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更新日:2024/06/18 Tue 09:50:53NEW!
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ダイ・ハード ジョン・マクレーン ブルース・ウィリス 野沢那智 樋浦勉 映画 なかなか死なない アクション映画 サイバーテロ ハッキング ハッカー 2007年 ダイ・ハード4.0 マーク・ボンバック レン・ワイズマン
あの男、再起動。
『ダイ・ハード4.0(原:Live Free or Die Hard/Die Hard 4.0)』*1は、2007年6月27日に公開された米国のアクション、スリラー映画。
日本(東京)での公開は2007年6月29日。
“世界一運の悪い男”ジョン・マクレーンの活躍する『ダイ・ハード』シリーズの4作目で、前作『ダイ・ハード3』までの“三部作”として完全に完結したと思われていた中で、00年代に入ってからハリウッド映画に訪れていた一連のリバイバルブームに乗る形で、12年ぶりに『ダイ・ハード』の完全新作として復活、再始動を遂げさせることになった。
監督は『アンダーワールド』シリーズのレン・ワイズマン。
脚本は後にリメイク版『猿の惑星』の続編シリーズの脚本を手掛けるマーク・ボンバック。
また、本作での原作はジョン・カーリンが1997年に『Wired』誌に寄稿した記事『A Farewell to Arms(兵器の葬送)』であり、インターネットが急速に広がりを見せていた世相を反映し、ハッキングを武器とするテロリズムによる国家中枢システムの掌握と危機をテーマとする。
主人公ジョン・マクレーンを演じるのは勿論ブルース・ウィリスで、キャリアを重ねる中でアクション以外の代表作も増えていた中で久々のジョン・マクレーン役=泥臭くもバリバリのアクション活劇の復活となった。
また、前作から12年、そして初代から19年という時を経たことを象徴するように、ヒロイン役が妻のホリーから、成長したジョンとホリーの娘であるルーシー・マクレーンとなっている。
また、マクレーンというと孤立無援の戦いを強いられているイメージが強いが、今回も前作に続いて殆ど全編にてマクレーンと行動を共にする相棒役が登場する。
尚、タイトルの元ネタとなっている“Live Free or Die”(自由に生きるか、さもなくば死を)とはニューハンプシャー州の標語*2である。よって北米地域の原題である“Live Free or Die Hard”を直訳すると“自由に生きるか、さもなくばしぶとい”という珍妙なものになってしまうのだが、ようは語呂合わせのダジャレなので仕方がない所である。
シリーズの再スタートを記念するかのように過去シリーズと比べても特に大掛かりな事件が描かれていながらも、他のリバイバル作品同様に概ね過去の勢いを取り戻せたとはいえない作品とされるが、興行収入においては成功を収めている。
また、本作より6年後の2013年には更なる続編として、現時点でのシリーズ最終作である『ダイ・ハード/ラストデイ』が公開されている。
【物語】
セキュリティのチェックを名目に、誰が合衆国の各機関の保安プログラムへ侵入出来るかを高い報酬を餌に競わされていた国内有数のハッカー達。
……しかし、彼等は目的が達成された後で秘密裏に抹殺されていった。
それと時を同じくしてFBI本部のシステムが一時的にハッキングされる事件が発生。
FBI副局長のボウマンは事件が過去のサイバーテロの犯罪歴に記録されている、FBIに恨みを持つハッカーの仕業と疑い、市警の協力を得て登録されているハッカー達の身柄の確保を命じる。
……その頃、就業時間を遥かに越えて深夜帯まで娘のルーシーが帰宅するのを見守っていたジョン・マクレーンは、ルーシーが車の中でキス以上の行為をされそうになっていることに我慢が出来ずに飛び出してしまい、いざこざの末にルーシーの貞操は守れたもののルーシー本人からは罵られてしまい凹む羽目に。
