ラーの翼神竜

ページ名:ラーの翼神竜

登録日:2009/12/27 Sun 11:26:59
更新日:2023/08/11 Fri 16:54:07NEW!
所要時間:約 42 分で読めます



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遊戯王 遊戯王ocg 星10 神属性 幻神獣族 神のカード マリク 雑魚 遊戯王ボスキャラ 弱体化 三幻神 太陽神 不死鳥 フェニックス 球体 スフィア 1ターンキル どうしてこうなった ラーの翼神竜 ラー マリク・イシュタール 所要時間30分以上の項目 攻撃力?/守備力? ホログラフィックレア コメント欄ログ化項目 紙のカード マリク涙目 原作はチート 闇のデュエルでは最強 ocgは弱い 召喚条件無視しまくり 太陽の神 古代神官文字 自爆神 ヲー ヲーのよく死ぬ竜 役立たず ←おい、デュエル‥しなくていいや ライフちゅっちゅギガント 「特殊召喚させろよ…オラー!」←球体形「出てこいよオラー!」不死鳥「自爆しろオラー!」 5年越しの強化 this card cannot be special summoned. 着々と増えるサポート ラー金〇




精霊は歌う。


大いなる力、すべての万物を司らん。


その命、その魂、そしてその骸さえも。




「古代神官文字を解読した者だけが神を従える!
我が勝利のために起動せよ! ラーの翼神竜!!」




ラーの翼神竜とは漫画『遊☆戯☆王』及び関連作品に登場するカード。
英語名は原作では《THE SUN OF GOD DRAGON》、OCGでは《The Winged Dragon of Ra》。


+ 目次-

【原作・アニメ】

マリク・イシュタールが使用する神のカード。
オシリスの天空竜オベリスクの巨神兵に並ぶ三幻神であり、3体の中でも最高位に位置する神。


もちろん世界に1枚しか存在しないのだが、グールズはコピーカードを量産している。
しかし、このカードのコピーを使用するとオリジナルの「神の怒り」に触れ、
○発狂する
○廃人と化す
○召喚と同時に絶命
○決闘中のプレイヤー両方に神の裁きが下る
など、もはや決闘どころではない。


ちなみにテキストはすべて古代神官文字(ヒエラティック・テキスト)で書かれており、
闇マリクによると、古代神官文字は「千年アイテムに何らかの関わりを持つもの以外は解読不能」とのこと。
このカードを作ったペガサスですらこの文字は解読できず、やむをえず丸写しにしたらしい。
ちなみに彼が千年アイテムに選ばれた者でありながら解読出来なかった辺り、厳密には千年アイテムと前世からの繋がりのある者だけが解読出来ると言った方が正しいのかもしれない。


なお、この古代神官文字…召喚されたラーが放つ光によって文字が浮かびあがるという謎な特殊加工がなされている*1
これ自体はペガサスがほどこした加工らしく、時期的にソリッドビジョンがデュエルに使えない以上、そもそも闇のゲーム前提*2のカードだった様子。


共通能力

三幻神共通で「モンスター効果・罠カードの効果を受けず、魔法は1ターンのみ有効」という耐性を持つ。
ラーは三幻神の中でも「神のランク」が最高位であるため、(場合によっては他の神を含めた)ほぼあらゆるカードの干渉を受け付けない絶対的な耐性である。
《神の進化》?知らん、そんな事は俺の管轄外だ
攻撃名は「ゴッド・ブレイズ・キャノン」。


固有能力

  • 生け贄召喚の際に生け贄にしたモンスターの攻撃力の合計が攻撃力に、守備力の合計が守備力になる

生贄に捧げたモンスターの攻撃力・守備力それぞれの合計値を得ることができる。
強固な耐性を持つこのカードに攻撃力を集約できることの強さは疑いようもない…のだが、「生贄の質によってステータスが決まる」不安定さ、「フィールドの総攻撃力は変わらない」爆発力のなさなど欠点も目立つ。


  • 球体状態スフィアモード

上述の通り、ラーのテキストは古代神官文字で書かれているのだが、これを解読して起動の呪文を唱えないとコントロールできず、置物同然の「球体状態スフィアモード」のままである。
戦闘にも参加せず、壁モンスターにすらなってくれない。
古代神官文字を読み上げることで初めて「戦闘状態バトルモード」に移行し、読んだプレイヤーがコントロールを得る。
最悪の場合、つまり起動呪文を自分が読めず相手が知っていた場合には、3体生贄で召喚したモンスターをノーコストで相手に取られるという悲惨なことになる。





これだけだと大して強そうに見えないが…





隠された能力

古代神官文字で記されたテキストの全文は(海馬の解析によれば)以下の通り。


  1. 神は三体の生贄を束ねてその力を得る ただし神を従えし者 古の呪文を天に捧げよ
  2. 神は地より蘇生する 再生の術と従者の命を与えよ 時はひとつであろうとも戦場の敵は炎によって屍と化す
  3. 時ひとつとして神は不死鳥となる 選ばれし魔物は大地に眠る

さすがにこれではまるで意味がわからんので、ざっくり解説するとこんなかんじ。


  1. 生け贄召喚の際に生け贄にしたモンスターの攻撃力の合計が攻撃力に、守備力の合計が守備力になる
  2. ライフを削ってその数値を攻撃力・守備力に変換する+α
  3. ライフ1000ポイントを払うことで、相手モンスターをあらゆる耐性を無視して焼き殺す+α

但し、3つの能力全てを当初から把握していたのは闇マリクのみ。


原作では、第2以降の効果は蘇生時にのみ使用していたが、アニメ版ではどこから特殊召喚されても発動している。
一応、上述した海馬の解析でも第3の効果には「蘇生」とは書かれていないが、第2については思いっきり「蘇生」と書かれているため矛盾が発生している。




1.「ラーは3体の生贄を束ねてその力を得る ただし神を従えし者、いにしえの呪文を天に捧げよ」
上述の生贄分の合計ステータスになる&球体(スフィア)モードから古代神官文字の呪文を唱えたプレイヤーがコントロールする戦闘(バトル)モードへと変化する効果。


この固有効果だけは表マリクも認識できていた。
しかしこれ以外の能力を解読できなかったこと、「千年の選ばれし者のみがその意を受けることができる」「奴は千年錫杖の真の啓示を受けてはいない」という闇マリクのセリフからして、
おそらくは原作の場合、表マリクにも古代神官文字は読めず、千年ロッドに見せられた映像なりで第一の能力の内容だけを認識したものと思われる。
※アニメDMの場合、表マリクは後述する第二の能力の古代神官文字の詠唱に対して「あの古代神官文字は初めて聞く言葉だ」と告げている。
ちなみに後述するDM8では表はこの能力は使えるとはっきりと明示されている。


後述の第二の能力で出現したラーが、誘発即時効果のようにして自分のフィールドのモンスターを生贄に捧げ、そのステータスを瞬時に吸収するシーンもあるが、それがこの能力の一部なのかは不明。



2.「神は地より蘇生する 再生の術と従者の命を与えよ 時はひとつであろうとも戦場の敵は炎によって屍と化す」


蘇生した際*3に発動できる効果。
作中描写では

  • プレイヤーのライフをラーの攻撃力・守備力に変換
  • 自分フィールドのモンスターをリリースして、ラーの攻撃力上昇
  • 相手の場のモンスターを全て破壊
  • 速攻

の複合となっている。


第二の能力による形態は「プレイヤーと神との融合」と表現され、実際に《融合解除》によって解除できる。
その場合、プレイヤーのライフがその時のラーの攻撃力分回復する。
上述した「他のモンスターを生贄にすることでその分のステータス上昇」効果を発動していれば、
その分を吸い上げる形でライフをデュエル開始時点以上に回復することも可能。


バクラ戦では「全てのモンスターを破壊し プレイヤーを抹殺する」として4体のモンスターを焼き尽くして勝利しているため、「戦場の敵は炎によって屍と化す」の文言通りの全体攻撃or破壊能力を行いつつプレイヤーにもダメージを通すことが出来ていた。


さらに原作では、「速攻」効果が付随する。本来原作では、特殊召喚したモンスターはそのターン召喚酔いで攻撃できないのだが、速攻能力を持つモンスターはこれを無視できる。
原作では第二の能力が相手のターン中に使われることはなかったが、同じく「時ひとつ」の文言がある後述の第三の能力と同じ速攻だと考えると、相手のターンにもこの効果を発動・攻撃することが出来ると思われる。


これを生かした蘇生からの1ターンキル(TCG用語的にはワンショットキル)が闇マリクの主戦術である、とされることが多い。
とはいえ、「《死者蘇生》を使い回す」というデッキコンセプトからも分かる通り、1キルを防がれることは最初からある程度想定した上でデッキが構成されている。
これを鑑みるとむしろ「継続的に1キルをちらつかせ続けて相手を消耗させる」いやらしい戦法がマリクデッキの真骨頂だと言えるだろう。


