登録日:2022/09/18 Sun 18:19:32
更新日:2024/06/27 Thu 10:31:13NEW!
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カルネージハート プログラミング 無限の可能性 アートディンク 無人機 oke ハードルが高い 心折 zeus 自律兵器
カルネージハート(Carnage Heart)とは、アートディンクによるロボットシミュレーションゲームである。
いくつかシリーズが登場しているが、ぶっちゃけ「ストーリーモード」という名の長いチュートリアルと参戦するロボの種類くらいしか違いがないので詳細は割愛する。
最新作はPSPのEXA*1。
OKE(オーバーキルエンジン)という自立行動ロボットを作成し、相手のロボットを全滅させることで勝利となる。
作品によってはストーリーモードがこの部分をユニット同士の戦闘として扱ったSRPGになっている。
かなり特殊なゲーム性ゆえ、相当人を選ぶ。
「ロボを思った通りに動かすことができないクソゲー」
「ロボを思った通りに動かすことができる神ゲー」
こんな矛盾する評価が飛び出してくるゲームは早々ないだろう。
ちなみに、建て主は両方言ったことがある。
OKE設計
ハードウェア
OKEのボディを設計する。
決めることができるのはボディ・武装・装甲・CPU・オプションなど。
ボディごとに積載重量が決まっており、多少ならオーバーしても動きが鈍くなる程度で済む。
逆に、一定以上軽くすることで動きが早くなる。
- ボディ
部位ごとに決めることはできず、本体を丸ごと選択する形。
使用できるボディはプレイ内容次第*2。
ボディは二脚・多脚・ホバー・車両・飛行の5カテゴリがあり、それぞれ決まった特性がある。
当然カテゴリごとの機種でも様々な差異がある。
- 二脚
一番スタンダードなタイプ。基本的に機動力重視で、積載量はやや低め。
固有武装としてグレネードを装備できるものがある。
ダッシュ・ジャンプ・格闘攻撃など各アクションが比較的機敏で、うまく作れば回避力を高くできる。
このゲームはしっかり回避できないと重装甲でも容易に落ちかねないため、その性能が高いというのはかなりの好ポイント。
いうまでもないが、ホバー・飛行ほどでないにしろ被弾してしまうと普通にさっくり落ちてしまう。
複数の射撃武器を切り替えられたり強固な盾を持っていたりグレネードと格闘に特化していたりとバリエーション豊富。
- 車両
こちらもスタンダードなタイプ。積載量が高く、車両専用の強力な武装なども使える。
機種によって、鈍重タイプと、移動速度が高いタイプの2パターンがある。
たいてい積載量には余裕があり、あれこれ武装を詰め込めるためハード上の拡張性は高いが、実はかなり扱いづらい。
上記の通り、重装甲でも回避しないと容易に死ぬのだが、車両はジャンプが出来ないことに加えて唯一横への移動が一切できないため、回避力がかなり低い。というか敵の攻撃を感知して回避するのはほぼ不可能。
高機動タイプで移動しまくって狙いを絞らせない、もしくはフォーメーションを組んで近づけさせないなどの工夫が必須。
- 多脚
車両と二脚のいいとこどりに近い。積載量高めで横移動やジャンプもできる。
ただし、代わりに移動速度が大幅に削られており、車両の重武器や二脚のグレネードは使用できない。
傾向としては射撃が得意だが、重量が高いためか格闘攻撃もかなり威力が高く、あらゆる距離で戦える。
ストーリーモードで使えない強力なボディも多脚であり、性能バランスはかなり高い。
二脚のソフトウェアを流用しやすいのもポイント。
- ホバー
高機動タイプ。当然紙装甲で低積載。
積載量の低さ故、射撃武器は大体ビーム。
もっぱら、機雷・地雷を撒く能力が高く、戦場を動き回ってこれらをばら撒かれると死ぬほどうざい。
能動的に攻める能力が弱く、攻撃を食らえばあっさり落ちてしまうため、チームの主力にはし辛い。
また、ホバーしているので回避性能の高いジャンプ*3が使えないため、注意が必要。
