見える子ちゃん

ページ名:見える子ちゃん

登録日:2021/10/11 Mon 02:42:35
更新日:2024/06/06 Thu 13:45:30NEW!
所要時間:約 18 分で読めます



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見えるはずのないものが見えた時 あなたならどうしますか


もしも異形の化け物がこちらをジッと見て語りかけてきたとしたら



彼女がとった行動はシカト そう まるで何も見えていませんと言わんばかりの鮮やかなスルー


これはヤバイ化け物達との遭遇を全てシカトで凌いでいく少女の物語




える子ちゃん』とは、泉朝樹による漫画作品。


【概要】

KADOKAWAが運営するWebコミック配信サイト「ComicWalker」で2018年11月2日から連載を開始、
2021年7月16日から同サイトの新レーベル「WebComicアパンダ」に移籍して連載中。
ドワンゴが運営する「ニコニコ静画」にも掲載されている。


ヤバイやつが見えるようになってしまった女子高生が全力で見えないフリをするホラーコメディ。
美少女とホラーものという鉄板の組み合わせによる女の子メインの作風だが、美少女幽霊が出てくるような生易しいものではなく、登場するヤバイやつは生理的に生々しくグロい。
そんなマジもんのヤバいやつにビビりながらも見えないフリを貫く主人公の健気でいじらしい姿、見えない人間達との反応のギャップといったコメディ描写が見どころ。


基本は主人公と周辺の人物を中心に繰り広げられる1話完結のホラーコメディだが、
ちょっといい話、人間の本質的な怖さを押し出した話、霊能力によるバトル展開も交えた連続ストーリーなどバラエティ豊かな話が展開される。
合間にはライトながらフェチズム満載のお色気描写も挟まれる。
シリアス回ではコメディ回の何気ない描写が伏線として機能するなど、巧みなストーリー構成も評価されている。
Webメディア「コミスペ!」で2020年6月29日に掲載された作者へのインタビューによると、本質はあくまでもホラーコメディであり、完全なストーリー漫画にシフトする予定はないとのこと。


プロトタイプは2018年9月6日に作者がTwitterに投稿した4ページ漫画で、投稿から間もなく16万いいね、5万RTを達成する驚異的な人気となり、第1話投稿からわずか2週間で連載が決定した。


【アニメ】

2021年10月から12月までテレビアニメが放送された。製作は株式会社パッショーネ。
監督は同社で『異種族レビュアーズ』を手掛けた小川優樹、シリーズ構成は『幼女戦記』や『慎重勇者』の猪原健太が担当。
超重神グラヴィオン』や『聖痕のクェイサー』などおっぱいアニメに定評があり、先述した『異種族レビュアーズ』で小川監督と組んでいたうのまこともキャラデザインとして参加しているが、
人間ではなくヤバイやつのメインデザイナーである(クレジットでは『化け物デザイン』)。


多少の改変はあるが、概ね原作3巻までの内容を再現している。
監督が『みるタイツ』や『月曜日のたわわ2』などフェチズム満載のアニメを手掛けてきた事もあり、原作より気合いの入った下着や尻のアングルが視聴者の話題になった。
しかしホラー描写が軽視されている訳ではなく、原作のデザインをベースにヤバイやつのデザイン担当が複数人用意され、不気味なヤバイやつの迫力がアニメで伝わるように3Dエフェクトを混ぜて作られている。
1話では途中までヤバイやつの存在を映さないようOP、CMも含めて工夫され、ホラーものの雰囲気を維持しつつ肝心の相手が不明のまま進行し、後半に衝撃の形相が明らかになる仕組みになっている。
後の展開への伏線も事前に用意され、原作ファンはニヤリとするネタも多い。


【あらすじ】


四谷みこは普通の女子高生。
しかし最近悩みがあり、それは突然異形のヤバいやつが見えるようになった事。
彼女はヤバいやつの存在をシカトし続け、平穏な生活を維持する事はできるのか。


