登録日:2021/11/24 (水) 21:13:57
更新日:2024/06/14 Fri 13:38:37NEW!
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「炎と憤怒。偽りの預言者や愚か者、そして狂人たちは、これらが武器としていかに有用であるかを喚き散らすだろう。蒙味なる信徒どもを騙し、今にも崩れ落ちようとする防壁を何とか繋ぎ止めようと僅かな望みをかけるがゆえに。だがこれらの武器は戦闘修道女たちの手にあってこそ真なる目的を見出すのだ。」
-尼僧長ケレンホスト
画像出典:ボックスセット「パイエティ・アンド・ペイン」(Piety and Pain) ボックスイラストより
▽目次
アデプタ・ソロリタスの戦力一覧とは、ウォーハンマー40Kに登場するアデプタ・ソロリタスの戦力をまとめたものである。
〈帝国〉内でも上位の装備を与えられ、鋼の信仰心を持つ彼女らは、皇帝陛下の御領土を護るために信仰の戦いを繰り広げる。〈帝国信条集〉の体現者である修道聖女会の修道女たちは、叛逆者や異端者、異能者や変異者に皇帝陛下の御名において裁きの鉄槌を下す。
修道聖女会の戦力は、宗教的かつ軍事的な役割を持たせた様々な兵種が存在し、礼拝と戦闘を両立させている。また、彼女らの持つ様々な武装や兵器はどれも高品質な性能を有しており、その一つ一つに聖像や聖印が施されている。
今日も銀河のどこかで皇帝陛下の御威光を広めるために、修道聖女会は礼拝と武力を以てその信仰心を示しているのだ。
画像出典:コデックス「アデプタ・ソロリタス」(codex:Adepta Sororitas) P4,P5イラストより
概要
「彼奴らが異端者どもは犠牲者の頭蓋骨を戦利品として邪悪なる主神に捧げるという。姉妹たちよ、全てを焼き払うのだ。彼奴らを灰になるまで焼き、その灰を踏みつけよ。彼奴らにとって〈帝国〉の戦士は皆大いなる戦利品やも知れぬが、皇帝陛下によって異端者どもは生きていようが死んでいようがなんの価値もない。軽蔑し、打ち捨て、破壊せよ。そして速やかに前進するのだ。」
-上級制圧天使カタリナ・イマクルス
【概要】
修道聖女会の創設後、その地位を着実に固め、現在では〈帝国〉中に知られた存在となっている。彼女らは非常なる軍事勢力であると共に信仰の灯(ともしび)でもあり、揺るがざる力をもって、聖教会に背く者、あるいは皇帝陛下の版図の清らかさを脅かす者を打ち倒す。
修道聖女会の規模と編成は、創設以来、拡大を続けてきた。だが、それは必要に迫られてのことだった。
〈皇帝陛下の息女ら〉が一宗派に過ぎなかったのに対し、修道聖女会は銀河に散らばった複数の「修道会」(オーダー)から成り、信仰を脅かす者が何処に現れても即座に対応できる態勢をとっている。制度上、修道聖女会の統帥権を持つのは現職の聖教会首座であり、彼女らを指揮して叛逆せし異端者や異能者、変異者に正義の鉄槌を下すとされている。
だが、実際に「修道女会」(シスターフッド)の戦力を統率し、指揮するのは「神聖大教母」(アベス・サンクトルム)と呼ばれる、最高位の修道女である。修道聖女会は第一に、二個の「大修道院」(グレイト・コンヴェント)に分割されている。各大修道院は編成上の組織であるとともに、物理的な拠点でもあり、それぞれが要塞化された巨大な礼拝堂区画を有して、修道聖女会の下部組織を統轄する。
〈神聖修道院〉(コンヴェント・サンクトルム)は、「枢機卿区惑星」(カーディナル・ワールド)の中でも最古の惑星「オフィーリアVII」を本拠としており、その礼拝堂の高くそびえる鐘楼の合間には聖人の像が立ち並び、また地の底にまで達する地下牢には無数の房がしつらえてあり、神を冒涜せし者らが拷問を受け泣き叫ぶ声が絶え間なく谺しているという。オフィーリアVIIを神聖さにおいて凌ぐのは〈聖なる地球〉(ホーリー・テラ)のみであり、その地球の地は〈第一修道院〉(コンヴェント・プリオリス)の拠点となっている。
ヴァンダイアの暴政が終わりを迎えた後、聖教会殿堂の瓦礫を用いて建設されたこの大聖堂は、大気の上層にまで突き出す、壮麗な黄金の尖塔を複数有している。これら二個の大修道院はセバスチャン・ソアが聖教会首座に就任した時に彼の手によって設立されたもので、内部における規律に若干の相違はあるものの、機能的には同一である。
なお、修道聖女会が二分割されたのは、ヴァンダイアが有していたような強大な力を掌握する者を二度と出現させないようにすることを目的とした、より大きな計画の一部であった。聖教会の宗教界発布を担う〈中央聖議会〉も同様に分割され、現在はオフィーリアVIIに、〈神聖修道院〉とともに〈宗務議会〉が設置されている。
二分された帝国宗務局と、その軍事組織は互いの信仰心と純潔さを監視し合うことによって、組織とその力が悪用されることを防いでいる。
【信仰の闘争、および征戦】
人類が重大な脅威にさらされたときに「征戦」(クルセイド)を発動する権限と責任は、「地球の至高卿」に託されている。「征戦」は〈帝国〉の巨大な戦闘組織内の複数部門を動員する一大軍事行動で、スペースマリーン戦団、帝国防衛軍の各連隊、帝国艦隊、さらには帝国宗務局の戦闘部隊といった勢力が参加する。
ただし、聖教会首座も、帝国信条集の神聖さに危機が迫っていると判断した場合には大規模な軍事行動を命ずることができる。そのような動員は〈信仰の闘争〉と呼ばれる。
〈信仰の闘争〉が宣告された時には、対応可能な聖女会の修道会は最精鋭の部隊を派遣し、聖教会首座が敵と認定した異端者や叛逆者を即座に殲滅せんとする。宗務局の艦隊が目標に設定された惑星や星系、星域に殺到して、数千にも及ぶ戦闘修道女と非戦闘の随員を送り込む。
だが、〈信仰の闘争〉の呼びかけに応じるのは聖女会だけではない。宗務局に奉仕する他の者たちも、修道女の司令部の傘下に入り、参戦する。
長年にわたって新規に再発見された惑星の住人に帝国信条集の教えを広めてきた「伝道師」(ミッショナリー)らは、〈信仰の闘争〉が宣言されれば直ちに、異端の者らに怒りを向ける。これら伝道師は特別に選別された戦士達と「民兵同胞団」(フラテリス・ミリティア)からなる小部隊と行動を共にし、修道聖女会の派遣軍とともすすんで協働して浄罪を遂行する。
同様に、近隣の星系で活動していた「説教師」(プリーチャー)らも、熱狂的な兵を駆り集めて闘争に加わる。さらには帝国信条集の最も熱烈なる信奉者らも行動を起こし、正義の怒りを信心無き者にぶつける機会を得んと、涙ながらに祈りを捧げて皇帝陛下に嘆願する。
そのような信者の大群が一つとなって敵を取り囲み、皇帝陛下の導きの光届かぬ者たちを殺戮し、燃やし尽くすのである。〈信仰の闘争〉は数十年、数百年に渡って続くこともあり、異端なる敵の最期の痕跡が銀河から消え去るまで、その終結が宣言されることはない。
【大教母が率いし聖なる戦い】
モルヴェン・ヴァールが修道聖女会神聖大教母(アベス・サンクトルム)に就任して以来、彼女は数多くの〈信仰の闘争〉を監督し続けている。巨大なる〈歪み〉の嵐である〈大亀裂〉が銀河に苦悶の大口を開き、後に〈帝国〉が複数の星域や星系との通信を再確立した時、ディーモンや異端教団、魔術的に変異した生物の侵攻に加え、異種族の浸透に関する情報が急増していった。
無為を忌み嫌うヴァールは、他の聖なる軍事行動に遂行する軍勢に同行させる形で、〈修道聖女会〉の大規模部隊に「ク=アンド」の諸惑星や「レゴーシュ・ストレイト」の再征服を行わせた。一方で可能な限り多くの戦闘修道女が総主長「ロブート・グィリマン」が率いる〈揺るがざる征戦〉(インドミトゥス・クルセイド)に参加できるように保証していった。
ヴァールの指示によって、数十の戦闘修道会が〈信仰の闘争〉を戦うために部隊を派遣し、闘争に加わっていった。大教母は戦闘修道女たちを速やかに勝利させ、彼女の軍勢を常に前進させられるように試みた。
修道聖女会内であらゆる痕跡が消滅したかに見えた部隊を調査するため、ヴァールは〈大亀裂〉の横断を試みる征戦や、〈帝国聖別領域〉(インペリウム・サンクトゥス)内部にも増大しつつある沈黙の闇を渡る征戦も承認していった。
彼女は「聖ジョーズマンズの横断路」や「ナハムンド回廊」、惑星「バアル」を守る諸惑星、そして「パーリア星間結合」に修道聖女会の奇跡を鳴り響かせ、〈帝国〉の信仰の火を再び灯そうとしている。
画像出典:コデックス「アデプタ・ソロリタス8版」(codex:Adepta Sororitas) P14,P15イラストより
兵種
「退却だと?私の下には皇帝陛下の最も優れた戦闘修道女が20人もいるのだ。数百の野蛮なる異星人如きが我々を退けるなどと、貴様は本当にそう思うのか?奴らがここに来たならば、我々の決意や目的が揺るぎないものであるのを知ることになるだろう。」
-〈殉教せし我らが聖女修道会〉上級修道女ラチェーナ
画像出典:コデックス「アデプタ・ソロリタス8版」(codex:Adepta Sororitas) P7イラストより
【修道聖女会】
- 「カノネス」(尼僧長)
【概要】
尼僧長は戦闘修道会の軍事的及び精神的指導者である。各々の尼僧長は光輝なる純潔性の模範であり、大儀への献身者であり、数百の戦いに参加せし古参兵であり、無数の戦場において不信心者を屠ってきた者である。
だが、尼僧長が修道聖女会における指揮官としての役割が与えられている事は、彼女の単なる戦闘技術以上に重要な事である。尼僧長の地位に至るには、強固なる統率力と明敏なる戦術的判断力、そして皇帝陛下に対する無謬の信仰心が要求される。
戦場においても平時においても、尼僧長は聖女会の修道女にとっての導きの光であり、徳目の体現者であり、眼前に彼女の敵が存在する限り一歩たりとも退く事の無い神聖なる憤怒そのものなのである。
【尼僧長の種類】
戦闘修道会内において、尼僧長の位は複数存在している。修道会全体を監督している者は一般的に「尼僧総長」(カノネス・スペリオール)という称号で呼ばれ、しばしば「マスター・カノネス」あるいは「スペリオーネス」とも呼ばれる。
その下にはより下位の尼僧長が存在し、彼女らは修道会の様々な部門を監督している。「支部尼僧長」(カノネス・プリセプター)は修道会支部(プリセプトリー)の修道女を率い、「指揮所尼僧長」(カノネス・コマンダー)は修道会の指揮所を統率する。
これらの下位のカノネスは彼女らの聖域において、修道女達の精神的・身体的訓練を行う事を任されている。また戦場で修道会の戦士を指揮するのと同様に、軍事教練や祈祷、そして儀式を執り行う。
【修道女を率いる尼僧長】
修道会に属する尼僧長は指揮系統の一部でもある。聖教会はこの軍事組織の頂点に座し、表向きはあらゆる〈信仰の闘争〉を布告する権限を有している。
同時に、修道会の尼僧総長に対し部下の尼僧長に行動を命令するように指示することができる。だが、修道会が行う作戦行動は惑星間の広大な距離を隔てたものであり、故にこの正式な手順を厳格に順守する事は困難を極める。
命令が到着するまでに数十年、あるいは数百年の時を要し、仮に命令が届いたとしても尼僧長は各々自らの判断に従って皇帝陛下の御意志を遂行しなければならないのだ。各聖域は日々、無数の救援要請を受けている。
前線指揮官は火急の増援要請を発し、住人の間で蔓延する変異に直面した惑星総督はこれを浄化するための援助を求め、さらなる高位を望む貴族は政敵を異端として告発する。これらの声を一つでも見逃すことがあれば、それは破滅的な結果をもたらす事になる。
しかしその中でも応答可能なのはほんの僅かな物に過ぎない。戦術的データの考察と祈祷に長き時が費やされし後に、尼僧長は彼女らが歩むべき正義の道を決める事ができるのだ。
一度尼僧長が、自らの為すべき神聖なる真実を確信したならば、尼僧長は不断の信念を以て行動し、一切の疑念や躊躇に囚われる事無く、修道女を指揮し戦場へと赴くのである。
画像出典:コデックス「アデプタ・ソロリタス8版」(codex:Adepta Sororitas) イラストP42より
- 「パラタイン」(聖務長)
【概要】
聖務長は、修道聖女会の聖なる任務を率いる有能で経験豊かな指揮官だ。揺ぎ無き信仰心と目的意識を有する彼女らは、指揮下の戦闘修道女たちの優れた手本として振舞う。
これにより彼女らの率いる軍勢はその力を何倍にも発揮し、熱狂と共に勝利を勝ち取るのである。
画像出典:ゲームズワークショップ公式通販サイト「Palatine」 商品画像より(2021/11/23閲覧)
- 「ドグマータ」(教義修道女)
【概要】
鋭い視線によって、教義修道女は修道会の中での違反を見つけ出す。修道女を悔悟者にする権限を有する彼女らは、恐れと敬意を等しく受けている。
祈りの叫びと大きく降られるメイスによって、彼女らは正義の道を示すとともに、道を踏み外した者には何が待ち受けるのかを修道女たちに教えるのだ。また、最も重い罪を犯した修道女を贖罪兵器「モーティファイア」行きにするか否かを判断する権限を有している。
画像出典:Warhammer Community記事「Introducing the Judge, Jury, and Executioner of the Adepta Sororitas 」(2021/3/29投稿)画像より(2021/11/23閲覧)
- 「聖カトリーヌの凱旋」
【概要】
聖カトリーヌの凱旋が行進する所、皇帝陛下の光輝がそこに在る。この葬列は歩みを進めることに、殉教せし師母の栄光を銀河の至る所に広め、その光を前にして信仰の敵は逃散し〈戦いの修道女〉にカトリーヌ自身の激しい信念をもたらすのである。
だが、この凱旋によって崇敬を受けているのは〈殉教せし我らが聖女修道会〉の創設者のみではない。聖カトリーヌの凱旋が姿を現したということは、6人の師母全員の魂が前線へともたらされたことを意味しているのである。
六人の師母にまつわる六つの聖遺物を掲げた聖カトリーヌの凱旋は、敵に威厳と恐怖をもたらし、味方に神聖なる光輝を与える。
【聖カトリーヌの聖骸】
この凱旋の中心部に祝福されし棺が置かれ、その上には「聖カトリーヌの聖骸」が横たわっている。惑星「サンクトゥス・リス」の墓所より掘り起こされし彼女の骨は光り輝く聖遺物の装甲服を纏っている。
聖カトリーヌの聖骸はこの装甲服の隙間から僅かに覗く事ができるだけであるが、それでも彼女の姿を目にしてなお自らの魂を燃え盛る断罪の炎に焼かれることがないとすれば、それは皇帝陛下の最も敬虔なる従僕に限られるだろう。しかし、この師母の神聖さの真の証明は、彼女の頭部の上に取り付けられた燭台にある。
