登録日:2016/02/20 (土曜日) 12:25:00
更新日:2024/01/19 Fri 13:46:44NEW!
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会津鉄道会津線(あいづてつどう・あいづせん)は、西若松駅から会津高原尾瀬口駅までを結ぶ会津鉄道の鉄道路線である。
【概要】
元々は国鉄会津線として建設された路線で、会津若松から会津高原間を結ぶ地方交通線であった。
しかし、1980年に公布された国鉄再建法の第2次特定地方交通線の廃止対象に選ばれてしまった。
結果として第三セクターの会津鉄道が設立され、1987年7月16日に移管開業を果たした。
なお、1987年4月から3か月半の間だけJR東日本の所属となっていた。
経営移管後は野岩鉄道会津鬼怒川線を介して繋がる東武鉄道との繋がりが強くなった。
この結果、東京から会津地方への新たなルートが形成される事になり、浅草から会津田島までの直通列車も運転される事となった。
当初は全線非電化だったが、東武直通列車を乗り入れさせるために1990年に会津田島~会津高原尾瀬口間が電化された。
建設の経緯から東京に近い会津高原尾瀬口に向かう列車を下り、会津若松へ向かう列車を上りとしている。
この項目でもそれに倣って記述する。
【運行形態・種別】
全線で1時間1本程度の本数が確保されているが、大半の列車は電化区間と非電化区間の境界である会津田島が終着となる。
また、起点駅である西若松発着の全列車がJR只見線に直通して会津若松まで運行しており、同駅の始発・終着列車はない。
☆気動車
○快速AIZUマウントエクスプレス
線内主力の快速列車だが、会津若松~会津田島間は通過運転を行うものと行わないものがある。
1日3往復運転され、全列車が野岩鉄道会津鬼怒川線、東武鬼怒川線に直通する。
会津若松~鬼怒川温泉間の運転を基本に2往復は東武日光線東武日光まで直通し、土休日の1往復は磐越西線喜多方まで直通する列車がある。
停車駅:(喜多方)、(塩川)、会津若松、七日町、西若松、[南若松]、芦ノ牧温泉、湯野上温泉、塔のへつり、会津下郷、会津田島、会津高原尾瀬口、上三依温泉から各駅
()内の喜多方、塩川は土休日のみ停車。[]内の南若松は東武日光行のみ停車。
会津若松~会津田島間は全駅停車する列車もある。
○会津浪漫号
トロッコ列車・展望列車・お座敷列車を使用した臨時快速列車。編成としては三つの座席バリエーションを合体した「お座トロ展望列車」という異名もある。
1年を通して運転されるが、シーズンにより列車愛称が変わるのと運転日が限定されている。
乗車にはトロッコ整理券が必要。
基本的には会津若松~会津田島間の運転だが、時期によっては喜多方や鬼怒川温泉に直通する列車もある。
停車駅:(喜多方)、会津若松、七日町、西若松、芦ノ牧温泉、湯野上温泉、塔のへつり、会津下郷、会津田島、(会津高原尾瀬口、上三依温泉、湯西川温泉、川治湯元、龍王峡、新藤原、鬼怒川温泉)
()内の駅は特定の列車のみ停車。
○普通
非電化区間の会津若松~会津田島間の運転が基本で、会津田島~会津高原尾瀬口を運転する列車は少ない。
会津田島や会津高原尾瀬口では野岩鉄道直通列車と連絡するダイヤとなっている。
車両は1両または2両編成での運転で、一部列車はワンマン運転を行っている。
☆電車
○特急リバティ会津
2017年4月21日より運転開始した特急列車で、東武スカイツリーライン浅草~会津田島間の運転となる。
下今市~会津田島間は普通列車の補間扱いとなっているため、同区間のみ座席指定なしでの利用に限り特急料金なしで乗車できる。
停車駅は会津田島~会津高原尾瀬口間の途中駅全通過と各駅停車の2種類がある。
線内の電化区間では変電所の容量が電動車2両分しか確保されておらず、4両編成が入線すると他の電車が入線できなくなっていた。
そのため、基本的には2両編成の列車のみが運転されていたが、2017年4月21日ダイヤ改正より電動車が3両以上入線する時間帯が設定されている。
【過去の運転種別】
○快速・区間快速
全列車が東武スカイツリーライン浅草~会津鉄道会津田島間の運転となるロングラン列車。
走行距離は190.7kmにもなり、これは無料列車としてはJR以外で最長の運転であった。
種別に関係なく会津田島~会津高原尾瀬口間各駅に停車。
2017年4月21日ダイヤ改正で廃止となり、浅草直通列車は特急リバティ会津に置き換えられた。
○普通(電車)
東武鉄道・野岩鉄道に直通し、大半が東武日光線下今市発着となる。
基本的には1~2時間に1本程度の運転だが、一部時間帯は特急が各駅に停車して本数を確保している。
かつては東武日光線新栃木発着も多かったが、2017年4月21日ダイヤ改正から早朝1本の会津田島行のみとなる。
全列車2両編成での運転。
2022年3月改正で廃止され、代替として気動車列車が増発された。
【使用車両】
○AT-700形・AT-750形
「AIZUマウントエクスプレス」の愛称を持ち、同名の快速をメインに使用される気動車。
赤を基調にした車体には「あかべぇ」も描かれている。
車内も開店リクライニングシートに加え、木目調の壁や電球色の照明を備えている。
両車の違いはトイレの有無。
○AT-600形・AT-650形