中にはカノン砲を装備できるなど、移動性能が低い代わりに火力を充実させたタイプもいる。
- 飛行
名前の通り、飛行できる。高度はある程度変えることが可能。もちろん紙装甲で他のタイプに比べて積載量の制限がきつい。
とはいえ搭載できる武装は豊富で、専用の投下爆弾や複数の射撃武器など意外と攻撃性能高め。
高い移動速度に加えてジャンプの代わりに高度を変更することができるため、回避性能もかなり高い。
地上OKEは真上に攻撃できる機種が少なく、効率的に相手取るには対飛行タイプ戦を考慮したハードウェア/ソフトウェアが必要となる。
当然格闘攻撃を受けることも無く、総合的に見て攻撃を受けにくいが、その分対空機雷などには弱い。
反面、格闘攻撃ができないため弾切れになるともはや浮いていることしかできないし、燃料切れを起こすとたちまち墜落してしまうという弱点もある。
- 武装
武装は主に手に装着する射撃武器とミサイルや地雷などの背中武器。
アサルトライフルやビームガンなどの系統があり、大抵は威力が2〜3段階存在する。
威力が増加すると弾薬ごとの重さが増加してしまうため、一長一短。
また、背中武器のミサイルやロケットは大・中・小とあり、大型化すると最大弾数が減る。
弾薬は任意で増減させることができる。背中武器は強力な分、上限あり。
威力を下げて数を増やすか、あるいはその逆か。もしくは機動力を犠牲にするかなどかなり悩ましい。
単純な威力の他、発射時・被弾時には発熱を伴い、これが一定以上になるとスリップダメージを受けるようになるので、この辺りも注意が必要。
- アサルトライフル
徹甲弾を射出する射撃武器。一番スタンダードな武器。
連射性が高く、威力もそこそこ。ただし、実弾なので重量もそこそこ。
被弾時の発熱量も低くはないので、とにかく連続で当てられれば重量級でも撃破できたりする。
- ビームガン
ビームを発射する射撃武器。ちなみに、1発ごとにカートリッジを使うので、やっぱり軽いと言えど重量がある。
連射しづらく威力が低い代わりに発熱量が高く、高速で射程も長い。ただし、遠くになるほど威力が落ちる。
ビームだが物理的な衝撃もあるらしく、直撃するればちゃんと怯む。
発射時の熱量も高いため、補助武器もしくは怯み狙いなどメインとしてはやや期待しにくい。
- ショットガン
おなじみの散弾系射撃武器。射程が短く1つ1つの威力は低いが、射程圏内なら命中率が高く当然大量ヒットすればすさまじい威力を持つ。
体勢が崩れるという要素があるため、命中率が高いというのはかなり魅力である。
適当な射撃でジャンプや回避を誘い、身動きが取れない瞬間を狙って叩き込まれるとまず回避不可。
また、ミサイルなどを撃ち落としたりもできる。当たれば、だが。
一定距離飛んでから散弾を放つ「炸裂弾」という武器もある。
作品によっては発射した瞬間にキャラオーバーが発生してしまい不発になることも。
- パルスガン
特殊な射撃武器。
単純な武器としての性能はアサルトライフルとビームガンの悪いとこどり。
相手のCPUをわずかな間停止させる。停止時間はCPU性能による。
パルス弾は他の実体弾と区別できないため、狙っての回避は不可能。
うまいこと当てられれば袋叩きにできる。うまいこと当てられれば。
- カノン砲
一部の機種にしか装備できない強力な射撃武器。
弾速も速いが重量が重く、多くは積めないのできっちり当てていく必要がある。
速い強い重いというすこぶるわかりやすい武器。
- レールガン
カノン砲よりも搭載できる機種が少ないが、圧倒的な弾速と威力を持つ実弾武器。
射撃時のエネルギー消費も大きい。
- グレネード
二脚のみが装備できる射撃武器。
それ自体の威力は高くないものの、発熱量が高く軽いため、分厚い敵を倒すのに使える。
手が必要なため、大体格闘能力が高いタイプが使える。
- ミサイル
一番一般的な背中武器。追尾性能を持つ。小型〜大型に分裂ミサイルとバリエーションも豊富。
横にジャンプした程度では回避できないため、命中率が高い。
一方でミサイルジャマーやデコイ、迎撃弾といった対抗装備も多く、それらを使われると途端に役立たずになる。
