登録日:2013/12/10 (火) 00:03:53
更新日:2023/12/07 Thu 14:07:11NEW!
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皇帝 隠れた名作 ゲリラわらわら コサックわらわら ナポレオン ハゲ無双 光栄 コーエー 神op 「何事も予算というものが必要でな」 フーシェ→亡命 タレイラン→亡命 ベルナドット→亡命 「あまり離れていると浮気しちゃうわよ」 ゲーム ランペルール
『ランペルール(L'EMPEREUR)』とは平成2(1990)年に光栄から発売されたナポレオンを主人公とした歴史シミュレーションゲームである。
『三國志』、『信長の野望』といった看板タイトルに比べて取っ付きにくい時代を舞台にしているためか、知名度は低く、コンシュマー機等への移植を除いて、一度もリメイクされていない。
しかし、練り上げられたゲームシステム、高めの難易度、秀逸なBGMなどにより光栄歴史シミュレーション史上最高傑作とも評される名作である。
現在はブラウザーゲー化されており、コーエーのサイトに入会するとプレイできる。
また、コーエー定番シリーズ(Windows2000/XP対応)で移植版が発売されている。
◆概要
プレイヤーは史実では志半ばで挫折した英雄・ナポレオンに成り代わり、欧州全土の統一を目指す。
他の同社作品と異なり、フランス以外の国を担当したり、ナポレオンが死亡しても親族や配下に主人公を引き継ぐ事はできない。
また後述する特異なシステムが多く盛り込まれ、他の同社歴史SLGと一線を画す難易度と緊張感を形作っている。
◆司令官コマンドと政府コマンド
ナポレオンはシナリオ1で始めた時は1都市の司令官に過ぎず、他都市への移動すらできない。
フランス領を拡張して行くに連れ司令官→最高司令官→第一執政→皇帝と身分が上がり、最終的に国家の全権を握る事が出来るようになる。
(顔グラフィックも変わるが皇帝になるとハゲるので賛否両論。まあ、史実通りなのだが…)
コマンドは現在自分のいる都市の内政や軍備を行う司令官コマンドと、予算や税率の決定や外交、大砲、艦船の配備など国家全体に関わる戦略を決定する政府コマンドに分かれており、
物資も国庫と各都市に備蓄されるものとで完全に区別されている。司令官コマンドは一カ月に一つの命令しか下せず、
政府コマンドも三ヶ月に一度しか使えないため、状況に合った命令を熟考しなければならない。
◆外交
本作では以下の理由により攻略目標を絞り込む必要性があり、外交がかなり重要なウェイトを占めている。
- 基本的に直接司令コマンドを実行できるのはナポレオンがいる都市だけ(後述のように例外もある)であり、他の都市は全て委任状態となり、物量作戦や多方面作戦が取り辛い。
- 本作では敵国に攻め込むには宣戦布告が必要だが、こちらから実行したり、戦いに明け暮れていると、それを倦んだ配下軍人の忠誠度が下がってしまう 。さらに、敵から持ち掛けられた講和条件を断ると、忠誠度が激減する。
- 忠誠度が一定以下になると勝手に戦場から退却したり、敵国に亡命するようになる。逆に敵国と同盟や講和を結ぶと忠誠度は上がる。
他の多くのシミュレーションゲームと異なり、敵国に勝利するとフランスに対する戦意が萎えてその国と講和が結びやすくなるため、
敵国をある程度追い詰めた後一旦講和し、他の国と戦いながら、再び反仏感情が高まって宣戦布告してくるのを待つといった戦い方が必要になり中盤以降も中だるみし辛い。
◆戦争
地形には高低差が存在し、特に砲兵隊は「地形の低い位置からの砲撃は高い位置に届かず、逆に高地から低地への砲撃は射程と威力が伸びる」ため、地形の影響を大きく受ける。
また、従来の訓練度の他に士気の概念が登場。攻撃や移動を行うと徐々に下がって混乱しやすくなる。混乱した軍隊は非常に脆いため、そうならないように司令官が鼓舞して適宜回復させてやる必要がある。
海戦は数値処理のみで勝敗が決まるが、港湾都市に配備された艦隊の数で海域ごとの制海権が設定され、これを制していない状態だと上陸すらできず撃退される事も。
