登録日:2015/10/31 Sat 03:44:05
更新日:2024/01/18 Thu 13:39:50NEW!
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遊戯王ocg ドラゴン族 pの一族 地属性 アモルファージ 遊戯王 所要時間30分以上の項目 遊戯王ocgデッキテーマ項目 エクストラメタ ペンデュラム 八つの枢要罪
喰 ら い 尽 く せ
「アモルファージ」とは遊戯王OCGに登場したカード群である。
●目次
▼概要
OCG第9期における8番目のパック、「シャイニング・ビクトリーズ」で初登場したカテゴリ。そして、イグナイト、マジェスペクター、ダイナミストに続く第四の「Pの一族」にして、
竜剣士が初めて登場した「クラッシュ・オブ・リベリオン」以来3パックを経てついにその全貌を現した竜魔王の軍勢である。
名前は「非晶質」を意味する「amorphous」と細胞に感染するウイルスの総称「ファージ」。
属するモンスターはすべてペンデュラムモンスターで、種族及び属性はすべて地属性・ドラゴン族で統一されており、Pスケールも5か3のいずれかに統一されているなど、既存のPの一族と共通する特徴を備えている。
またこのカテゴリの特徴として、守備力または攻撃力のどちらかが0で、0でないもう片方のステータスはすべて末尾が50の中途半端な数値になっているという点があげられる。
さてこのカテゴリ、所属するモンスターはすべて共通のモンスター効果を持っているという特徴も有しているのだが、
その効果がこれ。
(1):(P召喚・リバースした)このカードがモンスターゾーンに存在する限り、
お互いに「アモルファージ」モンスターしかエクストラデッキから特殊召喚できない。
AIBO「なぁにこれぇ」
ATM「意味☆不明」
蟹「なんという効果だ…!」
満足「こんなんじゃ…満足…できねぇ…ぜ…」
ヘルカイザー「スァレンダァッ!」
クロウ「インチキ効果もいい加減にしろ!!」
アポリア「決闘者よ、これが絶望だ」
鮫「イラっとくるぜ!(八方塞がり)」
カイト「どういう…ことだ…?」
不審者「(無言のサレンダー)」
そう、なんとこのテーマ、全モンスターが
「アモルファージ」以外のモンスターのエクストラデッキからの特殊召喚を封印する
というとんでもない効果を持っているのである。
優秀なランク4エクシーズモンスター、強力なシンクロモンスター、ロマンあふれる融合モンスター。そしてフィールドから墓地に送られる場合エクストラデッキに送られるペンデュラムモンスター。
こいつらがフィールドに存在しているだけで全滅である。
昨今の環境を知る者なら分かるだろう。エクストラデッキがどれほど重要であるかを。
現環境で優れた成績を残しているテーマやデッキはごく僅かな例外を除いてみなエクストラデッキからの戦力に非常に大きく依存している。
エクストラデッキから戦力を用意することを前提に、メインデッキには単独で戦闘をこなせるモンスターを入れていないというデッキ構成も珍しいものではない。
当然そういったデッキがメインデッキのカードだけで戦線を維持し続けられるはずがなく、対策ができなければその時点でもはや勝負にならなくなる。
流石に下級モンスターに限ってはペンデュラム召喚するかリバースした場合にしか効果を適用できない制限があるが、そこはPの一族。ペンデュラム召喚を毎ターン繰り返し続けることで戦線を維持し続けるのも容易い。
また各々が持つ固有のペンデュラム効果も凶悪なものが揃っており、
幾つか例を挙げると
- アモルファージ以外のカードが墓地に送られる場合すべて除外する
- お互いに「アモルファージ」モンスター以外のモンスターをリリースできない
- お互いに「アモルファージ」カード以外の魔法カードの効果を発動できない。
ちょっと待て。
モンスターがリリースできなければエクストラデッキに依存しないで動ける数少ないデッキの一つである帝すら何もできなくなるし、墓地全除外など喰らおうものなら数多の墓地依存テーマはおろかアモルファージ以外のペンデュラムモンスターすら壊滅してしまう。
そして魔法カードの発動を封印されたらサイクロンやハーピィの羽根帚による突破まで不可能になる。
もちろん対策できないデッキに待ち受けるのは死。無情である。
もちろん抜け道がないわけではなく、Pゾーンに置かれたアモルファージは、毎ターン自分フィールド上のモンスターをリリースしないと自壊してしまうデメリットを抱えており、また自分フィールド上にアモルファージモンスターが存在していないとP効果を適用できない欠点がある。
…が、これは逆に不要になったPカードを能動的に破壊することで自分のターンだけメタ効果をすり抜けられるというメリットにもなっている。
▼所属カード
所属するモンスターは現在8種類。
いずれも何らかの生物が変異した不気味な異形のドラゴンの姿となっており、体のどこかに竜魔王ベクターPが手に持っていた杖の先端に取り付けられた結晶状の物体が埋め込まれているという特徴がある。
元になった生物からドラゴンへと変異する途上にあるらしく、イラストの不気味さは数多あるカードの中でもトップクラス。
アモルファージを率いている「竜魔王ベクターP」は「"竜化の秘法"によって万物を悪しきドラゴンの姿に変えてしまう」とのことなので、おそらく竜化の秘法によって既存の生物をドラゴンへと変異させたものなのだろう。
命名パターンは「アモルファージ+(ラテン語またはギリシャ語の単語)」で、アモルファージの後に続く単語はすべて七つの大罪の起源となった「八つの枢要罪」を表す言葉となっている。
対応する罪源 | 対応するモンスター | 語源 |
色欲 | アモルファージ・ルクス | luxuria(ルクスリア) |
暴食 | アモルファージ・ガストル | αστριμαργια(ガストリマルギア) |
憂鬱 | アモルファージ・キャヴム | cavum(キャヴム) |
強欲 | アモルファージ・プレスト | Απληστια(アプレスティア) |
憤怒 | アモルファージ・オルガ | 'Οργη(オルゲー) |