特に大型ミサイルは最大弾数が1発しかないため、ジャミング対策は必須。
発熱量は高くないため、重装甲には効きづらい。
- ロケット
同じく一般的な背中武器。追尾性能はない。
敵に接近すると炸裂し、ナパームをばら撒く。
ミサイルとは逆のため、回避力が低く硬い相手にこそ有効。
- 地雷/機雷
地面や空中に設置する。一部を除き移動しない。
特性は様々だがかなり威力が高く、撒いておくだけで相手の行動を制限することもできる。
大体が近くに来ると発動しておしまいだが、一部は相手に着弾するまで残り続ける。
- 投下爆弾
飛行タイプだけが搭載できる、真下への攻撃が可能な武器。
大抵の陸上OKEは頭上が死角になるため、上空に居座れれば一方的に攻撃できる。
- 特殊兵装(仮)
相手を攻撃することを目的としないタイプの背中武器。
相殺弾、チャフ、レーダー妨害弾、デコイがある。
相殺弾は正面広範囲に微細なダメージを発生させ、弾を打ち消すことができる。地雷/機雷用と発射弾とで別。
チャフはジャミング系の装備で、少しの間ミサイルの照準を狂わせる。
レーダー妨害弾は全域のレーダー有効範囲を1段階低下させる。3,4発で50m*4まで低下する。
デコイは敵のミサイルを引き付ける。オプション枠の妨害装置を積めない場合などに有効
- 装甲
装甲厚を10㎜単位で設定できる。装備しないのもOK。当たらなければどうということはない。
重量はボディの重量に依存する。
装甲を厚くすると当然防御力は上がるが、発生した熱を発散しづらくなってしまう。
熱によるスリップダメージは堅牢なボディでも過熱状態になると1分持たずに死ぬので厚くし過ぎるのも考え物。
また、装甲厚以外に特殊装甲を設定できる作品では対ビーム、対爆発など、特定の攻撃に特化させることもできる。
- 燃料(エネルギー)
燃料/エネルギーの搭載量も調節できる。殆どの行動で燃料を消費するが、戦法やハードウェア構成によっても消費量は増減する。
積みすぎると重くなり、少なすぎると燃料切れで木偶人形と化すので、どの程度余裕を持たせるかはシミュレーションを繰り返して詰めていくしかない。
- CPU
ソフトウェアの土台。ソフトウェア容量と処理速度に関連する。
細かくは後述するとして、瞬く間に処理されるので高速タイプと低速タイプの実感がわきづらいことも。
他の装備と違って高性能なものにしてもあまり重くはないが、パルスガンの悪影響は受けやすくなる。
- オプション
特殊兵装に近い、直接攻撃には関与しない装備群。
武装同様装備できる数はボディによる。
弾数設定はできず、オプションごとの使用回数だけ使用できる。
また、オプションによって重ね掛け・同時発動もできる。
大半のオプションは起動すると燃料を消費するほか、発熱するものもあるため燃料切れやオーバーヒートにも注意が必要。
- 妨害装置
ジャマー系装備。きっちり5秒、ミサイルを無力化するジャミングを行う。
5回使えるのだが、何の嫌がらせか何の効果もないのに重ね掛けできてしまうため、対策しないと1発で使い切ってしまう。
ミサイルを使う場合、5秒おきに発射する・敵OKEごとの想定ジャミング回数をカウントしておくなどの工夫が必須。
- シールド
バリアを張ってダメージを軽減する。重ねがけ可能。
使用中は冷却効率が低下する欠点があり、熱攻めには弱い。
- 飛翔体偏向装置
あらゆる飛来物の軌道を捻じ曲げ、射撃武器を無力化する。
遠距離の射撃戦では効果が高いが、至近距離になると偏向が間に合わず被弾してしまうことがある。
- 冷却装置
発熱を一気に下げる。発動すると稼働時間中は冷却し続けるため、被弾時だけでなく発熱を気にせず連射するのにも使える。
代わりに、規定量まで一瞬で下げるわけではないため、使うのが遅れると熱ダメージを受けてしまうことも。
冷却強度は決まっており、2つ以上同時起動することで冷却量を上乗せできる。
- 修復装置
冷却装置の耐久力版。そこそこの重量があるが1回しか使えない。