落ち込んでいたマクレーンだったが、そこに上司からの連絡でニュージャージー州のカムデンに住むハッカーの少年マット・ファレルの身柄の確保を命じられたことで自業自得とはいえ眠い目をこすりながら出掛けていくことに。
警戒するマットの嘘を容易く見破ったマクレーンは往生際も悪く逃げようとするマットを連れ出そうとするが、そこに直接マットの命を奪おうとする刺客達が襲撃。
突然の事態であったが、相変わらずの対応力と機転で窮地を脱してマットを連れてワシントンD.C.までやって来たマクレーンであったが、夜明けを迎えると共に一連の事件の黒幕であるトーマス・ガブリエルとその一味による大規模な合衆国自体のシステムのハッキングによる混乱に晒されることになる。
そして混乱する市民の様子を見たマットもまた、自分が請け負っていた仕事の意味を理解すると共に“敵”の意図に気付く。
事情が変わったとして共に保護を受ける筈だったマットとマクレーンであったが、どうしてもマットを消したいガブリエルの指示により自分達の命が狙われ護衛まで殺されたことにキレたマクレーンは、全く敵の姿が見えない状況の中で自らの機転とマットの知恵によるサポートを受けつつ反撃を開始するのであった。
【主な登場人物】
- ジョン・マクレーン
演:ブルース・ウィリス
50の坂も越えて頭髪も知らぬ間に遥か彼方に消え去っていた不死身の刑事。
ファンからも賛否がある設定ではあるが、過去シリーズから十数年を経て遂に正式にホリーと離婚してしまった模様。
当然のように親権が持てる筈もなく寂しい男寡婦が続いているようで、以前より偏屈さが増して見える感も。
……が、相変わらずの反感を買いやすい態度はともかくとして、離れていても家族への愛情は変わっておらず、深夜までルーシーの身を個人的に案じて見守っていた所でファレルの身柄の確保を本部より命じられたことを切っ掛けとして、久方ぶりに刑事の職務を遥かに越えた大事件へと当然のように自分から巻き込まれていくことになった。
過去に数々の大事件を解決してきた英雄的デカではあるものの、本作では不自然と指摘される向きもあるが過去の経歴については特に触れられることもなく“時代遅れ”と侮られていたにもかかわらず敵にとっても味方にとっても究極のイレギュラーとして綿密に張り巡らされたガブリエル達の計画を引っ掻き回していく。
年齢こそ重ねたが、相変わらずの鋭敏な観察力と洞察力と機転と運のよさと見ず知らずの相手でも一瞬でエキサイトさせる煽りスキルと異常なタフネスと殺れる時には躊躇なく殺れる狂暴性は健在、それどころかパワーアップすらした感があり、ヘリに追い回されて自分達をガードしてくれていたジョンソン捜査官*3も殺されてしまった時にはぶちギレた末に分離帯を利用して空に打ち上げたパトカーでヘリを撃墜*4し、スピードで優るカンフー女にボコボコにされた時には報復としてSUVで突入してそのままエレベーターシャフトに突き落とした。……このオヤジめちゃくちゃである。
……しかし、そんなマクレーンも一応は精神的に老成してきたのかマットに対して孤独を吐露する場面も。
因みに、さしものマクレーンも時代の流れには逆らえなかったのか、過去作ではヘビースモーカーであったのが本作ではタバコを吸う場面が存在しない。
- マット・ファレル
演:ジャスティン・ロング
本作でのマクレーンの相棒枠。高いスキルを持つハッカーの若者。セイウチ人間じゃない。
その腕を見込まれてガブリエルに利用されていたハッカーの一人であり、先に殺されていた7人のハッカーと同じく、用済みとなったことで刺客を差し向けられていたものの、すんでの所で保護に現れたマクレーンに救われることとなり、以降はなし崩し的に行動を共にすることになる。きっとマクレーンならクリーパーからすらも救ってくれていただろうに。
如何にもネット世代な、実体験していない物事もデータとして捉えて単純に総括すると共に浅はかなまとめと批評をしてしまう傾向があり「70年代は〜」「80年代は〜」といった大雑把な括り方をする。
インドア派であるため基本的に体力面では頼りなく臆病者ではあるが、自室に飾られていたフィギュアの傾向からもアメコミのSPAWNや『ターミネーター』といった英雄譚に憧れがあったらしく、行動を共にする中でめちゃくちゃなれど正に男臭いリアルなヒーローその物であるマクレーンに信頼を寄せると共に憧れを持つようになったようで、やがては(知らずにテロリストの手助けをしてしまったという自責の念もあって)自らの意志でマクレーンに協力するようになる。