なお闇遊戯とのデュエルで語られた「プレイヤーと神との融合」、裏を返せば「この状態のラーが破壊されればプレイヤーも致命傷を負う」という闇マリクすら意識していなかった危険なデメリットが明かされた。そのため第2効果を発動させたラーを闇マリクごと破壊された事でマリクの主人格が表に戻って自ら仕掛けた闇のゲームで闇マリクが代わりに生贄となり、そのままサレンダーで葬られるという末路を迎えた。


そうはいっても、やはりこのカードには超耐性があるためその状態のラーを除去する事は難しく、ワンキル条件さえ整ってしまえば相手が抵抗できる手段はほとんどない。
最高神にふさわしい凶悪な効果と言えるだろう。



3.「時ひとつとして神は不死鳥となる。選ばれし魔物は大地に眠る」


ラーが不死鳥形態に変化。ライフを1000ポイント払うことで、耐性を無視して相手モンスターを破壊する能力。
(原作では1体を選んで破壊するような描写だが、アニメGXでは全体破壊を行っている)
効果名は「ゴッド・フェニックス」。


この効果と言えばやはり




だろう。


闇マリクが自身の能力で発動した「闇のゲーム」では、モンスターのダメージをそのままプレイヤーも体感する。
この効果によってモンスターごと城之内の精神を焼き尽くすことで相手をデュエル続行不能にしての勝利を狙った。
平たく言うと文字通り相手を殺しにかかった。おい、デュエルしろよ


とはいえ、闇のゲーム以外だと何の役に立つのか微妙との声もある。
耐性無視はインフレの進んだOCGでこそ有用でありチート耐性が目立つアニメ・漫画でも、実は原作におけるバトルシティ編に限っては汎用破壊耐性を持っているのは同じ三幻神か、マリク自身が使用した《万力魔神バイサー・デス》(アニメでは《プラズマ・イール》)や《リバイバル・スライム》くらいのもの。*4
同じ神を相手にする場合には有用であり「神のランク」の違いを見せつけることはできるが、逆に言えばそのくらいしか使いみちがない。
OCG基準で言っても、第2期と第3期の狭間の当時ですら「ならず者蘇生させた方がライフコスト無い分ゴッドフェニックスより強いw」と散々な言われようであった。
これだけでは「カードの殺戮兵器」とすら言われる三幻神レベルの強力な効果とは言えない。



不死鳥となるの文字通り、この能力使用ターンのラーは不死の能力が備わる。
マリクはラーを不死鳥として特殊召喚することで壁として使い、攻撃力6000のオシリスの攻撃(サンダーフォース)でも戦闘破壊されなかった。
更に第二の能力同様の「時ひとつとして」の文字通り速攻効果があり、条件が整っていれば相手のターンにも除去効果は使用できる。


豊富な蘇生手段が揃っているという前提ではあるが、闇マリクは不死と速攻能力を活用することで、
遊戯のターン時にオシリスの攻撃に合わせて不死鳥形態のラー(この時点ではライフコストはかからない)を不死の壁モンスターとして特殊召喚してバトルフェイズをやり過ごし、更にターン終了前に第三の能力でオシリスを焼き払って相手の場のモンスターを空にし、
自分のターンにラーを特殊召喚、第二の能力で止めを刺しにかかるといった戦法も使った。


なおついでに効果の召雷弾も無効化しているのだが、この時の闇マリクの発言が「火の鎧を雷の矢ごときが貫けると思っているのか」、
逆に言うと、不死鳥ゴッドフェニックス以外の形態では通常の三幻神同様の耐性しか持っていない、という可能性が示唆されてしまった。
まさかのさらなる弱体化である。*5


原作の場合は神共通の耐性に階級補正も加わるという驚異的な耐性を持ちつつ、瞬間的な高攻撃力でもって猛威を振るう。
「神のランク」がカットされたアニメの場合でも神自体の耐性はかなり強力である。
オベリスクがビートダウン、オシリスがコントロールを体現するとするなら、このカードは『クロック・パーミッション』*6と言ったところか。


【原作・アニメでの活躍】

原作・アニメDM

長らくエジプト王家に保管されていたがグールズによって盗み出される。
これに対してイシズ・海馬が共謀し、アンティ制の大会であるバトル・シティを開催、(唯一盗まれなかった神のカードである)オベリスクを餌にグールズを釣り出すことに成功。
最終的には他の三幻神ともども、バトル・シティを制した遊戯の手に渡る。


過去の記憶編ではディアバウンドを焼き殺すなど大活躍し、
他の神と共に光の創造神 ホルアクティとなり大邪神ゾーク・ネクロファデスを倒した。


漫画の闘いの儀では三幻神で唯一登場しなかったが、アニメでは三幻神をすべて出したいスタッフ陣の意向で登場。
オベリスク、オシリスと神を連続召喚したATMが絵札の三銃士を生贄に召喚。
ATMが古代神官文字を読みだした時は周りの誰しもが驚愕した。


なお『THE DARK SIDE OF DIMENSIONS』では、他の2神が登場する中唯一登場しない。
同作は原作の続編である以上、「闘いの儀」の回想シーンにも登場しなかったからだろう。



遊戯王デュエルモンスターズGX

カードデザイナーのフランツが同僚の隼人への嫉妬と上司であるペガサスへの逆恨みというしょーもない理由でラーのコピーカードを強奪。
自分が作ったフィールド魔法「神縛りの塚」の効果で神の怒りという問題をクリアーして大暴れした。
だが、紆余曲折の末なんと遊城十代ラー(のコピーカード)を使いこなす
何気に、三幻神としては唯一、複数の主人公に使用されたカードでもある(十代の方はコピーだが)。
KENN氏ボイスによる「ゴッド・ブレイズ・キャノン」も堪能できる。


アカデミアの寮の名前に採用されているだけあって三幻神の知名度は高いらしく、
中でもラーは十代曰く「神のカードの中でも最強…そして、使うものによっては…最悪の神のカード」とのこと。
の割にラーイエローは2軍扱いである。




【OCGに使用できない特典カード】

ラーの翼神竜
通常モンスター/星10
攻撃力????/守備力????
属性:神/種族:幻神獣族
テキスト: 精霊は歌う。大いなる力、すべての万物を司らん。その命、その魂、そしてそのなきがらさえも。


遊戯王DM4城之内デッキに付属していたカード。
こちらはアニメのイラストを再現している。
カードの色は通常モンスターの色に近い黄色でありシークレット仕様となっている。


下記のDM4版の効果を元にしてテキストが定められた。すべての万物?
アンデットを彷彿とさせるテキストなのはそのため。



【ゲームオリジナル】

DM4

GB版DM4でのみ「墓地のモンスターと、相手フィールド上のモンスター全てを、自分のフィールドに召喚する」という効果を持つ機械族モンスター。
原作と全く異なる効果なのはDM4発売時点でラーの効果が原作でも明らかにされていなかったため。
マリクの持つ「千年ロッド」の洗脳能力に合わせて強奪効果にしたのだろう。


DM8

DM8では「球体」(スフィア)、「通常」(バトル)、「不死鳥」(フェニックス)とそれぞれ別のカードとして扱われた。
神を名乗るだけあって通常形態、不死鳥形態共に異常なまでに強かった。


  • バトルモード:自分のライフを1にし、相手に「自分のライフ-1」ポイントのダメージを与える。
  • フェニックスモード:1000ライフ払い敵モンスターを全破壊(他のいかなるカードの効果によってもフィールドを離れない三幻神をも破壊可能)+ フェニックス形態のラーが墓地に送られた時、バトルモードとなって特殊召喚。

一見、それなりに穏当な原作再現効果に見えるが、本作においては完全に狂った強さである。
本作では「手札を任意のタイミングで墓地に送れる」ため、ドローした不死鳥を捨てることで完全ノーコストでバトルモードが降臨する
そしてバトルモードの効果により、自身のライフが相手を上回っていればその時点で勝利確定、仮に残っても鬼耐性のラーで悠々と潰せばよい。
実質的にラーをどっちが先に引くかというゲームと化しており、8のバランスが劣悪だと言われる要因。


