登録日:2021/04/23 Fri 23:44:00
更新日:2026/07/04 Sat 19:14:36NEW!
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リンゴ/りんごとは、バラ科リンゴ属に属する植物で、またその木が生やす果実のことも指す。
漢字では「林檎」と書き、英語では“apple”(アップル)、フランス語では“pomme”(ポム)という。
なお、本項目では以下基本的にカタカナで表記するが、固有名詞の中の表記がそうでない場合については原表記ママとする。
・目次
概要
フルーツの代表選手の一角で、世界各地で栽培され食される。
実は球体。品種にもよるが表皮は赤色や黄緑色などをしており、薄く柔らかいものの手では剥きづらいので一般的な果物ナイフを使うとスムーズだろう。ピーラーを使うのもあり。果肉は概ね淡黄色で果汁が多く少し歯応えがあり、程よい甘酸っぱさが楽しめる。
人類の歴史とは切っても切れない関係の深い果物で、とても長い付き合い。紀元前にはすでに栽培されて食されていたと言われている。
原産地に関しては諸説あるが、中央アジアのコーカサス地方からイランなどの西アジアの寒冷な地域が発祥とする説が有力。
そこから16世紀頃にヨーロッパに広まり、17世紀前半にはアメリカ大陸にも持ち込まれて広まった。
日本には既に平安時代頃には中国から伝わっている。だが、現在食べられているリンゴとは少し違った種類(ワリンゴという品種で明治時代までリンゴの主流)で、我々の食卓でお馴染みのリンゴは明治時代頃にアメリカから伝わったもの(セイヨウリンゴという品種) 。
原産地の関係上寒さには強い一方で、暑さには弱い果物なので寒冷な気候の国や地域で盛んに栽培されている。
生産量が多い国はアジアにおいては中国、北米大陸においてはアメリカ、ヨーロッパにおいてはポーランドと、どこも寒冷な地域の多い国という共通点がある。
日本においては青森県が主な名産地で、次いで長野県、岩手県、山形県といったように、やはり寒冷な気候の県で栽培が盛んな傾向が見られる。
ちなみに、実は我が国は他の国に比べるとリンゴの品種が充実していて品質のレベルも高いし、おまけに手に入りやすい。最高じゃん。
日本のリンゴのレベルの高さは、生産量世界一の品種が、日本の青森県藤崎町で育成されたふじであることからも窺い知れる。
多くの品種が自家不和合性であるリンゴは『他家結実』であるため、果実目的で育てる場合には別の品種の苗木(近い遺伝子を持つ品種では駄目)が必要となる。
また開花時期の違う品種の場合は花粉を保存しておいて人工授粉する必要がある。
ちなみにリンゴの実生苗は物凄く大きく成長してしまうため、苗木として販売されているものは多くがマルバカイドウなどを台木とした接ぎ木苗となっている*1。
また丸葉台でも樹体は大型になり管理が難しめとなるため、よりコンパクトな樹形の需要には矮性台木についだリンゴが用いられる。
矮化リンゴは支柱が必要、(経済)寿命が長くて30年程度、一本当たりのコストが高いなどのデメリットはあるものの、作業効率や収穫始めが早いなどのメリットも多いものとなっている。
実の表皮はロウ物質の膜で覆われており、成熟するにつれてリノール酸やオレイン酸などの脂肪酸が増えてロウ物質を溶かし、光沢やべたつきが見られる「油あがり」とも呼ばれる状態になって、完熟後も保温や水分を保つ役目をしている。
言い換えればこれが完熟して食べ頃になったサインとも言える……が、リンゴの種類によってロウ物質の分泌量が異なるようで、ジョナゴールド、つがる、千秋などではよく見られるが、ふじや王林ではあまり見られない。
触った感じは固いが意外とデリケートで、少しぶつけただけでその部分が黒くなり、そこからやがて腐ってしまう。
また、バラ科の植物なので野生種には茨のような鋭い棘が生えており、我々人類が食べている改良種にもその名残らしき部分がある。
ちなみにあまり知られていないが実は種には毒(同じバラ科の生の梅やアーモンドと同じ青酸配糖体アミグダリン)が含まれている。
意図的に大量摂取した訳では無く、少量の種をうっかり食べてしまった程度であれば、体内で生成されるシアン化水素の量は少なく濃度も低いため、健康被害に発展しなくて済む。
赤いものの代名詞としてもよく引き合いに出される。赤いものといえば他にも「血液」「共産主義にまつわるあれこれ」など数多いが、リンゴは肯定的な印象を持つものとして使われる。
身近なところでは、真っ赤な顔をした子どもを「リンゴのようなほっぺ」と表現することも。さすがに「旧ソ連の旗のようなほっぺ」なんて同志でもない限り言わないだろう?
このことから、子どもの疑問に答えるような応答集には「リンゴは何故赤いの?」という質問がよく出ている。
だがこれの答えが「光の波長についての説明(赤い光だけを反射するから)」という物理学方面からの説明、「アントシアニン色素についての説明(赤色の色素が含まれているから)」という生物学方面からの説明がありまちまち。
よって、この区別がつかない子どもにとっては「本によって書いてあることが違うじゃん!もう大人なんて信じられないよ!」と、大いに悩みの種になりうる。
また、果物をモチーフにした絵画には、その鮮やかな赤みが色合いにメリハリを与えるのでよく登場する。
なお、赤いのは主に皮で果肉は白いリンゴがほとんどだが、皮が黄色っぽい品種や、果肉部分もうっすらピンクに色付く品種、皮と同じく真っ赤に色付く品種もある。
ちなみに、リンゴが赤いのは実は農家さんが紙袋やビニール袋で保護することによって艶を出しているため、という話もある。
この作業は「袋掛け」といい、一度日光を当てずに肥大させた果実に一気に日光を当てることで均一に、また果皮色に青み(葉緑素)が減った状態で赤くなるため、鮮やかな赤色になる。
一方で日光に当たる時間が無袋栽培より短いため、固く糖度が低く酸味が強い果実が多くなりがち。
一時期よく話題になったリンゴ農家さんの話では「赤くない方がうまいのに、赤くなきゃ売れない」なんて文言がよく出てくるのは、袋掛けをすると糖度が低くなる傾向があることを指していると思われる。
もっとも、袋掛けをせずとも色が付きやすい品種もあるため、あくまでもふじの中での話と取ったほうが良いだろう。
ちなみに「サンふじ」というのはこの袋掛けをしないふじのこと。ブランド化することで、赤くないふじリンゴを売り出した形とも言える。
また、ある時期には子ども向けの本で「○○(品種名)の方がおいしいのにふじが支配的になった」というものがやたら出ていた。
ともあれ、何やらリンゴは農家さんにとっては特別なものなのかもしれない。
伝承・童話におけるリンゴ
歴史の古い果物の一つであることから、ヨーロッパなどの地域における伝承にもよく登場する。
中でも有名なのは旧約聖書における話だろう。アダムとイブが蛇に唆されて食べてしまいエデンの園を追い出されるきっかけとなった知恵の実、或いは禁断の果実はこれだと言われている。
ただし、これはどうやら誤訳されたものが広まってしまったらしく、本来はバナナ、あるいはイチジクだったのではないか、とする説がある。*2
何故なら、エデンの園があったとされるペルシャ湾沿岸地域では気候的にリンゴが育つはずがないからだ。
「リンゴの木の下でイブは産みの苦しみをなし」を「リンゴの木の下から墜落した」と誤訳して「リンゴのせいで追放された」と解されるようになったらしい。
ギリシャ神話や北欧神話においては、黄金のリンゴが重要なアイテムとして度々登場し、英雄などがこれを取り戻す、或いは盗み出すといった話が多い。
ギリシャ、北欧の両神話それぞれにおいての解釈は微妙に異なるとはいえ、特別な力を宿した神聖なものということは共通している。
だが、これらの伝説にも異論があり、リンゴとは言うものの、実際は別の果物だったとする説も近年浮上している。
例を挙げるとすれば、単なるオレンジだったり、ブドウやメロンだったり……と諸説ある。ん?オレンジとバナナとブドウとメロン?
また、『白雪姫』において、魔女が白雪姫に食べさせて永遠の眠りにつかせた道具として毒リンゴも登場している。
そして、スマホゲーム『ディズニー ツイステッドワンダーランド』の登場人物であるエペル・フェルミエは毒リンゴをモデルにしている。
古代エジプトでは、リンゴそのものよりも リンゴの断面に現れる五芒星形(種の配置) が重要視された。
五芒星は「冥界の子宮」を象徴し、死者が母なる神の胎内で再生することを意味した。
この象徴体系は後に西洋の魔術・錬金術・聖母信仰にも影響を与え、リンゴは「隠された生命」「再生の心臓」として扱われた。
インド・ヨーロッパ語族の神話体系では、リンゴは 女神の不死の心臓 とみなされ、
「知識の実」「永遠の生命の果実」として広く共有されていた。
ケルト・北欧・ギリシャに共通する「西方の楽園に実るリンゴ」というモチーフは、この文化圏の古層に由来する。
中世の伝承では、アレクサンドロス大王がインドで「生命の水」を探す旅の中で、
僧侶たちの寿命を400歳まで伸ばすリンゴ を見つけたとされる。
これは「若返りの果実」「不死の象徴」としてのリンゴのイメージが、
東西の伝承を通じて融合した例といえる。
ガリア人はリンゴの木を 聖樹(sacred tree) として崇拝し、
カシワと並んで神聖視した。
リンゴの枝は「他界からの使者が持つ象徴」とされ、
王や英雄が死後に赴く楽園(リンゴ園=アヴァロン)との結びつきが強い。
古代ローマでは、リンゴは 結実・豊穣・母性 を司る女神ポーモーナ(Pomona)の象徴。
ローマの宴では「卵で始まりリンゴで終わる」という慣習があり、
卵=創造、リンゴ=完結を意味した。
リンゴは「生命の循環」を象徴する儀礼食として扱われた。
ジプシー文化ではリンゴは 性魔術・愛の選択・霊力の媒介 として扱われた。
- 五芒星が現れるようにリンゴを切り、男女が性儀礼で食べる
- 女性がリンゴを投げて恋人を選ぶ
- リンゴは「大地の霊魂」を媒介する果実
など、リンゴは シャクティ(女性の霊力) と結びついた強い象徴性を持つ。
さらにリンゴは、ハロウィーンの伝統儀礼とも深い関わりを持つ。
ハロウィーンはもともとアイルランドのケルト民族の祭典「サウィン(Samhain)」が起源であり、この日は “この世とあの世の境界が最も薄くなる夜” とされていた。
そのため、リンゴは古代ケルト世界で 異界への通行証・不死・若返り・豊穣 を象徴する果実として扱われ、ハロウィーンの儀式に欠かせない存在となった。
● 古代ケルト期(〜5世紀)
ケルト神話では、リンゴは 永遠の若さと異界の象徴。
英雄が死後に向かう楽園「アヴァロン(リンゴの島)」や、異界の女性がリンゴの枝を手渡して旅へ誘う神話が残る。
この時代のリンゴ儀式は、死者との交信・未来予知・異界との接触という宗教的意味を持っていた。
● 中世(6〜15世紀)
キリスト教化が進むと、リンゴ儀式は民間信仰へと姿を変えた。
ハロウィーン(諸聖人の前夜祭)ではリンゴが 恋愛・結婚・運命を占う道具 として使われるようになる。
代表的な占いとしては
- 鏡の前でリンゴを食べると未来の恋人が見える
- リンゴの皮を肩越しに投げると将来の伴侶の名前の形になる
- リンゴの種の数で寿命や運勢を占う
など、リンゴは「境界の夜に未来を覗く果実」として扱われた。
● 近世(16〜19世紀)
リンゴ儀式は若者の恋愛ゲームとして定着。
特に有名なのが スナップアップル(Snap Apple) で、棒の片側にリンゴ、反対側に火のついた蝋燭を付けて回し、火を避けながらリンゴを口で奪うという危険なゲームが行われた。
このため、ハロウィーンは「スナップアップル・ナイト」と呼ばれる地域もあった。
● 19世紀〜20世紀:アメリカへ渡る
アイルランド・スコットランド移民が北米へ渡ると、リンゴ儀式もアメリカに伝わった。
そこで アップル・ボビング(Apple Bobbing) が誕生する。
水に浮かべたリンゴを手を使わずに口だけで取るゲームで、ケルトの占い儀式が娯楽化したものとされる。
● 現代(21世紀)
カボチャがハロウィーンの主役になった現代でも、リンゴ儀式は「古いハロウィーンの魂」として残っている。
- アップル・ボビング
- リンゴを使った恋愛占い
- キャンディアップル(りんご飴)
- キャラメルアップル
など、リンゴは今もハロウィーンの象徴的な果物であり続けている。
つまりリンゴは、異界の果実 → 占いの道具 → 恋愛ゲーム → ハロウィンの定番遊び
へと姿を変えながら、数千年にわたってハロウィーン文化の中心に存在し続けてきたのである。
近代魔術・オカルティズムでは、リンゴの断面に現れる 五芒星(ペンタグラム) が「秘儀の象徴」とされ、
リンゴは「認識・自由・精神の解放」を象徴する果実と解釈された。
リンゴを食べる行為は「知識を得る」「禁忌を破る」象徴儀礼として扱われた。
フリーメーソンでは、リンゴの五芒星形が 人間精神の象徴(microcosm) とされ、
リンゴは「知識・自由・選択」を象徴する。
リンゴを縦に割ったときに現れる五角星は、
「入門者が知を得る儀礼」の象徴として扱われた。
心理学的解釈では、リンゴは 地上の欲望・自己満足・選択の象徴。
球状であることから「欲望の全体性」を表し、
禁断の果実の物語は「欲望の過剰」「精神性への転換」を示す寓話とされる。
リンゴは「物質的欲望と精神的成長の分岐点」を象徴する果実として解釈される。
楽しみ方
生食も加工も調理もなんでもござれ。
【そのまま】
生
種と芯を取り除き皮も剥き、そのままシャリシャリ食べる。何?皮が付いたままの方が好きだって?
無農薬栽培かちゃんと洗ってあるという前提で、なおかつ顎と歯が強い人ならそのままバリバリ食べることもできなくはない。
でも当てはまらない人はちゃんと剥きましょう。歯を痛めるかもしれないし、先にも書いたように種には毒があるからうっかり食べても危ないし。
因みに皮には下手すると果肉以上に栄養が詰まっているので、風邪で死にかけの時等は纏めて食った方が効果的。
皮はちょっとだけ残してウサギさんのお耳みたいにすれば、かわいい幼女もいかついオッサンもニッコリすること間違いなし。
ちなみにそのウサギ化技巧は、明治・大正・昭和初期のどこかでの日本発祥らしい(異説色々)。流石は日本、100年前から萌え民族。
また、歯茎が弱いと簡単に出血するので、歯茎が健康かどうかのチェックにもよく使われる。おかしいな、皮剥いたのにこのリンゴ真っ赤だよ……?既に手遅れな入れ歯の場合は歯茎パーツごとすっぽ抜けてリンゴにブッ刺さる事がまま有る。
諦めて細かく砕いたりミキサーで擂り潰して味わおう。
ちなみに、カットしてしばらく経つとポリフェノールの酸化により変色して見た目が悪くなってしまうが、防ぐにはレモン汁や塩水などを掛けると良い。
ただし、ずっと水分に浸けていると味が落ちるので、ほどほどに。
市販のカット済リンゴには大抵そういう処理がされているはず。
ケルト文化では、ハロウィーンの夜にリンゴを使った占いが多数行われた。
その中には「リンゴを半分に切って種の数で運勢を占う」「リンゴの皮を長くむいて肩越しに投げると未来の伴侶の名前の形になる」など、
占いとお菓子が一体化した儀礼が多い。
リンゴはそのまま食べるだけでなく、占いのための「神聖なスイーツ」として扱われていた。
【飲料として】
ジュース(果汁)
ミキサーに掛けるなどしてリンゴジュースにしたり、バナナと同じようにスムージーにしたりして飲む。風邪っぴきさんにもすりおろしたものがオススメ。離乳食にもなる。
ジュースにする際には、変色を防ぐためにレモンを入れるのをお忘れなく。
[[後述の通り怪力自慢がパフォーマンスに握り潰して作ることも。ジュースにするには「割る」のではなく「絞る」ことになるため、凄まじい握力が必要。>握る(技)]]
リンゴ酢ドリンク
リンゴ果汁を発酵させて作られたリンゴ酢を水・牛乳・炭酸水・ジュースなどの飲み物で希釈して飲む。
お好みで蜂蜜を加えても良し。米酢などの酢にリンゴと砂糖を漬ければ手軽に自家製リンゴ酢が作れるぞ。
ただし原液で飲むのはNGな。胃を痛めてしまいます。
余談だが、リンゴ酢は防除目的で農家が使用することもある。
お酒
リンゴのお酒であるシードルは、フランスのブルターニュ地方のものがつとに有名。
ちなみに、シードルを英語読みしたのがお馴染みのサイダー。スペイン語読みだとシドロ。
更にシードルを蒸留させたものをアップル・ブランデー、中でも特定の地域で作られた物をカルバドスと呼ぶ。
他にもリンゴのリキュールが作られている。
果実酒の要領で作るリンゴ酒、ワインに漬けるサングリア、リンゴを漬け込んだウイスキーなら家庭でも作って楽しめる。
紅茶
淹れた紅茶にリンゴの皮を漬ける、あるいは皮を煮詰めたお湯で紅茶を淹れればリンゴの香り溢れるアップルティーになる。
皮もドライアップルも入れれば香りだけでなく甘味も強くなる。
【リンゴを使ったお料理あれこれ】
シナモンが振り掛けられることが多い。
シナモンとの組み合わせは英語圏やドイツ語圏などで多いが、フランスはシナモンを余り用いない傾向があるという。
アメリカでは、リンゴを使った離乳食にもシナモンを使用することがある。
リンゴ飴
アメリカ発祥。生のリンゴまるまる一つに持ち手になる棒を刺し、飴でコーティングした大雑把シンプルなあれ。
日本の縁日や欧米のハロウィンでもお馴染み。
キャラメルアップル
こちらもアメリカ発祥、リンゴ飴の亜種。
掛かっているのがキャラメルソースであること以外はリンゴ飴とほぼ同じもの。
チョコレートやナッツをまぶした豪華版もあり、アメリカでは秋祭り・ハロウィーンの象徴的お菓子としてスーパーに大量に並ぶ。
もともとはローマのポーモーナ祭(豊穣の女神ポーモーナを祝う祭り)に由来し、ハロウィーンにリンゴを使う伝統の名残でもある。
焼物
焼きリンゴといえば、まるごとリンゴの芯をくり貫き、そこにバターと砂糖を入れてオーブンなどで焼いたものが定番。
それだと食べづらい、芯をくり貫くのが面倒な方には、リンゴを適当な大きさにカットしてソテーにするのがおすすめ。
お好みでシナモン、レーズン、洋酒、バニラアイスクリームを入れてみても。
リンゴのジャック・オー・ランタン
近年では、かぼちゃの代わりにリンゴをくり抜いてミニランタンを作る遊びも人気。
火を灯した後はそのまま焼きリンゴにして食べられるため、ハロウィーンの「食べられる飾り」として扱われる。
小さくて柔らかく加工しやすいので、子ども向けのハロウィーン菓子としても使われる。
煮物
リンゴは砂糖水で柔らかく煮るコンポートの代表格。
他にもサツマイモと煮れば甘味とリンゴの酸味がマッチしてこれもまた美味。
焼物のようにレーズンを入れる場合もある。
デザート感覚のおかずになるし、タルトの具にするのもアリ。
簡単に作れるということで、家庭科の調理実習や小学校の部活動なんかで作った人もいるのでは?
あと、ワイン煮もいける。
フランスでは、煮崩れるまで甘く煮たリンゴが離乳食にもされている。
菓子
ドイツやオーストリアではアプフェルクーヘン(リンゴケーキ)が家庭の定番。
スペイン・カタルーニャでは万聖節に松の実をまぶしたパナイェッツ(Panellets)が食べられ、
リンゴとナッツは「秋の収穫を祝う菓子」としてセットで扱われることが多い。
アップルパイ
砂糖で煮たり砂糖漬けにしたりしたリンゴを、パイ生地に詰めて焼いたパイ菓子。
シナモン風味のリンゴをふんだんに使っている。アイスクリームを添えたらアップルパイアラモードになる。
イギリスではウエンズリーデイルチーズ、アメリカのニューイングランドではチェダーチーズを添えることもある。
また英国内ではダブルクラストタイプをアップルパイ、シングルクラストタイプをアップルタルトとして扱って区別する例もあるという。
品種にも左右されるが、リンゴ自体の甘味もあるので甘ったるさを感じることもしばしば。
国によってはシナモンを振り掛けるのが当たり前になっているが、それのせいで嫌いという人も多いかも。
既製品だと除くのは難しいだろうが、注文が入ってから焼くお店ならシナモン抜きにしてもらえる可能性があるので、まずは店員さんと交渉してみるのも手。
アメリカでは家庭料理として広く知られた味。欧米か!