その知識は本物であり、FBI本部に連れてこられた時点で特に説明を受けていないにもかかわらず“敵”の目的が「投げ売り(段階的な交通、経済、ライフライン、セキュリティの崩壊)」であることを看破したり、完全に通信がやられたと思われている状況の中でも限定的とはいえPDAで人工衛星をハッキングして通信を成功させ、最終的にはマクレーンと行動を共にしたことで結果的に前線でのガブリエル達の計画の阻害までもしてみせる。
- ルーシー・ジェネロ(マクレーン)
演:メアリー・エリザベス・ウィンステッド
本作のヒロインで、初代にて登場していたマクレーン夫妻の愛娘が成長した姿。*5
お年頃で母親譲りの美人に成長したものの、それ故に古風で怖いパパさんは離れて暮らしていても気が気でないらしく、深夜までストーカー紛いの監視を受けていることには心底辟易している模様。こいつおまわりさんです。
クソ親父の言い分にも一応の理解を示してはいるものの、それ以上に家族が離れ離れになった原因が他ならぬマクレーンにあることもあってか基本的に反抗的でボーイフレンドにも「父親は死んだ」と言っていた位だったが、その実は変わらずに父親を尊敬もしているし愛してもいる。だからこそ余計に家庭を壊した父親が許せないのだろう。
実際、終盤で顔を合わせたマットに対して誇りを持ってマクレーン姓を名乗っている。
……そして、後に停電から避難しようとしてエレベーターに閉じ込められていた所で一連の騒動の黒幕たるガブリエルの一派に対立を深めるマクレーンへの人質とする為に捕えられた際には両親譲りの気の強さを見せて、マクレーンが本当に鼻先まで迫っていたのも相まって圧倒的有利に居る筈のガブリエルをドン引きさせる。
- ボウマン
演:クリフ・カーティス
シュワちゃんがコラテラルされる切っ掛けを生んだテログループのリーダーFBI副局長で、前代未聞の大規模なハッキングテロ事件の陣頭指揮をとる。
前作に続く有能上司枠なのだが、事件その物が大規模&想定外過ぎ&相手が一枚上手過ぎて事件解決自体には関わっていないというのも遺憾ながら同じ。
当初は、余りにも想定外の事態から「投げ売り」を口にしたマットに怒りをみせたりもしていたものの、どんどん状況が悪化していく中で自らの甘い見通しを反省して計画を修正、全くやり取りが出来ない状態であったにもかかわらず正しい行動を取っていたことから前線に居るマクレーン達からも頼りにされるようになる。
最後には自らも銃を手に現場に出向く、マクレーンの支援の為にF-35を一機向かわせるなど、勇敢かつ可能な限りの手を打っていた。
- ワーロック/フレデリック(フレディ)・カルーディス
演:ケヴィン・スミス
ボルチモア在住のマットのオタク仲間のデブナードで、マットも霞む程のハッキングスキルの持ち主。同居している母親からはフレディと呼ばれている。容姿及び精神性は俺ら、もといお前ら。
『STAR WARS』オタクで、マットから「デジタル時代のジェダイ」と評されている。
ガブリエル達により東部エリアの電力供給が断たれた時にも五基の自家発電とハッキングにより自宅のみ電力供給とネット環境の維持をしていたが、そのことを見越していたマットとマクレーンの訪問を受けることになる。
マット曰く「警官嫌い」とのことで、(マクレーンが早々にマットの付けたオタク設定を台無しにする発言をしたこともあり)出ていけと喚いていたものの、マクレーンに(物理)で脅されたこともあり協力させられる。「オタクくんさぁ…」
当人曰く「世界の終わりの時にもネット通信をし続ける」とのことで、(世界の終わりに一人でネットし続けてどうすんだというのはさておき)当人も化石と評する旧式のCB無線機*6まで所持しているのをアナログ人間のマクレーンに見られていたことが最後の逆転に繋がった。
- ジョンソン捜査官
演:ヤンシー・アリアス
FBI捜査官の一人。マクレーンとマットを国土保障局本部まで護送運転するようボウマンから命ぜられた。