傲慢 | アモルファージ・ヒュペル | 'Υπερηφανια(ヒュペレファニア) |
怠惰 | アモルファージ・ノーテス | Νωθροτησ(ノースロテース) |
虚飾 | アモルファージ・イリテュム | irritum(イリテュム) |
○下級モンスター
■アモルファージ・ルクス
カード効果
ペンデュラム・効果モンスター
星2/地属性/ドラゴン族/攻1350/守 0
【Pスケール:青5/赤5】
このカードのコントローラーは、
自分スタンバイフェイズ毎に自分フィールドのモンスター1体をリリースする。
またはリリースせずにこのカードを破壊する。
(1):自分フィールドに「アモルファージ」モンスターが存在する限り、
お互いに「アモルファージ」カード以外の魔法カードの効果を発動できない。
【モンスター効果】
(1):P召喚・リバースしたこのカードがモンスターゾーンに存在する限り、
お互いに「アモルファージ」モンスターしかエクストラデッキから特殊召喚できない。
「色欲」に対応するアモルファージ。カード名の由来はラテン語で「色欲」を指す「luxuria(ルクスリア)」。
魔法カードの発動を封じるという恐ろしい効果を持っている。
もし万全の体制を敷かれた場合、ハーピィの羽根帚やサイクロンといった汎用魔法・罠カード除去が使用できなくなり、最悪そのまま詰んでしまうこともある。
そうでなくても増援などのサーチカードを利用するデッキや、融合召喚を多用するデッキなどはこのカード一枚でことごとく機能不全に陥る。
反面同じデメリットを自分も被るために後述するサポートフィールド魔法が使用できなくなるなど無視できない欠点も存在するので、使用するタイミングは十分に見極める必要がある。
イラストではサソリのようなモンスターが変異しており、胴体部分からドラゴンの頭が生えているというグロテスクなものとなっている。
■アモルファージ・ガストル
カード効果
ペンデュラム・効果モンスター
星2/地属性/ドラゴン族/攻 0/守1850
【Pスケール:青5/赤5】
このカードのコントローラーは、
自分スタンバイフェイズ毎に自分フィールドのモンスター1体をリリースする。
またはリリースせずにこのカードを破壊する。
(1):自分フィールドに「アモルファージ」モンスターが存在する限り、
お互いに「アモルファージ」モンスター以外のモンスターの効果を発動できない。
【モンスター効果】
(1):P召喚・リバースしたこのカードがモンスターゾーンに存在する限り、
お互いに「アモルファージ」モンスターしかエクストラデッキから特殊召喚できない
「暴食」に対応するアモルファージ。名の由来はギリシャ語で「暴食」を意味する「αστριμαργια(ガストリマルギア)」。
こちらはなんとモンスター効果を封印してしまう。
よほど特殊なデッキでもない限りデッキを動かすためにはモンスター効果は必要不可欠であり、それが封じられるということはデッキのエンジンの殆どを破壊されるということである。
効果発動の場所も問わず、チェーンブロックを作る効果であるなら墓地だろうと手札だろうとデッキだろうと除外ゾーンだろうと関係なくあらゆるモンスター効果の発動を封印する。
ただし例によって「発動」のプロセスを介さない永続効果などは防げず、またモンスターの通常召喚及びエクストラデッキ以外からの特殊召喚も阻止できない点に注意。自分フィールド上のアモルファージが戦闘破壊によって全滅すると効果が適用できなくなってしまう。ペンデュラムスケールの関係で先述のルクスと併用できない点も痛い。
またデッキの補助として竜剣士関連のモンスターを入れている場合も効果発動を阻害してしまうため注意が必要である。
ハエのようなモンスターが竜に変異しつつある。背中から竜の頭部が生えており、周囲に血管のようなものが浮き出ているなどおどろおどろしいイラストが多いアモルファージの中でも特にグロい一枚。
■アモルファージ・キャヴム
カード効果
ペンデュラム・効果モンスター
星4/地属性/ドラゴン族/攻 0/守2050
【Pスケール:青5/赤5】
このカードのコントローラーは、
自分スタンバイフェイズ毎に自分フィールドのモンスター1体をリリースする。
またはリリースせずにこのカードを破壊する。
(1):自分フィールドに「アモルファージ」モンスターが存在する限り、
お互いに魔法・罠・モンスターの効果をチェーンして発動できない。
【モンスター効果】
(1):P召喚・リバースしたこのカードがモンスターゾーンに存在する限り、
お互いに「アモルファージ」モンスターしかエクストラデッキから特殊召喚できない。
「憂鬱」に対応するアモルファージ。名はラテン語で「憂鬱」を意味するcavum(キャヴム)から来ている。
P効果はチェーン発動の封印。
一見すると前述の2枚に比べて物足りないように見えるが、魔法・罠・効果モンスターの効果発動全てに対応している点がミソ。
まず召喚成功時に発動する誘発効果を持ったモンスターに対して召喚反応型罠を発動できなくなる。カードの発動を無効にするカウンター罠も発動できない。
また、カード効果の発動をトリガーに発動する効果を持った「幽鬼うさぎ」なども紙切れになる。発動タイミングを任意で選べる「エフェクト・ヴェーラー」などは辛うじて利用できるが、モンスター効果の発動に対してカウンター気味に発動できるという最大の利点が殺されてしまう。
強力な効果だが、「召喚を無効にする」行為は「チェーンして発動する」行為に該当しないためすり抜けられてしまうことに注意が必要。仮にP召喚に対して「神の通告」などを発動されてしまったとしても、自分自身もチェーン行為を封じられてしまっているので発動された「神の通告」を無効にできなくなってしまうのだ。
守備力は2050とまず下級モンスターでは戦闘破壊できないレベル(攻撃力2100以上のモンスターは必ず何かしらデメリット効果を抱えている)なので、用がないときは単純に壁として立てておいても良い。後述のサポートカードと絡めれば更に強固な壁となる。