あちらで単に“pie”と言えば大抵アップルパイのことだし、“as American as applepie”(直訳すれば「アップルパイのようにアメリカ的だ」)なんてイディオムまである。
アメリカもイギリスと同様にダブルクラストタイプが主流で、シングルクラストにシュトロイゼルを組み合わせた物はダッチアップルパイと呼ばれることが多い。
アメリカには、なんとリンゴを使わないアップルパイまでもが存在する。
モック(Mock=紛い物)を冠するアップルパイは19世紀の頃から記録されていて、元々はリンゴが採れない時期で保存食のドライアップルすらも尽きた場合に作る苦肉の策だった。
世界大恐慌の頃には値段が吊り上げられたリンゴよりもクラッカーの方が安価で手に入ったため、当時のナビスコ社がリッツの箱に載せていたレシピは一般家庭の救世主となった。
塩気のするクラッカーをレモン果汁と酒石酸水素カリウムが入ったシロップに浸して食感や食味を再現し、レモンゼストとシナモンで風味も誤魔化している。
何も伝えず冷めない内に試食させたら、今日でも本物だと騙されてしまう人が出てくる程で、現在も愛好者によって作り続けられている。
フランスにはポンム・エン・シュルプリーズ*3、ベルギーにはロンボス、ドイツやオーストリアにはアプフェル・イン・シュラフロックと称するリンゴを丸ごと詰めたアップルパイが存在する。
フランスではクレーム・ダマンド(アーモンドクリーム)の上に薄切りのリンゴを倒れたドミノのように並べた長方形のアップルパイをバンド・オ・ポンム(バンドは帯を意味する)、
長方形の生地を2枚用意して底生地にコンポートかコンフィチュールを盛り付けて切れ込みの入った生地を被せたアップルパイをジャルジー・オ・ポンム(ジャルジーは鎧戸を意味する)、
円形の生地にコンポートを詰めて折り畳んでから木の葉模様を刻んだアップルパイをショーソン・オ・ポンム(ショーソンは上履きを意味する)と呼んでいる。
タルトタタン
フランス発祥のタルト生地のケーキ。やっぱりシナモン風味のリンゴをry
ちなみに、タタンというのは考案したとされる人の苗字。また、実は最初はアップルパイとして作ろうとしたら失敗してしまい、これを何とか活かそうとしてみた結果生まれたものらしい。
フランスでは、バニラアイスか生クリームを添えるのが一般的。
シブースト
これもフランス発祥だが、上記のタルトタタンとは違いパイ生地(パート・ブリゼ/パータ・フォンセかパート・フィユテ)、またはスポンジ生地のケーキ。
リンゴとクレーム・シブーストというクリーム(カスタードクリームとイタリアンメレンゲの組み合わせ)を重ね、表面をキャラメリゼしたもの。
なおクレーム・シブーストを主役にした菓子がシブーストと称されるため、果物はリンゴじゃなくても良く、洋梨が使用される場合も多い。
ブールミッシュの創業者である吉田菊次郎が渡仏中の1971年に当時のレシピを発掘して賞賛された逸話があるため、日本では比較的知名度が高い。
アプフェルシュトゥリューデル/クルスタッド・オ・ポンム
アプフェルシュトゥリューデルはオーストリアやドイツの伝統菓子で、トルコのバクラヴァがルーツとされている。
コンディトライ(カフェ併設の製菓店)のみならず家庭でも供されていて、オーストリアの女性は作れないと一人前扱いされなかった。
イタリア北部の南ティロル地方など旧オーストリア・ハンガリー帝国領、ドイツ系移民が多かったナミビアやブラジル南部にも根付いている。
透けて新聞の字が読める程に薄いシュトゥリューデル生地で何層にもリンゴ主体のフィリングを包んで焼き上げる。これもやっぱりシナモン風味のry
幸運の象徴である馬蹄形に成形したアプフェルシュトゥリューデルは18世紀のオーストリアで人気を博し、マリア・テレジアも好んで食したと伝えられている。
シェーンブルン宮殿の地下厨房跡に併設されているカフェ・レジデンツでは、試食も楽しめる実演ショーを開催していて、ウィーン観光の名物にもなっている。
ポルトガルにもパステイシュ・デ・テントゥガルという同種の菓子はあるが、中身はドース・デ・オヴォシュ(卵黄とシロップで作るクリーム)に置き換わっている。
フランス南西部には、起源が同じクルスタッド・オ・ポンム(トゥルティエール・オ・ポンム/パスティス・ガスコン・オ・ポンム)というパイの一種が存在する。
アプフェルシュトゥリューデルとの違いは、パート・フィロという極薄の生地で詰め物を巻き込まない点や香り付けにシナモンではなくアルマニャックを用いる点である。
作り方は何種類かあり、複層構造だと中生地にもパート・フィロを使用したり、詰め物の下にスポンジ生地の一種であるビスキュイ・オ・ザマンドを敷くこともある。
詰め物は、リンゴのキャラメリゼソテーにクレーム・ダマンド(アーモンドクリーム)ないしクレーム・パティシエール(カスタードクリーム)を組み合わせる例と、
リンゴのアルマニャック漬けと裏漉ししたリンゴのコンポートを組み合わせる例があり、ドライプルーンのアルマニャック漬けが追加される場合もある。
アルマニャックはフルーツを漬ける時以外に、ソテーを作る時のフランベ、オーブンで焼成する直前あるいは焼成した直後にも、少々振り掛けて使う。
シュトゥリューデルタイクもパート・フィロも、小麦粉・ぬるま湯・油・塩ら*4から作れるが、極薄に延ばすのは少々面倒である。
よってメーカーの既製品を購入するか、日本の家庭向けレシピだと春巻きの皮で代用されることも多い。
余談だが、ドイツのシュトゥリューデルはオーストリアよりも生地を厚めにする場合があり、ヒルシュベルクでは折り込みパイ生地(ブレッタータイク)を使用する例もある。
また練り込みパイ生地のクワルクミュルベタイク*5、マイレンダータイク*6、ツッカータイク*7などで代用されることもある模様。
▼他のパイ・タルト(フランス)
タルト・オ・ポンム
フランスにおけるアップルタルトの総称。
練り込みパイ生地のパート・ブリゼを底生地にした場合は、リンゴのペーストかカスタードクリーム(クリーム・パティシエール)を塗り広げて、薄切りのリンゴを並べたら、
リンゴに溶かしバターを塗って焼き、ナパージュ・ブロンドを冷ました後に塗るか、イタリアンメレンゲを絞り出して純粉糖も振ってからオーブンに戻して焼き色を付ける。
リンゴのペーストはリンゴ・グラニュー糖・水・レモン果汁を煮詰めて裏漉しした物で、レモンゼスト、バニラ、シナモンなどで香りを付けたり、生クリームかバターを加える例もある。
練り込みパイ生地のパート・シュクレを底生地にした場合は、アーモンドクリーム(クレーム・ダマンド)かシュガーバッター別立て法で作る中生地を詰めて均し、
リンゴの薄切り(キャラメルソテーか生※生の時は並べた後でシナモンシュガーかカソナードを掛けて、バターの霰切りを散らす)を並べてオーブンで焼き、
緩めたアプリコットジャムを塗って、粗熱が取れてから泣かない粉糖を縁の方に振る。
折り込みパイ生地のパート・フィユテを使用する場合は底生地用と蓋用に分けて、底生地の敷いた型にリンゴのペーストかカスタードクリーム(クリーム・パティシエール)を塗り広げ、
薄切りのリンゴを並べて、砂糖類とラム酒を振り掛け、蓋用の生地を被せたら、溶き卵を塗って焼き、シロップを塗ってクリスタルシュガーも振り、オーブンに戻して軽く焼く。
後述の通り、アパレイユを注いで焼くタイプもある。
タルト・フィーヌ・オ・ポンム
フランスの薄焼きタルト。
極薄に延ばしてピケで穴を開けた折り込みパイ生地(パート・フィユテ)に、クレーム・ダマンド(アーモンドクリーム)かクレーム・ノワゼット(ヘーゼルナッツクリーム)を薄く塗り、
薄切りにしたリンゴを並べて切れ端は中央にのせて、カソナードかグラニュー糖を振って焼き、仕上げに緩めたアプリコットジャムか蜂蜜を塗る。
カルヴァドス、アルマニャック、シナモンパウダー、バニラシュガーなどで香り付けするレシピも存在する。
発酵生地を使用するタイプも存在する。
クロワッサン生地にブレンダーで攪拌したリンゴのピュレを塗り広げ、薄切りにしたリンゴを並べて最終発酵も済ませたら、表面に溶かしバターを塗り、グラニュー糖を振って焼く。
タルト・ペイザンヌ・オ・ポンム
ペイザンヌは田舎風を意味する。
練り込みパイ生地(パート・ブリゼ)を底生地とし、アーモンドクリーム(クレーム・ダマンド)を絞り入れて、リンゴの拍子切りか皮付きの櫛形切りを盛り付け、砂糖類を振って焼く。
使用する砂糖類はバニラシュガーやシナモンシュガーなどで、またリンゴは盛り付けるだけでなくアーモンドクリームを絞り入れる前にフィリングとして敷くこともある。
タルト・ノルマンド
ノルマンディー地方における郷土菓子。
練り込みパイ生地(パート・ブリゼ)か折り込みパイ生地(パート・フィユテ)かブリオッシュ生地を底生地とし、櫛形切りにした生のリンゴを敷き詰めて、
クレームエペス(サワークリームよりも乳脂肪分が低く酸味も弱いクリーム)、アーモンドパウダー、全卵、グラニュー糖、カルヴァドスから作るアパレイユを注ぎ、オーブンで焼く。
仕上げにカルヴァドスを振り掛けて、バーナーでフランベすることもある。
タルト・グラン・メール
ノルマンディー地方における郷土菓子。
練り込みパイ生地(パート・ブリゼ)か折り込みパイ生地(パート・フィユテ)かブリオッシュ生地を底生地とし、
キャラメリゼ化したリンゴの拍子切りを敷き詰めて、クレームエペス、全卵、卵黄、グラニュー糖、バニラオイルから作るアパレイユを注いで焼く。
タルト・オ・ポンム・イポール(タルト・ボン・アクーユ)
ノルマンディー地方にあるイポール名物の焼菓子。
練り込みパイ生地(パート・シュクレかパート・ブリゼ)あるいは発酵生地(パータ・ブリオッシュ)を底生地にしている。
詰め物は、グラニュー糖を塗して焼いたカルヴァドス漬けのリンゴをのせて、アパレイユ(クレームエペス+卵黄+グラニュー糖+カルヴァドス)を注ぎ、アーモンドフレークを散らす例と、
リンゴの短冊切りをのせてシュトロイゼル(バター+グラニュー糖+小麦粉+アーモンドパウダー+シナモンパウダー+バニラシュガー)で覆う例の2通りがあり、オーブンで焼き上げる。
タルト・オ・ポンム・ア・ラルザシエンヌ
アルザス地方における郷土菓子。
練り込みパイ生地(パート・ブリゼかパート・シュクレ)を底生地にしていて、アパレイユと共焼きする前にシュトロイゼルを散らす場合もある。
リンゴの櫛形切りを並べて、生クリーム、アーモンドパウダー、全卵、グラニュー糖、シードルから作るアパレイユを注いで焼く。
シュトロイゼルが無い場合はグラニュー糖入りの牛乳を塗り、シュトロイゼルを散らした場合はプードルデコールを振る。
タルト・オ・ポンム・パイユ
アルザス地方における郷土菓子。
練り込みパイ生地(パート・シュクレ・オ・ザマンド)を底生地とし、バタソテーしたリンゴの薄切りを並べて、
アップルブランデーと純粉糖に漬けたリンゴの細切りを重ねてオーブンで焼き、仕上げにプードルデコールを振る。
ガレット・デ・ロワ・ア・ラ・ポンム
ノルマンディー地方やブルターニュ地方のカレット・デ・ロワ。
通常のガレット・デ・ロワは折り込みパイ生地(パート・フィユテ)にクレーム・フランジパーヌ(アーモンドクリーム+カスタードクリーム)かアーモンドクリームを詰めるが、
同地方では代わりにリンゴのコンポートを詰めていて、アーモンドクリーム(クレーム・ダマンド)も一緒に詰めるバリエーションも存在する。
パテ・オ・ポンム
スポンジ生地のケーキクラムを繋ぎにしたパテで、ケーキクラムはリンゴから出る水分を吸収する役割がある。
リンゴのバターソテーにグラニュー糖とレモン果汁を加えて絡めたら火から下ろし、アルマニャックかラム酒に漬けたレーズン、胡桃か松の実、ケーキクラムと混ぜて冷ます。
バターを塗って冷やしたパテ型に、練り込みパイ生地(パート・ブリゼ)を敷き、詰め物を隙間無く入れて均し、余分な生地は切り落としてから内側に折り込んで溶き卵を塗る。
薄く延ばした二番生地を被せて端は切り落とし、濡れ布巾を被せて冷蔵庫で休ませたら、型抜きした三番生地を溶き卵で接着し、表面に溶き卵を塗ってからオーブンで焼く。
表面に純粉糖を振り、オーブンに戻してキャラメリゼさせたら、粗熱が取れるまで待って切り分け、カスタードソースか緩く泡立てた生クリームを添えて食べる。
▼他のパイ・タルト(他国)
アップルフロレンティーンパイ
イギリスにおけるオックスフォードシャー州のクリスマス用アップルタルト。
型にリンゴの薄切りを敷き詰めて、砂糖類とレモンゼストを散らし、ラード入りのショートクラストペストリー(練り込みパイ生地)を被せて焼く。
仕上げにいったん生地を外して、エール、シナモン、ナツメグ、クローブ、砂糖類から作るホットスパイスエールを注ぎ、生地は三角形に切り分けてから戻す。
ラードはショートニング、砂糖類はゴールデンシロップ(ライトトリークル)で代用可能。
バンベリーアップルパイ
イギリスにおけるオックスフォードシャー州バンベリーのアップルタルト。
リッチショートクラストペストリー(砂糖入りの練り込みパイ生地)を使うダブルクラストタイプ。
型に生地を敷き詰めて、レモン果汁を塗したリンゴ、オレンジ果汁に漬けたカレンツかサルタナ、刻んだ柑橘類のドライピール、デメララシュガーかブラウンシュガー、
スパイス(ジンジャー・シナモン・ナツメグ)を重ね、バターの角切りを散らすか溶かしバターを振りかけて、生地を被せたら、牛乳か溶き卵を塗り、デメララシュガーを振って焼く。
フィリングは具材を重ねず、和えてから詰める場合もある。
ウィルフィラタルト
イギリスにおけるヨークシャー地方のアップルタルト。
ウィルフリッドケーキとも称し、ウィルフリッドウィークに作る習慣があったものの、現在は廃れてきているという。
リッチショートクラストペストリーを使うダブルクラストタイプで、2/3は底生地、1/3はフィリングを覆うための生地にする。
生地を敷き詰めた型に、リンゴの薄切りとデメララシュガーを重ね、ウエンズリーデイルチーズをすりおろし、生地を被せ、牛乳か溶き卵を塗り、デメララシュガーを振って焼く。
フィリングの甘味料はデメララシュガー以外に、グラニュー糖、ブラウンシュガー、ゴールデンシロップなどを用いることもある。
アッペル・ボル
オランダやベルギーで作られているベイクドタイプのアップルダンプリング。
皮を剥いて芯もくり抜いたリンゴに、アーモンドペーストとシナモンシュガーを詰めて、パイ生地で覆って溶き卵を塗り、グラニュー糖かパールシュガーを塗してから焼く。
レーズン類やナッツ類も詰める場合もある。
タルト・デュ・ビポラン
ベルギーのリクサンサールにおける郷土菓子。
パート・シュクレに相当する折り込みパイ生地を底生地にして、リンゴのピュレ、ダークラム漬けのレーズン、カスタードクリーム、薄く切ったリンゴの順に重ねていき、
アーモンドや砂糖と合わせた溶き卵を流したらオーブンで焼き、粗熱が取れたら縁の方に泣かない粉糖をふり掛ける。
アッペルクーフ
ルクセンブルクにおけるアップルタルトの一種。
底生地は小麦粉:バター:牛乳の配合比が2:1:1の練り込みパイ生地で、少量のグラニュー糖、微量の塩、ベーキングパウダーも含まれている。
リンゴの薄切りを生地の上に並べ、卵、牛乳、グラニュー糖から作るアパレイユを注いで焼いたら、緩めたアプリコットジャムを塗り、粗熱が取れたらシナモンパウダーと粉砂糖を振る。
なお、クレッツェンという練り込みパイ生地を使用したダブルクラストタイプのアップルタルトは、アッペルクラッツェンと呼ばれている。
アプフェル・ヴェーエ
スイスのアップルタルトで、アプフェル・フエヘと呼ぶ地域もある。
底生地のクーヘンタイクはフランスのパート・ブリゼとほぼ同様だが、バターの分量は減らして牛乳やレモンゼストなどを加えた生地が使われる場合もある。
空焼きした底生地に皮を剥いて薄く切るか粗く下ろしたリンゴを敷き、全卵・牛乳/生クリーム・ブラウンシュガー・コーンスターチから作る卵液を流してオーブンで焼く。
リンゴにシナモンパウダー/バニラシュガーや溶かしバターを塗す、卵液に卵黄やアーモンドパウダー/ヘーゼルナッツパウダーやレモンゼストなどを足すといった例も見られる。
ちなみにヴェーエという単語はドイツ南部でも使用されるが、同地域ではミュルベタイク(練り込みパイ生地)やブレッタータイク(折り込みパイ生地)などを底生地にしている。
アプフェル・ベゼークーヘン
ベゼーは、ドイツでメレンゲを意味している。
ミュルベタイク*8かブレッタータイク(折り込みパイ生地)を土台にして、リンゴのピュレとナッツのキャラメリゼ、卵白と純粉糖を泡立てたベゼーマッセの順に重ねてから焼く。
キャラメリゼ以外にバニラクレメなどのクリームと組み合わせたり、ベゼーマッセは共焼きせずに後で盛り付けて焼き色を付ける場合もある。
マイレンダータイク*9を底生地にする例もある。
シュヴェービッシャー・アプフェルクーヘン
シュヴァーベン地方のアプフェルクーヘン。
ミュルベタイクかブレッタータイクを土台にして、ケーキクラムやパンクラムなどのブルーゼルを敷き、リンゴの角切りか櫛形切りを並べ、フラン液を注いで焼く。
フラン液にクワルク(フレッシュチーズ)やザオレザーネ(サワークリーム)などを混ぜたり、仕上げでアプリコットジャムを塗らずに表面をキャラメリゼ化させるアレンジレシピもある。
ゲデクター・アプフェルクーヘン
ゲデクターは、ドイツ語で“隠された”や“覆われた”を意味している。
底生地のミュルベタイクを空焼きし、冷めたらマルツィパンクレメかハーゼルヌスクレメ(マルツィパンクレメ+ヘーゼルナッツパウダー+シナモン+ラム酒)を塗る。
マルツィパンクレメはマルツィパンローマッセに全卵を少しずつ加えて解し、バター、純粉糖、レモンゼスト、バニラオイルと混ぜた物で、クレーム・ダマンドよりもアーモンドの比率が高い。
ブルーゼル(ケーキクラム)を満遍なく振り、リンゴのフュルンク(ピューレ+ラムレーズン+シナモン)を広げて均し、生のミュルベタイクを被せて、表面に溶き卵を塗って焼く。
熱い内に緩めたアプリコットジャムを塗り、乾いたら緩めたフォンダンかグラスアロー(キルシュ+粉砂糖)を塗って固まるまで待つ。
マルツィパンクレメやハーゼルヌスクレメは塗らないこともある。
クワルク・アプフェルクーヘン(トップフェン・アプフェルクーヘン)
バター、グラニュー糖、全卵、クワルク(トップフェン)、レモン果汁、レモンゼスト、小麦粉(中力粉相当)、ベーキングパウダーから作る練り込みパイ生地を使ったアップルタルト。
型に底生地を敷いてピケしてから白焼きし、ブルーゼル、シナモンシュガーやバニラシュガーでしんなりさせたリンゴ、切れ込みが入った生地の順に重ねて、表面に溶き卵を塗って焼く。
仕上げに煮詰めたアプリコットジャムを塗るか、泣かない粉糖を振ることもある。
ヴィーナー・アプフェルトルテ
オーストリアのアップルタルト。
型の内側にミュルベタイクを貼り、ビスクヴィットマッセ*10の薄切り、生のリンゴとレーズン類、バニレクレメの順に敷き詰めて、ミュルベタイクで蓋をし、表面に溶き卵を塗って焼く。
仕上げの工程はゲデクター・アプフェルクーヘンと同様で、ローストナッツをトッピングすることもある。
クロスタータ・ディ・メーレ
イタリアのアップルタルト。
パスタ・スフォッリア(折り込みパイ生地)にクレーマ・パスティッチェーラ(カスタードクリーム)を詰めて、パン・ディ・スパーニャ(馬鈴薯澱粉入りのスポンジ生地)のケーキクラムを散らし、リンゴの薄切りを並べて、シナモンシュガーかバニラシュガーを振ってから焼き、仕上げにアプリコットジャムで艶出しする。
パスタ・スフォッリアはパート・フィユテよりも塩気が利いていて折り込む回数が少ない、クレーマ・パスティッチェーラはクレーム・パティシエールよりも炊く時間が長い傾向にあるという。
ピテ・ディ・メーレ
イタリア北東部にあるフリウリ=ヴェネツィア・ジュリア州カルニア地方の伝統菓子で、生地に卵を混ぜ込まないアップルタルト。
固形ではなく溶かしバターを使ったグラッパ入りの練り込みパイ生地で、レモンゼストやベーキングパウダー、場合によっては生クリームも加える。
リピエーノ(詰め物)は、薄切りにした野生の赤リンゴ、砂糖類、レーズン類、刻んだ胡桃、松の実、レモン果汁、シナモンを混ぜ合わせて作る。
底生地の上にリピエーノをのせて、もう一枚の生地で覆って蒸気の抜け穴を除いて塞ぎ、オーブンで焼いて粗熱が取れたら泣かない粉糖を振る。
ヤブウェチュニク
ポーランドのアップルタルトで、シャルロトカと呼ばれることもある。
土台となる生地はクルーハかプークルヘで、クルーハはフランスのパート・サブレに相当し、プークルヘはサワークリームとベーキングパウダーも加える。
生地は分けて、片方は耐熱容器に敷き詰めてリンゴのフィリングをのせたら、もう片方の生地で覆ってから焼く(※生地で覆う前にメレンゲを広げることもある)。
覆う生地については、クラム生地のように細かくして散らすか、千切ったり切り分けて落とし込むか、底生地と同様に薄く延ばしたまま被せるなど、レシピによって異なる。
粉砂糖は焼成前に振る時もあれば、焼成後の仕上げとして掛ける場合もある。バニラアイスとホイップクリームの両方を添えることも多い。
ヤブレチュネー・ジェジー
チェコのリンゴを使ったパイケーキ。
パート・シュクレに近い練り込みパイ生地を二分して薄く延ばして、片方は底生地とし、粗くすりおろしてグラニュー糖やバニラパウダー/シナモンパウダーと和えたリンゴを詰めたら、
もう片方の生地を被せてフォークで表面に穴も開け、溶き卵を塗ってオーブンで焼成し、溶かしバターを塗って粗熱が取れてから泣かない粉糖を振る。
ハラベンチェニー・ジェジー
チェコのリンゴを使ったパイケーキ。
パート・サブレに近い練り込みパイ生地を二分して薄く延ばして、片方は底生地とし、粗くすりおろしてグラニュー糖やバニラパウダー/シナモンパウダーと和えたリンゴ、