こちらも効果を発揮しきるには時間がかかるため、タイミングには注意。
- エネルギータンク
燃料/エネルギーの残量を回復する。
稼働時間を延長できるがメインのタンクを拡張することでも対応できるため、大抵は「最大まで拡張してもまだ足りない」という場合にお呼びがかかる。
- 加速装置
サイボーグ009でおなじみ、名前の通り、あらゆる行動を高速化する。
重ねがけも可能だが同時に発熱が増し、高速化した分燃料消費も増えるので注意が必要。
- レーダー強化装置
多分一番要らない装備。
レーダーレベルを1段階上げることができるのだが、デフォルトで戦闘エリアを網羅できるので普通は使わない。
唯一の用途はレーダー妨害されている時のみ。
しかし、レーダー妨害が重ね掛け可能なのに対してこちらは同時起動しかできないため、同じ感覚でその影響を払拭することは不可。
一応、一般的な射撃射程である100mまでの視野は確保できる。
実は最大限この装置を利用した場合、一方的な虐殺が可能になるが、ある意味すさまじく難易度が高い。
性能を強化するタイプには、移動速度や連射能力を上げる装置や被ダメージを減らす装置がある。
- 自爆装置
名前の通り。任意に起動できるが、被撃破時にも自動起動し、周囲に大ダメージを与える。
格闘特化系の場合、冷却する必要なし・修復してもすぐに減る・近寄ってしまえばジャミング不要といった理由で割と採用の余地あり。
性能強化して生存性を上げるかは人による。
ストーリーモードで「敵の破壊」が目標になっている場合、自爆装置で刺し違えてもクリア扱いになったりする。
ソフトウェア
さて、ここからが本番。
このゲーム最大の心折システムである。そして、同時に要であり最高のロボ設計システムでもある。
ハードの説明でうっすら感じてたかもしれないが、OKEはソフトを作ってやらないと微動だにしないただのカカシでしかない。
そして、そのソフトの作成というのがほぼプログラミングなのである。
ざっくりとした指示を与えてやれば後は勝手にやってくれるなんて親切さはなく、きっちり組み上げる必要がある。
一応決まった処理をまとめたマクロというものがあり、これを組み合わせてやれば最低限の動きはする。
ただ、それではどうしてもかゆい所に手が届かず、人が作ったものを丸写しにしてもこのゲームの醍醐味は味わえない。
というか、丸写しにするだけでも一苦労だが。
使用できる処理から目的とするアクションのためにどうすればいいかを模索することが必須なため、ハードルはどうしても高くなる。
プログラミングとはいえ、何も言語を覚える必要はない。
具体的な手順は、各種処理を司るチップをフィールドに配置していくというもので、スタート地点は常にフィールドの端*5。
様々な条件を基に分岐するチップ、移動したり攻撃したりするチップ、計算など内部処理を行うチップ、と様々なパターンがある。
処理できるのは通常のソフトウェアプログラム同様に1つずつで、複数の動作を同時には行えない。
ただし、一度動き出してしまえば続いて別の動作を指示することはできる。
- チップ
アクションや状況判断など、様々なチップが存在する。
配置したチップは次にどこに繋がるかを指定できる。繋げられるのは八方向。
状況判断チップの場合、YesかNoかで向かう方向を決められる。
フィールド外縁はスタート地点を含めてリスタートポイントで、ここに到達するとスタート地点から再始動となる。
旧シリーズだと端から端までつなぐ必要があったが、PSPハードであればチップがない場所に到達してもリスタートとなる。
部分的に選択し、まとめて動かしたりもできる。
- アクション
攻撃や移動といった行動をとらせる。
移動は直進・旋回を基本とし、急旋回・ダッシュ・ジャンプ・上昇/下降が可能*6。
移動は八方向が選択でき、直進であれば移動距離、旋回であれば角度を1m、1度単位で指定できる。
実行中に別方向が実行されると中断されるが、直進しつつ旋回などであれば可能。
武器を使用する場合、指定の範囲に敵がいれば発射命令だけで狙いをつけてくれる。角度自体を任意に決めて撃つことも可能。