元になった生物はイカのような姿をしており、触腕の一部がドラゴンの頭に変異しつつある。
■アモルファージ・プレスト
カード効果
ペンデュラム・効果モンスター
星4/地属性/ドラゴン族/攻 0/守1950
【Pスケール:青3/赤3】
このカードのコントローラーは、
自分スタンバイフェイズ毎に自分フィールドのモンスター1体をリリースする。
またはリリースせずにこのカードを破壊する。
(1):自分フィールドに「アモルファージ」モンスターが存在する限り、
お互いに「アモルファージ」カード以外の罠カードの効果を発動できない。
【モンスター効果】
(1):P召喚・リバースしたこのカードがモンスターゾーンに存在する限り、
お互いに「アモルファージ」モンスターしかエクストラデッキから特殊召喚できない。
「強欲」に対応するアモルファージ。その名は「強欲」を指すギリシャ語「Απληστια(アプレスティア)」に由来する。
こちらの効果は罠カードの封印。
発動までにタイムラグがある罠カードはデッキに少数しか採用されないケースが多いが、それゆえに強烈な効果を持った罠カードを選りすぐって投入している場合も多いため、致命的な一撃を避けられる点で優れる。
特にペンデュラム召喚の天敵である「神シリーズ」のカウンター罠はせっかく展開したアモルファージが一撃で全滅するほどの危険性を秘めているため、そういったリスクを減らせるのは非常にありがたい。
しかし前述の2枚と同じくやはり自分も汎用罠カードを使用できなくなるデメリットを被る点に注意。スターライト・ロードや大革命返しと言った大量除去へのメタカードも使用できないため、ルクスを貼っていないと羽根帚を喰らって壊滅する。
元になっているのはハリネズミらしき生物。ほとんど全身が竜に変異してしまっており、背中の部分だけ僅かにハリネズミの面影を残している。
■アモルファージ・オルガ
カード効果
ペンデュラム・効果モンスター
星4/地属性/ドラゴン族/攻1650/守 0
【Pスケール:青3/赤3】
このカードのコントローラーは、
自分スタンバイフェイズ毎に自分フィールドのモンスター1体をリリースする。
またはリリースせずにこのカードを破壊する。
(1):自分フィールドに「アモルファージ」モンスターが存在する限り、
「アモルファージ」モンスター以外のモンスターをリリースできない。
【モンスター効果】
(1):P召喚・リバースしたこのカードがモンスターゾーンに存在する限り、
お互いに「アモルファージ」モンスターしかエクストラデッキから特殊召喚できない。
「憤怒」に対応するアモルファージ。名の由来はギリシャ語で「憤怒」を意味する「'Οργη(オルゲー)」。
リリースを封じるペンデュラム効果を持つ。
エクストラデッキが使えないならメインデッキを使う帝で戦えばいいじゃない!!という発想を真っ向から叩き潰してくれる小憎らしい一枚。これとガストルが揃ったら本当に手も足も出ない。
反面現環境ではほぼ帝へのピンポイントメタとでも言うべきメタ範囲の狭さがネック。
また自分もリリースを封じる制約を被るため、竜剣士や竜魔王を補助として組み込んでいる場合それらをPカードの維持コストとしてリリースできなくなる欠陥もある。
狼らしい生き物がドラゴンに変異している。胸部からドラゴンの頭が飛び出しており、四肢も鱗が生えてドラゴンのそれに近づきつつある。
■アモルファージ・ヒュペル
カード効果
ペンデュラム・効果モンスター
星4/地属性/ドラゴン族/攻1750/守 0
【Pスケール:青3/赤3】
このカードのコントローラーは、
自分スタンバイフェイズ毎に自分フィールドのモンスター1体をリリースする。
またはリリースせずにこのカードを破壊する。
(1):自分フィールドに「アモルファージ」モンスターが存在する限り、
お互いに受ける効果ダメージは0になる。
【モンスター効果】
(1):P召喚・リバースしたこのカードがモンスターゾーンに存在する限り、
お互いに「アモルファージ」モンスターしかエクストラデッキから特殊召喚できない。
「傲慢」に対応するアモルファージ。名の由来はギリシャ語で「傲慢」を意味する「'Υπερηφανια(ヒュペレファニア)」。
こちらが封じるのは効果ダメージ。
効果ダメージを利用するデッキは現環境ではかなり少数なので、メタ範囲としては少々狭い。むしろデメリットとして発生する効果ダメージをシャットアウトしてしまうことで逆に相手に塩を送ってしまうケースも有る。
ダメージをトリガーとして発動する「H・C サウザンド・ブレード」の効果発動を妨げ、「Em トリック・クラウン」とのコンボを阻害すると言った地味な働きはできるものの、この効果が大いに役立つ場面はやはり限られるだろう。
とはいえ急に「チェーンバーン」や「ロックバーン」といった地雷系バーンデッキと遭遇してしまったとしてもデッキ構成を大きく変えることなくそれらのデッキにメタを張れる点は評価できなくもない。メタ範囲が狭いことも幸いして自分に対するデメリットがほぼ0である点も良い。
むしろ下級アモルファージでは最高の攻撃力を活かしてアタッカーとして利用するのが主な役割となるだろう。
鷲が素体になったモンスターのようで、鷲の頭部が残っている以外はほぼ完全にドラゴンと化している。
○上級・最上級モンスター
現在出ている上級以上のモンスターはすべてレベル6以上であるため、アモルファージだけではP召喚できない。
■アモルファージ・ノーテス
カード効果
ペンデュラム・効果モンスター
星6/地属性/ドラゴン族/攻2250/守 0
【Pスケール:青3/赤3】
このカードのコントローラーは、
自分スタンバイフェイズ毎に自分フィールドのモンスター1体をリリースする。
またはリリースせずにこのカードを破壊する。
(1):自分フィールドに「アモルファージ」モンスターが存在する限り、
お互いにドロー以外の方法でデッキからカードを手札に加える事はできない。
【モンスター効果】
(1):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、
お互いに「アモルファージ」モンスターしかエクストラデッキから特殊召喚できない。