ラムレーズン、刻んだローストナッツを一緒に詰めて、メレンゲ(卵白+純粉糖+コーンスターチ/薄力粉+アップルビネガー/白ワインビネガー)を広げて均したら、
冷凍庫で休ませてピザ用チーズのようにおろしたもう片方の生地を散らし、オーブンで焼成して粗熱が取れてから泣かない粉糖を振る。
カリンニク
生クリームとチェリーパウダー入りの練り込みパイ生地に、セイヨウカンボクと青リンゴのピュレを詰めて焼いたロシアのタルト。
加糖練乳とホワイトチョコレート入りのグレーズが掛けられていて、裾の部分には砕いたピーナッツや胡桃などのローストナッツを塗している。
本来はセイヨウカンボクのみ詰めていたが、後から青リンゴが追加された形で、生地もライ麦粉主体で今日の様にリッチじゃなかったという。
スコティッシュ・アップルプレート
ダービーショートケーキの応用。
ショートブレッド生地に、溶き卵、少量の牛乳、粗めにすりおろしたリンゴを混ぜて薄く延ばし、
型に敷き詰めてフォークで穴を開け、リンゴの薄切りを並べ、溶かしバターを塗ってからシナモンシュガーを振りかけて焼く。
アップルダフ
ベイクドタイプのアップルダンプリング。
リンゴの芯をくり抜き、ブラウンシュガー、バター、スパイス、お好みでレーズンやナッツ類も詰めて、パイ生地で覆って焼く。
バニラアイス、ホイップクリーム、ミルクバターソース(バター+砂糖+牛乳)などを添える。
パイ生地ではなく発酵生地を使うレシピもある。
アップルスノウボール(※ベイクドタイプ)
イギリスにおけるベイクドプディングの一種。
リンゴの芯をくり抜いてマーマレードを注ぎ、ラードかバターを使った練り込みパイ生地で覆ってから焼き、仕上げにグラスロワイヤルを掛ける。
ラードの代わりにショートニングを用いる場合もある。
アップルプディング(※ベイクドタイプ)
イギリスの古風なベイクドプディング。タルトレット用の型で焼いた小振りなサイズも存在する。
茹で潰したリンゴに、砂糖類、溶き卵、柑橘類の果皮、溶かしバターを混ぜ合わせて、折り込みパイ生地を敷き詰めた型に流して焼く。
卵黄を多くしたり、フィリングに牛乳ないし生クリームや柑橘類の果汁やレーズン類なども加えたり、洋酒やローズウォーターなどで香りを付ける場合がある。
煮詰めたリンゴに、モスコバドシュガー、溶き卵、溶かしバターを混ぜ合わせて、パン粉を敷き詰めた型に流し、パン粉で覆ってバターの欠片を散らして焼くアレンジもある。
マールボロプディング
アメリカの古風なベイクドプディングだが、イギリスのアップルプディングが原型だとされている。アマーストプディングで類似するレシピも見られる。
リンゴの果肉をリンゴ果汁で煮詰めて冷まし、砂糖類、全卵か卵黄、溶かしバター、生クリーム、塩、レモン果汁とすりおろした果皮、ワインかシェリー酒と混ぜ合わせたら、
折り込みパイ生地を敷き詰めてすりおろしたナツメグも散らした型に流して焼く。メレンゲを被せてオーブンに戻し、メレンゲに焦げ目が付くまで焼く例もある。
なおフィリングには、粉砕したクラッカー、シナモンなど他のスパイス、ローズウォーターを加える場合もあるという。
アルマーシュ・ピテ/プラチンタ・ク・メレ
ハンガリー/ルーマニアのアップルパイで、パイとパンの中間的な生地を用いる。
テイフル/スムントゥーナ(サワークリーム)入りの生地で、古いレシピだとバターやベーキングパウダーではなくラードやイーストが使われていた。
型に生地を敷き詰めて、粗めにおろしたリンゴのフィリングを広げて均し、もう一枚の生地を被せて溶き卵を塗り、焼成後に粗熱が取れたら粉糖を振る点は共通している。
アルマーシュ・ピテは、底生地にパン粉か刻んだローストナッツを散らす手順もあり、プラチンタ・ク・メレと違ってフィリングに加熱調理を施さない。
レニャ・ピタ・サ・ヤブカ
セルビアのアップルパイ。
ラードやレモンゼスト入りの練り込みパイ生地を二分して、片方を型に敷いたらパン粉かセモリナ粉・グラニュー糖・レモン果汁・シナモンと合わせたリンゴのフィリングを広げて均し、
もう一枚の生地をそのまま被せるか粗くおろして覆い、溶き卵を塗ってから焼成して粗熱が取れたら、お好みで泣かない粉糖を振る。
プレクムルスカ・ギバニツァ/メジムリェ・キバニッッァ
スロヴェニアにおける菓子の代表で、プレクムリェ地方から同国の全土に広まった。
白焼きしたサワークリーム入りの練り込みパイ生地を底生地にした多層構造で、トルコのバクラヴァやオーストリアのシュトゥリューデルと同様な薄い生地の間に、
アパレイユ(サワークリーム・全卵)や液状油脂(ラードかバターなど)が塗された詰め物(ブルーポピーシード・カッテージチーズ・胡桃・リンゴを加工した4種類各2層)を挟み込み、
最上段の生地に余ったアパレイユと液状油脂を注いでから焼かれていて、仕上げに泣かない粉糖を振る場合もある。
隣接するクロアチアにもメジムリェ・キバニッッァという同様の菓子は存在するが、底生地や表面の生地は中間層と同じ生地の三枚重ねで、詰め物は各1層かつチーズの種類も異なる。
▼コブラー・クランブル系
アップル・コブラー
リンゴのフィリングにアメリカンビスケットかスコーンの生地を被せて焼いた菓子で、底生地も用意して溶かしバターを塗った型に敷き込む場合もある。
アメリカンビスケットはクイックブレッドで、薄力粉/中力粉・グラニュー糖・ショートニング/ラード/無塩バター・バターミルク/牛乳・食塩・ベーキングパウダーから作る。
焼く前にシナモンシュガーを振ったり、食べる時にアイスクリームかホイップクリームを添えることもある。
アップル・パンダウディ
アップル・コブラーの一種ともされていて、バニラアイスを添えて提供されることが多い。
リンゴ果汁・モラセス・コーンスターチなども使用したリンゴのフィリングに、縦横が2.54~5.08cmサイズの正方形に切った練りこみパイ生地を鱗状となるよう被せて焼いた菓子。
モラセスをメイプルシロップかブラウンシュガー、コーンスターチを小麦粉で代用したり、リンゴ果汁を生クリームに変更したり、生地がクリームビスケットタイプのレシピも存在する。
世界大恐慌の頃にはスキレットで調理し、後述するアップル・ブラウンベティと似たような代物を作る節約レシピも編み出された。
アップル・クランブル
リンゴのフィリングにシナモンパウダー入りのクランブル(クラム生地)を被せて焼いた菓子。
クランブルとは、ふるった小麦粉、グラニュー糖/ブラウンシュガー/メイプルシュガー、無塩バターの霰切りをすり合わせてそぼろ状にした生地である。
小麦粉の一部はアーモンドパウダーに置き換えたり、食塩や膨張剤も足す場合がある。
カスタードソースかアイスクリームかホイップクリームを添える。
英国大使館がcookpadでレシピを公開している。
アップル・クリスプ
アップル・クランブルの一種。
生地にロールドオーツ(オートミール)やナッツ類(胡桃/アーモンド/ココナッツ/マカダミアナッツなど)が加わるので、より香ばしく仕上がる。
アイスクリームやホイップクリーム以外に、プレーンヨーグルトを添えても美味しい。
アップル・ブラウンベティ
アップル・クランブルの一種で、パイに分類されることもある。ブラウンベティプディングやアップルブレッドプディングとも称した。
リンゴとクラム生地を交互に重ねて予熱したオーブンで焼くが、最初はアルミホイルの蓋をした状態で20~30分くらい焼いて、リンゴに火が通ったら外して10~15分ほど焼く。
リンゴは賽の目切りにするか摺りおろして、レモン果汁とシナモンシュガーを塗す。レモン果汁はリンゴの変色防止用だが、リンゴの品種によっては足りない酸味を補う役割もある。
クラム生地は、摺りおろしたフランスパンかパン粉を使う場合は熱したフライパンでバターを溶かして炒り、グラハムクラッカーを用いる場合は粉砕して溶かしバターを染み込ませて作る。
無糖のホイップクリームかアイスクリームを添えて食べることも多い。温かいキャラメルソースやアーモンド風味のクリームソースをかけることもある。
かつては、レーガン大統領夫妻の好物として知られていた。
ハッセルバックスエップレン
スウェーデンの家庭菓子で、ハッセルバックスポターティスの意匠を取り入れたスムールパイ・メード・エッペル(スウェーデン版アップル・クランブル)。
リンゴの芯を除いて何等分かに切り分けて、皮は剥かないまま切れ込みを入れて耐熱容器に並べ、溶かしバターを塗ってから砂糖類を振り、焼きリンゴに加工する。
オートミール、砂糖類、繋ぎの小麦粉、シナモンやカルダモンなどのスパイス、溶かしバター、刻んだローストナッツが混ぜ合わさったクラム生地を被せて、再びオーブンで焼く。
ヴァニリエクレーム(緩めのカスタードクリーム)やバニラアイスクリームを添えて食べる。
ベールを被った農家の少女
ドイツ北部(シュレースヴィヒ=ホルシュタイン州)を含む北欧のデザートで、トライフルに分類されることもある。
デンマークではエーブルケイ(アップルケーキ)とも称していて、現地の料理店に訪れた日本人観光客を混乱させることもある。
リンゴのピュレとキャラメリゼを交互に重ねて、ベリーソース(※無い場合は省略可能)と無糖のホイップクリームを被せれば完成する。
キャラメリゼはお手軽に済ますならパン粉、本場に近付けるなら全粒粉パンかプンパニッケル(黒パン)、健康を多少意識するなら燕麦のフレークを使用する。
パン粉や燕麦のフレークはそのまま、全粒粉パンかプンパニッケルは砕くか摺りおろし、砂糖と混ぜた溶かしバターを染み込ませてからオーブンで焼くかフライパンで炒って冷ます。
リンゴではなく洋梨あるいはその両方をピュレにしたり、キャラメリゼにナッツ類やシナモンを加えたり、ホイップクリームに刻んだチョコレートなどを添える場合もある。
デンマーク大使館がオールドファッション・アップル・トライフルという料理名でレシピを公開しているので、ご家庭で試したい方は参考にされると良いだろう。
スコンスク・エッペルカーカ
スウェーデンにおけるスコーネ地方の伝統菓子。
伝統的なレシピだとカーヴリング(ダークシロップ入りの黒パン)由来のパン粉を使うが、現在はクネッケブロード(ライ麦粉から作る堅焼きのフラットブレッド)なども用いられる。
生地は、パン粉を砂糖類やシナモンなどのスパイスと合わせてバターで炒めてキャラメリゼするか、粉砕したクネッケブロードに溶かしバターと砂糖類とスパイスを混ぜて作る。
バターを塗った型に、生地、スイートタイプのエッペルムース(リンゴのピュレ)、レモン果汁が塗された薄切りのリンゴを層状に重ねていき、最上段は生地にする。
バターの欠片を散らすか溶かしバターを振り掛けてオーブンで焼き、冷めない内にヴァニリエクレームやホイップクリームを添えて食べる。
なおエッペルムースを使用しないレシピでは、リンゴにレモン果汁を塗さなかったり、生ではなく加熱調理する場合もある。
▼ケーキ系
アイリッシュポテトアップルケーキ
アイルランドのジャガイモ入りケーキ。
茹で潰したジャガイモにバター、グラニュー糖かブラウンシュガー、小麦粉と合わせて生地を作り、バターが塗られた型に生地の半分を流し、
シナモンシュガーと和えたリンゴの薄切りを並べて、残りの生地を流して均してからオーブンで焼き、粗熱が取れたらお好みで泣かない粉糖を振る。
一度に全ての生地を型へ流し入れて均し、リンゴの薄切りを並べて溶かしバターも掛けてから焼く例もある。
ランバージャックケーキ
オーストラリアやニュージーランドで好まれているケーキ。
カナダやアメリカが発祥地ではないかと言われているが、実際のところ不明である。
刻んだデーツを熱湯と重曹で戻して汁ごと、すりおろしたリンゴとともに、シュガーバッター法で作った生地に混ぜて型へ流し、オーブンで焼く。
キャラメルココナッツ(ココナッツファイン/ココナッツシュレッド+ブラウンシュガー+バター+生クリーム)を生地の上に延ばし、表面がカリカリになるまで焼く。
粗熱が取れたら、泣かない粉糖(プードルデコール)を振る。
ウエスト・カントリー・アップルケーキ
イギリスの家庭菓子で、イングランド南西部(ドーセット、サマセット、デヴォン、コーンウォールなど)で作られている。
リンゴは角切りか薄切りか、シュガーバッター法かフラワーバッター法か、スパイスやレモンやドライフルーツやクランブルの有無、
小麦粉の一部をアーモンドパウダーあるいはバターの一部をヨーグルトに置き換えるか否か、焼く前に純粉糖かデメララシュガーを振るか否かなど、レシピは千差万別。
リンゴは生以外に、セミドライアップルやアップルサイダー(シードル)に浸けたドライアップルを使うこともある。
同種のドーセットプディングは古いレシピだと、バターではなくケンネ脂を入れていて、香り付けにはオレンジが使用されていた。
クロテッドクリームかカスタードソース、あるいはアイスクリームを添える時もある。
アップルサイダーケーキ
発泡性のシードルを使用するケーキで、ベーキングパウダーと炭酸ガスの相乗効果で生地がよく膨らむ。
もっとも煮詰めてアルコールを飛ばすレシピも一般的で、こういった場合は香り付け程度に留まっている。
ゴッシュ・メレー
イギリスのチャンネル諸島に属するガーンジー島の伝統菓子。
小麦粉にケンネ脂かガーンジーバターを合わせて粒状にし、スパイス、砂糖類、リンゴ、溶き卵を入れて混ぜ、牛乳か水で生地を延ばし、型に流して焼く。
ガーンジークリーム(ガーンジー島産の生クリーム)やアイスクリーム、カスタードソースなどを添える。
イヴズプディング
グラニュー糖とレモン汁が塗された薄切りのリンゴを底に敷き詰め、生地を流し入れてオーブンで焼いたケーキ。
通常はバターケーキ生地を使うが、薄力粉の代わりにパン粉を混ぜた別立て法のスポンジ生地を用いる例もある。
生のリンゴではなく、アップルパイやアップルタルトのように加熱調理したフィリングを敷き詰める場合もある。
原型のレシピだとケンネ脂を使用するスエットプディングだった。
他の材料は、刻んだリンゴ、粉チーズ状のパン粉、レーズンとカラントのブランデー漬け、砂糖類、塩、溶き卵、シナモン、ナツメグ、クローブで、
混ぜ合わせた物をプディングクロスに包んで茹でて、食べる時にはワインソースを添えたという。
ワインソースは最も簡素なレシピだと、無塩バターと純粉糖を練り混ぜたバタークリームに温めたワインを少しずつ足して湯煎しながらかき混ぜて作る。
アイリッシュアップルケーキ
アップル・アップサイド・ダウン・ケーキの一種。
型にカラメルを広げて冷やし固め、レモン果汁が塗されたリンゴの櫛形切りを敷き詰め、ジェノワーズ法で作るバターケーキ生地を流して焼く。
焼成後に型から抜いてひっくり返す。
アップル・アップサイドダウン・ケーキ
アップサイドダウン・ケーキのバリエーション。
型にバタースコッチを広げて、お好みでレーズン類を散らし、柔らかく煮たリンゴの櫛形切りを敷き詰め、イエローケーキ生地を流して焼く。
焼成後に型から抜いてひっくり返す。
アップルグラント(※ペンシルベニアダッチ流)
アメリカの伝統菓子。
何種類かレシピはあるが、敷き詰めたリンゴに生地を被せて焼く点は共通している。
リンゴは生のまま使うか、加熱調理してモラセス風味かバタースコッチ風味のフィリングにする。
生地はイエローケーキ系かクリームビスケット風で、イエローケーキ生地の上にクラム生地をトッピングする例もある。
バニラアイスかホイップクリーム、あるいは両方を添えることもある。
アップルバックル
アメリカのトレイベイクで、焼成後に粗熱が取れたら長方形に切り分ける。
イエローケーキ生地の上に生か加熱調理して冷ましたリンゴをのせて、アップル・クランブルかアップル・クリスプで使われるクラム生地を散らして焼く。
リンゴはのせないで、イエローケーキ生地に混ぜ込む場合もある。
オザークプディング
アメリカのミズーリ州にあるオザーク高原が菓子名の由来で、トルーマン大統領の好物としても知られている。
バター未使用で小麦粉の使用量も卵の約1/3と少ない共立て法の生地に、微塵切りにしたリンゴとローストして刻んだピーカンナッツを混ぜて焼いたデザート。
ラム酒で香り付けした無糖のホイップクリームを添えて食べる。
アップル・スタックケーキ
アメリカのアパラチアにおける伝統菓子。
ソルガムシロップ入りの生地とアップルバターを交互に重ねたレイヤーケーキで、ドライアップルで飾りつけたり、粉砂糖を振っている。
アップルバターは、ドライアップルをリンゴ果汁で煮詰めて、お好みでソルガムシロップを足し、ブレンダーで滑らかになるまで混ぜて作る。
アップルソースケーキ/アップルバターケーキ
アメリカの伝統的なケーキで、同国の6月6日はアップルソースケーキデーとされている。
アップルソース入りのバターケーキ生地あるいはオイルケーキ生地で、ドライフルーツ、ドライピール、ナッツ類、スパイスなども混ぜ込むことが多い。
キャラメル風味のフロスティングと相性が良い。
アップルソースではなく、アップルバターを使用した場合はアップルバターケーキになる。
アップルソースもアップルバターもケーキに入れる油脂類の使用量を抑えられるので、健康志向のアメリカ人に好まれている。
アプフェルクーヘン
ドイツやオーストリアにおけるリンゴを使った焼き菓子の総称。
バターケーキ生地の他に、練り込みパイ生地(ミュルベタイクやマイレンダータイク)、折り込みパイ生地(ブレッタータイク)、発酵生地(ヘーフェタイク)なども土台にされる。
カスタードクリーム(バニレクレメ)やアーモンドクリーム(マンデルクレメ)やキャラメルアーモンド(ロストマッセ/フロレンティーナマッセ)などと組み合わせたり、
汁気の多いリンゴの詰め物にブルーゼル*11を混ぜ込んだり、クランブル(シュトロイゼル)を散らしたり、といった風に多様である。
アルトドイッチャー・アプフェルクーヘン
リンゴを使ったドイツのケーキで、小麦澱粉(浮き粉)入りのバターケーキ生地*12と薄切りのリンゴを組み合わせている。
スポンジケーキ型を使うトルテ、パウンドケーキ型を使うザントクーヘン、天板を使うシュニッテンのタイプに分かれる。
型の内側や生地の表面にアーモンドを貼り付けたり、仕上げにアプリコットジャムを塗って糖衣掛けすることもある。
アプフェルブロート
リンゴを使ったドイツのローフケーキ。
主な材料は、リンゴ、小麦粉類、蜂蜜か砂糖類、ローストナッツ、ベーキングパウダー、シナモンなどのスパイス、塩で、卵は使用しない。
生地には、レーズン類や洋梨やイチジクなどのドライフルーツ、リンゴ果汁、レモン果汁、レモンゼスト、洋酒、ココアなどを加える場合もある。
乾燥材料を除いた材料は合わせて半日くらい寝かせて、乾燥材料をふるい入れて粉気が無くなるまで混ぜ、油脂類を塗ったローフ型(パウンド型)に流して焼く。
好みの厚さに切って、バターやアプリコットジャムを塗って食べる。
アプフェル・バウムクーヘン
リンゴのシロップ煮を包み込んで焼き上げたバウムクーヘン。
コットブス風バウムクーヘンのように、バウムクーヘン生地にシナモン、カルダモン、クローブ、ナツメグなどのスパイスを加える菓子店もある。
アップルパイと同様に、バニラアイスクリームやホイップクリームを添えても美味しい。
アプフェル・ヌストルテ
リンゴとナッツ類を組み合わせたオーストリアのレイヤーケーキ。
アーモンドパウダー入りのビスケット生地、ヘーゼルナッツと胡桃入りのバタースポンジ生地、バニラ風味のバタークリーム、加熱調理したリンゴ、キャラメルアーモンドの組み合わせで、
ビスケット生地やバタースポンジ生地には酸味の利いたアプリコットジャムが塗られていて、しつこ過ぎない絶妙なバランスに仕上がっている。
ヌストルテの派生形だが、スイスの伝統菓子として有名なエンガディナー・ヌストルテとは異なるタイプである。
トルタ・ディ・メーレ・ディ・サントオルフェオ
イタリアのウンブリア州で作られているケーキ。
La cucina delle monacheという番組で取り上げられて、イタリア国内で有名になった経緯がある。
湯煎したまま溶かしバターにグラニュー糖とふるった小麦粉を加えてとろみが付くまで練り、火から下ろして冷めたら溶き卵を入れて攪拌し、
温めてベーキングパウダーを溶いた牛乳と合わせたら、予めお湯で戻して水気を切ったレーズン、オレンジ果汁と和えたリンゴや洋梨の角切り、オレンジゼスト、
お好みでシナモンパウダーかバニラオイルと混ぜて型に流し、オーブンで焼いて粗熱が取れたら泣かない粉糖を振る。
トルタ・ディ・パタータ・エ・メーレ
ベネディクト派のカイラーテ修道院で誕生したケーキ。
小麦粉ではなく馬鈴薯澱粉を使用したシュガーバッター法の生地で、ジャガイモを茹で潰して溶き卵と生クリームと合わせたペースト、レーズン、レモンゼスト、バニラ、塩が入っている。
上記の生地にリンゴの角切りを合わせて30分くらい休ませたら型へと流し、表面にグラニュー糖を振ってからオーブンで焼く。
トルタ・ディ・パタータ・ドルチェ・エ・メーレ
イタリアのヴェネト州ポレージネで作られているケーキ。
茹で潰したサツマイモに溶き卵、牛乳、レモンゼスト、ふるった乾燥材料(小麦粉、グラニュー糖、ベーキングパウダー、塩)、ドライフルーツ(レーズンやイチジクなど)、
角切りにするか粗めにおろしたリンゴを混ぜて型に流し、オーブンで焼いて粗熱が取れたら泣かない粉糖を振りかける。
ブストゥレンゴ
イタリアのロマーニャやサンマリノ共和国などに跨るモンテフェルトロ地方の郷土菓子で、トラピスト修道院でも似たような代物が伝わっている。
冬の祝日や日曜日に食品貯蔵庫の余り物を使って銅製の鍋で焼いていた庶民的な菓子だったため、非常にバリエーションは多く、リンゴを入れない例がある。
主な材料はパン粉(昔は古いパンから加工した)、牛乳、卵、蜂蜜か砂糖、穀類(トウモロコシ粉か栗粉か米などで、現在は小麦粉ないし澱粉と組み合わせる場合もある)で、
リンゴ、ドライフルーツ(イチジク・レーズン・プルーンなど)、オリーブオイル、塩、柑橘類の表皮を加えるほか、お好みで種子類、スパイス、ココア、洋酒も足すこともある。
