登録日:2009/11/20 Fri 10:28:17
更新日:2023/08/12 Sat 18:56:02NEW!
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「天空の城ラピュタ」とは、1986年に公開されたアニメ映画である。
原作・脚本・監督は宮崎駿が担当。
同時上映:続名探偵ホームズ ミセス・ハドソン人質事件/ドーバー海峡の大空中戦*1
▽目次
【概要】
スタジオジブリ初にして完全なオリジナル作品。
個性的なキャラ、ボーイミーツガールのわかりやすい話、目まぐるしく変わる舞台が織りなす冒険活劇が好評で、
すでに30年以上経つ今もなお宮崎駿最高傑作と呼ぶファンも多い。
金曜ロードショーのテレビ放送やビデオ販売によって知らない人がいないほどの名作となった。
尤も、歴代のジブリ作品では興行成績が最低。まだジブリが旗揚げして間もない頃の作品なので無理もない。
ただ、その評価もあくまで現在のジブリと比べてのこと。当時のアニメ映画としてはかなりの好成績であったため、上層部は「今後もこの路線でいける」と確信したらしい。
様々な意味で、ジブリの礎となった作品と言えるだろう。
本作にはガリバー旅行記に登場する浮島ラピュータを設定に使っているが物語に関連はない。
【あらすじ】
舞台は19世紀末の航空技術の発達している架空のヨーロッパ。
鉱山町で働く少年パズーはある夜、空から降りてくる不思議な少女を見つける。
その少女シータを狙う海賊ドーラ一家や政府の特務機関も現れ、シータは奪われてしまう。
シータを守るため奔走するパズーは、かつて父が発見したラピュタへと近づいていく。
【主な登場人物】
- パズー(声:田中真弓)
主人公。
鉱夫見習いの快活な少年で、ラピュタを発見したが誰にも認められなかった父親の無念を晴らそうと思っている。
超絶な強運と頑丈な骨格の持ち主。彼のモノは親方のより硬い。
シータに「僕は海賊にはならないよ」と言ったのに中の人は後に海賊王を目指したりしているためネタにされる。現に2022年の放送時も翌日にあちらの映画の舞台挨拶でこの台詞を言ったところ、一味の面々から総ツッコミを食らっている。ディグアウトも得意。叫ぶ台詞は「悟空ーーー!!!」ではない
なお、尾田っちは『ONE PIECE』連載開始当初から、ルフィを演じてもらうなら『ラピュタ』のパズー役だった田中さんがいいと思ってはいたため、本作を知った上での採用である。
- シータ(声:横沢啓子(現・よこざわけい子))
空から降ってきた少女。ギザカワユス。
山奥の村に住むしがない田舎娘だったが、ラピュタ王家の末裔にして家宝の飛行石を持つために狙われる。
普段はおとなしいが、ワイン瓶で相手を殴る、スコップをぶつける、腕に噛みつく、突き飛ばすなど最近のジブリヒロイン以上にアグレッシブ。
些か不感症。
猫型ロボットの妹(初代)ではない
- ドーラ(声:初井言榮)
海賊ドーラ一家のボス。厳密には空賊だが、本人達の名乗りも周囲からの呼び名も海賊。
老いてなお盛んな女傑。
当初は悪者めいてるが、目当てはラピュタの財宝だけでありパズーと共闘する。
シータを若い頃の自分にそっくりと言って息子たちを当惑させ気味。自室の壁にある肖像画を見る限りただの軽口ではなさそうだ。
なお、宮崎駿が描いたイメージボード*2によると、
肖像画は18才頃で、25才の時には現在の風貌が顔を出しはじめ、30才の時には既にほぼ現在に近くなるという謎の変貌を遂げている。
50歳。意外と若い。
- シャルル、ルイ、アンリ(声:神山卓三・安原義人・亀山助清)
ドーラの息子たち。腕っ節は強いが頭は悪い。