しかし無線傍受で敵に誘導させられ、待ち伏せしていたランドたちに襲撃されて殉職した。
その名前のせいでマクレーンに自己紹介した時に「ジョンソン?」と訝しい顔をされたが特に気にしていなかった。というか約20年経ってもまだその名前に反応してしまうマクレーンも大概な気もするが。
- トーマス・ガブリエル
演:ティモシー・オリファント
今回の事件の黒幕で、非常に高いハッキングスキルを持つコンピューターハッカー。
性格は極めて傲慢・横暴・卑劣・自己中心的で、肥大化したプライドの持ち主。目的のためなら部下を容赦なく切り捨てたり、無関係な人間を巻き添えにするのも厭わない。
かつては、その高いスキルに目を付けられて国防総省の保安担当のチーフプログラマーとして迎え入れられていた過去があり、ボウマンも元同僚として見知っていた。
自らの知識や技術に絶対的な自信を持ち、その知識により現行の国家の各機関の保安プログラムが如何に脆弱かを強引に証明しようとして放逐された過去があり*7、上記の性格傾向を持つガブリエルはその時の逆恨みと自らの正しさの証明と、その知識に見合った報酬(合衆国の全資産)を手に入れる為に今回の事件を計画した。
ハッキングスキルこそ高いものの、所々にオタク故の脆弱さと人間関係の構築のマズさが滲むヘタレな部分があり*8、冷酷だが子供じみた残虐性の持ち主であり、全てをコントロールしきっていると自信を持つ一方で、マクレーンの挑発に我を忘れて激高したり、突発的なトラブルへの対処には遅れる傾向があり、当初から「デジタル時代の鳩時計*9」と見下していたマクレーンとの相性は最悪であった。
また、実働面は部下に任せきりになっているらしく、ハッカーを殺害したやり口があまりにも派手すぎることからマクレーンに「殺しのプロではない」と看破されるなど、本質的にはただの頭のおかしいハッカーでしかないことがわかる。
その人間性故にか近しい部下達からも内心は見下されている描写も見られる等、事件の規模で言えば間違いなくシリーズ最大の悪役なのに映画自体の最終的な評価をも微妙とされてしまっているのは他ならぬガブリエルが小者臭いからなんて手厳しい意見も。小物会の大物じゃあるまいし。
因みに、自業自得で失職するまでは国防総省はガブリエルの知識に頼りきりだったようで、ガブリエルの提言を元に今回の事件の最終目標にもされた9.11を教訓にウッドローンに合衆国の全金融データのバックアップシステムを作る等していたのだが、国防総省のエージェントはその事実を事件への協力を自分達からFBIに申し出ていたにもかかわらず、フレディの協力を得たマクレーンがボウマンにガブリエルの情報を流すまで明かそうともしていなかったことが結構な事態の悪化に拍車をかけており、その事に気付いたボウマンをぶちギレさせた*10。
- マイ・リン
演:マギー・Q
ガブリエルの腹心として働く東洋系の美女で、ソフト(ハッキング関係)にもハード(物理)にも通じた有能枠。
ガブリエルの恋人でもあるようなのだが、あくまでも打算で付き合っているだけなのかガブリエルの幼稚な一面を見て呆れる等、人間性そのものには見切りをつけていると思われる節も。
エキゾチックな美貌と抜群のプロポーションに加えて、一声聞いただけでマットやジョンソン捜査官から「セクシー」と評される程の美声の持ち主であるが、反対にそれが仇となってFBIから出た直後に誘導しようとした際にマットから自分に“仕事”をさせようとしていた相手だと気付かれ、マクレーンの機転により正体を看破されると共にガブリエル達がどんな手口(交通網のコントロール)を使って混乱を引き起こしているのかをFBI側に知られる切っ掛けとなってしまった。
ガブリエルの計画の要の一つである東部エリアのライフリング供給のコントロールを奪うためにやって来ていたが、そこで追い付いてきたマクレーンとマットと交戦。
カンフー使いであり、マクレーンとの戦いではスピードで有利に立つ場面もあったものの、動きを止められた後はバカ力で振り回されて髪の毛が抜ける位の勢いで壁に叩きつけられたりSUVによる突撃からのエレベーターシャフトへ運送を受ける等の倍返しを受けた。突撃された段階で死んでもおかしくないレベルなのに互いに垂直に吊り下げられた状態でも尚もマクレーンと争ったが、最後にはマットの援護もありマクレーンが脱出した直後にSUVと共に落下して爆死した。慈悲はない。