グラナ・パダーノ*13を生地に混ぜ込むか、仕上げに散らして焼き色を付けるレシピもあった。
ガトー・アンビジブル・オ・ポンム
2010年代に流行したフランスのケーキで、生地と果菜がほぼ一体化している。
卵:グラニュー糖:小麦粉:牛乳:無塩バター:リンゴの配合比は4:2:3:3:2:16で、他にベーキングパウダーや僅かな塩、リンゴと相性の良いスパイス、レモンゼストも加える。
極薄切りのリンゴ*14にオールインワン法の生地を絡めて、バターを塗ってグラニュー糖も塗した型に余さず移し、170~180℃のオーブンで焼いて冷めたら、お好みでプードルデコールを振る。
グラニュー糖をブラウンシュガーで代用したり、小麦粉の一部をアーモンドパウダーに置き換えたり、焼く前にアーモンドフレークを散らしても好い。
カトルカール・オ・ポンム
フランス版アップル・アップサイドダウン・ケーキ。
バターを塗ってグラニュー糖も塗したマンケ型に、カソナードと発酵バターでキャラメリゼしたリンゴを敷き詰め、カトルカール(パウンドケーキ)生地を流して焼く。
仕上げにアプリコットジャムを塗る。
ブール・ノルマンド・オ・ポンム
フランスのノルマンディー地方における郷土菓子。
卵黄とグラニュー糖をブランシールして、卵白と塩を泡立てたメレンゲと合わせたら、ふるった小麦粉・コーンスターチ・ベーキングパウダーを加えて粉気が無くなるまで混ぜ、
クレームフレーシュ、カルヴァドスに漬けたカラント、リンゴのバターソテーを加えて混ぜたら、バターの塗った型に流し、バニラシュガーを振ってからオーブンで焼く。
焼成前にバニラシュガーを振らなかった場合は、粗熱が取れた後でプードルデコールを振る。
クレームフレーシュを添えて食べることが多い。
ヴィトレ
フランスのブルゴーニュ地方ヴィトレにおける郷土菓子で、現在は廃れつつあるレイヤーケーキ。
アーモンドパウダー入りのスポンジ生地であるビスキュイ・ジョコンドかビスキュイ・オ・ザマンドに、キャラメルやクレーム・フレーシュと合わせたリンゴのフィリングを挟み、
生地の上面に純粉糖と混ぜ合わせた卵白を塗り、アーモンドスライスを貼り付けて純粉糖も振ったら、オーブンで焼き色を付ける。
グエロン・オ・ポンム
フランスのベリー地方(シャラント地方)における郷土菓子で、リンゴのバターソテーをコニャックやピノー・デ・シャラントでフランベしている。
オールインワン法で作るバターケーキ生地か、溶かしバターをヨーグルトで置き換えた生地を、リンゴのバターソテーと混ぜ合わせて、バターを塗った型に流して焼く。
マジェステ
日本ではほとんど見かけないフランス菓子。
リンゴのポッシェを白ワインのゼリーで冷やし固めて、バタークリームを薄塗りしたスポンジ生地で包み、表面をバタークリームで覆って飾り絞りも施す。
側面に刻んだアーモンドかケーキクラムを塗し、上面にはバトン・マレショー(杖に見立てたアーモンドクッキー)かブランデーレーズンのチョコレート掛けをのせる。
エプレカーケ
リンゴを使ったノルウェーのケーキで、パイ生地を使うアップルパイやアップルタルトも含まれる。
ホームメイドのクラシックなレシピは、他の欧米諸国でもありふれたバターケーキ生地とリンゴの組み合わせである。
シロップで湿らせたスポンジケーキの間に加熱調理したリンゴを挟み、メレンゲで覆って純粉糖を振り、オーブンで焼き色を付けた代物もある。
エッペルカーカ
リンゴを使ったスウェーデンのケーキ。同国で11月10日は、エッペルカーカの日とされている。
大抵のレシピはバターケーキ生地とリンゴの組み合わせで、粗挽きカルダモンやシナモンを使用するとスウェーデン人好みになる。
ヴァニリエクレーム(緩めのカスタードクリーム)を添えることが多い。
スウェーデン大使館がX(元twitter)で、オールインワン法のバターケーキ生地で作るレシピを転載している。
エッペルトスカ
エッペルカーカとトスカカーカを合成したスウェーデンのケーキ。
ちなみにトスカとはイタリアのトスカーナを指していて、フランスの伝統菓子フロランタンと同じ由来である。
シナモンを振りかけた酸味の強いリンゴと甘く香ばしいキャラメルアーモンドが組み合わさったバターケーキは、コーヒーとの相性が抜群である。
クローナンスカーカ
リンゴとジャガイモを使ったスウェーデンのケーキ。
小麦粉をマッシュポテトとアーモンドパウダーで代用していて、リンゴは刻んで生地に混ぜるか薄切りを生地の上にのせた状態で焼く。
仕上げに粉砂糖を振り、ローロルダ・リンゴン(リンゴンベリージャム)やホイップクリームを添える。
マコヴィェツ・ヤポンスキィ
ポーランドのケーキだが、菓子名にjapońskiが入っているせいか日本発祥だと誤解されていることもある。
牛乳で煮て磨り潰したブルーポピーシード(ケシの実)と粗くおろしたリンゴを加えたシュガーバッター法のバターケーキ生地で、チョコレートがコーティングされている。
ちなみに一般的なマコヴィェツは、発酵生地にケシの実入りのフィリングを巻き込んで焼いた伝統菓子で、マコヴィェツ・ヤポンスキィとはかなりかけ離れている。
ヤブルコヴィ・ペルニーク
チェコのリンゴ入りジンジャーブレッド。
液状材料(全卵、植物油、牛乳/バターミルク)とグラニュー糖をよく溶いて粗目にすりおろしたリンゴと混ぜ合わせて、お好みで刻んだローストナッツ類も加えたら、
乾燥材料(小麦粉、ココアパウダー、ジンジャーブレッド用スパイス、ベーキングパウダー/ベーキングソーダ)を篩入れて粉気が無くまで混ぜたら、型に注いでオーブンで焼く。
生地が冷めたら、無塩バターと合わせて湯煎したダークチョコレートで表面をコーティングし、チョコレートが固まったら完成である。
シャルロートカ
リンゴを使ったロシアのケーキで、ゴースチ・ナ・パローゲと呼ばれることもある。
型にリンゴを敷き詰めて、スメタナ入りの生地を注ぎ、焼成後に粗熱が取れたら粉砂糖を振る。
リンゴは加熱調理の有無を問わず、シナモンやカルダモンなどのスパイスと組み合わせる。
生地はスメタナを省略したり、バタースポンジにアレンジされる場合もある。
ちなみに昔のレシピでは、古くなった黒パンを使用している。
黒パンのクラスト(皮・耳の部分)はオーブンで水分を飛ばしてパン粉に加工し、澄ましバターを染み込ませる。
クラム(中身・内層の部分)は二つに分け、片方は薄く切ってプディング液(卵・生クリーム・純粉糖・スパイス・洋酒)に浸してから、バターを塗った型の内側に貼り付ける。
もう片方は細かくして残ったプディング液や刻んでコーンスターチを塗したリンゴとよく混ぜて型に入れたら、パン粉で覆ってリンゴの薄切りを被せ、ブラウンシュガーを振って焼く。
元々はイギリスのウィム・ワムから発展したアップル・シャーロットを基にして編み出されたシャルロット・パリジェンヌ(シャルロット・ア・ラ・リュス)だったらしいのだが、
昔のレシピではアップル・シャーロットとブレッドプディングのハイブリッドに変化し、その後はイギリスのイヴズプディングに近い作り方が採用される経緯を辿っている。
▼クレープ・パンケーキ系
クレープ・ノルマンド
クレープ・オ・シュクレの一種。
クレープ・オ・シュクレとは、ポワル・ア・クレープ*15で焼いた生地をバターの塗った耐熱皿に移し、純粉糖を塗してキャラメリゼ化するまでオーブンで焼くクレープのことである。
カルヴァドスで香り付けしたリンゴのバターソテーを具にしている。
クレープ・オ・ポンム・ア・ラ・ボンヌ・ファム
ボンヌ・ファムはいくつか意味があり、家庭風・田舎風・貴婦人風などと訳されることが多い。
オレンジゼストとラム酒入りのクレープに、リンゴのピュレを塗って四つ折りにし、ローストしたアーモンドスライスを散らして温め直した後で、ラム酒を振り掛けて点火する。
ちなみにポンム・ア・ラ・ボンヌ・ファムというアントルメもあるが、こちらは焼きリンゴを指している。
グラタン・ド・クレープ・オ・ポンム
クレープグラタンの一種。下記は一例で、フランベしたソテーをクレープに包んだり、クレーム・フランジパーヌ*16と組み合わせるなど様々。
クレープにリンゴのピュレを塗って折り畳み、バターの塗った耐熱皿に並べてサバイヨンソースか緩めに作ったカスタードクリームを掛けたら、オーブンで焼き色を付ける。
カスタードクリームは生クリームかクレーム・エペス入りで、サバイヨンソースは白ワインやマルサラ酒の代わりにカルヴァドスを使う。
オモニエール・オ・ポンム
焼いたクレープを使う菓子だが、バターを塗ったパート・フィロで代用される場合もある。
生地の中央にカルヴァドスで香り付けしたリンゴのバターソテーを盛り付けて、茶巾包みで襞状の花を象る。
パータ・フィロを用いた場合はオーブンで焼き、クレープで包んだ場合はアンゼリカの砂糖漬けやバニラの莢などを帯代わりにして結ぶ。
カスタードソース、チョコレートソース、塩キャラメルソース、オレンジソースなどを添える。
ガトー・ド・クレープ・クラシック
原書ではミルクレープとして紹介されていたが、現在のミルクレープと大きく異なるため、区別する意図で仮称を付けている。
クレープとリンゴのポッシェを重ねて、煮詰めたシロップを塗ってオーブンで焼き、緩めたアプリコットジャムで艶を付ける。
クレーム・アングレーズやクレーム・シャンティイを添える。
マトファン・オ・ポンム/クラピオ・ド・ポンム
マトファン・オ・ポンムはフランス南東部など、クラピオ・ド・ポンムはノルマンディー地方で呼ばれている。
角切りか薄切りあるいは粗くすりおろしたリンゴを使ったパンケーキで、バニラシュガーを振ってオーブンで焼くこともある。
フライパンで焼いた場合は、仕上げに粉砂糖かグラニュー糖を振る。
ケンタッキー・ダービー・パンケーキ
ピーカンプラリネ(シナモンとナツメグで香り付けしたピーカンナッツのキャラメリゼ)を盛り付けて、ソルガムシロップを掛けたパンケーキ。
パンケーキの生地は無糖で、バーボンウィスキーと加熱調理したリンゴのすりおろしを入れている。
上記とは異なる組み合わせもあり、リンゴを使わない場合がある。
ウグンスパンカーカ・メ・エッペル
スウェーデンにおけるパンケーキの一種だが、生地は膨張剤未使用でクレープに近い。
バターが塗られた耐熱皿にパンカーカ生地を注いで、櫛形切りのリンゴを並べ、シナモンシュガーを振ってからオーブンで焼く。
ローロルダ・リンゴンやホイップクリームを添える。
エーブルスキーバー
デンマークのクリスマスで、グルッグ(ホットワイン)とともに供されるパンケーキ。
小さめのたこ焼き器に取っ手を付けたようなムンクパンと呼ばれる鋳鉄製の調理器具を使って焼く。
カルダモンとレモンゼストで風味を付けたバターミルク入りの生地に、リンゴのフィリングかエーブルグロッドを詰めている。
もっとも現在はリンゴを詰める習慣が殆ど廃れていて、粉砂糖を振ってベリー系のジャムを添える伝統だけが残されているという。
ちなみに、生地はベーキングパウダーや重曹などの膨張剤を使う場合とイースト入りで発酵させる場合がある。
ラツーシュキ・ス・ヤブウカミ
ポーランドの小振りなパンケーキで、2種類の作り方がある。
仕上げに粉砂糖を振ったり、ジャムやサワークリームなどを添えて食べる点は共通している。
膨張剤を使用する場合。
卵黄はグラニュー糖、卵白は塩と一緒に泡立てる。
泡立てた卵黄に、小麦粉・バニラシュガー・ベーキングパウダー・重曹、バターミルク/ヨーグルト&牛乳、メレンゲの順で加えてその都度混ぜる。
生地に粗くおろしたリンゴを加えて、澄ましバターか植物油で揚げ焼きにする。
生地を発酵させる場合。
小麦粉とバニラシュガーを合わせて窪ませたところに卵を落とし、イーストやグラニュー糖を溶いた温かい牛乳を少しずつ注ぎながら混ぜて、1時間くらい発酵させる。
生地に刻んだリンゴを加えて、澄ましバターか植物油で揚げ焼きにする。
アップルドラゴン
イギリスのスコーンと同様に、ラブイン法(サブラージュ法)で作るクイックブレッド。
ウェールズの伝統菓子として有名なウェルシュケーキの派生で、すりおろしたリンゴを入れることでしっとり感が増す。
生地の材料は、薄力粉か中力粉、ベーキングパウダーか重曹、塩、無塩バター、グラニュー糖かブラウンシュガー、シナモン、ナツメグ、ジンジャー、リンゴ、カランツ、卵で、
厚さ5~10mm程度に延ばして型抜きしてから、熱したグリドル(ベイクストーン)にバターかラードを溶かして両面を焼き、仕上げに溶かしバターを塗るか粉砂糖を振る。
生地には、牛乳かバターミルク、ゴールデンシロップか蜂蜜も加える場合もある。
▼発酵生地の菓子・パン加工の菓子
アプフェル・シュトロイゼルクーヘン
ドイツやオーストリアにおけるシュトロイゼルクーヘンの一種。
シュトロイゼルは小麦粉とバターと砂糖をすり混ぜたそぼろ状の生地で、配合比はレシピによっても異なる。
ヘーフェタイク(発酵生地)にバニラクレメ(カスタードクリーム)を塗り、リンゴのキャラメリゼを並べてシュトロイゼルで表面を覆い、生地を休ませる。
焼成直後に溶かしバターを塗り、粗熱が取れたら泣かない粉糖を振る。
発酵生地ではなく、空焼きしたミュルベタイクを底生地にする場合もある。
マルツィパンクレメかハーゼルヌスクレメを塗り、ブルーゼルを散らし、リンゴのフリュンクを広げて均し、シュトロイゼルを掛けて軽く抑えてから焼く。
熱い内に緩めたアプリコットジャムを塗り、乾いたら緩めたフォンダンを塗る。
アプフェル・ブッタークーヘン
ドイツで作られているブッタークーヘンの一種。
ヘーフェタイクを均等に窪ませて角切りのバターで塞ぎ、薄切りのリンゴを並べて、アーモンドスライスを散らし、シナモンシュガーを満遍なく振り、生地を休ませたらオーブンで焼く。
窪ませる工程の前に、シロップとビターアーモンドエッセンスを加えて練ったマジパンローマッセ、あるいは生クリームを生地に塗る場合もある。
ディネーテ
ドイツのシュヴァーベン地方で作られているピザの一種。リンゴ以外の果実も使用されることがある。
薄く伸ばした生地にザオレ・ザーネ/シュマント/クレーム・フレーシュ(サワークリーム)を塗り、リンゴの薄切りを並べてお好みでナッツ類も散らし、シナモンシュガーを振って焼く。
セイボリータイプはタマネギやベーコンなどと一緒に盛り付けて、シナモンシュガーではなく胡椒やカイエンペッパーなどのスパイスを振る。
アルトヴィーナー・アプフェルクーヘン
オーストリアのブレヒクーヘン。
ミュルベタイク(練り込みパイ生地)とヘーフェタイク/ゲルムタイク(発酵生地)を捏ね合わせて薄く伸ばし、リンゴの薄切りを並べてシナモンシュガーを振り、生地を休ませてから焼く。
アプフェル・シュトロイゼルクーヘンのようにバニレクレメやシュトロイゼルと組み合わせたり、仕上げにアプリコットジャムを塗って糖衣掛けする場合もある。
アッペル・フラーイ
オランダとベルギーに跨るリンブルフ地方の伝統菓子。
発酵生地を土台にしたアップルタルトで、リンゴのフィリング以外にカスタードクリームも詰める場合がある。
クライメル(ドイツのシュトロイゼルや英語圏のクランブルに相当)を盛り付けて焼くこともある。
タルト・オ・ストフェ
ベルギーのワーブル発祥であるチーズタルト。
ワーブル近郊のジョドーニュには、リンゴの代わりにライスプディングを使ったブランケ・ドレイという似たような菓子がある。
型に底生地となる発酵生地を敷き、リンゴ(レネット種)のピューレを塗り広げて、フロマージュ・ブランのフィリングを詰めてたらオーブンで焼く。
フィリングは、フロマージュ・ブラン、卵黄、生クリーム、マカロン(※皮付きアーモンド使用)、アーモンドオイル、溶かしバターを混ぜた後で、フレンチメレンゲと合わせて作る。
コゼット
ベルギーのワロン地方ナミュールにおける半月形の伝統菓子。
発酵生地にリンゴのフィリングを詰めてオーブンで焼き、粗熱が取れたらプードルデコールを振る。
コゼットはショーソンのワロン語で、フランスのショーソン・オ・ポンムと同様に折り込みパイ生地を使用した物も作られている。
タルト・アルドネーズ
発酵生地(パータ・ブリオッシュ)を使ったアルデンヌ地方のタルト。リンゴを別の果物で置き換えたり、果物を一切入れないこともある。
薄く延ばして最終発酵を済ませた円形の生地に、全卵と生クリームを溶いて漉した卵液を塗り、クリームを絞り入れ、隙間にバターの霰切りを散らし、バニラシュガーを振って焼く。
アルドネーズ用のクリームは、カスタードクリーム、クレーム・エペス(発酵クリーム)、ラムレーズン、シナモンシュガーを塗したリンゴの賽の目切り、の順に混ぜて作る。
焼成後に粗熱が取れたら、縁の方に泣かない粉糖を振る。
ボレイマ・デ・マサン
ポルトガルの天板菓子で、ラードを練り込んで極薄に伸ばした中種法の発酵生地が使用されている。
生地は二等分して一枚を底に敷き詰めたら、薄切りのリンゴと砕いたナッツ類をのせて、粉砂糖とシナモンパウダーを振りかけ、もう一枚の生地を被せる。
生地の表面にフォークで穴を開け、再び粉砂糖とシナモンパウダーを振って焼成中にキャラメリゼ化させる。
パネットーネ・ストゥルーデル
イタリアのクリスマス菓子であるパネットーネ・モデルノのバリエーション。
ストゥルーデル・ディ・メーラ(アプフェルシュトゥリューデル)のリピエーノ(詰め物)を参考にしていて、リンゴ、レーズン、松の実、胡桃かアーモンド、シナモンなどと組み合わせる。
通常のパネットーネと同じく、食べる時にマスカルポーネクリームを添えることもある。
エッペルブッラル
リンゴを使ったスウェーデンの菓子パン(ヴェーテブッラル)で、いくつかバリエーションがある。
カネルブッレ(カルダモン入りのシナモンロール)とリンゴを組み合わせる、リンゴのフィリングを生地に折り込む、加工したリンゴとマンデルマッサを一緒に詰めるなどである。
マンデルマッサとはアーモンドのペーストで、スウェーデン版マリトッツォに例えられるセムラ、タルトレットのマザリーネル、アーモンドケーキのマンデルカーカなどにも使われている。
ヤブレチュネー・コラーチ
リンゴを使ったチェコの菓子パンで、一口サイズだとヤブレチュネー・コラーチュキになる。
なおコラーチやコラーチュキという呼称は、パイやクッキーなど他の焼菓子を指すことも珍しくないが、日本のチェコ大使館は菓子パンを代表例に挙げている。
円形に成形したレモンゼスト入りのパン生地を溶き卵を塗り、窪みにリンゴのフィリングを詰めたらクランブルものせて、オーブンで焼くと出来る。
仕上げに溶かしバターを塗って、粗熱が取れてから泣かない粉糖を振る場合もある。
コワッチェ・ス・ヤブウカミ
リンゴを使ったポーランドのイーストケーキ。
発酵生地の上にレモン果汁とコーンスターチで和えたリンゴを並べて、シナモンシュガーを振ってから焼き上げる。
シュトロイゼルも散らしたり、リンゴは加熱調理する場合もある。
バブカ・ドロジュジュフカ・ス・ヤブウカミ
クグロフの原型となったバブカの一種で、ポーランドのルブリン地方における郷土菓子。
薄く延ばした発酵生地に加熱調理したリンゴか、レモン果汁やシナモンパウダーと和えた生のリンゴを散らし、巻き込んで輪切りにしたら、クグロフ型に詰めて焼く。
仕上げにプードルデコールを振るか、糖衣(グラスアロー)掛けする。
アップルシナモントースト
一手間を加えたトースト。
食パンにバターを塗り、リンゴの薄切りを並べて、ブラウンシュガーとシナモンパウダーを振り、狐色になるまで焼く。
パン・デピス(フランスの蜂蜜入りスパイスケーキ)を厚切りにして、上記と同様の手順でトーストしても美味しい。
パン・グリエ・オ・ポンム
ブリオッシュ・ナンテール(ブリオッシュ生地の山形パン)を使ったトースト。
2cm厚に切ったパンに極薄切りのリンゴをのせて、レーズンやアーモンドダイスを散らし、蜂蜜で調味した生クリームを塗って、180℃のオーブンで焼く。
上記の作り方は一例で、筆者が参考にした書籍ではプロヴァンス風として紹介されている。
クルート・ノルマンド
フランスのノルマンディー地方におけるフレンチトースト。
古くなったブリオッシュをスライスして、櫛切りにしたリンゴのコンポートを挟み、カルヴァドス入りの溶き卵に浸して、バターをひいたフライパンで焼く。
純粉糖やグラニュー糖を振ってからオーブンに入れて、キャラメリゼ化するまで焼いたら完成で、クレーム・フレーシュを添えて食べる。
パン・オ・シードル/パン・オ・カルヴァドス
フランスのノルマンディー地方で焼かれるパン・ブリエの一種。ブルターニュ地方にも似たパンは存在するが、どちらが古いのかは不明である。
サワー種のパン生地にシードルかカルヴァドスを加えていて、現在はリンゴの果肉も混ぜ込んだバリエーションも焼かれている。
トロワ・リビエール
フランスのナント郡ブランで、1991年に誕生したガトー・デ・ロワ(ガレット・デ・ロワやブリオッシュ・デ・ロワの総称)。
ブリオッシュ生地に、カスタードクリーム(クレーム・パティシエール)、リンゴ、蜂蜜をサンドしている。
ガトー・デュ・ヴェルジュ・ノルマン
フランスのノルマンディー地方の伝統菓子で、古くなったパンをパン粉に加工して使用する。
バターを塗った型へリンゴとグラニュー糖を混ぜたパン粉を交互に敷き詰めて、最上段のリンゴまで載せたら澄ましバターを掛けてオーブンで2時間くらい焼く。
アプリコットジャムを添えて食べる。
アプフェル・ベッテルマン
古くなったライ麦パンをパン粉に加工して調理するドイツ菓子で、2種類のタイプがある。
バターを塗った型にパン粉・グラニュー糖・溶かしバター・ナッツ類・ラムレーズン・レモンゼスト・シナモンと混ぜ合わせた生地、グラニュー糖やレモン果汁と和えてサワークリームが振り掛けられたリンゴの薄切りか角切りを層状に重ねて、バターの欠片を散らしてサワークリームも振り掛けてからオーブンで焼き、仕上げにシナモンシュガーを振る。
もう一つのタイプは、牛乳に浸けたパン粉・卵・グラニュー糖・シナモン・クローブ・レモンゼスト・リンゴの薄切り・ラムレーズンを混ぜ合わせてバターの塗った型に流して焼いている。
シャルロット・オ・ポンム・エミール・ジレ