【登場人物】


話数は特に記載のない限り、原作における話数を示している。


・四谷みこ


CV:雨宮天(テレビアニメ)/種崎敦美(ボイスコミック)
主人公。ある日突然ヤバイやつが見える「える」になった女子高生。
バトル漫画のような戦闘能力は持たず、オカルトの知識もないため編み出した防衛手段はシカト……つまりガン無視。
性格は優しく穏やかで、感情を激しく表すことは滅多にない。
また良くも悪くも責任感が強く忍耐力があり、恐怖を感じても騒いだりしないが内心のテンションは恐怖でめちゃくちゃ高い。
自身や周囲を守るため、涙目になりながらも奮闘する健気な女子高生。可愛い。


見える能力に関しては見える側の中でも特に高く、悪意のない存在も大型で力の強い個体もはっきり認識できている。
しかしハナの生命エネルギーはなぜか全く見えず、ユリアが口を滑らせた事で初めてその存在を知った。


物語初期はヤバイやつには関わらずガン無視のスタンスを貫いていたが、
強大な悪意と力を持つヤバイやつの存在、「さんかい」の怪物との遭遇、
ユリアやゴッドマザーといった「見える」人との出会いから、周囲を守るため逃げずに立ち向かっていく決意を固めていく。


一つ目のキャラクター「メメちゃん」がお気に入り。


・百合川ハナ


CV:本渡楓/伊藤綾沙
明るく元気なみこの同級生。
現在も成長を続ける母親譲りの爆乳を持ち、よく食べる食いしん坊
かなりの天然で度々みこを呆れさせているが、友達思いで正義感も強く、ヤバイやつに精神を削られがちなみこにとっては癒やしの存在。


ヤバイやつは認識できないが、人並み外れた生命エネルギーの持ち主であり、無意識に引き寄せてしまう体質。
生命エネルギーの源は食事であり、強力なヤバイやつが近くに居るとエネルギーが消費され無性にお腹が減ってしまうが、何か食べると即座に回復する驚異的なエネルギー変換効率を持つ。
非常に強力なため本人が影響を受けることはほぼないが、常に空腹に悩まされ、引き寄せられたヤバイやつが周りに何かしらの影響を与えてしまうという、人知れず悲しい運命を背負っている。
ゴッドマザーには「炎に蛾が集まるようなもの」と例えられている。


うさぎのキャラクター「・Λ・ラムダラビット」がお気に入り。


・二暮堂ユリア


CV:佐倉綾音
みことハナの隣のクラスの生徒。小柄で小学生のように見えるが、れっきとした高校生。
幼少期からヤバイやつが認識できる「ちょっと見える子」であったが、周囲からは不気味がられ孤立していた。
それでもめげずに学習と鍛錬を続け、ゴッドマザーのように著名な霊能者を目指している。
霊視能力は低く大型の個体は曖昧もしくは全く見えないが、ハナの生命エネルギーははっきりと見える。
ヤバイやつに関する知識もそれなりにあり、行動力も高い。
一方コミュニケーション能力は低く友達もいなかったので、みことハナに止められるまで便所飯をしていた悲しい子。


憧れのゴッドマザーを引退に追い込んだという噂を聞きつけみこをマークし始め、勘違いの連続から強大な力を持つ霊能者と思い込みライバル視するようになった。
その後も交流を重ね、みことハナの人となりに触れる内に友人関係を築いていき、何だかんだで付き合いも悪くないと思い始めている。
みことしても同年代でヤバイやつについて相談できる数少ない相手であり、協力を頼むことも増えている。


キノコの形をした家具や小物がお気に入り。


・四谷恭介


CV:花守ゆみり
みこの弟で小学五年生。
どこか無愛想だが姉のことが好きで、彼女の危機には率先して立ち向かう姉思いの弟。
だが想いが強すぎるあまりシスコン気味なきらいがあり、心配の方向もどこかズレていることが多い。
姉弟仲は非常に良く、一緒に買物に出かけたり、人混みの中で手を繋ぐなどこちらが羨ましくなるほどの仲良しぶりを度々見せている。
少し前まで姉とお風呂に入っており、7話では色々あって久々に入浴、姉弟水入らずの時間を楽しんだ*1