そこには、彼女の死から数千人を経た後でさえも、時の荒廃によって崩れる事無く形を保ち続ける聖カトリーヌの心臓が在るのだ。この凱旋を前にして修道女は聖カトリーヌの心臓の鼓動を聞き、彼女達の内に流れるその温かさを感じ取るのだ。
聖カトリーヌの心臓の上には帝国の鷲が座している。それは、皇帝陛下が彼の斃れし信奉者を見守っている事の象徴である。
【行列を成す修道女】
棺の傍らには「考古修道会」で崇敬を集める修道女たちが近侍する。彼女らはそれぞれがかつて自らの属する修道会の模範であった者たちであり、敬愛する尼僧総長自身によって選ばれ、この凱旋に加わっている。
考古修道女たちはここで助祭として聖カトリーヌの聖骸と装甲服を聖油と軟膏で清めるのみならず、この行列を構成する6つの師母の一つを役割として担っている。この修道女は自らが担う師母の魂を体現するよう仰せつかる。
すなわち、聖女の力と徳目を具現化すると共に、師母に関する聖遺物を担うのである。これらの聖遺物は想像を絶する価値を有するものであり、聖カトリーヌの聖骸と同様の崇敬を集めている。
【聖カトリーヌの武具】
この行列を先導するのは聖カトリーヌの体現者である。彼女が一方の手に持つ「殉教者の剣」は、聖カトリーヌの死の際に流された血によって鍛え上げられた、燃え盛る刃であると伝えられている。
彼女が他方の手に持つのは、無数の戦いにおいてアリシア・ドミニカを守護した聖カトリーヌの盾、「守護の防壁」(プラエシディウム・プロテクティファ)である。この盾は数千年が経過した今なお、神聖なるエネルギーの障壁を発し続けている。
【聖象徴】
聖ドミニカの体現者は黒檀の聖象徴を掲げている。この模索たる黒き容器には原典の聖杯が持つ驚異的な力の一部が込められている。
この聖象徴によって、不信心者は物理的にも精神的にも苦悶で打ちのめされ、肉体と魂は光輝なるエネルギーの波によって侵食されていくのである。聖シルヴァーナの体現者は〈銀の聖衣修道会〉の聖象徴である、かつて師母が縫いし帳子の切片を掲げている。
修道女が聖シルヴァーナの数々の偉業を高らかに読み上げると共に、帳子の中には聖シルヴァーナの幻影が現れ、見る者全てに奇蹟の本質を示すのである。聖ミナの体現者は〈血の薔薇修道会〉の聖象徴である、聖ミナが殉教する前に“赤き聖女”によって八つ裂きにされた事を象徴する「真紅の薔薇の蕾」を掲げている。
この蕾は近侍する修道女の雑念を取り払い、憤怒の念を滾らせる。そして厳から祈祷と共に、聖アラベラの魂は「神聖薔薇の香炉」を手にしている。
香炉の中では永遠の炎が燃え上がり、それは聖アラベラが皇帝陛下の真理を世に知らしめるかのように、彼女の不断の意思と信念を知らしめるのである。
【聖印】
最後に、聖ルーシアの魂は〈勇猛なる心修道会〉の聖印を高らかに掲げている。戦火が巻き起こる時、この聖印はその音をこの上なく響かせるのだ。
この鼓動を耳にした〈帝国〉の信奉者達は自らの魂の中に、皇帝陛下に対する絶対的な服従心が漲るのを感じるのである。
画像出典:ゲームズワークショップ公式通販サイト「The Triumph of Saint Katherine」 商品画像より(2021/11/23閲覧)
- 「バトルシスター・スカッド」(戦闘修道女分隊)
【概要】
セラマイトの鎧に身を包み、揺るぎなき信仰心を抱き、ボルタ―、メルタウェポン、そしてフレイマーの神聖なる三位一体を振るいし戦闘修道会の戦闘修道女は、最も強力なる人類の守護者に列せられる。彼女達は、銀河の至る所で皇帝陛下の敵を殲滅する、聖教会の聖戦の遂行者である。
戦闘修道女は各々の戦闘修道会の主力を構成している。彼女達は皇帝陛下の歩兵であり、果敢なる剣であり、不屈の盾である。
戦闘修道女のボルタ―から発せられる砲声の下に、無数の異種族やミュータント、大逆者、そして異端者が滅ぼされてきた。彼女たちが現れる戦場では、皇帝陛下の光が神聖なる払暁の如く広がり、敵の銃砲撃を不可視の力で防ぐという奇蹟の顕現させ、そして敵は正義の報復の炎に焼かれるのである。
戦闘修道女が行進し、皇帝陛下の神聖さが発露された事で彼女達の歓喜の祈りが最も高らかに鳴り響く。そして戦闘修道女が引き金を引くごとに、〈人類の主〉たる皇帝陛下に歯向かう下劣な変異生物に死をもたらす。
【孤児は戦士へと生まれ変わる】
戦闘修道女はその人生を孤児として歩み始める。帝国兵士や官僚の息女が「帝国教導院」(スコラ・プロジェニウム)に引き取られ、ここで訓練を受けるのである。帝国教導院は教練教育や過酷で厳格な規律、そして峻烈なる戦闘技術の中心地にして教育機関である。
戦闘修道女を志願する者は帝国教導院で〈神聖なる人類の皇帝陛下〉を他の何よりも崇拝する事を学ぶのである。彼女たちは自らの一挙手一投足を、そして召命に応じて自らの命をも皇帝陛下に捧げる事を〈黄金の玉座〉にかけて厳かなる誓いを立てる。
彼女達の誓いを果たすため、あらゆる恐怖に対しても敢然と立ち向かう戦闘修道女は、〈帝国〉信仰を雄弁に物語る。
【信仰の戦士たち】
戦闘修道女は聖教会の真なる戦力である。彼女達は身体的に強力であり卓越した戦闘技術を有し、長年に渡り武器の扱い方と格闘術、分隊戦術、そして教条による戦略的遂行能力を学んできた。
同時に士気的・軍事的な脅威を識別し、皇帝陛下の信仰の防衛線において無数の逸脱した敵と対峙する。彼女たちはそれほど訓練を受けていない多くの人類の守護者達と比べ、遥かに高度かつ厳格な規律を示す。
戦闘修道女は精神的洗脳やスペースマリーンに施される神経強化手術なしに、信仰と精神や士気の力によって、スペースマリーンに匹敵する勇敢さを発揮するのである。戦場に立つ戦闘修道女は恐れと同時に奮起の念を呼び起こす。
彼女達は最も困難な脅威や怪物の如き敵に直面したとしても、揺ぎ無く前進を続けるのだ。
【装備】
戦闘修道女は祝福されし機動装甲服(パワーアーマー)を身に纏い、聖別されしボルトガンを用いる。パワーアーマーは「セラマイト」と「プラスティール」から成る密閉型の鎧であり、背中のバックパックからワイヤーを通じてサーボ式のパワーアシスト補助機能が備わっている。
バックパックが供給するこの動力なしに、機動装甲服はほぼ機能しないであろう。機動装甲服は機動力や敏捷さを損なう事無しに戦闘修道女の力を遥かに強化するのみならず、雲霞の如く降り注ぐ小火器の中を止まる事無く進むための防御力を彼女たちに与えるのである。
他方、戦闘修道女の用いる「ボルトガン」は自己推進式の多段反応型弾頭の雨を放つ。ボルトガンの弾薬は装甲や肉体、そして骨を穿ち、然る後に弾頭に内蔵された微小な装置が起動し、不運な標的の内部で起爆するのだ。
戦闘修道女分隊による射撃に晒された敵は、単に打ち倒される内部により引き裂かれ無残な血肉の塊や肉片と化すのである。
【分隊の指揮系統】
戦闘修道女の各分隊は「上級修道女」(シスター・スペリオール)によって率いられている。また、分隊はしばしば特殊仕様兵器や重火器を扱う「制圧天使」(ドミニオン)や「報復天使」(リトリビューター)の修道女によって増強される。
これらの兵器によって戦闘修道女分隊は、敵の戦車を破壊し、敵歩兵の大群を業火で飲み込み一掃することが可能となる。そして、上級修道女は戦闘修道女の各分隊における真の要となる。
長年培ってきた戦闘経験と皇帝陛下に対する至上の信仰心から成る権威ある言葉を発する事で、上級修道女は部下の修道女がその能力と頑強さを十全に発揮させ、それによって分隊の戦略的価値を最大限に高めるのである。
ほとんどの修道会において上級修道女は将来、尼僧長になる人物である。上級修道女の地位に居る間に、彼女たちは戦闘指揮のみならず、熱狂と鼓舞を与える戦闘礼拝の方法を学ぶ。
高らかに響く雄弁は無数の敵を前にした戦士を踏みとどまらせ、あたかも皇帝陛下自身の憤怒が敵に振り下ろされたかのように喊声を上げるのである。
画像出典:コデックス「アデプタ・ソロリタス8班」(codex:Adepta Sororitas) 表紙イラストより
- 「ドミニオン・スカッド」(制圧天使分隊)
【概要】
戦闘修道女の進軍は揺ぎ無くかつ容赦を知らない。「制圧天使分隊」(ドミニオン・スカッド)は、皇帝陛下の聖なる稲妻の如く迅速でかつ、熾烈な憎悪の一撃を人類に仇名す敵に対して解き放つ。
大量のフレイマーとメルタウェポンで武装した彼女らは、その聖なる焔で敵陣を焼き尽くす。制圧天使分隊はフレイマー、メルタウェポンなどの兵器を駆使して壊滅的な近距離戦を展開する。
彼女達は指令掩蔽壕や占領された戦略拠点を始めとした敵陣地の制圧や、敵の戦線の分断、危険度の高い標的の反撃を阻止することを聖務とする。何処に敵が潜もうとも、制圧天使分隊はその熱烈なる裁きの一撃を以て眼前の敵を粉砕するのだ。
制圧天使分隊の修道女たちは確かに勇敢かつ獰猛であるが、しかしながら短慮ではない。分隊の上級修道女の注意深き観察の下、憤怒をもたらさんとする衝動を抑えながら忍耐強く当該地の戦略的状況を的確に把握する。
制圧天使は敵を速やかに分析し、それに基づき適切な武器を用いて各々の標的を順番に排除していくのである。この分析技術と、特殊訓練によって身に着けた射撃精度、およびフレイマーや「ストームボルタ―」、メルタガンの「機械精霊」を目覚めさせるのに必要な整備儀式の習得により、制圧天使たちは射撃戦闘において圧倒的な攻撃力を発揮し、戦闘修道女分隊の貴重な支援戦力となるのである。
【御威光をもたらす教条】
制圧天使分隊は一般的に快速の装甲兵輸送車両に搭乗して戦闘へと赴く。「ライノ」や「イモレイター」が制圧天使分隊を戦場へと運ぶためにエンジンを唸らせ、敵の砲火がその装甲板を揺らす。
激戦の廃墟や敵の塹壕に最接近した時初めてライノやイモレイターが停止する。搭載兵器が発射されるのと同時に強襲斜路が降ろされ、制圧天使分隊が突撃を敢行する。
皇帝陛下への祈りを口に、フレイマーやメルタガンで武装した修道女が圧倒的な近距離火力によって敵を狩り倒していくのだ。そうして制圧された戦略的要衝を後方の戦闘修道女が確保する間にも、制圧天使分隊は次の獲物に向けて前進する。
彼女達の戦術は〈皇帝陛下の息女ら〉によって洗練されてきた古き戦闘教条である「絶対的な御言葉」を反映されている。この戦闘教条は最も必要されている所へ正義の一撃をもたらすために発展してきた教条である。
すなわち、最も的確に不信心者を粉砕し、その地に皇帝陛下の御威光を輝かせるための教条なのである。
画像出典:ゲームズワークショップ公式通販サイト「Dominions & Celestians」 商品画像より(2021/11/23閲覧)
- 「リトリビューター・スカッド」(報復天使分隊)
【概要】
戦闘修道会内での数ある分隊の中でも、栄ある「報復天使」(リトリビューター)となるためには長年にわたる研鑽を要する。戦闘修道女会の中でも最も卓越した技術と冷静沈着さ、そして残忍なる決断力を兼ね備えているのがこの修道女達である。
報復天使は各々の修道会の中で最も優れた射撃手でもある。もちろんどのような任務であれ等しく重要ではあるが、中でも報復天使は前進する修道女に対して集中的な火力支援を提供するという重大な責任を負っている。
この任務を最も効果的に遂行するために、報復天使の各分隊は多数の「ヘヴィボルタ―」や「マルチメルタ」、そして「ヘヴィフレイマー」で武装しており、分隊の火力は戦車にも匹敵する。修道女達の熟練した標的優先判断によって、敵の弱点を識別し火力投射を最適化する。
そこに報復天使の破壊的な武装が加わることによって、彼女らは戦場において恐るべき戦力となるのだ。
【戦闘教条】
報復天使分隊は修道聖女会の主力が敵に向けて前進する際に、長距離支援射撃の雨を敵に振らせる。報復天使は敵戦車や蹂躙する兵器、そして怪物的な巨獣といった異端の怪異が同胞に害を為し、戦闘修道会の戦争計画を妨害するといった事態を防ぐためにこれらを優先的に殲滅する。
遠方からの一撃により、報復天使は敵の要塞を煤けた廃墟へと変え、進軍する敵歩兵の大群を血肉に塗れた死体の山へと変えるのである。戦闘修道会の戦列の一部として前進する時さえ、報復天使分隊の破壊力は些かも損なわれる事は無い。
〈銀の聖衣修道会〉のようにとりわけ攻撃的な修道会は、しばしば報復天使分隊を装甲兵員輸送車に搭乗させる。そして十分な距離まで接近させた後に降車し、至近距離からフレイマーの雨やボルタ―の爆発、そして灼熱のメルタウェポンを放つ事で、敵が対応する間もなくこれを殲滅するのである。
画像出典:ゲームズワークショップ公式通販サイト「Retributor Squad」 商品画像より(2021/11/23閲覧)
- 「セラフィム」(飛天使)
【概要】
「飛天使」(セラフィム)として知られる天使の戦士は修道女会の前衛として戦う。「サン・レオール型ジャンプパック」を背に、飛天使は天空より飛来し敵戦線に降下し、その衝撃と恐怖によって同胞修道女らが戦火を切る前に敵陣形を搔き乱す。
各々の飛天使は二挺のピストルを装備しているが、それらのピストルは神聖なる三位一体の武器の中から選ばれた物である。「ボルトピストル」は飛天使が空を駆ける際に死の雨を降らし、「ハンドフレイマー」は密集した敵の大群を焼き尽くす炎の奔流を吐き出し、そして「インフェルノピストル」は装甲板や肉体を事も無げに融解させる収束熱線を撃ち出す。
【飛天使の資格】
飛天使となるには神性に近づき、これをコントロールする技術を要求される。超人的な機敏さに恵まれたごく少数の戦闘修道女のみが飛天使となるための訓練を受けることができるが、そんな彼女たちの中でさえ飛天使となれる者は更に少数なのである。
修道女は恐るべき速度で飛翔する中、武器の照準を定め射撃を行わねばならず、飛行中も正確な狙いを保たねばならないのだ。また修道女は怒号渦巻く敵の群れの隣に着地し、流れるような斬撃で敵を切り裂き、そして再び空へと舞い上がるという離れ業を一瞬の間に行わなければならない。
だがそれらの技術にも増して、セラフィムは信仰の前衛でなければならない。彼女たちの魂には一点の曇りもなく、一挙手一投足や直観に至るまでが神聖なる啓示によって働き動かされているのである。
【上級飛天使(セラフィム・スペリオール)】
上級飛天使は修道女会の中でも高く尊敬されし戦士である。彼女達はしばしば尼僧長の召命を受け戦争評議会に助言を行う。長年にわたり従軍し卓越した技術と信念を有する上級飛天使は、しばしば政務長(パラティン)や尼僧長の地位に登る。
古参兵と呼ぶに相応しい上級飛天使は信仰説話が刻まれし金の刀身のパワーソードから、かつて修道会の聖女が使用していた神聖なるプラズマピストルに至るまで、彼女達が所属する聖域の中で名高き武器を振るう。これらの全てが唯一無二の聖遺物であり、崇拝されし至宝なのである。