イギリス由来の温製シャルロット。
型にバターを塗り、耳は切り落として溶かしバターに浸した薄切りの食パン(ホワイトブレッド)で重なり合うよう貼り付けて、リンゴのフィリングを詰め込んだら、
溶かしバターに浸した薄切りの食パンで蓋をしてオーブンで焼き、型から外して固めに仕上げたカスタードクリームで表面を覆い、カソナードを塗して焼き鏝でキャラメリゼさせる。
フィリングは、リンゴの薄切り・レモンの表皮・グラニュー糖・シナモンを合わせてバターソテーし、アプリコットジャムを加えて煮詰め、粉砕して乾煎りした食パンの耳を混ぜて作る。
アマーストプディング(※ブレッドプディングタイプ)
アマーストプディングには数種類のタイプが存在し、溶かしバターが染み込んだ薄切りのパンを生地代わりにするアップル・シャーロットに近いバリエーションもある。
アップル・シャーロットとの差異は、中に詰めるリンゴは生で、ブラウンシュガー、シナモン、ナツメグを振りかける点である。
焼成後は耐熱皿から大皿に移し、すりおろしたナツメグ入りのバタークリーム(無塩バター+純粉糖)を添える。
ウィンタープディング
サマープディングと同様に食パン(ホワイトブレッド)を使った冷製プディング。
洋梨、杏、李、桃、イチジク、マンゴーなどのドライフルーツをリンゴ果汁に浸けて戻し、水気を切って食べやすい大きさに切る。
リンゴ果汁は捨てずにオレンジゼストを加えて、賽の目切りのリンゴかドライアップルに火を通したら、リンゴとゼストは取り出してドライフルーツと混ぜる。
食パンの耳は切り落としてパン同士が重なる部分はアプリコットジャムを薄く塗り、型に敷き込んで冷ましたリンゴ果汁の大部を満遍なく掛けて、果物の混合物を隙間なく詰める。
蓋用の食パンを被せて残りのリンゴ果汁も流し、ラップを掛けてから冷蔵庫に入れて半日くらい冷やす。ラップは外して皿を載せ、型ごとひっくり返して取り出す。
シャイター・ハウフェン(オーフェンシュルプファー)
ドイツのブレッドプディング。
卵・牛乳・粉砂糖・バニラエッセンスのプディング液に漬け込んだパン、及びリンゴを粉砂糖とシナモンパウダーで和えてレーズンと合わせた詰め物を、
バターの塗った耐熱皿へ交互に重ねて、表面に細かく刻んだバターとお好みでスライスアーモンドを散らし、予熱したオーブンで焼くと出来る。
仕上げに粉砂糖を振るか、温かいカスタードソースあるいはバニラアイスクリームを添えて食べる。
ジェムロフカ(ゼムルバーバ)
チェコやスロヴァキアのブレッドプディング。
ロフリーク(三日月形のロールパン)かヴェカ(幅広なバケット)をスライスし、卵黄・牛乳・グラニュー糖から作る卵液を染み込ませる。
バターを塗った耐熱皿に、ロフリークかヴェカ、シナモンパウダーを塗したリンゴの薄切りとラムレーズンを交互に重ねていき、
染み込まなかった卵液やラム酒が残っていた場合は注いで、溶かしバターとグラニュー糖を振り掛けてから焼く。
仕上げにイタリアンメレンゲを盛り付けて、オーブンに戻して焼き色が付いたら完成である。
▼バッタープディング系(フラン・ファー・クラフティ等)
ノッティンガムプディング
リンゴ入りのヨークシャープディングみたいな伝統菓子で、アップル・イン・アンド・アウトとも呼ばれている。
バターを塗った耐熱皿に、芯のあった部分にモスコバドシュガーとナツメグ・クローブ・シナモンなどのスパイスが詰められた皮付きのリンゴを並べて、
小麦粉・塩・卵・水・牛乳・溶かした油脂類(ケンネ脂/ラード/バターなど)から作った生地を注ぎ、オーブンで焼いて仕上げに粉砂糖を振る。
モスコバドシュガーは、ブラウンシュガー、デメララシュガー、ラパデュラシュガーなどに置き換えても良い。
バード・ネスト・プディング
アメリカの伝統菓子で、クロウズ・ネスト・プディングとも呼ばれている。
焼きリンゴを置いたままの型に、卵・牛乳・生クリームか油脂類・バニラか他のスパイス・小麦粉か澱粉類から作るカスタードを流し込んで、オーブンで焼き固める。
粉砂糖を振ったり、ハードソース、ワインソース、クリームソース(生クリーム+純粉糖+ナツメグ)、ホイップクリームなどが添えられる。
なお焼きリンゴではなく、リンゴのコンポートを使用する場合もある。
アップルクーゲル
アシュケナージ系ユダヤ人が安息日(シャバット)や祝日(ヨムトーブ)に楽しむロクシェンクーゲル(ヌードルクーゲル)の一種。
まずは裏漉ししたカッテージチーズ、クリームチーズ、サワークリーム、全卵、グラニュー糖、バニラシュガー、コーシャーソルトでフィリングを作る。
型にバターを塗り、茹でたパスタや刻んだリンゴと合わせたフィリングを流し、シナモンシュガーを振ってアルミホイルで覆い、焼き固まったらアルミホイルを外して焼き色を付ける。
フィリングにドライフルーツやナッツ類も加えたり、フィリングが焼き固まった後にシュトロイゼルや砕いたコーンフレークなどを散らして焼く場合もある。
ファール・オ・ポンム
プラムではなくリンゴを入れたファー・ブルトン。
練り込みパイ生地(パート・ブリゼ・シュクレ)を底生地にして、リンゴの薄切りを生のまま並べて
全卵・グラニュー糖・ラム酒・バニラオイル・フランパウダーかコーンスターチ・牛乳から作るアパレイユを注いで共焼きするタイプと、
薄く塗ったバターにグラニュー糖を塗した型へ、シナモン風味か塩キャラメル風味のバターソテー(※有塩バター使用)にしたリンゴを並べて、お好みでレーズンも散らし、
全卵・グラニュー糖・小麦粉・牛乳・生クリーム・バニラ・カルヴァドスかラム酒・塩から作るアパレイユを注いだら千切った有塩バターをのせて焼くタイプの2種類がある。
冷めたらプードルデコールを振るか、バニラアイスクリームか塩キャラメルソースを添えて食べる。
ミション・ブルトン
フランスのブルターニュ地方における郷土菓子。
バターを塗った型にバターソテーしたリンゴを敷き詰めて、ランビック(ブルターニュ地方のブランデー)を振り掛け、牛乳・卵・小麦粉・グラニュー糖から作るアパレイユを注いで焼く。
焼き固まったら、いったん取り出してバターの欠片を散らすか溶かしバターを塗り、グラニュー糖か純粉糖を振ったらオーブンに戻して、キャラメリゼ化するまで加熱する。
粗熱が取れてから、アプリコットジャムを添える。
タルトゥヤ・オ・ポンム
ブルゴーニュ地方の郷土菓子で、クラフティやフロニャルドと似ている。
小麦粉とグラニュー糖をふるって僅かに塩も足し、牛乳と卵を少しずつ加えて混ぜたら、リンゴの薄切りと合わせて生地を休ませた後で焼く。
昔はキャベツやブドウの葉を容器代わりにしていたが、今はバターでクッキングシートを接着した型に流す。
フラン・オ・ポンム
フランのバリエーション。
耐熱皿にバターを塗り、極薄切りにした生のリンゴで敷き詰め、全卵・小麦粉・グラニュー糖・牛乳・オレンジフラワーウォーターから作るフラン液を静かに流し込んで焼く。
上手くいくと敷き詰められていたリンゴは焼成中に浮かび、焼き固められたフランの表面で鎮座する。
フラミュス・オ・ポンム
ブルゴーニュ地方の郷土菓子で、フロニャルド・オ・ポンムから派生したと言われている。
加熱調理したバタースコッチ味のリンゴをバターが塗られた型に敷き詰め、純粉糖・牛乳/生クリーム・コーンスターチ/小麦粉・バニラオイルから作るフラン様の卵液を注いで焼く。
仕上げにシナモンシュガーかプードルデコールを振る。
クラフティ・オ・ポンム/フロニャルド・オ・ポンム/カジャス
リムーザン地方、ペリゴール地方、オーヴェルニュ地方の郷土菓子で、ペリゴール地方のサルラではカジャスと呼ばれている。
櫛形切りのリンゴをバターが塗られた型に敷き詰め、グラニュー糖・卵・牛乳・生クリーム・溶かしバター・小麦粉・シードル/キルシュ/ラム酒から作るアパレイユを注いで焼く。
練り込みパイ生地(パート・ブリゼ)を型に敷く場合もあるほか、ペリゴール地方ではアパレイユに生クリームを加えないという。
仕上げにプードルデコールを振るか、アプリコットジャムで艶出しする。
▼上記以外の焼成菓子
アップルタンジー
英語圏の古典的なオムレツで、タンジーは使用していた頃の名残に過ぎず、香味は別の素材に取って代わられた。
タンジーとはヨモギギク(コモンタンジー)のことで、β-ツジョンの有毒性が判明していない頃は食用ハーブにもされていた。
スキレットにバターを落として、薄く輪切りにしたリンゴの両面を焼いて並べ直し、アパレイユを注いで底の方が焼き固まったら、オーブンに入れて中まで火を通す。
アパレイユは全卵を溶いて、生クリーム、グラニュー糖、ナツメグパウダー、ローズウォーターを加えて作る。
ひっくり返した状態で皿に移して、粉砂糖かグラニュー糖を振り、櫛形切りか輪切りのレモンを添える。
オムレット・オ・ポンム
ブルターニュ地方の菓子で、スポンジ生地にクリームや果物を挟んだオムレットではない。
リンゴの櫛型切りをキャラメリゼソテーにしてシナモンで香味し、別立てした卵・生クリーム・グラニュー糖・バニラシュガー・ランビックから作るアパレイユを注いで焼く。
アパレイユを焼き固める工程は、フライパンのまま調理する例もあれば、耐熱皿に移してオーブンで焼く場合もあり、仕上げにお好みで粉砂糖を振る。
スフレ・オ・ポンム
スフレの一種。
皮と芯が取り除いたリンゴに溶かしバター、白ワイン、バニラシュガーと合わせて、果肉が柔らかくなるまで焼く。
裏漉ししてグラニュー糖も加えて煮詰めたら粗熱を取り、メレンゲと混ぜ合わせて、バターを塗ってグラニュー糖も塗した型へ入れて湯煎焼きにする。
生地が焼けたら純粉糖を振り、オーブンに戻して表面をキャラメリゼさせるとできる。
スフレ・ノルマンド・オ・ポンム
フランスのノルマンディー地方におけるスフレで、下記とは異なる作り方もある。
リンゴもビスキュイ・ア・ラ・キュイエール(レディ・フィンガー)も細かく刻んでカルヴァドスと合わせて使う。
バターを塗って純粉糖も塗した型に、リンゴ入りのスフレ生地を半量分入れて、ビスキュイ・ア・ラ・キュイエールを散らし、残りのスフレ生地も詰めて表面を均す。
オーブンで焼いて、仕上げにプードルデコールを振る。
アフターソートプディング
イギリスにおけるベイクドプディングの一種。
リンゴを煮潰してグラニュー糖とバターを溶かし、溶いた卵黄と混ぜて型に流して焼く。
スイスメレンゲを絞ってオーブンに戻し、焼き色を付ける。
グレイテッドアップルプディング
別立て法で作るベイクドプディング。
古いパン、レディーフィンガー、マッツァー(ユダヤ人が作るクラッカー状の無発酵フラットブレッド)、アーモンドなどを粉砕して繋ぎにしている。
卵、砂糖、すりおろしたリンゴ、粉チーズ状のクラムか粉末状のミール、牛乳か油脂類、リンゴと相性の良い香料を混ぜ合わせて、バターの塗った耐熱皿に注いで焼く。
粉砂糖を振るかカスタードソースを掛けて食べる。
アップルアンバープディング
イギリスにおけるベイクドプディングの一種で、ドレンチェリーやアンジェリカなどを盛り付けることもある。
リンゴを少量の水、ブラウンシュガーかモスコバドシュガー、レモンの果汁とすりおろした果皮、バターとともに煮込んでピュレ状に加工し、
卵黄、パイクラムかケーキクラム、シナモンなどのスパイスと混ぜ合わせたら、バターを塗った耐熱皿に注いで焼く。
メレンゲで覆ってグラニュー糖を振り、オーブンへ戻してメレンゲに焼き色が付くまで焼いたら完成する。
ホイップクリームやカスタードソースを添える。
デーツ&アップルスライス
イギリスのデボン州で作られているトレイベイク。デーツとは、ナツメヤシのドライフルーツである。
リンゴとデーツを刻み、溶かしバター、グラニュー糖かブラウンシュガー、蜂蜜かゴールデンシロップ、全卵、ローストナッツ、小麦粉、塩と混ぜてオーブンで焼く。
リンゴの占める割合(焼成前の重量の約5割)が多く、デーツの下拵え(※熱湯か紅茶と重曹で戻す)が要らないくらいしっとりする。
アップルタピオカプディング(※ベイクドタイプ)
溶かしバター、一晩水に浸けてから茹でたタピオカ、純粉糖、バニラオイル、レモンの果皮をかき混ぜながら煮て、
レモン果汁を塗したリンゴが並べられた耐熱皿に注ぎ、スパイス(シナモンやナツメグなど)を振ってからオーブンで焼く。
ハードソース(無塩バター+純粉糖+ライトクリーム※乳脂肪分18~30%+バニラ/ナツメグ/レモン果汁/洋酒)やホイップクリームを添える。
アップル・スコーンラウンド
イギリスのスコーンラウンドで、卵やシナモン以外のスパイスも加えることもある。
生地の材料は薄力粉/中力粉、ベーキングパウダー/重曹、塩、無塩バター、グラニュー糖、リンゴ(生の粗目おろし/角切りのバターソテー/刻んだドライ)、バターミルク/牛乳で、
円盤状に成形した生地へ切れ目を入れてバターミルク/牛乳を塗り、デメララシュガー/シナモンシュガー/グラニュー糖を振ってから焼いている。
切れ目に沿って切り分けたら、ウエンズリーデイルチーズかクロテッドクリームを添える。
アップル・ダッピー
イギリスにおけるプディングの一種で、ウェスト・カントリーのデヴォン州で特に愛されている。
薄く延ばしたスコーンの生地にフィリングを巻き込んで輪切りし、切り口を上にして並べてオーブンで焼き上げる。
作り方は二種類あり、フィリングは加熱調理済みで表面に粉砂糖かデメララシュガーを振ってから焼いて仕上げに溶かしバターを塗るタイプ、
フィリングは非加熱で焼く前に粉砂糖・レモン果汁・ゴールデンシロップか蜂蜜・バターを煮溶かして作るシロップを注ぐタイプがある。
クロテッドクリームを添えるか、温かいカスタードソース(卵未使用のカスタードパウダーベースか粉類未使用のクレーム・アングレーズ)をたっぷりと掛けてから頂く。
フィリングはリンゴ、レモン果汁、粉砂糖かデメララシュガー、シナモンかオールスパイスを組み合わせるが、ナッツ類やレーズンなどのドライフルーツを追加しても美味しい。
アップルダンプリング(※アメリカ式)
アメリカのペンシルヴェニア州で特に好まれている。
薄力粉・バター・牛乳の配合比が3:2:1の生地*17で、シナモンシュガーが塗されたリンゴを包み込み、シナモン入りのシロップを掛けてオーブンで焼いたデザート。
無糖のホイップクリームやアイスクリームを添えて食べることも多い。
アプフェル・クワルク・ターラー
ドイツのチーズ(クワルク)入りドロップクッキー。
小麦粉:クワルク:植物油:砂糖類の配合比が3:2~2.25:1:0.75~1の生地で、ベーキングパウダー、塩、バニラシュガーも加えている。
リンゴのダイスも混ぜ込んだらスプーンで生地を掬い取り、クッキングシートを広げた天板に並べて表面はならし、180℃に予熱したオーブンで25~30分くらい焼く。
粗熱が取れたらシナモンシュガーを塗すか、プードルデコールを振る。
エルマル・クラビエ
リンゴのフィリングが入ったトルコのクッキーで、バターロールのように巻いている。
ふるった乾燥材料(小麦粉・純粉糖・ベーキングパウダー)へバター・ヨーグルト・バニラオイルを粉気が無くなるまで混ぜて休ませた生地を薄く延ばして三角形に切り分け、
粗くおろしたリンゴ・刻んだ胡桃・砂糖類・シナモンを炒めてから冷ましたフィリングを端の方へ載せて巻き、オーブンで焼いて粗熱が取れたら泣かない純糖を振る。
生地にレモンゼスト、フィリングにレモン果汁を加える場合もあるという。
▼揚げ菓子
アップルフリッター
リンゴに衣を付けて揚げる菓子は欧米でありふれていて、発酵生地が使用されることもある。
芯を取り除いて輪切りにしたリンゴを衣(薄力粉・砂糖・卵・牛乳・酒類・塩)に浸し、植物油で揚げるかバターオイルで揚げ焼きにする。
酒類の候補は、カルヴァドス、コニャック、白ワイン、アマレット、ラム酒、ビールなどで、バニラオイルやオレンジフラワーウォーターで代用される例もある。
衣を絡める前に洋酒へ漬けたり、揚げた後に純粉糖を振って表面がキャラメリゼ化するまで焼く場合もある。
仕上げにシナモンシュガーか粉砂糖を振りかけたり、サバイヨン(洋酒入りの卵黄ソース)やアンズのソースを添えることもある。
アップルサイダードーナツ
アメリカ北東部で秋の風物詩となっているドーナツ。
リンゴ果汁入りのケーキドーナツ生地で、仕上げにシナモンシュガーを振りかける。
スパイスや蜂蜜を入れたホットアップルサイダーと供されることも珍しくない。
エーブルムンカー
デンマークのイーストドーナツ。
カルダモン入りの発酵生地を揚げた後で、リンゴのピュレかフィリングを詰めている。
仕上げに粉砂糖かシナモンシュガーを振りかける。
アプフェル・クラプフェン
ドイツやオーストリアのイーストドーナツで、アプフェル・ベルリーナー・シュネッケと呼ばれることもある。
クラプフェン用の発酵生地(ゲルムタイク)を薄く延ばしてバニレクレメ(カスタードクリーム)を塗り、リンゴの角切りとレーズンをのせてシナモンシュガーを振り、巻いて輪切りにする。
最終発酵を済ませてから揚げて、粗熱が取れたら粉砂糖を塗す。
アルマーシュ・ファルシャンギ・ファーンク
ハンガリーのイーストドーナツで、クラプフェン(ベルリーナー・プファンクーヘン)の親戚。
レモン果汁やシナモンなどが塗されたリンゴの角切りを発酵生地に包み、最終発酵を済ませてから揚げて、粗熱が取れたらプードルデコールかバニラシュガーを塗す。
リンゴだけではなく、アプリコットジャム、刻んだ胡桃、レーズン類などと一緒に包む場合も多い。
フライドアップルパイ
折り込みパイ生地にリンゴのフィリングを包んで揚げた長方形か半月形のアップルパイ。
リンゴのフィリングだけでなくカスタードクリームと一緒に詰める場合も多い。
家庭向けのレシピだとパイシートを春巻の皮で代用する例も見られる。
リソル・オ・ポンム
発祥地はフランスのミディー・ピレネー地方とされているが、ロレーヌ地方やサヴォワ地方などにも広まっている。
パート・ブリゼ(練り込みパイ生地)に加熱調理したリンゴを餃子の様に包み込み、揚げて油を切ってから粉砂糖を振り掛ける。
広まった先では、形状が変化していたり、揚げずにオーブンで焼くことも珍しくない。
アメリカでもペンシルベニアダッチ(アーミッシュやメノナイトらドイツ系移民の子孫)が、リソル・オ・ポンムとほぼ同様のアップルフライパイを揚げている。
ベニエ・ヴィエノワ・オ・ポンム
発酵生地(パータ・ブリオッシュ)を使った揚げ菓子。
パータ・ブリオッシュはバターと卵のベーカーズパーセント(穀物粉の分量を基準にした配合率)次第で生地の水準は異なるが、本菓子では中質の配合を採用する。
生地を厚さ5mm程度に延ばし、接着面に溶き卵を塗り、少量の砂糖で煮たバニラやシナモン風味のリンゴを包んで、最終発酵を済ませたら、両面が黄金色になるまで揚げる。
紙に油を吸わせて油切りし、グラニュー糖の上で転がして満遍なく塗したら、粉砂糖を振り掛けて、カスタードソース(クレーム・アングレーズ)を添える。
クロケット・ド・ポンム
グラニュー糖、レモン果汁、レモンゼストと煮詰めて漉したリンゴのピューレを使った甘いコロッケ。
リンゴのピューレ、卵黄、ケーキクラム/パンクラム/クラッカークラム、バニラオイル/バニラシュガー、ナツメグ/メースなどを混ぜて完全に冷ましてから成形する。
小麦粉、溶き卵、パン粉の順に塗して植物油かバターオイルで揚げて油を切ったら、仕上げにシナモンシュガーを振り掛ける。
▼ボイルドプディング・スチームドプディング
バチェラーズプディング(レイチェルプディング)/パラダイスプディング
イギリスのボイルドプディングないしスチームドプディングで、香り付けには、ナツメグかメース、レモン、ブランデー、ジンジャーなどが使用されている。
刻んだリンゴ、パン粉、レーズン類、砂糖類、泡立てた全卵を混ぜ合わせて、プディングクロスに包んで茹でるか、バターを塗ったプディングベイスンに入れて蒸す。
油脂類(ドリッピング※牛肉や豚肉などをローストした時に滲み出る肉汁、ケンネ脂、バターなど)、牛乳、僅かな塩、膨張剤も加える場合がある。
パラダイスプディングはバチェラーズプディングと材料や手順は同様で、卵や砂糖類の割合が増してパン粉の使用量は大幅に減っている。
なおアメリカにもバチェラーズプディングは存在したが、古くなったパンと下茹でした米を煮てモラセスで甘みを付けたミルク粥を指すこともあったという。
カンバーランドプディング
バチェラーズプディングの類似品だが、オレンジや砂糖漬けのシトロンピールが追加されていて、卵を別立てするレシピもある。
刻んだリンゴ、パン粉、ケンネ脂、レーズン類、卵黄、ナツメグなどのスパイス、オレンジやレモンの果汁とすりおろした果皮、シトロンピール、ブランデーを混ぜ合わせ、
卵白に砂糖類や塩と合わせて泡立てたメレンゲを足してから、プディングクロスに包んで茹でるか、バターを塗ったプディングベイスンに入れて蒸す。
レモン果汁入りのハードソースかプディング用のホワイトソース(牛乳+純粉糖+澱粉類+洋酒orバニラ)を添える。
ブラックベリー・エクスター
イギリスにおけるスエットプディングの一種。
油脂が塗られた型にスエットクラストを敷いて、ブラックベリーと刻んだリンゴ、ケンネ脂と蜂蜜を混ぜたパン粉が層状となるように詰めて、
残りのスエットクラストで塞ぎ、クッキングシートとアルミホイルで二重に包んで3時間くらい蒸したら型を外し、仕上げにカスタードソースを掛ける。
フィリングに使うケンネ脂はバター、パン粉はケーキクラム、蜂蜜はゴールデンシロップやメープルシロップで代用されることも多い。
アップル・ハット
イギリスにおけるスチームドプディングの一種。
バターを塗った型にスコーンの生地を貼り、グラニュー糖やレモン果汁及びシナモンかブランデーと和えたリンゴを詰め、残りの生地で塞いで蓋をしてから蒸す。
昔の方法だと蒸す際は布巾に包んで糸で縛っていたが、現在だと布巾はクッキングシートとアルミホイルの組み合わせにとって代わられている。
蒸し終えたら型から外してお湯で温めた皿に移して、温かいカスタードソースを好きなだけ掛けて食べる。