怪談番組が好みで、タレントのロウソク淳二が司会を務める「ヤバ怖」をよく見ているが、姉と違いヤバイやつは全く見えない。
動物の顔が描かれたTシャツがお気に入り。


・四谷透子


CV:生天目仁美
みこと恭介の母。
二人の子供を産み、高校生の娘がいるとは思えないほどの美貌とスタイルの持ち主。


・四谷真守


CV:鳥海浩輔
みこと恭介の父。
妻と違ってこちらは冴えない眼鏡を掛けた中年のお父さんといった感じ。


本編の時点で既に故人。死因はまだ明かされていない。
誰も父に話しかけないこと、父のセリフを全て除いてもその場の会話が成立することが伏線となっている。
娘がとっておいたプリンを食べてしまったことで大喧嘩となり、仲直りできないまま亡くなったことが心残り。
そのためか死後も現世に留まっており、普段は和室とリビングを行き来している。
また、傍には人の顔をした大柄な獣のようなヤバいやつが常におり、彼を守っている。


原作では9話からの登場であるが、アニメ版ではそれ以前の話(1話と3話)にも登場しており、ここでも上記の伏線が機能している。


・遠野善


CV:中村悠一
どこか気力のない目をした青年。
初登場は4話で、ハナが拾った猫の里親候補として登場。
猫の姿をしたヤバいやつらに取り憑かれており、それを怪しんだみこが引き渡しを断った。


16話で、みこのクラスの臨時担任としてまさかの再登場。
教師なのに人に興味がなく生徒の名前を覚えないが、穏やかでルックスも悪くないため生徒からの評判は悪くなく、彼に好意を示す生徒もいる。
一方、みこは猫の件もあって非常に警戒しており、さらに蜘蛛のような下半身を持つ女性のヤバイやつが取り憑いていることを知り、大事になる前に止めようと必死になる。
善もみこを怪しんでおり、路地裏で猫を見つけた所を見られてしまい一触即発の事態へと発展したが……。


猫を連れて逃げ出したみこを恐ろしげな口調で問い詰めるが、車道に飛び出した猫を助けるため必死の表情で飛び出し、通りかかった車に轢かれてしまう。
命は助かったものの入院となり、お見舞いに来たみこに真実を話した。


彼は猫を殺してはおらず、むしろ捨て猫を救うために定期的なパトロールを敢行するほど猫思いな人物。
それでも見つかる猫は既に死んでいるか、手の施しようがないほど弱りきった場合がほとんどで、そのような個体が善に取り憑いた結果があの群れとみこは推測した。
運良く助かった猫は知り合いの獣医師を経由して里親に出しているが、善自身が猫の世話をすることはない。
その理由には、彼の悲しい過去にあった。


善の母親は息子を愛するあまり支配としか言いようのない過剰なしつけを行い、僅かな隠し事さえ許さない典型的な毒親であった。
公園で拾いひっそりと育てていた猫も見つかって殺されてしまい、今もなお善のトラウマとなっている。
死後もなお消えない執念から例の蜘蛛のようなヤバイやつと化して息子につきまとい、近づく者を遠ざけていた。


最終的に蜘蛛のヤバいやつは「さんかい」の少女達によって退治され、取り憑いていた猫たちも消滅した。
自分を束縛していたものが消えたおかげか少し明るくなり、ペット同居可の住居に引っ越して助けた猫を育てる事を決意。
さらに猫繋がりで豪塚さんとも仲良くなるなど、少しずつ新しい人生を歩んでいる。


だが23話の最後では、捨て猫を虐待しようとした男を背後からスタンガンで気絶させるという行為で爽やかなラストをひっくり返し、読者に衝撃を与えた。
男の行方は明らかになっておらず、警察から捜索願いが出されている……。