本作はCPU戦の難易度調整が悪く理不尽なほどに難しい*7ため、逆にこのカードがなければ一方的に蹂躙されるだけになる。まさに救いの神ある意味ラーの全盛期。



WCSバージョン

※ただし初出はWCSへ繋がる系譜のNDSソフトである「NIGHTMARE TROUBADOUR」。


効果モンスター
星10/神属性/幻神獣族/攻????/守????
このカードを通常召喚する場合、自分フィールド上に存在するモンスター3体をリリースしアドバンス召喚しなければならない。
このカードの召喚は無効化されない。
このカードが召喚に成功した時、魔法・罠・効果モンスターの効果は発動できない。
このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、このカードを魔法・罠・効果モンスターの効果の対象にする事はできない。
このカードの攻撃力と守備力は、このカードのアドバンス召喚のためにリリースしたモンスターの 元々の攻撃力・守備力を合計した数値になる。
特殊召喚されたこのカードは、エンドフェイズ時に墓地に送られる。
このカードが特殊召喚に成功した時、 次の効果から1つを選択して発動する事ができる。
●1000ライフポイントを払って発動する。 フィールド上に存在するモンスター1体を破壊しゲームから除外する。
●ライフポイントが1ポイントになるようにライフポイントを払って発動する。 このカードの攻撃力・守備力は払った数値分アップする。


効果耐性は対象をとる効果のみ。つまりミラフォや激流葬で死ぬ
他の神よりも癖が強い効果で安定性が低く、特殊召喚時に《スキルドレイン》とかを使用されるとほぼ負け。
しかもオベリスクのOCG化前は召喚無効化と召喚時のカード効果封殺もなかったので神宣で死んでた


ぶっちゃけ通常召喚する価値はそんなにない。
「アンデットワールド」でアンデット族にしてしまい、豊富な蘇生カードで特殊召喚を繰り返すほうがよい。
使用者マリクのイメージにもよく合う。
最大の欠点はアンデット族がわざわざラーを召喚せずとも勝てるぐらい強いことか。
特にWCS後期には、環境レベルの種族デッキ【シンクロアンデ】が登場していたので…


変わった所では「必ずライフを100以下にできる」ことを利用し、【大逆転クイズ】でわざとライフを減らすために使うことも可能。


余談だがゲームの大会決勝マッチ二戦目でまさかの登場。そのデュエルでは負けたがラーの使い手が見事優勝したよ!やったね!





OCG

三幻神は長らくOCG化しなかったのだが、2008年末の《オベリスクの巨神兵》に続いて2009年末にこのカードもOCG化が決定。
先にOCG化した《オベリスクの巨神兵》の高い原作再現度、「闇のデュエルでなければ三幻神最弱」とすら言われるこのカードの性能から、極端な効果変更はないと思われ大きく期待されていた。
上述したWCSバージョンに近いものを想定し、それに合わせたデッキをあらかじめ作っていた古参決闘者も決して少なくなかった。


また、『遊☆戯☆王』で最も有名なバトル・シティ編、その大トリを飾った大ボスモンスターであるラーの知名度は相当に高く、
当時既にOCGを卒業していた決闘者、そもそもOCGに手を出していなかったファンすらも「ラーのカードだけは手に入れたいなー」と楽しみにしていたものは多かった。

















だがコンマイは…弾けた。悪い意味で。



















ラーの翼神竜
効果モンスター
星10/神属性/幻神獣族/攻 ?/守 ?
このカードは特殊召喚できない。
このカードを通常召喚する場合、3体をリリースして召喚しなければならない。
(1):このカードの召喚は無効化されない。
(2):このカードの召喚成功時には、このカード以外の魔法・罠・モンスターの効果は発動できない。
(3):このカードが召喚に成功した時、100LPになるようにLPを払って発動できる。
このカードの攻撃力・守備力は払った数値分アップする。
(4):1000LPを払い、フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを破壊する。


Vジャンプ2010年2月号に付属していたカード。
原作者高橋和希先生の書き下ろしカードである。
躍動感あふれるイラストはすごくかっこいい



…のだが、効果はすごく弱い
そもそも原作でマリクが行った原作コンボがほぼ不可能

  • 三幻神最高の効果耐性 →召喚無効されない、召喚成功時に他のカードを発動できないのみに。オベリスクにすらあった対象指定耐性がなぜかオミット
  • 墓地から何度も特殊召喚 →そもそも特殊召喚できない
  • 生贄の攻撃力を吸収&生贄の追加 →完全に消滅
  • ライフを攻撃力に任意に変換 →強制で100になるまで払わないといけない。もし払わなければ実質的に攻撃力0太陽を司る不死鳥なのに《火の粉》で死ぬ
  • 神をも葬る破壊効果 →オベリスクを含め対象に取られない効果持ちには無力であり、破壊耐性を持っていれば何もできない。しかも破壊トリガー系効果にもことごとく引っかかる

ラーより下位の神であるオベリスクでさえ備えていた能力が尽く失われている。
設定上は同等なハズの邪神アバターにもやられる。というか他の邪神にも負ける。
というか原作でこの効果で登場していたら、間違いなくマリクは誰にも勝てない


この悲劇は現役世代はもちろん、カードのコレクターや原作ファン、更には当時遊戯王を引退していたラーファンやプレイヤーにも知れ渡り…



…文字通り阿鼻叫喚の地獄絵図が展開され、悲痛な叫びや皮肉が各地で上がったのである。
ちなみにこの厳選したおびただしい数のコメント。編集履歴を見ればわかるが、この数だけでも実際にはほんの僅かである。
また中には本当にカードと抗議文をコンマイに送りつける人が現れたりと、様々な波紋を呼んだ。


当時の遊戯王OCGでは三幻魔やら某最強の地縛神やらがカード化される際に弱体化されており、それなりにブーイングや文句は出ていた。
「神」と名前につくのは弱体化フラグ、というジンクスもあった。意味不明なぶっ壊れカードをそのままOCG化できないのもわかる。


とはいえ、ここまで弱体化するばかりか効果自体もほぼ完全な別物になったのはあまり例がない。
ラー程の騒ぎになったのはやはり例を見ない(ラー以後の弱体化カードでもほとんどないと言える)。
やはり「原作の大ボスポジション」且つ「原作者描き下ろしのイラスト」からの残念カード化だったからだろう。
原作効果は大きいのである。


そんなわけでもはやラーとは言えない悲惨な効果に多くのデュエリストが嘆き悲しむ中、あるプレイヤーが「ラーがこの効果になっているのが問題なのであって、効果の使い難さなどが問題ではない」とした上で、
「コイツが『ライフちゅっちゅギガント』とか言った名称なら、使い難いが面白い効果のモンスターとして受け入れられたかも知れない」
とコメントされ、それを切っ掛けに目の前にある惨めなヲーラーから目を逸らすため様々な呼ばれ方をしている。下記はその一部。


  • ーの翼神竜」
  • 「ライフちゅっちゅギガント」
  • 「コピーカード(いろんな意味で)」
  • 「ヲーのよく死ぬ竜」
  • 「紙のカード」
  • 「コラー*8

「紛い物を使った者が不可解な死を遂げた」「運が良くても廃人化」という設定を持つこのカード自身が効果が廃人化し、紛いな変死体となるとは誰が予想できたであろうか。




あまりの酷さにこんなガイドラインも作られたほど。

マリク「ラーの攻撃力は生け贄にしたモンスターの合計となる!」←ならない
マリク「不死鳥は 再び墓地より 舞い戻る」←舞い戻らない
闇遊戯「来る!」←来ない
マリク「ししゃしょしぇい!」←ぢぇきにぁい
マリク「神に魔法・罠・モンスター効果は通じない!」←通じる
マリク「ワンターン・キル!」←される側
マリク「ゴッド・フェニックス!」←したらATK0に
マリク「まさにデスゲーム!」←自分が
バクラ「ラーなんぞ墓地に置いときゃ怖くねぇんだよ!」←正解


どうしてこうなった。




  • このカードは特殊召喚できない

論外。



  • このカードを通常召喚する場合、3体をリリースして召喚しなければならない。

ガエル雲魔物等の展開力のあるデッキならば出せなくはない。
しかし、その場合でもオベリスクの巨神兵D-HERO Bloo-Dの方が安定する。



  • (1):このカードの召喚は無効化されない。
  • (2):このカードの召喚成功時には、このカード以外の魔法・罠・モンスターの効果は発動できない。

神の宣告、神の警告等に無効化されず、召喚成功時に他のカードの発動を封じる効果。
決して悪い効果ではないが、それ以外のタイミングでの除去には無力。
強制脱出装置等といったフリーチェーンの除去カードを投入しているデッキも多い為、過信は出来ない。
そもそもオベリスクやオシリスと違ってこのカードは召喚後のフォローが必須な為、少々物足りない耐性である。



  • (3):このカードが召喚に成功した時、100LPになるようにLPを払って発動できる。このカードの攻撃力・守備力は払った数値分アップする。

例え8000のライフでもこの効果を使った瞬間100になる。
1ターンキル級の攻撃力を出すには意外と手間がかかり、そこまでやってヴェーラーやスキルドレインでも使われたら、目も当てられない。というか月の書1枚で乙である。