そして上級飛天使の偉業によってこれらの武器は不正義者に血を流させるのである。
画像出典:コデックス「アデプタ・ソロリタス8版」(codex:Adepta Sororitas) P48イラストより
- 「ゼフィリム」(風天使)
【概要】
「風天使」(ゼフィリム)は神聖なる破壊者であり、無尽の情熱の象徴であり、敵の大群の中に正義の道を切り開く不屈の戦士である。彼女達は天空を飛翔し、信仰に公然と立ち向かう邪悪なる者を探し出し、そのような者に彼女達の憤怒をもたらす。
パワーソードを振るい、風天使は立ちはだかる異形の首を刎ね、四肢を叩き斬る。鼻を突く悪臭が空気中を埋め尽くし、エネルギーを纏いし剣が振るわれるごとに金属が蒸発する。
悲痛なる叫び声が天使の歌声とボルトピストルの轟音によってかき消される。そして敵の死体を前に大地を蹴り、風天使は再び大空へと舞い上がるのである。
【揺ぎ無き資格】
皇帝陛下と直接、そして絶えず繋がりを有する者のみが風天使となる。この継続的な対話によって支配されし彼女達は、しばしば修道会の他の戦士たちと会話する術を失ってしまう。
風天使は不可解な言葉を口にし、揺ぎ無き歓喜の中にある状態となる。修道女会の多くの者は、風天使の言葉は神聖なる予言であり、純粋なる信仰心を持つ者だけがその御言葉を理解することができるのだと信じている。
だが、戦場における風天使の行動は見るもの全てにとって明白な物で在る。風天使が襲撃を敢行するところを他の修道女達が後に続けば、神聖に祝福されし戦士たちの通りし跡に残された、惨殺された死体の山を歩む事になる。
画像出典:ゲームズワークショップ公式通販サイト「Zephyrim Squad」 商品画像より(2021/11/23閲覧)
- 「シスター・リペンティア」(悔悟修道女)
【概要】
修道女会の厳格なる奉仕規範に反した修道女は、兵具を剥ぎ取られ、所属する修道会より追放される。「悔悟者」(リペンティア)として知られる彼女達は、皇帝陛下の恩寵により道を踏み外した元と共に一群を成す。
この分隊おいて、彼女達の罪を不信心者の血で贖う機会が与えられるのである。通常の戦闘修道女の着装している機動装甲服とは異なり、ぼろ布に身を纏い贖罪の機会を求める「悔悟修道女」(シスター・リペンティア)は祈りの呻り声を上げて戦場を突き進む。
各々の悔悟者達は、自らを仲間と修道会、そして皇帝陛下の期待に背いたのだと考えている。そして悔悟修道女は信仰の敵を虐殺するか、さもなくば死ぬために自らが存在しているのだと考え、それ故自らを省みぬ事無く敵へ突進していく。
敵の下へたどり着いたならば、贖罪のための道具として授与された巨大な「チェーンブレイド」である「エヴィサレイター」を振り上げ、そして残忍な怒りと共に敵に振り下ろすのである。引き裂かれた肉が四方へ飛び散る。
エヴィサレイターのノコギリ刃の回転に合わせ、切断された骨の塊と貫かれた装甲が散乱する。一撃ごとに内臓を切り裂き、さらなる血を流させる。
そして彼女が作り上げし死体が積み上がる度に悔悟修道女は皇帝陛下の赦しが近づくのを感じるのである。
【堕ちし修道女】
いかなる修道会の修道女も悔悟修道女と成り得る。上級修道女の命令を拒否した戦闘修道女、罪深き関心を他者に与えた通詞修道女、管区内での隠されし計画を暴くことに失敗した家令修道女、これら全ての者は修道女会の目には恩寵を失いし者として映る。
彼女達は自らの所属する修道会より追放され、他の修道軍へと送られ、無慈悲なる精神的肉体的再修練に務める事になる。その修道会が戦場へと赴くに際して悔悟修道女を伴う。
彼女達は一般的に闘争の最前線に配置される。それはリペンティアが贖罪の虐殺を行う機会を最大限に与えようとする配慮なのである。
【贖罪の虐殺】
悔悟修道女にとって、自らの贖罪は偉大なる勇敢さと虐殺を通じてのみ可能なのである。事実、修道女会の最も偉大で最も信仰深き闘士の幾人は、悔悟修道女となった時期もあった。例えば“生ける聖人”として名高き「聖セレスティン」がそうであったように。
この贖罪の行いは同胞の修道女達によって崇敬を受ける。なぜなら悔悟修道女の贖罪は、救世主たる皇帝陛下は彼の従僕が惰弱さに道を失った時もその者たちを導くのだという証だからである。
幾人かの修道女は、贖罪の理由として僅かな欠点を挙げる事により、悔悟修道女となる事を志願しさえする。
画像出典:コデックス「アデプタ・ソロリタス8版」(codex:Adepta Sororitas) P49イラストより
- 「リペンティア・スペリオール」(悔悟監督者)
【概要】
統制が困難な贖罪を求める修道女を導くという厳格な役割こそが、「悔悟監督者」(リペンティア・スペリオール)に課せられた聖務である。この古参の修道女は監督者であり監視者としても行動している。
すなわち、悔悟修道女を戦場へと駆り立て、いかなる罪の残余の兆候をも注意深く監視する。悔悟監督者の発する言葉によって、各々の悔悟修道女は彼女が告発されし罪深き魂の存在を認識する。
悔悟修道女の信仰の失敗を幾度となく侮蔑する事で、彼女達は自己嫌悪と恥辱を新たに認識するのである。
【贖罪の鞭打ち】
悔悟監督者が両手に持つ「ニューラルウィップ」は電磁シナプス繊維で編み上げられている。ニューラルウィップで打たれた者の身体には、物理的・精神的苦痛をもたらす電流が流れる。
戦闘の前に、各々の悔悟修道女は監督者の手によってニューラルウィップの一擲を受け、自らの肉体を苦痛で満たすのである。この苦痛に耐える事は、自らの罪深さを想起させると共に、物理的な苦痛に慣れさせるためである。
これは彼女が赦しを得ようとするならば避けて通れない事である。恥辱と苦痛を受ける事で、悔悟修道女は自らを敵へと挑みかかる。そして悔悟修道女の暴力による悔悛行為は、直ちに監督者によって判断が下されるのである。
戦場において、悔悟監督者はニューラルウィップを振るい、彼女に立ちはだかる敵を打ちのめす。卓越した技術によって両手の鞭を振り回し、一方の鞭が敵のアーマーを砕き、もう一方の鞭が露出した肉体の至る所を獰猛に打ち据える。
監督者と悔悟修道女が進軍する時、神経を焼かれ痙攣を繰り返し、未だ叫び声をあげる異端者が彼女達の足元に積み上げられるのである。
画像出典:ゲームズワークショップ公式通販サイト「Repentia Squad」 商品画像より(2021/11/23閲覧)
- 「セレスティアン・スカッド」(大天使分隊)
【概要】
「大天使」(セレスティアン)は、各修道会の中で最も気高い精鋭戦士達である。どんなに苛酷な状況下に置かれても決して敗北を認めようとはしない彼女達の闘士は、もはや伝説的なまでに名高い。
大天使は幾たびにもおける戦闘の中で、殊勲を立てて修道会のために仕えてきた。そして、修道聖女会の最高位の指導者たちの近侍という神聖な名誉を授かっているのだ。
セレスティアンの戦士達は、混戦の中で護衛として、また精鋭戦士として戦うのである。
【躊躇なき献身】
大天使分隊は、ボルタ―の容赦ない集中砲火と神聖な炎で不実な者を罰する。戦闘修道会の厳格な基準からしても、その射撃精度は熟練しており、破壊的な威力を誇る。
敬愛する尼僧長、または重要な高官を脅かすほどに敵が接近した場合、大天使たちは疑念を持つことなく、責務を果たすために自らの命を捧げるのだ。想像を絶するような最も恐ろしい戦場を何年も共に戦ってきたために、大天使たちは尼僧長と深い絆を分かち合う。
尼僧長の存在の下で戦士達の戦意は高揚し、皇帝陛下の名を称えながら、異能者や変異体、異端者を破壊し尽くすのである。
【大天使の位階】
戦いの技術において並外れた熟達を示した者のみが大天使の位階へと迎え入れられる。彼女らの精鋭はその優れた経験によって戦いの趨勢を変えうるような地点に配備され、しばしば尼僧長とともに最も恐るべき敵と相対する。
彼女らの中にはかつて制圧天使や報復天使として奉仕したものもおり、それゆえ大天使分隊には様々な脅威に対抗するための幅広い武器や装備が支給されている。しかしあらゆる大天使は、そうした武器でさえも信仰の力には叶わぬことを熟知している。
彼女らは「帝国教条集」(インペリアル・クリード)の熱烈な信奉者であり、未だ古参ならざる修道女たちが目標とする正義の輝かしき体現者である。戦いにおいて彼女らはこの熱狂と共に進撃すると、異種族の頭蓋を砕き、おぞましき悪魔どもを〈歪み〉へと放逐するのである。
いかなる大天使も、かつては低い階級の修道女であった。そのため、大天使は仲間の修道女を長い年月に渡って導くことにより会得した、素晴らしい戦術的洞察力を有している。
それゆえ大天使分隊に上級修道女が編入されず、代わりに各修道女の経験と洞察を活かしながら任務の遂行にあたることも珍しくはない。「上級大天使」(セレスティアン・スペリオール)を含む分隊は、神聖な精神と模範となるような並外れた力量を持つ戦士に導かれる名誉を授かるのだ。
修道会の尼僧長が皇帝陛下の命を果たしきれない時、これらの古参戦士達にその命令の名誉と重責を果たす機会が与えられるのである。
【ケルブ(幼天使)】
修道聖女の分隊の中には、「智天使」として知られ、特別な形態をした神聖化された「技能奉仕者」(サーヴィター)を起用している。これらのクローン生産された生物は、単純な反重力発電機を搭載し、聖教会の戦士のお供をしながら戦場を飛行することができる。
そして、脳に蓄積された教義を通じて、修道女の武器の整備や浄化の儀式を戦場の最前線で支援するのだ。その役割に応じて、智天使の肉体には様々な機械的な付属器や独特な軟膏が施され、神聖な義務をより効果的に果たせるようになっている。
異端審問庁の構成員とは違い、修道聖女会が使用する智天使は、主との精神的な繋がりを持っておらず、特定の聖なる詠唱を通じて命令に従うのだ。
画像出典:コデックス「アデプタ・ソロリタス8版」(codex:Adepta Sororitas) P50イラストより
- 「セレスティアン・サクレサント」(神聖大天使)
【概要】
修道軍の精鋭たる大天使の一員である「神聖大天使」は近接戦闘の達人であり、護衛よりも神聖なる探求をその責務としている。神聖なる遺物の回収であれ、不浄なる聖地の浄化であれ、神聖大天使は休むことなく勝利に向けて突き進む。
彼女らは伝統的に尼僧長のボディーガードを務めている。彼女らはまた不浄なる異端者を浄化し、神聖なる領域から排除する聖務を背負う。
神聖大天使は様々なパワーハルバードやパワーメイスといったパワーウェポン、シールドやボルトピストルなどを駆使して不浄なる者を排撃し、敵の攻撃から身を護るための大型シールドを装備している。強靭な精神と肉体を持つ神聖大天使は異端者の大波を防ぐ防波堤であり、数の上で勝る敵を打ち破ることができるのだ。
画像出典:ゲームズワークショップ公式通販サイト「Celestian Sacresants」 商品画像より(2021/11/23閲覧)
- 「イマジファイア」(聖像掲揚者)
【概要】
「聖像掲揚者」(イマジファイア)の役割は、戦闘修道会の者たちから神聖視されている。これらの熱烈な修道女は、倒された修道女の善行を称揚する責任を担っている。
そして殉教者の精神が修道会の戦士達に宿ることができるように、戦場の絶え間ない騒音の中で倒れた者の功績を説くのである。聖像掲揚者は敬愛する殉教者の像が掘られた支柱を携えている。
その像には、聖なる文が刻まれ、金と銀がはめ込まれている。高く天に掲げられた像は、戦闘修道女にとって信仰の奇蹟となり、純粋な武勇の象徴となるのだ。
聖像掲揚者は殉教者たちの正義の功績をいくつも物語り、彼女の力の込められた声は、ボルトガンの鋭い音や急激な轟音を発するチェーンソードを越えて響き渡るのだ。聖なる怒りの伝説の話は、近くの修道女に戦意を奮い立たせる。
そして殉教者の厳粛的な功績の数々が聞こえる者は、新たな決意に満たされるのだ。また倒れた者たちの大胆な抵抗の物語は、修道会の戦士達の不動の精神と鉄の心を強固にする。
多くの修道女は、聖像掲揚者を前にすると目に涙を浮かべる。何故なら勇敢に皇帝陛下に仕え、皇帝陛下の名の下に命を失うことは、修道女たちの全員が目指す理想だからだ。
【激戦地での説法】
修道会には、一度に複数の聖像掲揚者が仕えていることがあり、多くの場合異なる戦場へと展開されている。戦場において聖像掲揚者が配備されるのは、最前線にいる尼僧長の側、すなわち殉教者の功績を語ることによって戦士たちを最も奮い立たせる激戦地である。
聖像掲揚者は敵に直面した時、携えている旗印の旗竿を地中に埋め、その手に武器を取る。敵に発砲している間、祈祷の一語も間違える事無く戦没者の誉れを吟唱し、彼女は異端者を撃ち取り、敵の真っただ中にグレネードを投げ込む。
敵が一掃された後、殉教者の像を再び高らかと天へと掲げ、聖像掲揚者は罪深き遺体の上を進んでいくのだ。
【聖像掲揚者への道】
聖像掲揚者に指名される修道女は多くの場合、上級修道女や大天使として責務を果たす中でその適性を証明してきた。だが稀ではあるが、階級の低い修道女が規範を示し、聖像掲揚者となった例も存在する。
聖像掲揚者は、新しい義務を全うできるに現象学を通じて特定の殉教者について丹念に学ぶ。尊敬された戦士の功績だけでなく、その死が示した聖なる意義を記憶するのだ。
可能な場合は、その殉教者の遺体を修道会の地下墳墓から掘り起こす事さえする。
その後、聖像掲揚者は考古修道会の修道女を導いてこの殉教者の像を作り上げ、この遺物によって神聖なる死者を不滅のものとするのである。
画像出典:コデックス「アデプタ・ソロリタス8版」(codex:Adepta Sororitas) P51イラストより
- 「ホスピタラー」(医療修道女)
【概要】
「医療修道女」(ホスピタラー)は、固い決意と迅速さを以て戦場を駆け巡り、落ち着いた様子で負傷した戦士の下へと歩み寄る。彼女は、最も残忍な状況下の中で厳粛に手当てを行う。
それが地獄の平野、悪夢のような次元の戦場、あるいは奇妙な異種族の生命が群がっている沼地であろうが変わりはしないのだ。叫ぶ異端者の大群と怒り狂う魔獣がどんどん迫ってくる中でも、医療修道女は歯を食いしばりながら、仲間の修道女に医療処置を施すのだ。
腐敗した体液の水面にひざまずいて、妖術の毒や病原体に対して機知を働かせている間、彼女は深い信仰心の力を糧に傷つけられた戦士の手足を最後まで手当てするのだ。
【信仰の医療兵】
医療修道会の修道女たちは、修道聖女会の身体的、精神的な癒し手である。薬品の専門知識と手術の技量と同様に、医療修道女は求める者たちに信仰の源を授けるのだ。