また、どの武装を何発撃つかを選択可能。最大8連射。
アクションは停止と通過が選択可能。
停止はそのアクションが完了するまで処理が停止し、通過はすぐ次の処理に移る。
ほとんどのアクションは始動に一瞬のタイムラグを必要とし、通過モードは無策で使用すると行うべきアクションを行ってくれないという中級者向けのモード。
使いこなせるようになればむしろ通過モード一択と言える。
- 状況判断
弾・敵味方・障害物といったフィールド上の存在や耐久力や熱量などのデータを元にYes or Noで分岐する。
こちらも細かく1桁単位で指定可能。
逆に言うと、これらのチップを使わないと各種情報が取得不可であり、ちゃんと情報収集しないと身動きが取れなかったり的になったりする。
加えてどういう基準で分岐してどう処理するかも考慮する必要がある。
例えば、正面30度の範囲で、300m以内に敵がいて、100m以内に敵がいないなら前身、といった感じ。
同じように弾を感知したら回避行動をとらせることも可能。
敵味方など大雑把な括りの他、ボディの種類ごと、射撃弾か地雷/機雷かを判別させることもできる。
- カウンタ/演算
シリーズ途中で追加されたチップ。
カウンタは様々なデータを上書きするまで保持でき、演算はカウンタの値に四則演算などの処理を行える。
さらに深堀すると、論理演算・シフト演算・三角関数などの計算も可能。
状況判断チップで参照することができ、これを駆使することで複雑な処理が可能になる。
一番簡単な使い方は、現在時間を記録しておき、一定時間経過後に何らかの処理を実行するなど。
また、カウンタのデータを友軍全体で共有する「チャネル」というものもある。
カウンタ枠は各機に6つ、チャネル枠は共有で8つある。
カウンタやチャネルの値は画面上に表示させておくことができる。
- ロックオン
まず、特定の条件を元に、合致する中で最も近い機体をロックオンする。
カウンタの値を元にロックしたりもできる。
レーダー依存であるため、妨害されている場合は対象外となる。
ロックすると相手の方向を常に向くようにしたり、射撃状態かどうかなどの挙動も取得可能になる。
また、ロック対象であれば座標を取得することができる。どう活用できるかはプレイヤー次第だが。
ロックオンとは逆に、通常のターゲッティングを解除し、銃口カーソルをカウンタで動かして任意方向に撃ったりもできる。
- ボタン取得
現時点の最終作「EXA」で実装された新チップ。参戦ユニットで1機だけにセットできる。セットした機体は操縦型となる。
ボタン操作情報をカウンタに取得でき、それを状況判断に使用できる。
ただし、その情報をどう動作に反映するかのプログラムは自力で作る必要がある。
また、操縦型だからと言って全て操作する必要はなく、移動だけ自動で動かし何を何発射撃するかを手動にしたりも可能。
ボタン情報は取得処理した時のみカウンタに取り込めるため、押した→押してないに切り替えるには再取得が必要。
あくまでカウンタの情報であるため、演算で書き換えることは可能。
LRボタンをモード切替に使うなどして、対応するボタン操作を拡張することもできる。
他にもアナログスティックの操作も取得することも可能だが、リアルのドリフト現象対策は必須。
- ノップ
NOP=no operationの略。何もしない。ノッブや回す方のノブではない。
上記の通り、チップなしだとそこから先には繋げられないため、穴埋め用。
ほんの一瞬とはいえ完璧に無駄な挙動なため、できれば使わないような構成にしたい。
亜種として、任意の時間もしくは動作の完了まで待機するチップもある。これらは通過モードでは必須。
- サブプログラム
サブエリアのあるCPUを装備している場合のみ使用可能。サブエリアがないとノップと同じ。
サブプログラム呼び出しでサブエリアにジャンプし、完了するとこのチップから再スタートする。
普通のプログラムでいう関数に当たり、ある程度複雑で何度も使用する処理をまとめておくと便利。
- デバッグ
みんなのトラウマ。プログラムがちゃんと動いてくれるかの確認作業。