この効果は原作効果では唯一強いと言われていた効果なのだが、理由は2つあった。
まず、原作のラーの自分の場に居るモンスターを吸収して攻撃力と守備力を上げる能力は、特殊召喚したそのターンにも使えた。
つまり、蘇生さえできれば瞬間的に"自分のライフ-1+場のモンスターの攻撃力の合計"という強烈な攻撃力を一枚で叩き出してワンショットキルを狙えたのだ。
ついでに言えば、原作で持っていた神のカード特有の無茶苦茶な効果耐性があり、かつバトルシティ編では「モンスターを直接破壊する魔法カードは禁止カード」なので、対処手段がかなり限られるのも追い風であるといえる。


さらに、この蘇生カード1枚が超攻撃力モンスターに早変わりする能力だけでなく、
フィールド上のモンスターをリリースないし吸収した状態で融合解除すれば、
吸収したモンスターの攻撃力をそのままプレイヤーライフにする強力な回復ソースにも出来る(オマケ要素でもあるがラーは場に残る)。
こうした要素が強力と言えた。


なので特殊召喚できない上に、耐性もなく、大抵のデッキで800ポイントのバーン等が積める当時の環境とこいつでは、
自滅の要因になりやすい。


YU-JYOライフ・ストリーム・ドラゴンライフチェンジャーを使えばあるいは……
リリース3体展開した挙句にこいつら用意するのは面倒どころじゃないが。


ちなみに、ライフを能動的に100まで削れるため「九十九スラッシュ」「魂の一撃」との相性が良い。
減少したライフについては相手の方が潤沢なら「ロスタイム」である程度戻せる。


  • (4):1000LPを払い、フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを破壊する。

回数制限もなく、悪い効果では無いのだが、(3)の効果と併用する事が出来ないの大きな欠点。
ディアン・ケトが除去に早変わり!


補助無しでこの効果を使うならば、攻撃力アップ効果が使えないので、攻撃力0のモンスターを場に晒す事となる。
3体のリリースとライフ1000ポイント払った結果→モンスター1体破壊と攻撃力0のモンスター1体
正直言って割に合わない。
裁きの龍なら条件さえ整えばノーコストで特殊召喚可能、さらに同じライフポイント1000で盤面全破壊。おまけに攻撃力3000が残る。比べるだけ悲しくなるとまで言われた。


原作の耐性無視もなくなってしまった。
マスタールールの頃は召喚に成功したタイミングの起動効果でスターダスト・ドラゴンを破壊できたが、現在では不可能である。
当時ですら『だからどうした』程度の扱いだったが



この手のカードは実用性を無視して原作・アニメのようにあのラーを使える事を求める人も多いのだが、
「特殊召喚出来ない」の一文のせいで再現度としても最低の部類
印象的だった何回でも蘇生して襲いかかってくる姿が再現できなくなったため、最早ラーとは言えないのである。
特殊召喚さえできれば耐性以外の効果の自体はなかなか再現できている方なのである(召喚成功時の能力が特殊召喚時にも使える必要があるが)。


ただ多かれ少なかれ弱体化が必要なこと自体は理解できなくない。
というのも元々遊戯王名物のマッチキルカードである「自爆スイッチ」の存在から、(ライフが相手と7000差ある場合に発動できる互いのライフを0にして勝敗をドローにするカード。)
ワンキルしつつマッチキルの条件を満たせるこのカードのOCG化は絶望的と言われていたのだ。
特に当時は既にシンクロを筆頭とするの特殊召喚カードの猛プッシュにより生贄素材の用意はもちろん、ラー自身を特殊召喚する方法も十分に豊富だったので、
このままお手軽特殊召喚ワンショットキルカードを刷るのはまずいと考えても仕方のないことである。


とはいえ、例え原作やアニメそのままの効果だと強すぎると判断されたとしても、せめて「死者蘇生」で「特殊召喚」はできるようなマシな調整はできなかったのかと考えるのがデュエリストとして自然であろう……。


この頃はアニメ・原作の神と名のつくカードがことごとく酷い改悪を受けていたため、ラーはそれを象徴するカードとなってしまった。
「『神』と名のつくカードはゴミ化する」という風評はその後も続いていくことになる。


よほど(悪い意味で)反響が大きかったのか、三幻神で最後にカード化されたオシリスが程良く強く、なにより原作再現もバッチり備えた物となったのも何とも皮肉な話である。



結論(下に行くほど絶望である)

  • オベリスクでおk
  • オシリスでもおk
  • 地縛神のほうが遥かに強い。使用者不明の地縛神のほうが強い。
  • ブラック・ローズやトリシュで終了
  • ミラフォで終了
  • オネストで終了
  • モグラやカタストルで終了
  • ミラフォや炸裂装甲や次元幽閉で終了
  • ヴェーラーで終了
  • そもそも地割れに落ちるし、強制脱出でも死ぬ
  • 月の書で攻撃が止まる&攻守が0に
  • スキルドレインでry

という現実からラーを使う者は皆無という現実であった*9

サポートカード

一応、『コレクターズパック-伝説の決闘者編-』ではアニメGXでも使われたサポートカードがOCG化された。


ラーの使徒

効果モンスター
星4/光属性/天使族/攻1100/守 600
(1):このカードが召喚・反転召喚・特殊召喚に成功した時に発動できる。
手札・デッキから「ラーの使徒」を2体まで特殊召喚する。
(2):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、
自分は「ラーの使徒」の効果でしかモンスターを特殊召喚できず、
このカードは「オシリスの天空竜」「オベリスクの巨神兵」「ラーの翼神竜」の
アドバンス召喚以外のためにはリリースできない。


場に出ると同名モンスターを3体並べることが可能。3幻神のリリース以外のリソースとしては使えないものの、
神の召喚に繋げるには特殊召喚したり「二重召喚」を使う等の工夫が必要だが、手札とデッキどちらからでも展開できるのは優秀。
しかしラーのみならず、オシリスやオベリスクのリリースとしても使えるので結局ラーの評価向上には繋がらなかった、
どころか「ラーに使うぐらいなら別の神2体に使ったほうがいいじゃん」ということで格差を広げるだけであった。
「ラーの」使徒なのに…。


神縛りの塚

アニメGXで登場したラーを使役するためのフィールド魔法。
OCGではレベル10以上のモンスターに対して、効果の対象に取れなくなる耐性と効果による破壊への耐性が付く効果と、戦闘破壊した時に相手プレイヤーに1000LPのバーンを与える効果、そしてこのカードが破壊された時にデッキから神属性のカードを一枚サーチして手札にできる効果を持つ。
詳細はアニヲタwiki内にも項目があるのでそちらを参照のこと。
ラーのサポートとして見た場合、召喚時以外に耐性の無いラーにとって決して悪い効果ではない。悪い効果ではないのだが……
「あまりにも使い勝手が悪く弱いラー」を支えるには力不足
「ラーに使うぐらいなら(ry」理論で他のレベル10以上と併用したほうがよほど真価を発揮できる。
だいたいOCGラーの駄目さを再認識させただけで終わった。











神は言っている。「ラーの翼神竜」はこのまま無残な結末で終わらないと。






















ラーの翼神竜-球体形

ラーの翼神竜-球体形スフィア・モード
効果モンスター
星10/神属性/幻神獣族/攻 ?/守 ?
このカードは特殊召喚できない。
このカードを通常召喚する場合、
自分フィールドのモンスター3体をリリースして自分フィールドに召喚、
または相手フィールドのモンスター3体をリリースして相手フィールドに召喚しなければならず、
召喚したこのカードのコントロールは次のターンのエンドフェイズに元々の持ち主に戻る。
(1):このカードは攻撃できず、相手の攻撃・効果の対象にならない。
(2):このカードをリリースして発動できる。
手札・デッキから「ラーの翼神竜」1体を、召喚条件を無視し、攻撃力・守備力を4000にして特殊召喚する。


まさかのスフィア・モードがOCG化。
自分か相手のモンスター3体を生贄に召喚され、本体を召喚条件を無視し攻撃力4000で特殊召喚できるようになった。実に5年越しの救済措置。




召喚権と引き換えに相手モンスターを3体除去することが可能、とラヴァゴのような効果を持つ。
意味☆不明な呪文を唱えなくても自分のフィールドに戻ってくるため、古代神官文字が読めない決闘者でも安心である。


戻ってきた後は攻撃されず、対象に取られない強固な壁になってくれるが、無論それだけではない。
自身をリリースすることで、攻守4000となったラーを呼び出すことができるのである!
ライフを減らさずに戦闘能力のあるラーを呼び出せるため、LP1000使っての除去効果からビートダウンができる。


ただし、《ラーの翼神竜》の召喚に成功したときの耐性は特殊召喚では働かず、奈落の落とし穴に引っかかる
《ラーの翼神竜-球体形》も特殊召喚ができるわけではないので、相手が大量召喚しないデッキの場合は腐ることも多い。
近年では大量展開型デッキでも、《ラーの翼神竜-球体形》を警戒しあえて2体しか残さないように減らすデッキタイプも見られる。