「怠惰」を司るアモルファージ。語源は「怠惰」を指すギリシャ語、「Νωθροτησ(ノースロテース)」。
サーチを妨害する効果を持つ。
現環境で結果を残す強テーマは必ず何かしらの方法でデッキからカードをサーチして戦線を維持する戦法をとっているため、これらを根こそぎ潰されると機能停止に追い込まれてしまう。
反面自分もサーチができなくなるため戦線維持に支障が出る…かとおもいきや、後述するサポートカードによってサーチを介さずにデッキから直接Pゾーンにカードを置いたり、サーチせずにドローできたりしてしまうのであまりデメリットの影響を受けないという極悪仕様。
アモルファージのPスケールではペンデュラム召喚できないためかこのカードを含む上級以上のモンスターのみ、下級モンスターと違ってどんな方法でフィールドに出されてもエクストラ封じ効果が適用されるようになっている。
&bold(){インフェクションが無いと事故の危険があるため、アモルファージでの採用は見送られがちである。
稀にEM竜剣士などのPスケールが広めのデッキへ出張し、そのモンスター効果で制圧する様を見ることができる。}
ベースになっているのは熊のモンスターらしい。オルガ同様腹部から竜の頭が飛び出しており、体の各部もドラゴンへの変異が進んでいる。
■アモルファージ・イリテュム
カード効果
ペンデュラム・効果モンスター
星8/地属性/ドラゴン族/攻2750/守 0
【Pスケール:青5/赤5】
このカードのコントローラーは、
自分スタンバイフェイズ毎に自分フィールドのモンスター1体をリリースする。
またはリリースせずにこのカードを破壊する。
(1):自分フィールドに「アモルファージ」モンスターが存在する限り、
「アモルファージ」カード以外のお互いの
墓地へ送られるカードは墓地へは行かず除外される。
【モンスター効果】
(1):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、
お互いに「アモルファージ」モンスターしかエクストラデッキから特殊召喚できない。
「虚飾」に対応するアモルファージ。名前は「虚飾」を意味するラテン語「irritum(イリテュム)」に由来する。微妙に発音しづらい。
効果は悪夢の「マクロコスモス」。
墓地に行くカードはアモルファージ以外すべて除外されてしまう。墓地利用を積極的に行う数多のテーマはもちろん、墓地を利用しないペンデュラムテーマもエクストラデッキに送られず除外されてしまうのでやはり死滅する。
攻撃力は最上級に恥じない高水準さなので、メタ効果を利用しないならばぜひアタッカーとして利用したいところだが、アドバンス召喚に2体ものリリース要員を揃える必要がある重さがネック。
またアモルファージのペンデュラムスケールだけではペンデュラム召喚できないため、一度エクストラデッキに送られてしまうと再利用は困難を極める。
繰り返し使うなら「ペンデュラム・リボーン」など特殊召喚手段を何かしら用意しておきたい。
またP召喚しなくても効果の使えるレベル8ドラゴン族という点に着目し、エクストラデッキを介さずとも戦力を用意できる青眼の白龍を組み込んだ最上級ドラゴン族デッキで悪用利用されるケースも。
このカードのみ完全に竜の姿をしており、元のモンスターが何だったのか、そもそもモンスターが変異した存在なのかなど詳しいことがわかっていない。
○関連(?)カード
■虚竜魔王アモルファクターP
カード効果
儀式・効果モンスター
星8/地属性/ドラゴン族/攻2950/守2500
「アモルファスP」により降臨。
(1):このカードが儀式召喚に成功した場合、
次の相手ターンのメインフェイズ1をスキップする。
(2):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、
フィールドの表側表示の融合・S・Xモンスターの効果は無効化される。
(3):このカードがフィールドから墓地へ送られた場合に発動できる。
デッキから「虚竜魔王アモルファクターP」以外の「竜魔王」モンスター1体を手札に加える。
竜魔王レクターPがアモルファージ・イリテュムと融合した姿。
アモルファージがエクストラデッキを封じる共通効果を持っていること、シンクロ・エクシーズ・融合とエクストラデッキを網羅した竜剣士の勢力と対立する勢力であること、後述するサポートカードの効果などからわりと早い段階で「竜魔王側の切り札は儀式モンスターなのでは」と予想されていたが、果たしてその通りになった。
効果は3種類ある。
第一の効果は儀式召喚成功時に次の相手のメインフェイズ1をスキップするというもの。
どのデッキも基本的にはメインフェイズ1でモンスターを展開して攻め手を整え、バトルフェイズで一気に攻める、というのがベーシックな動き方である。
メインフェイズ1を飛ばされるということは、メインフェイズにしか発動できない起動効果などを使用したりシンクロ・エクシーズモンスターなどを展開したりするためにはバトルフェイズ終了後のメインフェイズ2を利用しなければならないということであり、少なくともそのターンはこちらに攻撃することはほぼ不可能となる。
また、バトルフェイズに一度入らないとメインフェイズ2に入れないというルールの穴を突き、バトルフェイズを封印する「地縛神 Chacu Challhua」を利用することで相手のターンをドローフェイズとスタンバイフェイズ以外ほぼ完全にスキップするという極悪なコンボも可能。
ちなみにチェーンブロックを作らないルール効果なので、ガストルの効果をすり抜けることができる。
第二の効果は融合・シンクロ・エクシーズモンスターの効果をすべて無効にするというもの。
仮にアモルファージモンスターの効果をかいくぐってシンクロモンスターやエクシーズモンスターなどを展開できたとしても、こいつが立っているだけでただの高打点バニラに成り下がる。
このカード自体攻撃力2950と非常に高く並のモンスターでは突破できないため、各種アモルファージモンスターのペンデュラム効果と組み合わせると非常に強固な布陣が完成する。