医療修道女は、興奮した精神を落ち着かせるための祈りの言葉を詠唱し、不屈の精神の信条を暗唱する事で、揺ぎ無き優雅さと共に途方もない苦しみを耐え抜いた聖人たちのことを患者に思い出させるのだ。医療修道女は、傷の痛みを和らげ、疲労を回復させるために「活力のマントラ」を囁く。
そして燃える「ラッド弾」や結晶化した悲嘆の欠片、汚染した弾丸の破片を見つけるために泣き叫ぶ戦士のはらわたを探る際には、宗教的憎悪に満ちた弾劾の言葉を吐き捨てるのである。
医療修道会の構成員たちは、最前線で役立つ特別な器機を携えている。聖油が注がれた外科医の器具が、蝋燭の如く空中を浮遊し、わずかな命令で動けるように待ち構えている。
絶体絶命の時には、近接戦闘において骨ノコギリと注射器を敵に向ける事さえできる。それらの器具で相手の頸動脈を切り、肺に穴を開ける間に医療修道女は後退し、ボルトピストルにてとどめを刺すのである。
【絶え間なき研鑽】
人類の多くの敵がもたらす恐ろしい武器に立ち向かうために、医療修道女たちは修道会の混雑した医療艦や多層都市のスラム街にある医療施設、〈帝国〉の辺境地域に向かう開拓任務の中で猛訓練を積むのである。まばらな灯明に照らされ、無名の守護者によって巡回される修道会の聖域会堂で医療修道女たちは何千年も前の古い文章の入念な学習を行う。
個々の医療修道女は、アエルダリの悪辣なる異能力や、ケイオスディーモンの憑依がもたらす病的な穢れについて生涯をかけて研究している。彼女達の献身を通じて、身震いするような不穏のエネルギーに精神を病んだ者や、暗黒の空虚な炎の巣窟に健全な神経を損ねた者が、その温かい手と厳格な声によって救済を見出すのである。
【安楽死】
医療修道女は、皇帝陛下の戦士を救うために絶対的な忠誠を誓い、助けるための技能を習得する決意に満ちている。彼女達は、戦闘修道会が人類を救い、押し寄せる悪を追い払うために実行する任務が、どれほど重要で神聖な義務であるかをよく理解している。数え切れない程の苛酷な戦いの中で、医療修道女は戦争の厳しい現実に慣れ、冷徹なる生存率推定についての知識を築いていくのだ。
最前線で診断を行う場合、同情の介在する余地はない。もし魂を救うことができても、手当がすでに手遅れの場合、医療修道女は負傷した戦士に皇帝陛下の慈悲を与え、謝恩の一節と共に戦士の命を絶つのだ。
しかし犠牲者の魂が穢れているならば、医療修道女は助けるような行為を一切行わず、祝福の言葉も発さぬまま、ためらわず、穢れた戦士の命を奪うだろう。〈帝国〉に背きし惑星総督の多くが最期に目にするのは、かかりつけの医療修道女が、普段の治療の催吐薬ではなく、平然とした視線で自分の体に毒薬を投与する姿なのだ。
画像出典:コデックス「アデプタ・ソロリタス8版」(codex:Adepta Sororitas) P52イラストより
- 「ダイアロガス」(通詞修道女)
【概要】
通詞修道女は、神である皇帝陛下を大音声の讃美歌で称賛し、敵どもの汚らわしい喊声を打ち消す。通詞修道女は修道聖女会の戦線において信仰の中枢の如き存在である。
銃撃の跡が残る岬の上に佇み、弾が周りを飛び交う中、彼女は強く握りしめた職責の杖を誇り高く掲げるのだ。通詞修道女の大礼讃拡声器により、美辞麗句で飾られた言葉は更に増幅され戦場の騒音を越えて鳴り響く。
そして、「通信数珠」(ヴォクスビーズ)や「知覚器官通信」(センソリア・アレイ)の放送を通じて、近くにいる全ての修道女が通詞修道女の深い聖なる知識から精神的に恩恵を得られるようにしている。それぞれの詩の節は、彼女のボルトピストルの致命的な発砲、あるいは重たい杖で敵の頭蓋骨を粉砕する時のみ中断されるのだ。
【戦場に響き渡る詠唱】
通詞修道女は、粛清や征戦、〈信仰の闘争〉の最前線に赴く戦闘修道会の修道女に同行し、帝国信条集を讃美すべく猛烈な発砲の嵐の中を決して怯むことなく進むのだ。銃弾が雨あられと降るさ中、彼女達は讃美歌を詠唱し、聖なる文章の抜粋を響き渡らせ、信仰深い修道女たちが彼女の唱える誓いの言葉を復唱する。
通詞修道女は自らの言葉を通じて、皇帝陛下が星々を支配した時の偉業を例証し、周りの戦士達に皇帝陛下の一目瞭然の栄光と全ての者における意志を語る。そうする事で、修道女たちは自らの義務で言葉を聞き、それによって自らの祈りをさらに強固なものとするのだ。
通詞修道女は先進兵器の訓練を避け、代わりに「解釈学的研究」や聖文学研究を積極的に行っているが、それでも厳しい身体の鍛錬と戦闘訓練を受けている。戦場では、戦闘修道会の信徒と肩を並べて共闘するだけでなく、長期間にわたる神経を張り詰めた研究と鼓舞する祈りを唱え続けられる必要がある。
かの「ケルシス・ハイヴの慰め」において〈彩られし頁修道会〉の通詞修道女たちは三日間一度も中断することなく〈輝かしき真実の聖歌〉を暗唱した。彼女が同行したその任務は、突然変異した何百もの沼の住人の悲惨なあばら家を焼き払うというものであった。
【異端なる文章】
通詞修道女たちの言語研究は、多くのものが想像する以上に深い闇を掘り下げている。修道聖女会は、偶像崇拝者および不信心な分離主義者を根絶するように駆り立てられている。そして様々な不敬な教団が集めた、異端の文章と冒涜的な書をまとめるのは通詞修道会の責務なのだ。
これらの穢れた文章に目を通すことによってのみ、通詞修道女は敵が信仰する危険な異端者の目的を解き明かすことができるのだ。彼女はそれ故、あらゆる奇怪なルーン文字と〈渾沌〉の従者が使用している精神病を誘発するような言語に従事しなければならない。
精神を守ってくれる聖域で、神聖な香と蝋燭の煙が霧のように空間を満たす中、通詞修道女たちは最も危険な責務に取り掛かる。涙流す彫像から採取された軟膏に浸された計測器を使用し、通詞修道女は慎重に悪意ある魔術の作品と〈歪み〉に穢れた記録を読み、これを解読するのだ。
【不屈の信仰心】
通詞修道女は、精神を強固にし、決然たる心を得るために絶え間なく鍛錬を積んでいる。それは、困難で骨の折れる作業の最中に降りかかってくる。
あらゆる腐敗や誘惑に対して心を守るためである。彼女達の不屈の精神を確固とした決意は、長い年月をかけて、虚飾を排した冷徹な心へと変わる。
このような心を持つことにより、不信心の穢れた精神から放たれる悪意に満ちた思想を退け、神である皇帝陛下の銀河の支配を否定する異世界の妖術に対抗できるようになるのだ。このように通詞修道女は戦闘修道会の修道女達と並んで歩み、彼女達の強固な信念は燃えるような宣言に力を与えるのである。
【聖なる書】
ほとんどの聖遺物については考古修道会の修道女が保護し維持する責務を負うが、修道聖女会が保有する聖なる書物や巻物の多くは、通詞修道女が管理している。こうした書き物の多くは戦場に持ち込まれ、信仰の戦士達を新たな高みへと奮起させるために使われている。
血まみれの残忍な戦争に間に古代の書物はしばしば敵の体液で汚れ、あるいは聖なる炎で焦げてしまう可能性もある。そのような文章を元通りに出来る技能を持っているのは通詞修道女だけだ。
通詞修道女は、文章が書かれたときに使用された同じ清められた墨を利用して、言葉の一語一句を書き起こすのである。執筆の内容や書式のいずれかにおいて僅かでも逸脱があれば、それは冒涜とみなされる。
そのため、通詞修道女は自分が管理している書物の全てを記憶する事を誓い。書から引き裂かれた文書の全体を復元することができる。
もちろん、聖なる遺物をそれほどまでに傷つけること自体が大罪であり、仕上げとしてこれらの書物を再び神聖化するために、通詞修道女の悔恨の血が用いられる。
画像出典:ゲームズワークショップ公式通販サイト「Dialogus」 商品画像より(2021/11/23閲覧)
- 「アルコ・フラジェラント」(特級贖罪者)
【概要】
特級贖罪者が信仰篤き軍勢の側を大きな足取りで進む。その鞭のような手足を前後に急に振りながら、戦場へと赴く聖職者の主君の後をついていくのだ。
敵が視界に入ると、「副腎性興奮薬」と「神経性殺戮信号薬」の強力な溶液により彼らは狂乱した殺人者と変貌し、自己保存や勢いを抑える事を一切考慮せず戦闘へと突進する。身体に埋め込まれた機械義肢のフレイルや空気圧式の鍬、肉切り包丁で敵を滅多切りにし、特級贖罪者は気が狂ったように戦う。
そして、そこには敵の損傷した死体の山しか残らないのだ。
【恐るべき極刑】
帝国聖教会が、異端の思考と行動を罰する方法に窮したことは一度もない。宗務局の贖罪司祭は、時間がかかる「火刑柱」や骨を砕く「車輪刑」から、ゆっくりと死が襲う恐怖の「ネズミ地獄」に至るまで、何千種類もの拷問術や卑劣な処刑方法を洗練してきたのだ。
それでもおそらく、「特級贖罪」(アルコ・フラジェレイション)ほど恐れられるものは存在しないだろう。この刑に処された者は、肉体改造手術と洗脳によって長期にわたる苦痛を受けるのだ。
手足はバラバラに切り刻まれ、そこには機械義肢の武器と皮下興奮剤ポンプが埋め込まれる。次に犠牲者は、自分の脊髄と小脳を深く侵襲する「平穏化ヘルメット」を被らされる。
この装置は、特級贖罪者の感覚を神聖なイメージと帝国信条集の聖なる言葉の節でいっぱいにする。この感覚の負荷は対象を従順にし、主人である聖職者は特級贖罪者に指示が出せるようにする。
【憤激の贖罪者】
戦闘に入ると、平穏化ヘルメットは主人の一言によって非活性化し、同時に特級贖罪者の体内へ化学物質が流し込まれる。それは特級贖罪者に目から火が出るほどの激痛を与え、彼らを敵の方向へと駆り立てるのだ。
憤激に満ちた状態で特級贖罪者の一団が解き放たれる。興奮剤と鎮痛剤が体内を駆け巡り、肉体が消し飛ぶほどの損傷を受けない限り、特級贖罪者は傷をものともとせず戦い続けるのだ。
そして、主人の一声でまた平穏化ヘルメットが起動し、特級贖罪者は朦朧状態に戻るのである。
【エンデュラント】
特級贖罪者の大半はほぼ確実に暴力的で儚い末路を辿る。それでも特級贖罪者の中には、あらゆる予想に反していくつかの戦闘を切り抜ける者もいる。そのような戦士は「エンデュラント」として知られ、神である皇帝陛下へ罪滅ぼしを示したとされる。
そしてエンデュラントは、他の同胞よりもさらに獰猛に戦う。真っ先に敵の血を流すのはエンデュラントであり、最後まで生き残っているのもエンデュラントなのだ。
【必要な犠牲】
特級贖罪者は繊細な武器とは程遠い。頭を突くような痛みによってある程度の位置へと特級贖罪者を仕向けることができるが、彼らの荒れ狂う進路に佇む者は何であれ切り刻まれ蹂躙される。
聖教会の戦争指導者の多くは、付随的な損害のリスクを考慮に入れてもなお、特級贖罪者には十分な価値があるとみなしている。こうした指導者たちはしばしば、強固に守られた異端者の防衛拠点に対して、特級贖罪者の大群を特攻させる。
修道聖女会は通常、不正確で潜在的に大失敗を起こす可能性がある特級贖罪者をあまり大規模には運用せず、自らの腕前に頼ることを好む。だが、それにも例外は存在する。
〈勇猛なる心修道会〉は、特級贖罪者の贖いの苦しみから大きな啓発を受けており、「あらゆる巻き添えの死には痛みを伴うが、神たる皇帝陛下への必要な犠牲である」と判断しているのである。
【ダミアン1427】
“ダミアン1427”というコード名を付けらられた特級贖罪者の原名は〈帝国〉の記録から抹消された。彼はかつて、惑星「シルリアIV」からの旅商人であったことが知られている。
ある時彼は、岩盤すべりに巻き込まれ、頭部に致命的な損傷を被った。皇帝陛下が直々に話しかけているという幻想を見始め、言葉に引き付けられた異端者や変異体が彼の下へと集っていった。
そして、正当なる惑星シルリアの枢機卿に対して、異論や講義をいくつも実行したのだった。惑星総督「タイロン・レックス」に対して短期間の反乱を起こしたのち、異端者たちは特級贖罪の刑を宣告された。
機械義肢の殺人鬼となったダミアン1427は、それ以来幾人もの聖職者に仕え、さらには異端審問庁の宗団の代理人に仕えたことさえある。現在の所在は不明だが、〈ガラグダールの反逆〉の後、異端審問官「ライカス・ブレイン」の配下に彼の人相に一致する肌白い特級贖罪者の存在が報告されている。
画像出典:コデックス「アデプタ・ソロリタス8版」(codex:Adepta Sororitas) P58イラストより
【宗務局聖職者】
神である皇帝陛下の帝国信条集を守るのは聖職者の務めであり、大きな熱意と無慈悲な決意をもって責務にあたる。これらの多くは聖職者たちは、自らの信仰心の強さを示すために戦場へと赴き、〈人類の盟主〉たる皇帝陛下の聖歌を叫びながら敵を血まみれに殺戮する。
- 「プリーチャー」(説教師)
【概要】
「聖教会聖職者」(エレクシアーキー・プリースト)は、しばしば戦闘修道会と共に戦いを共闘し、〈信仰の闘争〉を導くことでさえ知られる。〈帝国聖教会〉には多くの異なる称号が存在するが、戦場での役割は全て同じである。
それは部隊の信仰を活かして、皇帝陛下の敵を滅ぼすことだ。説教師は、聖職者の中で最も階級が低く、惑星の一つの地域または行政上の地区における帝国信条集の崇拝を監督する責任を持つ。
彼らには任務が二つある。神である皇帝陛下に適切な敬意が表されるようにすることと、異端の兆しが現れた場合にそれを根絶する事だ。
説教師は、両方の責務に同じ熱意をもって取り組む。
【信仰の闘争】
多くの場合、遍歴中の説教師は、同じ信仰心の強い仲間を連れて征戦や〈信仰の闘争〉へと加わる。信仰の神聖な責務を守ることに熟知している説教師は、豪胆な信仰の熱意によって正式な戦闘訓練の欠如を補うことができるため、ときに強敵と成り得る。
敵をチェーンソードで叩き切るとともに、説教師は神聖な〈帝国聖教会〉の聖象徴を天にかざし、異端者と変異体の種族に対して憎悪の教理問答を怒鳴る。そのような勇気と獰猛さ
最も神を敬う説教師には、「ロザリウス」の名で知られる護符が授けられる。その中には、物質転換フィールドジェネレーターが組み込まれており、近接攻撃や銃弾の弾の方向を変えさせることができるのだ。
画像出典:ゲームズワークショップ公式通販サイト「Preacher with Chainsword」 商品画像より(2021/11/23閲覧)
- 「ミッショナリー」(伝道師)
【概要】
〈帝国聖教会〉から聖職位を授かった多くの者たちは、一つの教区に対する所有権を主張することなく、星々を伝道師として放浪し、銀河の最も危険な地域に神である皇帝陛下の光をもたらす。そのような任務はもちろん危険を孕んでいるため、伝道師は宗教戦争の最前線で戦っている修道聖女会の戦役と結びつく。
彼らは戦争後にその地域を教化するようなことは一切行わない。伝道師の一生は、絶え間ない戦争の中にいる事なのだ。
異教徒の惑星が征服され、その敗北した人々の逸脱した教義または崇拝が強制的に根絶されると、伝道師は皇帝陛下の光を広めるために即座にその場を旅立つのだ。