アップルプディング(※ボイルドタイプ)/サセックス・ポンド・プディング(※古典的)
イギリスにおけるスエットプディング(バターではなくケンネ脂を入れた生地で作るプディング)の一種。
芯のあった箇所に、バター、ブラウンシュガーかデメララシュガー、レモンの果汁と果皮が詰められたリンゴをスエットクラストで覆っている。
プディングクロスに包んで茹でた場合はアップルプディング、プディングベイスンに入れて蒸した場合は古典的なサセックス・ポンド・プディングになる。
ちなみに、サセックス・ポンド・プディングは時期不明ながら、リンゴ主体からレモンまるごと1個を使用する詰め物に変化している。
アップルプディングは、スエットクラストの代わりにボイルドプディング用のバタークラストで覆う例があるほか、クリスマスプディングと似たようなレシピも存在する。
アップルダンプリング(※英国式)
イギリスにおけるスエットプディングの一種で、ボイルドタイプとベイクドタイプが存在する。
基本的にアップルプディングの簡素版で、一緒に詰めるのは砂糖類のみだが、砂糖類ではなくマーマレードら果物加工の保存食を詰めた場合もある。
ベイクドタイプはボイルドタイプと同じ代物をオーブンで焼いて、仕上げに粉砂糖を振るが、レモンソースやクリームなどを添えることもあったという。
現在はパイ生地で覆って焼くスタイルが主流で、詰め物の内容も充実してきているので、アップルプディングとの差は無くなっている。
アップルスノウボール(※ボイルドタイプ)
英語圏におけるボイルドプディングの一種。
リンゴの芯をくり抜いてモスコバドシュガーとシナモンかクローブを詰め、下茹でして牛乳で煮た米で覆い、プディングクロスに包んで茹でる。
米はリンゴの表面を覆うだけでなく、芯をくり抜いた空洞にも詰める場合がある。
アプフェル・ノッケルン
ドイツやオーストリアの茹で団子だが、蒸し団子にする場合もある。
水切りしたトップフェン/クワルク、グラニュー糖、バニラシュガー、塩、全卵、卵黄、サワークリーム、セモリナ粉、レモンゼストから作った生地を冷蔵庫で休ませる。
すりおろしたリンゴとレモン果汁も加えて一口大に小分けした生地を、シナモンスティックと少量の塩で香味したお湯に落とし、茹で上げたら湯切りする。
バターで香ばしく炒めて純粉糖かシナモンシュガーと合わせたパン粉を塗すか、あるいは溶かしバターと和えてケシの実や純粉糖を振り掛ける。
オーストリアのシュタイアーマルクでは、リンゴを生地に混ぜない作例もある。
生地も前記と違ってゲルムタイク(発酵生地)を使用し、仕上げに調味したパン粉を塗すことも無い。
カラメルソースにバターを加えて煮詰めたリンゴの角切りに、茹でて湯切りした棒状の生地を入れてよく絡めたら火から下ろし、シナモンシュガーを振り掛ける。
アプフェル・クネーデル
ドイツやオーストリアの茹で団子。上述したアプフェル・ノッケルンもクネーデルの一種である。
マッシュポテト、塩、卵黄、溶かしバター、小麦粉、セモリナ粉、レモンゼストから作った生地(カルトッフェルタイク)を常温で20~30分休ませる。
生地を小分けし、シナモンシュガーやレモン果汁を和えたリンゴの角切りか、あるいはリンゴのキャラメリゼソテーにラムレーズンやケーキクラムと混ぜた詰め物を包む。
少量の塩を溶かしたお湯に落として茹で上げたら湯切りし、バターで炒めたパン粉(お好みで刻んだローストナッツも加える)を塗す。
ヴァニレゾーセ(カスタードソース)かヴァインゼーセ(サバイヨンソース)を添えて頂く。
▼未分類の菓子
ラウライフ
ドイツ語で樹氷を意味する。
粗くおろして柑橘類の果汁と和えたリンゴに、粉糖とバニラシュガーを加えて泡立てた生クリームを混ぜ合わせて作る。
アップル・スノウ/アップルフロート/アプフェルシャウム/ゼフィール(※ポーランド)
リンゴのピュレとメレンゲを混ぜ合わせたイギリスやアメリカの冷菓。
メレンゲは卵白と純粉糖を泡立てるが、レモン果汁やレモンゼスト、あるいはクリームタータを加えることもある。
亜種としてオレンジフラワーウォーターで香りを付けたアップルフロートが存在し、リンゴのピュレとイタリアンメレンゲを少しずつ混ぜて作る。
ホイップクリームやカスタードソースを添える。
ドイツにもアプフェルシャウムという似たようなデザートがある。
メレンゲや泡立てた生クリームにリンゴのピュレを混ぜていて、ゼラチンやアップルブランデーなどを加えたり、シナモンパウダーや刻んだナッツを散らすこともある。
ポーランドのゼフィールやオーストリアのシュネーアプフェル(アップル・スノウのドイツ語訳)は、リンゴのピュレにメレンゲと生クリームの両方を混ぜている。
ゼフィール(※ロシア)
ロシアの伝統菓子で、パスチラから派生した。ペクチンの多い果物から作るので、リンゴ味とは限らない。
ベラルーシ、ウクライナ、リトアニア、ラトヴィア、エストニアなど、旧ソ連から独立した元構成国でも食されている。
果物のピュレとメレンゲを合わせた物に、沸騰させたゼラチン入りのシロップを少しずつ注ぎながらかき混ぜて、絞り袋で絞り出して固まるまで待つと出来る。
甘さ控えめにしたい場合は、ピュレ、メレンゲ、シロップに入れる甘味料を減らすか抜く。
粉砂糖を振ったり、チョコレート掛けにすることもある。
スモクワ
ポルトガルのカイシャ・ダ・マルメラーダと似ているロシアの伝統菓子で、ペクチンの多い果物から作る。
リンゴのピュレに砂糖を加えて煮詰め、ジャム以上に水分を飛ばし、薄くならして乾燥させると完成する。
似たような菓子は旧ソ連構成国にも存在し、リトアニアやベラルーシなどではアップルチーズ(の母国語)と呼ばれている。
シュクル・ド・ポンム・ド・ルーアン
フランスのノルマンディー地方ルーアンにおける伝統菓子。
円筒形の飴菓子で、グラニュー糖、グルコースシロップ、リンゴのコンポートと果汁、レモン果汁、各種香料から作られている。
レシピは現在と異なっているが、1592年にルーアンの薬剤師が開発した。
リシュ・ザピエカニ・ス・ヤブウカミ
ポーランドにおけるライスプディング(リシュ・ス・スメタナ)の一種。
ライスプディングをオーブンで焼く例は他国でも見られるが、ポーランドでは炊いたライスプディングに果物のフィリングを詰めたり、交互に重ねて焼く場合がある。
リンゴの皮と芯を取り除いてから細かく刻むか粗くおろし、サルタナ、砂糖類、レモン果汁、バニラなどのスパイスと煮詰めた物が使われる。
アメリカにも伝来したらしく、19世紀の料理本に同様のレシピが掲載されている。
オルモレベジュ
ハンガリーのリンゴスープで、セイボリータイプも存在する。
酸味の強いリンゴを薄切りにして、水、レモンの果汁と果皮、砂糖類、スパイス(シナモン/クローブ/バニラ/クマルなど)、隠し味の塩とともに鍋で煮込む。
煮えたらレモンやスパイスを取り除いて、ブレンダーでピュレ状に加工し、乳製品(テイフル※サワークリーム/生クリーム/バター/牛乳など)と混ぜてひと煮たちさせる。
煮込む時にマルメロやサモロドニ※ワインも加えたり、粉類(コーンスターチ/小麦粉/カスタードパウダーなど)でとろみを付ける場合もある。
冷蔵庫で冷やしたら、お好みでリンゴの角切りかクルトンを散らし、仕上げにミントかレモンバームを添える。
エーブルスッペ
デンマークのリンゴスープで、澱粉類やパン粉でとろみを付けることもある。
リンゴを煮込んでからブレンダーで滑らかにするか、果肉を裏漉しして煮汁に戻し、再び火に掛けて砂糖で味を調える。
バニラに加えて、レモン、ワイン、シナモンなどのスパイスも足して香りを付ける場合もある。
ホイップクリームやバニラアイスなどを盛り付けたり、クッキーなどを添えて食べる。
エーブルグロッド(エーブルモス)
デンマークのリンゴ粥で、ブレンダーでピュレ状にすることもある。
バニラかレモンかスターアニスかシナモンスティックで香りを付ける点を除けば、ジャムと素材は変わらないが、水も砂糖も少量で、リンゴの持ち味を活かす形になる。
バターを僅かに溶かすか、冷やしてから牛乳を掛けたり、ホイップクリームをのせることが多く、オートミールやヨーグルトなどと組み合わせる場合もある。
アップルソースとしても活用されるため、前述したエーブルケイやエーブルスキーバーといった菓子にも使用される。
アップルタピオカプディング(※ノンベイクタイプ)
リンゴ、ブラウンシュガー、バター、レモン果汁や果皮、スパイス(シナモンやナツメグなど)を一緒に煮込み、
一晩水に浸けてから茹でたタピオカ、リンゴ果汁、オレンジの薄切りを加えて、かき混ぜながらひと煮たちさせる。
温かいままでも冷やした状態でも提供される。
アップルグラント(※カナダ・ニューイングランド流)/アップルスランプ
ペンシルベニアダッチ流とは異なるシチュースタイルで、アップルスランプとも称される。
ドライアップルか刻んだリンゴとレモンゼストをリンゴ果汁で煮込んだら弱火にして、メープルシロップか蜂蜜、レモン果汁、少々の塩で味を調える。
小麦粉、グラニュー糖、ベーキングパウダー、重曹、少々の塩、無塩バター、バターミルクから作ったビスケット生地を食べやすく小分けして鍋に落とす。
蓋をして弱火のまま15分くらい煮て、生地に火が通ったことを確認したら完成である。バニラアイスやミルクバターソースなどを添えて提供する。
なお、他の甘味料(ブラウンシュガーやモラセスなど)で甘みを付けたり、リンゴと相性の良いスパイスを足すレシピも存在する。
ハロセット
ユダヤ教のペサハ(過越祭)で供される和え物かペースト。地域差故にレシピは多いが、リンゴが使用される機会は多い。
リンゴ、クルミ、コーシャーワイン(※甘口の赤)、甘味料(蜂蜜/デーツシロップ/モラード/ブラウンシュガー/ココナッツシュガー/パームシュガーなど)が主な材料で、
スパイス(シナモン・ナツメグ・クローブ・カルダモン・ジンジャーなど)、柑橘類のゼストや果汁、他のナッツ類(松の実・アーモンド・ピスタチオ・ピーカンナッツなど)、
ドライフルーツ(レーズン類・デーツ・イチジクなど)、他の生果(洋梨・バナナなど)、コーシャーソルトらを加えたり、ワインをブドウなどの果汁で代用する場合もある。
ジャム
砂糖とレモン汁を使ってコトコト煮込もう。
トーストに良し、ホットケーキに良し、ヨーグルトに良し。
そのままパウンドケーキやアップルパイなどのお菓子作りに使うこともできる。
リンゴはペクチンが多いため、ペクチンの含有量が少ない果菜をジャムにする時に、漉して果肉は除いたリンゴのジュレ(ジェリー)を加えることもある。
コンフィチュール(フランス)/ヴァレーニエ(ロシア)
ジャムの一種で、果物と砂糖の割合は果物の種類や品種によっても異なる。
ジャムよりも煮詰める時間は短いので、コンポート程ではないものの原形を保っている。
フランスのコンフィチュールは糖度55%以上という基準は存在するが、これはジャム作りで重要なペクチンがゲル化する糖度(60~65%)よりも低い数字である。
リンゴのコンフィチュールはプレーンタイプ以外に、シナモンなどのスパイス入り、タイムなどのハーブ入り、苦みを利かせた柑橘類のゼスト入り、キャラメル風味などがある。
キャラメル風味は煮詰める前にキャラメリゼ化の工程があるため、砂糖の使用量はプレーンタイプよりも多く、煮詰める過程で足す分も含めると、リンゴの重量の70%程度を要する。
アップルバター
リンゴ果汁で煮崩したリンゴの果肉を裏漉しするか攪拌してから煮詰めたスパイス入りのスプレッド。
果糖がキャラメリゼ化するまで煮詰めるので、アップルジェリーやアップルソースよりも色が濃く、ブラックバターと呼ばれることもある。
砂糖類ないしシロップ類は入れても比較的少量で、ジャムよりも糖度は低いが、高酸性かつ密閉時の加熱処理で雑菌の繁殖を抑えられるため、保存食として作られた。
使用するスパイスはシナモン、クローブ、ナツメグかメース、オールスパイス、ジンジャー、スターアニスなどで、他にレモン果汁、アップルビネガー、リコリス、塩を加える場合もある。
本来は乳製品未使用だが、日本だとアップルペーストが練り混ぜられたバターをアップルバターと称したり、口当たりを良くする目的でアップルバターにバターを足す例も見られる。
カレーライス
某カレールーの謳い文句でも知られる通り、カレーの隠し味の代表格。
すりおろして入れるのが一般的だが、角切りやいちょう切りにして具材にしたり、水の代わりにリンゴジュースを使ったりするレシピもある。
ちなみに、某カレールーの語源のバーモント健康法で用いられるのは実はリンゴ酢。
肉料理
酢豚にパイナップル、と同じ原理。ポークソテーに添えるとうんまい。
くし切りにしてお肉と一緒に煮込んだり、薄切り豚肉で巻いて甘辛タレで焼いたり。
すりおろして肉を漬け込んだり、豚肉のしょうが焼きのタレやソテーのソースに混ぜたり。
騙されたと思ってやってみて。
抵抗があるならまずはソースの隠し味にリンゴジャム、リンゴ酢でさっぱり煮から試してみよう。
変わった物として、北欧のクリスマスでは丸焼きにした豚の口にリンゴを突っ込んだ料理が食べられるらしい。海外のアニメなどで見かけた人も多いのではないか。
サラダ
給食でもお馴染みフルーツサラダに高確率で入っている。
一方でポテトサラダやマカロニサラダ、コールスローなど“おかず系サラダ”にも時々入っているが、彩りや食感、マヨネーズとの相性の良さを支持する“賛”と、おかずに果物が入っていることがどうしても受け付けない“否”で反応は真逆。
リンゴとニンジンのラペ、ベビーリーフやチーズと合わせたオシャレ系サラダなど抵抗が薄い組み合わせもあるので興味がある否の方は試してみては。
海外のフルーツサラダには野菜を全く入れず、リンゴを含む数種類の果物を食べやすいサイズにして、砂糖と果汁あるいはシロップで和えたフルーツパンチに近い代物もある。
ビルヒャー・ミューズリー
スイスの医師であるマクシミリアン・オスカー・ビルヒャー・ベナーが、羊飼いの伝統食を基に考案した。
元々は夕食用の療養食だったが、現在は朝食用の日常食と化していて、オーバーナイトオーツとも称されている。
材料はオートフレーク大さじ1(大さじ3の水で半日間ふやかす)、レモン果汁半個分、加糖練乳大さじ1、すりおろしたリンゴ1個分(小振りなら2~3個分)、ナッツ類大さじ1となっているが、
現代はアレンジされていて、水は牛乳やバターミルクなど、レモン果汁はオレンジ果汁やリンゴ果汁など、加糖練乳は蜂蜜やジャムなどに置き換えられている場合が多い。
ヨーグルトや他の果物を足すのも一般的になっていて、スーパーフードやプロテインなども加えて滋養強壮効果の強化を図ったレシピも存在する。
ドライフルーツ
ドライフルーツとしても定番。生産地では大概作られる。
多くはバナナチップのようにカリカリの煎餅状に乾かされて長期保存が出来、ほのかな甘みが嬉しい。
中国などでは、半生に乾かしたグミか固いゼリーのような干しリンゴ(セミドライアップルやチャンクという)も作られる。
しっとりした食感と強い甘味で何個も食べそうになる逸品。
漬け物
ロシアではリンゴもピクルスにすることがある。
蜂蜜や塩を溶いた麦汁に漬けて、乳酸発酵させる。
日本でも身が締まった未熟なリンゴを漬け物に加工する例がある。
花言葉
実、木、花でそれぞれ意味合いの異なる花言葉が複数あることでも知られている。
リンゴ全体の花言葉としては「優先」、「好み」、「選択」といったものがあるが、リンゴの果実、即ち果物言葉には「誘惑」、「後悔」といった、上記の旧約聖書におけるアダムとイブの説話に由来するであろうものがある。
アップル・ドゥーキン(Apple Dookin)/アップル・ボビング(Apple Bobbing)
スコットランドやアイルランドのハロウィーンで行われる「リンゴ釣りゲーム」。
水に浮かべたリンゴを手を使わずに口だけで取るというもので、ゲームそのものは遊びだが、もともとはリンゴが恋愛占いの象徴だったことに由来する。
リンゴをうまく取れた人は「恋が実る」「結婚が近い」とされ、民俗的にはお菓子というより「甘い未来を占う儀礼食」として扱われていた。
リンゴが登場する作品や関連するあれこれ
バナナと並んでメジャーで、我が国の家庭でもお馴染みの果物であることから登場頻度は高い。
特にアダムとイブの説話から、旧約聖書を題材にした作品では必ずと言っていいほどこれをモチーフにしただろうキーアイテムが登場する。
一昔前の創作では「生ゴミ」の表現として魚の骨やバナナの皮と並び「芯だけ残ったリンゴ」がやけに多い。
○フィクション作品において
ハローキティ
サンリオ社の看板キャラクター。
身長はリンゴ5個分、体重はリンゴ3個分という、他に類を見ないプロフィールが有名。
加えて、ハローキティのイラストにもよくリンゴが描かれているし、好物はママのアップルパイだし、テレビ番組『キティズパラダイスPLUS』内で放送されていたキティのアニメは「りんごの森」が舞台となっているなど、つくづくリンゴに縁がある。
『ポケットモンスター』シリーズ
リンゴ(ヒメリンゴ)をモチーフとしたきのみとして『ルビー・サファイア』からヒメリのみが登場。
またリンゴそのものが明確に登場するのは第8世代からだが、それよりもずっと前に「たべのこし」というアイテムが出ていて、イラストを見るに明らかにリンゴの芯だけを残したもの。ポケモンに持たせると、ポケモンバトル中に毎ターン体力がHPの16分1だけ回復する効果がある。
しかし、何故こんなものでHPが回復するのか……。
リンゴをモチーフとしたポケモンとしては『剣盾』でカジッチュやその進化系が登場。特にカジッチュはリンゴそのもの。
更に『スカーレット・バイオレット』でも、新しい進化系としてカミッチュが追加されたほか、同作のダウンロードコンテンツ第一弾の舞台であるキタカミの里の名産品ともなっており、実際現地にはリンゴがいくつも実ったリンゴ園が広がる一帯が「アップルヒルズ」なんてお洒落な名前で呼ばれている。
ちなみに、ポケモン図鑑によれば「(タルップルの)背中の 皮は とくに 甘く 昔は 子どもの おやつだった」とあり、食用にできることが判明している。
また『剣盾』のポケモンキャンプで調理するカレーの食材に使える「とくせんリンゴ」や、調理には使えない代わりにカジッチュに対して進化の石と同じ役割をする「すっぱいりんご」「あまーいりんご」「みついりリンゴ」と、アイテムのほうも充実している。
加えて、派生作品においても度々登場してきた。
『ポケモン不思議のダンジョン』シリーズにおいては満腹度の回復アイテムになっており、作品によっては実在の品種名がモチーフと思われる「セカイイチ」も登場する。
『ポケモンスナップ』『New ポケモンスナップ』においても、ポケモンたちに与え様々なリアクションを引き出したり誘導したり、ギミックの解除に用いたりする。
ちなみに前者においてはリンゴの形はしているものの、厳密にはそのものではなく「ポケモンフーズ」だったが、後者においては「ふわりんご」という名前が付き明確にリンゴだと示されている。
また、『New』では他のプレイヤーの写真も閲覧できるが、気に入ったショットには「りんごメダル」というものを贈って評価する機能が追加された。
その他、アニメ版においてはたまにそこら辺の樹に実る非常食もとい果物としても出番がある。
余談だが『ポケモン』シリーズの主要な人間キャラクターの名前は全て植物から取られており*18、もちろん中にはミカンなどのように果実の名前がそのまま使われている者たちもいる。
しかし、超メジャーなリンゴそのものに由来する名前のキャラクターは、シリーズ誕生から30年経った今なお実はまだ登場していない。一応、リンゴの近縁で「コリンゴ」の別名を持つ野生種に由来するズミや、後述のように「大地のリンゴ」とも称されるハーブに由来するカミツレはいる。
『たまごっち』シリーズ
1期のゲーム版、「ゲームで発見2」ではむしっちの餌の一種として登場し、イモっち、ちょびタマっち、カブトっち、ふたごアリっち、ムシばっちはりんごが好物である。
また、2期以降のたまごっちに「りんごっち」という半分に切ったりんごがモチーフのキャラがいる。
『こげぱん』
キレイ仲間の一種としてりんごパンが登場する。りんごパンはりんごに似せた外見で、青森産の高級津軽りんごを使用しており、中身はりんごジャムでたっぷり。性格は純朴で、違う種類のパンの前では頑張って共通語兼敬語で話すが、りんごパン同士だと素が出て津軽訛りが出てしまう。不安になるとりんごのネットに入るなど、りんごの特徴も残している。
『魔法少女まどか☆マギカ』
アニメ版でメインキャラの魔法少女の一人・佐倉杏子はりんごが好物らしく、たくさん持っていてよく食べている(9話など)。さやかに投げて渡そうとしたが、さやかはりんごを捨てて拒絶した。尚、スピンオフ『かずみ☆マギカ』では、りんご(食べ物)を粗末にしたさやかの行為が、かずみの信念と台詞で伏線回収されている。つまりさやかは……。
マイリトルポニー
主要キャラの一頭であるアップルジャックの一族がリンゴ農家を営んでいる。
なお、一族の名前も多くがリンゴに関連するものから来ている。
(アップルジャック→リンゴを原料とする蒸留酒、ビッグマッキントッシュ→品種名など)
『ドラゴンクエスト』シリーズ
DQ5では見た目まんまリンゴのモンスター「エビルアップル」が登場。
リメイク版では仲間にできる。
派生種は「ガップリン」のみ。
DQ10ではアクセサリやハウジング用にリンゴデザインのアイテムがちらほらある。クエストシナリオ的には、リンゴで成り上がれるほどの商材ではある模様。
DQ11では何故かトラおとこの固有行動「果実を食べて回復する」際にリンゴっぽい何かが頬張られる。薬草の文字違いと言って良いが、トラおとこしか食べないようなニッチな果実なのか…。
普通に果実っぽいアイテムとしては、食料がピックアップされたキャラバンハートにしかシリーズを通しても出ていない。
『名探偵コナン』、『名探偵コナン ゼロの日常』
犯罪組織である黒の組織の女幹部・ベルモットは、彼女を追うFBIから“rotten apple”(腐ったリンゴ)というターゲットネームを付けられている。