第三の効果はフィールドから墓地に送られた場合に「竜魔王」モンスター1体をサーチするというもの。
消費したアドバンテージを回収しつつペンデュラム召喚の布石を整えられる便利な効果である。
効果がすべて自己完結しているため、通常モンスターの「竜魔王ベクターP」共々高等儀式術軸のデッキに出張させることができる。
ただ、アモルファージはとにかく突破力が足りないテーマであるため、制圧型のモンスターであるコイツは実は相性がいまいち。儀式ギミックと一緒に竜剣士デッキに投入すれば隠し玉としていい感じに働いてくれる。
○魔法・罠カード
■アモルファージ・インフェクション
カード効果
永続魔法
「アモルファージ・インフェクション」の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):フィールドの「アモルファージ」モンスターの攻撃力・守備力は、
フィールドの「アモルファージ」カードの数×100アップする。
(2):自分の手札・フィールドのモンスターがリリースされた場合、
または戦闘・効果で破壊された場合に発動できる。
デッキから「アモルファージ」カード1枚を手札に加える。
デッキからアモルファージをサーチしてくれる永続魔法。
発動条件故に能動的に発動するのは難しい…と思いきや、Pゾーンにアモルファージを置いておけば毎ターン維持コストとしてモンスターをリリースしてくれる上、維持せずに破壊したとしても発動条件は満たされるので、事実上毎スタンバイフェイズ毎にデッキからアモルファージモンスターを供給してくれるとんでもない効果に化ける。
そうでなくても上級アモルファージをアドバンス召喚する、アモルファクターPを儀式召喚するなど能動的に発動する方法はいくらでもある。
(1)のバンプ効果も打点の足りない下級モンスターを補助するのには十分すぎる効果で、数少ない対抗手段の一つである戦闘破壊すらも難しくなってくる。
なお、アモルファージの自壊は効果ではない。そのため、自壊をトリガーにこのカードの(2)の効果を使用するような真似はできない。
イラストではプレストとルクスの元になったとみられるサソリやハリネズミのようなモンスターが竜へと変異し始める様子が描かれている。
■アモルファスP
カード効果
フィールド魔法
(1):フィールドの「アモルファージ」モンスターの攻撃力・守備力は300アップする。
(2):このカードがフィールドゾーンに存在する限り、
自分フィールドの「アモルファージ」モンスターがリリースされる度に自分はデッキから1枚ドローする。
この効果は1ターンに2度まで適用できる。
(3):墓地のこのカードを除外して発動できる。
自分の手札・フィールドから、レベルの合計が8になるようにPモンスターをリリースし、
手札から「虚竜魔王アモルファクターP」を儀式召喚する。
直接属してはいないがサポート効果を持つ、Pの一族恒例の専用フィールド魔法。
パッと見ただけでヤバいと(ry
どこまでアドバンテージを稼げば気が済むんだこいつらは。
第一の効果は単純な打点強化。
300という数値は平凡ではあるが、上述の2枚と組み合わせることで実質的に1000近い攻撃力差を発生させることができ、ここまで来ると打点補助なしには下級モンスターでさえ戦闘破壊するのが困難になってくる。
第二の効果はアモルファージモンスターがリリースされる度に合計二枚までドローできる効果。
ライシスの項でも述べたが、強欲な壺と違ってフィールドに残るためにディスアドバンテージが発生しておらず、そのためリリースされたモンスターをペンデュラム召喚で呼び戻すことを前提にすれば事実上何の消費も無しでいきなりカードが2枚も増えるふざけた効果になる。
流石にライシスとはPモンスターの仕様の関係でそのまま併用することは難しいが、上級アモルファージをアドバンス召喚したりアモルファクターPを儀式召喚したりすることでやっぱり(ry
第三の効果はなんとアモルファクターP専用の儀式召喚効果。儀式召喚効果を持つフィールド魔法はこのカードが初となる。
能動的に発動するためには墓地に送らなければならないが、このカードを利用してアモルファージモンスターをリリースすることで上述のサポートカードの発動条件を満たすことができ、さらなるアドバンテージ獲得へと繋がるという字面以上に凶悪な性能を秘める。
■アモルファージ・ライシス
カード効果
永続罠
「アモルファージ・ライシス」の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):「アモルファージ」以外のフィールドのモンスターの攻撃力・守備力は、フィールドの「アモルファージ」カードの数×100ダウンする。
(2):自分のPゾーンのカードが破壊された場合に発動できる。
デッキから「アモルファージ」Pモンスター1体を選んで自分のPゾーンに置く。
ぱっと見ただけでもヤバいと分かるレベルのとんでもない効果である。
Pゾーンのカードが破壊された場合にデッキからアモルファージモンスター1体をPゾーンに置く効果だが、だいぶ狂ったことが書いてある。
先程も述べたが、アモルファージはPゾーンに存在する場合毎スタンバイフェイズごとにモンスターをリリースする維持コストを払わなければ自壊するというデメリットを抱えている。
しかしこいつはそのデメリットを逆に利用してデッキからさらなるカードを呼び出してくるのである。
自壊トリガーにこのカードの効果を使った場合スタンバイフェイズが続いてるので新しくセットしたカードもリリースコストを払わないと自壊してしまうのだが、もちろんこいつの効果はインフェクションと重複する。
つまり一緒に存在している場合、エクストラデッキに送られたモンスターをペンデュラム召喚でも呼び戻すとすると、事実上カード消費無しで手札と場にカードが1枚ずつ、合計二枚も増えるのである。
自壊した奴はエクストラにためこんどいて、サーチしてきた新しいアモルファージをセッティングすれば場のモンスターは2体増殖。メタ範囲を変えたついでに次のターンのリリースコストを確保だぜやったね!