・豪塚さん


CV:伊丸岡篤
厳つい顔にスキンヘッド、両腕の入れ墨とその筋の人にしか見えない外見の男。
その外見とは裏腹に穏やかな性格で、猫をこよなく愛するいい人。
4話で猫の里親候補として登場、邪気を一切持たない猫又が2匹取り憑いており、みこはこれを見て猫を大事にする人と確信、猫を引き渡した。
かつては妻がいたが先立たれており、妻の霊に見守られながら寂れたアパートで猫と生活している。


・ゴッドマザー


CV:谷育子/野津山幸宏
商店街の一角に店を持つ占い師のお婆さん。本名は「タケダミツエ」。
かつては「下町のゴッドマザー」として有名な占い師であったが、現在は金持ちの客に高額な開運グッズを売りつけて細々と稼いでいる。
彼女もれっきとした「見える」人であり、みこの見える体質やハナの生命オーラを一目で見抜いた。
みこに全盛期のパワーを詰めた数珠を渡すもすぐ弾けたことで自らの限界を感じ、一旦は廃業して息子夫婦の元に帰った。


しかし弟子である神童ロムから送られた写真を見て、因縁の場所である「さんかい」の神社にみこ達が関わっていることを知り引退を撤回。
27話でピンチに陥っていたみこを助け出し相談に乗る一方、神社に近づかないよう警告した。
初登場時はヤバイやつの存在を曖昧にしか認識できないほど能力が劣化していたが、復帰後は全盛期以上に能力が上がり強力な個体もはっきりと見えるようになった。


師匠の岡トワ子が経営する孤児院の出身で、子供達に対して母親のように面倒見がよかった事から「ゴッドマザー」の二つ名を与えられ、霊能者の道を歩む。
その中でトワ子からロムを預けられ、困惑しながらも大事にしていたが、最終的に疎遠となった。
さらに「さんかい」の神社に対する処遇でロムと対立しており、33話で彼に連れられて神社に行こうとするみこを止めようとするが、
「自分で責任を取りたい」というみこの意思もあり、3人で神社に向かう事になった。
かつて義理とはいえ親子の関係にあったとは思えないほどロムに冷たく接しているが、情を捨てきれないでいる。


「さんかい」の件が解決した事で、「弟子を名乗るのは許す」という形でロムとひとまずの和解を果たした模様。


・神童ロム


オンラインサロン「不可解症候群(エニグマシンドローム)」を運営する、怪しげな風体の青年。
見える能力はズバ抜けて高く、強力なヤバイやつらも生命オーラもはっきり見え、ヤバイやつの知識や対抗術にも精通している。
師匠であるゴッドマザーが数珠やお酒といった古風な物を使って対抗する中、彼はスマートフォン、ドローン、くん煙剤といった近代科学を積極的に取り入れている。
オンラインサロンでは動画配信、除霊グッズの販売、バスツアーの開催など手広いビジネスを営んでおり、信者もそれなりの数がいる模様。


幼少期からズバ抜けて見える素質を持っていたが、それ故に両親から疎まれており、行く末を心配したトワ子からゴッドマザーの元に預けられた。
その際に弟子として「神童ロム」の二つ名を貰い、現在も大切にしている。
ゴッドマザーと家族のように過ごす中で少しずつ心を開いていたが、謎の声に誘われて「さんかい」の神社がある山へ無断で立ち入る行為を繰り返した結果、
怪物にトワ子を連れ去られる事態に繋がってしまい、ゴッドマザーとも疎遠になった。


「さんかい」の神社の写真をゴッドマザーに送りつけた張本人であり、自らの目的のためみこやハナを利用しようと接触を繰り返し、ゴッドマザーと対立している。
最終的にみことゴッドマザーを連れて神社に向かう事になったが……。