シータが来たことでロリコンに目覚める。
「いい…」
- じっちゃん(声:槐柳二)
タイガーモス号の老技師。
怒るとドーラより恐いらしい。
しかし、パズーと接している様子ではそれほど恐い感じがしないので、むしろシャルル達の方が怒らせるようなことをしてるのではないかという気がしないでもない。
パズーのことは気に入っていたらしく、ラストのシータコールの中で唯一「小僧だ!」と叫んでいる。釜爺では無い。
小説版では「ハラ・モトロ」という名前が設定されている。
- カ、キ、ク、ケ、コ(声:なし・大滝進矢・平井隆博・峰恵研・菅原正志)
タイガーモス号のモブ船員。ドーラが世界中からスカウトして集めたらしい。
- カ:シャルルに似たヒゲ男。セリフが無い。ポルトガル人。
- キ:サガットを黒くしたような眼帯男。運転・機器操作担当。エジプト人。
- ク:浅黒い肌の中国人。パズーの家で「ルイ、女の子の服だ!」と叫んでいた奴。
- ケ:厨房ですりこぎを回していた日本人。
- コ:ドジョウひげ。口元がフードで隠れて見えない。厨房でジャガイモの皮むきをしていた。セネガル人。
- ムスカ(声:寺田農)
政府の特務機関に勤める青二s…大佐。
ラピュタの中でも特に愛されている萌えキャラ。
詳細はリンク先参照。
- モウロ将軍(声:永井一郎)
軍隊のラピュタ探索指揮官。劇中では「モウロ」の名は出ず、クレジットも「将軍」表記。
なにかとぶっ放したがる物騒な人だが、猪突猛進気味な性格で頭も悪く、ムスカに手玉を取られっぱなし。
将軍当人はシータへの拷問も辞さない非道な性格であり「愛すべきバカ」と呼べるほど愛嬌があるわけでもない。一応部下からは慕われている様子。
僻地での要塞勤務に不満を抱いており、ラピュタ発見の功をもって本国への返り咲きを狙おうと躍起になっている。
中の人は実は波平。
- 黒メガネ(声:大塚芳忠・秋元羊介)
ムスカの部下。黒服に黒い帽子、黒いサングラスと黒ずくめの格好をしていて限りなく怪しい。
場面によって人数はまちまちで、2人~4人。ラピュタに同行し、ムスカに置いて行かれたのは2人。
- 親方(ダッフィー)(声:糸博)
パズーの育ての親にして上司。
腕っ節は強いがおかみさん(声:鷲尾真知子)の尻にしかれている。
どこか某スーパーマ○オに見える気がする。
幼い娘・マッジ(声:TARAKO)がいる。
- ポムじいさん(声:常田富士男)
地下で暮らす元鉱夫。
石や魔石、ラピュタの伝説に詳しい。中の人は『まんが日本昔ばなし』で、語り手や主人公をはじめ妖怪や神の役までも演じている。
そんなじいさんが、子供のパズーとシータ相手に伝承を語り聞かせるのは意味ありげな配役だろうか。
「子鬼じゃ…子鬼がおる」
- 軽便鉄道の機関士(声:西村知道)
ドーラたちに追われていたパズーとシータを助ける。
「パズー、仕事サボってデートか?」
- 青い服の女性(声:林原めぐみ)
冒頭で晩飯を買いに来たパズーに「まだ仕事?」と尋ねた女性。
それだけのモブだが中の人のせいで注目される。
中の人は当時はまだ本格的にデビューする前で、声優を志望しつつも親との約束で看護学校に通っていた頃。
ちなみに、ロボット兵が空から落ちてくる回想シーンで悲鳴を上げて逃げる農家の奥さん役もこの人。
【主なメカ】
作品名の示すラピュタ人の叡智の結晶、栄華の象徴ともいえる巨大建造物。その中枢は完全に機械である。
飛行石のもたらすエネルギーを利用して空に浮かんでおり、さらに大量破壊兵器、極めて高質の材料、自立ロボット兵、果ては気象操作能力まで備えたオーバーテクノロジーの塊。
