タブロウ・ゲート

ページ名:タブロウ_ゲート

登録日:2017/03/07 Tue 21:51:32
更新日:2024/02/06 Tue 10:32:29NEW!
所要時間:約 25 分で読めます



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「タブロウ・ゲート」とは、秋田書店の雑誌『プリンセスGOLD』にて連載されている漫画作品。
2017年現在連載中、既刊18巻。


かつて角川書店の『月刊少女帝国』で連載されていたが、雑誌休刊に伴い連載は中断。
そちらは「タブロウ・ゲート0」として後に単行本化されている。
キャラクターの設定やデザイン、大まかな展開などは変化は無いが、登場キャラクターや行動に一部違いがみられる。


作者はイラストレーターの鈴木理華氏。
氏は小説作品の挿絵やコミカライズ等の仕事が多く、オリジナルの漫画作品は本作が初となる。
ファイアーエムブレムシリーズの書籍や小説版の挿絵、アカネイア戦記や覚醒のDLCのイラスト等を担当した経験もあるため、エムブレマーには馴染みのある方も多いのではないか。





【あらすじ】

海岸の町「盾濱町」に一人で越してきた少年、氷川サツキ。
新生活が始まるという中、サツキは浮かない顔だった。


ふと、荷物の中に見慣れない本が紛れ込んでいるのを見つける。
本には留め金がかけられていたが、本に記された「TORA」の文字を読むと、留め金は外れてしまう。
更に中から人が現れ、そしてそのまま光となって消え去ってしまった……
すると今度は入れ違いに、謎の少女が現れ、サツキから本を奪い取る。


少女の名は「レディ」。
本の名は「タブレット」で、先ほど消えたという人物はタブレットの住人「タブロウ」。
こうしてサツキは、レディの召使いとしてタブロウの回収に協力させられる事となった。
そしてその中で、サツキの運命は大きく変わっていく……




【用語】

◇タブレット
この物語の最重要アイテム。
液晶端末やラムネ状の菓子ではない。


正方形の四隅を切り落としたような、八角形の本。
四隅に「T」「O」「R」「A」の文字が書かれている。
中には1ページにつき1つのタロットのアルカナに従った絵が描かれている。
だが、そのページの住人が不在の場合は絵柄が欠けてしまい、例えば"太陽"を召喚している間は対象のページから太陽の絵柄が消え去る。


タブレットはタブロウ達の住処。
その為、彼らの能力では破壊することはできないという特徴があり、ある意味最強の盾となる。



◇タブロウ(タブレットの住人)
「創造人」によって生み出された、タブレットに住まう精霊のようなもの。
その姿は様々で、老若男女はおろか、異形の亜人、小動物や無生物など、非常にバラエティに富んでいる。
全員が人間離れした特殊な能力を持っている。


最大の特徴は、固有の人格を持ち合わせておらず、呼び出した者の心象力によってその人格を大きく変えるという事。
同じタブロウでも熱血バカと理知的な性格という、180度変わるような場合も。
姿は基本的に変わりなく、髪型や服装などに差異が生まれる程度だが、中には姿まで別物となるタブロウも存在する。
人格は変わっても別人になるというわけではなく、記憶などは共有している。
また、家出をした状態、つまり誰からも呼び出されていないタブロウは、「創造人」が作り出したときの人格が表面に現れている。
中にはその記憶を失いたくないために、あえてタブレットに戻ろうとしないタブロウも存在している。


傷を負った際などは、擦り傷のような軽度なものであればタブロウにいる間に回復が可能。
ただし、身体の欠損などの大きなダメージとなると、呼び出す人間に強い印象を与えてしまうため、基本的に治る事はない。


タブロウはそれぞれ自身のアルカナ(太陽、月など)以外に名前を持つ。
その名を知ることで管理人はタブロウをタブレットから呼び出す、または戻す事が可能。
その為、名前を教えるという行為はタブロウにとって契約のような神聖な行為となる。
ただし、呼び出す者がそのタブロウに対するイメージを持たなければ呼び出す事はできず、レディも当初は"節制"や"恋人"を呼ぶことはできなかった。
タブレットに戻す時も声が届かない状況(遠距離や騒音、他者の術中に落ちた時等)ではタブロウを戻す事ができない。
家出中のタブロウであればタブレットに押し込める事で強制的に戻す事はできるが、名前を聞いていなければ再度呼び出す事ができなくなってしまう。
また、タブロウは自分以外のタブロウの名前を口にする事はできず、会話の時はアルカナで呼び合うしかない。