マクレーン曰く「すぐ人を蹴る癖がある女ニンジャ」。
- トレイ
演:ジョナサン・サドウスキー
ガブリエルの配下のハッカーの一人だが、その中でも特に腕利きでガブリエルの同志として計画の裏の裏まで知らされている立場であり、最終的にはトレイ以外のハッカー達が口封じで殺されることまでも知っていた。
ガブリエルの指示を受けて即座にハッキング操作を行い残酷な作戦も実行するが、ガブリエル程にはイカれていないので命令に対して戸惑ったり躊躇したりする場面も見られた。
ガブリエルが犯行声明として使った歴代大統領の演説を繋ぎ合わせた映像データはトレイの作品だったようで、曰く「ニクソンをもっと使いたかった」とのこと。
終盤でアジトに乗り込んできたマクレーンに撃たれてあっけない最期を遂げた。
- ランド
演:シリル・ラファエリ
ガブリエルの配下。演者と同じくアメリカ人ではなくフランス人なのか英語が苦手な模様で、台詞に独特の訛りが入っている。
序盤から幾度もマクレーンとマットを窮地に追い詰める一方で、裏を返せば後一歩の所でマクレーンにしてやられては取り逃がすということを繰り返していた。
最後もマクレーンと一対一の状況に持ち込み、その常人離れしたNINJAを思わせるパルクールムーブにより戦いを有利に進めていると思っていた所に液体窒素を浴びせられ、凍結した直後にファンに巻き込まれるという無惨な死を迎える。
演者はリアルにスタントコーディネーター、スタントマン、武道家……と様々な肩書を持つ人。映画『アルティメット』でもキレのある動きを見せてくれている。
- エマーソン
演:エドアルド・コスタ
ガブリエルの配下で実行班リーダーの強面の男。
しかし、ガブリエルには都合のいいように扱き使われる場面があったりと苦労が垣間見え、所詮は煽り耐性のないオタク野郎なので現場の空気も苦労も理解出来ていないガブリエルの命令に苛つく場面も。
当人の趣味なのか左腕に「侍魂 誇り」右腕に「男の心 戦い」と日本語でタトゥーを入れている。
【余談】
00年代以降は、従来通りの字幕版に加えて劇場公開の段階で吹替版が平行して上映されるのが一般的になったが、本作もネット世代からジョン・マクレーンのNo.1吹替として支持を集める野沢那智による吹替版が上映された。
一方、そもそもは野沢マクレーンはあくまでも元はテレビ朝日版のみの吹替であったのが人気を集めただけだったのに対し、初代以降の一般流通やレンタルもされるソフトウェア版では一貫してジョン・マクレーンを樋浦勉が演じていた訳なのだが、それに合わせてか後に発売された本作のソフト版では本編ではマクレーンのみ樋浦版に差し替えられ、野沢版は特典扱いになるという、ソフト版の樋浦とテレビ版の野沢の双方をリスペクトした末の決定だったのか、中々に変則的な構成となっている。
尚、野沢が2010年に他界。本作が野沢の最後の演じた『ダイ・ハード』となった。*11
同じくブルース・ウィリス主演映画『アルマゲドン』のパロディが散見される。
序盤、マクレーンがルーシーに「ジョン!」と名前で呼ばれて「俺の事はパパと呼べ」と返すシーンが分かりやすい。
また劇中、「アルマゲドン」という単語が度々登場している。
劇中ではデジタル技術の象徴的存在として、当時配備前だったF-35戦闘機が登場している。登場したのはSTOVL(短距離離陸垂直着陸)型のB型。
当然実機は使用できなかったため撮影に使用したのはプロップ。
実機とは機銃の位置と数が異なっており、劇中では左右の空気取り入れ口の下部に2門装備していたが、実際のF-35Bは機銃を固定装備しておらず、必要に応じてガンポッドを胴体下部に1門を装備する。
機銃を固定装備する空軍型のF-35Aを想定していた可能性もあるが、A型の機銃は機体上部右側に1門であり、またA型はVTOL能力を持っていない。
「奇跡だ! 車で項目を追記修正させるなんてさ!」
「弾切れだった。へーへっヘっへっへっ……」
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▷ コメント欄