【退くことを知らない信仰の戦士達よ】
様々な粗野な武器と神聖なロザリウスの護符を身に着けている伝道師は、恐れる事無く敵の発砲の嵐の中を闊歩し、皇帝陛下の信条を大声で説きながら手本を示すことにより人々を導く。説教師は、その話術の力と存在自体だけで、心が折れそうな忠実な戦士を落ち着かせ立り、あるいは歓喜に満ちた殺戮の沙汰に向けて突撃を駆り立てることができるのだ。
画像出典:ゲームズワークショップ公式通販サイト「Missionary with Chainsword」 商品画像より(2021/11/23閲覧)
【聖教会の戦士たち(エレクシアーク・ウォリアー)】
〈非武装条項〉は聖教会にかつての常備軍を保持し続けることを禁じているが、宗務局の聖職者たちが自ら戦闘に長けた従者を集めてはいけない、ということではない。要はルール違反
これらの勇敢な戦士は、少数でありながら、武道に精通しており、帝国信条集に仕えるために肉体と魂を捧げ続けている。
- 「征戦士」(クルセイダー)
【概要】
帝国信条集の完全なる献身と武勇の腕前を持つ敬虔な征戦士は、宗務局聖職者の護衛となり、また代理戦士の役目を果たす。征戦士たちは、しばしば〈信仰の闘争〉で修道聖女会と並んで戦い、重々しい広刃剣の一振りで異端者や妖術崇拝者の血を流す。
そして敵の弾丸や剣の一振りは巨大な盾によって逸らすのだ。
【鍛え上げられし信仰心と武力】
征戦士は、「帝国教導院」の孤児の中から選ばれる。修練教母は、不屈の精神と恐るべき近接戦闘能力を両方を兼ね備えた若い帝国臣民を特定する。
その後これらの個人は、帝国聖教会の数ある修道会の中でも最も神秘的な「真紅の枢機卿団」(カーディナルス・クリムゾン)に引き渡され、そこで彼らは厳しい武術と精神の鍛錬を積むのである。真紅の枢機卿団で鍛錬を続ける者は、剣と盾は肉体の延長であると教えられる。
そして、厳格な修行約何、厳粛な宗教的儀式を耐える人生を送るのだ。このようにして、帝国信条集に対して燃えるような信仰心と鉄の意志を持つ戦士となるのだ。
征戦士がこの厳しい鍛錬を乗り越えた際には、異端審問官や高潔な帝国防衛団の司令官、あるいは帝国宗務局の聖職者に対して、決して破ることができない、生涯にわたる奉仕を誓い、彼らの責務を果たすために自らの命を犠牲にする事を誓約するのである。征戦士は、自分たちが任務を全うする上で死を迎える事は十分に承知している。
しかしその日が到来するまで、神である皇帝陛下の敵を薙ぎ倒し、凄惨な血の跡を残さんと決意しているのである。
【装備】
征戦士は、重い盾を使用し、決して貫通する事の出来ない壁であり、契りを交わした主君を守る。そして、望ましくないほど近寄る敵は、手の延長であるパワーソードで切り伏せるのである。
これこそが征戦士の責務に対する献身さである。そして〈歪み〉の力に対する彼らの憎悪は、いかに凶暴なサイキック攻撃をも振り払うことができる。
征戦士の鎧と盾は、人を混乱させる魔術や爆破の妖術を無効化し、その元凶の異端者を探し出し殺害するまでの十分な時間を与えるのだ。
画像出典:コデックス「アデプタ・ソロリタス8版」(codex:Adepta Sororitas) P57イラストより
- 「デスカルト・アサシン」(奉死教団員)
【概要】
銀河の全域には、死を崇拝する多くの教団や小さな宗教団体が存在する。これらの大部分が、暗黒神の崇拝によって腐敗した野蛮で異端の宗教である。
しかし、その中には帝国信条集に心酔し、神である皇帝陛下の永遠なる犠牲に対して人間が報いるために、敵の死を皇帝陛下に捧げる宗教も存在するのだ。これらの好戦的な教団を出身とする「奉死教団員」は、仲間として宗務局聖職者に高く評価されている。
何故なら、奉死教団員は穢れた血を流すことに完全に取り憑かれており、剣の腕前を磨くことにその短く、激しい生涯を捧げ、その聖なる責務をよりよく追及できるために志しているからだ。
【華麗なる殺戮】
奉死教団員は、飾りのない革の鎧をまとい、双剣のパワーブレイドを携えている。恐れる事無く敵の中へと飛び込み、激しく踊るように回転すると、敵の腕や頭を切り落とす。
その殺戮は、無知な者にとっては粗雑な戦い方に見えるかもしれないが、実際には全ての一振りや突きに儀式的な要素を帯びている。命を奪う一撃に使用された武器とその殺し方にはすべて、犠牲者の魂を神なる皇帝陛下の裁きに捧げるにあたっての重要な意味合いが込められているのだ。
この通り奉死教団員の大胆不敵さと熱意は、帝国信条集から多少の矛盾と逸脱はあるものの、その独特な才能を利用したい帝国聖教会の聖職者たちから大目に見られている。この剣を振るう狂信者たちに対する聖職者たちの評価は、〈戦闘者〉ことスペースマリーンに対するものと同様である。
熱意は正しいが、導かれ方が間違っていると。
画像出典:ゲームズワークショップ公式通販サイト「Death Cult Assassins」 商品画像より(2021/11/23閲覧)
ウォーギア(武器)と防具
「ボルトガン、フレイマー、メルタガンは幸いなり。これらは人類の皇帝陛下によって火器の神聖なる三位一体に任ぜられ、これらによって我らは陛下の仇敵を屠るがゆえに」
-修道女フレンザ・パーロス
画像出典:コデックス「アデプタ・ソロリタス8版」(codex:Adepta Sororitas) P16,P17イラストより
【概要】
修道聖女会は、〈帝国〉が誇る最新鋭の軍事組織の一つだ。戦闘修道会の修道女が装備する武器と防具は、人類に仇なすものらの中でも最悪の部類に入る敵との交戦を可能とし、かつ、彼女たちの、皇帝陛下と聖教会への奉仕の証ともなる。
戦闘修道会の修道女は〈皇帝陛下の息女ら〉が確立した戦闘教条を守り続けており、倒した敵が最期に発する、自らが犯した罪や悔やむその声を聞き逃すまいと、距離を詰めて接近戦を挑む。これを可能にするのが、高い攻撃力と防御力を併せ持ち、なおかつ機動性を妨げることのない、彼らの兵装だ。
〈皇帝陛下の息女ら〉が帝国宗務局に統合されたとき、この集団がそれまで使用していたやや前時代的な装備は増強を受けた。彼女らの戦闘能力をさらに高め、火力を強化して、より強大な脅威に対抗できるようにするためであった。
修道聖女会は「機動装甲服」(パワーアーマー)を受領し、重量級の戦闘車両を運用する訓練を受けて、小火器による銃撃程度であれば、その中を止まらずに進軍していけるようになった。〈息女ら〉が用いていた粗雑な拳銃や単純な機構の爆発物、鹵獲したラス・ウェポンなどは、高い威力を持つ銃砲に置き換えられた。
それでも、聖女会が用いる兵器は〈息女ら〉が定めた火器運用の「聖三位一体」の原則に、以前適合するものが多い。この聖三位一体の第一を成すのは、現在の装備においては「ボルトガン」であり、この銃は物質反応弾を正確に発射して、異端者を糾弾する皇帝陛下の御手を象徴する。
第二は「フレイマー」で、燃え上がるプロメチウムの塊を放射するこの火炎放射器は、皇帝陛下の浄化の御言と同一である。第三を成すのは「メルタガン」で、超高温の熱線を発射して、「アダマンタイン」さえも貫き通すこの熱線銃は、皇帝陛下の眼光の顕現であるという。
また、修道聖女会の中では、これらの武器の様々な変種も使用されている。修道女らは、それらを同調させ、効果的に運用することによって、いかに厚い装甲をまとった敵でも逃れ出ることのできない「死の一帯」を作り出すのだ。
【帝国技術局との関係】
〈修道女〉の装備は、火星の「技術司祭」(テックプリースト)から供給されている。〈背教の時代〉、〈皇帝陛下の息女ら〉が地球に移転したとき、帝国至高卿ヴァンダイアは当時の火星製造総司令「ガスタフ・ヘディアトリクス」と協定を結び、この熱烈なる戦士らが永続的に武装の提供を受けられるようにした。
「啓蒙文書」(リット・イルミナート)とも呼ばれるこの約定により、聖教会の護衛らは至高卿の権力に疑義を唱える者に制裁を加えるのに必要な武器を手にすることができた。だが同時にこの協定は、帝国技術局に、帝国信条集からの、そしてヴァンダイアからの、一定の自由を約束するものでもあったという。
ヴァンダイアがアリシア・ドミニカの手によって処刑され、修道聖女会が宗務局の正式な軍事組織となると、セバスチャン・ソアは「啓蒙文書」に再調印した。その後の聖教会首座も、その効力を再任し続けている。
この文章は聖女会にとっても重要なものとなっているが、それはこの協定が、組織に武器や防具をもたらすだけでなく、自らと火星の技術教団との間における信条の協調の証、ヴァンダイア排除の証でもあるからである。「万機神」(オムニシア)の使徒である技術司祭が掲げる信仰は、一見、異様ではあるが、「啓蒙文書」の文言は彼らが事実、皇帝陛下の真の従僕であることを彼女たちに示している。
【聖別されし聖なる祭具】
修道聖女会に提供される装備品は、まず地球の〈第一修道院〉(コンヴェント・プリオリス)、あるいは惑星オフィーリアVIIの〈神聖修道院〉(コンヴェント・サンクトルム)に届けられ、「修練修道女」(ノヴィシエイト)が執り行う儀式を通じて祝福を受ける。これらの儀式は、数日、あるいは数週間に及ぶことも珍しくない。
武器は聖油に浸され、その後、聖人の力が宿るという布で磨き上げられる。ボルト弾とチェーンソードの刃には、その一つ一つに、修道聖女会の戦いの聖歌である「〈帝国〉を信ぜよ」の一説が彫り込まれ、正しく弾丸が飛び、正しく敵を切り裂くよう祈りが込められる。
「尼僧長」(カノネス)に支給される特製武器には、各大修道院の中央聖域に設置された〈殉教者の水盤〉に湧く血が振りかけられ、その後、それらの武器は、使われる時が来るまで、聖墓所の死したる聖人の傍らに安置される。それらの武器は単なる戦争の遺産ではない崇敬を集める至宝なのである。
【巡礼の旅】
各修道女は通常、所属する修道会を管轄する大修道院まで巡礼の旅をして武器を拝受し、同時に祝福の儀式を受けて武具と自身の魂とを固く結びつける。その日から、修道女と武器は一体として戦い、信仰の敵に鉄鎚を加えるのである。
むろん、このような巡礼の旅は常に可能なわけではない。例えば、戦闘のさ中に、倒れた同志の武器を手にして戦いを続けなくてはならないような場合もある。
だが、修道会は戦死した修道女の武器を他の者が使って戦うことは、大いなる祝福であると教えている。その戦士の一部が戦場に残り、闘争を継続することを意味するからだ。
魂が皇帝陛下の元へと還りし後も、なお。
【近接武器】
「パワーウェポン」
パワーウェポンはいくつかの形態が存在する強力な近接武器だ。基本的な技術的原理は同じで武器を起動すると、武器の刃は固体を破壊するエネルギーフィールドで覆われ、「ターミネイターアーマー」を含む装甲を容易に切り裂くことができる。
- 「聖別のハルバード」
「セレスティアン・サクレサント」(神聖大天使)が装備しているパワーハルバード。
- 「警衛の刃」(ブレード・オヴ・ヴィジル)
「エストレッド・ドゥルガ」が装備している強力なパワーソード。
- 「祝福の刃」
カノネス(尼僧長)が用いる剣。
- 「デスカルト・パワーブレイド」
「デスカルト・アサシン」(奉死教団員)が持つパワーウェポンの一種。
- 「神聖のメイス」
「セレスティアン・サクレサント」(神聖大天使)が装備しているパワーメイス。
- 「糾弾のメイス」
〈殉教せし我らが聖女修道会〉の尼僧総長「ユーニス・エルイタ」が持つパワーウェポンで、近接戦闘時に使用する。
- 「ニューラルウィップ」
ニューラルウィップはショックウェポンおよびパワーウェポンとしても使用使用できる鞭である。主にアデプタ・ソロリタスではリペンティア・スペリオール(悔悟監督者)がパワーウェポンとして使用されており、電磁シナプス繊維で編み上げられている。
戦闘の前に、各々の悔悟修道女は監督者の手によってニューラルウィップの一擲を受ける。ニューラルウィップで打たれた者の身体には、物理的・精神的苦痛をもたらす電流が流れ、自らの肉体を苦痛と罪悪感で満たすのである。
- 「パワーモール」
パワーウェポンの一種で、モールの形をしている。モールにはパワーフィールドが覆われており、威力設定を上げる事によって壁に穴を穿つ程の破壊力を発揮する。
- 「パワーソード」
数ある代表的なパワーウェポンの一つ。武器に搭載されたパワーセルが作動すると、刃には破壊的なエネルギーフィールドに覆われる。
エネルギーに覆われた刃は敵の鎧や肉体を容易に切り裂くことが可能となる。
- 「パラゴン・ウォーブレイド」
「パラゴン・ウォースーツ」に装備されている大型パワーソード。武器に生成された「クラックリングフィールド」によって、敵の装甲をティッシュペーパーのように切り裂く切断力を有することができる。
- 「パラゴン・ウォーメイス」
「パラゴン・ウォースーツ」に装備されている大型パワーメイス。武器に生成された「パワーフィールド」がパチパチと音を立てて、敵の装甲をティッシュペーパーのように潰すことができる。
- 「サンクティティ」
「エフラエル・スターン」が持つパワーソード。
- 「幻惑の槍」
「モルヴェン・ヴァール」が着装する「パラゴン・ウォースーツ」、“殉教者の復讐”に装備されている聖遺物の「パワースピア」。彼女の手にかかれば、不浄な異端者を一掃し、最も汚い敵さえも容易に貫くことができる。
皇帝近衛団のみが、この槍の真の来歴を知っている。いつの日か〈帝国〉には、“幻惑の槍”の光が必要としている今よりも、さらなる暗闇が来ると言われている。
皇帝近衛団が、このような恐るべき知識を大教母と共有しているとしても、寡黙で名高いヴァールは、それを彼女の内に留めておくだろう。
- 「篤信の槍」
「セレスティアン・サクレサント」(神聖大天使)が装備しているパワースピア。
「その他」
- 「アルコフレイル」
アルコ・フラジェラント(特級贖罪者)の身体に埋め込まれた機械義肢のフレイルで、空気圧式の鍬、肉切り包丁などのバリエーションが存在する。
- 「熱烈なる刃」
熱烈なる刃は聖セレスティンが用いる剣で、彼女は「サンクトゥス・リス」の古き神殿の地下墓所から発見した。甘い花びらの薫りに包まれた剣は長身で両刃を持ち、柄の部分には「アクィラ」(双頭鷲)の意匠が施されており、皇帝陛下のご尊顔を模した髑髏が彫られている。
そしてこの熱烈なる刃は、炎を噴出する事が可能となっている。
- 「チェーンソード」
〈帝国〉で使用されるチェーンソーの機能を持つ片手剣。モーターによって高速作動する単分子エッジの鋭い鋸刃が、哀れな敵の肉体に食い込んで切り殺す。