【ラーの翼神竜】では、単なる相手依存の除去とは考えず、墓地に送って《ファントム・オブ・カオス》でコピーするといいだろう。
蘇生効果でこそないが、ラーの翼神竜(球体)を墓地に送るという戦術でマリクごっこがそれなりにできるようになったともいえる。


また、なかなかない例(全くないわけではなく実例もあるが)が、
相手もラーの翼神竜を使用していた場合、「待ってたよ、もう一人のボク」的な感じで渡した球体形から相手がラーを召喚してしまうので注意。
加えて昨今はリンク召喚が登場したため、相手ターンには耐性を無視してサクッと墓地に送られてしまう。
《洗脳解除》などで即座に取り返せないなら、諦めて壊獣的な除去として使おう。除去としての性能は相当高いし。


それでも今までのリスクとリターンがあまりにも釣り合わない状態からは脱し、やっと他の神と並ぶことができる存在になったといえよう。
また壊獣と異なり、あくまでもアドバンス召喚であることを利用し、「連撃の帝王」や「ライバル・アライバル」で相手のターンに召喚し、
実質的な2:3交換の除去に変える、という使われ方が編み出されている。


ラーデッキにとっても重要なサポートだが、ラー本体なしでも機能する優秀な除去カードなのでガチ環境では球体のみが出張する事態が頻発している。

登場したデュエリストパックが塩い内容だったこともあり高騰していたが、2018年のレアリティコレクションで再録され、これまでよりも手に取りやすくなった。


そして……



ラーの翼神竜-不死鳥

ラーの翼神竜-不死鳥ゴッドフェニックス
効果モンスター
星10/神属性/攻撃力4000/守備力4000
このカードは通常召喚できず、
このカードの効果でのみ特殊召喚できる。
(1):このカードが墓地に存在し、「ラーの翼神竜」がフィールドから自分の墓地へ送られた場合に発動する。
このカードを特殊召喚する。この効果の発動に対して効果は発動できない。
(2):このカードは他のカードの効果を受けない。
(3):1000LPを払って発動できる。
フィールドのモンスター1体を選んで墓地へ送る。
(4):エンドフェイズに発動する。
このカードを墓地へ送り、自分の手札・デッキ・墓地から「ラーの翼神竜-球体形」1体を召喚条件を無視して特殊召喚する。


スフィア・モードに続きゴッドフェニックスもOCG化。
オリジナルのラーがフィールドから墓地に送られると、自身を墓地から強制的に蘇生させる効果を持つ。


《ラーの翼神竜》を墓地へ送る方法だが、下手に破壊系カードを使うより、《ラーの翼神竜》の破壊効果を自身に使って自爆するのが一番簡単。これがホントの自爆神
なお、別に破壊でなくてもいいのでリリースしたりシンクロ素材で墓地へ送っても良かったりする。


スフィア・モードの存在を考えても依然として重いラーをフィールドに出し、
さらにあらかじめ自身を墓地に置く必要があるため、スフィア・モードほどの汎用性はない。


しかしひとたびフィールドに出すことができれば、そのターンに墓地に戻ってしまうとはいえ

  • 他のカードの効果を受けない超耐性
  • 1000LPを要するが回数制限なし&対象を取らない&墓地送りの単体除去

の2種をそなえた4000打点という、オシリス、オベリスクを凌ぐ単体スペックの神を操ることができる。
ラーはようやく「最強の神」の称号の面目躍如を果たしたと言えるだろう。
戦闘耐性こそ無くなったが、何気に原作の不死鳥よりも強化されている(単体除去→ライフが続く限り除去、攻撃力0→素で4000あるので殴れる)。



ちなみにこのカードの登場により、このカードを墓地に落として球体を召喚すれば球体→ラー→不死鳥→球体→…という転生サイクルが可能となる。
OCGとして「幾度も蘇る神」を再現したのだろう。


ただし球体のSS効果は墓地には対応していないので、
ラーが手札・デッキにないとその時点でいったん止まってしまう。バ「ラーなんざ墓地に置いときゃ怖くねえんだよ!」


単体だとお荷物の素のラーを複数枚デッキに入れるか、後述の「千年の啓示」「暗黒の魔再生」を用いた死者蘇生で特殊召喚するか、何らかの手段でデッキか手札に回収するか、デッキのラーを使い切る前に勝負を決めたいところ。
永続魔法「熱き決闘者たち」でバトルモードを引き戻し続ける、なんて手段もあり。
もしくは貪欲の壺なんかで戻してあげよう。


また、神縛りの塚があると素のラーを墓地に送りにくくなり不死鳥が出しにくくなるのも難点。
塚自体はラーと好相性なので発動タイミングには気をつけたい。


尚、肝心要の《死者蘇生》との関係はばっさり切り捨てた模様





さらに時は流れ2020年…







古の呪文

通常魔法
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1):自分のデッキ・墓地から「ラーの翼神竜」1体を選んで手札に加え、このターン自分は通常召喚に加えて1度だけ、自分メインフェイズにアドバンス召喚できる。
(2):墓地のこのカードを除外して発動できる。発動後、このターン中に自分が「ラーの翼神竜」のアドバンス召喚に成功した場合、その元々の攻撃力・守備力は、そのアドバンス召喚のためにリリースしたモンスターの元々の攻撃力・守備力をそれぞれ合計した数値になる。


11期になって唐突に登場した本体側サポートその1。リリース3体を揃える必要はあるが、ようやく原作同様の「生贄を束ねる力」を得た。
OCGのラーは墓地より手札やデッキにいた方が都合が良いため墓地から本体をサルベージできるのも地味に大きい。
「ラーの使徒」と同時に揃えば、即座に攻撃力3300での召喚も可能。
ラーが元々持つライフを攻撃力に変換する効果も併用可能なため、弱点はそのままなものの「相手のライフが自分のライフを上回っていた場合、仮にラーでダイレクトアタック出来ても1ターンキルに届かない」という残念な点の克服にもなる。
相手の場を含めた任意の3体のモンスターをリリースしてラーを召喚できる幻神獣族用のサポートカード「交差する魂」との相性も悪くない。
サポートが充実してからも「ラーの翼神竜」の効果自体は「特殊召喚できない」以外あってないようなものだったが、このカードにより通常召喚時の効果も活かせるようになった。
なお、アニメで唱えていた呪文は実は現実のエジプト語。
内容からすると、どうやら3つの能力それぞれをそのままエジプト語に訳して文章に直したものを唱えている模様。



千年の啓示

永続魔法
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):手札から幻神獣族モンスター1体を墓地へ送って発動できる。自分のデッキ・墓地から「死者蘇生」1枚を選んで手札に加える。
(2):魔法&罠ゾーンの表側表示のこのカードを墓地へ送って発動できる。このターン、自分の「死者蘇生」によって、自分の墓地の「ラーの翼神竜」を召喚条件を無視して特殊召喚できる。この効果を発動したターンのエンドフェイズに、自分は「死者蘇生」の効果で特殊召喚された「ラーの翼神竜」を墓地へ送らなければならない。


本体側サポートその2。原作で猛威を振るった所以の一つ・死者蘇生による立て続けの蘇生を、何と「死者蘇生」側に召喚条件無視を付与する形でクリアした。
墓地に不死鳥を落としているなら自己破壊することで原作の第三の能力よろしく特殊召喚からライフ1000LPを払って不死鳥!ゴッドフェニックス!も出来るように。
ただし特殊召喚であるためラーのライフを払って攻撃力上昇が使えない上に、単体では何のアドバンテージも得られない事や、ラー本体を墓地に置くことはスフィアモードとの相性が悪いため、使い所は考える必要がある。
特殊召喚から後述の「太陽神合一」「ゴッド・ブレイズ・キャノン」「真なる太陽神」の発動を狙うなら十分採用圏内。
また死者蘇生自体も強力なカードであるため、手札で余ったり墓地に落としたい神のカードを処理しつつ死者蘇生のサルベージも狙うのもあり。
ちなみに後述の暗黒の魔再生にも共通するが、特殊召喚したターンのエンドフェイズに墓地に送る効果でも不死鳥の降臨は可能。しかし即座に不死鳥も墓地に戻るためスフィアモードになってしまう点には注意が必要。


太陽神合一

永続罠
このカードの(1)(2)の効果は同一チェーン上では発動できず、自分フィールドに
元々のカード名が「ラーの翼神竜」となるモンスターが存在する場合、
このカードはセットしたターンでも発動できる。
(1):自分・相手のメインフェイズに、100LPになるようにLPを払って発動できる。
自分フィールドの特殊召喚された「ラーの翼神竜」1体を選び、その攻撃力・
守備力を払った数値分アップする。
(2):1ターンに1度、自分フィールドの「ラーの翼神竜」1体をリリースして
発動できる。その攻撃力分だけ自分のLPを回復する。