ドローンや他のOKEを相手に戦闘を行える。
理論上完璧なつもりでも、大体何かしらしくじってるので、どこでどう失敗してるかの確認は必須である。
カウンタ確認やスロー・一時停止など、必要な機能は揃っているので頑張ればなんとかなる。
ただ、処理がなまじ早いので、スローにしても目で追いきれないこと請け合い。
場合によっては、デバッグ作業のために別のOKEを用意する必要もある。
何か面白そうなのがあればどしどし追加歓迎。
- ジャミング回避
【処理】ミサイル→戦闘開始時間A取得→(間)→戦闘開始時間B取得→時間BからAを減算→5秒以内ならミサイルは使わない
妨害装置は5秒間継続するため、連発しても無駄になりやすい。
そこで、5秒経過を確認した場合のみ次のミサイルを撃つようにする。
ついでに相手がオプションを起動しているかどうかも判別すれば、オプション切れだと分かれば大型ミサイルなどを使うなど次につなげられる。
妨害装置はその利便性から装備していることが多いため、作っておくとかなり役立つ。
- ミサイル回避
【処理】正面にミサイル感知→横ジャンプ→着地後に正面ジャンプ
こちらは逆にジャミングが切れた後にミサイルを回避するためのプログラム。
ミサイルと言えどジャンプを完璧に追従しきれないため、すぐに直角方向にジャンプすることで回避できたりする。
ただし、確実というわけではないため、あくまで最終手段である。
- 通過モード活用
【処理】アクション(通過)→数フレーム待機→別のアクション
アクションはそれぞれ始動しきるまでに何フレームかの時間が必要で、それまでに別のアクションが入るとキャンセルされてしまう。
その為、普通に使うと停止モードが便利なのだが、実はアクション後にも数フレームの無駄な時間が存在している。
また、停止だとその間に攻撃されると回避判定できずに食らってしまったりする。
そこで通過モードで通した先で始動に必要な数フレームを潰してやることでアクションのキャンセルを防ぐことができる。
なお、どれくらい待機させればいいかはハードウェア次第なので、要検証。
- 集中ロックオン
【処理】ロックオン→カウンタにロックオン番号→チャネル送信→(他機)チャネル受信→カウンタからロックオン
ロックオンした敵ユニットを、他の友軍機全員で共有して集中攻撃を仕掛ける。
ラスボスクラスでなければ各OKEのボディは圧倒的に優勢という相手はいないため、1対3の状況というのはかなり一方的になりやすい。
カウンタとチャネルを理解してさえいれば簡単に実装できる手軽さもポイント。
- フラグ管理
【処理1】状況判断→定数をカウンタAに入力→フラグ用カウンタBに論理和
【処理2】フラグ用カウンタBを別カウンタCにコピー→定数をカウンタAに入力→カウンタCに論理積
ちょっとハードルが上がったけど頑張れ。
複雑なプログラムになってくると、14あるカウンタ・チャネル枠では処理しきれなくなる場合がある。
そこで、フラグ管理を1つのカウンタで賄うためのプログラム。
定数というのは2のn乗で、nには状況に応じた数値が当てられる。
上記カウンタBに例えば1101という値が入っている場合、あるフラグ3つがONで、1つがOFFと判別できる。
詳細は省くが、論理和・論理積というのは二進数という数え方に基づきこのフラグのON/OFFを手軽に行う処理。
- レーダー蹂躙
【処理】レーダー妨害×4→レーダー強化×4→ロックオン→敵座標をカウンタに入力→チャネル送信&受信→自他の座標を元に角度と距離を算出→移動&攻撃
建て主が作った中で最も複雑な奴。
まず妨害によりレーダーの有効範囲を最低にまで落とす。
続いて、レーダー強化装置を4つ同時に使用し、自機のレーダーの有効範囲を正常レベルにまで戻す。
そしてロックオンで直近の敵を取得し、いまだ暗中模索状態の友軍に送信。
それぞれ自身の座標との差分から三角関数を用いて角度と距離を把握し、その方向に移動し、敵がいそうな場所めがけてショットガンをぶっぱなすというかなり無茶なプログラム。