【登場人物】

作中には人間と、タブレットの住人であるタブロウがいるため、分割して掲載する。
なお、声に関してはドラマCD版の担当声優を記載する。


※ネタバレ、物語が進むにつれて明かされる真相については、各自展開してご確認ください


【タブレットに関わる人々】


◇氷川サツキ(声:入野自由
メガネをかけた大人しい性格の少年。高校生。
祖父からは半ば厄介払いのような形で、盾濱の屋敷に追いやられた。
表に出す事こそ無いが、そういった過去があるため、誰かに不要とされる事を恐れ、誰かに必要とされたいという強い欲求がある。
そして、それは自分を蔑ろにする事にも繋がっており、レディや"太陽"からは厳しく叱責されている。


強い心象力を持っており、タブレットの管理人でもないのにタブロウをはがす事ができる。
メガネは伊達であり、その瞳を祖父が嫌うという理由で伊達メガネをかけている。


+ ◎ネタバレを含んだ解説-

「創造人」と同じ「底光するライトグリーンの瞳」や、タブロウの修復まで可能な強い心象力から、「創造人」の子孫ではないかと作中では予想されている。
なお、その瞳は父から受け継いだものと言われているため、その男性もまた「創造人」の子孫であることが伺える。



◇レディ(声:斎藤千和
サツキの下に現れた自由の淑女。年齢は10歳ほど。
横暴かつ自信家で、タブレットの管理人であるプライドが非常に強く、タブロウやサツキを「下僕」として扱うほど。
だが、決して彼らを蔑ろにしているわけではなく、タブロウに対する愛情は強い。
アレイスターを「アレイ」、エリファスを「エリー」など、愛称で呼ぶことも多い。
やたらと腕の立つ武闘派で、大の大人相手にも腕っぷしでは負けないほど。
ただしオバケや暗いところは苦手。
口癖は「ぬな"!!」で、な、に濁音がついている。
かつて教会の前にタブレットと共に捨てられていた捨て子だった。
勿論家族の事なども何も分からないが、タブレットだけは自分の宝として大事に扱っている。



◇イレイズ
ウェーブのかかった黒いロングヘアが印象的で、どこか幽霊のような儚さも感じる美女。
"死神"を愛し、彼と共に行動をしている。
前代の管理人とよく似た姿をしているようだ。
"死神"の他に、"女教皇"、"女帝"も彼女に付き従っているが、それらは前代の管理人が呼び出した、あるいは家出をしたままの者であり、彼女が呼んだわけではない。


+ ◎ネタバレを含んだ解説-

当初はタブロウ達が傷つけあうのを嫌う心優しい性格だった。
だが、物語が進むにつれ"死神"への愛情が次第に強くなっていく。
そして、肉体が崩壊しつつある"死神"のためならば他のタブロウやサツキの犠牲を厭わない冷酷な性格となる。
"死神"をサツキに復元させたうえで、サツキの心臓を"死神"に与え、人間として共に生きる事が目的。
"法王"が能力で肉体を支配しようとした際にも、心を持っていないという事実が判明した。



◇山下総鷲
サツキの祖父。
名の知れた画商ではあるが、エゴが非常に強く、娘や孫の事すら道具のようにしか思っていない。
また、娘と言っても養子であるため、サツキとの血の繋がりはない。
娘の事を「至高の美術品」として愛していたが、素性の知れない男との間に息子、サツキを身ごもった事で愛情は一転、憎悪へと変わってしまう。



◇マーガレット
サツキがイギリスで暮らしていた時に仲良くしていたメイド。
かつてはそばかすのある素朴な女性だったが、後にロングヘアの美女へと成長していた。
サツキも淡い思いを寄せていたが、海外の富豪と結婚する事を明かした。



◇石川翔
サツキのクラスメート。
"法王"が起こした"悪魔"騒動によってタブロウの存在を知る。
続けざまに、今度は"星"によってまた騒動に巻き込まれるが、それを経て「記憶を奪われる事」を拒み、タブロウの記憶を残すことを選んだ。
"吊るし人"に片思い中。
ちなみに、父は学園の理事長をしている。
見た目は厳格だが涙もろい性格で、彼にもその性格は受け継がれているようだ。



