岸辺露伴 ルーヴルへ行く

ページ名:岸辺露伴 ルーヴルへ行く

登録日:2011/09/23 Fri 11:06:15
更新日:2023/08/17 Thu 15:39:04NEW!
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荒木飛呂彦×ルーヴル美術館


露伴、美の殿堂へ───!



『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』とは、2009年に発表された荒木飛呂彦の作品。
2010年に3話に分けて『ジョジョの奇妙な冒険 Part7 スティール・ボール・ラン』の連載と並行して『ウルトラジャンプ』に掲載され、2011年に荒木飛呂彦執筆30周年を記念して書籍化された。



◆概要

漫画『ジョジョの奇妙な冒険 Part4 ダイヤモンドは砕けない』の登場人物・岸辺露伴を主人公とする作品。


ルーヴル美術館が展開するBD(バンド・デシネ)プロジェクトの第5弾で初の日本人の作品。
2007年にルーヴル美術館出版部副部長ファブリス・ドゥアールからオファーが届き執筆に至る。


荒木作品では初のフルカラー作品だが、読者層を考慮して色調は抑え目。ドゥアール氏からは日本色を出すためにモノクロで描く事も奨められた。


本作は『ジョジョの奇妙な冒険』のキャラが登場しているが、ルーヴル用のキャラとして描いているため、第4部とは違う設定になっている。


ちなみに、ルーヴル側からはオリジナル主人公にしてほしいという要望もあったが、
新たにキャラを起こすと紹介だけでページを浪費し、作者もキャラを把握する必要があるとして、
露伴を主人公とする事で了承を得たという経緯がある。


2023年にNHKドラマ版『岸辺露伴は動かない』シリーズの続編として実写映画化され、同年5月26日に公開された。
主演はお馴染み高橋一生。また、飯豊まりえが泉京香役で続投する他、ゲストキャラクターとして木村文乃や安藤政信、美波が出演。
スタッフも監督の渡辺一貴や脚本の小林靖子、音楽担当の菊地成孔ら主要スタッフがドラマ版から引き続き続投する。
なお、製作・配給は『ダイヤモンドは砕けない』の実写映画版を手掛けた東宝 / ワーナー・ブラザース映画ではなく、アスミック・エースが担当した。
その他、2014年の『万能鑑定士Q モナ・リザの瞳』以来となるルーヴル美術館内での撮影が認められた2作目の邦画作品でもある。



◆あらすじ

みなさんはこの世で最も「黒い色」という色を見た事があるだろうか?


いや…申しわけありません………変な質問をしてしまいました


「光」が存在する限りそんな「黒」は肉眼では見る事が出来るはずがありません…


しかし…そうとしか言えないような「黒い」色がこの世に存在しその「黒」をぼくは今年の9月目撃しました
黒い色の中でも最も黒い色


そのいきさつをこれから話しましょう


ただしそれを追跡する旅で4人の人間が行方不明になりました
フランス語の日本人通訳が1名
フランスの消防士が2名
ルーヴル美術館東洋美術部門責任顧問1名




◆登場人物

  • 岸辺露伴

演:高橋一生 / 長尾謙杜(青年時代)


『岸辺露伴は動かない』とは違い本作の主人公。
本編ほどブッ飛んだ性格はしていないが、ヘブンズ・ドアーは健在。
ストーリーは17歳だった彼の青春時代から始まり、新人コンテスト用の漫画の原稿を描くために祖母のアパートで過ごしていた夏休みに、この世で最も黒い色で描いた邪悪な絵の存在を知る。
10年後、世界中で人気な漫画家になった後に億泰のモナ・リザの真似で上記の絵について思い出し、ルーヴル美術館へ向かう。



  • 藤倉奈々瀬

演:木村文乃


本作のヒロイン。人妻だったが色々あって離婚した21歳。


入居者の条件がやたら厳しい露伴の祖母のアパートに新たに住むようになり、新人だった露伴に会い、この世で最も黒い絵がルーヴル美術館にある事を教える。
露伴と良い関係になると思いきや突如ヒステリックになり彼女のために描いた露伴の原稿を切り裂き、杜王町から蒸発した。



  • 山村仁左右衛門

演:高橋一生(露伴と兼役)


300年程前にこの世で最も黒い漆黒の色を発見し、それを顔料に絵を描いた絵師。
しかし顔料は樹齢一千年以上の老木から採取しており、それを切り倒した事で法に触れ処刑された。
彼の絵は奈々瀬の故郷に一枚だけ残っており、ルーヴル美術館が買い取った。



原作版のみの登場。本編の主要人物。露伴とカフェで話していた。
億泰が露伴がモナ・リザに顔が似ていると言い、そこから露伴がルーヴル美術館へ向かうきっかけを生む事になる。
ケータイで露伴の写メを撮ろうとする、今時の高校生な億泰はある意味必見。
仗助は台詞が無く、顔も見えない。



  • 野口、ゴーシェ、消防士2人

ルーヴル美術館の職員。野口は通訳で、ゴーシェは東洋美術学芸部門の責任者。
露伴を仁左右衛門の絵の場所まで案内する。
なお、野口は実写映画版においては「エマ・野口」という名になっている(演:美波)。



演:飯豊まりえ


実写映画版のみの登場。露伴の担当編集者で、NHKドラマ版における露伴の相棒的存在。
今回も例によって露伴の取材に同行し、共にパリへと向かうが、観光気分でいるところを彼に窘められる一幕も。
終盤にて露伴をも絶句させる驚愕の事実が判明した。文字通り、本作で最も奇妙な人物かも?