ドローソースの頂点を極め、「入ってないデッキはデッキ未満」とさえ言われ、無期懲役になって永久に帰ってこないであろうとされる「強欲な壺」でさえ強欲な壺自体を消費することによるディスアドバンテージにより増えるカードは一枚だけだというのに、このカードは何の前触れもなく突然2枚もカードが増える。
(1)の全体弱体化効果もインフェクションで強化した打点を更に強化できるためただでさえ突破しにくい布陣がますます突破しにくくなる。
ライシスは効果以外の破壊にも対応しているが、インフェクションは効果での破壊のみに対応している。状況によっては気にする必要は無いが、「自分の場が空の場合、スタンバイフェイズにインフェクションの方は発動しない」とだけ覚えておきたい。
なお、アモルファージはそのステータスの低さにより、インフェクションとライシスが無ければ手札からの高レベルモンスターでの突破は容易。
故に、このカードを死守するプレイングを心掛けたい。
▼相性のいいカード
■竜剣士ラスターP
自分から積極的に悪の魔王の手伝いをする勇者の屑。(確信)
Pスケールが5なのでアモルファージと噛み合っており、また反対側のPゾーンのカードを破壊して同名カードをサーチする効果も持っているため、Pスケールが3のアモルファージを用意してやれば即座にペンデュラム召喚の布石が整う。
…もうお分かりだろう。こいつの効果はインフェクション及びライシスの効果発動トリガーになるのである。
その効果たるや、
まずラスターPの効果でデッキから破壊したカードと同名カードをサーチする。
↓
Pゾーンのアモルファージが破壊されたことによりライシスとインフェクションの効果が発動。
PゾーンにデッキからアモルファージPモンスターを置き、インフェクションの効果で更に一枚アモルファージモンスターが手札に加わる。
↓
結果:エクストラデッキに送られたPモンスターはP召喚によって呼び戻せるので実質消費されておらず、事実上一切のカード消費無しでデッキから3枚ものカードが得られる。
もう爆アドとかそういった概念を超越してもはやデッキ切れで自滅しないか心配になってくるレベルで大量にカードが増える。
しかしこのテーマのアド稼ぎはまだ終らない。
■超再生能力
征竜のおもちゃにされて規制されたと思ったらこんなところに活路を見出したぶっ壊れカード。
発動したこのカード一枚分のディスアドバンテージがあるものの、うまく儀式召喚やアドバンス召喚が成功すればそのターンのエンドフェイズ時にすさまじい量のカードをドローできる。
アモルファスPと組み合わせると3~4枚程度は余裕でドローできる。
■超天新龍オッドアイズ・レボリューション・ドラゴン
自身を手札から捨ててライフを500払う事で、デッキからレベル8以下のドラゴン族Pモンスターをサーチする効果を持つ。
アモルファージモンスターは全てこの条件に当てはまっている上に相性のいい「竜剣士」系も全てドラゴン族なのでサーチ可能。
おまけに12という最高水準のPスケールを持つため、P召喚の難しいイリテュムとノーテスの展開補助までこなす。
ドラゴン族しかP召喚できないデメリット効果を持つが、このデッキではドラゴン族以外にP召喚したいモンスターは少ないため
デッキ構築やプレイングを少し工夫してやるだけであまり気にならなくなる。
オッドアイズに属するためEMドクロバット・ジョーカーや天空の虹彩などサーチ手段が豊富なのも嬉しい。
ハードルの高い召喚条件からモンスターゾーンに出る事はほぼ無いものの、デッキの潤滑剤として非常に有用。
■ペンデュラム・スイッチ
1ターンに1度だけ、自分フィールドのPモンスターをPゾーンに置くか、自分のPゾーンのカードを特殊召喚できる効果のいずれかを使える罠カード。
P召喚が難しいレベル4以外のアモルファージも、Pスケールに関係なくこのカードで特殊召喚できる。
特にエースアタッカーであるイリテュムをPゾーンに置いて即展開できるようになる点は大きい。
永続罠であるがゆえの遅さは気になるが、代わりにデュエリスト・アドベントで竜剣士などと共にサーチが可能。
■フロントオブザーバー
召喚成功したターンのエンドフェイズ時にデッキから地属性のペンデュラムモンスターをサーチできる。
効果発動までにタイムラグがあるためサーチしたカードを即使用する事はできないが、立ち上がりまでが若干遅いこのデッキの序盤を支えてくれる優秀なカードである。インフェクションとラスターPが揃っていればほぼ無用の長物と化すが。
■竜呼相打つ
デッキから竜剣士か竜魔王1体をランダムにPゾーンに置き、残りをエクストラデッキに送る。
うまくラスターPをPゾーンにおければ儲けものだが、竜魔王だったとしてもP召喚の布石を整えられるため損はしていない。
■スターライト・ロード/大革命返し
Pテーマ共通の弱点であるハーピィの羽根帚に対する対策。
特にアモルファージは永続魔法・罠やフィールド魔法も併用するために魔法・罠カードへの依存度が高く、ハーピィの羽根帚で一掃されるとかなり厳しい。
プレストかキャヴムを発動していると発動できなくなってしまうので注意。
▼デッキとして
カード効果を読んで分かる通り、このデッキはそれぞれの効果に対応した要素を使うデッキに対しメタを張って行動を封じることで優位に立つデッキである。
各モンスターが共通して持つエクストラデッキを封印するモンスター効果により、現環境で一般的な戦力をエクストラデッキに依存するタイプのデッキは何もできなくなる。
エクストラデッキに依存しない帝にはオルガのリリース封じで、バーンダメージで攻めるデッキにはヒュペルの効果ダメージ封じで対抗するなど、相手のデッキパターンを読んだ上でそれらを潰せるようなメタカードを用意し、デッキ単位でその動きを封じ込める。