これは、ベルモットの表向きの顔である女優シャロン・ヴィンヤードとしての代表作の題名『ゴールデン・アップル』と、「見た目は綺麗でも中身は皺くちゃ」との皮肉を掛けたもの。
また、黒の組織の幹部のコードネームは洋酒やカクテルの名前から取られており、リンゴの蒸溜酒であるカルバドスの名を持つ幹部もいるが、結局直接出て来る前に自決してしまった。
スピンオフ作品である『ゼロの日常』においては、安室透が後に自分の飼い犬となる迷い犬に初めて出会った際、「(リンゴの)種には毒がある」と雑学を披露しながらリンゴを素手で割って与えるシーンがある。本編でも、件の雑学が犯人を自白させるハッタリに使われた事件がある。
『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』4部作
秘密結社「ゼーレ」のシンボルマークは従来7つの目だけだったが、新劇場版からは知恵の実をイメージしたリンゴ(と、それを食べようとする蛇)が追加されていた。
『星のカービィ』シリーズ
ウィスピーウッズが落とす、或いは口から吐き出すものとして登場。現在はウィスピーウッズの他、マホロアがカビハンシリーズでジェムリンゴを販売したり、『Wiiデラックス』の『マホロアエピローグ』でリンゴを集めたり、『真 格闘王への道』でリンゴを落としたり、カービィの好物がトマトなのに対抗してか、マホロアを象徴する果物になっている。
また、ポピーブロスJr.が玉乗りの要領で転がしてくることも。
アニメにおいてはカービィがスイカと並んで好む食べ物となっている。
青リンゴのような見た目をした、「大王の逆襲」に登場するスカーフィの強化版である「Mr.アングリップ」というキャラもいる。
漫画『デデデでプププなものがたり』では通貨として用いられたこともある。
『どうぶつの森』シリーズ
初代から現在まで、5種類の特産品(リンゴ、オレンジ、さくらんぼ、モモ、ナシ)の一種として登場している。『とびだせ』では特産のみ「おいしいフルーツ」という上位種があり、『あつまれ』では特産がパスポートに表記される。また、ハムスターの住民に「アップル」というリンゴをモチーフにしたキャラがいる(余談だが、ネコ住民には「ヒャクパー」というオレンジをモチーフにしたキャラがいる)。
尚、『とびだせamiibo+』のミニゲーム、『無人島脱出ゲーム』でのクマ住人とコグマ住人、カメヤマさんの好物フルーツはリンゴである。
『狼と香辛料』
ヒロインである賢狼ホロの大好物。
『バイオハザード』シリーズ
『OB1』『OB2』『アンブレラ・クロニクルズ』において、色々な意味で始まりの地・ラクーンシティにある「アップル・イン」という安宿が登場。
ただ、宿のランクやスペックから言えばそのセキュリティは不釣り合いとも言えるが……。
『テニスの王子様』シリーズ
主役校・青学の不二の好物の一つはりんごである。『新』のキャラでは高校生は遠野、オーストラリア代表のドルギアス兄弟はアップルパイが好物である。
『東方Project』
『Bad Apple!!』というタイトルの楽曲がある。といっても旧作の曲だが。
同名のアレンジ楽曲の、意味深な歌詞と影絵のキャラクターたちが踊るスタイリッシュなPVが印象的。
ちなみにこの語は歌詞にもあるように「ろくでなし」という意味。
ちなみにキャラクターの名前としても使われており、ズバリ鈴瑚というキャラがいる。
しかし彼女は好きなものは団子、テーマ曲はカボチャ、使う技名は「ストロベリーダンゴ」とリンゴ要素は皆無、食べ物であれば何でも良いという感じとなっている。
『MOTHER』シリーズ
『2』にて、敵陣営が用いる「ちえのリンゴ」という予言マシンの名前として登場する。
素直に考えれば、知恵の実(禁断の果実)の伝承からの着想と思われる。
彼らはこのマシンの予言によって敗北(する運命にあること)を知り、(後の)脅威となる主人公らに対してさまざまな妨害や攻撃を仕掛けてくる。
だが登場人物のセリフ中に何度か出てくる重要なワードながら、マシンそのものはゲーム中には直接登場しない。
劇中で語られる情報がかなり少ないため不明な点が多く、ファンの間では考察や議論の対象にもなっている。
『聖闘士星矢』
劇場アニメ第1作の敵・争いの女神エリスは「黄金のリンゴ」の力で封印されていたが、彗星レパルスの影響で復活。
星の子学園の少女・相沢絵梨衣に憑依し、配下の幽霊聖闘士を率いて星矢らに襲い掛かった。
後にスピンオフ作品『セインティア翔』においても登場している。
『トリコ』
「ビックリアップル」という感情と表情の豊かすぎるリンゴが登場。まあトリコにはよくあること…でもない。
IGO管轄のビックリ島では人工栽培に成功しているが、ただ収穫するよりも、ビックリというか情動を激しく揺さぶるほど美味しくなり高値がつくため、様々な手段が採られている。
最終話直前のトリコの結婚式の宴でもデザートの材料のひとつに供された。
『戦姫絶唱シンフォギアG』
そのままズバリ『apple』という曲が登場。
『シンフォギア』世界におけるわらべ歌にして作品の世界観の背景にも繋がる歌で、最終章である『XV』では……?
『仮面ライダー鎧武』
その名の通り、最初期のロックシードである「禁断のリンゴロックシード」で変身する「リンゴアームズ」という装備が登場。アームズウェポンは盾「アップルリフレクター」と長剣「ソードブリンガー」。
Vシネマ『鎧武外伝 仮面ライダー斬月/鎧武外伝 仮面ライダーバロン』において、前者では敵アーマードライダー・イドゥン、後者ではアーマードライダー・バロンが装備している。
それに先駆けて、映画『劇場版 仮面ライダー鎧武 サッカー大決戦!黄金の果実争奪杯!』においては敵アーマードライダー・マルスが色違いのゴールデンアームズを装備した他、アーマードライダー・冠が同じく色違いのシルバーアームズを装備している。
ゴールデンアームズの武器はリンゴアームズ同様に盾「アップルリフレクター」と長剣「ソードブリンガー」だが、シルバーアームズの武器は錫杖型の「蒼銀杖」となる。
そしてテレビ本編最終回でも、仮面ライダー邪武が同じく色違いのダークネスアームズを装備している。こちらの武器は大橙丸の色違い「ダーク大橙丸」。
なお、『鎧武外伝 仮面ライダーグリドン vs 仮面ライダーブラーボ』に登場したアーマードライダー・シルフィーはモチーフこそ本作に登場する架空の「ヘルヘイムの森の果実」だが、
スーツ自体はイドゥンの改造なので、カラーリングを除いた造形に関してはリンゴ(シルバー / ダークネス)アームズそのままとなっている。
加えて、同作におけるキーアイテムである「禁断の果実/知恵の実/黄金の果実」は、まさにアダムとイブの楽園追放に描かれたリンゴそのものである。
『アイドルマスター シンデレラガールズ』
山形県のりんご農家出身アイドル・辻野あかりが登場*19。
りんごと言えば青森県や長野県が有名で、山形県の特産の果物としてもさくらんぼなどの方が知られているが、あかりは実家の宣伝のために誇りを持って今日もふるさとのりんごを推しているのだった。
2020年には、彼女が山形県産のリンゴをPRするという内容の二次創作動画『たべるんごのうた』がインターネットミームを巻き起こした。
そして2022年に発表された、あかりの公式ソロ曲『トキメキは赤くて甘い』では、歌詞カードに乗らないのをいいことにウィスパーボイスパートで「山形のりんごはいいりんご」だとか歌ってしまっている。ちなみにその直前で挙げているのは全部山形県で栽培されている品種で、他の地方の名前がついている「シナノスイート」や「つがる」についてもハブりはしないが、2番前のパートにまわしている辺りなかなかしたたか。
また、青森県出身の工藤忍も実家からリンゴがたくさん送られてくるらしく、それを剥いている様子のカードもある。
余談だが、あかりと同期の夢見りあむのプロフィールの体重が「りんご沢山」となっているが、多分前述のハローキティでも触れたプロフィールのパロディだろう。大御所をパロってムダな火種を生む辺りがりあむたる所以である。キティさんなら笑って許してくれそうでもあるが。
十時愛梨のソロ曲に『アップルパイ・プリンセス』がある。彼女の趣味はケーキ作りで、プロデューサーや他のアイドルにアップルパイを振舞ったこともある。
『ふぞろいの林檎たち』
TBSテレビで放送されていた山田太一脚本のテレビドラマ。
今でいうFランク大学に進んだ落ちこぼれの若者の青春と成長を描いた作品で、1997年までに4シリーズが製作・放送された。
オープニングでは高層ビルをバックにリンゴを上下に放り投げるシーンが一貫して使用された。
『ヨッシーストーリー』
赤ヨッシー、ピンクヨッシーの好物として登場(他はスイカ(緑)、バナナ(黄色)、ぶどう(青と水色))。尚、スイカとバナナとメロンは分類上は野菜である為、純粋な果物はりんごとぶどうだけである。
『クラッシュ・バンディクー』シリーズ
主人公であるクラッシュの好物として登場。
木箱の中に入っていたり、ステージのいたるところに落ちていたりして、100個集めると残り人数が1増える。
うっかりリンゴの近くでスピンして消し飛ばしてしまうのはお約束。
また、一部作品では武器として使われている。
『3』、『4』(『魔神パワー』)ではパワーアップアクションに「リンゴバズーカ*20」が登場。
手に入るのはストーリー後半からだが、弾数無制限の遠距離武器として猛威をふるった。
一応上記のものはリンゴそのものではなくリンゴ型の爆弾を撃ち出しているらしいが、『2』ではエヌ・ジンとのボス戦において彼の駆るマシーンに対しただのリンゴをぶつけて撃退に成功している。
精密機械を果汁まみれにすることでショートを引き起こし爆発させたのだろう、多分。
ちなみにこのボス戦でもリンゴは消費されない。
……ただし、リンゴ表記は過去の日本語版においての話。
実は長らくリンゴとされていたアレ、厳密にはクラッシュ達が暮らすウンパ・アイランドに自生する「ウンパ・フルーツ」といって、見た目はリンゴで中味はマンゴー、果肉は紫色の架空の果物だったのだ。
リマスターの『ブッとび3段盛り』からは日本語版においても「ウンパ・フルーツ」と表記されるようになったが、リンゴ表記もまだ使われることがあり、混在している状態。
『Fate/Grand Order』
スタミナ回復アイテムとして「赤銅の果実」「白銀の果実」「黄金の果実」が登場。
リンゴとははっきり言っていないが形は明らかにリンゴのそれなので、ユーザーからは「銅リンゴ」「銀リンゴ」「金リンゴ」と呼ばれている。
また、とあるイベント直前キャンペーンにおいてそれらが配布された際にはあるキャラクターのイラストが使用されていた。
だが、あまりにも脈絡が無さすぎたことがインパクトを与えたのか、彼はやがて一部のユーザーからリンゴ農家呼ばわりされるようになってしまった。
後にスタミナを一定量変換して貯蓄しておけるアイテム「青銅の果実」が追加。
将来のイベントの為に暇な時期のスタミナでリンゴを生産することになり、今度はプレイヤーが青リンゴ農家と化するのであった。
『FLOWER KNIGHT GIRL』
ズバリ、リンゴをモチーフにした花騎士「リンゴ」が登場。
とはいえ見た目は桃色のドレスを纏った美少女で、一般的なリンゴのイメージである「赤」がほとんど使われていない。
それもそのはず、彼女はリンゴの「花」をモチーフにしたキャラなので、「実」はあまり考えられていないのだ。
……だが「赤」要素が無いわけではない。
彼女は花言葉である「最も美しい人へ」「誘惑」が強調され美しいもの……ズバリ女の子が大好きなキャラとなっており、美少女を見ると「むっはぁー」と誘惑され鼻血を出す。赤要素はそこに詰まっている。
この「むっはぁー」癖がとある種族との友好関係の架け橋になるのだからわからないものである。
しかし同性愛者ではなく両性愛者で、男である団長とも愛を育む。
なお鼻血以外に果実要素が皆無かと言うとそうではなく、武器はビームが出たり巨大化して乗り物になったりと謎が多い「箱に入った黄金のリンゴ」である。ただし☆6ではそれを手放しビームを出すビットのような武器になる。つまりよくわからない。
2022年6月に実装されたジューンブライトでは自らが回ってスケートのような移動までするようになった。もはや果物のリンゴ成分はほとんど残っていない……。
同郷に同じく赤い実をつける「ピラカンサ」がいるが「いる時間が多くて鼻血出しそうになるので我慢している」事で変な誤解が生まれている。
またクリスマスの飾りによくリンゴが使われる関係からか、そのクリスマスツリーである「モミノキ」からは心配されている。
『ふるーつふるきゅーと!』
花騎士と同じFANZA系のソシャゲで、「果物の擬人化」をテーマとする作品『ふるーつふるきゅーと! 〜創生の大樹と果実の乙女〜』では、
ナビゲーター枠の一人として「りんご」が登場。フルーティア達を指揮するプレイヤーの補佐を担当する。
花騎士のリンゴちゃんと違ってこちらはリンゴの実がモチーフなので、赤を基調とした服装とリンゴを模した帽子が特徴。
後に夏の水着イベントで正式にフルーティアとして実装され、現在は7バージョン存在する(水着・ハーフアニバ仕様・ウェディングドレス・創生りんご・1.5周年仕様・ねこ)。
なお、趣味は野球観戦。ネタに走った時の発言は実況J(通称なんJ)のやきう民のそれ。
ボイスも野球を連想させるモノが多く、しかも後に「りんごのホームランダービー」なるコンテンツまで実装されてしまった。
なお「ふるーつふるきゅーと」サービス終了後の2024年8月に花騎士とコラボし、上のリンゴちゃんとも対面したが、向こうがふるふるキャラの可愛さに「むっはぁー」しちゃったのでふるふるりんごがまともに見える自体が発生した。やはりホームグラウンドの先輩には勝てなかった。
『DEATH NOTE』
死神の一人であるリュークがリンゴを好む。
自分が元々いた世界のそれに比べて、人間界のリンゴは段違いに美味いらしく、死神界のリンゴ*21を一口齧った弥海砂は「砂!」と評していた。
この作品においての死神は食事の必要が無いが、人間で言う酒やタバコと同じような嗜好品で食べないと禁断症状が出る。
[[後年になると人間界のリンゴを献上すれば死神大王も軽微な規律違反を見逃すようになる>Cキラ編(DEATH NOTE)]]という死神にとってはまさしく禁断の果実となっている。
主人公の夜神月にとってはこれが印象的だったらしく、序盤において「ノート」の実験をするために数人の受刑者を殺した際、Lを挑発するために用意した暗号(というかあいうえお作文)の答えが「えるしっているか しにがみは りんごしかたべない」。意味がわからない警察関係者は当然憤慨していた。
なお、作中に登場した死神でリンゴしか食べないのはリュークだけで、他にはチョコレートが好きな死神・シドウも登場していた。
『メロディ・タイム』
1948年5月27日に公開された、ディズニー短編の寄せ集め映画。
その中の一つ「リンゴ作りのジョニー」はリンゴ栽培にすべてを捧げた男、ジョニー・アップルシードが主役の物語である。
『ドナルドのリンゴ園』
1952年1月18日に公開された、ディズニー短編映画。
リンゴ園で働くドナルドダックがリンゴが食べたいチップとデールとリンゴを巡る戦い(?)を繰り広げる内容である。
『白雪姫』がモチーフのあれこれ
前述の通り、白雪姫は毒リンゴを食べて永遠の眠りについている(ご存知の通りネクロフィリアの王子様のキスで生き返りますけどね)。
童話的にはリンゴ、というか毒リンゴは悪役の使うものだから良いイメージで描かれていないが、『白雪姫』がモチーフのあれこれはリンゴと関連付けられていることが多い。
例えば『Wonderland Wars』のシュネーヴィッツェンの盾はリンゴ型だったり、『おとぎ銃士赤ずきん』の白雪姫の喧嘩仲間の名前が「りんご」だったりするし、『ディズニー ツイステッドワンダーランド』の舞台となる学校にある寮の一つで、ディズニーの『白雪姫』からインスパイアされた「ポムフィオーレ寮」のエンブレムは、短剣の刺さったドクロのようにも見えるリンゴである。
更にアイスクリームブランド「ハーゲンダッツ」からも「ストーリータイム 白雪姫の林檎 カスタードとともに」というフレーバーが発売されており、どうも両者の関係は深いようだ。
『菱宮津軽』『ツガル』
『beatmania IIDX』に登場した、青森県出身のお嬢様「菱宮津軽」……をモチーフにした『武装神姫』、『ボンバーガール』などのコナミゲーに登場するサンタ型の武装神姫。
『武装神姫』の頃は名前の割に「リンゴ」と呼ばれることを嫌っていたが、『ボンバーガール』に登場する頃には慣れてしまったのか、趣味が「りんごの栽培」になっていた。
だがゲーム中において使うリンゴは敵に投げつけてかなり長い間スタンさせるという代物。仲間に食べさせて回復とかバフとかは一切無い。
『アークナイツ』
キャラの一人「エクシア」がスキルを使う度に「アップルパイ!」と叫ぶ。
これは本来は“As easy as pie”、訳すると「パイを食べるのと同じくらい簡単だ」というスラングで、日本語で言う「お茶の子さいさい」である。
つまりこの掛け声が響けば敵が血に染まりアップルパイみたいになってしまう。
アメリカで「パイ」といえば大抵アップルパイとなるので、翻訳の過程で珍妙な台詞になってしまったのだろう。おかげでプレイヤーの間では「アップルパイ=エクシア」で通じてしまう。
……と色々と説明したが、イベントにおいて実際に銃弾じゃないアップルパイを振る舞うこともあるので「単に好きな食べ物の名前を叫んでいるだけ説」もある。
『パワーパフガールズ』
DCコミックスには、前述のキャラメルアップルを使って敵を撃退するエピソードがある。
『聖☆おにいさん』
知恵の実ということからか、イエスはリンゴを食べると知性が高まる……というか意識高い系みたいになる。
ブッダは「絡み辛い感じになる」としてこの状態を警戒し、リンゴをイエスに近付かせないようにしている。
ジャムにすると大丈夫なようだが、リンゴのお酒やApple社製品からも同じような影響を受けてしまうなど、基準はよくわからない。
『サザエさん』
オープニングのラストで、磯野家の飼い猫であるタマがリンゴの中から現れて腰振りダンスを披露する。
ただしリンゴなのは冬期だけで、それ以外の季節だと別の果物になる。
『Minecraft』
食べ物としてリンゴと金のリンゴ、エンチャントされた金のリンゴが登場。
オーク/樫の木の葉を刈る*22と時々リンゴが落ちてくることがある。
作業台で金インゴッド8個でリンゴを囲むと金のリンゴとなり、これを食べると体力増加と再生の効果が付く他、弱体化のスプラッシュポーションで弱らせた村人ゾンビに食べさせると治療することもできる。
エンチャントされた金のリンゴは様々な構造物のチェストからのみ入手でき、ただの金のリンゴ以上の効果を得ることができる。
『ぞくぞく村のおばけシリーズ』
見た目は舌を出したリンゴの実「ベロベロの実」が作中で何度も登場。美味しいが舌の部分は猛毒。
登場人物らがおやつやシチューの具にして食べるほか、ゴブリン一家がベロベロの木の家に住んでいる。
『マクロスシリーズ』
『マクロスプラス』にてシャロン・アップルが登場し、『マクロスΔ』ではウィンダミアを中心にリンゴがフィーチャーされている。
ウィンダミア出身のフレイア・ヴィオンはリンゴが好物であり、作中ファンからは林檎娘と呼ばれることもある。
『ゼルダの伝説 ブレワイ』『ティアキン』
温暖そうな土地では実をつけた樹がそこら中に植わっており、落ちているのを拾ったり、樹を叩くと大体ぶったぎるけど落ちるのを収穫できる。寒々とした空島にも元気に実を付ける樹々がある。この世界はリンゴもタフだ。
ポピュラーすぎる果実のためか町で商品としては見ないが、ついつい拾って数百個貯まりがち。そのまま食べて良し、鍋で料理するとなお良し、料理後に売りさばくも良し。大立ち回りが苦手な草食系リンクのハートと懐も必ず支えてくれるであろう、たいへんありがたい作物。
焚き火などに短時間晒すと焼きリンゴにもなる。魔物達も好物のようで、たまり場の木箱によく入っている。
アイテム枠を圧迫する料理と違い数百単位で所持できるので、回復効果だけなら理論上はベストアイテムの一角(作製時間がそれを否定するが)。対・巨大グロイソギンチャク駆除用弾薬でもある。
遊戯王オフィシャルカードゲーム
モンスターカードに《アップル・マジシャン・ガール》《百檎龍-リンゴブルム》、罠カードに《フリッグのリンゴ》といったリンゴモチーフが幾つか登場している。
それぞれシナジーは無関係に等しいのだが、やや不思議なことに植物族や地属性は不在。
『とりぱん』
作者・とりのなん子、モーニング連載の日常4コマ漫画。舞台は東北地方の某県某市、主題材は鳥や虫など自然のこもごも、それに飼い猫とヒト。
「フィクション作品」とカテゴリするのは迷う作風だが、それなりの脚色は込みであろうということで…。
毎年、冬~春にかけて自宅庭先で渡り鳥用の餌台を設置し*23、群がる鳥たちを漫画化しており、特に食パン・リンゴ・牛脂*24はエサのメインメニュー格。
中でも作者イチ押しの野鳥、不憫系アイドルつぐみん(ツグミ)とセットでリンゴはよく描かれる……他の鳥は用の無くなったしなびた皮が大好物かのように。
勿論、本来は瑞々しい「実」の状態で庭先に供されるのだが、食べられて芯と皮だけになった様も多い(夜に凍り、朝に半ば溶けて柔らかくなり食べられ、残骸状態で夜にまた凍る模様)。
…おそらくは古今東西、まともな人間なら見向きもしない状態のリンゴが最も頻出する漫画。リンゴどころ、東北地方なのに…。
○現実において
Apple社
規模がデカァァァァァいッ説明不要!!な世界的IT企業。
あなたの周りにも同社の製品が1つはあるかもしれない。
故スティーブ・ジョブズが社長を務めていたことでも知られる。
同社製品名「Macintosh」はリンゴ品種名「McIntosh(日本名:旭)」に由来している。