幼少期に山から聞こえる声、それは何者かが助けを求める声であり、
誰かは分からなくても助けたいという思いを長年抱き、そのために様々な手を尽くしていた。
みこやハナを利用しようとしていたのは、みこは願いをした張本人、ハナは神社への結界を破れる生命エネルギーの持ち主であったため。
ハナ本人を連れて行く事は出来なかったが、代わりに生命エネルギーが溜まる石を入れたラムダラビットのストラップを渡し、パワーが溜まったら回収という方法で代用した。
その背景には、幼少期に感じていた孤独感と、救いを求める者に手を差し伸べるというトワ子やゴッドマザーの考えが大きく影響していた。
加えて、自分の身勝手な行為でトワ子に迷惑をかけた事を後悔し続けていた。


戦いの果てに助けを求めていた存在と対面、意外な形で再開したトワ子と共に天に昇っていく彼女を見守った。


「さんかい」の件が解決してからは、ゴッドマザーとひとまずの和解を果たした模様。


・岡トワ子


「悪鬼成敗」の決め台詞で有名な霊媒師で、ゴッドマザーの師匠。
霊的素質を持ち孤立した子達が身を寄せる孤児院を経営しており、その費用のためタレント霊能者として茶番のテレビ番組に出演していた。
仕事を言い訳にゴッドマザーにロムの事を押し付けてしまった事を悔やんでおり、「さんかい」の怪物から2人を庇い向こう側に連れ去られたが……。


肉体こそ連れ去られた際に消滅したが、魂は「さんかい」の少女の一人としてこの世に留まり続けていた。
37話で正体を表し、神社の怪物と戦うみこ・ゴッドマザー・ロムの3人を援護、
さらに人柱の少女が解放された際は彼女をヤバいヤツらの群れから守り、共に天へと昇っていった。
最期の瞬間にも人助けを行った、一生を人助けに捧げた彼女らしい「格好いい」締めくくりであった。


・一条みちる


CV:早見沙織(ボイスコミック)
女性としては高い身長に白みがかった灰色の長い髪、鬼灯の髪飾りが特徴の高校生。
「CHAOSTEEN」の専属モデル「ちるる」としても活動している。


40話でみことハナのクラスに転校生として登場。
無口でミステリアスな雰囲気が漂う美人なのだが、肩から上にヤバいやつが取り憑いており、みこには上半身が異形の人間にしか見えない。
今までのヤバいやつと違って実体があり、表情が分からないのでコミュニケーションが取りづらいという厄介な存在。
周りの生徒に危害を加えないようにみこが取った行為を自分に好意的な行為と認識しており、
結果みこに並々ならぬ偏愛を向けるようになってしまった。
以降みこが使用した鉛筆を舐め回す生徒名簿からみこの自宅を突き止めるなど、常軌を逸する行為を取り続けている。
ただ、本心は「独占したい」のではなく「仲良くなりたい」のであり、これらの行為も本人のズレた感性によるものが大きい。
みこの住所を突き止め深夜に訪れようとした時は、「流石に迷惑だろう」と家の前で踏みとどまるなど、最低限の倫理は持ち合わせている模様。


葉(よう)というマネージャを務める姉がおり、妹に異常なまでの執着心を持つがゆえに行動を激しく制限されている。
表向きは従順に従っているのだが、ヤバいやつは姉の事となると決まって激昂する事から、実は鬱陶しく思っているとも見て取れるが……。


芋虫がお気に入りで、自宅でも「ピィちゃん」という名前の芋虫を飼っている。
また、みこと同じく「メメちゃん」がお気に入り。


・アナコンダ穴熊


CV:佐々木義人
「男の中の男」の異名を持つおじさんレスラー。
レスラーとしては小柄ながら実力と知名度は高く、胴締めスリーパーホールド「大蛇落とし」を必殺技に戦う。
また、写真撮影では女の子に直接触らないように肩を組む紳士っぷりがうかがえる。
5話でみこの危機を知らずに救っており、恩を感じたみこから「穴熊さん」とさん付けで呼ばれるようになった。
ニコニコ静画の企画イラストで握手&サイン会に行った場面が投稿されたのでファンになった様子。


数える程しか登場しないキャラだが読者からの人気が非常に高く、先述のインタビューで作者が言及している。



【ヤバいやつら】

本作の顔であり、ある意味みこと並ぶ主人公。
現実で言うお化け・幽霊・悪霊といった存在だが、正式な名称は出ておらずどのような存在なのかも明言されていない。
一部の人にしかその姿を認識することはできず、見え方も個人差がある。