同じように相手の動きを封殺することを得意とするマジェスペクターが基本的に単発の妨害を繰り返すことしかできないことを考えると、デッキごと機能停止に追い込むこのデッキのメタの凶悪さがよく分かることだろう。
…と、ここまでさんざんこのデッキの強さを書いてきたわけだが、無論ただ強いだけではなくきっちり無視できない弱点も存在している。
弱点
まず第一にPゾーンが2箇所しかないこと。
当然一度に発動できるPカードは合計2枚までなので、一度に張れるメタは2種類までに限定される。
ラスターPを利用している場合は片側が埋まっているため、ラスターPを何らかの方法で排除しない限り1種類しか適用できない。
1種類だけでももちろん強力なのだが、それだけではカバーしきれない「死角」に、アモルファージ攻略の糸口がある。
先程も述べたとおり下級モンスターはペンデュラム召喚されるかリバースしないとエクストラデッキ封印効果が発動できない。リバースさせて効果を適用させるのは非現実的なので基本的にはペンデュラム召喚によって効果を有効化することになるのだが、ここに落とし穴が存在する。
ペンデュラム召喚できるような布陣を維持し続けないといけないため、一部のメタ効果が併用できないという弱点があるのだ。
例えば魔法カードを封じるルクスとモンスター効果を封じるガストルはともにスケールが5であり、両方発動してしまうとペンデュラム召喚ができなくなってしまう。
P召喚が出来なければ当然エクストラデッキを封じる事が出来ず、その隙にエクストラデッキから高打点のモンスターを出されて自分フィールド上のアモルファージがすべて戦闘破壊されてしまうと、P召喚によってモンスターを補充できず、メタ効果も失われてしまうためそのまま追撃を受けて戦線が瓦解する危険性がある。
つまりペンデュラム召喚が可能なスケールを持ったカード同士の組合せでしか運用できない制限がかかっているということである。
仮にきちんと2枚張ったとしてもすべてをカバーできるわけではなく、そのメタ効果では妨害できないタイプのカードを利用することによって突破される危険性を常に孕んでいる。
例えば羽根帚によるフィールド一掃を防ぐためにルクスを常に張っておくとルクスと同じスケールのPモンスター*1の効果は使用できなくなり、モンスター効果を利用して突破されてしまう危険性が出てくる。
かといってモンスター効果に備えようとガストルに張り替えると今度はサイクロンやツインツイスター、そしてハーピィの羽根帚などがすっ飛んでくる。
また、オルガを張っているとアモルファージ以外のモンスターをリリースできなくなるため、それ以外のモンスターを維持コストとして利用出来なくなる。
仕方なく2枚アモルファージをリリースした結果一時的にフィールドからアモルファージモンスターがいなくなってしまうと、アモルファージモンスターが不在になったことでPカードのメタ効果が無効になってしまう。
自分のターンだけメタ効果をすり抜けられるメリットであると同時に、相手に反撃のチャンスを与える弱点でもある。この瞬間を狙って動かれると妨害できない。
(例:ルクスの効果が切れた瞬間にツインツイスター。Pゾーンのカードやインフェクション等を除去されると目も当てられない)
単純な攻撃力不足も痛い。
下級モンスターの最高打点はヒュペルの1750であり、サポートカードによる補助が受けられなければまともに戦闘をこなせる数値ではない。
デッキから継続的にアモルファージを供給し続けるためにもインフェクションやライシスの存在は極めて重要であり、つまりこれらのサポートカードに動きを大きく依存しているということでもある。
ついでにペンデュラム特有の事故りやすさも割と高い。
クリフォートとかEMとかサーチに優れたPテーマは多いため忘れやすいが、ペンデュラムはスケール2枚とP召喚するモンスターの最低3枚以上が揃わないと動き出せない。
特にこのデッキだと
的確なメタ効果を持ったスケール+その反対側のスケール+2体以上のリリース要員
の3種類4枚以上が揃わないとまともに動けない。
なお手札が全てアモルファージモンスターだった場合、何も考えずにP召喚すると相手ターンに1体でも戦闘破壊され、スタンバイフェイズに「片方自壊させるか、モンスターを失ってP効果を無効化するか」の2択を強いられる可能性がある。
ドローしたカードに併せて自壊・無効化を選択できるが、スタンバイフェイズ終了時にサイクロンを発動されても泣かないこと。
さらにルクス・ノーテス・イリテュムなど強力なメタ効果を持ったアモルファージはアモルファージのスケールではP召喚できないため事故要員ともなりうる。
初手で揃ってた? そりゃまあ死刑宣告よ。
そして何より一番の弱点は始動の遅さ。
確かに一度回ってしまえばその凶悪なメタ性能と大量のアドバンテージ獲得能力をもって相手の動きを徹底的に封印できるのだが、とにかく能動的に動ける要素が少ない。
インフェクションやライシスの効果は何らかの方法で効果を起動してやらなければ意味を成さないし、Pカードの維持コストを利用して発動条件を満たそうにもそのためには1ターン待つ必要がある。
ラスターPを一緒に握っていれば大丈夫なのだがその場合ペンデュラムゾーンが片方埋まってしまうためメタ性能が低下し、しかもインフェクションとラスターP、そしてラスターPで破壊するためのスケール3のペンデュラムモンスターの計3枚ものカードが初手で揃っているという役満レベルの神がかった手札が求められる。
単純に相手のデッキ内容だけを見るのではなく、デュエル全体の戦況を冷静に分析しながらその時その時で最も有効なメタが何であるかを判断したうえで移り変わる戦況に合わせて次々と張るメタを切り替えてゆく戦術眼*2がなければこのデッキを扱いこなすことができないのだ。エクストラデッキ封じただけでも大半のデッキは死滅するだろとか言ったやつはちょっと表に出ろ