柄の部分には回転数を上げるスロットルがついており、チェーンソーの切断力をより向上させる。チェーンソードはアデプタ・ソロリタスだけでなく、「スペースマリーン」のアサルトスカッドや「アストラミリタルム」の上級将校などといった〈帝国〉の諸軍で幅広く使用されている。
- 「イヴィサレイター」(切断の祭具)
切断の祭具は、極めて異様な両手持ちの大型チェーンソードである。
- 「外科手術ツール」
ホスピタラー(医療修道女)が持つ手術用の道具。骨ノコギリや注射器といった聖油が注がれた外科医の器具で負傷した仲間たちの治療を行う。
緊急時には近接武器としても使用ができる。
- 「通詞の杖」
ダイアロガス(通詞修道女)が用いる杖で、武器としても使用できる。
- 「殉教者の剣」
聖カトリーヌの凱旋にて用いられる聖遺物の一種。その剣は聖カトリーヌの死の際に流された血によって鍛え上げられた、燃え盛る刃であると伝えられている。
- 「ペニテント・バズブレイド」
ペニテント・エンジンの腕部に装備された回転ノコギリ。
- 「ペニテント・エヴィサレイター」
ペニテント・エンジンに装備された大型チェーンソード。
- 「ペニテント・フレイル」
モーティファイア、アンコライトの腕部に装備された三連フレイル。贖罪者の苦痛と叫びと共に、信仰の敵の体を砕く。
- 「ジーロット・ヴィンディクター」
フレイマーが装着されている大型チェーンソード。近くの敵はチェーンソードで斬り刻み、遠くの敵には火炎放射で不浄なる敵を焼却する。
【射撃武器】
「ボルタ―」
聖三位一体の武器の一つで、小型推進爆発弾頭である「ボルト弾」を撃ち出す兵器を指す。主に「スペースマリーン」やソロリタスなどの〈帝国〉における精鋭部隊に配備される。
75口径の武器であるボルト弾は発射されると自ら推進し、ターゲットに貫通した後に爆発する。スペースマリーンの「ウェポン・スミス」や「アデプトゥス・メカニカス」の技術司祭(テックプリースト)などよって精巧に手作りされたボルタ―は、発射時に強力な反動を持ち、重量もあるため一般人では扱いにくい。
また、ボルタ―は通常の実弾武器よりも性能が高く、一般兵よりもエリート兵に配備されることが多い。
- 「ボルトピストル」
片手で扱える小型ボルタ―。スペースマリーンやその他〈帝国〉のエリート将校に愛用されている。ボルトピストルの製造は高度な技術を要するために、火星(マーズ)やスペースマリーンの拠点惑星にある専門の施設でしか製造されていない。
性能が高い分、維持費や弾薬コストが高いため、一部の臣民しか所持できない。物によっては精巧なスクロールワークや家紋が施された家宝や遺物として、貴族の家に代々受け継がれることも珍しくない。
- 「ボルトガン」
数あるボルタ―の中で平均的な性能を持つ銃火器。数ある型式の中でも修道聖女会に配備されているのは「ゴッドウィン=ディアズ」型とよばれるもので、その設計は数千年紀の間で全く変わっていない。
この銃は修道聖女会にとっては単なる武器以上の意味を持ち、聖三位一体の第一の武器として神聖なる祭具として扱われるのだ。
- 「ヘヴィボルター」
大型のボルタ―で、威力と連射速度が向上している。大型化した分重量が増しているため、ヘヴィボルターは両手で抱えて使用し、にぎり拳大の大口径ボルト弾を敵に向けて連射する。
他のボルトウェポン同様ヘヴィボルターも使い続けるために、定期的なメンテナンスと機械精霊を鎮めるための古代の儀式が必要となる。
- 「ツイン・ヘヴィボルター」
ヘヴィボルターの二連装版。
- 「ストームボルター」
ボルトガンを二連装にしたもので、ストームボルターは二丁のボルトガンを並べて装着したような形をしている。機動性を損なうことなく猛烈な射撃が可能であり、大きな火力を叩き出す。
- 「コンデムナー・ボルトガン」
コンデムナー・ボルトガンは単発式のクロスボウとボルトガンを組み合わせた極めて特殊なコンビウェポンであり、聖教会のエージェントだけがほぼ独占的に使用している。一見、クロスボウ部分は原始的な構造のように見えるかもしれないが、このクロスボウからは異能者(サイカー)と〈歪み〉のつながりを不安定にする混乱の聖印が刻まれた銀色の「杭」(ステイク)が射出されるのだ。
クロスボウの射撃が命中すると、異能者は物理的ダメージを被るだけでなく、自身のサイキック能力を制御できなくなり、サイキックエネルギーの渦の中に呑み込まれて自滅するのである。
- 「フィデリス」
「モルヴェン・ヴァール」が着装する「パラゴン・ウォースーツ」、“殉教者の復讐”に装備されているヘヴィボルター。“浄罪者”(フィデリス)と名付けられた懸架式ヘヴィボルターから放たれる熾烈なボルト弾の斉射によって信仰無き異端者の群れに向けて死を宣告する。
「フレイマーウェポン」
いわゆる〈帝国〉内で使用されている火炎放射器の総称である。聖三位一体の武器の一つで、揮発性の高い液体化学物質(主にプロメチウム)を投射し、空気に触れて発火した炎で不浄なる敵を焼き尽くす。
射程距離は短いが、異端者や異種族などの汚物歩兵に対して効果を発揮する。
- 「フレイマー」
通常のフレイマーで、修道聖女会の標準装備として配備されている。
- 「ハンドフレイマー」
片手で使用できる軽量型のフレイマー。軽くなった分燃料タンクも低容量になったために、射程距離が通常のフレイマーよりも大幅に短い。
突撃してくる敵や近接戦闘での使用に適しており、近距離で敵を焼却する。
- 「ヘヴィフレイマー」
大型化されたフレイマー。防御施設に立てこもった敵勢力の殲滅を試みたり、隊列を組んで無数にうごめく敵どもを至近距離で一斉浄化したい場合などに、まさに最適の武器である。
両手で持ち運んで使用する事もできるが、戦闘車両に取り付けて使用することも珍しくない。
- 「イモレイション・フレイマー」
イモレイターの車両に搭載された大型のフレイマー。
- 「聖火鉢」
「聖火鉢」は、「帝国聖教会」(エレクシアーキー)とその軍部の聖なる聖遺物であり、信心深い者を照らし、不浄な者を闇に包み込むと言われる華麗な細工が施された松明型の武器である。近接戦闘で振りかざすと、その炎に巻き込まれた敵に火を放ち、人類の敵を叩くための正義の炎を長距離にわたって噴射するのに十分な燃料が入っている。
「メルタウェポン」
メルタウェポンはあらゆるものを消し炭や融解液に変えてしまう高熱の熱線兵器である。標的を素粒子で撹拌して溶かしたり、あるいは小規模な核融合反応を起こして(〈帝国〉軍の兵器ではピラムとプロメチウムの混合燃料を使用している)、ほぼすべてのものを焼き尽くすことができる熱線として発射され、標的に近ければ近いほど大きな効果を発揮する。
高威力を誇る反面、射程距離は短く、発射速度も遅いが、装甲車に対して速やかな破壊をもたらす。また、信頼性に欠け、使用者を死に至らしめる可能性のあるプラズマウェポンの代替品としても考えられている。(主にプラズマウェポンの死亡事故の原因は明らかな帝国の技術力不足)
発射時には対象の水分を爆発的に蒸発させるときの轟音を除き、メルタ兵器自体はほとんど音を立てない。その隠密性の高さから、潜入部隊は戦場で戦う機会を得る前に、敵の車両を破壊するためにメルタウェポンを使用する。
- 「インフェルノピストル」
片手で使用できるメルタウェポン。工匠(アーティファイサー)によって作られた非常に特殊な古代技術が用いられており、それを再現するのはほぼ不可能に近い。
そのため、宇宙の各星域(セクター)にほんの一握りしか存在しない貴重な武器であり、主に異端審問庁の〈鉄槌の団〉や修道聖女会の上官が使用することが許される。
- 「メルタガン」
標準的なメルタウェポン。その静穏性や破壊力が評価され、敵地に浸透する潜入部隊で用いられることが多い。
- 「マルチメルタ」
大型のメルタガン。高い威力を誇る反面、持ち運びがしにくく、通常は戦闘車両に搭載されることが多い。
スペースマリーンや戦闘修道女といった機動装甲服(パワーアーマー)を装備した部隊の中には、重量のあるマルチメルタを持ち運んで運用する例も存在する。
- 「ツイン・マルチメルタ」
マルチメルタの二連装版。
「実弾武器」
- 「オートピストル」
他の拳銃よりも発射速度が速い速射型の銃器。M2(西暦2000年代)の「マシンピストル」や「コンパクトサブマシンガン」に似ている。
基本的にはオートガンのピストル版であるこの武器の仕組みは、固体ハンマーで化学的に可燃性の推進剤に点火し、固体の弾丸を銃身から排出するというもの。弾丸が排出されたときの反動で逆さになり、次の弾丸が装填されて機構が再ロックされ、マガジンが空になるかトリガーが離されるまで(トリガーが押されたままであれば)次の弾丸が発射される。
オートピストルは軽量であるが、大型の武器に比べて速度が低いため、近距離での精度に欠ける。発射速度は速いが小口径の弾しか使えず、この武器は装甲を貫通するのは苦手だが、その高い発射速度は装甲の薄い相手には一発で相手を倒すことができる。
- 「オートガン」
オートガンは、20世紀の戦闘用ライフルに似た外観と操作性を持つ機関銃である。古代の銃器とは異なり、オートガンは一般的にケースレスの弾薬を使用し、金属、プラスチック、セラミックで作られており、発射速度と信頼性を高めるためにプラスティールで構築されている。
典型的なものは信じられないほどの正確さやレーザー兵器ほどの信頼性はないかもしれないが、高い発射速度と安価な弾薬でそれを補う。
- 「キャスティゲイター・オートキャノン」
キャスティゲイターに搭載されている二連装オートキャノンで、戦車の主砲として装備可能。
- 「キャスティゲイター・バトルキャノン」
キャスティゲイターに搭載されているバトルキャノンで、戦車の主砲として装備可能。
- 「ショットガン」
散弾を発射するシンプルな散弾銃。ドラム缶式のものからポンプアクション式のものまで多種多彩。
射程距離は短いが、非武装の標的には非常に有効である。ラスガンなどに比べて汎用性が高く、製造も容易なため、広く使用されている。
最低限の技術を持つ工場でもこの武器を製造することができ、銀河では原始的なショットガンを使用するのは一般的な光景となっている。
「爆発系武器」
- 「クラックグレネード」
対戦車用のグレネードで、車両の装甲を破壊するように設計されている。しかし、クラックグレネードの爆発半径はフラググレネードの半分しかないため、慎重な扱いが求められる。
- 「フラググレネード」
〈帝国〉で一般的に使用されるグレネードの一つ。対人用の小型グレネードで、爆発時に何千もの細かな金属破片が飛び散り、敵に致命的なダメージを与える。
- 「フラググレネード」
意図的なプラズマ封じ込めの失敗を利用して、ほぼすべてのターゲットを倒すことができる、小型の太陽のような熱と光の非常に致死的な爆発を放つグレネード。
- 「エクソシスト・ランチャー」
エクソシストに搭載されている六連装式のミサイルランチャー。この兵器が開発されたのは〈背教の時代〉であり、今となっては整備技術が理解されておらず、結果として常にメンテナンスが行われている。
この兵器は気性が荒いという悪評が付きまとっている。中に宿っている機械精霊が気まぐれであり、一斉射撃時に一発しかミサイルが発射されなかったり、完全に発射を拒否したりとかなり扱いづらい。
しかし、操縦する修道女にとってはこれは聖なる性質の現れと見なしており、彼女らは機械の誤動作は機械精霊と皇帝陛下の力を賜っている証拠であると解釈している。ダメだこいつら、手遅れだ
- 「ハンターキラー・ミサイル」
ハンターキラー・ミサイルは、〈帝国〉の車両に搭載されるもっとも一般的な追加武器である。このミサイルは単発式であり、主に兵員輸送車両ライノなどに搭載され、敵装甲車両と遭遇した時の対抗手段となる。
ミサイル自体は射程距離を大幅に伸ばした「クラック・ミサイル」だが、サイズが大きいために車両には一つしか搭載できない。ミサイルの機首にあるセンサーがターゲットや周囲の環境に関する情報を「ロジスエンジン」に送信し、ロジスエンジンは安定化フィンを操作することでミサイルの飛行を誘導し、ターゲットの動きに合わせて障害物を回避することが可能だ。
- 「パラゴン・グレネードランチャー」
パラゴン・ウォースーツの両肩に装備されているグレネードランチャー。
- 「パラゴン・ミサイルランチャー」
パラゴン・ウォースーツの両肩に装備されているミサイルランチャー。「サンクトルム・ミサイル」または「プリオリス・ミサイル」を発射する事が可能。
「その他」
- 「コンビウェポン」
二つの異なる種類の銃火器が装備された武器を指す。例を挙げるとボルト弾を発射するコンビウェポンである「コンビボルタ―」の銃身には、火炎放射器である「フレイマー」やプラズマ弾を発射する「プラズマガン」を装備することができる。
ただし、サブで装備されている武器は元の武器よりも性能は低く、装填されている弾薬も少ないので、あくまでも副兵装という扱いで運用されている。
- 「ラスピストル」
レーザー兵器である「ラスウェポン」の一種。レーザーライフルである「ラスガン」と同じ機構と部品構成を保ちながらも、より小型化されたもの。
通常は下士官以上に支給される。これらの銃器に用いられる共用パワーパックは、一般的な充電ではもちろん、セル部分を強い光や熱にさらすことでも緊急充電可能だ。
ラスピストルはラスガンのような射程距離はなく、発射されたレーザーのパワーは短い距離で大気中に散ってしまう。しかし、その限られた範囲内ではラスガンと同等の破壊力をもたらし、標的に命中すると爆発を起こす。
また、ラスピストルは他の兵器と異なって標準化されておらず、ほとんどの惑星で独自のデザインや構造を持つバリエーションが数多く作られている。
- 「プラズマピストル」
プラズマ兵器である「プラズマウェポン」の一種。数あるプラズマ兵器の中でも、プラズマピストルはもっとも小型化されたプラズマ銃器といえるだろう。
射程距離こそプラズマガン劣るものの、その銃口から連射される荒々しいエネルギーは、大型プラズマ銃器にもけして引けを取らない。なお、〈帝国〉製のプラズマウェポンは圧倒的破壊力を誇る反面、連射を行うとオーバーヒートによるメルドダウンを起こしやすい。
ほとんどのプラズマウェポン銃手は銃の扱いに熟練する前に重傷を負ったり名誉の戦死をとげるようだ。そのため、プラズマウェポンは自己犠牲精神をもって使用しなければならず、武器の射手に選ばれし者は名誉ある者と捉えられている。なお現実は〈帝国〉の技術力不足を誤魔化すためであり、異種族のプラズマウェポンは性能を落とさずに〈帝国〉製の物よりもはるかに安全に扱うことができる。
プラズマウェポンは決して欠陥品ではない!いいね?アッハイ.