「AIZU尾瀬エクスプレス」の愛称を持つ車両で、快速AIZUマウントエクスプレスにも使用される。
やはり両車の違いはトイレの有無だが、AT-652は宝くじ号で折り畳みテーブルを備えている。
車内は全席転換クロスシート。
○AT-500形・AT-550形
普通列車用の気動車で野岩鉄道・東武鉄道には乗り入れない。
車体自体は一般的な車両だが、野口英世のラッピングやNHK大河ドラマ「八重の桜」のラッピングになったりと、見た目は様々。
全車セミクロスシート車で、両車の違いはト(ry
○AT-400形
元JR東日本のキハ40形を譲渡されて改造した展望列車。
「風覧坊」という愛称を持っていて、両運転台の片側のみ改造して展望座席となっている。先代お座敷車両のAT-100形が引退した後は普通の座席だった後ろ側をお座敷化し、お座トロ展望列車の「お座」と「展望」を担当する。
後述のAT-350形、AT-100形とセットで会津浪漫号として運転される。
○AT-350形
2009年に導入された二代目のトロッコ車両で、窓が取り外し可能。お座トロ展望列車の「トロ」担当。
単独運用がないため、現在の会津鉄道所属の気動車では唯一の片運転台となっている。
外装は名誉駅長の猫の「ばす」が描かれている。
○東武鉄道500系
2017年4月21日ダイヤ改正でデビューした東武鉄道最新の特急用車両。
基本の3両編成で運転されるが、東武日光線下今市以南では2編成繋いだ6両編成で運転される。
特急ではあるが運転種別の項目の通り、実質快速列車・普通列車のような扱いとなっている。
車内設備は特急用のリクライニングシートとなっているため、線内のみ利用として考えると乗り得列車とも言えるかもしれない。
【過去の使用車両】
○AT-100形
会津鉄道転換時に導入された車両で、最大5両在籍していた。
AT-500形の導入に伴い置き換えが開始され、2016年6月に全車両が引退。
最後に所属していたAT-103が会津田島駅構内に静態保存されている。
お座敷車らしく内装は和風で座席は畳敷きになっており、冬場には寒い地方らしくこたつ布団がかけられる。
○6050系
会津鉄道唯一の電車で東武鉄道、野岩鉄道と全くの同形式で、車両の管理は東武鉄道が行っていた。
2両編成1本のみ在籍し、200番台を名乗っている。
会津鉄道の一部の運転手は電車の免許を取得しているが、ダイヤ作成がやりづらくなるため実際の運転は野岩鉄道の運転手に委託している。
2022年3月に引退。
○キハ8500系
元名鉄「北アルプス」用の同形式を譲受したもの。
内外装とも最低限の改造で使用されたが、特急用車両を快速に使うのは色々と無理があったのか老朽化が進行し2010年に引退した。
【主な駅一覧】
会津若松、七日町は只見線参照。
○西若松
JR只見線乗り換え。起点駅。
前述のとおり全列車が会津若松発着の為、実質途中駅。
会津若松市の中心市街地に近い駅。
○一ノ堰六地蔵尊
一ノ堰六地蔵尊で行われる一ノ堰盆踊りの為に開設された臨時駅。
8月23日と24日の2日間のみ営業するが、2014年は予算不足で開設されなかった。
○芦ノ牧温泉
同温泉の最寄り駅*2。快速停車駅。
名誉駅長の猫がいる駅で、初代の「ばす」は高齢で引退して2015年12月24日より二代目の「らぶ」が名誉駅長を務めている。
2015年現在、彼らを許可なく撮影等をすることは禁止されているので、身勝手な行動は起こさないように。
側線には初代トロッコ車のAT-301形(元国鉄キハ30形)が静態保存されている。
アニメ「ノラと皇女と野良猫ハート」とのコラボも行われた。
○湯野上温泉
同温泉の最寄駅で、駅のすぐ側には足湯もある。快速停車駅。
江戸時代の宿場である大内宿まではここからバスで20分ほど。
大内宿を模した茅葺き屋根の駅舎が特徴的で、東北の駅百選に選ばれている。
待合室には囲炉裏もあり、時間によっては火がかけられることも。
○塔のへつり
同渓谷の最寄駅で、1面1線だが快速停車駅。
実は国鉄時代に仮乗降場として開業して一度は廃止されたが、会津鉄道移管後に正式な駅として復活を果たした。
○会津田島
南会津町の中心駅で、電化区間と非電化区間の境界駅。
運行上でも境界駅となっていて、ここから南へ浅草までの直通列車が運転される。
2面4線のホームと車両基地が併設されているが、架線が張られているのは1番線と2番線のみ。
漫画家の富永一朗氏による観光看板が掲げられている。これは氏の母親が田島出身で、自身も幼少期を過ごした縁から。
○会津高原尾瀬口
野岩鉄道会津鬼怒川線接続駅。終点駅だが電車はすべて直通する為、途中駅っぽく見える。
名前の通り会津高原や尾瀬へのバスが発着している。
観光プラザの他、会津線が国鉄時代に使用していた転車台があったりする。
開業当初の駅名は会津滝ノ原で、1986年に会津高原に改称。2006年に現役名となった。
追記・修正は名誉駅長の許可を取ってからお願いします。
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*2 ただし温泉街までは距離があるので宿からの送迎やタクシー、路線バスの利用を推奨。
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