2話『逆転姉妹』

綾里法律事務所で千尋が何者かに殺害される。
成歩堂は現場で千尋の妹・真宵と出会うが、警察は現場から発見されたダイイング・メッセージから真宵を犯人だと断定し連行していってしまう。
千尋の死を悲しむ真宵の事を信じ弁護を引き受ける成歩堂だったが、この事件には巨大な陰謀が渦巻いていた。
本来ならこのエピソードが第1話となる予定だったが、チュートリアル用のエピソードが必要だったため第2話となった。


  • 第3話『逆転のトノサマン』

人気特撮番組『大江戸戦士トノサマン』の悪役俳優が殺害され、主演俳優の荷星三郎が逮捕される。
成歩堂はトノサマンのファンである真宵に言われるままに、荷星の弁護を引き受ける事となる。


  • 第4話『逆転、そしてサヨナラ』

クリスマスの夜、ひょうたん湖公園で弁護士が殺害される。
犯人として逮捕されたのは、何度も法廷で戦った天才検事の御剣。
御剣はなぜか成歩堂がこの事件に関わる事を拒絶しているが、成歩堂は御剣に“借り”を返すために彼の弁護を担当する。
このエピソードで、成歩堂と御剣の知られざる過去が明らかとなる。


  • 第5話『蘇る逆転』

真宵が事務所を去って以降、依頼を避けていた成歩堂。
そこに女子高生の宝月茜が弁護の依頼をしにやってくる。
茜に真宵の面影を見た成歩堂は久々に弁護を引き受け、調査に乗り出す。
被告人は検事局の主席検事で茜の姉でもある宝月巴であり、検事局で刑事を殺害した罪に問われていた。
だが彼女の無実を立証していくうちに、「同時殺人」という前代未聞の謎が成歩堂に立ちはだかる。
『1』と『2』を繋ぐ重要エピソードで、シリーズ最大のボリュームを誇る。



登場人物


※「★」は『蘇る逆転』で登場する人物


主人公で綾里法律事務所所属の弁護士。
この春に弁護士になったばかりの新米で、千尋の下で法廷戦術を勉強中である。
根拠のない強気なハッタリと無茶な思いつき、天性のツッコミ気質が武器。経験はまだまだ浅いが、依頼人を信じる心は誰よりも強い。
女性に対しては、美人であろうとも色仕掛けに引っかかることはない。
千尋の亡き後は彼女の事務所を継ぎ、彼女の教えを胸に法廷に挑むようになる。
企画当初は緑髪の少年だった。


綾里法律事務所所長兼弁護士。成歩堂の師匠。
まだ若いがかなりのやり手であり、法曹界では名の知れた存在となっている。
第2話で命を落としてしまうが、その後は真宵に何度か霊媒される事で現世に戻り、まだまだ未熟な成歩堂に色々とアドバイスを送っている。
企画当初は陶芸家風の中年男性が彼女のポジションとなる予定だった。


千尋の妹で霊媒師見習い。本作のヒロイン。
第2話で千尋殺害の容疑者として逮捕されるが、成歩堂に助けられた後は彼の助手となる。
修業中の霊媒師だが霊力は本物で、成歩堂がピンチになると千尋の霊を呼び出して彼を手助けする。
歳の割には子供っぽい性格で、トノサマンの大ファンである。


検事局の若手検事。
「検事局始まって以来の天才」と噂されるほどの敏腕検事であり、20歳で検事になってから1度も負けた事がない。
異常なまでに犯罪を憎んでおり、有罪判決のためなら手段を選ばないと言われている。
そのため周囲では証拠の捏造や証人との取引等の黒い噂が囁かれている。
企画段階では見るからに悪役な狩魔似のオッサンだった。


所轄署刑事課所属の刑事。
ほぼ毎回事件の初動捜査を担当している。
名前が微妙に長いので周囲からは「イトノコ」と呼ばれる事が多い。
毎回全力で捜査に当たるが空回りも多いため、ミスして検察に迷惑がかかる度に減給を言い渡されている。


地方裁判所の裁判長。
厳格な風貌の人物だが、実際はとぼけた言動が多い愛すべきじいさん。
弁護士や検事の押しに弱いものの、最後にはちゃんと正しい判断をし全てを丸く収める。


成歩堂の幼馴染。職業はフリーター。
「事件の影にヤッパリ矢張」と言われるほどのトラブル体質。
第1話で恋人殺害の容疑をかけられるが、成歩堂のおかげで無実が証明される。
その後はひょうたん湖でまんじゅうを売るアルバイトをしていたが、バイト中のちょっとしたミスが日本全国を巻き込んだ大騒動へと発展する事となる。


検事局のベテラン検事。
第1話で成歩堂と対決。だが押しが弱くパッとしないため、新米の成歩堂にあっさりしてやられる。


検事局の検事で、40年間無敗を誇る検事局の生ける伝説。
御剣の師匠でもあり、御剣にとっては神のような存在である。
有罪判決のためには御剣以上に手段を選ばず、その悪辣なやり方は彼の20倍は質が悪いと言われている。
裁判長をも「キサマ」呼ばわりし、完璧な証拠と証言を揃えて弁護側を追いつめる。
容姿のモデルは企画段階の御剣怜侍。


科学捜査官を夢見ている女子高生。
高校の制服の上に白衣を着ているが、容姿は真宵に似ている。
第5話で成歩堂に姉のの弁護を依頼。私物のカガク捜査グッズを使って成歩堂の調査をサポートする。






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  • やっと記事が出来た!  -- 名無しさん (2019-04-11 22:44:48)
  • 逆転裁判1~3は10何年も前のゲームなのに今まで記事がなかったのが不思議だった -- 名無しさん (2019-04-11 22:52:31)
  • 4~6と検事は何年も前から記事があるのにね -- 名無しさん (2019-04-11 23:06:19)
  • なにもともあれ、記事ができてよかった -- 名無しさん (2019-05-02 03:08:10)
  • ゲームセンターCXのDVD最新刊の特典挑戦がまさかのこのソフト(GBA版)だった。もうレトロゲーなのね‥ -- 名無しさん (2020-12-29 15:51:01)

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*1 裁判長が木槌を使用、書記官が確認できない、被告人席が見あたらない等。
*2 成歩堂いわく「簡単にいうと最近、犯罪が多いから、ぱぱっと片付けちゃおうという制度」。有罪確定後の量刑等については序審の後の本審で審理されるようだが、作中には本審は登場しない
*3 GBA版では『初めての逆転』。

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