闇マリクとの融合を再現した本体側サポートその3。
原作における恐怖の一つ・第二の能力のプレイヤーとラーの融合によるワンターンキルの再現用カードだが、「追加でモンスターをリリースして打点アップ」は再現されていない(後述のゴッド・ブレイズ・キャノンで再現された)。
原作と異なり融合解除の魔法カードを使う必要なく削ったライフはラーをリリースすることで取り返せるが、一時的にライフが極限まで落ちるのでチェーンによるこのカードの破壊による妨害や返り討ちに注意。なお回復効果を使うとそのまま不死鳥の特殊召喚に繋がる。
(1)の効果は特殊召喚したラー限定のため、「古の呪文」で生贄分の攻撃力を上げたラーに上乗せして使うことは出来ないが、スフィアモードから呼び出すラーは特殊召喚のため繋げると4000+ライフ-100の攻撃力に出来る。リリースすることでライフを4000回復しつつ不死鳥の降臨まで狙える。後述のゴッド・ブレイズ・キャノンを使えば原作シーンの場のモンスター分のライフ回収も再現可能。
ちなみにテキストの兼ね合いで、特殊召喚できないモンスターの特殊召喚を要求するという単体ではわけのわからんサポートカードになってしまっている。
(2)の能力は特殊召喚限定でないためアドバンス召喚時に「古の呪文」やライフを払って攻撃力を上げたラーのライフも還元できる。不死鳥降臨を狙う際に1000払って自壊させるよりお得。
効果耐性のない素ラーが除去される前にチェーンしてサクリファイスエスケープをしつつライフを回収したり、逆に神縛りの塚の効果で効果破壊耐性が付いて自壊出来ない単体のラーを任意で墓地に送り不死鳥を降臨させるなんてことも出来る。
なおイラストはバクラ戦でワンターンキルをかました時の攻撃シーン。


ゴッド・ブレイズ・キャノン

速攻魔法
(1):自分フィールドの「ラーの翼神竜」1体を選ぶ。そのモンスターはターン終了時まで以下の効果を得る。
このカードの発動と効果は無効化されない。
●このカードは相手の効果を受けない。
●このカードが戦闘を行う攻撃宣言時に、このターン攻撃宣言をしていない自分フィールドの他のモンスターを任意の数だけリリースして発動できる。このカードの攻撃力はターン終了時まで、リリースしたモンスターの元々の攻撃力の合計分アップする。
●このカードが攻撃したダメージ計算後に発動できる。相手フィールドのモンスターを全て墓地へ送る。

超耐性&強化能力を詰め込んだ本体側サポートその4。まさかの必殺技カード
原作におけるラーが第二の能力で見せたモンスターをリリースしての打点集約がついに実装。完全耐性に加え、攻撃後に相手モンスターを墓地に叩き落とす除去効果が備わった。
ちなみに全体除去は恐らく第二の能力の呪文にある「戦場の敵は炎によって屍と化す」及びバクラ戦の決着で言及された「全てのモンスターを破壊し、プレイヤーを抹殺する」という能力が元ネタ*10
とはいえ、自分のモンスターがリリースで減るため原作のようなワンターンキル再現とは微妙にかみ合わない。
OCG的にはラーの攻撃でプレイヤーを抹殺成功してしまうと除去が発動できず、抹殺しきれなければ追撃で他のモンスターやバーンなどに頼る必要が出てしまう。
どうしても除去しつつラーの攻撃で仕留めたければ攻撃回数を増やす『焔聖剣-オートクレール』などと併用しよう。
なお「ゴッド・ブレイズ・キャノン」なのでヴォルカニック・ロケットのサーチ・サルベージに対応するという謎の化学反応を起こした。



ガーディアン・スライム

効果モンスター
星10/水属性/水族/攻 0/守 0
このカード名の(1)(2)(3)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分が戦闘・効果でダメージを受けた場合に発動できる。
このカードを手札から特殊召喚する。
(2):このカードが相手モンスターと戦闘を行うダメージ計算時に発動できる。
このカードの守備力はそのダメージ計算時のみ、
その相手モンスターの攻撃力分アップする。
(3):このカードが手札・フィールドから墓地へ送られた場合に発動できる。
デッキから「ラーの翼神竜」のカード名が記された魔法・罠カード1枚を手札に加える。


「古の呪文」「千年の啓示」「太陽神合一」「ゴッド・ブレイズ・キャノン」「暗黒の魔再生」「真なる太陽神」をサーチする、間接的な本体側サポートモンスター。「真なる太陽神」を経由すればラー三形態にもアクセスできる。
サーチ条件は手札・フィールドから墓地に送られた場合と非常に緩い。同時収録された神・スライムの特殊召喚素材にしてサーチするのが一番手っ取り早い。
ダメージを受けた時に手札から特殊召喚が可能で、一度だけ相手攻撃モンスターの攻撃力と同じ守備力を得るので時間稼ぎにも使える。


暗黒の魔再生

通常罠
(1):相手モンスターの攻撃宣言時に、
相手の墓地の魔法カード1枚を対象として発動できる。
そのカードを自分フィールドにセットする。
(2):墓地のこのカードを除外し、手札及び自分フィールドにセットされたカードの中から、
「死者蘇生」1枚を墓地へ送って発動できる。
自分の墓地から「ラーの翼神竜」1体を選んで召喚条件を無視して特殊召喚する。
その後、相手フィールドのモンスター1体を選んで墓地へ送る事ができる。
この効果で特殊召喚したモンスターはエンドフェイズに墓地へ送られる。

原作で闇マリクが使用したカード。このカードで闇遊戯の墓地から死者蘇生を使い、不死鳥としてラーを召喚してオシリスに対抗した。
(1)の効果は相手の魔法カードを奪えるが、発動タイミングが相手モンスターの攻撃宣言時と致命的に遅い上に(2)の効果を使用して死者蘇生を使う場合以外は奪って即座に発動できるわけでもないため、微妙。
(2)の効果は手札かフィールドに死者蘇生があれば原作同様にラーを即座に特殊召喚ができる。また、ゴッドフェニックスでオシリスを焼き払った再現か墓地に送る強力な除去が可能。
ただし原作と異なり、特殊召喚されるのは通常のラーかつ特殊召喚のためステータスも攻守共に0。除去こそ再現されているが戦闘耐性もない。不死鳥に繋げるなり、太陽神合一やゴッドブレイズキャノンなりでサポートしよう。
同じくラーを死者蘇生で特殊交換出来る千年の啓示と被るが、こちらは罠カードであるため相手のターンにも使えたり、あちらには墓地からのサルベージ効果があるため、暗黒の魔再生を墓地に落とした後に(2)で死者蘇生を行いあちらの効果で死者蘇生をサルベージすれば、原作のように除去を行いつつ連続蘇生も可能ではある。


真なる太陽神

永続魔法
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1):このカードの発動時の効果処理として、「真なる太陽神」を除く、
「ラーの翼神竜」1体またはそのカード名が記されたカード1枚をデッキから手札に加える。
(2):「ラーの翼神竜」以外の特殊召喚されたモンスターは、そのターンには攻撃できない。
(3):1ターンに1度、自分メインフェイズに発動できる。
このカードまたはデッキの「ラーの翼神竜-不死鳥」1体を墓地へ送る。
その後、自分フィールドの「ラーの翼神竜」1体を選んで墓地へ送る。

『WORLD PREMIERE PACK 2022』にて登場した永続魔法。
(1)の効果でラー本体ないしその関連カードをサーチ出来る。ガーディアン・スライムと違いモンスターもサーチ出来る上に、発動時サーチなのですぐさま足りないパーツを確保出来るのは非常にありがたい。球体形もサーチ出来るので汎用除去札としても機能させられる。
また、コンボデッキの宿命としてパーツが揃わない時も(2)の効果で相手の特殊召喚モンスターに召喚酔いを押し付けて時間稼ぎも出来る。(1)の効果で球体形をサーチしておけば相手の展開も抑制出来る。こちらにも召喚酔いが押し付けられるが、ラー及び不死鳥*11で攻撃する分には問題ない。
更に(3)の効果でデッキから不死鳥を落としつつ場のラーを墓地に送れるので、ライフを払わずとも不死鳥を降臨させられる。このカード自身を墓地に送る事も出来るが、墓地に不死鳥があってデッキに不死鳥が残ってない時や他のモンスターでも攻撃したい時ぐらいしか使い道がないのでやや微妙。


ちなみに(2)の効果の元ネタは原作のラーが持つ速攻能力と原作における「速攻能力持ち以外の特殊召喚されたモンスターはそのターンに攻撃できない」ルールの再現と思われる。