ちなみに、三角関数の演算だけでサブエリア1つ使い潰した。
また、レーダー強化担当以外はレーダー範囲を監視して80mくらいまで回復したら再度妨害をかけたりなど上記処理に加えて色々やってる。
認識できないとアクションの取りようがないという仕様を全力でメタった代物。
- キャンセル機動
「CarnageHeartPortable」から使われるようになった手法。
先に述べた通り、通過モードを使用して何らかの動作の最中に次の動作を指示すると現在の動作を中断してしまうのだが、これを意図的に引き起こし、物理演算によって生まれる奇妙な挙動を利用する。
複数の動作を組み合わせて初期設定には無い行動を作り出す、とも言えるだろうか。
例としては「急速移動」チップでの短距離ダッシュを中断→即再発動し限界以上の速度で移動する*7、強い慣性のつく格闘や特殊行動を中途キャンセルして通常ではありえない高速移動を行う…など。
追記・修正はスタートからチップを繋いでお願いします。
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▷ コメント欄
- FF12のガンビットの先駆者的な奴。最近はSTEAMでこの手のゲームが出ててウレシイ -- 名無しさん (2022-09-18 19:02:48)
- UNACみたいなもんか(出たのはこっちが先だったと思うが) -- 名無しさん (2022-09-18 19:05:58)
- UNACどころかu-ACより早いのよね。カルネージハート初代はPS1だから。 -- 名無しさん (2022-09-18 20:05:24)
- 行動ルーチン自体を自分で構築しなければならないという意味ではUNAC作成より深いと言える…かな -- 名無しさん (2022-09-18 20:20:41)
- エクサは説明書に「動画投稿OK」なんて書いてあったりする。エクサ発売当時は全体的に今ほどゲーム会社がプレイ動画にオープンな態度じゃなかったんだよな -- 名無しさん (2022-09-18 20:24:28)
- エクサは手動操作可能なモードがあるが、「○ボタンを押す→○番の武器を○モードで○発発射」とか、押したボタンに対する行動をプログラムしないといけないので、「手動操作ならプログラムしなくても戦える」わけじゃないのだ。ちなみに移動は手動で攻撃やオプションなどの一部操作は自動という半自動操作もできるのがなかなか面白いところだ -- 名無しさん (2022-09-18 20:32:53)
- まさかこのゲームの項目ができるとは。感謝しかない。 -- 名無しさん (2022-09-18 20:53:16)
- まあ最低限動けるプログラムが組めれば後はデススフィア撒いときゃ大体何とかなる -- 名無しさん (2022-09-18 21:08:23)
- 敵を目の前にしてくるくる回りだしたり、障害物に親の仇かってくらいにレーザー撃ち込んだりするプログラムになったこと絶対にあるよね -- 名無しさん (2022-09-18 23:03:35)
- 思った通りに動かないけど思った通りに動き始めると思った通りに動かないゲーム -- 名無しさん (2022-09-27 15:21:41)
- めちゃくちゃ面白いんだが同時にめちゃくちゃプレイヤーを選ぶゲームでもある。最終的にプログラマーになりますた。 -- 名無しさん (2022-09-27 16:01:39)
- このゲームは発狂した -- 名無しさん (2023-01-29 00:34:34)
#comment(striction)
*2 シリーズによって増やす方法は異なる。
*3 ジャンプは移動量が多く上移動が含まれるため、照準を定めづらい。
*4 射撃武器の基本射程の半分くらい
*5 場所は変更可能
*6 タイプごとに可否がある
*7 ダッシュは「急加速→急制動」という動作だが、後半の急制動をキャンセルして速度を維持している
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