◇前代管理人
イレイズとよく似た姿をしている女性。
"死神"によってその命を奪われた。



『創造人』Grand Master
かつてタブレットとタブロウを生み出した魔術師。
エリファスに近い見た目をしている。
謎の多い人物だが、わざわざタブロウに感情や性別を与えたあたり「変態」呼ばわりされている。



【タブロウ(タブレットの住人)】

大きく分けて「サツキ」「レディ」「創造人」の3つの人格を持つ。
基本的にサツキ版は大人しく、レディ版は直情的といった特徴を持つ。
なお、家出中の人格に関しては「創造人」に生み出された時の人格と近い為、併せて記載する。


◇第19場面 "太陽the Sun"アレイスター(声:宮野真守
半袖のロングコートを纏った赤毛の青年。
過去にあったある事件により、額に傷を負っている。
ゴリゴリのマッチョというわけではないが、自慢の右腕「太陽の拳」から放たれる鉄拳はどんな岩でも軽々と砕くことができる。


ver.Satsuki 「万物の父 気高き静寂の王」
明るく理知的な性格の好青年。
策略家としての一面もあり、2手3手先を読んで手を打つ事ができる、敵に回すと恐ろしいタイプ。
ファンからの人気もダントツで高いらしい。


ver.Lady 「天上に位置し 何にもひるまぬ豪力の炎」
深く考えない性格で、まさしく陽キャな熱血バカ。
重要なはずの自分の名前も、初対面のサツキにあっさり明かしてしまうほど。
本来記憶などは他の人格と共有しているにもかかわらず、簡単な漢字すら読めないというアホの子でもある。


ver.GrandMaster
生みの親である「創造人」の死期が近い為か荒れ気味。
管理人によって他人に委ねられるくらいならいっそ「創造人」を自分の手で始末しようかとも考えているほど。ヤンデレ?
無論本気ではなく、それだけ「創造人」を愛していたという愛情の証である。


+ ◎ネタバレを含んだ解説-

かつて"星"の計略と"力"の攻撃によって、額に深い傷を受けてしまう事となる。
「創造人」はその傷を治したために衰弱し、命を落としたと考えている。
サツキの無鉄砲さやタブロウの傷を治す事を厳しく叱責したり、レディがケガをした時に誰よりも取り乱したのも、人が傷つく事を何よりも恐れている為。



◇第18場面 "the Moon"エリファス(声:置鮎龍太郎
長い金髪が特徴の美青年。
「剣聖」とも呼ばれるほどの卓越した剣の腕で、模造刀や包丁などでもその実力は変わらない。
前代管理人に想いを寄せていたため、その命を奪った"死神"とは因縁がある。


ver.Satsuki 「いつも僕を見守っていてくれる 母親のような暖かい光」
「母親」をイメージしたせいか、明るい笑顔の似合う主婦と化した。


ver.Lady 「闇夜を切り裂く鋭き閃光」
不愛想かつ寡黙な性格で、他者と関わろうとしない。


ver.GrandMaster
レディ版に近いが冷酷な性格で、人を傷つけることに躊躇いはない。
しかし、それでも急所は外すあたり、甘さもあるらしい。
何より束縛を嫌い、自由を愛している。
なお、「0」では家出の際に実際に人を殺めた事もあったが、本編では家出後すぐに回収された為、犠牲者は出ていない。
「0」でも後に被害者(未遂に終わった者)や、その家族への償いもしている事が明かされた。



◇第10場面 "隠者the Hermit"パピュ(声:伊瀬茉莉也)
南国風の薄い衣装にマント、そしてフクロウのようなマスクをつけた褐色の少年。
「追憶の森」という過去の記憶の世界へと誘う能力を持ち、精神攻撃をする事が可能。


ver.Satsuki 「小さくて、でもけして消えない希望のともし火」
大人しいショタ。心なしか可愛さ3割増し。だが男だ。
明らかに怪しい「怪盗J」コンビの事も素直に信じる純粋な性格。


ver.Lady 「惑わす者」
見た目相応のやんちゃ坊主。レディ版"太陽"を兄貴と慕っている。
ちなみに、タブロウは場面の順番で作られた為、本来であれば"太陽"よりかなり先輩のはず。