異形の度合いは個体差が激しく、顔以外は生前の姿をしているものから、悍ましい異形の化け物としか言いようがないものまで様々。
神出鬼没とばかりに様々な場所に生息しており、布団の中、ロッカーの中、トイレの中など、ビックリ企画かと疑うほどに不意打ちで現れる。
自分を認識してほしいとばかりにちょっかいを掛けてくる個体が多いが、人には目もくれずマイペースで行動し続ける個体も存在する。
大抵の個体は無視を続けることで去っていくため、視覚的な恐怖を除けば危険度は少ない。
ただし、憑依者に恨みなどの執着を持つ個体や見える人の中でも見える人が限られる大型の個体は、無視程度では離れずしつこく付きまとってくる場合もあり、その中には数珠といった除霊グッズすら全く意味を成さないほど強力な力を持った個体も存在する。


一方、邪気を一切持たず生前の姿と理性を保った個体も少ないながら存在する。
これらの個体は大切に扱われた恩から背後霊として憑依者を見守っているか、憑依者に恨みではない何かしらの未練を持っているかの二パターンに大別される。


下に示した名前はいずれも仮称で、括弧内はアニメの設定資料(単行本7巻に掲載)でつけられた名称。


・小さいおじさん


現実にも都市伝説として存在するが、一般的な姿とは異なり服を着ておらず、顔がおじさんの小動物とでも言うべき姿をしている。
様々な場所に生息しており、危害は加えてこない無害な存在。
本作のマスコット的な存在で、関連商品でも度々姿を見かける。
上位の個体にとっては餌同然の存在で、ハナの生命エネルギーでバーベキューにされる、毛を毟られて料理に使われるなど酷い目に遭わされている。
48話には親玉的な存在である「大きいおじさん」が登場している。


・壁から突き出た顔(捕食する化物)


その名の通り壁から突き出た顔。
決まった時間に現れて、顔の前に並んでいる人の姿をしたヤバいやつを一人ずつ頭から丸かじりにしていく存在。
隠れている体は芋虫のようであり、体から生えた人の腕で這って移動する。
4話、13話、28話、6巻おまけ漫画に登場しており、ドーナツ屋の横やファミレスのドリンクバーなど食べ物に関する場所に出現する。
13話の描写から、亡くなった人間を集めて運ぶ役目を果たしていると推測され、ゴッドマザーは「天への階段」と表現している。


・黒コートの狩人(斧の化物)


15話に登場する、大柄な体格をした人型のヤバいやつ。
電車内をうろつき、手に持った斧を振り回し人に取り付いたヤバイやつを狩っている。
斬られても人体に害はないが、「見える」みこにとっては恐怖以外の何物でもなく、最終的に新しい下着を買う羽目になった。
今のところ直接の登場はこの一話だけであるが、19話では遠野善に取り憑いたヤバイやつを退治してもらえるかもしれない存在としてみこが言及している。


恐ろしさと格好良さを両立させた風体故か人気が高く、アニメ公式サイトで行われた「化け物総選挙」では1位を獲得した(サイト内では『電車の化け物』名義)。


・「さんかい」の怪物(さんかい、超さんかい)


CV:松田利冴&松田颯水(少女)、山根雅史(狐)
11話から登場する、とある山奥の神社の神様と思われる存在。
真っ白で巨大な狐と、お供である狐顔の少女2人で構成される。
10話でハナに取り憑いた大型のヤバイやつを退治してもらうため、彼女と共に神社へやってきたみこの前に現れ、以降大型のヤバイやつが現れた際に少女達が退治してくれるようになった。
他のヤバイやつとは一線を画した強さを持ち、少女達でさえ並大抵の相手では敵わず、顔と腹を潰されても即座に復活するタフさも備える。
巨大な狐に至っては手を伸ばしただけで強風が発生するなど、その力は計り知れない。
かつてトワ子を向こう側に連れ去ったのもこの怪物であり、ゴッドマザーや神童ロムにとっては深い因縁の相手。