【防具】
- 「パワーアーマー」(機動装甲服)
戦闘修道会の修道女が装備する機動装甲服は、スペースマリーンの戦闘同胞が用いるものと共通の、古代から伝わる機構を有している。スペースマリーンの遺伝子操作で強化された肉体と連動してのみ動作する支援システムは省かれているものの、その強固な防御力は変わらない。
火星の技術司祭によって作られたソロリタス・パワーアーマーは一般的なタイプよりも軽量だ。パワーアーマーは戦闘修道女の筋肉組織をアーマー内部の強化された「ファイバーバンドルネットワーク」直接接続するプラグポートのおかげで、着装者の移動性と敏捷性をほとんど損なうことなく、優れた防御力を実現している。
戦闘修道女のアーマーはスペースマリーン用のものと同じ動力源を有しているため、適切にメンテナンスを行って損傷を受けなければ事実上永久に使用する事が可能。また機動装甲服の運用に熟達するには経験が必要で、そのため戦闘修道女らは戦闘だけでなく、宗教行事にもアーマーを装着して参加する。
- 「ロザリウス」
聖教会のメンバーが身に付けているロザリウスは、コンバージョン・フィールド発生装置が内蔵されたゴルゲット(のど当て)またはアミュレット(首飾り)であり、所持者を物理的害悪および超自然的害悪から護る。
ロザリウスは、それを装備する者の精神や意志といった無形のエネルギーを増幅して物理的な防護壁を形成する。それらは多くの場合、身に着ける護符の形式で造られており、どんな意匠や形態であれ〈帝国〉の貴重な技術遺産だ。
こうした聖遺物は、〈帝国〉に己が価値を証明した者たちにのみ授けられる。それらは聖教会に叙任された聖職者の携える装備だが、聖教会に多大なる貢献を果たした高位の信徒に授けられたというごく稀な例もある。
それらはまた「スペースマリーン」の「教戒官」(チャプレイン)が装備し、帝国宗務局とスペースマリーン戦団の間の緊張を象徴している。修道聖女会においては、ロザリウスは〈皇帝陛下の息女ら〉とゴージ・ヴァンダイアの間で結ばれた盟約の象徴としてさらに重要な意味を持つ。
〈皇帝陛下の息女ら〉がヴァンダイアの偽りの大義に振り回されたのはロザリウスにも起因したが、背信が発覚したヴァンダイアを破滅させたのもまた、ロザリウスであった。尼僧長の首の回りのロザリウスの重さは、真の信仰には、不信心者に対する永遠の警戒が必要であることを常に思い出させるのだという。
- 「ストームシールド」
片手で使用できる大型の盾。しかしこれはただの鉄の板ではなく、フォースフィールドによるバリア発生装置も内蔵された高性能シールドである。
ストームシールドのエネルギー源はパワーアーマーやターミネイターアーマーに搭載されているジェネレーターを動力源としている。ジェネレーターが作動するとストームシールドは青いエネルギーで輝き、攻撃を受けるとパチパチと音を立てる稲妻が発生させて敵の攻撃から身を護る。
サンダー・ハンマーと組み合わせて使用することが多く、 このシールドは近接・遠距離攻撃の両方に有効で、ラスキャノンや超重火器の威力にも耐えることが可能。
【その他ウォーギア】
- 「応急手術ツール」
これは拷問器具であると同時に救済をもたらす器具でもある。応急手術ツールは、戦場に倒れたものを癒し、再び戦える状態へと回復させるのだ。
- 「ラウドヘイラー」(大礼讃拡声器)
大礼讃拡声器からは、偉大なる皇帝陛下の御力を讃える言葉が神々しく荘厳な調子で放たれ、周囲にいる者たちの信仰心をより一層強化する。
- 「シミュラクラム・インペリアリス」(帝国聖象徴)
帝国聖象徴は聖教会の神聖なるシンボルであり、かつては〈帝国〉の数多なる聖人たちのいずれか1人が所有していたものだ。中には聖人たち自身の遺骨から作られた帝国聖象徴も存在するという。
帝国聖教会の聖遺物
【概要】
帝国宗務局はどの規模を持つ宗教組織であれば、紋章や聖遺物、宗教的至宝に事欠く事は無い。これらはほとんど無知蒙昧な人々に売りつけるために詐欺師がでっち上げた紛い物であるが、しかし聖教会の強大なる信徒が身に帯びし類のものは強力な信仰の力を秘めているのもまた事実である。
- 「聖エリノールの刃」
このパワーソードは三たび祝福されし銀によって鍛えられ、殉教した英雄百人の血によって焼き入れされている。片面には千人の聖人の名前と偉業が分子レベルで刻まれており、もう片面には「帝国を信ぜよ」の全文が刻まれている。
刃は正義に輝き、これまでの数え切れぬほどの異端者、変異体、異種族を屠ってきた。
- 「訓戒の刃」
この祝福されしパワーソードは、修道聖女会の創設者である聖人アリシア・ドミニカが戦いで用いていたものであり、暴君ゴージ・ヴァンダイアの首を斬り落として〈血の軛〉に終焉をもたらしたことで知られている。聖ドミニカの聖教会の再編の後も数十年に渡ってこの剣を用い、ついに殉教するその時まで線を越える偽預言者や異端者を屠ったと言われている。
- 「永劫なる炎の火鉢」
永劫なる炎の火鉢は信仰篤き者の頭上に燃え盛り、その炎は暗闇を祓うとともに、弱なる妖術から皇帝の正しき従僕を護るという。
- 「皇帝陛下の憤怒」
「皇帝陛下の憤怒」の名で知られているこの華麗なボルトピストルは、焼夷爆薬が内蔵されたボルト弾を発射する。この弾薬は爆発と共に哀れなる犠牲者の肉体を聖なる炎で焼き尽くすだろう。
皇帝陛下の憤怒を授けられし上席修道女が信仰の敵に向けてこれを放つ時、復讐の光の奔流が銃口より放たれたとその者は証言している。この神聖なる武器は大悪人の心臓に猛烈なる説教を縫い付ける事を切望しているのだ。
- 「信仰説話集」
〈背教の時代〉の後、「セバスチャン・ソア」が聖教会首座の位に就いた時、彼が最初に行った説教は数多くの書記官によって巻物へと書き取られた。当時巻き取られた巻物の内、現在まで残っているのは1つのみであり、これは地球の第一修道院地下の停滞保管庫にて厳重に護られている。
この書物を外に持ち出すために聖教会による公式の認可が必要なのだ。この一見素朴な羊皮紙の巻物こそは宗務局にとって最も尊き聖遺物の一つであり、これが存在するというだけでも周囲の信仰篤き者たちの心には献身の炎が燃え上がるだろう。
- 「オフィーリアのマント」
オフィーリアのマントはそもそも、第一修道院の修道院長の位を表すための衣装であったが、特に〈生ける聖人〉にて修道聖女会の歴史の中で最も崇敬を受けし指導者である「“高潔なる”ヘレナ」も着用していたことで知られている。礼拝惑星の皇帝像がごく稀に流す血の如く赤い液体「皇帝陛下の涙」を100年に渡って集めたものに、ヘレナはこのマントを漬けたと言われている。
それゆえこのマントは神聖なる護りの力が宿っていると信じられているのだ。
- 「マカリウス征戦の三連祭壇画」
「マカリウス征戦」は皇帝陛下の御威光が幾世代にも渡り届く事の無かった広大な領土に再び光をもたらした。太陽系総司令官「マカリウス」は、各々が敬虔な宣教師であり〈帝国〉の辺境部で過酷なる生活を送ってきた〈銀河宣教団〉数千人を伴っていた。
この古くより伝わる三連祭壇画は征戦の後に勃発した内戦を経て唯一現存する物であり、無数の魂を救済せし3人の宣教師の栄誉を讃えたものである。最も孤立した戦火の吹き荒れる戦場にあって、この「アダマンティン」で補強された聖遺物である「マカリウスの三宣教師の肖像」は、ただ信仰のみが最も困難な逆境に耐え得るのだという事を想起させる。
- 「悔悛の棺」
この簡素な黒檀の箱の中には、獰猛なるオーラを放つ皇帝陛下の神性の迸りで満たされている。その神聖さは非常に強力であり、この箱の守護者の肉体をも傷つける程である。
だが、この棺を戦場へと運ぶのに相応しいと見なされし者は、自らの信仰と意志の強さを示すこの機会を歓迎する。棺に近づきし不信心者にとって、この棺は魂の喪失を思わせる耐え難き不快感を催すのである。
- 「聖ルシウスの書」
この書物には、初代大聴罪司祭であったアガテアの「聖ルシウス」の著作が全て納められている。聖ルシウスは並外れた信仰心により、この書物を全て自らの血で著したとされている。
彼の死から長い年月を経た今でもなお、この書物のページには聖ルシウスの魂の残滓が残されていると信じられており、この尊ぶべき聖遺物を携える者の言葉にはかの大聴罪司祭の神聖なる権威が宿るという。
- 「聖イスタエラのサープリス」
卓越した職人によって幾世代にも渡り、聖別されし神聖なる油と香に浸されてきたこの一領の機動装甲鎧は〈修道軍〉によって多くの戦場に持ち込まれた物の一つである。聖イスタエラは、かつて存在した、今となっては最早名も残されていない小規模な修道会の唯一の生き残りであった。
炎で焼かれ、損傷した彼女のアーマーは今や戦場から無傷で回収され、これを着用する修道女の信仰心に強力な力を与えるのである。
- 「殉教者の報復」
最も偉大なる技官が当惑する程の奇蹟を現出させる「殉教者の報復」は、かつてとりわけ無私無欲で知られていた「セレスティアン・スペリオール」の「聖ヴァルプルギス」の副武装であった、「ゲムの門」防衛線の数少ない生き残りであったと伝えられている聖ヴァルプルギスは敵兵器が彼女に向けて砲撃を行う中、彼女の分隊を率いて敢然と前進した。
直後、聖ヴァルプルギスの手中に在りしこのピストルの銃口より皇帝陛下御自らの光が発せられ、殺到する兵器を薙ぎ払い、神聖なる炎が兵器の弾薬を誘爆させたのである。
- 「帝国信条集の福音」
〈黒檀聖杯修道会〉の伝統主義者は、揺ぎ無き帝国信条集の一語一句を理解し、これに準じようとする。
- 「水銀のヴェール」
戦火に応じて変化し続け、信徒の周囲を超常的な光輪で包み込むこの極めて薄手のナノ繊維は、異端者の目を眩ませ、異種族の照準マトリクスを搔き乱す。このヴェールの着用者が銀のダーツの如き俊敏さで敵の心臓部に向けて進む時、銃砲や刃の狙いを定めるのを困難足らしめる。
- 「慈悲の剣」
この恐るべき凶悪な「チェーンソード」は〈血の薔薇修道会〉の中でも、その重量と信仰深き牙の鋭さで崇拝されている。真紅の鎧を身に纏いしこのチェーンソードを振るう者が、偽りの神を信じる不信心者の大群にこれを荒々しく突き立てる時、「慈悲の剣」は切断された敵の肉体と共に、戦場の至る所に臓腑を撒き散らすのである。
恐れをなした変異体や魔女はその祝福の前に倒れ、皇帝陛下に捧げられし勝利はその血肉によって聖別される。
- 「聖アグネッタの御光」
〈神聖薔薇修道会〉の師母アラベラの偉業が記されし「アダマンティン」製の火鉢内から放たれる聖アグネッタの御光は〈大亀裂〉の影を照らす輝かしき光である。真の悪を暴き立てるこの光は、ディーモンの汚れを具現化せし者を恐れ慄かせる。
静謐たる恩寵と共に高く掲げられたならば、この光の瞬きは聖なる光の奔流となり、汚れた肉体を焼き尽くす。
- 「聖教会の激情」
この巨大なチェーンソードは「アーゴイル征戦」の開始時に、第一修道院に送られたものである。聖教会首座「レプレヒト二世」が三十年に及んだこの紛争の開始を宣言した時、この武器は“悲哀の説教壇”の前に置かれ、聖教会首座の燃え盛る憤怒と、征戦によって打ち砕かれるであろう異端者への揺ぎ無き憎悪を吸収したと言われている。
その鋸歯にはそれぞれ殉教した聖職者と斃れし修道女の名前が刻まれており、この聖別されし刃を持つものは、篤信者を打ち倒した敵への報復を渇望するようになるという。
- 「リデンプション」
この伝説的な「プラズマピストル」からは、皇帝陛下の神性なる御光が放たれると信じられている。そこから放たれる灼熱のエネルギー弾は身体と魂の不浄を拭い去り、その熱と輝きは一瞬のうちに肉体と鎧の双方を貫くという。
この神聖なる補助兵装は、背教の枢機卿「プラ=ティベリス」を屠った後に、贖罪(リデンプション)と名付けられた。その時かの枢機卿が身に着けていたロザリウスは、皇帝陛下の裁きを受け入れるかのように不活性状態になったという。
- 「聖教会の印章」
この小さな紋章は、聖なる地球を最終目的地とする「聖ドランの巡礼行」を巡回成し遂げた聖教会の信徒にのみ与えられるのもである。そうした人物の言葉には、かの伝説的な大贖罪司祭と同じ権威と威厳が宿るという。
- 「セバスチャン・ソアの祝福」
各修道院にはそれぞれ、「皇帝陛下の御光の教義」の第一節における抜粋一枚のみ収められているという。この感動的な聖歌はセバスチャン・ソア自らが執筆したと言われている。
これらは殉教せし英雄の血の混ぜられた蝋で装甲服に留められ、その言葉は着用者に神聖なる祝福をもたらすとともに、その体を正義の力で満たすという。
- 「至聖の彫像」
この詳細極まりない図像部には、10人を超える聖人の人骨が含まれている。像は彼女ら英雄たちを全て同時に表しており、イマジファイアは彼女らの伝説的偉業を全て熟知していなければならない。
戦いのさなかにかくも多くの聖人たちの偉業を耳にする事は、修道女たちの心を新たな目的意識で満たすこととなる。
- 「犠牲の数珠」
聖教会の数珠は修道聖女会の中で受け継がれ続けているものであり、個々のビーズは歴代の持ち主の機動装甲服から作られており、彼女らはみな戦闘修道会の英雄として殉教してきた。
こうした至宝は大いなる重責を表しており、ここには修道聖女会が体現する正義の全てが宿っているのだ。それ故持ち主は偉業へと駆り立てられ、皇帝陛下の事業が完遂するまでは決して斃れようとはしない。
ビークル、地上兵器
「剣は手となり、手は剣となる、そして前に立ちはだかる二体の忌まわしき頭骨を彼女は一撃で両断した。しかし、これは彼女の聖なる怒りの始まりに過ぎなかった。短銃を引いたまま、不快な血の雨の下に彼女は佇み、皇帝陛下の裁きを下す覚悟ができていた・・。」
-尼僧長ブライアの祈祷〈荊修道会〉聖像掲揚者タリアナ
【地上兵器】
- 「ソロリタス・ライノ」
【概要】
「ライノ装甲兵員輸送車両」は、大征戦初期から、あるいはそれ以前からも〈帝国〉の主力車両であった。「標準テンプレート生産システム」(STC)によって製造されるライノは、非常に耐久性に優れ、堅牢でかつ操縦が容易である。
いかに過酷な環境であろうが、敵の集中攻撃を受けようが、ライノは滅多に壊れる事無く搭乗員を運ぶ。その中核となる機械システムの単純さと機械精霊の強固な性質が合わさることで、緊急事態においても搭乗員は即座に車両を動かせることができるのだ。
ライノが修道聖女会で常に重要な役割を果たしてきたのは、この車両が皇帝陛下への信義に篤く、不屈の決意を持っているために他ならない。
【仕様】
戦闘修道会が使用しているライノは、スペースマリーン戦団が使用している物とは異なる特徴を有している。細線細工と聖なる象徴の
熟練した職人によって適用され維持されているこれらの装飾は、各ライノの機械精霊を崇め、皇帝陛下の神の裁きの伝達者としての役割を褒めたたえている。さらにその豪華な装飾は、当然そうであるべきのように、修道聖女会が一斉に進軍する光景は堂々とした神感を与えるのだ。
車両は戦闘前に「技術司祭機動予見者」(テックプリースト・エンジンシーア)と「聖教会聖職者」(エレクシアーク・プリースト)の双方によって清められる。双方の祈りの言葉と神聖な軟膏の塗布は、悪に対する保護を
ライノの車内には、10人の武装した修道女を乗せる事が可能である。そして皇帝陛下の忠実なる者を戦いの中心に送り込むために、敵の悪意ある注視を振り切り戦場を駆け巡るのだ。