ver.GrandMaster
老人のような口調で話すショタじじい。



◇第15場面 "悪魔the Devil"エレナ(声:佐藤有世)
周囲の音を記憶し、発することのできるレコーダーのような能力を持つ。
小柄な少女で、鳥のような足の生えた姿。
額に逆さの五芒星が描かれている、おで娘。


ver.Satsuki 「焦燥、そして肥大する孤独感」
毛むくじゃらの下半身に筋骨隆々の上半身、竜のような翼に山羊の頭というオーソドックスな悪魔の姿。
作中で最も大きく姿の変わったタブロウである(物体への寄生と変化の能力のある"戦車"を除く)
こちらに関しては呼び出したというよりサツキの孤独によって現れた暴走のようなものとなっている。


ver.Lady 「最凶の魔獣」
こちらは逆に、サツキ版のような最凶たる姿を想像して呼び出したが、普段と変わらない姿で呼び出された。
レディにとっては幼女が最も恐ろしいという事らしい。


ver.GrandMaster
"隠者"と同様、老人のような口調で話すロリ婆。



◇第13場面 "死神the Death"メイザース
空を駆ける漆黒の馬に巨大な鎌、そしてドクロの顔という禍々しい姿の騎士。


ver.OldMaster
"月"と同様、前代管理人に特別な思いを寄せていた。
また、前代管理人も"死神"を愛し、相思相愛であった。
だが、何故か前代管理人は"死神"に「自身の殺害」を命じ、そしてその命を奪ってしまった。
前代からの命令があった事については他のタブロウに明かしていない為、他のタブロウからは忌み嫌われている。


+ ◎ネタバレを含んだ解説-

本来であれば管理人に呼び出されている間にその管理人が命を落とした場合、タブロウはすべてタブレットに戻る。
だが、"死神"は前代管理人の殺害後も家出をしたまま、イレイズと行動を共にしている。
元々は人間としての姿を持っていたが、その体は徐々に腐り、消滅している。



◇第1場面 "魔術師the Magician"パメラ(声:勝生真沙子)
褐色の肌に露出の多い服を身にまとうセクシーな美女。
人間の心を抜き取り、意識を奪う能力を持つ。
本来、タブロウを呼び出したものが眠ったり気絶する程度ではタブロウは戻らないが、"魔術師"によって心を奪うことで強制的にタブロウに送還する事が可能。
「創造人」の下で助手として働いており、現代でもタブロウの傷を癒す薬を作り出した。
やたらジョジョネタ、というより荒木ネタが好みのようで、魔術師だけにあのキャラのセリフを愛用している。


ver.Satsuki 「優しい手を差し伸べ、あまたの人を救える強い心の持ち主」
クールで博識であり、サツキ達のブレイン的存在。タバコがトレードマーク。
学園で無防備となるサツキを守るため、タブロウによる騒動で辞任した養護教諭になりすまし、学園で過ごしている。


ver.GrandMaster
「創造人」に最初に作られ、「創造人」に特別な感情を抱いて忠誠を誓う。
なお、タロットに準ずるならば第0場面の"愚者"が存在するはずだが、その存在はいまだ明かされていない。
「創造人」を失ってもなお、その忠誠心の高さからレディを管理人と認めず、タブレットを一人で守ろうとした。



◇第5場面 "法王the Hierophant"ブラヴァツキー
ネズミの姿をしたタブロウ。
人間の記憶を食べ、その記憶を奪うことができるが、奪う記憶は指定できず、過去の記憶を奪うにはそれまでの記憶を奪わなくてはならない。
また、かみついた人間に憑依する事もでき、それがタブロウを操れる者であればタブロウを呼び出す事まで可能。
ただし、その人間が意識を失ってしまうとその肉体を操ることができないという欠点もある。


ver.Satsuki 「静かに寄り添う者」
ふっくらとした毛むくじゃらの愛らしい姿となる。
レディ版や家出中とはうってかわって大人しく、少し卑屈とまで言えるほどで、これまでのふるまいを素直に謝る。


ver.Lady 「己の価値を疑わない、ずうずうしいまでの自己主張」
基本的には家出中と変わらず、印象通りのずうずうしい性格。
女好きなところもそのままだが、"女教皇"にだけは真摯な思いを寄せている。
また、一度だけ"恋人"の能力で人間としての姿を得た時にはワイルドな風貌の男性へと変化した。
この姿は単行本の表紙としても採用されている。
基本的にエロネズミではあるのだが、"法王"の名は伊達ではなく、実は広い視野で物事を見ているという意外な一面もある。


ver.GrandMaster
そのネズミの姿ゆえに他のタブロウや人間に対して嫉妬しており、人に取りついて悪事を働いていた。
だが頭は決して回る方ではなく、レディの策にあっさりかかってしまう。