???「フゥン……試してみるか?」
なお、最大のメタカードは親玉。
「竜魔王ベクターP」「竜魔王レクターP」は、ペンデュラム効果によりそれぞれペンデュラムゾーン/モンスターゾーンのペンデュラムモンスターを無力化するため、先に張られるとメタ効果が機能しなくなる。
自分の親玉が最大のメタになるのは皮肉というべきか、当たり前とみるべきか。
▼新マスタールール下において
2017年に適用されたこの新ルールでは、EXデッキからの召喚制限が話題となった。
もちろんこのデッキも例外ではないが、アモルファージの場合、随所でこのルールのあおりを食ったと話題になっているイグナイト以上のとんでもない不協和音を奏でるハメになっている。
EXデッキからの複数展開にはリンクモンスターが必要なのだが、こいつらも当然最初はEXデッキにいる。
ところがアモルファージは、共通効果によりアモルファージ以外をEXデッキから呼べないという制約がかかる。つまり、事実上リンクモンスターが呼べないという致命的にも程がある大ダメージを食らったのである。
しかし、ペンデュラム召喚で毎ターン1体はエクストラモンスターゾーンに呼べるため、ペンデュラムゾーンに1枚だけ置いておけば機能する。
当然ペンデュラム効果による制限は1枚分しか機能せず、自分のターンでエクストラデッキから特殊召喚できない制約は解除される。
もっとも相手エクストラデッキから展開するのは基本相手のターンなのでエクストラデッキからの制約が解除されてもさほど問題はない。
そして制約が解除されるので、トークンなどを展開しておけば自分のターンでリンクモンスターを呼べる。
下級のアモルファージはリバースするか、ペンデュラム召喚した場合に召喚制限が有効になる=それ以外の方法で召喚・特殊召喚した場合は召喚制限がかからないので、そいつらを素材にすることが可能。
○謎
さて、長い時を経てようやく全貌が見えたベクターPの軍勢だが、このテーマはいろいろと謎が多い。
- 竜化の秘法の正体
すでに明かされているとおり、アモルファージを率いる竜魔王ベクターPは「『竜化の秘法』を用いて万物を悪しきドラゴンの姿へと変えてしまう』とフレーバーテキストに書かれている。
すべての「アモルファージ」モンスターには、ベクターPが手に持つ杖の先端にあった「クリスタルらしき物体」が埋め込まれている。どうやらこのクリスタルを埋め込むことによってモンスターを竜に変異させてしまうのが「竜化の秘法」のようだ。
ところで、竜魔王ベクターPのイラストの杖先のクリスタルを見ていただきたい。
非常にT2ファージによく似ていないだろうか。
またアモルファージ・インフェクションのイラストでは、このクリスタルが分離したとみられるT2ファージに酷似した謎の物体がハリネズミとサソリを襲撃し、竜へと変異させている様子が描かれている。(ちなみにインフェクションとは「感染」を意味する単語である)
カテゴリ名もアモル「ファージ」であり、細胞に感染する「ファージ」が由来になっている。
通常この特徴的な多面体の部分にはウイルス自身のDNAまたはRNAが格納されており、ウイルスは標的とした細胞にとりついた後このDNAを細胞に注入して感染、細胞の塩基配列を自身の持つ塩基配列へと書き換えてしまう。
この点も、生物に多面体状の物体を埋め込むことで竜へと変異させる竜化の秘法の内容とよく似ている。
竜化の秘法とは生物に感染するウイルスを利用した技術なのだろうか。
- 竜魔王ベクターPの力の由来
竜魔王をはじめ、竜剣士やアモルファージなど、竜魔王ベクターPが直接関わった存在はいずれも攻撃力または守備力の数値が中途半端に50で終わっているという共通した特徴がある。
…かつてステータスが中途半端に50で終わるモンスターのカテゴリがあったことを覚えているだろうか。
そう、ヴェルズである。あのカテゴリもすべてのモンスターのステータスが中途半端に50で終わっているという特徴を持っている。
そして竜魔王ベクターPのフレーバーテキストにはこんな一文が書かれている。
「強大な魔力の源泉はこの次元のものではないとまで噂されている。」
ヴェルズが暴れまわっていたのはデュエルターミナルに登場したモンスターたちが住む「異世界」だった。
そしてそのヴェルズも、「感染」という手段を用いて既存のモンスターに取り憑き、変異させることによってその勢力を急激に拡大させていったという特徴が共通している。
このことから竜魔王ベクターPが得た「この次元のものではないとまで噂される魔力の源泉」とは、何らかの方法でデュエルターミナルの世界へとアクセスしたベクターPが手に入れた「ヴェルズ」に関するデータであり、そのデータをもとに竜化の秘法を編み出したのではないかとする考察も存在する。
だが、竜剣士のストーリーの第二部にあたる「真竜」に属するモンスター、「真竜機兵ダースメタトロン」と、デュエルターミナル関連のカテゴリである「セフィラ」に属するリンクモンスター「セフィラ・メタトロン」が同一の機体である可能性が浮上している。
これが正しい場合、デュエルターミナルのストーリーと竜剣士のストーリーは別の世界でなく、全く同一の世界の別の場所で起きていたいわばサイドストーリーにあたるもの、ということになる。
いずれにせよ公式からの解説はいまのところ無く、詳細は今もなお謎のままである。
追記・修正は竜に変異しながらお願いします。
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*2 相手が既に使用したカードから相手がこれから使用してくるであろうカードを予測する、羽根帚は使用済みor対策済みだからルクスはもう必要ないetc
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