しかし球体も不死鳥も啓示も召喚条件を無視しすぎである。召喚条件を厳しくしすぎた本体の尻拭いともいえるが
ラー本体が召喚条件の厳しさに比してどうにも釣り合っていないスペックなのは、
「簡単に出せたら不死鳥が出まくって困る」というスーパー後付け擁護によって納得のいくものになった…かもしれない。
それだけだとポンポンしょしぇい出来るようになった今では理由付けとして厳しいかもしれないが
更にこれらのサポートカードの多さから、ラー本体が「ラーの要介護竜」呼ばわりされることに…。


また、単純にラーをエラッタして作り直してほしかったという意見もあるが。
まあTAG FORCE版の時点でかのナーガより長いテキストなのだからさすがに無理だろう…


ちなみに何の因果か、姉上様が使うカードのリメイクと非常に相性がいい。
彼らを墓地に落とすこと自体はやや工夫が必要だが古尖兵ケルベクや古衛兵アギドによる墓地肥やしで不死鳥を落としやすくする他、宿神像ケルドウ&剣神官ムドラで相手の墓穴の指名者からラーを守りつつ墓地に眠る通常のラーをデッキに戻して球体で再び出せるようにし、ついでに相手の墓地リソースも削れるためである。



遊戯王デュエルリンクス

ぶっちゃけ球体・不死鳥やサポートカード抜きの単独のラーは依然としてどうしようもない雑魚である。
だが、「遊戯王デュエルリンクス」でなら「単独でも使えなくはない」レベルへと進化を果たすことができた。
そう、使えなくはないのである。大事な(略)。


要因は主に2つあるが、まずポイント制度。ポイント制!?
デュエルリンクスに限らずゲーム版ではもっぱらデュエル内容によってポイントが設定されているのだが、その中に「LP超ギリギリボーナス」というものがある。
これは勝利した時のLPが100以下の時に獲得できるボーナスで、火の粉ですら死ぬ条件下なのもあって結構なポイントがゲットできる。
普通なら狙ってそんなLPにするのは困難なのだが、ラーなら召喚するだけでその状態に持っていける。


このボーナス、要は「ドロップアイテム1個追加*12」というもので、恩恵が目に見えてわかりやすい。
更に現在配信されているラーはプレミアム加工されているため、召喚するだけでプレミアムカードボーナス(アドバンス召喚ボーナスと合わせて0.5個分)がつく。
さらにさらにィ、神のカードは出すだけでさらにもう1個分ボーナスがついてくる。
結局、召喚・効果を発動して勝利できれば最低でも2.5個、召喚して1ターン後に勝利したなら逆転ボーナスも乗って丸3個分ドロップボーナスがつくおいしいカードといえる。
このゲームはデュエリストレベル20でもURをドロップする上に強化抜きなら攻撃力1500程度しか出してこないので、狙い撃ちにしてやるといい。


もう一つがスキル制度。
デュエルリンクスでは、キャラクターに1つ「スキル」という特殊能力を設定できる。
このスキルには、「LPが一定値減るごとに発動できる」タイプがあり、ダメージ・コスト問わず減りさえすればいいので、ラーを召喚することで手っ取り早く満たすことができる。
大半は「特定カテゴリをサーチ」系なのだが、一つだけ、ラーとのコンボが有効なスキルが存在する。
それは「ライフコスト0」。
1デュエルにつき1ターンだけ、ライフが999以下の時という厳しい条件であるが、あらゆるライフコストがゼロになる。
しかも発動ターンだけながら回数制限なし。
つまりモンスター破壊効果が無制限に使える。全盛期たる原作でもやらなかった暴挙である。
ついでに、《二重召喚》などで《デビル・フランケン》を呼び出す準備があれば、《青眼の究極竜》までご降臨となる。
まあ、揃いも揃って効果耐性がないので、何かしら罠を張られていたら途端にピンチになるのだが。


色々面倒が残っているのは確かだが、うまく決まればなかなか面白いと思われる。
なので、チャンスが来たら以下のようにテンションを上げて挑もう。


リシド「私はラーの翼神竜を召喚!そして、その効果により、ライフを100残して全て攻撃力・守備力に変換する!」
杏子「さらに、スキル『ライフコスト0』を発動!これでこのターン、ライフコストなしで効果を発動できるわ!」
梶木「とどめに、ラーの効果を発動じゃ!お前の場のモンスターはこれで全滅じゃあ!」
三人「「「ラーの翼神竜でダイレクトアタック!!」」」


闇マリク「ぐああああぁぁぁ!?」




…あれ?




うん、まあ、なんだ。肝心の闇マリクは件のスキルが使えないのである。
それどころかマリクが習得するスキルは「リバースペイン(前のターンに受けた戦闘ダメージ分だけ攻撃力を増加させる)」だの
「闇のゲーム(お互いにターンエンド時、自分の墓地のカード×100のダメージを受ける)」だのダメージに関わるものが多い。
もちろんラーとの相性は最悪
仮にも一度はマリクの手駒だった人間が2人もライフコスト0を使えるのは、もはや嫌がらせに近いといえる。



リンクスの余談

今のところ未実装であるが、《大逆転クイズ》が収録されれば孔雀舞もラーの使い手となれる可能性がある。
彼女はスキル「香水戦術(アロマタクティクス)」によって無条件にデッキトップを確認できるため、【大逆転クイズ】のコンボを確実に決めることができる。
最大の難点は、LP削りはラーでなくてもいい点であるが。


なんだかんだで除去が苛烈になりつつあるリンクス次元で生贄3体を要求するラーを召喚する方法だが、
同じく闇マリクイベントで入手できたラーの使徒を使えば案外なんとかなる。
OCGではパッとしないこのラーの使徒だが、展開力の制限されているデュエルリンクスではそれなりに強力な展開札。
ラーが手札に来ていない場合は壁にもなるし、《スリーカード》の発動条件も満たせるのでなかなか戦えるモンスターなのである。
――というかラーの使徒&スリーカードが普通に有力コンボなのでラーが出るまでもないことも多いのだが。



なおラーを入手するためのイベントでは、デュエリストレベル50のマリクを1回倒す必要があった。
この闇マリク、なんと第1ターンから球体形を召喚しているというインチキ仕様。
1ターンを迎えればATKDEF4000のラーが降臨し、ゴッド・フェニックスでこちらのカード3枚を破壊してATK4000で殴ってくるのである。
そしてライフは4000しかないのでそのままゲームオーバーというとんでもないクソゲーを制覇しないと、ラーは入手できないのだった……。
さすがは高いATKと破壊効果を誇る最高神を操るデュエリスト、一筋縄では行かない…



「コマンドを入力!←!→!A!B!」
「助けて!クリボール!」


「ダにぃ!?ラーが守備表示になっただとぉ!?」



なんてことはなかったぜ!
ラーの弱点は例によって耐性の無さで、特にリンクス次元における超汎用札《エネミーコントローラー》と《クリボール》がぶっ刺さる。
こいつらで攻撃をしのぎ、返しターンに寝ているラーを適当な除去カードでどかしてしまえばいい。
マリクのデッキは神を除けば下級モンスターばかりの貧弱な紙束。ビートダウンで圧倒できるだろう。
裏を返せばそれらを引けないとワンキルされるのだが、闇マリクLv50には何度でも挑戦できるため、勝てる手札が揃うまでやり直し続ければいい。


ただし、イベント自体が有限な上にLv50はランダム出現なので、運悪く未入手で終わってしまった人もいると思われる。
ついでに、上記のラーの使徒も二枚はイベント中でのドロップでの入手が必要となっている(一枚は他の手段で入手可能)。


ちなみに勝利すると突然プレイヤーのもとにラーの所有権が移り、呆然とする闇マリクを見ることができる。なんかかわいそう。
一応マリクの方にもラーは残っているのだが、なんとそちらは複製品状態らしく、あくまで神のカードといわれたオリジナルは勝者の手に渡るのである。



しかし、そんな不遇な闇マリクにもとうとう光が…当たったら消えちゃうかもしれないので、闇が差した。




待ちに待った時が来たのだ。Vジャンプ幻滅神が死産でなかった事の証の為に、再び幻神獣の威光を掲げる為に!

遊戯王よ!私は帰ってきた!!