◇第7場面 "戦車the Chariot"リガルディ
車のハンドルにひげの生えた顔の付いたようなタブロウ。
乗り物に取りつき、変化させる能力を持つ。
乗り物でさえあれば元のスペックは構わず、高級車や潜水艦、果ては超巨大UFOなど、割と何でもアリな能力。
ただし、移動中は主人がハンドルを握り続けていなくてはいけないという制約がある。


ver.Satsuki 「絆、決して崩れぬ白銀の砦」
レディ版以上に物静かな老人。
心象力の違いか、「浮遊装置の付いた空飛ぶ屋敷」のような非科学的な乗り物へと変化した。


ver.Lady 「勇ましき王者のゆりかご」
レディ版にしては珍しく落ち着いた老人のような口調となる。
本来の能力以外の面でもこき使われつつも彼女を「お嬢様」と慕う健気な性格。


ver.GrandMaster
荒々しい性格。
この時は機械の変化はせず、ひげを伸ばして人に無理やり機械を操縦させて暴れていた。



◇第17場面 "the Star"(声:岸尾だいすけ
人間に自在に化ける事ができる能力を持つ、銀髪の美少年。
時にイレイズとも接触し、タブレットを狙って暗躍している。
"太陽"とは特に仲が良いが、それが打算か、あるいは心の底からのものであるかは定かではない。


+ ◎ネタバレを含んだ解説-

その真の目的は、タブロウの身を捨てて人間となり、新たなタブレットの管理人となること。
タブロウは「創造人」の心臓を食らう事で人間になれると言われている。
だが、誰もそれを試したことなどないため、眉唾物の言い伝えであるとされてきたが、"星"はその言い伝えを信じてサツキの命を狙っている。


名前についてはサツキに「イエイツ」という名を明かしている。
だが、いざその名を呼んでタブロウに戻そうとしたところ、自ら聴力を失うことで、命令を聞こえなくしていた。
その為、そもそもこの名が本物であるかどうかも判断が不可能となっている。



◇第11場面 "正義the Justice"エドワード/第20場面 "審判the Judgement"アーサー
「怪盗J」として活動している泥棒コンビ。
"正義"は小柄だが太ったひげの男。
どんなものでも胃の中に収納できる能力を持つ。
"審判"は特徴的なリーゼントにケツアゴの濃い顔立ちで、"正義"からは兄貴と慕われている。
無生物なら何にでも変えられる羽根を持っているが、破裂音がなると簡単に元に戻ってしまう。
作者のお気に入り、というより怪盗Jコンビが本作の癒しとなっていて、やたらパロディネタも多い。


+ ◎ネタバレを含んだ解説-

「創造人」の下にいた時は、大工としてタブロウ達が暮らせる屋敷を作っていた。
現代では二人とも記憶をなくしていたが、サツキらと行動を共にすることで次第に記憶を取り戻す。
だが、「創造人」に作られた固有の人格をなくす事を躊躇い、今の自分たちでいる事を自分たちで選んで、サツキ達の元を離れた。
なお、場面の関係で本来は"審判"が弟分であり、かつては"審判"が"正義"を「兄貴」と慕っていた。



◇第2場面 "女教皇the High Priestess"アンナ
猫の姿をした、イレイズと行動を共にするタブロウ。
普段は黒猫だが、能力を行使している際に全身が白くなる。
その能力は天候の操作で、深い霧や吹雪、ダイヤモンドダストを発生させた。
"法王"とは見た目通り仲が悪いが、行動を共にするうちに徐々に見直してきているようだ。