他にも橋を爆破したり、氷上の敵に大砲をぶちこんで沈めたり出来、上手く決まると痛快。
◆各シナリオ
1…常勝将軍の登場(1796年3月)
イタリア方面軍の司令官。他都市への移動は職務放棄と見なされてしまうため、初期の配下だけで敵を撃破する以外に道は無い。
敵自体は大した事は無いため、最初のターンで攻め込んでもうまく立ち回れば勝てるが、イベリア半島のイギリス軍の動きには注意。
最大の敵は総裁政府のバラス。陳情は却下するわ、勝手に敵国と講和を結ぶわで、腹の立つ事この上無い。陳情する前に中央へ賄賂を贈ると多少は採用率が上がる。
9都市を制覇すると最高司令官に出世。
2…権力への意志(1798年3月)
最高司令官に出世し、パリ以外の都市に自由に移動できるようになったため、シナリオ1より楽。
最初に交戦状態にあるのはイギリスだけだが、現時点ではまず勝てないので、各都市を転々としながら兵士や有能な軍人を集め、バイエルンやオーストリアとの戦端が開くのを待つといい。
12都市をフランス領にするか、勝利条件都市(各国の首都や重要拠点)を四つ支配した状態でパリに凱旋すると、クーデターで憎き総裁政府を倒し第一執政に就任する。
なお最初の月にパリに向かうと…。
3…革命の終結 (1802年3月)
第一執政に就任し、はじめて政府コマンドが使えるようになる。
宿敵イギリスをはじめとして、開始時に交戦状態の国が無いため政府コマンドに慣れるのに丁度いいシナリオである。
司令官時代とは逆に配下からの陳情がスパムメールの如くひっきりなしにやってくるが、的外れなものも多く、
断っても忠誠には影響しないのでよく精査する事。フランス領を18にするか勝利条件都市を八つ支配してパリに凱旋すると皇帝へと即位する。
4…ナポレオン帝国の栄光(1806年3月)
皇帝に即位しフランスの国力は最高潮。対仏大同盟が敷かれており複数国と交戦状態にあるが、うまくすれば外交無しでも勝てる。
また、皇帝に即位すると5人の親族がいる都市は直接司令官コマンドを実行できるようになる。それぞれ能力が違い万能型の人材はいないので、使い分けが必要。
ヨーロッパ全土を統一すればエンディングである。
5…エルバ島脱出(1815年3月)
ナポレオンが退却不可能な戦場で捕虜になりゲームオーバーになった後の選択肢で「yes」を選択すると出現する隠しシナリオ。
フランスは6都市に縮小して、物資は枯渇、優秀な人材も多くが流出している上、オスマントルコ、ナポリ以外の全国と交戦状態にあり、
アムステルダムにはウェリントン公率いるイギリスの大部隊が上陸しているという絶望的状況。
光栄史上最難関との呼び声高く、普通のやり方では史実通りの百日天下で終わってしまう。
早急に各都市に親族を派遣していくつかの都市から撤収し、戦力を集中させるのが基本。パリと穀倉地帯のボルドーは守り切りたい。
なお、最大の敵は時代とともに寿命で数を減らしていく軍人たちだったりする。
◆軍人
本作では8つの能力をA~Dの四段階に区分し、100満点による採点方式が廃されている。
また経験値が存在しており100溜まるとどれかの能力がランダムで1段階上がる。
上がってほしい能力(特にネイの騎兵、マルモンの砲兵など)が上がるまでリセットを繰り返すプレイヤーが続出した。
外交や貿易は経験値が多く貰えるため、目的そっちのけで精を出す人も。
また二人の女性君主の他、配偶者としてジョゼフィーヌとマリー・ルイーズが登場する。
ゲーム中にも陳情と称して話しかけてくる他、ED時にどちらを妻にしていたかによってムービーが変わる。
また他の光栄作品に比べて捕虜登用がやや難しくなっているので、意識してやっていかないと後半人材不足に悩まされがち。
政治…外交の成功率に関係。
経済…内政の効率に関係。
補給…食料、物資の分配や輸送に関係。
建設…病院の整備や戦場での架橋及び爆破の成功率に関係
統率…演説、鼓舞の効果や混乱のしやすさに関係。
歩兵…歩兵を率いた際の能力に関係。
騎兵…騎兵を率いた際の突撃の威力に関係。