◆顛末

以下ネタバレ注意







仁左右衛門の絵が眠っている倉庫まで到着した一行。
錆び付いた鍵を壊し、奥へ向かう矢先に消防士の一人が何者かに射殺され、ゴーシェも突然に轢かれた跡が現れ死亡する。


周囲を大勢の人物に囲まれた3人はそれぞれが関わりを持つ死んだ肉親や先祖と知り、死者に触れたもう一人の消防士も射殺され、息子に触れた野口は身体中から水が溢れだし破裂した。


ヘブンズ・ドアーも効かない死者に何も出来ない露伴の前に奈々瀬が現れ、露伴に謝り始める。


血縁が犯した罪を再現する黒い絵の攻撃に対し、露伴はヘブンズ・ドアーで自らの記憶を全て消す事で因縁を断ち切り、倉庫からの脱出に成功。
脱出後は体に書かれたメモに従いヘブンズ・ドアーを解き、記憶を取り戻す。




以下更なるネタバレ注意







黒い絵の顔料の正体は老木の中だけに潜む蜘蛛のようなどす黒い生物。
仁左右衛門の怨念は絵に宿り、どす黒い生物と一体化し祖先の罪の記憶で絵を見た者に攻撃する。


仁左右衛門には妻がおり、名は奈々瀬、結婚前の姓は岸辺。
仁左右衛門は彼女をモデルに絵を描き、彼女は露伴によって夫の心を封じたかった。


彼女が露伴の原稿を切り裂かなければ露伴は彼女の慕情を捨てられずに触れていた。


2人を解放した露伴はルーヴル美術館から去っていき、黒い絵がどうなったか知ることはなかった。



◆実写映画版での変更点

123ページの原作を約2時間の映画に再構築するにあたって、かなり多くの描写が改変されており、原作にはないシーンも追加されている。

  • 奈々瀬は苗字が明かされないため未亡人かどうかは分からず、露伴の祖母との会話や電話するシーンがなくなり、露伴にしか見えない幽霊だったとも取れるような描写になっている。
  • 実写映画版のオリジナルキャラクターとして上記の泉京香の他、黒い絵を見た画家モリス・ルグランなど多数が追加されている。
    また、ゴーシュに関しては日本人の辰巳隆之介(演:安藤政信)という人物に置き換わっている。
  • 冒頭では骨董品屋にヘブンズ・ドアーを使い自己紹介するシーンが挿入され、そこから黒い絵のオークションに参加、それが過去を思い出す切っ掛けへと繋がる。
  • 露伴がフランス語を話せる設定になっており、エマ・野口は通訳というよりはルーヴル美術館の職員としての役割が強く、原作と異なり露伴によって助かっている。
  • 仁左右衛門の黒い絵に描かれているのが髪を振り乱した正面からの奈々瀬の姿であり、黒い絵の顛末も明確になっている。
  • 事件後、露伴が奈々瀬の記憶をヘブンズ・ドアーで辿るという形で彼女と仁左右衛門の過去の描写が追加され、黒い絵に込められた怨念に説得力が増した他、旧姓も記憶から判明する形となっている。


クソ項目はあのあとどうなってしまったのか?


BBSで議論のあと追記・修正されたとの報告があったが…本当に編集されたのか?調査したが明らかにはならなかった
なぜなら…


アニヲタWiki所有の項目であるのだから


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  • 人間嫌いなわりには意外とあまずっぱいエピソードに縁のある露伴ちゃん。 -- 名無しさん (2013-10-12 18:59:05)
  • ただでさえ蜘蛛が嫌いだった友人がこれ見て余計蜘蛛嫌いになってしまった。 -- 名無しさん (2013-12-02 13:11:04)
  • そういえば、ろはんって4部で蜘蛛食べてたよね? -- 味もどうかな (2015-02-18 01:18:26)
  • 丈助の顔を出さないのはこの漫画が露伴が書いたものであって露伴が丈助を嫌っているからその影響ではないのだろうか…? -- 名無しさん (2015-07-05 07:27:52)
  • 某ゲームの仁左右衛門の罠はトラウマ級。ゲームバランスを崩壊している程に邪悪。 -- 名無しさん (2017-10-25 16:14:57)
  • この作品大会の時に行った高校の図書館にあったなぁ・・・ -- 名無しさん (2018-10-01 15:41:10)
  • もっとも黒い「黒」……ヴェンダブラックかな? -- 名無しさん (2021-01-03 19:24:50)
  • "どす黒い生物"はロレンチーニャの同類か? -- 名無しさん (2022-12-27 23:10:15)
  • 【速報】まさかの実写映画化。「だから気に入った」だ -- 名無しさん (2023-01-05 07:14:26)
  • ↑5月28日公開ですってよ。すぐ近くじゃん…! -- 名無しさん (2023-01-05 07:29:30)
  • これで"3"だな。均衡のとれた数字。 -- 名無しさん (2023-01-05 07:32:23)
  • 流石に億泰は出ないか -- 名無しさん (2023-05-27 08:04:13)
  • 鈴美「初恋が奈々瀬さんなの?露伴ちゃん」 -- 名無しさん (2023-05-31 21:21:45)
  • 美術館借りるのに制作費の何割を費やすことになったのやら -- 名無しさん (2023-06-20 20:05:35)
  • ノーダメで切り抜けた泉はなんなんだ -- 名無しさん (2023-06-26 08:27:48)
  • ↑後悔する過去がない、そういう性格だったってことで… -- 名無しさん (2023-07-02 11:32:54)
  • 過去が無い場合は先祖が犯した罪が襲いかかって来るから、先祖含めて清廉潔白というある意味最強の人 -- 名無しさん (2023-07-16 01:01:16)
  • ↑×6 実写版はジョジョ第4部と関係ない世界線だし多少はね? -- 名無しさん (2023-07-22 00:29:06)

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