◇第12場面 "吊るし人the Hanged Man"ミシェル
サツキと同年代、あるいは少し小さいくらいの少女。
普段は人の姿をしているが、水辺などでは人魚として魚のような下半身へと変化する。
触れた者を閉じ込め、周囲から認識できない空間に隔絶する泡を操る。
泡に包まれた者同士であれば別々の泡の中でも意思の疎通は可能。


ver.Satsuki 「柔軟な視野 本質を映し出す鏡」
物静かな少女。
愛想がなく毒舌気味だが、サツキを想う気持ちは強い。


ver.Lady 「油断を誘う者」
朗らかな笑顔の似合う明るい少女。
だがその印象の通り、笑顔に油断をすると手痛いビンタが飛んでくる末恐ろしい娘。


ver.GrandMaster
恋に恋する夢見がちな人魚姫。
サツキを王子様と考えるが、その想いが強すぎて、他の者を排除しようとするほどの独占欲を持つ。
単行本おまけコーナーの恋愛談義でも、自分の事だけを愛し、守ってくれる存在を求めていた。


+ ◎ネタバレを含んだ解説-

かつて「創造人」の下で生活していた時、「創造人」から好かれていた"運命の輪"に嫉妬していた事がある。
そして、"運命の輪"を自分たちの家から遠ざけようとした。
幼い少女らしい残酷さがあったと言える。
現在はその事を悔いていて、"運命の輪"と仲直りをしようとしている。



◇第14場面 "節制the Temperance"ベルティオー
ヴィジュアル風な見た目のタブロウ。巻貝に収まるほどの小さな体をしている。
物体、人間、タブロウを問わず、影を奪うことで対象を小さくすることができる。
勿論、影を奪えない夜間などでは使用不能。
自身の大きさもある程度は変化できるようで、人間並みの大きさで活動をする事もある。


ver.Satsuki 「どんな風にもけして姿を乱さない、たおやかな浜辺のさざ波」
女口調で話す、ぶっちゃけオカマ。
正式な管理人ではないサツキに従う事への疑問をタブロウ達に投げかけた。


ver.Lady 「細事にこだわる愚か者の言い訳」
やたらとテンションが高いナルシストで、呼び出されると見開き2回、計4ページも使う目立ちたがり屋。


ver.GrandMaster
巻貝を住処とする小柄なタブロウ。
気弱な性格で、"法王"と同様自分を卑下しているが、彼の場合は八つ当たりはせずひたすら謝り倒す。



◇第6場面 "恋人たちthe Lovers"コルネリウス
長く伸びる鞭のような腕に額の三つ目が特徴的な、道化師風のタブロウ。
本体はその瞳で、普段は瞼を閉じているが、それが開くことで指輪を付けた者同士の「何か」を入れ替える事ができる。
上の瞳は年齢、左目は性別、右目は種族の入れ替えとなる。
ただそれだけなのだが、対象がタブロウであった場合、元の能力が使えなくなるという特徴がある。
ちなみに、"太陽"以外で唯一家出をしていなかったが、レディもサツキも"恋人"への印象を抱くことができなかったため、長らく呼び出す事ができなかった。


ver.Satsuki 「幸せを運ぶもの。色あせることのない永遠の絆」
口を真一文字に結んで、無表情な印象を受ける。


ver.Lady 「同等の立場で互いを一番に尊重しあえるもの」
サツキ版とは逆に、口元に笑みを浮かべている。
イタズラ好きな性格のようで、サツキやタブロウ達を入れ替えまくって場を混乱させた。


ver.GrandMaster
レディ版ほどではないが、口元に穏やかな笑みを浮かべている。
ケンカしあう"法王"と"女教皇"に、互いを理解しあう為にその能力を行使した。



◇第8場面 "the Strength"ヴァイオレット
耳から翼の生えた少女のタブロウ。
能力は炎を操るという、シンプルにして強力なもの。
周囲の水も瞬時に蒸発させるほど強力だが、自身が水に濡れているとその能力は使えない。


ver.Satsuki 「感謝、あらゆる生命への祝福」
大人しいお姉さんタイプの性格。


ver.Lady 「再生、不死鳥のように蘇る信念」
レディ版にしては珍しく礼儀正しい性格。僕っ娘。
だが、"星"との一件で愛情について語ったせいか真実の愛に目覚め、レディに性別を超えた愛の証としてキスを迫る。


ver.GrandMaster
「創造人」、そして"星"に対する愛情に従い行動をする。
"星"の為であれば村一つ焼き尽くす事も厭わない。
その盲目的な愛と、自身の行為への罪悪感から、次第にその全身を炎で覆う事となる。