- 作成乙。個人的にはシリーズの中で一番好き。そしてここまで来るとしぶといというより「寧ろそこまでやって何で〇なない」という領域に入ってきてるマクレーンww -- 名無しさん (2022-02-16 19:06:10)
- いやほんとに事件の規模はでかいんだよな。小者だけど -- 名無しさん (2022-02-16 20:01:06)
- 上の方にガブリエルの話(脆弱性もろもろ)に耳をかたむける奴がいれば、こんな事には…… -- 名無しさん (2022-02-16 20:14:50)
- のりがこの作品だけ違う -- 名無しさん (2022-02-16 20:43:41)
- 個人的に一番好きなのは3だけど「ダイ・ハード」と聞いて思い浮かぶのは4.0のポスター。CMの「ダイ・ハード、よんてんぜろ!(大塚明夫ボイス)」も印象深い。総じて、「世間の評価は芳しくないらしいが俺は好き」。でもラスボスが小物臭いというのも分かる。あと、4.0は他のシリーズ作と比べて「ラストのどんでん返し」「些細な描写が重大な伏線になっている」という二大お約束要素が薄味よね。 -- 名無しさん (2022-02-16 21:15:12)
- 英雄ってのはみんなに嫌われて1人で飯食ってる奴のことだ、という台詞はこの作品だっけ? -- 名無しさん (2022-02-16 21:19:13)
- 個人的にはルーシーの吹替は真綾さんにやって欲しかった(真綾さんは第1作の野沢版吹替でルーシーの声を担当していた) -- 名無しさん (2022-02-16 21:39:08)
- アクションや話のテンポが良くて一番好き(もちろん編集技術も進化してるから1~3と同じには語れないけど)。あとセリフが秀逸。うだうだ言うマットに「そのうち慣れる」って返したり、ルーシーが敵の疑問に対して「じゃあ父さんね」ってどや顔するとことか大好き。 -- 名無しさん (2022-02-17 09:31:15)
- 村野マクレーンも忘れないで……。 -- 名無しさん (2022-02-17 10:19:32)
- 4じゃなくて4.0なんだな -- 名無しさん (2022-02-17 14:12:42)
- ガブリエルの人はほぼ同時期に「ヒットマン」の映画でエージェント47の役もやっててそっちでは小物感なんざ微塵もないクールなキャラだったのでギャップが… -- 名無しさん (2022-02-18 22:24:28)
- 某映画漫画で「ダイ・ハードでは4が一番好き」って言ったら「4ぉ?」って煽られたやつか -- 名無しさん (2022-02-19 00:08:01)
- 樋浦さん&野沢さんはアルマゲドンやってないんだよね。補足しておくと、樋浦さんで作られかけたけど権利元からストップがかかった。 -- 名無しさん (2022-02-19 11:27:31)
#comment(striction)
*2 合衆国の“自由”を象徴するとして全米でも最も有名な標語。
*3 名前を聞いた時にはマクレーンは初代での無能FBIコンビを思い出したのか神妙な顔をしていたが、此方は有能で好感の持てるキャラであった。
*4 野沢版マクレーン曰く「真似しちゃダメですよ」
*5 企画段階では初代でメアリーを演じたテイラー・フライを起用する案もあった。
*6 因みに、周波数は“66.6”という廚二臭い物。
*7 ワーロック曰く「ラップトップ一台で国防総省のコンピュータを崩壊させ、頭に銃を突きつけられるまで止めなかった」
*8 マクレーン曰く「社交性ゼロ」
*9 原語ではタイメックスウォッチ
*10 とは言えガブリエル本人も在任中から様々なトラブルを引き起こすなど、その人間性と行動は内外部から危険視され、問題児扱いされていたのも事実だった模様
*11 樋浦も高齢の為か2013年に公開された次回作『ダイ・ハード/ラストデイ』ではマクレーン役から退いていたが、後に『吹替の帝王』版にて樋浦による『ダイ・ハード/ラストデイ』が実現している。」
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