飛行石自体の詳細は謎だが、仮にただ宙に浮く存在だったとしても無限に運動エネルギーを生んでいる事になるので、
巨大な結晶にまで洗練した飛行石となれば想像を絶する基幹動力になると考えられる。本体直結の武装やギミックはともかく切り離されたペンダント飛行石の挙動はどうやって…
- タイガーモス号
ドーラ一家の母船。
速力は早いが、ほとんどが革張りでできており火器も搭載していないため戦闘向きではない。
小説版によるとエンジンは焼玉式エンジン(昔の漁船などがよく使っていた、原始的な内燃機関)。
- フラップター
ドーラ一家が使う小型飛行挺。
製作者はドーラの夫(故人)。
主に両翼を高振動させて飛ぶ。
非武装だが小回りが効くため作戦時によく用いられる。
定員は2~3名で、それ以上は機動力が落ちる。
パズーが逆さでシータを抱きしめて奪還するシーンは全ジブリ映画のアクションシーン中でもトップクラスの見どころ。
- 凧
タイガーモス号の見張り台。
緊急時には母船から分離し、ワイヤー牽引式のグライダー状の凧として使用可能。
あくまで風に乗るだけで自力での飛行は不可能。
- ゴリアテ
軍隊の飛行戦艦。
ツェッペリン硬式飛行船と前弩級戦艦を合わせたような形状であり、竜の巣でもびくともしない強固な艦体を有する。
さらに多数の有力な艦砲を搭載しており、ロボットの装甲を貫通してタイガーモス号も蹴散らした。
しかしそれほどの火力であってもラピュラの外郭を突き破るには到らず、堅牢な装甲もロボット兵が大量に飛来して攻撃してきては持ちこたえられず、ついに轟沈した。
宮崎メカの中でもトップクラスの人気を誇るだろう艦。
ラピュタで使われていた機械の兵士。
地上に墜落し解析されていたが、シータのおまじないで目覚め彼女を追い回す。
銃弾が効かない防御力と自在に飛ぶ飛行能力を持ち、目に当たる部分から発射されるビームで攻撃し要塞を壊滅させた。
このビームは連射出来るようだ。
最終的にゴリアテの艦砲で破壊されるが、そのシーンはどこか物悲しい。
ラピュタでもムスカが大量に目覚めさせゴリアテを沈めるが、バルスと共に機能を停止した。
モデルは『スーパーマン 謎の現金強奪ロボット』に登場したロボットで、
ルパン三世2期最終話「さらば愛しきルパンよ」(宮崎駿が変名で脚本・演出)にもロボット兵ラムダとしてほぼ同じデザインで登場している。
- ロボット(園丁)
ロボット兵と似ているがこちらはラピュタの庭園の整備が主な仕事。
奇妙な足音や信号音を鳴らしたり、腕に突起がないなど細部が異なる。
かつては沢山いたが現在はほとんどが故障し、稼働しているのは1体のみ。
戯れる鳥やキツネリスを見て喜ぶ素振りを見せるなどロボット兵よりやや高度なAIが搭載されていると見られる。
あのゴッツい手で花を摘んでくるなど、手先も器用なようである。
こちらはバルス後も稼働しているのが確認できる。
主な名言
ムスカ全般
「飛行石だよぉー!」
「親方、空から女の子が!」
「僕の頭は親方のゲンコツより固いんだ」
「昨日来たかなぁ…親方のとこのチビのマッジが!」
「小鬼だ、小鬼がおる」
「くそ、特務の青二才が…」
「あたしの若い頃にそっくりだよ」
「40秒で支度しな!」
「リーテ・ラトバリタ・ウルス・アリアロス・バル・ネトリール」
「もしもしもしもし!ん?どうした!?」
「女は度胸だ、お前たち援護しな!」
「上がれぇー!」
「最後のチャンスだ、すり抜けながらかっさらえ!」
「僕は海賊にはならないよ」
「ゴリアテだ!真下にいるぞ!」
「エンジンが燃えちゃうよ!」
「竜の巣だ…!」
「父さんの行った道だ、父さんは帰ってきたよ!」
「よし、行こう!竜の巣へ!」
「こらー!ネコババするなー!」