+ ◎ネタバレを含んだ解説-

かつて『"太陽"が「創造人」を殺そうとしている』と"星"に吹き込まれたため、"太陽"に攻撃を仕掛けた。
その結果"太陽"の修復のために「創造人」がその命を削ったため、彼女もまた"太陽"と同様、自分が「創造人」の命を奪ったという罪の意識に囚われていた。
全てが"星"に仕組まれ、今も利用されている事に気づいてもなお"星"を愛していたが、それ故に"星"の手が穢れる事の無いように彼の顔を焼き、決別した。



◇第3場面 "女帝the Empress"
背の曲がった老婆のタブロウ。
投げキッスによって相手を人形に変えてしまう。
この時、インディアンのような模様が顔に浮かぶ。
あくまで人形となるだけで、能力にもよるがタブロウであれば元の能力を行使する事は可能。
人形となっている間は時間が流れる事は無いため、病に侵されている者の病状を止める事もできる。
レディに「ミナ」という名を明かしたが、これは前代管理人の用いていた愛称であり、本名ではない。


ver.GrandMaster
"皇帝"を手に入れるため、イレイズと行動を共にしている。
すました顔で嘘をついたり、敵対する"星"はすぐ殺すようにという傲慢な部分がうかがえる。
イレイズこそを真の管理人だと考えているようだが、彼女に利用されていたことを知ると非常にショックを受けた。



◇第4場面 "皇帝the Emperer"ポール
普段が人形の姿で、"女帝"の能力によってのみ人間の姿になることができるという変わったタブロウ。
見た目は赤ん坊だが普通に会話は可能。
触れている者を一人だけ、どこにでも瞬間移動させることのできる能力を持つ。


ver.Satsuki 「自らという尊い国を自らによって治める者」
ver.Lady 「どんな盾をも貫く剛剣」



◇第16場面 "the Tower"レーヴ
額に小さな一本角の生えた少年。
空を飛び、雷を操る能力を持っている。
角を失うとどちらの能力も使えなくなるが、雷さえ浴びれば角は修復可能。


ver.Satsuki 「希望を掴む光の翼」
"隠者"と同様大人しい性格のショタだが、少しばかりのユーモア精神も持ち合わせている。
また、説明が好きだがやたら長く、周囲の者はウンザリしている。


ver.Lady 「絶望へと吸いこまれる断崖の細道」
物静かで鋭い洞察眼を持つ少年。


ver.GrandMaster
生意気な口調と、減点方式で他人を評価する手厳しい性格。
誰より公正で、自分の事すら足手まといと判断すれば他人から距離を取ろうとする。
"皇帝"とは数少ない親友だった。



◇第10場面 "運命の輪the Wheel of fortune"
宿り木のような植物型のタブロウ。
人間、タブロウを問わず、最初に見た者の下僕となってしまう種を使う。
種自体は他の者が簡単に解除をする事ができる。
蔓を操る事ができるが、一度寄生した木から自力で移動する事はできない。
現在は氷川邸の庭にあるゼルコバの樹にその身を宿している。


ver.GrandMaster
極度の人見知りかつ臆病な性格で、会話はできるが自分の意見を言うことは滅多にない。
その為、"吊るし人"のわがままにも従うしかなかった。




追記・修正はタロットにイメージを抱いてからお願いします。


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  • ちょくちょく実在の魔術師やらの名前が入るのか…イエイツも多分ウィリアム・バトラー・ イェイツだろうし -- 名無しさん (2017-03-07 22:53:10)
  • 概要だけきくと、つい某はにゃ~んを思い浮かべてしまうんだが…全体見ると随分雰囲気違うっぽいね。探してみるかなぁ -- 名無しさん (2017-03-08 00:11:13)
  • 絵の雰囲気もあってこの漫画すごく気になってんだよなあ…なかなか書店にないんだけど -- 名無しさん (2017-03-09 11:08:42)
  • わりと前に無事完結したから、またその辺追記修正してほしい。 -- 名無しさん (2023-02-17 16:13:46)
  • ちゃんと完結してたのか。うやむやになってたと思っていた。 -- 名無しさん (2023-02-17 17:19:14)

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