復刻された同イベントにて、あの能力が遂に解放された。
そう、「ラー召喚のためにリリースしたモンスターの元々のステータスの合計分だけラーのステータスをアップする」スキル、「生贄を束ねる力」が実装されたのである。


入手条件は改めてマリクLv50を破ること。
デュエルリンクスの初期LPはメディア版同様の4000、平均1400くらいのモンスターを捧げてやれば1キルも可能。
LPに余裕があればさらにゴッドフェニックスでモンスターを消し飛ばせる。


勿論蘇生不可なことと耐性がないことは相変わらずであるが、
少なくとも従来のネックだった高攻撃力とモンスター破壊の両立不可(しかも1キルに及ばない)は解消された。


また、ラー自身のLP→ATK変換能力もこのスキルも「ステータスがアップする」効果であるのもポイント。
つまり、この2つはバッティングせずに同時に使用できる*13


当然ゴッドフェニックスは使えなくなるが、状況次第とはいえ単独の能力だけで1万前後に到達するモンスターというのも相当である。
さらに状況が限定されるが、二重召喚&アトランティス&カタパルト・タートルなんて出されたら、もはや耐性の有無なんて関係ない。
ちなみに、元々の攻撃力なので、ラーの使徒では4000に到達できないので注意。


2021年現在ではこれらのイベントは終了しているが、三幻神もスキルも生涯ミッションに追加されているため問題なく入手可能。
オベリスクは途中で出現する「墓守の一族イシズ」の撃破、オシリスは人形の撃破で、どちらも20レベルなのであんまり強くないが、イシズは「生贄の抱く爆弾」を使ってくるためアドバンス召喚は危険。
ラーの場合は闇マリクで闇遊戯を倒すことだがレベルは不問。10レベルを倒してサクッとゲットしてしまおう。
また「生贄を束ねる力」は闇マリクの入手後、舞と戦いラーの攻撃で削りきることで入手可能。ラーの使徒もSRだがゲートの闇マリクがドロップするので、時間をかければ3枚揃えられる。


相性の良いデッキとしてはアロマが挙げられる。
無課金でもカードトレーダーでローズマリーやガーデン、ジャスミンなどの基本パーツは揃い、パック入手にはなるがガーテニングや恵みの風などもあるので結構な完成度のデッキが組める。ここにラーを放り込めば莫大な攻撃力を得たうえでライフの補填も可能。
むろん普通に戦ってもかなり強いので、スコア稼ぎにはピッタリ。難点は時間がかかることくらい。



【余談】

原作では圧倒的な強さで暴れ狂ったラーの翼神竜だが、実は原作のコイツを単体で見てみると、

  • 基礎攻撃力0、リリース三体の合計で攻守決定
  • 罠無効、魔法は1ターン有効
  • 特殊召喚時にライフを払って攻撃アップor1000ポイントで単体除去
  • 三幻神最強の耐性(魔法カードは有効*14)

と、耐性を除けばそこまで壊れた能力ではない(原作でも「生贄封じの仮面」があれば不死鳥以外はほぼ封殺)。
加えてこの能力の場合、速攻つきのワンターンキル&ゴッドフェニックスにいずれもライフが必要ということもあり、劣勢からの巻き返しには全く向いていない。
原作のコイツが強かったのは、

  • ラーの効果が対戦相手にほとんど割れていなかった情報アドバンテージ
  • 古代呪文を唱えないと動かないため、相手に利用される心配をしなくてよい*15
  • バトル・シティのルールで大半の除去カードが禁止扱い
  • バーン系のカードも禁止なので、能力のためのLP支払いが低リスク
  • 召喚されたのが全て闇のゲーム
  • 徹底的にラーの召喚と死者蘇生の使い回しに特化した専用構築のデッキ
  • 特殊召喚時の召喚酔いルールを無視できる奇襲

という背景がある。
城之内戦ではジャッジキルで勝利したとはいえ、召喚時のマリクのターンでは


城之内:LP1600、場にギルフォード・ザ・ライトニング(攻撃力2800)
闇マリク:LP2400、場にカードなし、手札に伏せられるカードもなし


という普通に考えて絶体絶命の状況であり、ラーを呼び出しても


  • ライフ変換による速攻→自前だと2499止まりなのでライトニングの攻撃力に届かず、手札がないため後続のモンスターが出せない
  • 不死鳥→ライトニングは除去できるがそれだけ

結論:どっちにしても返しのターンは無防備。モンスター引かれたらダイレクトアタック直撃


と、完全に手詰まりである。
実際次のターンにギアフリードを引かれている。闇のゲームでなかったら負けであった。


もっとも、神を出さなくてもラヴァゴを蘇生して殴ればデメリットを考慮しても完全に戦況は一変していたが。
こちらの場合、城之内は2ターンの間マリクの場にラヴァゴがいる状況で耐えきれれば一応勝てる。


次のドローがギア・フリードなのでその後もモンスターを城之内が引き続ける中で、
マリクが(ボーガニアン等のバーンカードを除いたうえで最終ターン以外で)モンスターを召喚・特殊召喚しなければよい。
一番手っ取り早いのは墓荒らしを引いて万力魔神バイサー・デスを壁にすることだが。


エースのカードを決め、それを徹底的にサポートする」というマリクのデッキ構築の考え方自体は非常に理に叶っている。
「城之内如きにラーは出さない」と決めてエースを徹底サポートするコンセプトを自ら殺して墓穴を掘る慢心と、
作中でマリク自身が散々口にしていた「ラーの前には誰も勝てない」といういざとなればラー一枚で戦局を容易く
支配出来るという神のカードへの過信。
これらが実質的な敗北を招いたのだろう。



ついでに原作のオシリス・オベリスクを見ると、


オシリス→攻撃力・守備力2000以下のモンスターは出てくる端から除去
オベリスク→条件さえそろえばフリーチェーンで攻撃力∞


と、単体ではラーより強い。


結局のところ、ラーの翼神竜というカードは他の神と違い、周囲のサポートを最大限に受けてこそポテンシャルを発揮する神だということになる。
というか三幻神の中だと、4000打点を素で持っていてそこから除去と攻撃力無限を内蔵してるオベリスクが安定して強いのだが。



「我が勝利のために…… 追記・修正せよ! ラーの翼神竜!!」


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*1 通常状態では「???」と攻守しか描かれていない
*2 おそらく、千年アイテムがなくともラーの翼神竜を召喚するだけでも闇のゲームが発生しそうではあるが
*3 なお闇マリクは不死鳥形態のラーが墓地に戻った後にそのターン召喚したモンスターにもう一度バトルフェイズを行える魔法カード「闇からの奇襲」の効果で特殊召喚されたラーをスフィアモードで召喚・融合形態に変化させているため、死者蘇生でなくても墓地からの特殊召喚ならば能力は使える模様
*4 バトルシティルールで直接的な除去カード全般が禁止されているので少ないのはある意味当然だが
*5 とはいえ、原作での遊戯VS闇マリク戦でも不死鳥状態ではないラーが階級を理由に攻撃力∞のオベリスクの攻撃を凌いでいるため他の状態でも適用されていると言えるだろう。
*6 ある程度の戦力を確保しつつ相手の動きを封じるコントロール・ビート戦術。OCGだと六武衆やマジェスペクターが当てはまるか。
*7 相手は禁止・制限無視のやりたい放題デッキに加えてLP面でもハンデをつけてくる
*8 コラ画像とラーという言葉を組み合わせて「このラーはコラ画像だから弱いんだ」というとあるデュエリストの現実逃避から付けられた。
*9 正確に言うと使おうとしても使えない。それを裏付けるかのように基本付録カードを使ったデッキレシピが載るのが通例だったにも関わらず、本カードが付属した当時のVジャンプにはラーを用いたデッキレシピが掲載されなかった
*10 言葉の通りバクラのモンスター4体を焼き払い、バクラのライフを0にして勝利しているのだが、この時のラーの攻撃力とバクラのライフならばバクラのモンスターが攻撃表示ならば普通に戦闘ダメージで勝利することも可能だったため、全体除去後にプレイヤーにダイレクトアタックや全体攻撃、更にはただの演出やその場の俺ルール発言など諸説あった。ちなみに闇遊戯戦のラーの最後の攻撃でもハッキリとは言及されていないが、オベリスクの巨神兵と幻獣王ガゼルへのラー第二形態の攻撃にディメンションマジックをチェーンすることによるサクリファイスエスケープで回避するなど複数対象への攻撃であるような描写はある。
*11 不死鳥も召喚酔いの効果を受けるが、そもそも不死鳥は他のカード効果を受け付けないので問題なく攻撃できる。
*12 ドロップするのはカードだけでなく、お金やゲートキーというデュエル用アイテムの獲得などがある。とはいえ、ドロップ数の上限が8つなので1割以上を占める結構なボーナスである。
*13 一時期使用できない時期もあったが不具合だった様で、現在は従来通り重複使用できる
*14 ただし、効果の対象に選ばれなかっただけかもしれないが原作では魔法カードであっても除去されないと明言されており、またGXにおいては魔法カードであっても除去を防いでいる場面もあるため、本当に魔法カードでも除去できるかは不明。
*15 上記の情報アドバンテージとの合わせ技で、舞vs.闇マリク戦では相手にラーを奪われたのを逆用して召喚コストを肩代わりさせるという手も使っている。闇遊戯vs.マリク(人形)戦でオシリスに関して「神に洗脳は通用しない」と言及されているので、マリクが召喚してから奪うという手段も不可能と思われる。

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