画像出典:ゲームズワークショップ公式通販サイト「Adepta Sororitas Rhino」 商品画像より(2021/11/24閲覧)
- 「イモレイター」
【概要】
帝国宗務局が独占的に使用している「イモレイター装甲輸送車両」は、ライノの車体を利用したモデルである。イモレイターの車体上には、手の込んだ配列でステンドアーマーグラスの弾道シールドや「自動詠唱型照準装置」、砲手用の銃座が置かれており、この銃座には一組の銃火器にリンクしている。
イモレイターは通常、追加の車両戦闘訓練を受けている制圧天使たる修道女によって操縦され、これらの砲塔には付近の敵を焼き尽くす「イモレイター・フレイマー」、戦車を破壊し精鋭歩兵部隊を狩ることのできる「ツイン・マルチメルタ」、あるいは前進する修道女に対人火力支援を提供できる「ツイン・ヘヴィボルタ―」のいずれかを搭載することができる。
【仕様】
増大した火力の副作用として、イモレイターの輸送能力はライノと比較して縮小を余儀なくされている。搭載する装備によって多少の差異はあるものの、車両の内部の一部は、自動誘導装置や、燃料タンク、予備のパワーセル、あるいは長期の戦闘も戦い抜けるように相当量のボルト弾倉が設置できる専用の空間が存在する。
にも関わらず、イモレイターは最大六人の完全装備の戦士を戦場へと運ぶことが可能である。さらに支配的な火力を持った好戦的な機械精霊を有する事で、この車両は特殊構成の制圧天使や大天使、報復天使たちは特に気に入られている。
砲塔に搭載できる数々の兵器は、神聖なる三武具と呼ばれる武器の圧倒的な破壊力をさらに強めるのである。敵の戦略的防衛拠点を一掃するために進軍していようと、何列もの戦車や輸送車両を先導する護衛戦車として行動していようと、また単独任務に従事している一部隊に火力支援と機動力を提供していようと、イモレイターは修道聖女会の軍勢に栄誉と激怒をもって尽くすのだ。
画像出典:コデックス「アデプタ・ソロリタス8版」(codex:Adepta Sororitas) P54イラストより
- 「エクソシスト」
【概要】
エクソシストは、修道聖女会が皇帝陛下に示す献身と敵である異端者を譴責する方法を特有の形で表した
このエクソシストには兵器であるにもかかわらず、聖堂のようなパイプオルガンやら、聖像などの%%無駄な%%装飾が施されており、さながら壮麗な動く教会とも言えよう。これらは戦場を駆け抜け、〈帝国〉に忠誠を誓う全ての良き心を侵攻と誇りで満たすのだ。これらの車両部隊の全てが先遣装甲部隊として進軍する時、組み合わせた交響曲の音は、最も血生臭い泥まみれの戦場をも紛れない大聖堂へと変えてしまうのだ。
戦場の讃美歌が鳴り響くと、それを耳にする打ちひしがれた戦士は心に火をつけるのだ。数で圧倒されていたり、恐怖に襲われた者たちは、新しい勇気を見つける。そして、一歩も退かずに戦い続ける力を得るのだ。その後、エクソシストのパイプオルガンのような発射口から放たれるロケットが一斉に敵に向かって発射され、戦況の局面が一変する。
【信仰と炎を以て浄化せん】
エクソシストは、単なる奮起を与える崇拝物ではなく、桁外れの火力によって長距離を攻撃することができる機動砲兵戦車なのである。あらゆる砲弾は、砲手たる修道女の熟慮により目標が定められ、爆発地点の座標が入力される。
幾度も清められた砲弾は天高く舞い上がり弧の軌跡を描くと、皇帝陛下の敵へと降り注ぐ。敵に向かって衝撃波が広がり、瞬く間に火と煙が上がる。その炎と煙の中で、爆発に飲み込まれた敵の兵士や戦闘兵器の手足を破片が舞い飛ぶのである。
ミサイルが次から次へと降り注ぎ、敵の先遣部隊の進軍は砲弾ショックを受け、散開するまでに減少する。敵の航空機も迂闊のままではいられない。
エクソシストのミサイル斉射の真っただ中に巻き込まれることは、悪夢のような体験だ。そのようなミサイルを回避できるのは、最も熟練した、またひどく運の良い操縦者だけだろう。
その名の通り信仰と炎によって、並々ならぬ効率で異端者の敵を放逐するのである。
【堅牢なる機構】
その壮大
最適な運営能力を保つためには、絶え間ない整備と徹底的%%で面倒%%な祈りの儀式を必要とする。それだけ完備されていても、エクソシストは戦闘中で遅れを取り、正常に作動しない事も珍しくない。
しかし修道聖女会は、このような出来事こそエクソシストの本質が神聖であることをさらに証明するものだと捉えているのだ。修道女たちは、エクソシストが皇帝陛下の聖なる力で満たされていると主張する。
その車両が時折、無情な歓喜へと駆り立てられていると。彼女達は、人間の理解を超えた敬虔な神の顕現の瞬間を自ら経験する事で、機械精霊がまるで物資世界の利害を超越していると強調する。
もちろんこれは、車両の戦力で敵を押し戻そうと考えていた仲間の戦士達にとっては慰めにもならない事だ。(
画像出典:コデックス「アデプタ・ソロリタス8版」(codex:Adepta Sororitas) P55イラストより
- 「キャスティゲイター」
【概要】
キャスティゲイターは修道聖女会の強力な戦車だ。多種多様な兵装により、キャスティゲイターは戦闘修道女達に優れた火力を提供し、敵の防衛線を突破したり、あるいは敵歩兵部隊を瞬く間に殲滅する事が可能なのだ。
この戦車はスペースマリーン戦団が運用する「プレデター」と同様、「ライノ」の車体をベースにして設計されている。主武装として「キャスティゲイター・バトルキャノン」または「キャスティゲイター・オートキャノン」を装備している。
副武装にはヘヴィボルターとストームボルターが機体に装備されており、対歩兵兵器として効果を発揮する。
画像出典:ゲームズワークショップ公式通販サイト「Castigator」 商品画像より(2021/11/24閲覧)
- 「パラゴン・ウォースーツ」
【概要】
修道聖女会が誇る重装甲パワードスーツ。パラゴン・ウォースーツの着装者には、機体に宿りし機械精霊の信頼を得るために測り知れぬほどの信仰心が要求される。
複雑で滑らかな動作を可能にする操縦システムを操るために、彼女らには並外れた技量も求められるのだ。パラゴン・ウォースーツの操縦を極めた修道女たちは、いかなる強敵からも勝利を収めることが可能となるだろう。
【鋼鉄の聖衣】
戦闘修道女の聖なる武器庫の中で、「パラゴン・ウォースーツ」はそれ自体が高貴なる意志を持った聖衣として見なされている。
修道女たちが戦争に召集される時、修道会の精鋭たる大天使の中には、彼女達が所属する聖域の地下墓所へと下がっていく者たちがいる。そこには聖人に認定された戦士の聖骸が安置されているのだ。
これらの聖骸に囲まれた、神々しき力が音を立てて響く専用の聖遺礼拝堂内部には、威厳に満ちたウォースーツが保管されている。各々のウォースーツを満たす戦士の魂を目覚めさせることができるのは、信仰と戦闘技術の双方で最も価値を認められた者のみであると信じられている。
ウォースーツの前に跪き、嘆願の祈りを行うことで、大天使はウォースーツに眠る神々しき力に対して戦いに加わるようにスーツ内の機械精霊に助力を仰ぐのだ。嘆願を行った大天使の高潔さが認められたならば、操縦者がいないはずのウォースーツは刃を掲げ、戦士の肩に宛がうことで奇蹟の祝福を授ける。
かくして選ばれた修道女がウォースーツに搭乗する。給弾帯と燃料管が切り離され、搭乗した戦士とウォースーツは一体となり、対峙する異端が如何なるものであろうとも立ち向かうために敢然と歩み始めるのである。
【装備】
パラゴン・ウォースーツは、スペースマリーンが有する歩行兵器「ドレッドノート」に匹敵する火力を備えている。左腕にはヘヴィボルター、ヘヴィフレイマー、マルチメルタのどれか一つを装備する事が可能であり、さらに肩部にはグレネードランチャーまたはストームボルターが二つ装備されている。
右腕には近接武器が装備でき、大剣「パラゴン・ウォーブレイド」または大型メイス「パラゴン・ウォーメイス」を携えて戦場へと赴く。
画像出典:ゲームズワークショップ公式通販サイト「Paragon Warsuits」 商品画像より(2021/11/24閲覧)
- 「指揮聖所」
【概要】
指揮聖所こそは神帝陛下の栄光と力の現れであり、宗務局の信仰の焔を燃え上がらせる。殉教した聖人の聖像によって聖別されしこの地にて戦う〈帝国〉の戦士は誰であれ、自らに皇帝陛下の眼差しが注がれている事を感じるという。
【懺悔の兵器】
帝国聖教会の大聖堂や聖地の下にはしばしば、無数の拷問装置が並ぶ広大な地下牢が存在する。これらの恐ろしい戦闘兵器はいずれも、皇帝陛下に対して罪を犯した者への刑罰であり、罪深き者の苦悩を神秘的な技術により壊滅的な兵器へと変えているものなのである。
- 「ペニテント・エンジン」
【概要】
二足歩行型の
ペニテント・エンジンを操縦するように宣告された多くの不幸な者たちは、かつて帝国聖教会の一員であり、神たる皇帝陛下への恩寵を忘れた聖職者、あるいは仲間の死を招いた不届きな修道女達である。罪深きものとして判決が下された者は、ペニテント・エンジンに接続される事となる。
操縦者の神経細胞には「拷問増幅器」(トーメント・アンプリファイア)が接続され、脊髄には化学物質を投与する注射器が埋め込まれるのだ。それ以降、哀れな贖罪者は果てしない極限の苦しみにさらされる。
肉体的な痛みと精神的な罪悪感しか感じないように精神を分離され、その痛み自体がペニテント・エンジンの作動装置とサーボに動力を与えるのだ。
【贖罪者は死すら生ぬるい】
ペニテント・エンジンは、危険に注意を払うこともなく敵へと突進する。自らが、または敵が死ぬことによってのみ、罪の赦しを得ることができると知っているからだ。
腕には巨大なフレイマーが装備され、機体には轟音を鳴らしながら前進し、猛火の破壊の足跡を残す。敵を目前にすると、操縦者に注ぎ込まれる化学物質と神経情報が変更され、操縦者は敵の顔に自分の顔を目の当たりにすることとなる。
底の知れない自分の罪が投影された敵を斬り刻みながら、ペニテント・エンジンは敵の戦線を荒れ狂いながら突き進み、大虐殺を繰り広げる。いくつかの機体には「アダマンチウム」の歯を有する「バズブレイド」が装備されており、その武器は敵の戦車の装甲板さえも切断することができる。
一方で他の機体は複数の頭に分かれたフレイルを振るい、敵の肉と骨を砕くのである。
【贖罪に立ち会う修道女達】
ペニテント・エンジンは、戦闘修道会の戦士達と共にしばしば配備される。戦闘修道女は、戦闘の中でこれらの巨大な贖罪兵器に立ち会うことを神聖な義務であると考えており、罪を犯した同胞や修道女が償っている行動を観察する。
ペニテント・エンジンの残忍な暴走によって殺害されたすべての敵は、この罰の形の正当性を裏付けているのである。
画像出典:コデックス「アデプタ・ソロリタス8版」(codex:Adepta Sororitas) P59イラストより
- 「モーティファイア」
【概要】
ペニテント・エンジンの上位モデル。(苦痛という意味で)想像を絶するほどの異端を除けば、修道聖女会の中で「改悛の修道女」(シスター・リペンティア)が戦闘から逃亡するという以上の大罪は存在しない。
これらの修道女の唯一の責務は、自らの失敗を戦闘で贖う事であり、この運命から逃げようとする行為は決して許されないのだ。そうした大罪の罪として、その改悛修道女は「モーティファイア」に接続される。
ペニテント・エンジンと同じ機体構造を有するモーティファイアは、自己嫌悪を急激に増幅させる「神経苦悩装置」(ニューロ・アゴナイザーアレイ)と「誹謗増加装置」(オボロクイル・エンハンサー)が追加されている。リペンティアの骨には鉄のボルトが打ち込まれ、彼女は動くことも死を叫ぶ事もできない。
同時に頭には、音声を遮断する被り物を着用しているため、彼女は敬虔な言葉を聞く事すら許されないのである。
【狂乱の贖罪者】
モーティファイアは戦闘の最前線に配置され、強烈で精神的な苦しみにより狂乱に駆り立てられる。機体は恐ろしい速さで前進し、脚のピストンが伸びたり収縮したりするたび、操縦者たる修道女の肉体には激痛が走る。
モーティファイアは前進しながら腕部に搭載された兵器でボルタ―弾の雨とフレイマーの炎を放った後、敵の中に飛び込み虐殺を繰り広げる。異端者が引き裂かれるのを目撃した時に湧き出る喜びは悔悟修道女から遮断されており、それはさらなる苦痛へと置き換えられる。
この苦悩から唯一解放される方法・・皇帝陛下の威光から疎外されているという残酷な存在を解放する希望・・それは死の忘却を見つける事に他ならない。そしてたとえモーティファイアが途方もない損傷を被り、修道女がやっと尽き果てる時が来たと感じても、赦しを受けずして死するという彼女の苦悩は、機械を断末魔のもがきへと追いやる。
モーティファイアは最後に狂乱に満ちた蹂躙を引き起こすのだ。
【苦悶のアンコライト】
逃亡したのみならず、戦闘で修道女たちを裏切りさえした悔悟修道女には、さらなる不幸な運命が待っている。モーティファイアに繋がれた後、彼女達はさらに厚いアダマンチウムの装甲の棺に入れられる。
この棺は、入り込んでくる炎や死に物狂いで振られた白兵攻撃の一撃から彼女達の拷問された体を守り、外的要因の死を拒絶させるのだ。「アンコライト」として知られるこの修道女には、生気無き仮面の下で天涯孤独に苦悩に立ち向かうことを強いられ、命が果てるまでの何年、あるいは年十年もの間、苦痛を味わうこととなるのである。
画像出典:ゲームズワークショップ公式通販サイト「Mortifiers」 商品画像より(2021/11/24閲覧)
「常に想起せよ。凶行が人をして異端に堕落せしめるのではない。人をして凶行を犯させしめる事こそが異端の魂である。その魂の堕落ゆえに、異端は許されざる大罪なり。魂が堕落せし者が再び皇帝陛下の御威光の下に帰する事など決してあり得ないのである。我が同胞たる姉妹よ。罪を憎むべからず。罪人こそ憎むべし。」
-尼僧総長 ユーニス・エルイタ マスウィルの戦いにおける二度目の演説より
修道女たるもの、記事を追記、修正、宣伝の聖三位一体を欠かさずに続けよ!
異端者、不信心者がはびこりしアニヲタWikiに皇帝陛下の御威光を広めるのだ!!
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- スラーネッシュ「鞭で裸の女をしばく・・・気が合いそうだな」 -- 名無しさん (2021-11-26 00:16:10)
- 贖罪兵器ってエロゲーやエロ漫画にあるような生体ユニット(ただしエロ抜き)みたいだあ…… -- 名無しさん (2021-11-26 21:43:12)
- プラズマ「私も入れてカルテットにならない?大丈夫、危なくないから」 -- 名無しさん (2021-12-21 00:40:00)
- コーデックス「オルクには三大欲求の内性欲が存在せず、代わりに戦闘・加害欲が存在する」ワイ「他の勢力もそうやろ…」 -- 名無しさん (2022-04-16 09:25:07)
- スラーネッシュ神「せやろか?」>性欲無い -- 名無しさん (2022-04-17 11:00:50)
- なんだかスポーンの世界観思い出す -- 名無しさん (2023-11-12 16:33:42)
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