砲兵…大砲を率いたときの命中率や威力に関係。
なお、一部の人物にはマスクデーターとして「性格」がつけられており、それによる補正も決して馬鹿にできない。
大体は歴史上の有名人物が対象となっている。
◆主だった国の特徴
○フランス
欧州屈指の大国として農業生産力が高く陸軍は精強だが、近代化がまだまだ遅れており工業力や海軍力はイギリスに大きく劣っている。
また、パリはアホみたいに人口が多く、分配をしても民衆の忠誠が上がりにくい。その分、徴兵する時や生産力的には便利なのだが…。
軍人は我らがナポレオンをはじめ不敗の若ハゲダヴーや伊達男ミュラなど一流所が揃う。
タレイラン、フーシェのような陰謀家やベルナドット、モローなど反ボナパルト派軍人は有能だが忠誠が下がりやすいので要注意。
○イギリス
フランスの宿敵。産業革命によって工業力で他国を大きく引き離しており、特に砲兵隊、海軍の力は圧倒的。
思わぬ所から侵攻を受ける事もしばしば。また海戦時には一定確率でかのネルソン提督が登場し、フランス艦隊を海の藻屑に変えてくる。
しかしイギリス本土は食料生産が低く大軍は編成できないため上陸さえしてしまえば意外とあっさり屈服させられる。
軍人はウェリントン公がとにかく強いが、序盤ではジブラルタルにいるべレスフォードの方が目の上のコブだったり。
ぅゎょぅι゛ょっょぃことヴィクトリアたんは登場年代が遅く初代三國志の姜維的幻の軍人扱いであった。
○プロイセン
ドイツの東側。国力は中堅どころだが、軍人は不屈の老将・ブリュヒャーやグナイゼナウ、シャルンホルストと言った
プロイセン参謀本部の面々など強力な面子が多く、いつのまにか強国に成長している事も。早めに潰すのが吉。
○ロシア
おそらく本作、最大最強の敵。広大な国土により食料生産力が高く軍人もクトゥーゾフ、バルクラーイと言った強者揃い。
それより何より戦場が森や湿地など面倒な地形だらけの上、焦土作戦で都市をほぼ壊滅させてから撤退したり、
コサック騎兵が襲撃してきたりと史実のロシア遠征もかくやという受難が続く。親族の軍団も投入した総力戦で当たらないと勝てない。
○スペイン
国力、軍人ともに特筆するところは無いが、こちらもロシア同様、人民蜂起やゲリラ襲撃といった嫌らしいイベントが頻発するため攻めるのが非常に面倒。
同盟にも応じやすいため、最後の最後まで後回しにするプレイヤーも多い。しかし早めに制圧すればイギリスからの制海権奪取に大きく前進する。
○オーストリア
国力、人材ともにそこそこ。講和にも応じやすいため、最初の攻略目標になりがち。
ナポレオンを破った事もあるカール大公が強力。また「会議は踊る」で有名なメッテルニヒが外交官としており、少ない身代金でせっかく獲得した捕虜を分捕って行く。
○オスマントルコ
アジアとヨーロッパの中間に位置するムスリムの国。
人口は多いが国力はイマイチでロシアやスペインのようなイベントもないため攻め安い。騎兵に優れた軍人が多い。
○スウェーデン
弱小国でロシアやプロイセンの餌。「ベルサイユのばら」にも出てきたフェルセンがいる。
○ナポリ
かのマリー・アントワネットの姉であるカロリーナが本作でも貴重な女王として登場する……が、正直言ってあまりうれしくない容姿である。
シナリオ5ではミュラが国王になっているが、はっきり言って防波堤にすらなってくれない。
これらの国々にはそれぞれの国の雰囲気を良く再現したBGMが設定されており、いずれも名曲揃い。
特にロシア、スペインの国はプレイ時のトラウマとともに多くのプレイヤーの脳裏に刻み付けられている。
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- ロシア撤退後、フランス戦役時のシナリオはないんだな。 -- 名無しさん (2015-01-05 21:14:56)
- あれ? 産業革命って、フランス革命と同時期だっけ?? -- 名無しさん (2021-09-07 12:10:47)
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