バトルランナー(小説)

ページ名:バトルランナー_小説_

登録日:2016/06/11 Sat 00:03:24
更新日:2024/01/23 Tue 13:49:35NEW!
所要時間:約 5 分で読めます



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ありがとうよ、ウジ虫野郎。

たらふく食っときな。




■バトルランナー


『バトルランナー(原:The Running Man)』は 1982年に刊行されたリチャード・バックマンのSF小説。
ディストピア物の傑作として知られている。


リチャード・バックマンは当時、既にモダンホラーの巨匠として流行作家となっていたスティーヴン・キングの別名であり、有名になりすぎた自分の名声への反発から生み出された架空の人物。


キングは77年から84年にかけて5冊の長編小説を刊行しており、本作はその内の一冊である。
元々の草案は『キャリー』以前にまで遡り、10年前には既に完成していたというが、その当時は暗すぎる本作の内容は出版社に全く受けず、心のボツ入れの中に入れられてしまっていたらしい。


日本では、アーノルド・シュワルツェネッガー主演の映画化作品の公開に合わせて、スティーヴン・キング名義で『バトルランナー』のタイトルで刊行。
原作ファンは映画に戸惑い、映画ファンは原作に大いに戸惑う結果となったらしい。


映画とは全く違うが、語り種となっている衝撃のラストまでを描ききった物語は是非とも読んでいただきたい所。
キングの確かな観察眼による未来予知も地域に限定すれば、ほぼ同時代の現実と重なる部分がある程である。



【物語】

……2025年。数年後にはこうなるらしい。
世界は重工業産業の発展の末に恒久的な公害に侵されていた。
管理社会となった米国の下層貧民であるベン・リチャーズは、病気に喘ぐ幼い娘を救うべく、政府の広報も兼ねたフリーテレビ内の命を賭けた人気番組に出場して賞金を稼ぐ事を決意する。
妻の反対を押し切りフリーテレビ放送局へとやって来たベンは、テストの末に参加者資格を得るが、これまでの人生とテストから反社会的性向を秘めた市民として認識されていた彼は、全米を舞台に過酷な逃亡生活を強いられる『ランニングマン』への出場をする事になるのだった。


……30日間逃げ切れば十億新ドルの賞金。


しかし、それは番組を目にした市民全員が敵となる、余りにも過酷なデスレースの開始を意味していた。


【登場人物】


■ベン・リチャーズ
主人公。
職にあぶれた28歳の若い父親。
娘の為に『ランニングマン』に参加する。
頭は回るが、家族以外の人間にはやや冷酷な面もある反抗的な資質を持つ人物であったが、僅かな逃亡生活の中で意識に変化が見られるようになる。


■シーラ・リチャーズ
リチャーズの妻。
失業中の夫を支えるべく街娼として立っている。


■キャシー・リチャーズ
ベンの娘。
生後1年と6ヶ月の赤子で、病に喘ぎ続けている。


■ジミー・ラフリン
ベンと同じく『ランニングマン』に出場した片腕が不自由な若い男。


■ダン・キリアン
『ランニングマン』の総合プロデューサーの黒人。
慇懃で隙の無い人物。


■ボビー・トンプソン
『ランニングマン』の司会者。
捏造した写真まで利用して、巧みに参加者への憎悪を煽る。


■ブラッドリー
リチャーズがスラムで出会った黒人青年。
彼の生き方に強い影響を与える。


■エルトン・パラキス
ポートランドの男。
ブラッドリーの文通仲間で同士。


■アメリア・ウィリアムズ
まだ若い主婦。
上層市民で幼い娘がいる。
リチャーズに人質に取られる。


■エヴァン・マッコーン
悪名高き〈ハンター〉のリーダー。


■優しい警備員
番組開始直前にリチャーズが妻に公衆電話をかける際、小銭が足りず無心したら悪態と共に貸してくれた。
その後お金を返した所、ルームサービスと共に届いたメモが記事冒頭の名セリフである。
やさしい


【ランニングマン】

原作に於けるルールは「一般公募から選ばれた追われ役が、制限期間(30日間)を逃げ切れば10億ドルの賞金、逃げ延びている1時間ごとに100ドルの賞金を得られる」というもの。
しかも、前述の様に追われ役の行方は判明している部分はフリーテレビ内にて常に情報開示されており、情報提供した者や通報した者には賞金が送られる。
……繰り返すが、番組を見た全国民が敵となると考えていい。
……無理ゲーすぎる。



【フリーテレビ】

劇中ではフリテレとも呼ばれる。
国家によって住居に設置され、無料で視聴できるため下層市民には希少な娯楽として圧倒的な影響力を誇る。
当然国家は慈善でやっている訳もなく、下層市民の反抗の目を摘むためのガス抜きやヘイト管理に使われている。




追記修正は『ランニングマン』を生き延びてからお願いします。


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  • これ超面白かった。ちょっと長いけど全然気にならない。あっという間に読めた。 -- 名無しさん (2016-06-11 07:14:03)
  • 火の鳥に似たような話あったなーと思ったらこっちのが後なんだな -- 名無しさん (2016-06-11 13:33:33)
  • フジの逃走中の元ネタだよね。こっちの方が面白いが -- 名無しさん (2017-04-13 06:49:28)
  • 特にラストシーンは傑作。忠実な映像化? それは叶わぬ夢さ -- 名無しさん (2017-11-14 20:52:13)

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