人間には解読できない独自の言語で話すが*2、巨大な狐はみこと初めて出会った際に「さんかい」という言葉を残している。
みこはこれを「ヤバイやつを3回退治してくれる」と解釈しており、3回目が終わってから感謝を伝えに再度山を訪れたが神社にたどり着けず、少女達に襲われそうになった所をゴッドマザーに助けられた。
さらに31話では、これまで姿を現さなかった狐が直接出向いてヤバいやつを退治しに来る事態に。
ロムはこれを「願いは叶え終わったので見返りを要求しているが、神社から離れた場所では力を保てないため、直接神社に来るように促している」と予測している。
ゴッドマザーやロムの話によると、神社自体が普通の人は来られない場所なうえ、
神社のある山自体がヤバいやつの溜まり場で、周りの民家も人が離れて廃墟同然、力のある霊能者が何人も行方不明になっているという曰く付きの場所である。


狐の姿は仮初に過ぎず、36話で真の姿を露にする。
人とも獣とも付かない顔、人のそれにしか見えない非常に長い手足、腹にぶら下がった大量の鈴とそれを支える複数の腕と、
神々しさとは正反対の醜悪な姿であった。


神社と山に関する文献はほとんど残っておらず、怪物がどのような存在であるのかは最後まで不明であった。
回想から分かる事は、過去に人身供犠が行われた場所であった事、人柱となった少女が何百年という間助けを求めていた事である。


みこ・ゴッドマザー・ロムの3人の共闘の果てに、みこが社に置かれていた人柱の少女の頭蓋骨を破壊*3
それにより怪物は消滅、少女の魂は解放されて天に昇っていった。


アニメ版のクレジットでは少女達が「さんかい」、狐が「超さんかい」と表記されていたが、これはアニメサイドで暫定的に付けられた名前であり、正式名称は存在しない事が作者のTwitterで語られている。*4


・みちるに取り憑いたヤバいやつ


みちるの肩から上に取り憑いている、得体の知れないヤバいやつ。
真っ黒な体にミミズめいた太い触手が複数生えた禍々しい姿をしており、激昂すると体から無数の眼と棘が出現する。
敵視した存在には触手の先端を鋭く向けるほか、これでヤバいヤツを突き刺して捕食する。
みちる自身の意志にどれだけ関与しているかは不明。


追記、修正はヤバイやつを見てからお願いします。




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  • 「あれ?ヒロインの子巨乳じゃなかったっけ?」と一瞬思ったが、それは『うしろのカムイさん』だった -- 名無しさん (2021-10-11 02:51:49)
  • すっごく少ないけど人畜無害の霊もいるんだよね。ただみこちゃんに縁がない。 -- 名無しさん (2021-10-11 04:10:24)
  • 遭遇するのが、単なる怨霊なら良い方で、霊体を捕食している上位存在やら、異界の化け物やら、神格存在とか性質の悪い奴が多いからな。人間擬態霊とか強さより狡猾さがヤバイ奴もいるし -- 名無しさん (2021-10-11 21:02:49)
  • どう見てもやばい奴だと思っていたら、実態はあの世へ送り届ける存在だったりとかで、見た目じゃ善悪の判断出来ないのがまた、ね -- 名無しさん (2022-10-05 19:37:09)
  • メインの登場人物みんな見えてるものが違うのが面白い -- 名無しさん (2023-05-13 09:32:07)

#comment(striction)

*1 恭介は様々な感情から少し恥ずかしがっていたが、みこはそのような素振りは全く見せていなかった。
*2 アニメ版6話のAT-X放送版では字幕が「見えて」いたが、本来制作側が意図しない内容だったため、アニメ版公式Twitterが謝罪文を出している。
*3 正確には持ち上げるまで頭蓋骨だとは気づかず、驚いて落とした際に砕けた。
*4 2021年11月8日19時58分のツイートより。

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