ちなみに後述のザ・ビートルズが設立した会社アップル・コーアとは、名前も事業内容も被って訴訟沙汰になったことも。
『リンゴの唄』
1945年、戦後間もない頃に発表された並木路子歌唱の曲。
作詞者は『ちいさい秋みつけた』『うれしいひなまつり』などで有名なサトウハチロー。
素朴な歌詞とよく伸びる歌声は、当時の質の悪いラジオでもはっきりと聞こえる。
戦後をモチーフにした作品や当時を振り返る映像の中で必ずと言っていいほど流れる……
が、これは当時空前の大ヒットを記録したことが由来の他、当時の複雑な世相や現在の大人の事情が相当絡んでいるようだ。
「これの他にも曲はあるが使うと怒られる」というところから使われていたのが、いつの間にか戦後=この曲となっていった……というわけ。
ただし、諸々の事情はどうあれ大ヒットしたのは間違いなく、
これは戦時中には軍歌のような曲ばかりが流れていたのでこういう明るい曲が新鮮だったこと、戦禍に打ちひしがれている人々がこの前向きな歌詞とよく伸びる歌声に励まされたことなどが要因とされている。
元祖小説版『リーンの翼』でも、人間の明るさ・前向きさの象徴として使われた。
文化庁選定の「日本の歌100選」に選ばれ、『笑点』の大喜利の題材に使われたこともあるなど、歌い継いでいきたい名曲の一つである。
『リンゴ園の少女』/『リンゴ追分』
1952年、美空ひばりがラジオドラマ『リンゴ園の少女』(後に美空の主演映画として実写化)の主題歌として発表した曲と、そのB面曲。
…なのだが、なぜか『リンゴ追分』の方が人気曲となり、11年後には『リンゴ追分』単体のセルフカバーシングルを発売。
曲・映画の主人公の出身地である青森にも弘前市に『リンゴ追分』の碑が立ち、美空が生前最期に紅白歌合戦に出演した際も3曲メドレーの2曲目として披露された。
内容は東京に出て来た津軽の少女が故郷や家族を思って泣く歌だが、それが人々の心をひきつけたのかも知れない。
『ミニ・ストロベリ~パイ。』
ミニモニの『ミニモニ。ひなまつり!』のカップリング曲。ストロベリーパイとアップルパイを作る歌で、ストロベリーパイがメインで、アップルパイは2番だが一応。
『アップルパイ・ア・ラ・モード』
『petit mirady(悠木碧と竹達彩奈のデュエット)』の『恋はみるくてぃ』のカップリング曲。
タイトル通り、「アップルパイアラモード(バニラアイスを乗せたアップルパイ)」を作る歌である。
『林檎殺人事件』
1978年に発表された郷ひろみと樹木希林のデュエット曲で、2人が共演したTBS系ドラマ『ムー一族』の挿入歌として制作された。
内容はコミカルな探偵もののパロディで(曲のコンセプト等はプロデューサーが提案したものなので彼が自分で作詞も出来る事を知る作詞者は「自分で作れば」とも思ったそうな)、歌番組での披露時には二人が揃いの水兵服にサングラス・林檎のアクセサリーを纏っていたが、
動機として挙げられる「男と女の愛のもつれ」は、同ドラマが「長男が家の土地主の嫁と駆け落ちしたせいで、地主からの立ち退き要求に悩まされる足袋屋のドタバタな日常」(郷は次男役・樹木はお手伝い役)を描いている事を考えると意味深…かも知れない。
椎名林檎
日本の女性ミュージシャン。詳しくは個別項目を参照されたし。
『ペンパイナッポーアッポーペン(PPAP)』
ピコ太郎による楽曲及び動画のタイトル。
YouTubeに投稿されるや否や、瞬く間に世界中を席巻した。
詳しくは個別項目を参照されたし。古坂大魔王?あんな奴知りません。
りんご娘
青森県のご当地アイドルグループ。
それぞれリンゴの品種を芸名にしており、特に王林は抜群の知名度を持ち、首都圏のテレビ番組などにも頻繁に出演する。王林以外知らないとか言ってはいけない。
2025年現在のメンバーは、ピンクレディ・スターキングデリシャス・はつ恋ぐりん(あおり24の商標名)・金星。2022年まで在籍していた王林・とき・ジョナゴールド・彩香(あおり9の商標名)や現メンバーの初期ユニット(りんご娘の妹分)「アルプスおとめ」と合わせ、それぞれリンゴ品種に由来する。
また平均身長170cmという高身長グループであることも特徴で、一番背が高い彩香は女性ながら177cmある。
2020年からのコロナ禍の下、青森県でもライブ活動は制限されているため、現在YouTube上での活動がメインとなっており、実際にリンゴ園の管理作業体験をしている。
外崎修汰
埼玉西武ライオンズに所属するプロ野球選手(内野手)。
実家は弘前のリンゴ農家「外崎りんご園」。本人もリンゴを潰せる握力の持ち主で、少年期にはリンゴをボール代わりに練習したこともある。
このバックボーンと野球選手としてのパンチ力ある打撃から、「アップルパンチ」という愛称が定着している。
「外崎りんご園」のオンラインショップでは生産したリンゴやそれを加工したリンゴジュースのみならず、「外崎りんご園」と大書された応援フェイスタオルも売っており、西武戦を見に行くと必ず1つは見かけるアイテムとなっている。
なお、西武では髙橋光成投手の実家も群馬県の利根川の上流部にあるリンゴ農家だが、西武でリンゴというと外崎の知名度があまりに高いため、リンゴネタで取り上げられることは少ない*25。
ワルナスビ
実を英名では“Apple of Sodom”(ソドムのリンゴ)という。詳しくは個別項目を参照されたい。
他にも「フォックスフェイス」「キダチハリナスビ」等と言った有毒の果実を結ぶ植物に名付けられる。でもここで挙げたのは全部ナスビである。
一応「ウシャル」という顕花植物の種も分類される。
旧約聖書でラピュタヤハウェの裁きにより滅ぼされた背徳の街ソドムと、禁断の果実に擬せられるリンゴの名から取られている。
ちなみに上記のリンゴと同じく、ワルナスビとフォックスフェイスも花騎士にもいる。
二人とも根は善人だが偽悪的といった立ち位置。
マンチニール
縁は少し遠いトウダイグサ科だが葉と果実がリンゴとよく似ているため、スペイン語の"小林檎"を意味する名を持つギネス公認・世界で最も危険な木。
樹液などに複数の毒成分を含んでおり、木を触れた手で目に触れれば失明の危険もあり、実は甘いが食べれば喉や気管が腫れ上がって数時間は食事もできなくなって最悪呼吸困難で命を落とし、雨宿りなどして木を伝った雫を浴びれば皮膚がただれ、燃やせば毒の煙が上がるなど、何から何まで毒まみれ。
ポムフード
創作オムライス店『ポムの樹』を展開する外食チェーン。
会社ロゴマーク、及び『ポムの樹』ロゴマークは文字通りリンゴの樹をモチーフにしている。
なお発祥となったのは喫茶店『ポムドテール』。ジャガイモの方かよ(後述)
『リンゴ日報』(『アップルデイリー』)
香港特別行政区において2021年6月24日まで発行されていた新聞。現地表記は『蘋果日報』。
リンゴ病
伝染性紅斑という感染症の通称。
しりとり
お馴染みの言葉遊び。「しりとり→リンゴ→ゴリラ→ラッパ」と展開していくことも少なくないはず。
その次に「パセリ」で「り」に戻して本番開始。
余談
アイザック・ニュートンが引力という概念を知り、研究するきっかけとなったモノも落下したリンゴ。
だが、実はこれは品種改良されていない大変マズい種類で、味は渋くて食感も砂のようでとても食べられたものではなかったという。
一応、落果してしばらくすると完熟して美味しく食べられるようになるが、その代わりに日持ちしなくなるそうだ。
フィクション・リアル含めて怪力自慢がパフォーマンスに握り潰すものとしても有名だが、リンゴを片手で潰すのに必要な握力は最低でも70kg。
健康作用のあるハーブとして有名なカモミール(カミツレ)は、リンゴのような香りがすることで有名。
世界中で広く愛飲されているが、ギリシャ語で“chamaimelon”(カマイメロン)、「大地のリンゴ」と呼ばれ、どこの地方でもリンゴ絡みの通称や逸話があるなど、リンゴと妙に縁が深いハーブである。
フランス語でジャガイモは“pomme de terre”(ポム ド テール)、直訳するとこれまた「大地のリンゴ」。
縮めて“pomme”(ポム)とリンゴと全く同じ呼び方をすることもある。
なのでフランス料理で「ポム」の付くものがリンゴ料理とは限らず、ジャガイモ料理の可能性もあるので注意(お菓子かおかずかでなんとなくわかるとは思うが)。
リンゴから出るエチレンガスは、植物に対して成長ホルモンとして働き、他の果物を熟しやすくすることは有名。
他のフルーツと一緒に密閉することで追熟を早められるし、逆に長持ちさせたいなら一緒に置かないか換気をしっかりしておこう。
世界的ロックバンドであるザ・ビートルズの一員リンゴ・スター。その「リンゴ」という名前だが、これは日本語の「リンゴ」とは一切関係が無い。
芸名を考えている際に指輪(Ring)を嵌めていたため、これをもじって“Ringo”とした。ちなみに“Starr”は“Starkey”にしたかったが、語感が悪かったので縮めたのが由来らしい。
……何を当たり前のことを、と言っているかもしれないが、もしかしたら関係があるかもと考える人が妙に多いのだ*26。
さらに00年代後半に「DQNネームキラキラネーム」として話題になったものに「星(あっぷる)」というネタがやたら多かったが、おそらくこの「リンゴ(Apple)・スター(星)」が名付け親の足りない頭の中で有機的に絡み合ってしまったものと思われる。
なお、タレントの小倉優子が若い頃に自身の故郷だと主張していた惑星「こりん星」は断じて千葉県ではなくリンゴの形をした星だそうで、また彼女の地元での真名は「りんごももか姫」だったとか。
青森県はリンゴの生産量日本一ということから、県を挙げて同県産リンゴのPR活動に努めている。
同県内の小学生にはリンゴの下敷きが配られ、2021年2月には青森県観光企画課が「青森版『私はロボットではありません』画像選択の画像です。」とTwitterに画像を投稿。
これは、ぱっと見全部同じものにしか見えない9枚のリンゴの画像からふじの品種だけを選ぶというもので、難易度の高さとユニークさで話題を集めていた。???「全部同じじゃないですか!?」
さらに同年11月にも、やはりぱっと見全部同じものにしか見えないリンゴの画像から同じものを集めて消してゆく落ち物パズル「ぷよりんご」を公開*27しているなど、リンゴ県のリンゴ愛はかくも深いのだ。
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リンゴアームズ!
デザイア・フォビドゥン・フルーツ!!
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- フォビドゥンフルーツ -- 名無しさん (2021-04-24 00:00:47)
- たーべるんごー たべるんごー やまがたりんごを たべるんごー -- 名無しさん (2021-04-24 00:02:59)
- おぅゴンの果実...! -- 名無しさん (2021-04-24 00:25:05)
- リンゴと聞くとあのバンディクーを思い出す。 -- 名無しさん (2021-04-24 00:59:15)
- 花粉症の時に食べると唇はれたわ -- 名無しさん (2021-04-24 01:11:51)
- 禁断の果実はイチジクでは? -- 名無しさん (2021-04-24 02:09:33)
- Apple社については書かれてないのか -- 名無しさん (2021-04-24 04:06:28)
- りんご、リンゴ、林檎と似たタグが三つあって、で出てくる記事バラバラなんだな・・・ -- 名無しさん (2021-04-24 04:24:37)
- 一口で全知全能が生まれるけど、二口目以降は…? -- 名無しさん (2021-04-24 05:36:49)
- 生での食べ方にスターカットとという輪切りにする切り方がある これだと芯のギリギリまで食べれる -- 名無しさん (2021-04-24 06:32:02)
- ↑2 我々のようなド変態が出てくる -- 名無しさん (2021-04-24 06:33:29)
- リンゴアームズの説明間違ってますやんか(リンゴアームズはバロンとイドゥン、仮面ライダーマルスはゴールデンアームズ) -- 名無しさん (2021-04-24 06:37:13)
- 「ふるーつふるきゅーと!」だとナビゲーターの女の子(のひとり)になっている -- 名無しさん (2021-04-24 08:39:38)
- キング博士「帰れ!来るな!見たくない(泣)」 -- 名無しさん (2021-04-24 10:45:24)
- ポケモンはリンゴそのものが明確に登場する以前から「たべのこし」が明らかにリンゴの芯だけ残ったやつだったりする -- 名無しさん (2021-04-24 14:14:46)
- リンゴはもともと日本在来種のワリンゴを指していた言葉で、現在のセイヨウリンゴは苹果(ヘイカ)と呼んで区別していたが、ワリンゴがほとんど栽培されなくなったことで、セイヨウリンゴをリンゴと呼ぶようになった -- 名無しさん (2021-04-24 19:16:09)
- なお現在世界で一番生産されているリンゴ品種は‘ふじ’。 -- 名無しさん (2021-04-24 19:16:58)
- 美味しい美味しいリンゴではあるが、アレルゲンのひとつ。具合の悪いことに甘みを出すために手軽なのか、そこかしこの食品に入っている。身内が大事に至るものではないがアレルギーを持っていて、これのせいで食べるものを選ぶ選ぶ。 -- 名無しさん (2021-04-25 00:12:02)
- 握力リンゴ破壊は爪をくいこませるように潰せばそこまで握力が強くなくてもいける。ボブ・サップみたいに指で包み込んで潰すには怪物じみた握力が必要 -- 名無しさん (2021-04-25 04:35:51)
- ドライフルーツにするとビタミンC増えるという面白い食材 大航海時代に知られてたら色々変わったんだろうなぁ -- 名無しさん (2021-04-25 05:44:55)
- ポケモンの人物でミカンやメロンはいるけどリンゴはまだいないね。 -- 名無しさん (2021-04-25 13:01:04)
- 果物項目が3つ並んでランクインしてんの面白すぎでしょ -- 名無しさん (2021-04-25 13:08:45)
- そのうちドリアンとかさくらんぼ、ブルーベリーあたりの果物、フルーツも出てきそうなほどの勢い -- 名無しさん (2021-04-25 16:37:15)
- ようこそ…「男の世界」へ… -- 名無しさん (2021-04-25 19:54:23)
- そういやガリガリ君はどの味もだいたいリンゴ果汁が入ってるな。袋を見比べて驚いた記憶がある -- 名無しさん (2021-04-25 20:02:00)
- Apple社のパソコン、Macこと「Macintosh」もリンゴの品種名から取られている。リンゴ品種‘Macintosh’は日本に導入されたとき‘旭’という名前で栽培されている。明治時代に導入されたリンゴは日本で名前をつけ直しているのが多い。‘Jonathan’→‘紅玉’とか -- 名無しさん (2021-04-26 20:32:28)
- たいした手間じゃないのに、なぜウサギさんリンゴはああもテンションが上がるのか。 -- 名無しさん (2021-04-27 08:25:19)
- メジャーな果物すぎて関連作品に入れるべきか迷ってしまうな。ハローキティの身長体重とか力石の減量とかミドリマキバオーの好物とかふぞろいの林檎たちとか ラブジェネレーションのガラス林檎とか林檎殺人事件とか -- 名無しさん (2021-04-28 00:59:12)
- マイリトルポニーのアップルジャックはないのか -- 名無しさん (2021-04-28 10:16:03)
- りんご娘のYou Tube番組『産地直送日本最高!』は見ているとだんだんりんご娘が好きになってくるし、最近はDASH村のようなリンゴ農地開拓まで始めたので今後が楽しみ -- 名無しさん (2021-05-03 11:30:14)
- 「ニュートンのリンゴ」が物語の鍵を握るジャンプ漫画がなかったっけ? -- 名無しさん (2021-07-07 11:31:40)
- ↑ ハングリージョーカー -- 名無しさん (2021-07-16 23:56:09)
- いつ食っても美味い -- 名無しさん (2021-07-17 00:30:36)
- 途中送信しちまったorz 食後のデザートで出されても真っ先に食うレベルで好き 布団から出る気力なくてもこれがあるとオカンから聞かされたら飛び起きるレベルで好き -- 名無しさん (2021-07-17 00:32:34)
- 子供が罹るリンゴ病なんてのもある -- 名無しさん (2021-07-17 06:19:37)
- 聖書関係でリンゴが間違って取り上げられた理由→「りんご」と「罪」が、ラテン語では同字異音であるゆえに取り違えられた。どっちも "malum" と綴る。 -- 名無しさん (2021-08-15 01:35:37)
- 知恵の実は黄金のリンゴってのが定説やね、じゃあ生命の実は? -- 名無しさん (2021-08-15 21:44:47)
- トリコにビックリアップルってなかったっけ -- 名無しさん (2021-11-07 13:26:19)
- 「果物の王様」って称号はドリアンよりこっちの方が合ってる気がする -- 名無しさん (2022-05-21 18:04:58)
- 青森はりんごでぷよぷよも作ってたな… -- 名無しさん (2022-08-07 13:41:06)
- ビートルズの会社の青りんごマークはマグリットの絵画「視聴室」が由来らしい。 -- 名無しさん (2023-10-07 14:08:13)
- 初代たまごっちで「ゲームで発見2」のオリジナル設定だけどむしっちの食べ物の一つにりんごがあって、一部のむしっち(イモっち、ちょびタマっち、カブトっち、ふたごアリっち、ムシばっち)がりんご好き。後、ミニモニの「ミニストロベリーパイ」や、他のユニットで「アップルパイ・ア・ラ・モード」って曲があって、りんご(アップルパイ)の事を歌ってる。どうぶつの森でも定番の特産の一種。 -- 名無しさん (2024-02-07 11:10:00)
#comment(striction)
*2 ちなみに古代中東の言葉でバナナはイチジクと呼んでいた。ややこしい!
*3 ノルマンディー地方ではブルドゥロ、ピカルディー地方ではラボットという同種の菓子がある。
*4 パート・フィロはコーンスターチ、シュトゥリューデルタイクは場合によって卵も入れる。
*5 バター、小麦粉、クワルクの3同割で作るが、菓子次第でグラニュー糖、塩、全卵か卵黄、香料なども加えて調整する。
*6 バターと砂糖がほぼ同割の生地で、イタリアの南ティロル地方で代用されたレシピを確認している。
*7 バターよりも砂糖を多く配合した生地で、アプフェルクーヘンの底生地にされることもある。
*8 小麦粉・バター・純粉糖の基本的な配合比が3:2:1の練り込みパイ生地を指していて、配合を調整すればシュプリッツゲベック用のツッカータイク(ビスケット生地)に転用できる。
*9 練り込みパイ生地の一種で、ミュルベタイクよりも鶏卵や砂糖の分量が多く、ベーキングパウダーを使用することもある。
*10 別立て法で作るドイツやオーストリアのスポンジケーキで、小麦澱粉(浮き粉)も使用するが、バターなどの油脂類は入れない。
*11 生地を粉砕したクラムのことで、センメル、プンパーニッケル、ヴィーナーマッセ、ビスクヴィットマッセ、ビスコッテンマッセなどの余り物を加工する。
*12 小麦澱粉が無い場合は、同量の小麦粉かコーンスターチに置き換える。
*13 パダーノ平原(ポー平原)に建立されたキアラヴァッレ修道院が編み出したとされている硬質チーズで、パルミジャーノ・レッジャーノよりも仕様要件が緩く、熟成期間も短い傾向にあるので、イタリア国内では大量生産されて安価で提供されている。
*14 リンゴの酸味が足りない場合は、レモン果汁をふりかける。
*15 クレープ用のフライパンで、薄い生地でもゆっくり火が通るよう厚手にしている。
*16 クレーム・パティシエールとクレーム・ダマンドを混ぜたタイプではなく、カスタードクリームに使う粉類をアーモンドパウダーで置き換えて仕上げにバターと合わせて作る。
*17 薄力粉と少々のベーキングパウダーと食塩ひとつまみをふるいに掛けて、5mm角の無塩バターとすり混ぜて粒状にした後で、牛乳を加えて一纏めにし、ラップで覆って生地を休ませる。
*18 和名や別名をそのまま取り入れたり一部を捩ったり、外国語での呼び名をそのままカタカナにしたりというパターンもある。
*19 ゲーム中で彼女の言うりんごはすべてひらがなに統一されている。
*20 海外版においては“Fruit bazooka”となっている。
*21 萎びすぎてピーマンの様な外観となっている。
*22 樫の木には「オークアップル」と呼ばれる、虫が寄生したことでできるこぶが付くことがあるが意図したものかは不明。
*23 カラス、ハト、キツネ、テンなどが訪れても特に追い払いはしない。
*24 作者が「餌台の帝王」と仰ぐアオゲラなどが好む。
*25 2024年に外崎りんご園と髙橋りんご園のリンゴを使った球場スイーツが発売されている。
*26 ジョン・レノンの妻が日本人だし、ビートルズが設立した会社の名前が「アップル」だし……また「リンゴ」なんて言葉が外国語にあるとも考えにくいためか。なお、90年代の頃には、リンゴ本人が出演し「リンゴ、擦った」という一発ギャグをかます缶チューハイのCMがマジで存在した。
*27 システムはセガが公開している「ぷよぷよプログラミング」のコードをベースにしたもの。
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