「すばらしいムスカ君。君は英雄だ、大変な功績だ!」
「シーターーー!」
「パズーーー!」
「「バルス!」」
【備考】
主題歌は井上あずみが歌う「君をのせて」。
合唱曲としてもアレンジされており、小学校などで歌ったことがある人もいるだろう(アニソンだけに少しむずがゆい気もするが)。
BGMが秀逸でよく訓練されたファンなら曲を聞くだけでどのシーンか言い当てられるほど。
ちなみに竜の巣のシーンなどサントラにもイメージアルバムに入ってない曲もある。
庵野秀明によると、宮崎は以前にアニメ番組の企画として『未来少年コナン2』という位置付けの「主人公の少年・少女が謎のペンダントをめぐり潜水艦で世界中を旅する。そしてそれを狙う悪役一派がいる」という案をNHKに提出したが、採用されなかった。この案が後に本作と『ふしぎの海のナディア』になったという。
本作には後日談のエピソードがあるという噂があるが、ジブリ側には否定されている。
実際には
- ダイジェストをエンディングで流したもの
- 小説版のラスト
- 資料集のイラスト
等が混同され都市伝説化したものと見られている。
本作や主題歌「君をのせて」がテレビやラジオで放送されると、2ちゃんねるの実況スレではバルスのAAが貼られるのが通例になっている。
特に「金曜ロードショー」で放送される際、23時20分頃にバルスが発動した直後以降書き込みが殺到し鯖落ちが発生することが恒例行事になっている。
2009/11/20の放送では2chが人がゴミのようだの地点で陥落、アニヲタはバルスに耐えられずに乙った。以上のことから、「サーバーの負荷テスト」と言う人もいる。
2011年12月9日に金曜ロードショー枠でまたも放送された。
今回はツヴァイが成長したようで乙らなかった。
2013年にはバルス祭りはtwitterへと場所を変えており、またこの回以降番組側が専用ハッシュタグで「バルス」することを煽るようになった。
多分鯖落ちはしていないと思うが、万が一に備えフライングバルスする者が続出した。
「バルス」の知名度から企業側も乗っかる例が現れており、代表的なものでは健康機器メーカーのタニタが公式twitterで「タニタ!がバルス!を超えられなかったら社名を1日だけバルスに変更」と公約し、見事に敗れて社名をバルスに改称した*3。
2022年には金曜ロードショーの前半スポンサーでもある「スバル」がナレーションにパズー・シータ役の田中・よこざわを起用したオリジナルCMを放送している。
ラピュタはスペイン語では「売春婦」の意味なので(もともとガリバー旅行記では侮蔑的な意味で名付けられた)、
ヒスパニックが見ることが多い英語版はタイトルが「天空の城」のみに変えられている。
宮崎監督曰く、意味はわかっていたがコンセプトである宝島と飛行機を両立できる舞台について、
ガリバー旅行記から持ってくる以外ネーミングが浮かばなかったので半ばやけくそで決定したとか……。
意外なことにアメリカでは他ジブリ作品と比べて評価が低い。
理由はオチがディズニーっぽいからとの事。
名作なのに もったいない…
「親方ー!空から肉団g…追記・修正がー!」
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*2 「天空の城ラピュタ (ジブリ・ロマンアルバム)」p101より
*3 元ネタはタイムマシーン3号がM-1グランプリ決勝で披露した「アニメのタイトルを太らせる」というネタで、脂肪が滅ぶ呪文として登場する。
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